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【発明の名称】 ナビゲーション装置
【発明者】 【氏名】石川 大輔

【要約】 【課題】ナビゲーション装置の経路案内デモンストレーション時にユーザーが必要とする適切な情報を短時間で提示する。

【解決手段】画面表示された地図上で走行位置マークを移動させ、擬似走行による経路案内を行うデモンストレーション機能を有するナビゲーション装置において、操作入力に応じて前記経路案内のための擬似走行区間を可変設定する擬似走行区間設定手段30,31を設けて、不必要な経路案内に要する時間を省略する。経路案内デモンストレーション中の擬似走行速度を変更する手段や、経路案内デモンストレーション中の地図縮尺を変更する手段を設けるのが好ましい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】画面に表示された地図上で走行位置を表す所定のマークを移動させ、擬似走行による経路案内を行うデモンストレーション機能を有するナビゲーション装置であって、操作入力に応じて前記経路案内のための擬似走行区間を可変設定する擬似走行区間設定手段を設けたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】自車位置を検出する自車位置検出手段と、前記自車位置検出手段により検出された前記自車位置に対応する地図データを記憶手段から読み出す読み出し手段と、前記地図データに基づいて地図を所定の画面に表示するとともに自車位置情報に基づいて前記地図上に前記自車位置を表示する表示手段と、前記読み出し手段により読み出された前記地図データ及び前記自車位置検出手段により検出された前記自車位置に基づいて、前記表示手段に表示される前記地図をスクロールさせるスクロール制御手段と、目的とする地点を設定する目的地設定手段と、前記自車位置検出手段で検出された前記自車位置から前記目的地設定手段で設定された目的地までの推奨経路を探索する経路探索手段と、前記経路探索手段で得た前記推奨経路を前記表示手段に表示された前記地図に図示する推奨経路図示手段と、前記経路探索手段で得た前記推奨経路と前記自車位置検出手段で得られた自車位置とに応じて所定の案内誘導情報を出力する経路誘導手段と、前記画面上で前記自車位置情報を表す所定のマークを、前記経路探索手段で得られた前記推奨経路に沿って模擬的に移動させる擬似走行手段と、操作入力に応じて前記経路案内のための擬似走行区間を可変設定する擬似走行区間設定手段と、を備え、画面表示された前記地図上で前記マークを移動させ前記擬似走行区間における擬似走行による経路案内デモンストレーションを行うことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】前記擬似走行区間設定手段が、手動操作入力に応じて前記擬似走行の開始地点若しくは終了地点を、前記画面に表示された経路上の任意の地点から選択して設定することを特徴とする請求項1又は2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】自車位置から目的地までの推奨経路を道路の種別により複数の走行区間に区分し、前記画面に前記複数の走行区間からなるルートを表示するためのルート情報を作成するルート情報作成手段を設け、前記擬似走行の開始地点若しくは終了地点を、前記画面に表示された前記複数の走行区間から選択して設定できるようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】前記擬似走行区間設定手段が、前記擬似走行の開始地点若しくは終了地点を、前記擬似走行区間の一部に近接する任意の指定地点から一定距離離れた地点に設定することを特徴とする請求項1又は2に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】前記経路案内が不必要である特定区間の情報を記憶する特定区間記憶手段を具備し、前記擬似走行区間設定手段が、前記擬似走行の開始地点若しくは終了地点を、前記特定区間の外部に設定することを特徴とする請求項1又は2に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】操作入力に応じて前記擬似走行区間における擬似走行速度を変更することができる擬似走行速度可変手段を設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項8】前記擬似走行区間の地図表示の縮尺を変更することができる縮尺可変手段を設けたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項9】前記縮尺可変手段が、前記画面に表示される道路の種別に応じて該画面に表示される地図の縮尺を変更することを特徴とする請求項8に記載のナビゲーション装置。
【請求項10】前記縮尺可変手段が、右左折する交差点の周辺の地図を詳細に表示できるよう画面表示される該交差点周辺の地図の縮尺を上げ、擬似走行位置の周辺に右左折する交差点がない経路案内時には、画面に表示される地図の縮尺を下げて広域地図を表示することを特徴とする請求項8又は9に記載のナビゲーション装置。
【請求項11】前記擬似走行に伴って前記画面に表示される地図をスクロールする場合に、擬似走行位置の周辺に右左折する交差点があるときの前記地図のスクロール速度より、擬似走行位置の周辺に右左折する交差点がないときの前記地図のスクロール速度を高速にすることを特徴とする請求項10に記載のナビゲーション装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ナビゲーション装置、特に車両に搭載して車両の現在地や最適な進行方向、ルート等を表示する車載用ナビゲーション装置に関し、より詳しくはユーザーに目的地に至る経路を事前にすばやく把握させる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の車両に搭載されるナビゲーション装置においては、実走行前に現在地から目的地までのルートシミュレーション等を行う機能を付加したものがあり、更に音声等による経路誘導手段を付加したものがある。
【0003】この種のナビゲーション装置としては、例えば図9に概要を示すようなものが知られている(特開平6-300575号公報、特開平6-300576号公報等参照)。同図において、1は方位センサであり、この方位センサ1は自動車の絶対走行方位を検出する地磁気センサ及び自動車の相対走行方位を検出する光ジャイロで構成されている。2は車輪の回転数に応じたパルスを発生する距離センサであり、3はブレーキスイッチ、パーキングスイッチ等のオン・オフ信号、電源電圧監視用信号等の各種センサ信号である。4は方位センサ1、距離センサ2等のセンサ信号を処理するセンサ信号処理部、5はGPS(Global Positioning System)レシーバであり、このGPS受信機5は複数の衛星から送信される電波を受信し、演算することにより受信点の位置(緯度・経度)を求めることができるものである。
【0004】6はCD-ROMドライブであり、このCD-ROMドライブ6は、地図データが記録されたCD-ROM7(記憶媒体)から地図データを読み出すものである。8は車室内に設置される表示・操作部であり、この表示・操作部8は、地図及び自動車の現在位置、方位等を表示する液晶ディスプレイ8a、この液晶ディスプレイ8aの前面に設けられたタッチパネル8b,8c等からなる。タッチパネル8b,8c又は図示しないリモコン操作装置には、ディスプレイ8aに表示される地図の拡大・縮小等を指示するための縮尺変更スイッチ、経路探索を指示するスイッチ、液晶ディスプレイ8aに表示された地名の中から目的地を選択する選択スイッチ等が含まれている。
【0005】9はナビゲーション装置の装置本体であり、装置本体9は車両のトランクルーム等に設置される。この装置本体9は、CPU10、プログラマブルROM11、D-RAM12、S-RAM13、漢字・フォントROM14、画像プロセッサ15、V-RAM16、RGB変換回路17及び通信インターフェース18等を含んで構成されている。
【0006】ここで、CPU10は各種の演算を行う中央処理装置であり、CPU10で行う各種の演算のプログラムはプログラマブルROM11に記憶されている。D-RAM12は、方位センサ1、距離センサ2、GPS受信機5、CD-ROMドライブ6等からのデータや、CPU10での演算結果等を記憶するメモリであり、S-RAM13は装置本体9への電源供給が停止した際にも必要なデータを保持しておくためのバックアップ用メモリである。漢字・フォントROM14は液晶ディスプレイ8aに表示する文字や記号等のパターンが記憶されたメモリであり、画像プロセッサ15は地図データや自車の現在位置データ等に基づいて表示画像を形成するためのものである。V-RAM16は画像プロセッサ15から出力される地図データ、現在位置データ、漢字・フォントROM14から出力される町名、道路名等に漢字やフォントを合成して液晶ディスプレイ8aに表示する画像を記憶するためのメモリである。RGB変換回路17は、V-RAM16の出力データを色信号に変換することができ、ここで変換された色信号がRGB変換回路17から液晶ディスプレイ8aに出力される。
【0007】図10に示すように、液晶ディスプレイ8aには、自車の現在位置の周辺地図が町名等とともに表示され、さらに表示地図内に自車の現在位置を表示する自車マーク19が表示されるようになっている。
【0008】また、方位センサ1及び距離センサ2からのセンサ情報は、センサ処理部4を介してCPU10に送られる。CPU10では自車の現在位置の演算が行われ、現在位置の緯度・経度が求められるとともに、GPS受信機5からのデータに基づき現在位置の補正処理が行われる。
【0009】このようにして求められた現在の自車の位置に基づき、現在位置に対応するユニットの地図データがCD-ROMドライブ6によってCD-ROM7から読み出され、この地図データが通信インターフェース18を介してD-RAM12に格納される。このD-RAM12に格納された地図データの一部分はCPU10により読み出され、画像プロセッサ15で画像データに変換されて画像メモリ16に書き込まれる。画像メモリ16に格納された画像データはRGB変換回路17で色信号に変換され液晶ディスプレイ8aに送られ、これにより現在位置を中心として所定範囲の地図が表示される。また、D-RAM12から読み出された地図データに文字コード、記号コードが含まれていると、これら文字コード、記号コードに対応するパターンが漢字・フォントROM14から読み出されるため、液晶ディスプレイ8aに地図とともに地名等の文字、学校等の記号が表示される。また自動車の走行に伴って順次求められる走行速度、走行方位に基づき、液晶ディスプレイ8aに表示される現在位置が順次変更されて行く。
【0010】目的地を設定すると、自車位置から目的地までの最適な経路をCPU10にて探索し、液晶ディスプレイ8aにその経路を表示する処理がされる。また、探索した経路上を走行するための情報を液晶ディスプレイ8aに表示することで、ユーザーに提示する。
【0011】さらに、模擬的に自車位置情報をCPU10により変更することによって、自車は停止したまま液晶ディスプレイ8aに表示された経路に沿って自車マーク19が移動するルートシミュレーション相当の経路案内デモンストレーションを行う。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のナビゲーション装置、すなわちカーナビゲーション装置にあっては、模擬走行や音声等によって現在地から目的地までの経路案内をある程度効果的に行うことができるが、現在の自車位置から目的地までの距離が非常に長い場合、ルートシミュレーション等の経路案内に要する時間もまた非常に長くなるという欠点があった。また、例えばユーザーが自車位置付近や目的地付近の地理に詳しい等の理由で、自車位置付近、目的地付近のデモンストレーションの必要がないときでも、全ての経路案内を見なければならなかった。さらに、右左折することなく道なりにまっすぐ進む経路が長く続く場合も、ユーザーは次の交差点があらわれるまで無駄に待たされていた。
【0013】このように、従来のカーナビゲーション装置では、ルートシミュレーション等の経路案内デモンストレーション時に、自車位置から目的地に至るまでの経路をユーザーに把握させるのに必要でないか又は重要でない部分に余計な時間がかかり、迅速で的確な経路案内ができない場合があった。
【0014】本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたものであり、目的地に至るまでに必要な最小限の情報で経路案内を行うことにより、経路案内デモンストレーションに要する時間を短縮して、ユーザーが目的地に至るまでの経路をすばやく把捉できるナビゲーション装置を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、画面に表示された地図上で走行位置を表す所定のマークを移動させ、擬似走行による経路案内を行うデモンストレーション機能を有するナビゲーション装置であって、操作入力に応じて前記経路案内のための擬似走行区間を可変設定する擬似走行区間設定手段を設けたことを特徴とするものである。この発明では、操作入力に応じて擬似走行区間が可変設定されることから、ユーザーが必要な区間のみを指定して迅速かつ的確な経路案内を行うことができる。なお、本発明においては、自車位置から目的地までの走行経路に対し走行区間が適宜可変設定されるため、この走行区間における模擬的な案内走行を指して擬似走行という。
【0016】また、請求項2に記載の発明に係るナビゲーション装置は、自車位置を検出する自車位置検出手段と、前記自車位置検出手段により検出された前記自車位置に対応する地図データを記憶手段から読み出す読み出し手段と、前記地図データに基づいて地図を所定の画面に表示するとともに自車位置情報に基づいて前記地図上に前記自車位置を表示する表示手段と、前記読み出し手段により読み出された前記地図データ及び前記自車位置検出手段により検出された前記自車位置に基づいて、前記表示手段に表示される前記地図をスクロールさせるスクロール制御手段と、目的とする地点を設定する目的地設定手段と、前記自車位置検出手段で検出された前記自車位置から前記目的地設定手段で設定された目的地までの推奨経路を探索する経路探索手段と、前記経路探索手段で得た前記推奨経路を前記表示手段に表示された前記地図に図示する推奨経路図示手段と、前記経路探索手段で得た前記推奨経路と前記自車位置検出手段で得られた前記自車位置とに応じて所定の案内誘導情報を出力する経路誘導手段と、前記画面上で前記自車位置情報を表す所定のマークを、前記経路探索手段で得られた前記推奨経路に沿って模擬的に移動させる擬似走行手段と、操作入力に応じて前記経路案内のための擬似走行区間を可変設定する擬似走行区間設定手段と、を備え、画面表示された前記地図上で前記マークを移動させ前記擬似走行区間における擬似走行による経路案内デモンストレーションを行うことを特徴とするものである。
【0017】この発明では、経路探索手段で得た目的地までの推奨経路に関して、表示あるいは更に音声等の案内誘導情報が出力されて、効果的な経路案内がなされるのに加え、操作入力に応じて擬似走行区間が可変設定されることから、擬似走行による経路案内をユーザーの設定区間に応じて迅速、的確かつ効果的に行うことができる。
【0018】前記擬似走行区間設定手段は、請求項3に記載のように、手動操作入力に応じて前記擬似走行の開始地点若しくは終了地点を、前記画面に表示された経路上の任意の地点から選択して設定するのが好ましい。また、請求項4に記載のように、自車位置から目的地までの推奨経路を道路の種別により複数の走行区間に区分し、前記画面に前記複数の走行区間からなるルートを表示するためのルート情報を作成するルート情報作成手段を設け、前記擬似走行の開始地点若しくは終了地点を、前記画面に表示された前記複数の走行区間から選択して設定できるようにしてもよい。さらに、請求項5に記載のように、前記擬似走行区間設定手段が、前記擬似走行の開始地点若しくは終了地点を、前記擬似走行区間の一部に近接する任意の指定地点から一定距離離れた地点に設定するものであってもよい。
【0019】請求項6に記載の発明は、請求項1又は2に記載のナビゲーション装置において、前記経路案内が不必要である特定区間の情報を記憶する特定区間記憶手段を具備し、前記擬似走行区間設定手段が、前記擬似走行の開始地点若しくは終了地点を、前記特定区間の外部に設定することを特徴とするものである。
【0020】請求項7に記載の発明は、請求項1又は2に記載のナビゲーション装置において、操作入力に応じて前記擬似走行区間における擬似走行速度を変更することができる擬似走行速度可変手段を設けたことを特徴とするものである。この発明では、擬似走行速度を変更できるので、必要な経路案内のみ所定の走行速度(車速)で行って、不必要な経路案内の時間を省略することができる。
【0021】請求項8に記載の発明は、請求項1又は2に記載のナビゲーション装置において、前記擬似走行区間の地図表示の縮尺を変更することができる縮尺可変手段を設けたことを特徴とする。この発明では、前記擬似走行区間の地図表示の縮尺を変更できるので、必要な経路案内のみ詳細地図に基づいて行い、不必要な経路案内を簡素化して省略することができる。この場合、請求項9に記載のように、前記縮尺可変手段が、前記画面に表示される道路の種別に応じて該画面に表示される地図の縮尺を変更するようにしてもよい。また、請求項10に記載のように、前記縮尺可変手段が、右左折する交差点の周辺の地図を詳細に表示できるよう画面表示される該交差点周辺の地図の縮尺を上げ、擬似走行位置の周辺に右左折する交差点がない経路案内時には、画面に表示される地図の縮尺を下げて広域地図を表示するのが好ましい。
【0022】請求項11に記載の発明は、前記擬似走行に伴って前記画面に表示される地図をスクロールする場合に、擬似走行位置の周辺に右左折する交差点があるときの前記地図のスクロール速度より、擬似走行位置の周辺に右左折する交差点がないときの前記地図のスクロール速度を高速にすることを特徴とするものである。したがって、逐一操作入力を行うことなくスクロール速度を好ましい速度に変更し、不必要な経路案内を省略することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0024】[第1の実施形態]図1〜図3は、本発明の第1の実施形態に係るナビゲーション装置を示す図であり、図1はそのシステム構成図、図2は経路を探索し表示を行うまでの処理のフローチャート、図3はユーザーから経路案内デモンストレーションの実行命令を受けた後、上記地点を指定するまでの処理のフローチャートである。
【0025】図1に示すように、本実施形態のナビゲーション装置は、自車位置検出手段21、地図データ記憶手段22、操作手段24及び表示手段25と、目的地設定手段26、経路探索手段27、地図データ描画データ変換手段28、開始・終了位置設定手段29、経路誘導手段30、及び、擬似走行手段31を具備しており、これらのうち主要な手段23、26、27、28、29、30、31が装置本体20内に格納されている。
【0026】自車位置検出手段21は、車両の現在位置座標、進行方向、進行速度等の現在位置情報の検出を行うもので、本実施形態では方位センサ、距離センサ及びGPS受信機で構成されている。地図データ記憶手段22は、複数のリンク(道路を示す線)及びノード(座標点)のデータを含む所定の道路情報と、その道路及び周辺を表示するための地図情報とを格納したもので、本実施形態ではCD-ROMで構成されている。
【0027】読み出し手段23は、上記地図データ記憶手段22に格納された情報を装置本体20に読み込むもので、本実施形態ではCD-ROM再生装置で構成されている。操作手段24は、運転者等のユーザーが各種制御命令を入力する装置で、本実施形態ではジョイスティックキー付のリモコン装置で構成されている。表示手段25は、描画処理された地図情報を表示するもので、本実施形態では液晶ディスプレイで構成されている。目的地設定手段26は、ユーザーが操作手段24を使って目的とする地点を設定したときに、ナビゲーションシステムとしての目的地情報を生成するもので、本実施形態ではマイクロコンピュータで構成されている。
【0028】経路探索手段27は、自車位置検出手段21で検出された現在位置から目的地設定手段26で得られた目的地までの走行についての、最適な経路若しくはその走行時の交通事情やドライバーの好み等に応じた好ましい経路(以下、これを推奨経路という)を探索する手段で、本実施形態では前記リンク及びノードのデータと所定の演算式等を用いて経路探索処理を実行するマイクロコンピュータによって構成されている。
【0029】地図データ描画データ変換手段28は、読み出し手段23により読み出した道路情報や、経路探索手段27で得た推奨経路の情報を表示手段25に表示するための描画データに変換して地図表示を行わせるもので、本実施形態では所定の地図データ/描画データ変換処理を実行するとともに地図データ及び自車位置情報に基づいて表示手段25を制御する表示制御手段としても機能するようになっている。この地図データ描画データ変換手段28は、読み出された地図データを格納するD-RAM、地図データを画像データに変換する画像プロセッサ、その画像データを記憶する画像メモリ等を有し、更に、画像メモリに格納された画像データを色信号に変換するRGB変換回路を有している。なお、このような基本構成については、従来例で示したものと同様であり、自動車の走行に伴って順次求められる走行速度、走行方位等に基づき、表示手段25で表示される現在位置が順次変更されるようになっている。
【0030】開始・終了位置設定手段29は、経路案内デモンストレーションにおける擬似走行の開始地点若しくは終了地点を指定する手段で、操作手段24からの所定の操作情報を擬似走行の開始位置若しくは終了位置の設定情報として経路誘導手段30に入力するよう構成されている。
【0031】経路誘導手段30は、経路探索手段27で得た推奨経路にそって走行するための情報を自車位置検出手段21で得た自車位置に合わせてユーザーに提供する手段である。この経路誘導手段30は、開始・終了位置設定手段29と共に経路案内デモンストレーションのための擬似走行区間を可変設定する擬似走行区間設定手段を構成しており、開始・終了位置設定手段29からの開始若しくは終了位置、又はその両方の位置設定の情報、すなわち、操作手段24を用いた擬似走行区間設定のための操作入力情報に応じて、擬似走行の区間を可変設定するようになっている。
【0032】擬似走行手段31は、操作手段24から擬似走行に関する指令情報が入力されたとき、その指令情報に応じ、経路探索手段27で得られた経路に沿って模擬的に自車位置(現在位置)表示用のマークを移動させる、すなわち指令操作入力に応じた経路案内デモンストレーションの実行を指示するもので、本実施形態ではマイクロコンピュータで構成されている。
【0033】前記経路誘導手段30及び擬似走行手段31は、両者でルート情報作成手段及び推奨経路図示手段を構成しており、前記地図データに含まれる道路情報の各リンクを最小単位として、擬似走行開始地点として指定した自車位置から目的地までの推奨経路を、その経路中の各道路の種別により複数の走行区間に区分し、表示手段25の画面にそれら複数の走行区間からなるルートを表示するためのルート情報を作成するようになっている。
【0034】次に、以上のように構成された本実施形態における経路の探索及び案内等の処理について、図2、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0035】まず、推奨経路を探索し画面表示を行うまでの基本的な処理について説明すると、最初に現在位置情報が自車位置検出手段21で検出され(ステップS1)、その検出結果が経路探索手段27及び地図データ描画データ変換手段28に入力される。また、自車位置検出手段21で検出された現在の自車位置に基づき、その自車位置及びその周辺を含む所定範囲内の地図データが読み出し手段23によって地図データ記憶手段22から読み出され、経路探索手段27及び地図データ描画データ変換手段28に入力される(ステップS2)。
【0036】次いで、地図データ記憶手段22から読み出された地図データが地図データ描画データ変換手段28によって描画データに変換されるとともに、現在の自車位置情報もそれを表示するための描画データに変換され、表示手段25に現在地及びその周辺を含む地図表示がなされる(ステップS3)。
【0037】次いで、操作手段24により目的地を設定する操作入力があったか否かが目的地設定手段26によってチェックされ(ステップS4)、その入力があるまで同様なチェックがされる(“NO”の場合)。
【0038】そして、目的地設定のための操作入力があった場合には、操作手段24によって指定された目的地の設定がされる(ステップS5)。
【0039】この目的地の設定後、経路探索手段27では、前記マイクロコンピュータに内蔵されたROM等(図示していない)に格納された所定の経路探索プログラムに従い、目的地情報、現在の自車位置情報、前記リンク及びノードのデータ等に基づいて、推奨経路を探索する処理が実行される(ステップS6)。
【0040】そして、その探索処理の結果データが経路探索手段27から地図データ描画データ変換手段28の出力されると、表示手段25に表示された地図上に現在の自車位置から目的地までの好ましい走行ルートとして推奨経路が表示され(ステップS7)、今回の処理が終了する。
【0041】なお、この処理は、毎回の処理が終了してから所定時間後に再度実行され、ナビゲーション装置として起動されている間は繰り返し実行される。したがって、車両の走行位置に応じて、画面表示される現在位置が順次変更されて行くとともに、画面表示される地図がほぼ走行方向にスクロールされて行く。
【0042】この状態において、あるいは目的地設定後の実際の走行前に、ユーザーによって操作手段24に所定の操作がされ、経路案内デモンストレーションの開始指示がされると、図3に示すような擬似走行区間の設定処理が実行される。なお、ここでは、擬似走行の開始地点若しくは終了地点を指定することで、擬似走行区間が設定されるものとして説明する。
【0043】図3において、経路案内デモンストレーションの開始指示がされると、まず、擬似走行の開始位置を自車位置とし、終了位置を最新の目的地とするデフォルト設定がされ(ステップS11)、この設定状態で、ユーザーに村して[全経路の案内デモ]を実行するか、[デモ開始終了位置の指定]をするかの2つの選択肢が表示手段25によって表示され、何れかの選択が促される(ステップS12)。
【0044】このとき、操作手段24によって[全経路の案内デモ]が選択された場合には、デモ開始位置を自車位置とし、デモ終了位置を目的地として、画面上で現在位置表示マークを移動させる擬似走行が従来のルートシミュレーションと同様に開始され、推奨経路全域について経路案内デモンストレーションが実行される(ステップS13)。
【0045】一方、[デモ開始終了位置の指定]が選択された場合は、探索結果のリンク順に道路情報(例えば、高速道路、国道、一般道路等)や高速道路のインターチェンジ(IC)等の情報が並べ替えられ、図4に示すようなルート情報が作成されて、これを基に、ユーザーに開始地点又は終了地点を選択決定させるための表示が表示手段25によって実行される。
【0046】すなわち、前記地図データに含まれるリンクを最小単位として、現在の自車位置から目的地までの推奨経路が、その経路中の各道路の種別等により複数の走行区間に区分されて所定のルート情報が作成され(ステップS14)、表示手段25の画面に例えば図4に示すような複数の走行区間r1,r2,r3,r4からなるルートRsが表示される。
【0047】この状態においては、表示手段25の画面に表示された複数の走行区間(例えば走行区間r1〜r4)のうち、擬似走行を開始若しくは終了したい走行区間(その開始地点若しくは終了地点に相当する位置)を選択する操作入力を操作手段24によって行い、擬似走行区間を設定することができる。
【0048】ここで、擬似走行による経路案内デモンストレーションの開始位置がユーザーにより設定されると、その開始位置が擬似走行の開始地点として登録される。また、擬似走行による経路案内デモンストレーションの終了位置がユーザーにより設定されると、その終了位置が擬似走行の終了地点として登録される。そして、開始位置が登録された場合は擬似走行の開始地点に自車位置情報が一旦移動され、終了位置が登録された場合は擬似走行の終了地点が目的地以外に設定される。
【0049】このような開始・終了位置の登録の後、ユーザーが操作手段24によって操作入力情報の確定を指示すると、設定が完了する。
【0050】そして、設定された擬似走行区間においてステップS13の擬似走行による経路案内デモンストレーションが実行される。すなわち、指定された開始地点で経路案内デモンストレーションが開始され、指定された終了地点でこの経路案内デモンストレーションが終了する。
【0051】以上のようにして、今回の経路案内デモンストレーションの処理が終了する。
【0052】本実施形態によれば、経路案内デモンストレーションにおける擬似走行の開始地点若しくは終了地点を指定する開始・終了位置設定手段29を備えているので、ユーザーの自宅周辺や、その他よく知っている経路についての経路案内デモンストレーションを省略する区間設定ができる。したがって、目的地に至るまでの必要な情報のみで経路案内を行うことにより、経路案内デモンストレーションに要する時間を大幅に短縮し、目的地に至るまでの経路をユーザーに迅速かつ的確に把捉させることができる。
【0053】このように、本実施形態では、擬似走行の開始地点若しくは終了地点等を指定する操作入力に応じて、経路案内デモンストレーションのための擬似走行区間が可変設定されることから、ユーザーが必要な区間のみを指定して迅速かつ的確な経路案内を行うことができる。
【0054】なお、以上の説明は経路案内を開始又は終了する地点を指定するために、図4に示すようなリンク群からなるルート情報を表示手段に表示させ、ユーザーに開始又は終了リンクを選択させるものとして説明したが、これに限るものでないことはいうまでもなく、例えば経路を表示した地図の表示中心座標を操作手段にて移動させることによって指定したい地点を表示させ、開始終了地点を選択するといった方法も同様に実施できる。また、区間設定のための操作入力は開始・終了地点の指定を行うもののみならず、中間地点の指定を行うものでもよいし、更に指定した地点からの擬似走行距離を設定して区間(範囲)自体の特定を行うでもよい。また、現在の自車位置(走行位置)や目的地に関係なく、任意の道路区間や地域を特定して擬似走行させるものであってもよい。さらに、前記操作入力とは、例えば手動操作による操作入力であるが、手動操作のみならず音声認識を利用した音声操作等による入力でもよい。
【0055】以下に他の実施形態について述べるが、各実施の形態は、画面に表示された地図上で走行位置を表す所定のマークを自車位置と連動させずに模擬的に移動させ、指定された区間の擬似走行による経路案内を行うデモンストレーション機能を有するナビゲーション装置であって、いずれも、操作入力に応じて前記経路案内のための擬似走行区間を可変設定する擬似走行区間設定手段を備え、短時間で目的地に至るための必要最小限の情報を得るものである。
【0056】[第2の実施形態]図5は本発明の第2の実施形態に係るナビゲーション装置の経路案内デモンストレーションにおける速度変更処理を示すフローチャートである。なお、本実施形態のシステム構成は、第1の実施形態とほぼ同様の構成であるので、同一又はそれに相当する構成要素に図1中と同一の符号を用いて説明し、内容の重複する説明を省略する。
【0057】本実施形態のナビゲーション装置は、操作手段24に擬似走行速度の変更を要求する機能を付加するとともに、経路誘導手段30及び擬似走行手段31に擬似走行速度の変更のための処理プログラムを設けている。
【0058】また、本実施形態のナビゲーション装置における経路案内デモンストレーションの処理手順は、現在位置情報を検出した後、地図データを読み出して必要な地図を表示画面に描画する点、設定された目的地までの推奨経路を探索して地図上に表示する点、擬似走行による経路案内デモンストレーションを行う場合にその開始地点・終了地点等を設定する点において、第1の実施形態と同様である。
【0059】このナビゲーション装置における経路案内デモンストレーションの処理は、経路案内デモンストレーションを上述した開始地点から開始した後の、図5に示すような案内速度変更処理を特徴とする。
【0060】同図に示すように、擬似走行設定区間についての擬似走行による経路案内デモンストレーションが上述した実施形態と同様にして開始されると、まず、その経路案内(擬似走行区間)の終了地点に到達したか否かがチェックされる(ステップS21)。
【0061】このとき、終了地点に到達していなければ(“NO”の場合)、案内速度の変更要求があるか否かがチェックされる(ステップS22)。すなわち、擬似走行が経路案内デモンストレーションの終了地点に至る前に、ユーザーが操作手段24を用いて擬似走行速度の変更を要求したか否かが判別される。
【0062】ここで、案内速度の変更要求がない場合には、ステップS21に戻り、再度終了地点に到達したか否かがチェックされる。
【0063】一方、案内速度の変更要求があった場合には、次ステップS22に進み、案内速度の変更、すなわち擬似走行速度の変更の処理を実行する(ステップS23)。この速度変更処理は、経路案内を有効に行える範囲(描画処理等の関係上可能な上限速度を超えず、実際の経路案内時における下限速度以上となる速度範囲)で擬似走行速度を変更するものである。
【0064】ステップS23での速度変更が終了すると、ステップS21に戻り、再度終了地点に到達したか否かがチェックされ、終了地点に到達すると(“YES”の場合)、今回の経路案内デモンストレーションが終了する。
【0065】このように、本実施形態によれば、経路案内デモ中の擬似走行速度を速くすることによって、右左折する交差点のない経路が長く続く場合等にユーザーが冗長と感じる経路案内デモンストレーションを早送りするように見ることができ、また、擬似走行速度を遅くすることによって、複雑な交差点やわかり難い高速道路のインターチェンジ周辺等で、ユーザーが落ち着いて経路案内デモンストレーションを見ることができる。
【0066】[第3の実施形態]図6は本発明の第3の実施形態に係るナビゲーション装置の経路案内デモンストレーションにおける縮尺及び案内速度変更の処理を示すフローチャートである。なお、本実施形態のシステム構成は、第1の実施形態とほぼ同様の構成であるので、同一又はそれに相当する構成要素に図1中と同一の符号を用いて説明し、内容の重複する説明を省略する。
【0067】本実施形態のナビゲーション装置においては、経路誘導手段30及び擬似走行手段31に、次に右左折する交差点までの距離を判定する距離判定手段の機能を付加するとともに、その判定結果に基づいて画面表示する地図の縮尺及び模擬走行速度を一部の走行区間について変更するための処理プログラムを設けている。すなわち、経路誘導手段30及び擬似走行手段31に、擬似走行区間の地図表示の縮尺を変更することができる縮尺可変手段の機能を持たせている。また、経路誘導手段30及び擬似走行手段31は、擬似走行に伴って表示画面に表示される地図をスクロールする場合に、擬似走行位置の周辺に右左折する交差点があるときの前記地図のスクロール速度より、擬似走行位置の周辺に右左折する交差点がないときの前記地図のスクロール速度を高速にする機能を有している。
【0068】また、本実施形態のナビゲーション装置における経路案内デモンストレーションの処理手順は、現在位置情報を検出した後、地図データを読み出して必要な地図を表示画面に描画する点、設定された目的地までの推奨経路を探索して地図上に表示する点、擬似走行による経路案内デモンストレーションを行う場合にその開始地点・終了地点等を設定する点において、第1の実施形態と同様である。
【0069】このナビゲーション装置における経路案内デモンストレーションの処理は、経路案内デモンストレーションを上述した開始地点から開始した後の、図6に示すような縮尺及び案内速度の変更処理を特徴とする。
【0070】同図に示すように、擬似走行設定区間についての擬似走行による経路案内デモンストレーションが上述した実施形態と同様にして開始されると、まず、その経路案内(擬似走行区間)の終了地点に到達したか否かがチェックされる(ステップS31)。
【0071】このとき、終了地点に到達していなければ(“NO”の場合)、現在の自車位置から次に右左折する交差点までの距離が500m以上あるか否かがチェックされる(ステップS32)。すなわち、擬似走行位置が右左折する交差点から十分離れているか否かが判別される。
【0072】その判別結果が“YES”であれば、擬似走行位置が交差点から十分離れているものと判断し、次ステップS33で表示手段24に表示されている地図の縮尺を下げて広域な視界を提供した後、擬似走行速度を速くし(ステップS34)、ステップS31に戻る。
【0073】ステップS32での判別結果が“NO”であれば、擬似走行位置が交差点に接近しているものと判断し、次ステップS35で表示手段24に表示されている地図の縮尺を上げてその交差点周辺の詳細な地図を表示した後、擬似走行速度を遅くし(ステップS36)、ステップS31に戻る。
【0074】ステップS35での判別結果が“NO”であれば、擬似走行位置がある程度接近してきたものと判断し、次ステップS35で表示手段24に表示されている地図の縮尺を所定の通常の縮尺に戻した後(ステップS38)、擬似走行速度を所定の通常速度に戻し(ステップS39)、ステップS31に戻る。
【0075】ステップS34、S37、S39のいずれかからステップS21に戻ると、再度終了地点に到達したか否かがチェックされ、終了地点に到達すると(“YES”の場合)、今回の経路案内デモンストレーションが終了する。
【0076】このように、本実施形態によれば、次に右左折する交差点までの距離が500m以上ある場合には、地図の縮尺を下げて広域な地図を表示するとともに擬似走行速度を速くし、一方、右左折する交差点までの距離が50m以下の場合には、地図縮尺を上げて交差点周辺の詳細な地図を表示するとともに擬似走行速度を遅くし、交差点までの距離が上記のいずれでもない場合は、通常の地図縮尺、通常の擬似走行速度にする。
【0077】したがって、本実施形態によれば、右左折する交差点が経路上に長距離にわたって存在しない場合(高速道路や郊外等)は、経路案内デモンストレーションを早送りするように見ることができ、右左折する交差点周辺の情報については詳細に見ることができる。すなわち、従来のルートシミュレーションに比べて重要な情報だけを短時間で得ることができる。
【0078】[第4の実施形態]図7は本発明の第4の実施形態に係るナビゲーション装置の経路案内デモンストレーションにおける走行区間設定処理を示すフローチャートであり、図8はユーザーによる任意の指定地点Pとこれを中心とする一定距離(半径)の案内省略範囲、並びにその案内省略範囲外に設定される経路案内デモンストレーション範囲の関係を示す図である。なお、本実施形態のシステム構成は、第1の実施形態とほぼ同様の構成であるので、同一又はそれに相当する構成要素に図1中と同一の符号を用いて説明し、内容の重複する説明を省略する。
【0079】本実施形態のナビゲーション装置は、操作手段24に擬似走行区間を設定する際の省略範囲の基準となる地点Pを指定する機能を付加するとともに、経路誘導手段30及び擬似走行手段31に、自車位置、目的地又は指定地点から一定距離の範囲内に探索されたルートRsの一部が存在するか否かを判定し、その判定結果に基づいて模擬走行による経路案内の開始・終了位置を一部省略して設定するための処理プログラムを設けている。また、ここで省略範囲の基準となる地点Pは、推奨経路Rsの一部に比較的近接する任意の地点として指定され、経路案内が不必要である特定区間を決めるための情報として経路誘導手段30及び擬似走行手段31を構成する前記マイクロコンピュータの内蔵メモリ(特定区間記憶手段)に記憶される。また、擬似走行区間設定手段としての経路誘導手段30及び擬似走行手段31が擬似走行の開始地点若しくは終了地点を前記特定区間の外部に設定するようになっている。
【0080】本実施形態のナビゲーション装置における経路案内デモンストレーションの処理手順は、現在位置情報を検出した後、地図データを読み出して必要な地図を表示画面に描画する点、設定された目的地までの推奨経路を探索して地図上に表示する点、擬似走行による経路案内デモンストレーションを行う場合にその開始地点・終了地点等を設定する点において、第1の実施形態と同様である。
【0081】このナビゲーション装置における経路案内デモンストレーションの処理は、経路案内デモンストレーションを操作手段24により指示した後の、図7に示すような案内区間(擬似走行区間)の設定処理を特徴とする。
【0082】まず、本実施形態においては、経路案内デモンストレーションが指示された後、操作手段24を用いて擬似走行区間の省略範囲を設定するための基準となる地点が任意地点として指定されると、その設定された地点の周辺については経路案内デモンストレーションを省略する処理が実行され、そのような地点の指定がされなければ第1の実施形態と同等な処理が行われる。したがって、操作手段24を用いて任意の案内省略地点の指定がされた場合について説明する。
【0083】操作手段24を用いて任意の案内省略地点の指定がされると、図7に示すように、まず、操作手段24でユーザーが任意に設定した案内省略地点から一定距離内に探索された経路があるかどうかを判定する(ステップS41)。
【0084】そして、探索された経路がない場合は、上述した[全経路の案内デモ]を行うよう開始位置を現在の自車位置とし、終了位置を目的地とする設定がされ(ステップS42)、その設定応じた経路案内デモンストレーションが実行される(ステップS43)。
【0085】ステップS41での判定結果が“NO”である場合には、次いで、図8(a)に示すように、自車位置がユーザーによる指定地点から一定距離内にあるのか否かがステップS44で判別され、その判定結果が“YES”であれば、指定地点から一定半径の円と探索された推奨経路の交点Aが擬似走行(経路案内デモンストレーション)の開始位置として設定されるとともに、目的地が擬似走行の終了位置として設定され(ステップS45、S46)、次いで、その設定応じた経路案内デモンストレーションが実行される(ステップS43)。
【0086】ステップS44での判定結果が“NO”である場合には、図8(b)に示すように目的地がユーザーによる指定地点から一定距離内にあるのか否かがステップS47で判別され、その判定結果が“YES”であれば、自車位置が擬似走行(経路案内デモンストレーション)の開始位置として設定されるとともに、指定地点から一定半径の円と探索された推奨経路の交点Bが擬似走行の終了位置として設定され(ステップS48、S49)、次いで、その設定応じた経路案内デモンストレーションが実行される(ステップS43)。
【0087】ステップS44での判定結果が“NO”である場合には、図8(c)のように探索された推奨経路の一部がユーザーが任意に設定した地点から一定距離(半径)内にあることになるので、次いで、擬似走行(経路案内デモンストレーション)の開始位置を現在の自車位置とし、終了位置を目的地とするとともに、ユーザーによる指定地点から一定半径の円と探索された推奨経路の交点C、Dの間を高速スクロール区間とする設定がなされ(ステップS52)、その設定応じた経路案内デモンストレーションが実行される(ステップS43)。
【0088】このように、本実施形態においては、ユーザーが案内の不必要な地点として指定した地点Pから一定距離半径内に自車位置や目的地がある場合には、擬似走行による経路案内デモンストレーションの開始・終了位置を案内の必要な範囲の開始点又は終了点(特定区間の範囲外)に設定し、ユーザーが案内不必要として指定した地点から一定距離半径内に、推奨経路の一部(特定区間)がある場合にはその区間を早送りするよう画面上の地図のスクロール速度が高められる。
【0089】したがって、本実施形態によれば、例えばユーザーが任意に設定した地点Pがユーザーの自宅である場合、自宅周辺の経路案内デモンストレーションを行わないということになる。自宅周辺の経路案内は不必要である。すなわち、ユーザーが不必要である経路案内デモンストレーションを省略することができ、必要な情報だけを短時間で得られる点で、従来のものに比べて優れている。
【0090】なお、以上の説明は、ユーザーが任意に設定した地点から一定距離離れた位置に経路案内デモンストレーションを開始終了する地点を設定する方法であったが、装置本体20内の何らかの記録デバイスに記録しておいた過去の道路走行履歴を参照して、走行したことのある道路から一定距離だけ離れた位置に経路案内デモンストレーションを開始終了する地点を設定する方法等も同様に有効である。すなわち、前記特定区間を記憶する手段が、走行した道路の情報を記憶して、その記憶情報に基づいて前記特定区間を設定するようにすることもできる。
【0091】また、ユーザーが案内の不必要な区間を設定するだけでなく、詳細な案内が必要な区間だけを任意の地点を指定して行うということも考えられる。
【0092】さらに、上述した各実施形態においては、自動車に搭載される車載用ナビゲーション装置として説明したが、本発明のナビゲーション装置は地上を走行する他の車両や移動体に使用することができることはいうまでもない。
【0093】
【発明の効果】本発明のナビゲーション装置によれば、操作入力に応じて経路案内デモンストレーションのための擬似走行区間を可変設定する擬似走行区間設定手段を設けたので、ユーザーが必要な区間のみを指定して迅速かつ的確な経路案内を行わせることができる。
【0094】また、本発明のナビゲーション装置によれば、経路探索手段で得た目的地までの推奨経路に関して表示あるいは更に音声等の案内誘導情報を出力し、効果的な経路案内ができるのに加え、操作入力に応じて擬似走行区間を可変設定することで、擬似走行による経路案内をユーザーの設定区間に応じて迅速、的確かつ効果的に行うことができる。
【0095】さらに、本発明のナビゲーション装置において、経路案内デモンストレーション中の擬似走行速度を変更する手段の設けるようにすれば、不必要な経路案内に要する時間を省略することができる。また、本発明のナビゲーション装置において、経路案内デモンストレーション中の地図縮尺を変更する手段を設けるようにすれば、不必要な経路案内に要する時間を省略しながらも、重要な情報を詳細に提示することができる。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成11年7月8日(1999.7.8)
【代理人】 【識別番号】100072604
【弁理士】
【氏名又は名称】有我 軍一郎
【公開番号】 特開2001−21373(P2001−21373A)
【公開日】 平成13年1月26日(2001.1.26)
【出願番号】 特願平11−194379