| 【発明の名称】 |
ナビゲーション装置、ナビゲーション方法およびナビゲーションプログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体 |
| 【発明者】 |
【氏名】笹島 宗彦
【氏名】河野 恭之
【氏名】屋野 武秀
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| 【要約】 |
【課題】ナビゲーションシステムにおいて、ユーザの所望する目的地や経路をユーザの嗜好に応じて自動的に設定することで、ユーザの負担を大幅に軽減する。
【解決手段】過去に通過した地点と、該地点に滞留した時間長とを蓄積した走行履歴データを記憶する走行履歴記憶部108と、走行履歴データおよび各地点の利用に関する情報に基づいて、ユーザの意図する目的地を導出する目的地導出部106と、導出された目的地への経路を設定するとともに、導出された目的地を前記ユーザに提示するナビゲーション制御部103とを具備する。目的地設定を自動化することにより、ユーザの手間が軽減される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ユーザを目的地へ誘導するナビゲーション装置であって、前記ユーザの傾向データに基づいて、前記ユーザの意図する目的地を導出する目的地導出部と、前記導出された目的地への経路を設定するとともに、前記導出された目的地を前記ユーザに提示するナビゲーション制御部とを具備することを特徴とするナビゲーション装置。 【請求項2】 上記ナビゲーション装置は、さらに、過去に通過した地点と、該地点に滞留した時間長とを蓄積した走行履歴データを記憶する走行履歴記憶部を具備し、前記目的地導出部は、前記走行履歴データおよび前記地点の利用に関する情報に基づいて、前記目的地を導出することを特徴する請求項1に記載のナビゲーション装置。 【請求項3】 上記ナビゲーション装置は、さらに、個人の属性データと、経路データとを対応付けて記憶するモデル経路データを記憶するモデル経路データ記憶部を具備し、前記目的地導出部は、前記モデル経路データに基づいて、前記目的地を導出し、前記ナビゲーション制御部は、前記モデル経路データに従って前記導出された目的地への経路を設定することを特徴とする請求項1または2に記載のナビゲーション装置。 【請求項4】 上記ナビゲーション装置は、さらに、前記モデル経路データを入力するモデル経路データ入力部を具備することを特徴とする請求項3に記載のナビゲーション装置。 【請求項5】 前記目的地導出部は、ユーザからの所定の入力により前記目的地を導出することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載のナビゲーション装置。 【請求項6】 上記ナビゲーション装置は、さらに、音声入力または画像入力により、ユーザを識別するユーザ照合部を具備し、前記目的地導出部は、前記識別されたユーザに対応する、前記走行履歴データを抽出し、抽出された走行履歴データに基づいて前記目的地を導出することを特徴とする請求項2に記載のナビゲーション装置。 【請求項7】 上記ナビゲーション装置は、さらに、音声入力または画像入力により、ユーザを識別するユーザ照合部を具備し、前記目的地導出部は、前記識別されたユーザに対応する、前記モデル経路データを抽出し、抽出されたモデル経路データに基づいて前記目的地を導出することを特徴とする請求項3に記載のナビゲーション装置。 【請求項8】 前記ユーザ照合部は、誘導すべきユーザまたは車両が複数である場合に、それぞれのユーザまたは車両を一意に識別することを特徴とする請求項6または7に記載のナビゲーション装置。 【請求項9】 前記ナビゲーション制御部は、さらに、前記ユーザが嗜好する地点に接近した場合に、該地点の名称および現在地点からの距離を含む情報を前記ユーザに提示する情報提示部を具備することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか記載のナビゲーション装置。 【請求項10】 前記ナビゲーション制御部は、前記情報提示部が提示する地点への経路設定を、前記ユーザとの対話に従って行うことを特徴とする請求項9に記載のナビゲーション装置。 【請求項11】 ユーザを目的地へ誘導するナビゲーション方法であって、前記ユーザの傾向データに基づいて、前記ユーザの意図する目的地を導出する目的地導出ステップと、前記導出された目的地への経路を設定するとともに、前記導出された目的地を前記ユーザに提示するナビゲーション実行ステップとを含むことを特徴とするナビゲーション方法。 【請求項12】 前記目的地導出ステップは、過去に通過した地点と、該地点に滞留した時間長とを蓄積した走行履歴データおよび前記地点の利用に関する情報に基づいて、前記目的地を導出することを特徴する請求項11に記載のナビゲーション方法。 【請求項13】 前記目的地導出ステップは、個人の属性データと、経路データとを対応付けて記憶するモデル経路データに基づいて、前記目的地を導出し、前記ナビゲーション実行ステップは、前記モデル経路データに従って前記導出された目的地への経路を設定することを特徴とする請求項11または12に記載のナビゲーション方法。 【請求項14】 ユーザを目的地へ誘導するナビゲーション処理をコンピュータに実行させるプログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記ユーザの傾向データに基づいて、前記ユーザの意図する目的地を導出する目的地導出処理と、前記導出された目的地への経路を設定するとともに、前記導出された目的地を前記ユーザに提示するナビゲーション制御処理とを含むことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 【請求項15】 前記目的地導出処理は、過去に通過した地点と、該地点に滞留した時間長とを蓄積した走行履歴データおよび前記地点の利用に関する情報に基づいて、前記目的地を導出することを特徴する請求項14に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 【請求項16】 前記目的地導出処理は、個人の属性データと、経路データとを対応付けて記憶するモデル経路データに基づいて、前記目的地を導出し、前記ナビゲーション実行ステップは、前記モデル経路データに従って前記導出された目的地への経路を設定することを特徴とする請求項14または15に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 【請求項17】 ユーザを目的地へ誘導するナビゲーション処理において、誘導すべき目的地および経路を設定するために用いられるモデル経路のデータ構造を格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、少なくとも運転目的、性別、および運転レベルを含むユーザ属性データと、モデル経路を識別する経路識別子とを含むモデル経路データインデックスと、前記経路識別子により検索され、前記モデル経路の地理情報を含むモデル経路データとを含む ことを特徴とするモデル経路のデータ構造を格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ナビゲーション装置、ナビゲーション方法およびナビゲーションプログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。特に、人間や車両を特定の地点へと誘導するためのナビゲーション技術において、目的地設定および目的地までの中間経路設定の負荷を軽減してナビゲーションの効率を向上させるための技術に関する。 【0002】 【従来の技術】ナビゲーションシステムにおいては、一般に、以下の3つの手順の実行により所望する目的地への誘導が行われる。 【0003】(1)ユーザが目的とすべき地点を設定する。 【0004】(2)システムが現在の地点から設定された目的地点までの経路を、地理データを参照して探索する。 【0005】(3)システムがユーザの現在位置に応じて目的地点への経路を案内する。 【0006】上記の3つの手順のうち、目的とすべき地点の設定の手順においては、地図画面上の1点をユーザが何らかの手段により特定する手法が従来用いられている。この地点の特定は、例えばユーザが「東京駅」など地点の固有名称を音声入力したり、あるいは地図表示画面の1点をポインタなどで指示することにより行われる。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これらの従来技術には、以下の問題点があった。 【0008】上記の目的とすべき地点の名称が未知である場合、あるいは目的とすべき地点の一応の名称は知っていてもナビゲーションシステムに登録された名称が不明である場合には、ユーザは目的地点を直接特定することができない。このため、ユーザは地図表示画面上をポインタを利用して検索したり、固有名称をマニュアルや紙の地図から検索し、その後検索された名称を音声入力することが必要である。これらの操作をユーザに強いることは、ユーザの手間を増加させていた。 【0009】また、目的とすべき地点への経路を設定する際に、観光名所など特定の地点を通過したい場合には、それらを通るように経路設定の変更を工夫する必要があった。このための操作もユーザの負担を増加させていた。 【0010】この点、目的地点設定の手間を省くことを目的とする技術が、特開平10−89982「ナビゲーション装置」に開示されている。この技術においては、例えば「ガソリンスタンドに行く」「トイレに行く」などの運転者の目的を、音声やタッチパネルから入力することによって、入力されたユーザの目的を満たす適切な目的地点候補をナビゲーションシステムが自動的に検索する。しかしながら、ユーザが所望する目的地点を得るためには、経路設定の前に少なくともユーザの目的や、複数候補からの選択条件などをあらかじめ設定して目的地点を選択する必要がある。このため、たとえタッチパネルなどを入力に利用したとしても、十分に目的地設定の手間を省くものとは言い難い。 【0011】以上説明したように、本発明は、従来技術のナビゲーションシステムへの目的地点や経路の設定において、ユーザが所望する目的地点や経路を設定するためのユーザの負担が大きかったという問題点を解決するためになされたものである。 【0012】そして、その目的とするところは、ナビゲーションシステムを利用する初期段階において、ユーザの所望する目的地や経路をユーザの嗜好に応じて自動的に設定することで、ユーザの負担を大幅に軽減することのできるナビゲーション装置、ナビゲーション方法およびナビゲーションプログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。 【0013】また、他の目的は、ユーザの嗜好に基づく経路に関する情報の動的な提供を実現する点にある。 【0014】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するための本発明の特徴は、ユーザの経路に関する傾向データを用いて、ユーザの嗜好する目的地や対応する経路を導出する点にある。この傾向データは、例えば、過去の走行履歴におけるある地点でのユーザの滞留時間から得られてもよい。あるいは、年齢、性別、運転目的などの個人の属性データから得られてもよい。 【0015】かかる機能を実現するための、本発明の第1の特徴は、ユーザを目的地へ誘導するナビゲーション装置であって、前記ユーザの傾向データに基づいて、前記ユーザの意図する目的地を導出する目的地導出部と、前記導出された目的地への経路を設定するとともに、前記導出された目的地を前記ユーザに提示するナビゲーション制御部とを具備することを特徴とするナビゲーション装置を提供する点にある。 【0016】上記構成によれば、ユーザの傾向に応じて目的地が自動的に設定されるので、ユーザの煩雑な目的地設定の手順を必要とすることなく、ユーザの意図する目的地を提示することができる。 【0017】また、本発明の第2の特徴は、上記ナビゲーション装置は、さらに、過去に通過した地点と、該地点に滞留した時間長とを蓄積した走行履歴データを記憶する走行履歴記憶部を具備し、前記目的地導出部は、前記走行履歴データおよび前記地点の利用に関する情報に基づいて、前記目的地を導出する点にある。 【0018】上記構成によれば、ユーザの通過済みの走行履歴からユーザが過去に滞留した地点の情報を用いて目的地を導出するので、過去の傾向を用いて目的地を自動設定することができる。 【0019】また、本発明の第3の特徴は、上記ナビゲーション装置は、さらに、個人の属性データと、経路データとを対応付けて記憶するモデル経路データを記憶するモデル経路データ記憶部を具備し、前記目的地導出部は、前記モデル経路データに基づいて、前記目的地を導出し、前記ナビゲーション制御部は、前記モデル経路データに従って前記導出された目的地への経路を設定する点にある。 【0020】上記構成によれば、個人の属性データに対応して、モデルとなる経路データを用いて目的地および経路を導出するので、個人の嗜好に適合する目的地および目的地を自動的に設定することができる。 【0021】また、本発明の第4の特徴は、上記ナビゲーション装置は、さらに、前記モデル経路データを入力するモデル経路データ入力部を具備する点にある。 【0022】上記構成によれば、適当なドライブコースのガイド情報などを用いて最新かつ適切なモデル経路を利用することができる。 【0023】また、本発明の第5の特徴は、前記目的地導出部は、ユーザからの所定の発話入力により前記目的地を導出する点にある。 【0024】上記構成によれば、ユーザのキーフレーズの入力に対応して、通常のナビゲーションモードと、目的地の自動設定モードとを容易に切り替え、必要な場合に適切にユーザが嗜好する目的地を提示することができる。 【0025】また、本発明の第6の特徴は、上記ナビゲーション装置は、さらに、音声入力または画像入力により、ユーザを識別するユーザ照合部を具備し、前記目的地導出部は、前記識別されたユーザに対応する、前記走行履歴データを抽出し、抽出された走行履歴データに基づいて前記目的地を導出する点にある。 【0026】上記構成によれば、特定のユーザの嗜好に応じた目的地を設定することができる。 【0027】また、本発明の第7の特徴は、上記ナビゲーション装置は、さらに、音声入力または画像入力により、ユーザを識別するユーザ照合部を具備し、前記目的地導出部は、前記識別されたユーザに対応する、前記モデル経路データを抽出し、抽出されたモデル経路データに基づいて前記目的地を導出する点にある。 【0028】上記構成によれば、特定のユーザの嗜好に応じた目的地を設定することができる。 【0029】また、本発明の第8の特徴は、前記ユーザ照合部は、誘導すべきユーザまたは車両が複数である場合に、それぞれのユーザまたは車両を一意に識別する点にある。 【0030】また、本発明の第9の特徴は、前記ナビゲーション制御部は、さらに、前記ユーザが嗜好する地点に接近した場合に、該地点の名称および現在地点からの距離を含む情報を前記ユーザに提示する情報提示部を具備する点にある。 【0031】上記構成によれば、通常のナビゲーションモードでも、ユーザの嗜好する地点についての情報を適切に提示することができる。 【0032】また、本発明の第10の特徴は、前記ナビゲーション制御部は、前記情報提示部が提示する地点への経路設定を、前記ユーザとの対話に従って行う点にある。 【0033】上記構成によれば、ユーザの嗜好する地点を目的地として動的に設定し、ユーザを誘導することができる。 【0034】また、本発明の第11の特徴は、ユーザを目的地へ誘導するナビゲーション方法であって、前記ユーザの傾向データに基づいて、前記ユーザの意図する目的地を導出する目的地導出ステップと、前記導出された目的地への経路を設定するとともに、前記導出された目的地を前記ユーザに提示するナビゲーション実行ステップとを含むことを特徴とするナビゲーション方法を提供する点にある。 【0035】上記構成によれば、ユーザの傾向に応じて目的地が自動的に設定されるので、ユーザの煩雑な目的地設定の手順を必要とすることなく、ユーザの意図する目的地を提示することができる。 【0036】また、本発明の第12の特徴は、前記目的地導出ステップは、過去に通過した地点と、該地点に滞留した時間長とを蓄積した走行履歴データおよび前記地点の利用に関する情報に基づいて、前記目的地を導出する点にある。 【0037】また、本発明の第13の特徴は、前記目的地導出ステップは、個人の属性データと、経路データとを対応付けて記憶するモデル経路データに基づいて、前記目的地を導出し、前記ナビゲーション実行ステップは、前記モデル経路データに従って前記導出された目的地への経路を設定する点にある。 【0038】また、本発明の第14の特徴は、ユーザを目的地へ誘導するナビゲーション処理をコンピュータに実行させるプログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記ユーザの傾向データに基づいて、前記ユーザの意図する目的地を導出する目的地導出処理と、前記導出された目的地への経路を設定するとともに、前記導出された目的地を前記ユーザに提示するナビゲーション制御処理とを含むことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する点にある。 【0039】上記構成によれば、ユーザの傾向に応じて目的地が自動的に設定されるので、ユーザの煩雑な目的地設定の手順を必要とすることなく、ユーザの意図する目的地を提示することができる。 【0040】また、本発明の第15の特徴は、前記目的地導出処理は、過去に通過した地点と、該地点に滞留した時間長とを蓄積した走行履歴データおよび前記地点の利用に関する情報に基づいて、前記目的地を導出する点にある。 【0041】また、本発明の第16の特徴は、前記目的地導出処理は、個人の属性データと、経路データとを対応付けて記憶するモデル経路データに基づいて、前記目的地を導出し、前記ナビゲーション実行ステップは、前記モデル経路データに従って前記導出された目的地への経路を設定する点にある。 【0042】また、本発明の第17の特徴は、ユーザを目的地へ誘導するナビゲーション処理において、誘導すべき目的地および経路を設定するために用いられるモデル経路のデータ構造を格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、少なくとも運転目的、性別、および運転レベルを含むユーザ属性データと、モデル経路を識別する経路識別子とを含むモデル経路データインデックスと、前記経路識別子により検索され、前記モデル経路の地理情報を含むモデル経路データとを含む ことを特徴とするモデル経路のデータ構造を格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する点にある。 【0043】 【発明の実施の形態】第1の実施形態以下、図1から図5を参照して本発明に係るナビゲーション装置、ナビゲーション方法およびナビゲーションプログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体の第1の実施形態を詳細に説明する。第1の実施形態は、ユーザの走行に関する走行履歴を傾向データとして用いて、ユーザの嗜好する目的地を導出する機能を提供する。 【0044】尚、以下の実施形態においては、自動車を目的地まで誘導するカーナビゲーション・システム(以下、単にカーナビと略称する)を用いる具体例で説明を行うが、本発明の実施形態の適用対象はカーナビに限定されない。例えば歩行者が本発明の実施形態を実装する携帯端末を利用することも可能である。 【0045】図1は、本発明の第1の実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。第1の実施形態に係るナビゲーション装置は、音声入力部101と、出力部102と、対話制御部103と、設定経路データ104と、地理データ105と、目的地導出部106と、走行履歴管理部108と、走行履歴データ109とを具備する。第1の実施形態は、カーナビゲーションの初期設定時の目的地をユーザの走行履歴に基づいて自動的に設定するものである。 【0046】音声入力部101は、ユーザからの発話による入力を受理、解析し、対話制御部103に受け渡す。 【0047】出力部102は、対話制御部103により制御され、対話の進行状況に応じて適切な応答を音声や映像などの形式でユーザに出力する。 【0048】対話制御部103は、カーナビゲーションの過程で発声するナビゲーション装置とユーザとの間の対話を管理し、この対話の進行状況に応じてユーザに適切な応答を返す。この対話により設定された経路を設定経路データ104として記憶する。 【0049】設定経路データ104は、対話制御部103により設定された目的地および現在地からこの目的地へユーザを誘導する経路のデータを記憶する。 【0050】地理データ105は、施設を含む地理上の各地点のデータを記憶する。 【0051】目的地導出部106は、走行履歴データ109に基づいて、ユーザの走行における傾向からユーザの嗜好する嗜好モデルを動的に合成する。第1の実施形態において、この嗜好モデルは、走行履歴管理部108が管理する走行履歴データ109と、地理データ105とから、ユーザの嗜好する目的地のモデルとして合成される。この傾向モデルに基づいて、対話中のユーザに最も適合する目的地が、出力部102を介してユーザに提示される。 【0052】走行履歴管理部108は、走行履歴データ109を管理し、要求された走行履歴データ109を目的地導出部106に受け渡す。 【0053】走行履歴データ109は、過去の走行の際の通過済みの経路、所定の閾値以上の時間留まった地点、この地点に留まった時間長、設定された目的地、などのデータを蓄積したデータである。 【0054】次に、本実施形態のハードウエア構成を説明する。 【0055】第1の実施形態に係るナビゲーション装置および方法は、各種ハードウエア装置に実装されてもよく、また第1の実施形態の処理を実現するプログラムを作成することにより、ソフトウエアに実装されてもよい。 【0056】図10は、第1の本実施形態に係るナビゲーション処理をソフトウエアにより実現する場合に、このソフトウエアを実行するハードウエアの内部構成の一例を示す。第1の実施形態に係るナビゲーション装置のハードウェア部分はCPU1と、主記憶部2と、入力部3と、出力部4と、大容量外部記憶装置5と、ドライブ装置6と、通信部7とにより構成される。これらの各装置は、それぞれバスを介して相互に接続される。主記憶部2は、第1の実施形態の機能を実現するプログラム、必要なデータ等を格納しておくメモリである。CPU1は、この主記憶部2に記憶されたプログラムを実行して各種処理や各種制御を実施する演算制御の中枢である。入力部3は、利用者の音声を取り込み、音声認識・構文解析処理などの表層的な処理を用いて音声をデータ化する。入力部3は、また、入力文字を取りこんで文字認識・構文解析し、データ化するなどしてその入力情報をCPU1に与えてもよい。出力部4は、音声などの認識結果、解析結果および最終出力を表示あるいはデータとして出力する。大容量外部記憶装置5は、各種辞書などを保持するハードディスクや光ディスクなどに実装される。ドライブ装置6は、光ディスクやCD−ROM,CD−R,CD−RW,DVDなどの可般型記憶媒体にアクセスする。通信部7は、第1の実施形態が搭載される自動車などの現在位置の取得や外部システムとの通信を行う。 【0057】図1に示す音声入力部101、出力部102、対話制御部103、目的地導出部106、走行履歴管理部108は、それぞれの処理手順を記述したプログラムにより構成される。これらの処理手順を記述したプログラムは、図10のコンピュータシステムを制御するためのプログラムとして主記憶部2に格納され、CPU1によりプログラムに記述された手順に従って実行される。CPU1は、このプログラムの実行により、第1の実施形態に係るナビゲーション装置およびナビゲーション方法の提供する機能を実現する。 【0058】尚、これらのプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体8に記憶することができる。この記録媒体8を、図10に示すドライブ装置6を用いて読みとることにより、これらのプログラムが主記憶部2に格納される。あるいは、いったんドライブ装置6等にインストールしておき、実行時に同装置から主記憶部2に格納してもよい。ここで、記録媒体とは、例えば、半導体メモリ・磁気ディスク(フロッピーディスク・ハードディスク等)・光ディスク(CD−ROM・DVD等)、プログラムを記録することができる装置全般を含む。 【0059】次に、図2を参照して、第1の実施形態に係るナビゲーション方法の処理手順を説明する。図2は、第1の実施形態に係るナビゲーション方法の目的地の新規設定の処理手順を示すフローチャートである。 【0060】カーナビは、通常、一般に知られる技術を用いて経路ナビゲーションの動作を行う。ここで、対話制御部103が、目的地を設定する場面であると判断した場合には通常モードから目的地設定モードにモードが切り替えられる(ステップS10)。具体的には、例えば、「目的地を設定して下さい」などのようにカーナビがユーザに目的地設定を要求した直後、目的地に到着後に新規の目的地が未だ設定されていないとき、あるいは走行開始からある程度の時間が経過してユーザを休ませた方が好ましいと判断されるときなどに、この目的地設定モードにモードが切り替わる。 【0061】次に、ユーザがキーフレーズを入力した場合(ステップS20Y)、システムはステップS40以降に示す経路履歴に基づく嗜好モデル合成モードに移行する。即ち、目的地導出部106は、ユーザからのキーフレーズの入力により起動される。一方、キーフレーズ入力がない場合には(ステップS20N)、通常のナビゲーション動作により特定の目的地の入力による目的地の設定が行われる(ステップS30)。 【0062】ステップS20までの対話は、例えば次のように進行する。尚、以下における発話文に付与された記号は、Sで始まるものはカーナビの発話、Uで始まるものはユーザの発話を表現する。また、キーフレーズは、予め任意のフレーズを設定することができるが、ここでのキーフレーズは「適当でいいよ」であるとする。 【0063】S1:「2時間続けて運転しています。どこで休憩しますか?」 U1:「適当でいいよ。」 次に、対話制御部103は、目的地導出部106に対して、ユーザの所望する休憩所を導出することを指示する。目的地導出部106は、対話制御部103からの指示により、走行履歴データ109を用いて、ユーザの傾向から、ユーザの嗜好する目的地である休憩所を、ユーザの嗜好モデルとして導出する(ステップS40)。 【0064】走行履歴管理部108が管理する走行履歴データ109は、どの地点にどれだけの時間留まったかという情報を保持する。図3は、ドライバーの通過点の位置情報と各地点での滞在時間とを記録する走行履歴データ109の一例である。1行目には、走行履歴データ109のデータフォーマットが記述されている。第1の実施形態では、走行履歴データ109は6つの項目から構成される。図3のデータフォーマットは、第1項目から順に、ドライバーに対してカーナビが付与した識別記号、走行データが記録された年月日、記録開始の時刻、記録された時間中カーナビが存在した地点の緯度、経度、および当該地点に留まった時間の長さを時間単位で表現した時間長である。尚、これらの走行履歴データ109を取得するための手法については様々な手法が一般に知られている。第1の実施形態は、ある特定の手法に依存するものではないため、ここでは走行履歴データ109の取得の詳細の説明は省略する。 【0065】図4は、目的地導出部106により参照される地理データ105の一例を示す。1行目には、地理データ105のデータフォーマットが記述されている。地理データ105には、地図上の主な地点や施設などについての位置情報、およびその役割等が記憶されている。1行目には、地理データ105のデータフォーマットが記述されている。第1の実施形態では、地理データ105は5つの項目から構成される。図4のデータフォーマットは、第1項目から順に、施設の名称、その施設が分類されるカテゴリの名称、その施設の一般的な利用方法のリスト、当該施設が存在する地点の緯度、および経度である。 【0066】目的地導出部106は、上記の走行履歴データ109と地理データ105とを組み合わせることによって、ユーザの嗜好する目的地である休憩所を導出する。具体的には、第1の実施形態で目的地とすべき休憩所を導出するにはまず、休憩したことがあるとみなされる地点、として例えば滞在時間が0.3時間以上の地点を探す。図3の走行履歴データでは、3,7,9,11行目のデータにより参照される地点が「休憩動作を行った可能性がある地点」となる。目的地導出部106は、次に休憩動作を行った可能性がある地点のそれぞれに対応する施設を、緯度と経度のデータをキーにして図4の地理データ105から探す。上記の4つの地点について、それぞれが図5の地理データ105の3,4,7,5行目の施設に対応していることが判断される。 【0067】さらに、目的地導出部106は、これらの施設の中から、現在ナビゲーションシステムが要求している「休憩」を実行可能な地点であって、かつユーザの現在位置に最も近い施設を探索する。休憩可能な地点は図4の地理データ105中の3,4,5行目にある施設である。ここで、ユーザの現在位置を表現した緯度と軽度の情報が図6の2行目に示すものであるとすれば、現在位置から最も近い休憩可能な施設は、図5の4行目に示す「モズメリケン波止場店」に同定される。 【0068】図2に戻り、対話制御部103は、目的地導出部106により目的地が上記のように同定されると、目的地が同定されたことをユーザに通知する。また、対話制御部103は、同定された目的地への経路を新規に設定する(ステップS50)。ナビゲーションシステムは、新規に設定された目的地へとユーザを誘導する(ステップS60)。 【0069】ステップS50、S60における対話は、例えば次のように実行される。 【0070】S2:「では、休憩のためにモズメリケン波止場店へと向かいます。次の三宮交差点を左折です。」 第1の実施形態によれば、以下の効果が得られる。 【0071】すなわち、第1の実施形態に係る目的地導出部106は、過去の走行履歴データ109に基づいて、ユーザの傾向を推定し、この傾向に対応する目的地を地理データ105を用いて導出する。このため、ユーザが目的地を具体的に指定することなく、ユーザが以前利用したことのある施設の中から最適な施設へと経路案内をすることができる。 【0072】一般に、かつて利用したことがある場所はユーザが慣れている場所である。このため、この慣れた場所へ誘導することはユーザの満足度を高める効果もある。 【0073】また、目的地設定の手間が大幅に低減されるので、ユーザの注意がナビゲーションシステムの操作に集中することによる安全性の低下も回避できる。 【0074】第2の実施形態以下、図6を参照して、本発明に係るナビゲーション装置、ナビゲーション方法およびナビゲーションプログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体の第2の実施形態を、第1の実施形態と異なる点についてのみ説明する。 【0075】第2の実施形態は、第1の実施形態に加え、さらにユーザを識別する機能を提供する。 【0076】図6は、第2の実施形態に係るナビゲーション装置の機能構成を示すブロック図である。第2の実施形態は、図1に示す第1の実施形態の構成に加え、さらに、話者照合部110を具備する点において、図1に示す第1の実施形態の修正である。 【0077】話者照合部110は、入力される音声から特定の話者を同定し、あるいは話者の性別を特定する。この話者の同定は、一般に知られる音声認識技術を用いて実現することができる。同定された話者の識別データは、目的地導出部106に通知される。 【0078】第2の実施形態に係る目的地導出部106は、走行履歴管理部108により管理される走行履歴データ109から、特定の地点を抽出する際に、話者照合部110から得られる話者識別データに適合する地点の走行履歴データ109を選択する。このため、より特定のユーザに適合する目的地を導出することができる。図3の走行履歴データ109には、一番目の項目に、データ取得時に運転していたドライバーの識別子が付与されている。例えば、図3の走行履歴データ109では、11行目に示すデータのみがドライバーBのデータであり、その他のデータはドライバーAのデータである。 【0079】図2のフローチャートにおいて、第2の実施形態による目的地設定の処理手順を説明する。ここでは、図3に示す走行履歴データ109を保持するカーナビを搭載する車両を運転しているのはドライバーBであることが同定されたと仮定する。 【0080】ステップS10の処理は、第1の実施形態と同様であり、第1の実施形態と同様の位置で同様の目的地設定モードに移行したとする。 【0081】ここで、ドライバBが、キーフレーズである「よしなに」を発話したとする。 【0082】S2:2時間続けて運転しています。どこかで休憩しますか?」 U2:「よしなに。」 ステップS20において、キーフレーズが入力されたため、第2の実施形態に係る目的地導出部106は、第1の実施形態と同様の手順で走行履歴データ109と地理データ105とから最適な休憩施設を検索する(ステップS40)。 【0083】ここで、第2の実施形態における目的地導出部106は、さらに、この検索により得られた休憩施設をドライバーBに適合させる。具体的には、話者照合部110は、音声入力部101に入力された音声から上記のキーフレーズを入力したのが、ドライバーBであることを識別する。このドライバーBの識別子は目的地導出部106に通知される。走行履歴管理部108は、「休憩動作を行った可能性がある地点」のうち、目的地導出部106から通知されるドライバーBの識別子を用いて、ドライバーBが利用したことがある地点のみを検索する。ここでは、図3の11行目に示される地点のみが休憩地点の候補となる。図4の地理データ105から、この休憩地点に該当する施設は、図4の5行目に示す「スタードーナツ税関前店」に同定される。 【0084】ステップS50、S60の処理は、第1の実施形態と同様である。 【0085】第2の実施形態によれば、以下の効果が得られる。 【0086】すなわち、第2の実施形態に係る話者照合部110は、対話中のユーザを識別して、このユーザ識別データを目的地導出部106に通知する。第2の実施形態に係る目的地導出部106は、過去の走行履歴データ109からユーザ識別データに適合するデータを抽出し、この抽出された走行履歴データ109に基づいて現在対話中の話者の傾向を推定し、この傾向に対応する目的地を地理データ105を用いて導出する。このため、ユーザが目的地を具体的に指定することなく、対話中の特定のユーザが以前利用したことのある施設の中から当該ユーザにとって最適な施設へと経路案内をすることができる。 【0087】第2の実施形態においては、ドライバーに応じて地点履歴の検索方式が変わるため、第1の実施形態と比較して、さらに各ドライバーに適合する目的地を設定することができる。 【0088】尚、上記の説明では、図3に示すように特定のドライバーごとに走行履歴データ109を保持する形式で話者照合を実現しているが、第2の実施形態は、この特定のドライバーごとの走行履歴データ109に限定されるものではない。例えば、性別ごとに走行履歴を保持してもよく、あるいは年齢層毎に履歴を保持して、話者照合部110で得られる話者識別データと照合してもよい。また、ユーザの識別データをユーザ自身に初期入力させれば、必ずしも話者照合部110により入力音声から話者を識別する必要はない。第2の実施形態のこれらの変形も、本発明の要旨の範囲内である。 【0089】尚、図4の地理データ105には、第2の項目に施設カテゴリを含む。この施設カテゴリをキーとして、図1または図6の目的地導出部106は、走行履歴管理部108が管理する走行履歴データ109の中から、識別されたドライバーが頻繁に利用する施設のカテゴリを導出することができる。この導出された施設のカテゴリが、あるいはこのカテゴリに属するという条件で選択された施設が、対話制御部103に通知される。例えば、目的地導出部106は、図3に示す走行履歴データ109と、図4に示す地理データ105とから、話者であるカーナビの利用者が、ファーストフードのカテゴリに属する施設の利用頻度が高いことを認識することができる。目的地導出部106は、このファーストフードのカテゴリーの施設の利用頻度が高いことを、対話制御部103に通知する。 【0090】対話制御部103はこのカテゴリーのデータを通知されると、例えば、通常の経路案内中に、自車位置がファーストフード店に接近した際に、例えば次のようにファーストフード店の名称や自車からの距離などの案内を開始することができる。 【0091】S21:「約600メートル先、スタードーナツ神戸店です」 このように、目的地導出部106が、図3の走行履歴データ109の施設カテゴリのデータを用いれば、ドライバーの嗜好(興味)に対応する施設の案内を動的に行うことができる。すなわち、ドライバーの興味ある施設や個人情報を予め登録することなく、ドライバーが興味のある施設についての情報を、ドライバーに適切に提示することができる。 【0092】尚、上記の案内は、第1および第2の実施形態におけるキーフレーズの入力を条件としない。このため、目的地設定モード、嗜好モデル合成モード中に限らず、通常のナビゲーションモード中に、対話制御部103が主導してユーザの嗜好に対応する施設の情報を提供することができる。この情報提供の際に、ユーザの目的地変更などの発話を促す出力を行えば、ユーザの興味に応じて、動的に目的地変更および経路設定を行うことができる。 【0093】第3の実施形態以下、図7から図9を参照して、本発明に係るナビゲーション装置、ナビゲーション方法およびナビゲーションプログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体の第3の実施形態を、第1および第2の実施形態と異なる点についてのみ説明する。 【0094】第3の実施形態は、ユーザの特性に応じた経路モデルのデータを、傾向データとして用いて、ユーザの嗜好する目的地および経路を設定する機能を提供する。 【0095】図7は、第3の実施形態に係るナビゲーション装置の機能構成を示すブロック図である。第3の実施形態は、図1に示す第1の実施形態の構成と比較して、さらに、個人嗜好経路モデル111と、個人嗜好経路読み込み部112とを具備する点において、図1に示す第1の実施形態の修正である。尚、図7の第3の実施形態は、図1の第1の実施形態の走行履歴管理部108、走行履歴データ109、地理データ105を含んで構成されてもよい。 【0096】個人嗜好経路モデル111は、ユーザをカテゴリー分けして、それぞれのカテゴリーのユーザが嗜好する目的地や経路の情報をモデル化したデータモデルである。 【0097】個人嗜好経路読み込み部112は、種々の情報源から個人嗜好経路モデルを生成するための個人嗜好経路モデルデータ113を読み込み、個人嗜好経路モデル111を生成する。 【0098】図2のフローチャートにおいて、第3の実施形態による目的地および経路設定の処理手順を説明する。ユーザの音声が音声入力部101から入力されると、対話制御部103は、個人嗜好経路モデル111を参照して、目的地の新規設定を実行する。 【0099】ステップS10の処理は、第1の実施形態と同様であり、第1の実施形態と同様の位置で同様の目的地設定モードに移行したとする。 【0100】ここで、ユーザが第1の実施形態と同様のキーフレーズを入力すると、ナビゲーションシステムは、個人嗜好モデルの合成モードに移行する。ステップS10、S20までの対話は例えば次のように進行する。 【0101】S31:「目的地を設定して下さい。」 U31:「適当でいいよ。」 次に、第3の実施形態に係る対話制御部103は、目的地導出部106に対して、個人嗜好経路モデル111からユーザの嗜好する目的地および経路を導出するように指示する。具体的には、個人嗜好経路モデル111は、図8および図9に示すような形式でモデルとなる経路を記憶する。 【0102】図8は、経路モデルデータへのインデックスの一例を示す。1行目には、経路モデルデータインデックスのデータフォーマットが記述されている。第3の実施形態では、個人嗜好経路モデル111のインデックス情報は、9つの項目から構成される。図8のデータフォーマットは、第1項目から順に、情報源の名称、対応する経路ID、運転レベル、ドライバーの目的、モデル経路を推奨する性別、出発地、目的地、所要時間、および予算である。図8の各インデックスは、図9に示すモデル経路データへリンクしている。例えば、図8の3行目のインデックスは、経路ID「R1」をキーとして、図9の3行目から7行目に示すモデル経路データにリンクしている。 【0103】図9は、図8のインデックスからポイントされるモデル経路データの一例を示す。1行目には、モデル経路データのデータフォーマットが記述されている。第3の実施形態では、モデル経路データは、3つの項目から構成される。図9のデータフォーマットは、第1項目から順に、情報源の名称、インデックスID、および地点IDのリストである。 【0104】図9に示すモデル経路データは、例えば図1の走行履歴データ109などの、過去にユーザが走行した経路の履歴を用いて生成することができる。あるいは、図7に示す個人嗜好経路読み込み部112から読込んだ個人嗜好経路モデルデータ113を用いて生成することができる。尚、図8および図9に示すデータは、個人嗜好経路読み込み部112から読み込まれたデータの例である。 【0105】第3の実施形態に係る目的地導出部106は、図8に示すインデックスから1つのインデックスを選択する。このインデックスの選択は、例えば、ユーザのカーナビ使用時間、入力音声から判定される性別、および運転目的などのユーザの属性データや、ユーザ現在位置とモデル経路始点との距離などを判断材料として行うことができる。目的地導出部106は、この選択されたインデックスに対応するモデル経路データを、個人嗜好経路モデル111として抽出する。 【0106】具体的には、上記のU31に示すユーザの発話が、図8で示される各出発地のうち、名神吹田インターの近くを走行中になされたものとする。また、このユーザのカーナビ使用時間が、運転初級者と判断される使用時間以内であったとする。この場合、目的地導出部106は、まず、図8のインデックスから名神吹田インターを出発地とする3行目のインデックスを選択する。次に、図9の経路データから経路IDがR1である経路データを選択する。 【0107】対話制御部103は、上記で得られたモデル経路データを参照して、ユーザに対する以下の回答文を生成する。 【0108】S32:「では、名神吹田インター、阪神西宮インターを経由してメリケン公園へと至るドライブコースを設定します。1000メートル先、名神吹田インターです。」 ステップS50、S60の処理は、第1および第2の実施形態と同様である。 【0109】以上のように、ユーザは特定の目的地や経由地を設定することなく、ユーザの嗜好に適合する経路をカーナビにガイドさせることができる。 【0110】尚、個人嗜好経路モデル111は、適宜更新することができる。すなわち、個人嗜好経路読み込み部112から読込む個人嗜好経路モデルデータ113を、例えば定期的に配布される、特定の地域をドライブするためのモデルコースなどをモデルデータとして準備してもよい。このモデルデータを個人嗜好経路読み込み部112から読み込めば、ユーザは時節ごとに適当なドライブコースのガイドを利用することができる。例えば、図8のデータは、情報源の項目が示すように、「関西歩人」という出版社が刊行したモデルデータのリストであることを示す。 【0111】さらに、第3の実施形態が第2の実施形態の話者照合部110を具備することもできる。この構成によれば、目的地導出部106は、さらに特定のユーザに適合する最適の経路インデックスを選択することができる。例えば、上記のU31と同じ発話の話者が、例えば女性であることが話者照合部110により判断されると、図8の推奨性別の項目をキーとして、6行目のインデックスが選択されることにより、神戸駅駐車場付近で買い物をするための経路が設定される。 【0112】さらに、運転者だけでなく、助手席や他の座席にいる人についても話者照合することができる。例えば助手席に座っている人がドライバーのガールフレンドであることが照合されれば、運転者目的はデートであると推論できる。これにより、図8の運転者目的の項目をキーとして、3行目のインデックスが選択される。 【0113】第3の実施形態によれば、以下の効果が得られる。 【0114】すなわち、第3の実施形態に係る目的地導出部106は、個人嗜好経路モデル111に基づいてユーザが嗜好する目的地および経路を設定する。このため、ドライバーの興味ある施設や経路の情報を、ドライバーが目的地や経由地設定の負担を負って登録する煩雑さを伴うことなく、容易かつ高精度にドライバーに提供することができる。モデルとなる経路をあらかじめ記憶媒体などに準備しておき、このモデル経路からユーザの嗜好に合った経路を選択する方式であるので、ユーザは煩雑な操作をすることなく目的に適合する適切な経路をナビゲーションシステムにガイドさせることができる。 【0115】尚、上述した個人嗜好経路モデルデータの配布形式は有形の媒体を解するもののみに限定されない。例えば、無線電波や赤外線など、無形の媒体によって配布を実現することも可能であり、このような実現形態も本発明の要旨の範囲内である。 【0116】また、上記の第1、第2、および第3の実施形態はそれぞれ単独で実施されてもよく、また組み合わせて実施されてもよい。図11は、第1、第2、および第3の実施形態を組み合わせた場合の本発明に係るナビゲーション装置の構成を示す。 【0117】尚、上記の実施形態においては、システムが提示した目的地設定にユーザが従わなかった場合の処理には触れていない。この場合には、提示したがユーザに許否された目的地や経路の候補をユーザ嗜好経路モデルのリストから除き、他の候補について上記の処理手順を適用すればよい。他の候補をユーザに選択させるための対話方式については種々の一般に知られる技術を適用することができる。発明は特定の対話方式に依存することなく、これらの技術を適用することできる。このような変形も本発明の要旨の範囲内である。 【0118】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、以下に記載されるような効果を奏する。 【0119】すなわち、本発明に係るナビゲーション装置、ナビゲーション方法およびナビゲーションプログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、ナビゲーションシステムへの目的地の設定段階において、過去の走行履歴やユーザの属性に対応する経路モデル等によりユーザの傾向を把握し、この傾向のデータに基づいて、ユーザに適合する目的地および経路を導出する機能を提供する。また、ユーザの識別情報により特定のユーザに最適な目的地および経路を導出する機能を提供する。また、ユーザが嗜好する地点についての情報を提供し、さらにこの地点へ動的な誘導する機能を提供する。 【0120】これにより、煩雑な操作を伴うことなく、ユーザが嗜好する目的地や経路を容易かつ高精度に設定することが可能となる。 【0121】このように、本発明を用いれば、ナビゲーションシステムへの初期設定が大幅に簡素化され、ひいてはナビゲーションシステムの可用性が向上する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003078 【氏名又は名称】株式会社東芝
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| 【出願日】 |
平成11年6月30日(1999.6.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083806 【弁理士】 【氏名又は名称】三好 秀和 (外7名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−12963(P2001−12963A) |
| 【公開日】 |
平成13年1月19日(2001.1.19) |
| 【出願番号】 |
特願平11−186719 |
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