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【発明の名称】 情報提供システム
【発明者】 【氏名】大屋 修司

【氏名】佐藤 誠治

【要約】 【課題】情報提供装置が、コンパスや電波を用いることなく携帯情報端末の向いている方角を検知し、検知した方角が上となるように地図画像を回転させ、さらに方向カーソルを地図上に記して携帯情報端末に送信することが可能な情報提供システムを提供することである。

【解決手段】情報提供装置において、指向性のある光信号を送受信する光信号送受信部111とこの光信号送受信部111が向いている方角情報を記憶する方角記憶メモリ165とを備えることで、地図情報を含めた各種サービス情報とともに方角情報を送信し、さらに方角計算部166を備えることで、指向性のある光信号を利用して、アクセスしている携帯情報端末の向いている方角を計算し、この方角に合わせて地図情報を回転させ、携帯情報端末に送信することで実現する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 各種サービス情報を記憶したデータベースと、前記各種サービス情報を出力する特定方向に指向性のある信号を送受信する信号送信手段と信号受信手段を有する通信手段とを備えた情報提供装置と、前記情報提供装置との間で情報のやり取りを行う信号送信手段と信号受信手段を有する通信手段と、データの入力及び指示操作を行う入力手段と、前記指示操作あるいは前記情報提供装置から取得した情報を表示する表示手段とを備えた携帯情報端末と、から構成されてなる情報提供システムであって、前記情報提供装置は、前記信号送信手段が向いている方角に対応する方角情報を記憶する方角記憶手段と、前記方角記憶手段に記憶されている方角情報を前記信号送信手段によって送信する制御手段とを備えてなり、前記携帯情報端末は、前記通信手段が前記情報提供装置の前記信号送信手段によって送信される方角情報を含む各種サービス情報を受信し、表示手段によって前記方角情報を含め各種情報を表示させるように制御する制御手段を備えてなることを特徴とする情報提供システム。
【請求項2】 前記情報提供装置は、前記通信手段の信号送信手段が可動であり、前記信号送信手段の動きに応じて前記方角記憶手段に記憶されている方角情報を変化させる機能を備えてなることを特徴とする請求項1記載の情報提供システム。
【請求項3】 前記情報提供装置は、前記通信手段の信号受信手段が特定方向からの信号を受信し、方角情報を受信した携帯情報端末からの信号が前記信号受信手段によって受信されたときにのみ前記方角情報を信号送信手段によって送信する機能を備えてなり、前記携帯情報端末は、前記通信手段の信号受信手段が特定方向からの信号を受信し、前記情報提供装置から送信されてくる方角情報にもとづいて向いている方向を前記表示手段にて表示する機能を備えてなることを特徴とする請求項1記載の情報提供システム。
【請求項4】 前記情報提供装置は、前記通信手段の信号受信手段を少なくとも複数個備え、前記方角記憶手段は、前記複数個の信号送信手段が向いているそれぞれの方角に対応する方角情報を記憶することを特徴とする請求項1記載の情報提供システム。
【請求項5】 前記情報提供装置の通信手段及び前記携帯情報端末の通信手段は、送受信で使用する特定方向に指向性のある信号として、光または電波を用いることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の情報提供システム。
【請求項6】 前記情報提供装置は、地図データを記憶した地図データ記憶手段を備え、前記方角記憶手段に記憶されている方角情報とともに前記地図データ記憶手段に記憶されている地図データを前記通信手段の信号送信手段にて携帯情報端末に送信する機能を備えてなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の情報提供システム。
【請求項7】 前記情報提供装置は、前記地図データ記憶手段に記憶されている地図データと、前記方角記憶手段に記憶されている方角情報とより、方角情報を含む合成地図データを作成する地図データ作成手段を備え、前記携帯情報端末は、地図データの回転可否の指示要求を行う手段を備え、前記情報提供装置は、前記携帯情報端末からの地図データの回転可否の指示要求に応じて、前記地図データ作成手段にて作成された合成地図データを前記信号送信手段から送信する機能を備え、前記携帯情報端末は、前記情報提供装置から送信されてきた合成地図データを前記信号受信手段で受信し、前記表示手段にて表示する機能を備えてなることを特徴とする請求項6記載の情報提供システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の複数地域に設置された情報提供ステーションの情報提供装置から利用者が使用する移動可能な情報装置(携帯情報端末)を介して、利用者が位置している地域特有のサービス情報、特に街頭などでの地図データ、位置情報、その地域の詳細な情報(例えば、店、交通機関やその路線等)、さらに利用者が使用する携帯情報端末の向いている方角などの情報を利用者に提供する情報提供システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の情報提供装置では、受信側端末がコンパスを内蔵していたり、電波を用いて位相差で方向を検出するものが開示されている。
■特開平2−132392号公報では、情報提供装置(サインポスト)からの電波を車載端末装置が受信することによって位置と方向を検出する技術が開示されている。
■特開昭63−177013号公報では、情報提供装置(サインポスト)から方位情報を自動車のナビゲーション装置が受信して、地磁気方位検出結果を補正する技術が開示されている。
■特開昭62−279720号公報では、情報提供装置(サインポスト)から地図データを携帯用の受信装置が受信し、内蔵コンパスを用いて実際の方位に合うように地図を回転させて表示する技術が開示されている。
■特開平9−252279号公報では、赤外線を利用したリモートコントロール装置で、赤外線受光部を回転することにより全方向からの赤外線の受信を可能にする技術が開示されている。
■特開平6−350539号公報では、赤外線のリモートコントロール用受光装置において、所定以上の外乱光を受けたとしても太陽光により受光部を回転させることにより安定したコントロールを行うことを可能にする技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記記載の技術においては、なお以下のような課題を有している。
【0004】従来のように受信側の端末がコンパスを内蔵している場合は、受信側の端末が大きくなるという問題があった。また、電波を用いて位相差で方向を検出する場合は、位相差を求めるために端末側が移動し続けている必要があり、さらに電波を用いると装置が高価になるという問題点があった。
【0005】また、上記■から■の技術においては、■の特開平2−132392号公報では、情報提供装置(サインポスト)からの電波を受信することによって位置と方向を検出するが、受信側端末は方向検出のために移動している必要がある、■の特開昭63−177013号公報では、道路の方角を知らせるものであるため、道路上を移動してる端末の移動方向を知らせているのみであり、端末の向いている方向を知らせているのではない、■の特開昭62−279720号公報では、情報提供装置(サインポスト)から地図データを受信し、内蔵コンパスを用いて実際の方位にあうように地図を回転させて表示するが、受信側端末はコンパスを内蔵しているため、受信側端末が大きくなる、■の特開平9−252279号公報や■の特開平6−350539号公報では、端末側に方角情報を送信するものとはなっていない、といった問題を有している。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、携帯情報端末に方角検出のための特別な装置を備えることなく、また方角検出のために携帯情報端末を移動させることなく、情報提供装置と通信を行うことによって、情報提供装置が、コンパスや電波を用いることなく携帯情報端末の向いている方角を検出し、検出した方角が上となるように地図画像を回転させ、さらに方向カーソルを地図上に記して携帯情報端末に送信することが可能な情報提供装置及び携帯情報端末からなる情報提供システムを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る情報提供システムは、前記課題を解決するためのもので、各種サービス情報を記憶したデータベースと、前記各種サービス情報を出力する特定方向に指向性のある信号を送受信する信号送信手段と信号受信手段を有する通信手段とを備えた情報提供装置と、前記情報提供装置との間で情報のやり取りを行う信号送信手段と信号受信手段を有する通信手段と、データの入力及び指示操作を行う入力手段と、前記指示操作あるいは前記情報提供装置から取得した情報を表示する表示手段とを備えた携帯情報端末と、から構成されてなる情報提供システムであって、前記情報提供装置は、前記信号送信手段が向いている方角に対応する方角情報を記憶する方角記憶手段と、前記方角記憶手段に記憶されている方角情報を前記信号送信手段によって送信する制御手段とを備えてなり、前記携帯情報端末は、前記通信手段が前記情報提供装置の前記信号送信手段によって送信される方角情報を含む各種サービス情報を受信し、表示手段によって前記方角情報を含め各種情報を表示させるように制御する制御手段を備えてなることを特徴とする。
【0008】さらに、本発明の情報提供システムにおいては、前記情報提供装置は、前記通信手段の信号送信手段が可動であり、前記信号送信手段の動きに応じて前記方角記憶手段に記憶されている方角情報を変化させる機能を備えてなることを特徴とする。
【0009】さらに、本発明の情報提供システムにおいては、前記情報提供装置は、前記通信手段の信号受信手段が特定方向からの信号を受信し、方角情報を受信した携帯情報端末からの信号が前記信号受信手段によって受信されたときにのみ前記方角情報を信号送信手段によって送信する機能を備えてなり、前記携帯情報端末は、前記通信手段の信号受信手段が特定方向からの信号を受信し、前記情報提供装置から送信されてくる方角情報にもとづいて向いている方向を前記表示手段にて表示する機能を備えてなることを特徴とする。
【0010】さらに、本発明の情報提供システムにおいては、前記情報提供装置は、前記通信手段の信号受信手段を少なくとも複数個備え、前記方角記憶手段は、前記複数個の信号送信手段が向いているそれぞれの方角に対応する方角情報を記憶することを特徴とする。
【0011】さらに、本発明の情報提供システムにおいては、前記情報提供装置の通信手段及び前記携帯情報端末の通信手段は、送受信で使用する特定方向に指向性のある信号として、光または電波を用いることを特徴とする。
【0012】さらに、本発明の情報提供システムにおいては、前記情報提供装置は、地図データを記憶した地図データ記憶手段を備え、前記方角記憶手段に記憶されている方角情報とともに前記地図データ記憶手段に記憶されている地図データを前記通信手段の信号送信手段にて携帯情報端末に送信する機能を備えてなることを特徴とする。
【0013】さらに、本発明の情報提供システムにおいては、前記情報提供装置は、前記地図データ記憶手段に記憶されている地図データと、前記方角記憶手段に記憶されている方角情報とより、方角情報を含む合成地図データを作成する地図データ作成手段を備え、前記携帯情報端末は、地図データの回転可否の指示要求を行う手段を備え、前記情報提供装置は、前記携帯情報端末からの地図データの回転可否の指示要求に応じて、前記地図データ作成手段にて作成された合成地図データを前記信号送信手段から送信する機能を備え、前記携帯情報端末は、前記情報提供装置から送信されてきた合成地図データを前記信号受信手段で受信し、前記表示手段にて表示する機能を備えてなることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明における情報提供システムの実施形態に関して図面を用いて説明する。
【0015】図1は、本発明における情報提供システムの情報提供装置の機能構成を示したブロック図である。
【0016】情報提供装置100は、主に光通信装置110、入力装置120、表示装置130、外部記憶装置110、通信装置150、情報提供装置コントローラ160から構成されて、利用者が使用する移動可能な携帯情報端末との間で情報のやり取りが行われる。以降、利用者が使用する移動可能な携帯情報端末のことを携帯情報端末と呼ぶ。尚、情報提供装置100は、対象としてパソコン、ワークステーション、POSを含めたコンピュータを対象とし、携帯情報端末は、電子手帳、パーソナルナビゲーション端末、携帯情報ツール、携帯電話、腕時計等のウエアブルコンピュータを含めたものを対象としている。
【0017】光通信装置110は、光信号送受信部111と光強度計測部112とから構成されている。光信号送受信部111は携帯情報端末とデータの送受信を行い、少なくとも1つの光信号送受信ユニットを持つ。光強度計測部112は光信号送受信部111に入る外光の強度を計測する。尚、この光信号送受信ユニットはIRのような赤外線であってもよいし、それ以外のものであってもよい。
【0018】入力装置120は、この情報提供装置100を操作あるいは何らかのデータを入力するための入力手段としての機能を備えたものである。
【0019】表示装置130は、上記入力装置120から指示される操作や入力されたデータ、あるいは携帯情報端末との間での通信状況等を表示するための表示手段としての機能を備えたものである。
【0020】外部記憶装置140は、街頭などでの地図データや、位置情報や、その地域の詳細な情報、例えば、店、交通機関やその路線等の情報、を記憶した記憶媒体からなる装置である。この外部記憶装置140は、一種のデータベースであり、これは磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた記憶媒体であってもよい。
【0021】通信装置150は、本情報提供装置100の上位装置あるいは上位システムとの間で情報のやり取りを行うための通信装置である。この通信装置150は、公衆回線を介してインターネットや外部のベータベースと接続する機能を有していてもよいことから、有線での通信機能または無線での通信機能のいずれを備えていてもよい。そのため、通信装置150を介して、外部から地図データなどの必要な各種情報を取得し、外部記憶装置140に格納するようにしてもよい。また、本通信装置150は、上記光通信装置110の機能を拡張したものであってもよく、その場合は、2つの機能が統合された装置であってよい。
【0022】情報提供装置コントローラ160は、バッファメモリ161、地図画像作成部162、データ変換部163、光信号送受信動作制御部164、方角記憶メモリ165、方角計算部166から構成されている。光通信装置110の光信号送受信部111が携帯情報端末から信号を受信した際、地図画像を加工し、方向カーソルを地図画像に記して携帯情報端末に送信する一連の処理を制御する。情報提供装置コントローラ160のうちバッファメモリ161は外部記憶装置140から読み出された地図データを格納する。地図画像作成部162はバッファメモリ161に格納された地図画像を、方角記憶メモリ165に格納された方角情報を元に回転、方角カーソルの合成などを行う。データ変換部163は地図画像作成部162で作成された地図画像データを所定の光信号に変換して光通信装置110の光信号送受信部111に出力する。光信号送受信動作制御部164は、光信号送受信部111に入る光の強度が所定の値を越えている場合に、光信号送受信部111を動かして光の強度が一定値以下になるように制御する。方角記憶メモリ165は、現在光信号送受信部111が向いている方角情報を格納しておく。方角計算部166は、光信号送受信部111の動きにあわせて光信号送受信部111が向いている方角を計算する。
【0023】次に、利用者が使用する携帯情報端末について説明する。図2は、本発明における情報提供システムの携帯情報端末の機能構成を示したブロック図である。尚、実際には情報提供装置100は地図等の地域情報と方角情報とは別々に送信するものとする。
【0024】携帯情報端末200は、主に光通信手段と入力手段と表示手段と情報処理制御手段から構成されている。光通信手段は、光信号送受信部210で構成され、この光信号送受信部210は情報提供装置100との間で各種データの送受信を行う。入力手段は、入力部220で構成され、ペンやボタンなどで携帯情報端末200を操作あるいは何らかのデータを入力するための機能を備えたものである。表示手段は、ディスプレイ装置230で構成され、携帯情報端末200を操作するために入力部220から入力された指示やデータ、あるいは情報提供装置100から送られてきたデータ、さらに方角情報を含む地図画像を表示するための機能を備えたものである。尚、情報提供装置100と同じように外部記憶装置を備えて地図データを自分で持つようにしてもよい。携帯情報端末コントローラ240は、光信号送受信部210で受信した地図データと方角情報を用いて地図画像に方角情報を付加してディスプレイ装置230に表示させることを制御する。携帯情報端末コントローラ240の内、バッファメモリ241は光信号送受信部210で受信した地図データや方角情報を格納し、地図画像描画部242は地図画像を方角カーソルとともに描画する。ビデオRAM243は地図画像描画部242によって描画された画像を格納し、映像変換部244はビデオRAM243に格納された画像を読み出し、所定の映像信号に変換してディスプレイ装置230に出力する。
【0025】情報提供装置100は、駅や港や空港などの主要な建物内や街頭に設置し、携帯情報端末200の利用者に、利用者が位置している地域特有のサービス情報、特に街頭などでの地図データ、位置情報、その地域の詳細な情報(例えば、店、交通機関やその路線等)などを提供するものである。携帯情報端末200が情報提供装置100にアクセスしようとする場合、情報提供装置100と携帯情報端末200の双方が持っている光信号送受信部を構成する光信号送受信ユニットは指向性を持ち、携帯情報端末200が情報提供装置100にアクセスできる範囲は限られている。そのため、光信号送受信部の向いている方角情報から携帯情報端末200が向いている方角を検知することができる。
【0026】図3は、本発明における情報提供システムの情報提供装置の方向検知の仕組みの説明した図である。図3を用いて、方角検知の仕組みを詳細に説明する。
【0027】情報提供装置100における光信号送受信部111は、図3(1)のWのような光信号照射範囲(通信可能範囲)を持つ。したがって、携帯情報端末200が情報提供装置100にアクセスできる範囲は限られると同時に、図3(2)のように携帯情報端末200が向いている可能性のある方角の範囲も限られてくる。このことから情報提供装置100はアクセスしている携帯情報端末200の向いている大まかな方角を計算することができる。図3(3)は光信号送受信部111が複数の光信号送受信ユニットを持つ場合の例である。このとき、方角記憶メモリ165にはそれぞれの光信号送受信ユニットに対応した方角情報を記憶する。図3(3)において、第1光信号送受信ユニットにアクセスした携帯情報端末200に対しては方角Aを、第2光信号送受信ユニットにアクセスした携帯情報端末200に対しては方角Bをそれぞれ送信する。第1光信号送受信ユニットと第2光信号送受信ユニットのちょうど中間からアクセスした場合は携帯情報端末からの信号をより早く受信した方の光信号送受信ユニットを有効とするか、あるいは方角Cを送信する。
【0028】図4及び図5は、本発明における情報提供システムの情報提供装置の情報提供装置コントローラの動作を示すフローチャートで、図6は、本発明における情報提供システムの情報提供装置より提供される方角情報の表示例(携帯情報端末の表示画面)の説明図で、さらに図7は、本発明における情報提供システムの情報提供装置の光信号送受信部の方向を変化させた例を示す説明図であり、以下これらの図を使用して動作を説明する。
【0029】情報提供装置100は、通常信号受信待ち状態で待機していて、まず光信号送受信部111が携帯情報端末200からの信号を受信したか否かを判断する(ステップS101)。信号を受信した場合、地図画像作成部162は外部記憶装置140から自己位置周辺の地図データをバッファメモリ161に読み出す(ステップS102)。次に携帯情報端末200が、地図データの加工(回転)を要求しているか否かを判断する(ステップS103)。要求していない場合は、地図画像作成部162はバッファメモリ161から読み出したそのままの向きの地図データに、方角カーソルを付加して地図画像を作成する(ステップS105)。図6(1)はバッファメモリ11から読み出したそのままの向きの地図データの一例であり、図6(2)は上記ステップS105の処理によって生成された地図情報で、これは加工(回転)しない場合の地図画像の一例である。
【0030】携帯情報端末200が、地図データの加工(回転)を要求している場合、地図画像作成部162はバッファメモリ161から読み出した地図データを方角記憶メモリ165から得られた情報をもとに携帯情報端末200が向いている方向が上になるように地図データを回転させ(ステップS104)、携帯情報端末200の向いている方角を示す方角カーソルを付加した地図画像を作成する(ステップS105)。光信号送受信ユニットが複数存在する場合は、信号を受信したユニットの方向に応じて地図を回転させ、方角カーソルを付加する。図6(3)は上記ステップS104の処理によって生成された地図情報で、加工(回転)した場合の地図画像の一例である。
【0031】次に、データ変換部163は、地図画像作成部162で作成された地図画像を所定の光信号に変換し(ステップS106)、携帯情報端末200に信号を送信し(ステップS107)、その後は再び信号受信待ち状態になる(ステップS101)。
【0032】一方、ステップS101において、光信号送受信部111が携帯情報端末200からの信号を受信しなかった場合、光強度計測部112は光信号送受信部111に入る外光の強度を計測し(ステップS201)、光の強度が所定の値を超えたか否かを判断する(ステップS202)。所定の値を超えていない場合、再び信号受信待ち状態になる。光の強度が所定の値を超えている場合(ステップS202)、光信号送受信動作制御部164は光強度計測部112が計測する光の強度が一定値以下になるまで光信号送受信部111の方向を変化させる(ステップS203、204)。
【0033】この変更方法は、例えば特開平6−350539号公報に記載されているように物理的に光信号送受信部を回転させる方法であってもよい。あるいは図7に示すように、異なる方向に向けて複数の光信号送受信部を備えている場合は、その設置された複数の光信号送受信部のうち、電気的に別の1つを有効にするようにしてもよい。このとき例えば、図7(1)に示すような現在有効な第1光信号送受信部に変わって、図7(2)に示すような第2光信号送受信部を有効にするということである。
【0034】光の強度が一定値以下になると、方角計算部166は光信号送受信部111が向いている方角を再計算し(ステップS205)、方角記憶メモリ165に格納する(ステップS206)。ステップS206の後は再び信号受信待ち状態になる。
【0035】以上、本発明では太陽光などにより信号受信状態が悪化しても光信号送受信部111の向きを自動的に変えることで良好な通信状態を保つことができ、さらに正しい方角を送信できる。
【0036】図8は、本発明における情報提供システムの携帯情報端末の携帯情報端末コントローラの動作を示すフローチャートである。以下、図8にしたがって詳細に動作を説明する。
【0037】携帯情報端末200の電源をONした後、入力部220から情報提供装置100に信号送信の指示があったか否かを判断し(ステップS301)、信号送信の指示がなかった場合は信号送信の指示があるまで待機する。もし信号送信の指示があった場合は、地図を回転させてから受信するか否かを判断する(ステップS302)。回転させてから受信したい場合は光信号送受信部210から回転した地図を要求する信号を送信し(ステップS303)、情報提供装置100からの信号を待つ。回転しない地図を受信したい場合は光信号送受信部210から回転していない地図を要求する信号を送信し(ステップS304)、情報提供装置100からの信号を待つ。
【0038】光信号送受信部210は情報提供装置100からの信号を受信したか否かを判断し(ステップS305)、受信しなかった場合、受信待ち状態になってから一定時間が経過したか否か判断する(ステップS306)。一定時間経過していなければ受信待ちのまま待機して、一定時間経過後は再び信号送信の指示があるまで待機する。一定時間内に光信号送受信部210が情報提供装置100からの信号を受信した場合は、受信した地図データと方角情報をバッファメモリ241に読み出す(ステップS307)。
【0039】次に地図画像描画部242はバッファメモリ241に格納された地図データをビデオRAM243に描画する(ステップS308)。さらに、ステップS302で回転した地図を要求した場合、方角カーソルを上向きにビデオRAM243に描画する。ステップS302で回転していない地図を要求した場合、バッファメモリ241に格納された方角情報をもとに方角カーソルを回転させビデオRAM243に描画する(ステップS309)。
【0040】ビデオRAM243に描画された画像は映像変換部244に読み出され、所定の映像信号に変換されてディスプレイ装置230に出力され、画面表示される(ステップS310)。ステップS310終了後は入力部220より信号送信指示があるまで待機する。尚、上記ステップS310で処理された状態は、図6に示された画面表示例である。
【0041】以上により、携帯情報端末200は自分がコンパスや地図を内蔵していなくても、情報提供装置100と通信を行うことで自己位置周辺の地図や向いている方角などの情報を得ることができる。また、上記説明(図6の画面表示例)では情報提供装置100から送信された地図画像と方角情報を用いて方角情報の付加された地図を表示したが、あらかじめ情報提供装置100側で方角情報を付加した地図画像を送信してもよいし、方角情報のみを送信して携帯情報端末200側で持っている地図情報に付加してもよい。
【0042】以上説明した情報提供システムにおける情報提供装置及び携帯情報端末は、それぞれ所定の複数地域に設置された情報提供ステーションの情報提供装置から利用者が使用する移動可能な情報装置(携帯情報端末)を介して、利用者が位置している地域特有のサービス情報、特に街頭などでの地図データ、位置情報、その地域の詳細な情報(例えば、店、交通機関やその路線等)、さらに利用者が使用する携帯情報端末の向いている方角などの情報を利用者に提供する処理を機能させるためのプログラムで実現される。このプログラムはコンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納されている。本発明では、上記のプログラムは図示されているマイクロコンピュータで処理が行われることを想定している。
【0043】このような記憶媒体プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピーディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。また、本発明においてはインターネットを含む通信ネットワークと接続可能なシステム構成であることから、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。尚、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用プログラムは予め装置本体に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであってもよい。尚、記録媒体に格納されている内容としてはプログラムに限定されず、データであってもよい。
【0044】尚、上記実施例では情報提供装置100と携帯情報端末200との間の情報のやり取りは、光を用いた通信で説明してきた。しかしながら、その通信手段として光に限定されるものではない。例えば、無線のような電波であってもよい。電波を使用する場合には、図1の光通信装置110は指向性のある電波を送受信する電波通信装置となり、それを構成している光信号送受信部111と光強度計測部112はそれぞれ電波信号送受信部と電波強度計測部となり、情報提供装置コントローラ160の光信号送受信動作制御部164は電波信号送受信動作制御部となる。また、図2の光通信手段である光信号送受信部210は指向性のある電波を送受信する電波信号送受信部となる。このように光のみ電波のみといった単独の構成だけでなく、両方の機能を備え、利用者に選択させる構成であってもよく、これらはコストパフォーマンスに依存したものであってもよい。
【0045】以上の内容によって、従来(公知)の技術としては、GPSや情報提供装置(サインポスト)からの電波を”移動しながら”受信することによって、携帯端末装置を持っている人の”移動している”方角を該携帯端末装置に表示するというものがあります。しかしながら、本発明では静止した状態でも方角が分かるように、携帯端末装置にGPS受信装置やコンパス等を内蔵せずに、その携帯端末装置を持っている人の向いている方角を(情報提供装置(サインポスト)と通信することによって検出して)携帯端末装置に表示することで実現している。実際に、コンパスを内蔵すれば静止した状態でも分かりますが、コンパスはコストやサイズなどの点で問題があることから、これを実現するために、情報提供装置(サインポスト)内に、光送受信部(指向性のある光や電波でもよい)の向いている方角を記憶し、その記憶している方角を携帯端末装置に送信することを特徴とした情報提供装置(サインポスト)を実現したところが本発明の主たるポイントである。
【0046】したがって、具体的には次の効果が得られる。
・情報提供装置に携帯情報端末がアクセスした場合、情報提供装置は携帯情報端末が向いている方向を携帯情報端末に送信する。これにより携帯情報端末は大きくて高価なコンパスを内蔵していなくても自分の向いている方角が分かる。
・携帯情報端末に方角情報とともに地図画像を送信することで自己位置把握が簡単になる。このとき、地図画像を回転させ表示するようにすれば自己位置把握はよりいっそう簡単になる。
・光通信では光信号送受信部を可動にすることで太陽の直射光をさけ、効率の良い通信を行うことができる。このとき光信号送受信部の動きに応じて方角情報を再計算することで光信号送受信部が移動しても方角情報を得ることができる。
・光信号送受信部を複数の光信号送受信ユニットで構成することで情報提供装置の信号送受信範囲を広範にすることができる。
・方角情報の提供を携帯情報端末からの信号を受信したときのみにすれば、無駄な情報発信をしなくてよい。
【0047】まとめると、本発明の目的は、情報提供装置から携帯情報端末に方角情報や地図情報を提供することにあることから、これにより、受信側の携帯情報端末は大きくて高価なコンパスを内蔵する必要がないため小型化され、さらに、受信側の携帯情報端末を移動させる必要がなく、また光通信を用いた場合は情報提供装置や受信側の携帯情報端末は光ユニットを用いることから安価に作成できる。
【0048】以上、ここまで挙げた実施形態における内容は、本発明の主旨を変えない限り、上記記載内容に限定されるものではない。
【0049】
【発明の効果】本発明における情報提供システムでは、以下の効果が得られる。
【0050】本発明の目的は、情報提供装置から携帯情報端末に方角情報や地図情報を提供することにあることから、これにより、受信側の携帯情報端末は大きくて高価なコンパスを内蔵する必要がないため小型化され、さらに、受信側の携帯情報端末を移動させる必要がなく、また光通信を用いた場合は情報提供装置や受信側の携帯情報端末は光ユニットを用いることから安価に作成できる。
【0051】具体的には、次の効果がそれぞれ得られる。
・情報提供装置に携帯情報端末がアクセスした場合、情報提供装置は携帯情報端末が向いている方向を携帯情報端末に送信する。これにより携帯情報端末は大きくて高価なコンパスを内蔵していなくても自分の向いている方角が分かる。
・携帯情報端末に方角情報とともに地図画像を送信することで自己位置把握が簡単になる。このとき、地図画像を回転させ表示するようにすれば自己位置把握はよりいっそう簡単になる。
・光通信では光信号送受信部を可動にすることで太陽の直射光をさけ、効率の良い通信を行うことができる。このとき光信号送受信部の動きに応じて方角情報を再計算することで光信号送受信部が移動しても方角情報を得ることができる。
・光信号送受信部を複数の光信号送受信ユニットで構成することで情報提供装置の信号送受信範囲を広範にすることができる。
・方角情報の提供を携帯情報端末からの信号を受信したときのみにすれば、無駄な情報発信をしなくてよい。
【出願人】 【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
【出願日】 平成11年6月30日(1999.6.30)
【代理人】 【識別番号】100103296
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 隆彌
【公開番号】 特開2001−12961(P2001−12961A)
【公開日】 平成13年1月19日(2001.1.19)
【出願番号】 特願平11−184599