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【発明の名称】 土建業等に用いる位置決め用照射システム
【発明者】 【氏名】寺内 一秀

【要約】 【課題】屋内外における土建業等におけるレーザ光線を利用した位置決めが、遠近を問わず又レーザ光線のビームの幅が変化しても、高いレーザ光線の中心指示精度を正確に求めることができ、位置決め作業を能率よく実行することにある。

【解決手段】スライド受け台12の螺合筒部jと螺合する螺子穴aが貫通し、周囲三カ所に支持アームbが等間隔で張出したスタンドベース11の各支持アームbに、スタンドアーム6の一端部を連結固定し他端部に固定スタンド10を垂設した設置部と、螺子穴aに螺合装着するスライド受け台12とから構成する。螺合筒部jの上端開口部の周囲にフランジhを形成した形態であって、螺合筒部jに、スライド受け18、ストッパー押え24を順次通した後、ストッパー押え24を操作するスライド固定ネジ15を螺合させ、さらにスライド固定ネジ15には、螺合筒部jに対してスライド固定ネジ15を軸方向に操作するためのロックレバー13を備えた調整リング16を外被する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 回転制御される回転台(21)を具備させた支持ユニット(H)と、該支持ユニット(H)の回転台(21)に装備させたレーザ照射ユニット(L)と、該レーザ照射ユニット(L)のレーザ照射領域に配置する受光ユニット(D)とからなり、前記レーザ照射ユニット(L)は、鉛直ポイントレーザユニット(L3)と、半導体レーザから照射するレーザ光線に変調をかけるようにした、水平ラインレーザユニット(L1)及び/又は垂直ラインレーザユニット(L2)を具備し、また受光ユニット(D)は、前記水平ラインレーザユニット(L1)及び/又は垂直ラインレーザユニット(L2)から照射されたレーザ光線を左右又は/及び上下に対称に分割した複数個の受光素子で捕捉し、その光量を電圧に変換して電気信号として増幅比較し、少なくとも等値位置で視聴覚認知のいずれか又は両方ができる手段を具備する構成としたことを特徴とする土建業等に用いる位置決め用照射システム。
【請求項2】 レーザ照射ユニット(L)は、水平ラインレーザユニット(L1)及び垂直ラインレーザユニット(L2)の両方を具備し、これらを切り替えによって選択的に使用する構成とした請求項1記載の土建業等に用いる位置決め用照射システム。
【請求項3】 レーザ照射ユニット(L)は、二基の垂直ラインレーザユニット(L2)のみ又はこれらと水平ラインレーザユニット(L1)とを具備し、二基の垂直ラインレーザユニット(L2)は平面上において直角に配設した構成である請求項1又は2記載の土建業等に用いる位置決め用照射システム。
【請求項4】 鉛直ポイントレーザユニット(L3)は、鉛直方向にレーザ光線を照射し、鉛直方向上下のいずれか一方又は両方に鉛直ポイント(P)を照射する構成である請求項1記載の土建業等に用いる位置決め用照射システム。
【請求項5】 鉛直ポイントレーザユニット(L3)は、上部鉛直ポイント用レーザユニット(L31) と下部鉛直ポイント用レーザユニット(L32)とから構成した請求項1又は3記載の土建業等に用いる位置決め用照射システム。
【請求項6】 支持ユニット(H)は、鉛直方向に鉛直レーザ光線通路(14)を貫通させて回転自在に結合した、固定ブロック部と回転ブロック部とからなり、固定ブロック部は、少なくとも三本の固定スタンド(10)を具備するスタンドベース(11)、該スタンドベース(11)に固定したスライド受け台(12)、該スライド受け台(12)と螺合しロックレバー(13)の操作により鉛直レーザ光線通路(14)の中心に沿って移動させて固定するスライド固定ネジ(15)とから構成され、回転ブロック部は、前記固定ブロック部のスライド固定ネジ(15)の移動に追従するようにスタンドベース(11)に連結した回転支持基盤(22)と、回転支持基盤(22)に対して回転自在に結合支持した回転台(21)とから構成し、回転台(21)の回転が微調整できる手段を回転支持基盤(22)に具備させた構成である請求項1記載の土建業等に用いる位置決め用照射システム。
【請求項7】 レーザ照射ユニット(L)は、水平ラインレーザユニット(L1)及び垂直ラインレーザユニット(L2)の、光源となる半導体レーザからのレーザ光線をロッドレンズ(30)に通してライン状に照射する方向を、水平又は垂直方向に制御するためのセンサ(S)とその制御回路(32)とを具備し、前記半導体レーザには、電源電圧変動の影響を最小限にするための基準電圧回路(33)、半導体レーザに内蔵のパワーモニタ素子からの信号を受信するモニタ回路(34)、該モニタ回路(34)によりレーザ発光強度を一定とするレーザ駆動回路(35)、受光ユニット(D)の受光素子の特性に合わせた一定周波数を発振しデューティ比を90〜80%とする変調発振回路(36)及びレーザ発振時の突入電流抑止回路(38)を具備させた請求項1又は2記載の土建業等に用いる位置決め用照射システム。
【請求項8】 受光ユニット(D)は、複数個の受光素子で捕捉したレーザ光線の光量を電圧変換回路に接続するとともに同一強度の信号時の電圧出力を等しく設定し、出力される交流信号を増幅して整流手段で直流信号に変換した後、差動増幅手段による差動出力をウィンドコンパレータに入力して、これをしきい値の幅により決定される値で出力し、出力差値に対応して視聴覚認知のいずれかができる手段を具備させた請求項1又は7記載の土建業等に用いる位置決め用照射システム。
【請求項9】 ウィンドコンパレータのしきい値を、差動増幅手段による差動出力の和と反転増幅手段とで変化させる又は入力信号値に応じた関数設定により一定とするようにした請求項8記載の土建業等に用いる位置決め用照射システム。
【請求項10】 反転増幅手段に乗算手段を具備させて、X、Y入力に同じ信号入力するようにしたものである請求項8記載の土建業等に用いる位置決め用照射システム。
【請求項11】 受光ユニット(D)を、四分割の受光素子からなるものとし、これらで受光した各入力をA/D変換の後CPUに入力し、光強度、ビーム幅の演算、しきい値の決定、水平ビーム、鉛直ビームの識別、センサ(S)のビームに対する傾きの指示を全て集積演算手段により出力し、各LEDを点灯させるようにした請求項1、7又は8記載の土建業等に用いる位置決め用照射システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建造物(塀、壁、柱、看板、床、天井等)の建築作業、土木工事(基礎工事、土地区画、整地、側溝、配管等)の土木作業における、鉛直ポイント出し、垂直出し、水平出し、勾配基準出し、直線出し等に使用する、レーザ光線によるビームを利用した土建業等に用いる位置決め用照射システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザ光線によるビームを利用した土建業等に用いる位置決め用照射システムは、ビームの視認可能な屋内で使用され、周囲が明るい昼間の屋外作業ではレーザ光線のビームが視認不可能であることから使用されていない。屋外での使用を可能とするためには、レーザ光線の出力を上げて輝度を上げるか、レーザ光線を変調してレーザ光線のビームをセンサで検知する方法があるが、前者はレーザ光線の出力に限界があるとともに危険性が高く、使用できる半導体レーザが限定される。
【0003】後者の変調したレーザ光線をセンサで受光する際には、次のような問題と要求が発生する。
■ レーザ光線の中心が正確に求めることができること。
■ 作業範囲の拡大のために、レーザ光線のビームが90度〜160度程度に広げられるが、その信号は弱く、また光源から離れるにしたがって、さらに著しく減少することから、信号のダイナミックレンジとしては、およそ60dB程度以上が必要となるだけでなく、信号の強弱を問わずほぼ同等の中心指示精度が要求される。
■ 屋内使用においては視認が容易であることから、その作業性を良好とするためにレーザ光線の焦点を数mmとして細いビームとして照射しているが、ビームの幅は遠方に行くにしたがって広くなり、近傍で2〜3mmであっても遠方では30mm以上になることから、中心指示精度が確保できない。
とくに、屋外作業のように数十m離れた位置を決める必要があることから、このような場合には、レーザ光線のビームの幅が変化しても(遠近を問わず)、ほぼ同等の中心指示精度が求められる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、レーザ光線の中心指示精度が高く正確に求めることができるだけでなく、屋外作業のように数10m離れた位置であって、レーザ光線のビームの幅が変化しても(遠近を問わず)、ほぼ同等の中心指示精度を正確に求めることができ、位置決め作業を能率よく実行することができる、土建業等に用いる位置決め用システムの提供を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る土建業等に用いる位置決め用照射システムは、回転制御される回転台(21)を具備させた支持ユニット(H)と、該支持ユニット(H)の回転台(21)に装備させたレーザ照射ユニット(L)と、該レーザ照射ユニット(L)のレーザ照射領域に配置する受光ユニット(D)とからなり、前記レーザ照射ユニット(L)は、鉛直ポイントレーザユニット(L3)と、半導体レーザから照射するレーザ光線に変調をかけるようにした、水平ラインレーザユニット(L1)及び/又は垂直ラインレーザユニット(L2)を具備し、また受光ユニット(D)は、前記水平ラインレーザユニット(L1)及び/又は垂直ラインレーザユニット(L2)から照射されたレーザ光線を左右又は/及び上下に対称に分割した複数個の受光素子で捕捉し、その光量を電圧に変換して電気信号として増幅比較し、少なくとも等値位置で視聴覚認知のいずれか又は両方ができる手段を具備する構成としたことを特徴とする。
【0006】
【発明の効果】上記のように構成した本発明に係る土建業等に用いる位置決め用照射システムによれば、鉛直ポイントレーザユニット(L3)により位置設定した、回転制御される回転台(21)を具備する支持ユニット(H)上に、水平ラインレーザユニット(L1)及び/又は垂直ラインレーザユニット(L2)から照射するレーザ光線に変調をかけるとともに、水平及び/又は鉛直方向にライン状に照射する構成としたレーザ照射ユニット(L)からのレーザ光線を、レーザ照射領域に配置され且つ左右又は/及び上下に対称に分割した複数個の受光素子で捕捉した光量を電圧に変換して電気信号として増幅比較し、少なくとも等値位置で報知するようにした受光ユニット(D)で検知するから、ビームの視認可能な屋内はもちろん、ビームの視認が不可能な屋外作業であっても、また数10m離れた位置であっても、さらにレーザ光線のビームの幅が変化しても(遠近を問わず)、ほぼ同等の中心指示精度を正確に求めることができ、垂直ライン、水平ラインの位置決めが正確となり、したがって、位置決め作業を極めて能率よく実施できるところの、土建業等に用いる位置決め用システムを提供することができ、社会問題となっている欠陥建造物、欠陥土木工事を解消することに多大に貢献する効果がある。
【0007】また、従来のデューティー比50%の変調方式では、半導体レーザの定格出力においては変調しない場合と比較して、レーザ光線の視認度は約半分近くに減少するため、発振するモードと発振しないモードをスイッチ等で切り替える必要があるが、請求項5に記載のように、受光ユニット(D)の受光素子の特性に合わせた一定周波数を発振しデューティ比を90〜80%とする変調発振回路(36)及びレーザ発振時の突入電流抑止回路(38)を具備させることによって,前記切り替えスイッチ及びその作業を必要とせず、作業の煩雑性を解消するとともに視認度の低下を防止できる。
【0008】
【実施の形態】次に本発明に係る土建業等に用いる位置決め用照射システムの実施例1〜5は、いずれも固定スタンド(10)上に回転制御される回転台(21)を具備させた支持ユニット(H)と、該支持ユニット(H)上に装備した、鉛直方向にレーザ光線を照射し、鉛直方向上下に鉛直ポイント(P)を照射する鉛直ポイントレーザユニット(L3)、水平ラインレーザユニット(L1)及び垂直ラインレーザユニット(L2)とからなるレーザ照射ユニット(L)と、該レーザ照射ユニット(L)の内の水平ラインレーザユニット(L1)及び垂直ラインレーザユニット(L2)から照射したライン状のレーザ光線を捕捉する受光ユニット(D)とから構成されており、説明の都合上、支持ユニット(H)とレーザ照射ユニット(L)とが共通構成であることを前提とし、受光ユニット(D)の構成が異なるものを実施例2、3、4、5として説明し、該実施例1と共通する構成部分については、実施例2、3、4、5の説明では省略するものとして、まず支持ユニット(H)の説明に続いてレーザ照射ユニット(L)を説明する。
【0009】(実施例1)「支持ユニットの構成」図1は実施例1に係る土建業等に用いる位置決め用照射システムの概略全体図、図2は支持ユニットの平面図、図3は図2のB−B線拡大断面図、図4及び図5は支持ユニットの構成ブロック毎の分解斜視図であって、図4は固定ブロック部の分解斜視図、図5は回転ブロック部の分解斜視図、図6は回転ブロック部に装備させる回転微調整部の底面図である。
【0010】上記図1乃至図6に示した支持ユニット(H)は、鉛直ポイントレーザユニット(L3)を構成する上部鉛直ポイント用レーザユニット(L31) と下部鉛直ポイント用レーザユニット(L32)とのうち、下部鉛直ポイント用レーザユニット(L32)からレーザ光線を照射して下部に鉛直ポイント(P)(図12参照)を設定するための鉛直レーザ光線通路(14)が鉛直方向に貫通しており、スライド手段とロック手段を具備した固定ブロック部と、該固定ブロック部に対して回転自在に支持され回転調節手段を具備する回転ブロック部とから構成されている。
【0011】前記固定ブロック部は図2、3及び4(主として図4)に示すように、中央に後記スライド受け台(12)の螺合筒部(j)と螺合する螺子穴(a)が貫通し、周囲三ヵ所に支持アーム(b)が等間隔で張出したスタンドベース(11)の各支持アーム(b)に、スタンドアーム(6)の一端部を連結固定し他端部に固定スタンド(10)を垂設した設置部と、前記螺子穴(a)に螺合装着するスライド受け台(12)とから構成する。
【0012】前記スライド受け台(12)は、その螺合筒部(j)の内径部をレーザ光線による鉛直ポイント(P)の照射を阻害しないように構成したスタンドを螺合結合するための雌ネジとし、螺合筒部(j)の上端開口部の周囲にフランジ(h)を形成した形態であって、前記螺合筒部(j)に、スライド受け(18)、ストッパー押え(24)を順次通した後、該ストッパー押え(24)を操作するスライド固定ネジ(15)を螺合させ、さらにスライド固定ネジ(15)には、螺合筒部(j)に対してスライド固定ネジ(15)を軸方向に操作するためのロックレバー(13)を備えた調整リング(16)を外被した構成とし、この調整リング(16)をスライド固定ネジ(15)に設けたロックレバー(13)で操作することにより、スライド固定ネジ(15)を軸方向に移動させるようにした、スライド受け台(12)に対する回転ブロック部のスライド及び回転を止めるロック手段を具備する構成とする。
【0013】また図3及び図5に示すように、固定ブロック部に対して回転自在に支持され、且つ回転調節手段を具備した回転ブロック部は、後記レーザ照射ユニット(L)を載置固定する載置面を形成した回転台(21)と、これを回転自在に支持する回転支持基盤(22)と、これに具備させた回転微調整部(25)とから構成する。
【0014】前記回転台(21)と回転支持基盤(22)とは、回転支持基盤(22)の中央に上方へ膨出状に形成した、内側フランジ(d)のある中空回転軸部(e)に、周囲を筒形にして微調整用垂設壁(f)を具備させた回転台(21)を、その中央に形成したボス部(g)の内面側から被せる一方、中空回転軸部(e)の内側下面から内側フランジ(d)を回転リング(17)で挟むようにネジ固定することにより、回転台(21)と回転支持基盤(22)とを一体化する。
【0015】そして回転台(21)と一体化した回転支持基盤(22)には、前記スライド受け台(12)の螺合筒部(j)に通して回転自在のスライド受け(18)の周縁を固定するとともにその内周縁を、スライド受け台(12)のフランジ(h)とストッパー押え(24)との間で挟着固定する。
【0016】この挟着固定は、前記した螺合筒部(j)に螺合しているスライド固定ネジ(15)の、ロックレバー(13)を備えた調整リング(16)の操作によって緩締することにより、回転台(21)と一体化した回転支持基盤(22)のスライド受け台(12)に対する回転を許容するようになっている。
【0017】また前記回転支持基盤(22)に具備させた回転微調整部(25)は、回転台(21)上に載置固定されたレーザ照射ユニット(L)からのレーザ光線の水平方位を概ね設定した後に、回転支持基盤(22)に対する回転台(21)のスライド回転を微調整操作するものであって、回転支持基盤(22)の縁部に固定する固定基体(2a)に、回転台(21)の回転中心に対する僅かな角度だけ変更する微調整手段と、決定した位置において相互のスライド回転を固定化するスライド固定手段とを設けた構成となっている。
【0018】前記回転微調整部(25)の詳細は、図5、図6に示すように、固定基体(2a)の上下方向に貫通した、回転台(21)の接線と平行する方向に長くした長孔(2c)に、固定基体(2a)の裏面から移動軸(2d)を貫通させてクランプ部(2j)を固定し、該クランプ部(2j)に回転台(21)周囲の微調整用垂設壁(f)を嵌め、この微調整用垂設壁(f)を、前記回転台(21)の径方向に進退するようにクランプ部(2j)に設けた固定用ネジ(2f)の回転移動操作により先端子(2k)でクランプするようにするとともに、前記固定基体(2a)の裏面には、接線と平行する方向に軸線を一致させて設けた、固定基体(2a)に対してスライド可能とした移動軸(2d)を、そのスライドに抵抗して復帰作用をするスプリング(2g)を装備したガイド棒(2h)の先端と、固定基体(2a)に対して移動自在とした微調整用ネジ(2i)の先端との間で挟持するようにした構成とし、回転台(21)の微調整用垂設壁(2e)をクランプした状態で、微調整用ネジ(2i)の操作で回転台(21)を微少回転させて調整することができるようになっている。
【0019】「レーザ照射ユニットの構成」支持ユニット(H)上に載置固定するレーザ照射ユニット(L)について説明すると、図1の全体構成略図、図7のレーザ照射ユニット(L)の正面構成略図、図8の同斜視図から明らかなように、レーザ照射ユニット(L)は、中心鉛直上下方向、水平ライン方向、垂直ライン方向へレーザ光線をポイント照射、拡散照射するための窓(W)を開設したカバー(F)で被冠されるものであり、その構成は、支持ユニット(H)の回転台(21)へネジ取付け手段で連結固定するようにしたベース(31)に支柱を立設固定し、該支柱に水平二軸方向(X軸、Y軸)の個別の水平センサ(31a)からの制御信号により駆動されるモータブロック(M)によってジャイロ状に作動して常時水平に制御コントロールされるように水平基盤(32)を支持し、該水平基盤(32)には、レーザー光線の照射方向を中心鉛直方向とする鉛直ポイントレーザユニット(L3)と、レーザー光線の照射方向を水平扇状に拡散する方向とした水平ラインレーザユニット(L1)と、レーザー光線の照射方向を垂直扇上に拡散する方向とする垂直ラインレーザユニット(L2)とをそれぞれ設けるとともに、これらの制御部をベース(31)に固定のコントロールパネル(C)に設けた構成となっている。
【0020】なお、上記実施例におけるレーザ照射ユニット(L)は、鉛直ポイントレーザユニット(L3)と、水平ラインレーザユニット(L1)及び単一の垂直ラインレーザユニット(L2)を具備したものについて説明したが、鉛直ポイントレーザユニット(L3)と水平ラインレーザユニット(L1)とを装備させる場合の他、レーザ照射ユニット(L)として、二基の垂直ラインレーザユニット(L2)のみ又はこれらと水平ラインレーザユニット(L1)とを、二基の垂直ラインレーザユニット(L2)については平面上において直角に配設し、照射した垂直ラインが、鉛直ポイントレーザユニット(L3)による鉛直ポイントを中心として直角方向に照射するようにして、土建作業における有効利用範囲を拡大するようにする場合もあり、さらに鉛直ポイントレーザユニット(L3)は、上部鉛直ポイント用レーザユニット(L31) と下部鉛直ポイント用レーザユニット(L32)とからなり、それぞれの鉛直ポイント用レーザユニットからレーザ光線を照射して上部及び下部に鉛直ポイント(P)を表示する構成であるが、図12では鉛直方向下部の鉛直ポイント(P)を示しており、このように特に必要がない場合には下部鉛直ポイント用レーザユニット(L32)のみを装備させるものとする。
【0021】前記水平センサ(31a)は、気泡の位置に対応して電気的検出手段で検出した角度情報信号をアナログ信号として出力するようにした、二個一組の水平センサ(32a)を平面直交状態として水平基盤(32)に取り付け、その検知信号によりモータブロック(M)を制御して水平基盤(32)を水平に維持するようにしている。この水平センサ(32a)に換えて一個の二軸センサを使用してもよい。
【0022】レーザ照射ユニット(L)の構成部分である鉛直ポイントレーザユニット(L3)は、上部鉛直ポイント用レーザユニット(L31) と下部鉛直ポイント用レーザユニット(L32)とからなり、その下部鉛直ポイント用レーザユニット(L32)からのレーザ光線を、前記支持ユニット(H)の鉛直レーザ光線通路(14)を通して鉛直ポイント(P)を照射することで位置決め照射システムの設置位置を設定する。
【0023】また水平ラインレーザユニット(L1)及び垂直ラインレーザユニット(L2)は、必要に応じていずれかに切換え又は双方同時にレーザ光線を照射させるものであり、いずれも半導体レーザからのレーザ光線をロッドレンズ(30)によって扇形に拡散してライン状に照射し、水平ライン又は垂直ラインとして照射する構成とする。
【0024】なおロッドレンズ(30)の軸線を鉛直とし、照射方向を水平に対して仰角変更できる構成とした水平ラインレーザユニット(L1)を使用する場合には、任意の位置に同一高さの水平レーザラインを照射することになる。この場合、鉛直ポイント(P)から照射面までの距離と高さから決まる、水平ラインレーザユニット(L1)の照射方向の仰角に変更する。
【0025】上記レーザ照射ユニット(L)の構成部分である前記水平ラインレーザユニット(L1)及び垂直ラインレーザユニット(L2)のレーザ制御回路(33)は、図9のブロック回路図に示す通りである。
【0026】すなわち、電源電圧変動の影響を最小限にするための基準電圧回路(34)と、半導体レーザに内蔵されている、パワーモニタ素子からの信号を受信するレーザパワーモニタ回路(35)と、該レーザパワーモニタ回路(35)によりレーザ発光強度が一定となるようにレーザを駆動するレーザ駆動回路(36)と、後記受光ユニット(D)の受光素子の特性に合わせた一定周波数を発振し、そのON:OFFデューティ比を9:1から4:1の間で変調する発振回路(37)と、レーザ連続発振時のOFFからONに切り替わる時に、レーザに過大電流が流れないように突入電流を抑止する突入電流抑止回路(38)とから構成されている。
【0027】前記変調のための回路は、発振回路(37)において発振素子及びデューティ比を決定する素子から構成され、ON/OFFデューティ比を決定する素子は抵抗とコンデンサで構成し、コンデンサへの充電時間と放電時間を変更することによりデューティ比を決定し、また充電時間と放電時間で周波数を決定するようにしている。
【0028】次に受光ユニット(D)について図10を参照して説明すると、鉛直方向左右に二分割した受光素子(フォトダイオードPD1、PD2)で感知し、これを光量−電圧変換回路(A1)(A2)に接続するとともに、同一強度の信号入力時の電圧出力を等しく設定し、出力される交流信号(変調されている)を交流増幅器(A3)(A4)とフィルタ(A5)(A6)及び整流器(A7)(A8)によって直流信号に変換して差動増幅器(A9)に入力し、その差動出力をウィンドコンパレータ(A10)(A11)に入力して、これを中心幅指示電圧の幅(しきい値の幅)により決定される出力値で出力させ、ディスプレイドライバ又はオーディオドライバ(U1)による制御のもとでの出力差値に対応して、ゼロ値の場合はLED3が点灯し、プラス値或いはマイナス値の場合は、鉛直ラインの中心が左右いずれかに偏っているからLED1、LED2が点灯し、いずれの方向に偏っているかを視覚認知して、LED3が点灯するように操作できるようにした回路構成である。
【0029】上記のように構成した実施例1に係る土建業等に用いる位置決め用照射システムを用いて垂直ラインを出す場合は、図12に示すように、レーザ照射ユニット(L)の鉛直ポイントレーザユニット(L3)から鉛直照射されるレーザポイントを鉛直ポイント(P)に合わせるとともに、鉛直ポイント(P)から離れた目的の方向(点)に垂直ラインレーザユニット(L2)からのレーザ光線と正対させて受光ユニット(D)の照準マークを合わせ、次に回転支持ユニット(H)に具備させた回転微調整手段によって垂直ラインレーザユニット(L2)を、レーザ照射位置が受光ユニット(D)のLED1、LED2、LED3を指針として、LED3が点灯する範囲に回動調整し、LED3の点灯位置を目的のライン又は点として確定することによって、垂直ラインの位置決めが正確となる。
【0030】したがって、レーザ光線のビーム幅の視認が不可能な屋外作業であっても、また数十m離れた位置であっても、さらにまたレーザ光線のビーム幅が変化しても(遠近を問わず)、位置決め作業を能率よく遂行することができる。
【0031】さらに延長線が必要な場合は、受光ユニット(D)をレーザ照射ユニット(L)からの必要な距離に持って行き、これを動かしてLED3が点灯する位置を探すことにより延長線上の正確な位置を確定するのである。
【0032】実際の光入力状態は図11に示すように、鉛直方向左右に二分割した受光素子(フォトダイオードPD1、PD2)に入力する光エネルギの強さがPD1>PD2、PD1>>PD2の場合はLED1が点灯し、PD1<<PD2、PD1<PD2の場合はLED2が点灯し、PD1=PD2の場合はLED3が点灯するから、その点灯を指針としてLED3の点灯する位置を探すことにより正確な位置決めができるのである。
【0033】この場合、差動増幅器(A9)の出力のみでは真にPD1=PD2の時にしか0値とならないから、実際の作業時に極めて狭い範囲であって設置するのが非常に困難となるので、前記したように差動増幅器(A9)の出力をウィンドコンパレータ(A10)(A11)に入力し、ここで中心幅指示電圧E1、E2で決定された範囲内で出力が出るので、実用上支障の無い幅に中心幅指示電圧の幅E1〜E2を設定しておけば良い。
【0034】なお高さの位置決めにおいて必要となる水平基準ラインを設定する場合には、垂直ラインレーザユニット(L2)を水平ラインレーザユニット(L1)に切換えて使用するとともに、受光素子PD1、PD2が上下に対称となるように配設した受光ユニット(D)を使用し、図13に示すように、前記垂直ラインを照射する場合と同様、レーザ光線のビームの視認が不可能な屋外作業であっても、基準とする受光ユニット(D)の照準マークを合わせて受光ユニット(D)のLED3を点灯する範囲に設定固定した後、鉛直方向に配設した複数の受光ユニット(D)のそれぞれを、LED3が点灯する高さを探し出し、基準高さと同一高さの位置決めを行うことによって、所定高さの水平ラインの位置決めが正確となり、位置決め作業を能率よく進めることができる。この場合、スライド受け台(12)の高さは、その螺合筒部(j)の内径部の雌ネジ部に、高さ調節自在の三脚スタンドを螺合結合して高さ設定をする。
【0035】上記はいずれの場合も、距離又は高さ2.5m、10mにおいて±0.5mmの極めて高い精度で位置決めすることができた。
【0036】(実施例2)前記実施例1における受光ユニット(D)の回路では、差動増幅器(A9)の出力をウィンドコンパレータに与えられた中心幅を決める中心幅指示電圧E1〜E2が一定であると、PD1、PD2に対してレーザ光線の位置が変化した場合、単位移動距離当りの出力も弱くなり、遠近によって中心指示幅が変化することになるため、信号の強弱を問わずほぼ同等の中心指示幅精度の要求は充足しない。本実施例2はこれを充足するようにしたものであり、その受光ユニット(D)の回路を図14に示し説明する。
【0037】すなわち、実施例2における受光ユニット(D)の回路は、ウィンドコンパレータ(A10)(A11)に与えられた中心幅指示電圧E3〜E4の幅(しきい値の幅)を、差動増幅器(A9)による差動出力の和と反転増幅器(A12)(A13)とで変化させて、差動出力、中心幅指示電圧を共に信号の強弱に追従させるようにしたものであり、これによって信号の強弱に拘らず中心指示幅が一定となり、受光ユニット(D)の受光素子(フォトダイオードPD1、PD2)による受光エネルギの関係、PD1>PD2、PD1<PD2、PD1=PD2によるLED1及びLED2の点灯を指針としてLED3の点灯する位置を探すための、受光ユニット(D)の探索移動が少なくなって迅速且つ能率的に正確な位置決めができるようになる。
【0038】(実施例3)レーザ光線によるビーム幅は、決められた焦点の位置によって、距離に対する広がり度合いが変化するが、一度設定してしまえばその割合は変化しない。例えば、5mで2mm、10mで4mm、20mで8mmで設定すれば、これは距離とビームの幅の変化であると同時に、光出力とビーム幅の相関としても扱うことができる。したがって、中心幅指示電圧E3〜E4の幅(しきい値の幅)は、(E3〜E4)=(入力光)2で制御すれば良い。
【0039】そこで実施例3に係るシテスムでは、その受光ユニット(D)を図15の受光ユニット(D)の回路に示すように、X、Y入力に同じ信号入力すると出力がX*Yとなる乗算器(U2)を具備した反転増幅器(A12)(A13)手段によりウイドウコンパレータ(A10)(A11)に出力するようにしたものである。
【0040】上記回路構成とすることによって、レーザ光線のビーム幅は光源からの距離が長くなるにつれて広がるが、実施例2における受光ユニット(D)の回路で制御している中心幅指示電圧E3〜E4を更に距離に反比例して狭めることができるから、ビーム幅の大小に関わらず中心指示幅は同じとすることができる。
【0041】すなわち、レーザ光線のビーム幅が広がって行くとレーザ光線のエネルギ密度が減少するが、受光素子PD1、PD2の中にその幅が全部入っている場合には、ビーム幅が狭くても広くても入力する全エネルギは等しいから、前記実施例2で説明した受光ユニット(D)の回路を使用しても、前記中心幅指示電圧E3〜E4は変わらないからである。
【0042】またレーザ光線のビーム幅が変化することは、図11において位置検出方向のエネルギ密度が変化することであり、また単位移動量当りの差動増幅器(A9)の出力が変化することであるから、例えば、ビーム幅が1mmの時には、±1mm動いて差動増幅器(A9)の出力が±1V変化したとすると、ビーム幅が2mmの時には±2mm動かなければ差動増幅器(A9)の出力は±1Vの変化をしないからである。
【0043】(実施例4)さらに、図示省略したが、受光ユニット(D)の受光素子PD1、PD2の位置検出方向の幅又は受光素子PD1、PD2に対する光入力の開口部の幅をビーム幅より狭くした場合は、ビーム幅に反比例して光出力は減少するから、距離10mの時を1としてその割合を算出すると、自動的に変数であるビーム幅については距離に比例した割合とすることが実現され、変数である光入力については距離に反比例した割合とすることができることが相俟って、制御する中心幅指示電圧E1〜E2(しきい値幅)の反比例した割合に、中心幅指示電圧E3〜E4を光入力割合の二乗の割合とする結果が得られ、検知精度を極めて優れたものとすることができることからこれを実施例4として開示しておく。
【0044】(実施例5)実施例1乃至4は、いずれも二分割の受光素子PD1、PD2を使用した場合について説明したが、この場合、図11を参照すれば明らかなように、レーザ光線のビーム幅が受光素子PD1、PD2を対角線方向となった場合でもPD1=PD2となって鉛直ラインの場合のLED3を点灯することもあるので、受光ユニット(D)自体に気泡管等の水準器、水平軸センサを設けてこれを確認しながら調整して位置決めをし、誤認識の招来を避ける必要がある。
【0045】このような場合は、図16に示すように、左右、上下に対称な四分割の受光素子を使用することによって、各受光素子PD1、PD2、PD3、PD4は、レーザ光線のビーム幅中心が受光素子の交点を通る対角線上とならない限り、PD2+PD3=PD1+PD4となることはなく、したがって気泡管等を使用することなく正確な位置決め作業を熟練を要することなく迅速に行うことができるものであり、その受光ユニット(D)の回路については、前記各実施例の回路に準じて回路構成するものとする。
【0046】なお実施例1乃至5は、説明の都合上、レーザ照射ユニット(L)は、独立した鉛直ポイントレーザユニット(L3)を装備させてそのレーザポイントを鉛直ポイント(P)に照射する場合について説明したが、半導体レーザからのレーザ光線をコリメートレンズで直進レーザ光線と鉛直レーザ光線に分割して、その鉛直レーザ光線を鉛直ポイント(P)に照射する構成とすることによっても、また鉛直ポイントレーザユニット(L3)とは別に、水平ラインレーザユニット(L1)又は垂直ラインレーザユニット(L2)のいずれか一つを装備させたレーザ照射ユニット(L)を使用して、それぞれに対応した水平レーザライン又は垂直レーザラインを照射するようにしても、本発明の目的は達成できることから上記実施例に限定されるものではないが、各部の回路構成については同様であることから、個々の説明は省略するものとする。
【0047】また、受光ユニット(D)の回路制御をアナログ演算で行うことはできるが、回路が複雑になるので、図17に示すように、各入力をA/D変換の後CPUに入力し、光強度、ビーム幅の演算、しきい値の決定、水平ビーム、鉛直ビームの識別、センサ(S)のビームに対する傾きの指示を全てソフトウェア化して表示ドライバにより出力し、各LED1、LED2、LED3(左側入力、中心入力、右側入力)、LED4、LED5、LED6(左傾斜、水平、右傾斜)LED7、LED8(垂直ライン入力、水平ライン入力)を点灯させるようにすることが好ましい。
【出願人】 【識別番号】390030720
【氏名又は名称】ニッショー機器株式会社
【出願日】 平成11年6月22日(1999.6.22)
【代理人】 【識別番号】100070507
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 俊男 (外1名)
【公開番号】 特開2001−4378(P2001−4378A)
【公開日】 平成13年1月12日(2001.1.12)
【出願番号】 特願平11−175256