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【発明の名称】 撮影画像の処理方法、ならびに、その方法の実施に使用する基準部材およびマーカー
【発明者】 【氏名】斉藤 恒夫

【氏名】池田 鉄

【氏名】山川 大介

【要約】 【課題】測定対象物の存在する現場での測量の手間少なく、容易かつ安価に測定対象物の面積を測定する。

【解決手段】舗装アスファルト面3と同一平面上に、二次元方向の相対位置が既知の4個の目印6を付したシート状体4を設置し、舗装アスファルト面3とシート状体4とが同一画面内に入るようにデジタルカメラで撮影し、その撮影したデジタル画像をコンピュータ8に取り込んで画面に表示させ、そのコンピュータの8画面上で、目印6および舗装アスファルト面3の角部を順にクリックすることにより、シート状体4の目印6間距離との相対関係に基づいて舗装アスファルト面3の角部の座標を求めて座標化処理し、舗装アスファルト面3の面積を算出表示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】全体がフラットな平面である測定対象物と同一平面上に、二次元方向の相対位置が既知の3個以上の基準点を有する基準部材を前記平面に近接して設置するかまたは設定し、前記基準部材が同一画面内に入るように前記測定対象物を撮影し、その撮影画像がデジタル画像である場合はそのままの画像を、また、非デジタル画像である場合はデジタル化した後の画像をコンピュータに取り込んで前記コンピュータの画面に表示させ、前記コンピュータの画面上で、前記基準部材の基準点および前記測定対象物の周上を少なくとも3点以上離散的に順にクリックすることにより、前記基準部材に基づいて前記測定対象物の周上の前記クリック点の座標を求めて前記測定対象物を座標化処理し、前記測定対象物の面積を算出表示することを特徴とする撮影画像の処理方法。
【請求項2】全体がフラットな平面である処理対象物と同一平面上に、二次元方向の相対位置が既知の3個以上の基準点を有する基準部材を前記平面に近接して設置するかまたは設定し、前記基準部材が同一画面内に入るように前記処理対象物を撮影し、その撮影画像がデジタル画像である場合はそのままの画像を、また、非デジタル画像である場合はデジタル化した後の画像をコンピュータに取り込んで前記コンピュータの画面に表示させ、前記コンピュータの画面上で、前記基準部材の基準点および前記処理対象物の周上を少なくとも3点以上離散的に順にクリックすることにより、前記基準部材に基づいて前記処理対象物の周上の前記クリック点の座標を求めて前記処理対象物を座標化処理し、前記処理対象物の二次元の図面を表示することを特徴とする撮影画像の処理方法。
【請求項3】請求項1の測定対象物または請求項2の処理対象物の撮影に先立って、前記測定対象物または処理対象物のクリック予定ポイントに近接して、クリック予定ポイントであることを示すマーカーを設けたことを特徴とする撮影画像の処理方法。
【請求項4】請求項1、請求項2または請求項3のいずれかの方法に使用する基準部材であって、展開状態では平板状となる巻き取り可能なシート状体のシート面に基準点を描いて構成してあることを特徴とする基準部材。
【請求項5】請求項1、請求項2または請求項3のいずれかの方法に使用する基準部材であって、長手方向の両端の少なくとも一方を規準点にした複数本の剛性棒状体を、基準点間距離を特定する使用姿勢と、一直線状に重なる非使用姿勢とに折り畳み可能に連結して構成してあることを特徴とする基準部材。
【請求項6】請求項3の方法に使用するマーカーであって、設置可能な支持部材に、クリック予定ポイントを近接して指し示す先鋭部材を設けてあることを特徴とするマーカー。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮影画像の処理方法、ならびに、その方法の実施に使用する基準部材およびマーカーに関する。
【0002】
【従来の技術】ガス管とか排水管とか、通信ケーブルや電線を通す配管を、新設あるいは補修などのために埋設する導管工事などに際し、工事事業者において、費用請求の関係などから工事面積を特定する必要のある場合がある。
【0003】このような場合、従来では、工事事業者が、工事箇所に、横断面正方形で長さが1mのいわゆる箱尺を載置し、その箱尺とともに工事箇所全体を写真撮影し、報告書などに撮影した写真を添付し、箱尺を基準として報告書中の工事面積の確認の参考になるようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、工事箇所全体を写真撮影する場合、真上から撮影することが困難で、どうしても斜め方向から撮影することになり、箱尺との相対的な関係を把握しづらく、工事面積の水増し請求の要因になる問題があった。
【0005】そこで、近年、測定対象物または処理対象物と同じ画面上に写し込まれるように、4点以上の基準点を設置するとともに、各基準点間の距離を正確に計測しておき、測定対象物または処理対象物とともに基準点をデジタルカメラで撮影し、その画像をコンピュータに取り込み、マウスによって、基準点と測定対象物または処理対象物の角部を指定することにより、測定対象物の面積を測定したり、斜めからの処理対象物の画像を平面図や立面図といった二次元の図面に変換したりするものが提案されている。
【0006】ところが、基準点を4個以上設置しなければならないうえに、精度を高めるために各基準点間の距離を正確に計測しなければならず、処理に多大な手間を要する欠点があった。
【0007】また、測定対象物または処理対象物の面と各基準点どうしを結んだ仮想の平面とにレベル差があったり傾きがあったりした場合、誤差が大きくなり、面積を測定したり、平面図や立面図に変換したりする上での精度が低下する欠点があった。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、請求項1に係る発明の撮影画像の処理方法は、測定対象物が存在する現場での測量の手間を不用にして、容易かつ安価に処理対象物の面積を測定できるようにすることを目的とし、請求項2に係る発明の撮影画像の処理方法は、処理対象物が存在する現場での測量の手間を不用にして、容易かつ安価に処理対象物の図面変換を行えるようにすることを目的とし、請求項3に係る発明の撮影画像の処理方法は、面積測定や図面変換の精度を向上できるようにすることを目的とする。そして、請求項4に係る発明の基準部材は、持ち運びを容易にできるとともに、測定対象物または処理対象物の処理対象面での凹凸に影響されずに平面上での基準点間距離を良好に確保できるようにすることを目的とし、請求項5に係る発明の基準部材は、持ち運びを容易にできるとともに耐久性に優れ、かつ、面積測定や図面変換の精度を向上できるようにすることを目的とする。また、請求項6に係る発明のマーカーは、測定対象物または処理対象物の角部をより正確にクリックできるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の撮影画像の処理方法は、上述のような目的を達成するために、全体がフラットな平面である測定対象物と同一平面上に、二次元方向の相対位置が既知の3個以上の基準点を有する基準部材を前記平面に近接して設置するかまたは設定し、前記基準部材が同一画面内に入るように前記測定対象物を撮影し、その撮影画像がデジタル画像である場合はそのままの画像を、また、非デジタル画像である場合はデジタル化した後の画像をコンピュータに取り込んで前記コンピュータの画面に表示させ、前記コンピュータの画面上で、前記基準部材の基準点および前記測定対象物の周上を少なくとも3点以上離散的に順にクリックすることにより、前記基準部材に基づいて前記測定対象物の周上の前記クリック点の座標を求めて前記測定対象物を座標化処理し、前記測定対象物の面積を算出表示することを特徴としている。
【0010】また、請求項2に係る発明の撮影画像の処理方法は、前述のような目的を達成するために、全体がフラットな平面である処理対象物と同一平面上に、二次元方向の相対位置が既知の3個以上の基準点を有する基準部材を前記平面に近接して設置するかまたは設定し、前記基準部材が同一画面内に入るように前記処理対象物を撮影し、その撮影画像がデジタル画像である場合はそのままの画像を、また、非デジタル画像である場合はデジタル化した後の画像をコンピュータに取り込んで前記コンピュータの画面に表示させ、前記コンピュータの画面上で、前記基準部材の基準点および前記処理対象物の周上を少なくとも3点以上離散的に順にクリックすることにより、前記基準部材に基づいて前記処理対象物の周上の前記クリック点の座標を求めて前記処理対象物を座標化処理し、前記処理対象物の二次元の図面を表示することを特徴としている。
【0011】また、請求項3に係る発明は、前述のような目的を達成するために、請求項1の測定対象物または請求項2の処理対象物の撮影に先立って、前記測定対象物または処理対象物のクリック予定ポイントに近接して、クリック予定ポイントであることを示すマーカーを設けたことを特徴としている。
【0012】また、請求項4に係る発明は、前述のような目的を達成するために、請求項1、請求項2または請求項3のいずれかに係る発明の撮影画像の処理方法に使用する基準部材であって、展開状態では平板状となる巻き取り可能なシート状体のシート面に基準点を描いて構成する。
【0013】また、請求項5に係る発明は、前述のような目的を達成するために、請求項1、請求項2または請求項3のいずれかに係る発明の撮影画像の処理方法に使用する基準部材であって、長手方向の両端の少なくとも一方を規準点にした複数本の剛性棒状体を、基準点間距離を特定する使用姿勢と、一直線状に重なる非使用姿勢とに折り畳み可能に連結して構成する。
【0014】また、請求項6に係る発明は、前述のような目的を達成するために、請求項3に係る発明の撮影画像の処理方法に使用するマーカーであって、設置可能な支持部材に、クリック予定ポイントを近接して指し示す先鋭部材を設けて構成する。
【0015】
【作用】請求項1に係る発明の撮影画像の処理方法の構成によれば、現場において、面積を算出しようとする測定対象物と同一平面上に、その平面に近接して基準部材を設置するかまたは設定するとともに、基準部材と測定対象物とが同一画面内に入るように撮影する。その撮影画像を、デジタル画像としてコンピュータに取り込んで表示させ、表示画像に対して所定のクリック操作を行うことにより測定対象物の面積を算出することができる。
【0016】また、請求項2に係る発明の撮影画像の処理方法の構成によれば、現場において、平面図または立面図に変換しようとする処理対象物と同一平面上に、その平面に近接して基準部材を設置するかまたは設定するとともに、基準部材と処理対象物とが同一画面内に入るように撮影する。その撮影画像を、デジタル画像としてコンピュータに取り込んで表示させ、表示画像に対して所定のクリック操作を行うことにより処理対象物を平面図または立面図といった二次元の図面に変換することができる。
【0017】また、請求項3に係る発明の撮影画像の処理方法の構成によれば、測定対象物または処理対象物のクリック予定ポイントをマーカーによって容易良好に知ることができる。
【0018】また、請求項4に係る発明の撮影画像の処理方法に使用する基準部材の構成によれば、使用時にはシート状体を平板状に展開して配置することによって所望の位置に基準点を配置できる。一方、非使用時には、シート状体を巻き取ってコンパクトにできる。
【0019】また、請求項5に係る発明の撮影画像の処理方法に使用する基準部材の構成によれば、使用時には、複数本の剛性棒状体を、使用姿勢にすることによって所望の位置に基準点を配置して基準点間距離を特定できる。一方、非使用時には、複数本の剛性棒状体を一直線状に重なる非使用姿勢に折り畳むことによってコンパクトにできる。
【0020】また、請求項6に係る発明の撮影画像の処理方法に使用するマーカーの構成によれば、現場での撮影時に、先鋭部材によって測定対象物または処理対象物のクリック予定ポイントを近接して指し示すように支持部材を設置し、その状態で撮影し、コンピュータの画面上の表示画像において測定対象物または処理対象物のクリック予定ポイントがわかりやすいようにできる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に係る撮影画像の処理方法の実施例を示す概略図であり、道路1から建物敷地2にわたって導管工事が施工され、埋め戻した後にアスファルトが舗装されている。
【0022】上述のような導管工事の終了後において、工事面積を測定するための測定対象物である舗装アスファルト面3上に、平板状に展開した基準部材としてのシート状体4を配置する。
【0023】シート状体4のシート面は、黒色や深緑色などの暗色系にされ、そのシート面に、例えば、1m×2mなど一辺の長さが既知の矩形5が白線などによって描かれ、更に、4箇所の角部に基準点としての目印6が描かれている。シート状体4は、図2の斜視図に示すように、ゴム製で巻き取り可能に構成され、容易に持ち運べるようになっている。
【0024】上記シート状体4の配置後に、シート状体4を含んで舗装アスファルト面3の全体が画面内に入るようにデジタルカメラ7によって撮影する。
【0025】デジタルカメラ7によって撮影したデジタル画像をコンピュータ(図示せず)に取り込み、工事の内容や工事面積などを記載した書面とともに発注元などに電子メールで送信する。発注元などでは、電子メールを受信し、その内容を開いてデジタル画像を表示するとともに、そのデジタル画像を保存する。
【0026】コンピュータ8には、シート状体4の目印6とそれらの目印6間距離との相対関係に基づいて撮影された測定対象物を座標化処理し、測定対象物の面積を測定するとともに測定対象物(処理対象物)を平面図に変換するプログラムを登録してある。
【0027】そこで、図3の(a)のコンピュータ画面の正面図に示すように、上記プログラムを立ち上げてから、前述のデジタル画像を読み込み、マウス(図示せず)によりマウスポインタ9を移動し、4箇所の目印6を順(A→B→C→D)にクリックし、その既知の目印6間長さをウィンドウ画面10a内に入力し、最後に決定キー11aをクリックする。
【0028】その後、次のウィンドウ画面10bに切り換えてから、図3の(b)のコンピュータ画面の正面図に示すように、舗装アスファルト面3の角部をマウスポインタ9によって順(P1→P2→P3→P4→P5→P6→P7→P8→P9→P10)にクリックし、最後に決定キー11bをクリックする。
【0029】これにより、入力された既知の目印6間長さに基づいて舗装アスファルト面3を座標化処理し、舗装アスファルト面3の面積を算出測定し、ウィンドウ画面10bに表示する。
【0030】図示しないが、図面変換を指定することにより、上述座標化処理に基づき、コンピュータ画面に平面図を表示できるようになっている。
【0031】図4の(a)は、本発明に係る基準部材の他の実施例を示す平面図であり、展開状態では平板状となる巻き取り可能な矩形のシート状体21のシート面の4隅それぞれに白色あるいは銀色などの正方形の反射部材22が付設され、その内方の頂部を基準点として、例えば、1m×2mなど頂部どうしの距離が所定距離に設定されている。
【0032】図4の(b)も、本発明に係る基準部材の他の実施例を示す平面図であり、展開状態では平板状となる巻き取り可能な矩形のシート状体23のシート面に縦横それぞれ2本の線が描かれ、その交点24を基準点として、例えば、1m×2mなど交点24どうしの距離が所定距離に設定されている。
【0033】図5も、本発明に係る基準部材の他の実施例を示す図であり、4本の剛性棒状体25の長手方向の一端側が、傘状に折り畳み可能に連結され、拡げた使用姿勢で隣合うものどうしが互いに直角になるように構成されている[図5の(b)の斜視図参照]。
【0034】剛性棒状体25の長手方向の他端側には先鋭部材26が取り付けられ、先鋭部材26の先端を基準点として、使用姿勢において基準点間距離を特定し、一方、非使用時には、一直線状に重なる非使用姿勢に折り畳み、容易に持ち運ぶことができるようになっている[図5の(a)の側面図参照]。
【0035】図6も、本発明に係る基準部材の他の実施例を示す図であり、蝶番27によって二つ折り可能に連結されたリンク28それぞれに、所定の長さの2本の剛性棒状体29の長手方向の中間が一体連接され、非使用時には、ほぼ一直線状に重なる非使用姿勢に折り畳み、容易に持ち運ぶことができるようになっている[図6の(a)参照]。
【0036】図6の(b)に示すように、2本の剛性棒状体29を互いに離すように展開していき、最終的に図6の(c)に示すように、2本の剛性棒状体29が互いに平行になるとともに、それぞれの両端それぞれを基準点として、使用姿勢において基準点間距離を特定できるようになっている。
【0037】図7の(a)、(b)、(c)は、本発明に係る基準部材の他の実施例を示す図であり、図6で示した他の実施例の変形例に相当し、剛性棒状体29の両端それぞれに円板30が付設され、円板30それぞれに基準点としての目印31が付され、使用姿勢において目印31どうしの距離を基準点間距離として特定できるようになっている。目印31が赤色に、そして、それ以外の円板30のほぼ全面が白色などに塗られて目印31がデジタル画像上で目立つように構成される。
【0038】図8も、本発明に係る基準部材の他の実施例を示す図であり、2本の剛性棒状体32の長手方向の中間が互いに回転可能に連結され、かつ、剛性棒状体32それぞれに、回転角度を当接によって規制するストッパー33が設けられ、更に、剛性棒状体32の両端それぞれに円板34が付設され、円板34それぞれに基準点としての目印35が付されている。
【0039】上記構成により、使用姿勢においては、ストッパー33に当接させることにより、目印35どうしの距離を基準点間距離として特定でき[図8の(b)参照]、一方、非使用時には、ほぼ一直線状に重なる非使用姿勢に折り畳み、容易に持ち運ぶことができるようになっている[図8の(a)参照]。
【0040】図9も、本発明に係る基準部材の他の実施例を示す図であり、扇状体36[図9の(a)参照]の8枚が重ねられ、その頂部が展開可能に連結され、かつ、ひとつおきの扇状体36に基準点としての目印37が付されている。
【0041】上記構成により、使用姿勢においては、扇状体36を順次開いていき[図9の(b)参照]、円形にした状態[図9の(c)参照]で、目印37どうしの距離を基準点間距離として特定でき、一方、非使用時には、上下方向に重なる非使用姿勢に畳み込み、容易に持ち運ぶことができるようになっている。
【0042】図10も、本発明に係る基準部材の他の実施例を示す図であり、第1の剛性棒状体38の両端それぞれに円板39が付設されるとともに、円板39それぞれに基準点としての目印40が付されている。
【0043】第1の剛性棒状体38の両端それぞれに、先端側に、基準点としての目印41を付した円板42を取り付けた第2の剛性棒状体43の基端が回転可能に連結されるとともに、第2の剛性棒状体43それぞれに、回転角度を当接によって規制するストッパー(図示せず)が設けられている。
【0044】上記構成により、使用姿勢においては、ストッパーに当接させることにより、目印40,41どうしの距離を基準点間距離として特定でき[図10の(a)参照]、一方、非使用時には、ほぼ一直線状に重なる非使用姿勢に折り畳み、容易に持ち運ぶことができるようになっている[図10の(b)参照]。
【0045】図11も、本発明に係る基準部材の他の実施例を示す図であり、図11の(a)に示すように、2本の剛性棒状体45と、それらを連結する2本の連結用剛性棒状体46とから構成され、剛性棒状体45それぞれの両端それぞれに円板47が付設されるとともに、円板47それぞれに基準点としての目印48が付されている。
【0046】図11の(c)に示すように、剛性棒状体45の両端それぞれに、連結用剛性棒状体46の両端の係合用突起49を嵌入する係合用凹部50が付設され、図11の(b)に示すように、剛性棒状体45を連結用剛性棒状体46によって連結した状態で、目印40,41どうしの距離を基準点間距離として特定でき、一方、非使用時には、連結を解除してほぼ一直線状に重なる非使用姿勢に一纏めにすることにより、容易に持ち運ぶことができるようになっている。
【0047】図12は、本発明に係るマーカーの第1実施例を示す正面図であり、設置可能な門形状の支持部材51に、例えば、前述した舗装アスファルト面3(図1参照)などの測定対象物(図面変換する場合には処理対象物)のクリック予定ポイントとしての角部を近接して指し示す先鋭部材52が設けられている。
【0048】図13の(a)は、本発明に係るマーカーの第2実施例を示す斜視図であり、設置可能な円錐状の支持部材53の外面に、測定対象物(図面変換する場合には処理対象物)のクリック予定ポイントとしての角部を近接して指し示す矢印状の模様による先鋭部材54が設けられている。この場合、先鋭部材54を赤色に、そして、それ以外の支持部材53の外面を白色にするなどコントラストを際立たせるようにするのが良い。
【0049】支持部材53は中空でキャップ状に形成され、図13の(b)の斜視図に示すように、多数個の支持部材53を外嵌して積み重ね、コンパクトな状態で容易に持ち運ぶことができるようになっている。
【0050】次に、上記マーカーを用いた撮影画像の処理方法(請求項3)につき、図1を参照して説明する。シート状体4の配置前とか配置後あるいは同時的に、測定対象物(図面変換する場合には処理対象物)としての舗装アスファルト面3のクリック予定ポイントとしての角部に近接して、先鋭部材52または54が舗装アスファルト面3の角部の位置を示すとともに、先鋭部材52または54がデジタルカメラ7で撮影されるように、支持部材51または53を設置する。
【0051】上述のようにして舗装アスファルト面3の全ての角部P1,P2,…,P10にマーカーを設置した後、デジタルカメラ7で舗装アスファルト面3全体を撮影する。
【0052】このように、マーカーを用いれば、夕方や曇天時など、工事を施工した舗装アスファルト面3とそれ以外の部分との境界がデジタル画像上で不鮮明な場合であっても、舗装アスファルト面3の全ての角部をより正確にクリックでき、面積測定や図面変換の精度向上に大いに寄与できる。
【0053】本発明としては、上記実施例のような、測定対象物の面積測定や処理対象物の平面図への変換に限らず、例えば、建物を撮影し、その建物の撮影画像を処理して建物の立面図など、要するに二次元の図面に変換する場合にも適用できる。また、そのような建物の撮影画像を処理する場合、予め大きさの判っている窓枠などを基準部材として設定するようにしても良い。
【0054】上記実施例では、デジタルカメラ7によってデジタル画像が得られるようにしているが、例えば、一般のカメラによって感光フィルムで撮影し、それを現像した撮影画像をスキャナーで読み込むことによってデジタル画像を得るようにしても良い。
【0055】また、上記実施例では、基準部材において4個の基準点を備えるように構成しているが、本発明としては、3個とか5個以上とか要するに二次元方向の相対位置が既知の3個以上の基準点を備えるものであれば良い。
【0056】また、本発明としては、二次元方向の相対位置が既知の3個以上の基準点に加え、例えば、剛性棒状体によって直方体を枠組して基準部材を構成し、三次元方向の相対位置が既知であるように基準点を備えさせ、段差のある両面間の面積を測定するような場合に対処できるように構成しても良い。
【0057】また、上記実施例では、基準部材の基準点としての目印や反射部材とか、マーカーの先鋭部材などに蛍光塗料を塗っても良く、この場合、夕方や曇天時などに撮影した場合でも、基準点や測定対象物(図面変換の場合には処理対象物)の角部をより正確に判別でき、実用上便利な上に、面積測定や図面変換の精度向上に一層寄与できる。
【0058】特許請求の範囲(請求項1および請求項2)における「全体がフラットな平面」とは、数学的な平面であることを必要とせず、例えば、微小な凹凸などがあっても、実質的に平面であるものを含むことを意味している。
【0059】本願発明としては、測定対象物(図面変換の場合には処理対象物)の角部をクリックするのが好ましいが、例えば、角部が極めて近接しているような場合とか、角部を特定しづらいような場合には、角部でないところをクリックしても良い。そのようなクリックを行う箇所をして、マーカーを使用する場合におけるクリック予定ポイントと称する。
【0060】また、通常、測定対象物(図面変換の場合には処理対象物)の外周をクリックするが、例えば、多角形地形で中に池があるようないわゆる穴あき平面の場合とか、建物の中央に入口開口が有るような場合にあって、内周の角部をクリックするものも本願発明は含む。
【0061】また、測定対象物(図面変換の場合には処理対象物)としては、通常多角形の平面の場合が多く、クリック予定ポイントとして、角部をクリックすることになるが、例えば、円形状や楕円形状、更には、半円形状と直線とから成るトラック形状の場合であっても、多数の角部をクリックすることにより、面積測定や図面変換が可能である。
【0062】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項1に係る発明の撮影画像の処理方法によれば、基準部材を設置するかまたは設定するだけで、二次元方向の相対位置が既知の3個以上の基準点を一挙に準備できるから、各基準点間の距離を計測することなく、基準点を容易に配置できる。しかも、基準部材と測定対象物とを撮影し、コンピュータに取り込んで表示させた画像に対して所定のクリック操作を行うだけで測定対象物の面積を算出できるから、現場で測量する場合はもちろんのこと各基準点間の距離を計測して基準点を配置する場合に比べても手間少なく安価にして測定対象物の面積を測定できる。更に、所定の基準部材を用いるから、デジタル画像またはデジタル化した後の画像を電子メール等で送るなどにより、現場以外の多数の箇所でも容易かつ正確に測定対象物の面積を測定でき、水増し請求といった不正を有効に防止できて実用上有用である。
【0063】また、請求項2に係る発明の撮影画像の処理方法によれば、基準部材を設置するかまたは設定するだけで、二次元方向の相対位置が既知の3個以上の基準点を一挙に準備できるから、各基準点間の距離を計測することなく、基準点を容易に配置できる。しかも、基準部材と処理対象物とを撮影し、コンピュータに取り込んで表示させた画像に対して所定のクリック操作を行うだけで処理対象物を平面図または立面図といった二次元の図面に変換できるから、現場で測量する場合はもちろんのこと各基準点間の距離を計測して基準点を配置する場合に比べても手間少なく安価にして処理対象物を平面図または立面図といった二次元の図面に変換できる。更に、所定の基準部材を用いるから、デジタル画像またはデジタル化した後の画像を電子メール等で送るなどにより、現場以外の多数の箇所でも容易かつ正確に処理対象物を平面図または立面図に変換でき、実用上有用である。
【0064】また、請求項3に係る発明の撮影画像の処理方法によれば、測定対象物または処理対象物のクリック予定ポイントが容易良好に判るから、表示画像に対してクリック予定ポイントを精度良くクリックでき、面積測定や図面変換の精度を向上できる。
【0065】また、請求項4に係る発明の撮影画像の処理方法に使用する基準部材によれば、使用時の展開状態では、シート状体を平板状にできるから、工事跡の地面などのように処理対象面に微小な凹凸があっても、その凹凸に影響されずに、平面上での基準点間距離を確保でき、面積測定や図面変換の精度向上に寄与できる。一方、非使用時には、シート状体を巻き取ってコンパクトにできるから、持ち運びが容易で実用上便利である。
【0066】また、請求項5に係る発明の撮影画像の処理方法に使用する基準部材によれば、複数本の剛性棒状体で構成するから、耐久性に優れるとともに、冬場と夏場など温度変化による膨張収縮が無い状態で基準点間距離を特定でき、面積測定や図面変換の精度向上に寄与できる。一方、非使用時には、一直線状に重なる非使用姿勢に折り畳むことによってコンパクトにできるから、持ち運びが容易で実用上便利である。
【0067】また、請求項6に係る発明の撮影画像の処理方法に使用するマーカーによれば、コンピュータの画面上の表示画像において測定対象物または処理対象物のクリック予定ポイントがわかりやすいから、測定対象物または処理対象物に近接したクリック予定ポイントをより正確にクリックでき、面積測定や図面変換の精度向上に寄与できる。
【出願人】 【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
【識別番号】598070706
【氏名又は名称】関西ビジネスインフォメーション株式会社
【出願日】 平成11年6月24日(1999.6.24)
【代理人】 【識別番号】100093056
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 勉
【公開番号】 特開2001−4371(P2001−4371A)
【公開日】 平成13年1月12日(2001.1.12)
【出願番号】 特願平11−178183