| 【発明の名称】 |
斜入射干渉計用光学系およびこれを用いた装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】神田 秀雄
【氏名】渡部 文男
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 可干渉性を有する光を射出する光源と、この光を平行光線束とするコリメータレンズと、この光線束が入射する入射面と、この入射面から入射した該光線束が斜入射する基準平面を有する基準原器と、前記基準平面から射出され該基準平面と対向配置された被検面で反射された前記光線束と、前記基準平面で内面反射した該光線束とにより生成される干渉縞が投影されるスクリーン部とを備えた斜入射干渉計用光学系において、該基準原器の該入射面と該基準平面とのなす角が10°〜30°の範囲に設定されていることを特徴とする斜入射干渉計用光学系。 【請求項2】 前記基準原器が、前記スクリーン部を付設した射出面を備えていることを特徴とする請求項1記載の斜入射干渉計用光学系。 【請求項3】 前記基準平面と前記スクリーン部とが平行に形成されていることを特徴とする請求項2記載の斜入射干渉計用光学系。 【請求項4】 前記基準原器がプリズムからなることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載の斜入射干渉計用光学系。 【請求項5】 請求項1〜4のうちいずれか1項記載の斜入射干渉系用光学系を備えてなることを特徴とする装置。 【請求項6】 前記射出面に正対させたカメラにより前記スクリーン部に投影された干渉縞を観察するように構成されてなることを特徴とする請求項5記載の装置。 【請求項7】 前記入射面に入射する前記光線束の入射角を変化させる光路変向手段を備えたことを特徴とする請求項5または6記載の装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、光の干渉作用によって形成される干渉縞を利用して被検面の平面度を測定する干渉計用の光学系に関し、詳しくは基準平面および被検面に対して斜め方向から光を照射することにより、特に粗面の平面度を非接触で測定可能とする斜入射干渉計に用いられる光学系およびこれを用いた装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、加工物表面の平面度を測定するための種々の干渉計装置が知られている。その中でも凹凸差の大きい被検面の平面度を測定し得る装置として、斜入射干渉計装置が知られている。 【0003】斜入射干渉計装置においては、被検面に対し可干渉光線束を斜めから入射させることにより測定感度を低くすることができるため、非接触での粗面等の平面度測定に用いられている。ここで、測定に使用される光の波長をλ、基準原器の入射面に入射する光の入射角をθとすれば、被検面の凹凸量、すなわち測定感度Δhは下式で表わされる。 Δh=λ/(2 cosθ) 【0004】すなわち、入射角θが大きくなり斜め入射の程度が大きくなる程、縞間隔が大きくなり測定感度を低くすることができるので、平面精度が悪い平面を測定することが可能となる。 【0005】図5は、基準原器として平面基準板を用いた従来構成例である。この斜入射干渉計装置は、平行平面板116の基準平面116aと被検体2の被検面2aとを対向配置し、基準平面116aに斜め方向から、レーザ光源111から発せられコリメータレンズ114により平行光とされた可干渉光を照射し、この基準平面116aと被検面2aの距離に基づく光路差に応じた干渉縞をスクリーン118に投影し、観察者119が観察するようになっている。干渉縞生成の原理を図7の(a)に示す。すなわち、基準平面6aの紙面左上方向から入射した平行光束は、一部が基準平面6aから射出され被検面2aに斜入射し被検面2aにおいて反射され基準平面6aに再入射し、基準平面6aで内面反射した光線束との光干渉により干渉縞を生じる。 【0006】しかしながら、この構成では、図7の(b)に示すような干渉ノイズが発生しやすい。この干渉ノイズは、平面板の基準平面でない面(入射面であり射出面である)での反射光によるもので、この面に反射防止コーティングを施すことである程度は解決できる。しかし、入射角が大きいので反射率の小さいコーティングを施すことには困難がある。 【0007】図6は、基準原器として直角二等辺三角形プリズムを用いた、アブラムソン型と呼ばれる従来構成例である。図6において、図5に示す斜入射干渉計装置と同様の部材には下二桁を一致させた符号を付している。この装置では、スクリーン218に投影された干渉縞をTVカメラ219により撮影し観察するように構成されている。このアブラムソン型の装置によれば、図7の(b)のような表面反射による干渉ノイズは防止することができる。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかし、図7の(c)に示すような、被検面と基準平面との間の多重反射光による干渉ノイズの問題は残る。これを除去するためには、被検面と基準平面との間を多重反射した光と基準平面で内面反射した光とが干渉してスクリーン面に到達しないような構成としなければならない。これを光学部材の相対配置をもって除去する場合には、例えば基準平面を被検面に対して2倍以上のサイズに設定する手法が有効である。直角二等辺三角形プリズムを用いたこの従来構成例では、基準平面を大きくするためにプリズム自体も非常に大きく重いものとなってしまうことが問題となっている。 【0009】また、コリメータレンズから被検面に向かう光束は被検面への入射光と参照光部分をカバーしなければならないものであるが、直角二等辺三角形プリズムを用いたこの従来構成例ではプリズム入射面への入射角が小さいために、光束径の大きい平行光束を入射させることが必要となる。そのため、コリメータレンズも大きくなり干渉計全体が大型化してしまうことも問題である。さらに、プリズムの基準平面において内部反射した光束が干渉光と同一方向に射出され、スクリーン上においてこの内部反射光に基づくノイズが重畳されてしまうという問題がある。 【0010】本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、被検面への入射角が大きく縞感度が緩い斜入射干渉計において、干渉ノイズを低減するとともに、光学系の小型化が可能で、干渉計装置の軽量小型化を可能とする斜入射干渉計用光学系およびこれを用いた斜入射干渉計装置を提供することを目的とするものである。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明に係る斜入射干渉計用光学系は、可干渉性を有する光を射出する光源と、この光を平行光線束とするコリメータレンズと、この光線束が入射する入射面と、この入射面から入射した該光線束が斜入射する基準平面を有する基準原器と、前記基準平面から射出され該基準平面と対向配置された被検面で反射された前記光線束と、前記基準平面で内面反射した該光線束とにより生成される干渉縞が投影されることがスクリーン部とを備えた斜入射干渉計用光学系において、該基準原器の該入射面と該基準平面とのなす角が10°〜30°の範囲に設定されていることを特徴とするものである。 【0012】また、前記基準原器が、前記スクリーン部を付設した射出面を備えていることが好ましい。また、前記基準平面と前記スクリーン部とが平行に形成されていることが好ましい。また、前記基準原器はプリズムからなることが好ましい。 【0013】本発明に係る装置は、前記斜入射干渉系用光学系を備えてなることを特徴とするものである。また、前記射出面に正対させたカメラにより前記スクリーン部に投影された干渉縞を観察するように構成されてなることが好ましい。また、前記入射面に入射する前記光線束の入射角を変化させる光路変向手段を備えていることが好ましい。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る平面度測定装置10を示す側面図である。この斜入射干渉計装置10は、光の干渉作用によって形成される干渉縞を利用して被検体2の被検面2aの表面形状を測定する装置であって、可干渉性を有する光を射出する半導体レーザ光源11と、この光を平行光線束とするコリメータレンズ14と、被検面2aと対向配置された基準平面16aを有する透明ガラス製の基準原器16と、干渉縞が投影されるスクリーン18とを備えた斜入射干渉計用光学系、ならびにTVカメラ19から構成されている。 【0015】この基準原器16は、基準平面16aと、この基準平面16aに対して10°〜30°(角度α)の鋭角をなすように形成された入射面16bと、基準平面16aと平行に形成された射出面16cとを備えている。 【0016】また、この基準原器16は、基準平面16aが、図示しない被検体ホルダ上に固定保持された被検体2の被検面2aとわずかな空気間隔を隔てて対向するように配置され、半導体レーザ光源12およびコリメータレンズ14は、この半導体レーザ光源11から射出されコリメータレンズ14により平行光とされた可干渉光線束Aが、入射面16bに斜め方向から入射するように配置されてなる。また、射出面16cには砂ずり処理が施されており、これにより該射出面16cに入射する光を乱反射させるスクリーン18として機能するようになっている。 【0017】本実施形態に係る平面度測定装置10においては、入射面16bに斜めに入射した可干渉光線束Aは、その一部が基準平面16aで内面反射する可干渉光線束B(参照光)となり、残りは、基準平面16aから外部へ射出して被検面2aで反射した後、基準平面16aに再入射する可干渉光線束C(物体光)となる。これら可干渉光線束Bおよび可干渉光線束Cの一部は互いに干渉し、その光路差に応じた干渉縞がスクリーン18に投影される。 【0018】そして、このスクリーン18の図示上方にテレビカメラ19等の撮像手段を配設することにより、干渉縞の全体像を観察し、また、記録することも可能である。なお、撮像手段を設ける代わりにスクリーン18を直接観察することも可能である。 【0019】次に、本実施形態の作用効果について説明する。本実施形態のように、入射面16bと基準平面16aのなす角(角度α)を10°〜30°の範囲に設定することにより、図7(b)、(c)のような不正干渉ノイズを防止しつつプリズムサイズを小さくすることができる。すなわち、干渉ノイズについては、入射面16bと基準平面16aが所定の角度を有することにより入射面16bの表面反射による不正干渉を防止するとともに、基準平面16aが被検面2aに対して2倍以上のサイズとなるようにして、被検面2aと基準平面16aとの多重反射光による干渉ノイズを除去している。そして、角度αを10°〜30°の範囲に設定することにより、基準平面16aが被検面2aに対して2倍以上のサイズであっても、プリズムサイズは、直角二等辺三角形プリズムを用いた場合に比べ、小さく軽量なものとすることができる。 【0020】さらに、角度αを10°〜30°の範囲に設定することにより、入射面16bの表面反射による不正干渉や、被検面2aと基準平面16aとの多重反射光による干渉ノイズを防ぐことに加え、プリズム内部での多重反射によるノイズ除去もできる。 【0021】すなわち図3に示すとおり、入射面6bと基準平面6aのなす角を10°〜30°の範囲に設定することにより、基準平面6aでプリズム6内部に反射されたのち入射面6bで再反射されるノイズ光Dは、干渉縞の射出面6cから射出されないので、干渉縞観察に悪影響を及ぼさない。なお、図3(a)は入射面16bと基準平面16aのなす角が20°、(b)はこの角が30°、(c)はこの角が10°の場合にノイズ光が進む方向を示している。 【0022】図4は、この角度が本実施形態の範囲を超えている場合のノイズ光の様子を示している。図4(a)はこの角度が45°の場合であり、このように角度が30°を超えると、基準平面6aでプリズム6内部に反射されたのち入射面6bで再反射され、射出面6cに達するノイズ光Dが、干渉縞と同様に射出面6cから射出されるため、射出面6cにスクリーンを設けた場合にノイズ光Dの悪影響を受ける虞がある。 【0023】また、上述したように基準平面6aは被検面2aに対して2倍以上のサイズが求められ、入射面6bも所定の入射光束径に対応するサイズが必要なことから、角度が30°を超えるとプリズムサイズが大きくなり重量化も避けられない。 【0024】また、図4(b)はこの角度が5°の場合であり、このように角度を10°未満にすると、基準平面6aでプリズム6内部に反射されたのち入射面6bで再反射され、再び基準平面6aで反射されたのち射出面6cに達するノイズ光Dが、干渉縞と同様に射出面6cから射出されるため、射出面6cにスクリーンを設けた場合にノイズ光Dの悪影響を受ける虞がある。 【0025】また、被検面2aへの入射角を変えないとすれば、プリズム16の入射面16bと基準平面16aのなす角を10°〜30°とした場合は、直角二等辺三角形プリズムを用いた場合(α=45°)に比べ、入射面16bにおける屈折力を大きくすることができる。それにより、必要なコリメート光束幅が小さくなるので、コリメートレンズ14を小さくすることができる。これによりレンズおよび装置の小型化、軽量化を図ることができる。 【0026】また、スクリーン18が射出面16cに付設されていることにより、部材点数を削減し低コスト化、省スペース化を図ることができる。このスクリーン18と基準平面16cとが平行に形成されていることにより、被検面と相似な形で干渉縞を観察することができる。 【0027】さらに、本実施形態のように基準原器16が、入射面16b、基準平面16a、および射出面16cの3つの面を備えたプリズムとされていることにより、製造が容易で、かつコストも小さくなるという利点がある。 【0028】つぎに、本実施形態の変形例として、図2に示す斜入射干渉計装置について説明する。この装置は、上述した実施形態に示した斜入射干渉計装置と略同様の構成とされており、同様の作用効果を得ることができる。なお、図2において、上述した実施形態と同様の部材には同一の符号を付している。上述の装置に加えこの装置には、コリメータレンズ14と基準原器16との間にミラー15が配されている。ミラー15は、図示のとおり、入射面16bに入射する光線束の入射角を変化させるように反射面がその下端を中心として所定の角度だけ回動可能とされている。このようにして入射角を変化させることにより、干渉縞の感度を可変とすることができ、被検面に適した感度により干渉縞を観察することが可能となる。また、図2には、必要な平行光線束を得るために、光源11とコリメータレンズ14との間に集光レンズ12およびピンホール13が示されている。 【0029】なお、本実施形態においては種々の態様の変更が可能である。例えば、本実施形態においては、射出面16cに、砂ずり処理を施すことによりスクリーン18を形成するように構成されているが、それ以外の粗面加工を施すことによってスクリーン18を形成するようにしてもよい。 【0030】さらに、この射出面16c上にスクリーン板が配置されていてもよく、射出面16cを粗面加工した後もしくは射出面16cの平面度を高く維持したまま、蒸着法(あるいはスパッタリング法)によりアルミニウム等の金属薄膜を半透明状態となる程度の厚さに形成してもよい。 【0031】また、本実施形態のように射出面16cにスクリーン18を形成する代わりに、射出面16cは平滑面で形成する一方、該射出面16cと所定間隔をおいて該射出面16cから射出する可干渉光線束Bおよび可干渉光線束Cの光路上に光拡散処理が施された部材からなるスクリーンを配置するようにしてもよい。 【0032】また、干渉縞の明るさが不十分な場合には、上述したスクリーンを、観察方向に指向性を持たせたホログラム面あるいはフレネル面により形成するようにしてもよい。 【0033】また、本実施形態においては、光源11として半導体レーザ光源を用いているが、この光源11としては適度に干渉性のある光線束を射出する光源であればよく、例えば水銀灯やLED等を用いるようにしてもよい。 【0034】 【発明の効果】以上説明したように本発明に係る斜入射干渉計用光学系によれば、被検面への入射角が大きく縞感度が緩い斜入射干渉計において、基準原器の入射面と基準平面のなす角を所定の範囲とすることにより、干渉ノイズを低減するとともに、光学系の小型化が可能で、干渉計装置の軽量小型化を可能とする斜入射干渉計用光学系およびこれを用いた装置を得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005430 【氏名又は名称】富士写真光機株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年1月11日(2000.1.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100097984 【弁理士】 【氏名又は名称】川野 宏
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| 【公開番号】 |
特開2001−194132(P2001−194132A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月19日(2001.7.19) |
| 【出願番号】 |
特願2000−2626(P2000−2626) |
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