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【発明の名称】 3次元測定機
【発明者】 【氏名】菅井 長史

【要約】 【課題】樹脂成型品の3次元測定機において、表面粗さのある製品を測定する場合に、表面粗さを考慮して測定することを目的とする。

【解決手段】レーザ変位計と、前記レーザ変位計を互いに直交し駆動するX方向移動手段、Y方向移動手段と、前記X、Y方向移動手段を所定の速度情報と目的位置情報をもとに移動させ変位入力記憶手段に入力制御信号を出力する制御手段と、前記制御手段の出力する位置情報と、レーザ変位計の出力信号を入力し高さデータとして記憶する変位入力記憶手段と、前記変位入力記憶手段に記憶された変位データより回帰式を算出する回帰式算出手段と、前記回帰式算出手段が算出した回帰式から変位を出力する出力手段とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】レーザ変位計と、前記レーザ変位計を互いに直交し駆動するX方向移動手段、Y方向移動手段と、所定の速度情報と目的位置情報をもとに前記X方向移動手段、Y方向移動手段に対して移動指示するとともに位置情報と入力制御信号を出力する制御手段と、前記制御手段の出力する位置情報と入力制御信号、前記レーザ変位計の出力する高さ情報を記憶する変位入力記憶手段と、前記変位入力記憶手段に記憶された高さ情報と位置情報より回帰式を算出する回帰式算出手段と、前記回帰式算出手段が算出した回帰式から変位を出力する出力手段とを備えた3次元測定機。
【請求項2】回帰式算出手段が算出した回帰式と変位入力記憶手段に記憶された高さ情報の差が最も大きいデータを選択して最大係数を算出し、回帰式算出手段の算出した回帰式を変更する最大高さ算出手段を備えた請求項1に記載の3次元測定機。
【請求項3】測定物の表面粗さを記憶する表面粗さ記憶手段を備え、回帰式算出手段が算出した回帰式と変位入力記憶手段に記憶された高さ情報の差が前記表面粗さ範囲外であればそのデータを無視して、次に大きくかつ表面粗さ範囲内のデータを選択して最大係数を算出し、回帰式算出手段の算出した回帰式を変更する最大高さ算出手段を備えた請求項2に記載の3次元測定機。
【請求項4】変位算出手段に記憶された位置情報と高さ情報より傾きを算出する傾き算出手段を備えた請求項3に記載の3次元測定機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザ変位計を利用した3次元測定機に関する。より詳細には表面粗さをもった物体を測定するレーザ変位計を利用した3次元測定機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、3次元測定機は様々な方式で実用化されている。また、レーザ変位計を応用して3次元測定機を構成したものも多く見受けられる。以下、従来の3次元測定機の基本動作について説明する。図11は従来の3次元測定機が物体を走査する軌跡の一例を示す図である。図12は従来の3次元測定機の変位入力記憶手段に記憶される位置情報と高さ情報の内容を示す図である。図13は従来の3次元測定機の構成を示すブロック図である。同図においてX方向移動手段1、Y方向移動手段2、制御手段3、レーザ変位計4、変位入力記憶手段5、出力手段8により構成される。101は制御信号、102は高さ情報、103は入力制御信号、104は位置情報である。図14は従来の3次元測定機が表面粗さをもつ物体を走査する軌跡の一例を示す図である。図15は従来の3次元測定機が表面粗さをもつ物体を測定した時に変位入力記憶手段に記憶される位置情報と高さ情報の内容を示す図である。図13の3次元測定機が図11の走査軌跡で示すP1、P2、P3、P4で示す位置での変位を測定する場合の動作について説明する。図13において、物体を測定する場合の動作は、制御手段3が所定の速度で図2のP1の位置に移動制御するためにX方向移動手段1とY方向移動手段2の駆動元であるステッピングモータ(図示せず)にP1’位置までのパルス数を出力し、出力完了したと判断すると入力制御信号103と位置情報104を変位入力記憶手段5に出力する。更に前記X方向移動手段1とY方向移動手段2に取り付けられたレーザ変位計4は測定物6にレーザを照射してその戻り光の受光位置によって高さ情報を算出し、算出した高さ情報を変位入力記憶手段5に出力する。
【0003】変位入力記憶手段5は入力制御信号103によってレーザ変位計4が出力する高さ情報と、制御手段3が出力する位置情報104を記憶する。以降、P2、P3、P4の位置で同様に動作し、変位入力記憶手段5に図12で示すように位置情報と高さ情報を記憶し、同時に前回記憶した高さ情報と今回記憶された高さ情報の差を変位として記憶する。出力手段7は変位入力記憶手段5に記憶されたP1、P2、P3、P4の位置情報の高さ情報と変位を出力する。ここで、図14において表面粗さがある物体の測定について説明する。制御手段3によってX方向移動手段1とY方向移動手段2に取り付けられたレーザ変位計4のレーザ照射点はP1’において表面粗さの凹凸の低い箇所を測定し、P2’において凹凸の高い箇所を測定するとした場合、前述の動作に従って変位算出手段6が図15に示すように位置情報と高さ情報を記憶する。同様にしてP3’、P4’においても凹凸の高い箇所または、低い箇所のどちらかを高さ情報として記憶する。
【0004】ところが、表面粗さのある物体を測定する場合、凹凸の高い箇所または、低い箇所のどちらかを高さ情報としてしまう。
【0005】従って、物体の高さ情報を線形的な高さとしてとらえるためには表面粗さを考慮した高さ情報が必要であるが、上記3次元測定機では表面粗さを考慮した線形的な高さや傾きの測定は不可能である。
【0006】また、ゴミやほこり等が付着している場合にも、同様に線形的な高さや傾きの測定は不可能であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように従来の3次元測定機においては、表面粗さのある物体を測定する場合に、物体の高さ情報を線形的な高さとしてとらえるためには表面粗さを考慮した高さ情報が必要であるが、上記3次元測定機では表面粗さを考慮した線形的な高さや傾きの測定は不可能である。
【0008】また、ゴミやほこり等が付着している場合にも、同様に線形的な高さや傾きの測定は不可能であった。そこで本発明は表面粗さを考慮した測定を可能にし、表面粗さのある物体の線形的な高さや傾きの測定を可能にする3次元測定機を提供する事を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するために、本発明は、レーザ変位計と、前記レーザ変位計を互いに直交し駆動するX、Y方向移動手段と、前記X、Y方向移動手段を所定の速度情報と目的位置情報をもとに移動させ、変位入力記憶手段に入力制御信号を出力する制御手段と、前記制御手段の出力する位置情報と、レーザ変位計の出力信号を入力し高さ情報として記憶する変位入力記憶手段と、前記変位入力記憶手段に記憶された変位データより回帰式を算出する回帰式算出手段と、前記回帰式算出手段が算出した回帰式から変位を出力する出力手段とを備えたものである。これにより、表面粗さを持つ物体を測定する場合の表面粗さを考慮した測定が可能である3次元測定機が得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について、図1から図4を用いて説明する。
【0011】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1における3次元測定機の構成図を示し、図1において1はX方向移動手段、2はY方向移動手段、3は制御手段、4はレーザ変位計、5は変位入力記憶手段、6は測定物、7は回帰式算出手段、8は出力手段であり、101は制御信号、102は高さ情報、103は入力制御信号、104は位置情報である。図2は本発明の実施の形態1における3次元測定機が物体を走査する軌跡の一例を示す図である。図3は本発明の実施の形態1における3次元測定機の高さ情報(高さデータ)201と回帰直線202を示す図である。図4は本発明の実施の形態1における3次元測定機の変位入力記憶手段5が記憶する内容を示す図である。図1から図4を用いて本発明の3次元測定機について、以下、その動作を述べる。
【0012】図2において、物体を測定する場合の動作は、制御手段3が所定の速度で図2のP1’の位置に移動制御するためにX方向移動手段1とY方向移動手段2の駆動元であるステッピングモータ(図示せず)に所定のパルス数を出力し、加速期間を過ぎて所定の速度に達するパルス数の出力を完了したと判断すると入力制御信号103と位置情報104を変位入力記憶手段5に出力する。更に前記X方向移動手段1とY方向移動手段2に取り付けられたレーザ変位計4は測定物6にレーザを照射してその戻り光の受光位置によって高さ情報を算出し、算出した高さ情報を変位入力記憶手段5に一定周期で出力する。よって等速度で移動するレーザ変位計が一定の周期で情報を出力することによって等間隔の高さ情報を得ることが可能となる。一方、変位入力記憶手段5は制御手段3が出力する2回目の入力制御信号が入力されるまでレーザ変位計4が出力する高さ情報102と、制御手段3が出力する位置情報104を記憶し続ける。以降、P3’、P4’の位置で同様に動作し、変位入力記憶手段5に図4で示すように位置情報と高さ情報と算出した変位データを記憶する。ここで、図2、図3と図4において表面粗さがある物体の測定について説明する。表面粗さがある物体の高さ情報201は図3に示すように線形の値をとらないため回帰式算出手段7が変位入力記憶手段5に記憶された位置情報と高さ情報を元に回帰式を算出する。以下、回帰式の算出方法について説明する。x:位置情報 y:高さ情報とすると、任意の位置での高さはy=a+bxと表される。この式は図3に示す高さ情報201より回帰直線202として算出する。この回帰式のa及びbは以下の(数1)で表される。
【0013】
【数1】

【0014】図4の例であるとa=0.0014、b=0.0203となりP1’からP2’までの回帰式はy=0.0203χ+0.0014P2’からP3’までの回帰式はy=0.0203χ―0.0014P3’からP4’までの回帰式はy=―0.0203χ+0.8095P4’からP1’までの回帰式はy=―0.0203χ+0.8123となる。出力手段8は回帰式算出手段7が算出した回帰式よりP1’からP2’まで、P2’からP3’まで、P3’からP4’まで、P4’からP1’までの任意の位置情報での高さ情報を出力する。以上のように表面粗さを回帰直線により線形的な高さ情報に変換する事により、レーザ変位計が走査した任意の位置で、表面粗さを考慮した線形的な高さ情報を得る事が可能な作用を有する。
【0015】(実施の形態2)図5は本発明の実施の形態2における3次元測定機の構成図を示し、図5において1はX方向移動手段、2はY方向移動手段、3は制御手段、4はレーザ変位計、5は変位入力記憶手段、6は測定物、7は回帰式算出手段、8は出力手段、9は最大高さ算出手段から構成されている。101は制御信号、102は高さ情報、103は入力制御信号、104は位置情報である。図2は本発明の実施の形態2における3次元測定機が物体を走査する軌跡の一例を示す図である。図6は本発明の実施の形態2における3次元測定機の高さ情報201と回帰直線202と最大高さ直線203を示す図である。図7は本発明の3次元測定機の変位入力記憶手段5が記憶する内容を示す図である。図2、図5、図6、図7を用いて本発明の3次元測定機について、以下、その動作を述べる。
【0016】図2において、物体を測定する場合の動作は、制御手段3が所定の速度で図2のP1’の位置に移動制御するためにX方向移動手段1とY方向移動手段2の駆動元であるステッピングモータ(図示せず)に所定のパルス数を出力し、加速期間を過ぎて所定の速度に達するパルス数の出力を完了したと判断すると入力制御信号103と位置情報104を変位入力記憶手段5に出力する。更に前記X方向移動手段1とY方向移動手段2に取り付けられたレーザ変位計4は測定物6にレーザを照射してその戻り光の受光位置によって高さ情報を算出し、算出した高さ情報を変位入力記憶手段5に一定周期で出力する。よって等速度で移動するレーザ変位計が一定の周期で情報を出力することによって等間隔の高さ情報を得ることが可能となる。
【0017】一方、変位入力記憶手段5は制御手段3が出力する2回目の入力制御信号が入力されるまでレーザ変位計4が出力する高さ情報と、制御手段3が出力する位置情報を記憶し続ける。以降、P3’、P4’の位置で同様に動作し、変位入力記憶手段5に図7で示すように位置情報と高さ情報と算出した変位データを記憶する。ここで、図2と図7において表面粗さが一定ではない物体の測定について説明する。表面粗さがある物体の高さ情報201は図6に示すように線形の値をとらないため回帰式算出手段7が変位入力記憶手段5に記憶された位置情報と高さ情報を元に回帰式を算出する。以下、回帰式の算出方法について説明する。x:位置情報 y:高さ情報とすると、任意の位置での高さは y=a+bxと表される。この式は図6に示す高さ情報201より回帰直線202として算出する。この回帰式のa及びbは(数1)で表される。図7の例であるとa=0.0205、b=0.0086となりP1’からP2’までの回帰式はy=0.0205χ+0.0086となる。同様にしてP2’からP3’までの回帰式はy=0.0205χ+0.0041P3’からP4’までの回帰式はy=―0.0205χ+0.8223P4’からP1’までの回帰式はy=―0.0205χ+0.8268となる。
【0018】次に、最大高さ算出手段9は表面粗さが一定でない物体の高さを直線としてとらえたい場合は高さ情報の値が最も高いデータを有効にする必要があるため、前記回帰式算出手段7が算出した回帰直線から算出した高さ情報と記憶した高さ情報の差が最も大きく高いデータと次に大きく高いデータを検出し直線式に変更する。
【0019】図7のP1’からP2’までの11個の変位の中で回帰直線との差が最も大きく高いデータは差が0.0599のP1−3と差が0.0679のP1−7であり、P1−3の0.13とP1−7の0.22が回帰式で算出する高さより最も差がある高いデータとして検出し、算出した最大高さ直線203はy=0.0225χ+0.0625同様にしてP2’からP3’までの最大高さ直線はy=0.0225χ+0.0375P3’からP4’までの最大高さ直線はy=―0.0225χ+0.9375P4’からP1’までの最大高さ直線はy=―0.0225χ+0.9625となる。出力手段8は最大高さ算出手段9が算出した最大高さ直線よりP1’からP2’まで、P2’からP3’まで、P3’からP4’まで、P4’からP1’までの任意の位置情報での高さ情報を出力する。
【0020】以上のように一定ではない表面粗さの表面高さを回帰直線を元に、最も高い線形的な高さ情報に変換する事により、レーザ変位計が走査した任意の位置で、表面粗さを考慮した線形的な高さ情報を得る事が可能となる。
【0021】(実施の形態3)図8は本発明の実施の形態3における3次元測定機の構成図を示し、図8において1はX方向移動手段、2はY方向移動手段、3は制御手段、4はレーザ変位計、5は変位入力記憶手段、6は測定物、7は回帰式算出手段、8は出力手段、9は最大高さ算出手段、10は表面粗さ記憶手段から構成されている。101は制御信号、102は高さ情報、103は入力制御信号、104は位置情報である。図9は本発明の実施の形態3における3次元測定機の高さ情報201と回帰直線202と最大高さ直線203と表面粗さ範囲204を示す図である。図2、図7、図8と図9を用いて本発明の3次元測定機について、以下、その動作を述べる。
【0022】図2、図8において、物体を測定する場合の動作は、制御手段3が所定の速度で図2のP1’の位置に移動制御するためにX方向移動手段1とY方向移動手段2の駆動元であるステッピングモータ(図示せず)に所定のパルス数を出力し、加速期間を過ぎて所定の速度に達するパルス数の出力を完了したと判断すると入力制御信号103と位置情報104を変位入力記憶手段5に出力する。更に前記X方向移動手段1とY方向移動手段2に取り付けられたレーザ変位計4は測定物6にレーザを照射してその戻り光の受光位置によって高さ情報を算出し、算出した高さ情報を変位入力記憶手段5に一定周期で出力する。よって等速度で移動するレーザ変位計が一定の周期で情報を出力することによって等間隔の高さ情報を得ることが可能となる。一方、変位入力記憶手段5は制御手段3が出力する2回目の入力制御信号103が入力されるまでレーザ変位計4が出力する高さ情報と、制御手段3が出力する位置情報を記憶し続ける。以降、P3’、P4’の位置で同様に動作し、変位入力記憶手段5に図7で示すように位置情報と高さ情報と算出した変位データを記憶する。ここで、図2と図7において表面粗さが一定ではない物体の測定について説明する。表面粗さがある物体の高さ情報201は図6に示すように線形の値をとらないため回帰式算出手段7が変位入力記憶手段5に記憶された位置情報と高さ情報を元に回帰式を算出する。以下、回帰式の算出方法について説明する。x:位置情報 y:高さ情報とすると、任意の位置での高さは y=a+bxと表される。この式は図7に示す高さ情報201より回帰直線202として算出する。この回帰式のa及びbは(数1)で表される。図7の例であるとa=0.0205、b=0.0086となりP1’からP2’までの回帰式はy=0.0205χ+0.0086となる。同様にしてP2’からP3’までの回帰式はy=0.0205χ+0.0041P3’からP4’までの回帰式はy=―0.0205χ+0.8223P4’からP1’までの回帰式はy=―0.0205χ+0.8268となる。次に、最大高さ算出手段9は、表面粗さが一定でない物体の高さを直線としてとらえたい場合は高さ情報の値が最も高いデータを有効にする必要があるため、前記回帰式算出手段7が算出した回帰直線から算出した高さ情報と記憶した高さ情報の差が最も大きく高いデータと次に大きく高いデータを検出し直線式に変更する。しかしながら、レーザの光量で高さ情報に変換するレーザ変位計は測定する物体の材料によって色、粗さ、材質等が変わってしまい特にガラス片やゴミ等が測定箇所に存在すると高さ情報が大きく変わってしまう。そこで表面粗さ記憶手段10に予め測定物の表面粗さを設定しておき、最大高さ算出手段9が算出するデータを選定する時にこの範囲外のデータは無視するように制御する。この動作を説明する。図7のP1’からP2’までの11個の変位の中で回帰直線との差が最も大きく高いデータは差が0.0599のP1−3と差が0.0679のP1−7であり、P1−3の0.13とP1−7の0.22が回帰式で算出する高さより最も差がある高いデータとして検出する。次に表面粗さ記憶手段10に予め記憶している表面粗さ範囲を読み出し、それ以内であるかを判断する。表面粗さ記憶手段10に記憶している表面粗さ範囲は±0.04とするとP1−3もP1−7も範囲外となり次候補の回帰直線との差が大きく高いデータは差が0.0189のP1−5と差が0.0169のP1−9となる。よって算出した最大高さ直線203はy=0.02χ+0.03同様にしてP2’からP3’までの最大高さ直線はy=0.02χ+0.03P3’からP4’までの最大高さ直線はy=―0.02χ+0.83P4’からP1’までの最大高さ直線はy=―0.02χ+0.83となる。出力手段8は最大高さ算出手段9が算出した最大高さ直線よりP1’からP2’まで、P2’からP3’まで、P3’からP4’まで、P4’からP1’までの任意の位置情報での高さ情報を出力する。
【0023】以上のように一定ではない表面粗さで更に表面のゴミや成形材料によるレーザ変位計のノイズの影響を除去するために、回帰直線を元に、予め記憶してある材料特有の表面粗さ範囲内のデータを有効にして最も高い線形的な情報に変換する事により、レーザ変位計が走査した任意の位置で、表面粗さを考慮した線形的な高さ情報を得る事が可能である。
【0024】(実施の形態4)図10は本発明の3次元測定機の一例を示し、図10において1はX方向移動手段、2はY方向移動手段、3は制御手段、4はレーザ変位計、5は変位入力記憶手段、6は測定物、7は回帰式算出手段、8は出力手段、9は最大高さ算出手段、10は表面粗さ記憶手段、11は傾き算出手段から構成されている。101は制御信号、102は高さ情報、103は入力制御信号、104は位置情報である。図2、図7、図8と図9を用いて本発明の3次元測定機について、以下、その動作を述べる。
【0025】図2、図8において、物体を測定する場合の動作は、制御手段3が所定の速度で図2のP1’の位置に移動制御するためにX方向移動手段1とY方向移動手段2の駆動元であるステッピングモータ(図示せず)に所定のパルス数を出力し、加速期間を過ぎて所定の速度に達するパルス数の出力を完了したと判断すると入力制御信号103と位置情報104を変位入力記憶手段5に出力する。更に前記X方向移動手段1とY方向移動手段2に取り付けられたレーザ変位計4は測定物6にレーザを照射してその戻り光の受光位置によって高さ情報を算出し、算出した高さ情報を変位入力記憶手段5に一定周期で出力する。よって等速度で移動するレーザ変位計が一定の周期で情報を出力することによって等間隔の高さ情報を得ることが可能となる。一方、変位入力記憶手段5は制御手段3が出力する2回目の入力制御信号が入力されるまでレーザ変位計4が出力する高さ情報と、制御手段3が出力する位置情報を記憶し続ける。以降、P3’、P4’の位置で同様に動作し、変位入力記憶手段5に図7で示すように位置情報と高さ情報と算出した変位データを記憶する。ここで、図2と図7において表面粗さが一定ではない物体の測定について説明する。表面粗さがある物体の高さ情報201は図6に示すように線形の値をとらないため回帰式算出手段7が変位入力記憶手段5に記憶された位置情報と高さ情報を元に回帰式を算出する。以下、回帰式の算出方法について説明する。x:位置情報 y:高さ情報とすると、任意の位置での高さは y=a+bxと表される。この式は図7に示す高さ情報201より回帰直線202として算出する。この回帰式のa及びbは(数1)で表される。図7の例であるとa=0.0205、b=0.0086となりP1’からP2’までの回帰式はy=0.0205χ+0.0086となる。同様にしてP2’からP3’までの回帰式はy=0.0205χ+0.0041P3’からP4’までの回帰式はy=―0.0205χ+0.8223P4’からP1’までの回帰式はy=―0.0205χ+0.8268となる。次に、最大高さ算出手段9は、表面粗さが一定でない物体の高さを直線としてとらえたい場合は高さ情報の値が最も高いデータを有効にする必要があるため、前記回帰式算出手段7が算出した回帰直線から算出した高さ情報と記憶した高さ情報の差が最も大きく高いデータと次に大きく高いデータを検出し直線式に変更する。しかしながら、レーザの光量で高さ情報に変換するレーザ変位計は測定する物体の材料によって色、粗さ、材質等が変わってしまい特にガラス片やゴミ等が測定箇所に存在すると高さ情報が大きく変わってしまう。そこで表面粗さ記憶手段に予め測定物の表面粗さを設定しておき、最大高さ算出手段9が算出するデータを選定する時にこの範囲外のデータは無視するように制御する。この動作を説明する。図7のP1’からP2’までの11個の変位の中で回帰直線との差が最も大きく高いデータは差が0.0599のP1−3と差が0.0679のP1−7であり、P1−3の0.13とP1−7の0.22が回帰式で算出する高さより最も差がある高いデータとして検出する。次に表面粗さ記憶手段10に予め記憶している表面粗さ範囲を読み出し、それ以内であるかを判断する。表面粗さ記憶手段10に記憶している表面粗さ範囲は±0.04とするとP1−3もP1−7も範囲外となり次候補の回帰直線との差が大きく高いデータは差が0.0189のP1−5と差が0.0169のP1−9となる。よって算出した最大高さ直線203はy=0.02χ+0.03同様にしてP2’からP3’までの最大高さ直線はy=0.02χ+0.03P3’からP4’までの最大高さ直線はy=―0.02χ+0.83P4’からP1’までの最大高さ直線はy=―0.02χ+0.83となる。次に傾き算出手段11は最大高さ直線の傾き0.02より角度換算をする。以下に傾き換算方法を述べる。P1’からP2’の傾きはP1−5とP1−9の高さ情報より【0026】
【数2】

【0027】P1’からP2’までの角度は0.02[°]となる。出力手段8は傾き算出手段11が算出した傾きをP1’からP2’まで、P2’からP3’まで、P3’からP4’まで、P4’からP1’までの任意の傾きを出力する。以上のように一定ではない表面粗さで更に表面のゴミや成形材料によるレーザ変位計のノイズの影響を除去するために、回帰直線を元に、更に予め材料特有の表面粗さ範囲内のデータを有効にして最も高い線形的な情報に変換する事により、レーザ変位計が走査した任意の位置で、表面粗さを考慮した線形的な高さ情報を得、更に傾きも得る事が可能である。
【0028】なお、以上の説明では傾き算出手段11が算出する傾きは最大高さ算出手段9が算出する最大高さ直線を元に算出するような構成で示したが、ほかに回帰式算出手段7が算出する回帰直線を元に算出するような構成でも同様に実施可能である。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、(実施の形態1)に実施の一例を示した通り、表面粗さを回帰直線により線形的な高さ情報に変換する事により、レーザ変位計が走査した任意の位置で、表面粗さを考慮した線形的な高さ情報を得る事が可能となる。
【0030】以上のように本発明によれば、(実施の形態2)に実施の一例を示した通り、一定ではない表面粗さの表面高さを回帰直線を元に、最も高い線形的な高さ情報に変換する事により、レーザ変位計が走査した任意の位置で、表面粗さを考慮した線形的な高さ情報を得る事が可能になるので特に表面粗さが一定でない樹脂成型品を基台に使用する製品において組み立て前の表面高さを測定する装置を構成する事が可能となる。
【0031】以上のように本発明によれば、(実施の形態3)に実施の一例を示した通り、一定ではない表面粗さで更に表面のゴミや成形材料によるレーザ変位計のノイズの影響を除去するために、回帰直線を元に、予め記憶してある材料特有の表面粗さ範囲内のデータを有効にして最も高い線形的な高さ情報に変換する事により、レーザ変位計が走査した任意の位置で、表面粗さを考慮した線形的な高さ情報を得る事が可能になるので特に表面粗さが一定でない樹脂成型品を基台に使用する製品においてゴミや成形材料によるレーザ変位計のノイズの影響を除去した組み立て前の表面高さを測定する装置を構成する事が可能となる。
【0032】以上のように本発明によれば、(実施の形態4)に実施の一例を示した通り、一定ではない表面粗さで更に表面のゴミや成形材料によるレーザ変位計のノイズの影響を除去するために、回帰直線を元に、予め記憶してある材料特有の表面粗さ範囲内のデータを有効にして最も高い線形的な情報に変換する事により、レーザ変位計が走査した任意の位置で、表面粗さを考慮した線形的な高さ情報を得、更に傾きも得る事が可能になるので特に表面粗さが一定でない樹脂成型品を基台に使用する製品においてゴミや成形材料によるレーザ変位計のノイズの影響を除去した組み立て前の表面高さや表面傾きを測定する装置を構成する事が可能となる。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成12年1月14日(2000.1.14)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
【公開番号】 特開2001−194122(P2001−194122A)
【公開日】 平成13年7月19日(2001.7.19)
【出願番号】 特願2000−5505(P2000−5505)