| 【発明の名称】 |
開閉監視装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】川村 武司
【氏名】佐藤 浩二
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| 【要約】 |
【課題】開閉の切換わりが早い監視対象物についても、状態変化による物理的な動きを光ファイバの光伝送損失に置き換える方法で開閉監視を行うことを可能ならしめてシステムコストや信頼性を向上させた光ファイバ利用の開閉監視装置を提供する。
【解決手段】蓋Aの開閉に伴って出没する検知ロッド1とセンサ4の加圧子7との間に伝動部材8を介在し、その伝動部材8の復帰を復帰遅延機構14で遅らせて蓋Aが開いた後にすぐに閉まってもセンサ4の作動状態を保つようにした。これによりセンサの光ファイバ6に生じた光伝送損失を確実に測定することが可能になる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 光ファイバを加圧子で加圧変形させてその光ファイバに定量的な光伝送損失を与えるセンサと、前記加圧子を作動させるプッシャを有し、監視対象物の開閉に伴う変位を利用してプッシャによる加圧子の押込みと押込みの解除を行い、前記光ファイバの光伝送損失の有無をモニタして監視対象物の開閉状況を把握する開閉監視装置において、前記プッシャとセンサとの間にプッシャの押込み力をセンサの加圧子に伝える伝動部材を介在し、さらに、この伝動部材の復帰を止める復帰規制手段を設けたことを特徴とする開閉監視装置。 【請求項2】 請求項1記載の復帰規制手段に代えて伝動部材の復帰を遅らせる機械式の復帰遅延機構を設けた開閉監視装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、光ファイバを用いて、監視対象物の開閉状況を経済的に、しかも信頼性良く遠隔監視することを可能ならしめた開閉監視装置に関する。 【0002】 【従来の技術】開閉がなされる対象物、例えば、扉、蓋、水門などの開閉状況を遠隔監視する場合、従来は電気的なセンサを使用している。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】電気的センサのON、OFF信号に基づいて開閉状況を把握する従来の方法では、1地点1センチ及び情報の変換、伝達装置を必要とし、しかも、現地(監視点)に電源が必要であり、監視システムの構築が煩雑化し、システムコストも高くつくほか、設置規制等も受け易い。 【0004】そこで、本出願人は、光ファイバを用いて状態変化を遠隔監視するシステムやセンサをいくつか提案している。これ等のシステムの中に、光ファイバを加圧子で加圧変形させてその光ファイバに定量的な光伝送損失を生じさせるセンサを用いて監視対象物の状態変化による物理的な動きを光ファイバの光伝送損失に置き換え、その伝送損失の有無と発生点を光伝送損失分布測定装置(OTDR)で測定するものがある。これは、上記の不具合を一掃でき、一本の光ファイバを用いての多地点監視が行えるが、その一方で下記の欠点を有する。 【0005】即ち、光パルスを数万回光ファイバに投入して戻り光のレベルを監視点間の距離に対応する一定の時間間隔で計測するため、光伝送損失の変化の把握に時間がかかる。監視対象物の動きが緩慢で応答の高速性が求められなければそれでもよいが、監視対象物の状態変化の切換わりが速いと開閉の検知を行えない場合がでてくる。 【0006】なお、1地点で発生させる光伝送損失を大きくすれば検知時間を縮めることができるが、この方法を採ると測定装置の伝送損失のダイナミックレンジに限界があるため、1システム当りの監視地点数が減少する。 【0007】そこで、この発明は、監視対象物の状態変化の切換わりが早くても1地点で発生させる光伝送損失を増大させずに状態変化(短時間の間に開閉が繰り返される場合を除く)を確実に検出して開閉状況を正確に把握できるようにすることを課題としている。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するため、この発明においては、光ファイバを加圧子で加圧変形させてその光ファイバに定量的な光伝送損失を与えるセンサと、前記加圧子を作動させるプッシャを有し、監視対象物の開閉に伴う変位を利用してプッシャによる加圧子の押込みと押込みの解除を行い、前記光ファイバの光伝送損失の有無をモニタして監視対象物の開閉状況を把握する開閉監視装置を改善の対象にしてこの装置の前記プッシャとセンサとの間にプッシャの押込み力をセンサの加圧子に伝える伝動部材を介在する。また、その伝動部材に係止して伝動部材の復帰を止める復帰規制手段もしくはそれに代わる機械式の復帰遅延機構を設ける。 【0009】 【作用】監視対象物の開、閉動作について、いずれか一方のみを検出すればよいケースは少なからずある。例えば、外部からの侵入監視を目的とする場合には、出入口のドアや窓などが開いたことのみを検出すれば用が足りる。このとき、開いたドアや窓がすぐに閉まると、測定に時間のかかる装置では開いたことを検出できない。 【0010】そこで、この発明では、センサが作動したらその作動状態を少なくとも検出が完了するまでの間保持する。 【0011】その作動状態の保持は、電動式の機構や電気回路を用いると簡単に行えるが、それでは現地電源を不要にしたシステムのメリットが失われる。 【0012】このため、電源を必要としない復帰規制手段や復帰遅延機構を用いてプッシャとセンサの加圧子との間に介在した伝動部材の復帰を止め又は遅延させる。こうすると、状態変化がすぐに切換わってプッシャが復帰しても伝動部材が作動点に残り、センサの作動状態が保持されて光伝送損失の測定が確実になされる。 【0013】 【発明の実施の形態】図1に、この発明の開閉監視装置の実施形態を示す。 【0014】この図は、監視対象物がマンホールやハンドホールの蓋Aである場合を例に挙げている。 【0015】検知ロッド1を支持金具2でスライド自在に支持してそのロッドの先端を蓋Aの裏面に当接させており、蓋Aが開くとばね3の力で検知ロッド1が突出する。4は定位置に固定保持したセンサである。このセンサ4は、図2に示すように、ハウジング5内に導入した光ファイバ6を加圧子7で加圧してマイクロベンドを生じさせ、それによって光ファイバ6に光伝送損失を生じさせる。なお、加圧子7は、光ファイバに多点で曲げ歪を加えるものを用いると、計測に必要なレベルの伝送損失を光ファイバに無理な力を加えずに発生させることができる。 【0016】図1の8は、検知ロッド1の突出方向への動きのみを伝達して加圧子7に押込み力を加える伝動部材である。この伝動部材8は支軸9を支点にしてシーソ運動する。 【0017】10は、伝動部材8の復帰規制手段である。ここでは、伝動部材8による移動規制が解けたときにばね11の力で回転して伝動部材8に係止するロック爪を用いたが、これに限定されるものではない。 【0018】センサ4から出た光ファイバ6は、遠隔の監視所や中継所に引込み、その光ファイバ6に光伝送損失分布測定装置(OTDR)12と、データ処理、表示装置13を接続して監視を行う。なお、多地点の遠隔監視を行う場合には各監視点のセンサの光ファイバをシリアルに接続する。 【0019】図3は、図1の装置の復帰規制手段に代えて復帰遅延機構14を用いた例である。図1の装置のロック爪は係止解除を人手で行う必要があり、現地に人がいないとか、簡単には出向けないと言った場合に問題が出る。このような場合には一定時間経過後に自動復帰する機能をもたせた復帰遅延機構14を用いるとよい。 【0020】この復帰遅延機構14は、伝動部材8を間に挟んで対向配置する2つの伸縮容器15、16と、両容器間に設ける流路17、18と各流路にそれぞれ設ける逆止弁19、20とから成る。 【0021】流路17は太い管で、18は細い管で各々形成されており、逆止弁19は容器15から16への流体移動を阻止し、もう一方の逆止め弁20は容器16から15への流体移動を阻止する。容器15、16には液体(気体も可)が充填されている。なお、流路18は、管径を細くする代わりに絞り弁を設けてもよい。 【0022】かかる復帰遅延機構14を設けた開閉監視装置は、図4に示すように、蓋Aが開いたときに検知ロッド1がばね3の力で上昇して伝動部材8の図中右端を押し上げ、それによりセンサ4が作動してセンサの光ファイバに光伝送損失が生じる。このとき、伝動部材8の図中左端は下向きに動き、容器16を圧縮する。そのため、容器16内の液体が流路17を通って容器15内に流れ、容器15が伸長する。この状態で蓋Aがすぐに閉じられると、検知ロッド1による押し上げが解除されて伝動部材8が元に戻ろうとするが、このときには、容器15内の液体が絞り効果のある流路18を通って容器16に流れるので、容器15の復元が遅れ、その容器15に規制されて伝動部材8の復帰も遅れる。従って、復帰時間が長くなり、その間にOTDRによる光伝送損失の測定が行える。図3の復帰遅延機構は、周知のガスダンパと等価な機能を有するものであり、ガスダンパで代替することも可能である。 【0023】なお、伝動部材8を自重のみでバランス点に復帰させようとすると、抵抗で復帰が不能になる場合が考えられるので、そのようなときには強制復帰を行わしめる。その強制復帰は、図3に示す復帰スプリング21を設けて行ってもよいし、図5に示すように、ウェイト22の荷重を復帰力として作用させることもできる。 【0024】センサ4の光ファイバ6は、加圧変形後の復帰のために復帰抵抗に勝る張力を加えておく必要がある。その張力を加える方法として、図5ではハウジング5から引き出した光ファイバ6をターンローラ23に掛け、そこから下向きに垂らした光ファイバ6にウェイト22を取付けている。そして、伝動部材8が水平に保たれているときにはウェイト22が宙吊り状態(図5(a))になり、センサの加圧子7を押込んだときには伝動部材8によってウェイト22が支えられるようにしている。こうすると、ウェイト22の荷重で伝動部材8を強制復帰させ、かつ光ファイバに復元用の張力を加えることができる。 【0025】図6及び図7は、復帰遅延機構の他の形態を示している。この復帰遅延機構24は、検知ロッド1が上昇するとき、そのロッド1に取付けたラック25で定位置回転可能に設けられたピニオンギヤ26を回転させ、その回転を伝動要素(図のそれは歯車)27と一方向クラッチ28経由でうず巻ばね(ゼンマイ)29に伝えてうず巻ばね29を巻上げる。このうず巻ばねの巻上げは、巻戻し時に巻取軸に巻付けられるチエンか紐をロッド1の上昇力で巻戻して巻取軸を回転させる方法でも行える。 【0026】このようにして巻上げたうず巻ばね29は、蓋Aが閉じて検知ロッド1が復帰すると巻戻される(ほどける)。このとき、うず巻ばね29の巻取軸にフライホイール30を付けたり、ウォームギヤを設けたりして負荷をかけ、巻戻しが時間をかけてなされるようにしており、この巻戻し力を利用して伝動部材8に復帰力を加える。 【0027】伝動部材8に対する巻戻し力の印加は、巻戻しによってうずの直径が大きくなるうず巻ばね29を伝動部材8に直接当接させる方法や、うず巻ばねの巻戻し力で巻取軸にチエンや紐を巻取ってそのチエンか紐を介して伝動部材8に復帰力を加える方法で行うことができる。 【0028】 【発明の効果】以上述べたように、この発明の開閉監視装置は、伝動部材の復帰を停止もしくは遅延させてセンサの作動状態を少なくとも一定時間保持するので、センサ作動後にすぐに監視対象物の開閉状態が切換わっても、センサの光ファイバに生じた光伝送損失を確実に測定して開閉状況を把握することができ、動作の切換わりが早い監視対象物についても、システムコストや運用面で有利な光ファイバを用いて開閉監視を行うことが可能になる。 【0029】また、1地点で発生させる光伝送損失を大きくせずに済むため、1監視システム当りの監視地点数も増やすことができ、システムの性能向上や経済効果の更なる向上等も可能になる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002130 【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年1月7日(2000.1.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074206 【弁理士】 【氏名又は名称】鎌田 文二 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−194115(P2001−194115A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月19日(2001.7.19) |
| 【出願番号】 |
特願2000−1326(P2000−1326) |
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