| 【発明の名称】 |
光ファイバの所定位置測定装置及び所定位置測定方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】新見 慎一
【氏名】高嶋 徹
【氏名】中村 靖
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| 【要約】 |
【課題】光ケーブルの加振点までの距離を容易に測定できる距離測定装置及びその装置を得る。
【解決手段】光ファイバ1の両端を端局2に接続して、端局2からレーザ光aを光ファイバ1に入射させる。そして、光ファイバ1の作業場所における加振ポイントPを加振器3を用いて加振したときに、端局2において、光ファイバ1を反時計廻りで通過して戻って来た光(ルート1の光)と、光ファイバ1を逆方向に通過して戻って来た光(ルート2のレーザ光)との時間差で、加振信号が乗らない区間の距離を求め、この距離と全長との差から加振ポイントPまでの距離を測定する |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 発光素子と受光素子とが分岐結合素子に接続されて成る光ファイバの所定位置測定装置であって、前記分岐結合素子を2本の光ファイバの片端を相互に接続して成るループ状光ファイバの両端に接続し、前記光源から出射された光を前記分岐結合素子によって分岐して前記ループ状光ファイバにその両端から入射させて、このループ状光ファイバ中を時計回りと反時計回りに伝搬させ、前記ループ状光ファイバ中を時計回りに伝搬した時計回り伝搬光と反時計回りに伝搬した反時計回り伝搬光とを前記分岐結合素子に入射させて結合し、前記分岐結合素子によって結合された前記時計回り伝搬光と反時計回り伝搬光とを前記受光素子に入射させ、この時計回り伝搬光と反時計回り伝搬光との干渉光の強度変化を示す信号をこの受光素子から出力することにより、ループ状光ファイバの所定の位置で光ファイバを伝搬する光に位相変化を加えたときに前記干渉光の強度変化を示す信号から前記所定の位置を測定することを特徴とする光ファイバの所定位置測定装置。 【請求項2】 発光素子と受光素子とが分岐結合素子に接続されて成る光ファイバの所定位置測定方法であって、前記分岐結合素子を2本の光ファイバの片端を相互に接続して成るループ状光ファイバの両端に接続して、前記光源からの光を前記分岐結合素子によって分岐して前記ループ状光ファイバにその両端から入射させて、このループ状光ファイバ中を時計回りと反時計回りに伝搬させる工程と、前記ループ状光ファイバ中を時計回りに伝搬した時計回り伝搬光と反時計回りに伝搬した反時計回り伝搬光とを前記分岐結合素子に入射させて結合させる工程と、前記分岐結合素子によって結合された前記時計回り伝搬光と反時計回り伝搬光とを前記受光素子に入射させる工程と、この時計回り伝搬光と反時計回り伝搬光との干渉光の強度変化を示す信号をこの受光素子から出力する工程と、前記受光素子からの出力から前記ループ状光ファイバの所定の位置で光ファイバを伝搬する光に位相変化が加えられたときに前記干渉光の強度変化を示す信号から前記所定の位置を測定する工程とを有することを特徴とする光ファイバの所定位置測定方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はループ状に配設された光ファイバの両端を接続して、この光ファイバのいずれかの箇所を加振したときに、その加振点の位置を光ループ干渉方式で測定する光ファイバの所定位置測定装置及びその方法に関する。 【0002】 【従来の技術】光ファイバー伝送路の布設、保守において障害点を検出することが重要である。この障害点までの距離を測定する技術にOTDR(Optical TimeDomain Reflectometry)がある。 【0003】このOTDRは、パルス反射法と後方散乱損失測定法等がある。パルス反射法は、光を光ファイバに入射して破断点より反射されたパルスを入射端で受光し、入射パルスと反射パルスの伝搬時間差を求める方法である。 【0004】また、後方散乱損失測定法は、光ファイバに光パルスを入射し、光ファイバの長手方向の各点より反射あれる後方散乱光を時間軸上で観測し、その減衰線より障害点を検出する方法である。 【0005】このOTDRを使用して、所定の位置で光ファイバを切断したり、折り曲げたりして、所定の位置を測定することができる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光ファイバを布設した後に、例えば、とう道やマンホール内等において光ファイバの切換工事や撤去工事の再に誤った光ファイバの切断事故を防ぐために多数の光ファイバの中から目的の光ファイバを識別するために、その光ファイバを加振して識別する対照法を行うこともある。 【0007】ところが、上記のようなOTDR方法は、光ケーブルの一端から入射光を入射させ、その反射光との時間差を求めるものであるから、光ケーブルを切断又折り曲げる必要があると共に、加振を検出することができないという課題があった。 【0008】また、光ケーブルを加振する方法においては、加振による干渉信号の高精度検出が主であり、加振点(作業ポイント)までの距離が分からないという課題があった。 【0009】つまり、例えば光ケーブルの交換等において、加振点間での距離が分からないので、どの程度の長さのケーブルを必要とするかが事前に分からないので、適切な長さの光ケーブルを事前に用意することができなかった。 【0010】本発明は以上の課題を解決するためになされたもので、光ケーブルの加振点の所定位置を容易に測定できる光ループ干渉方式を用いた光ファイバの所定位置測定装置及びその方法を得ることを目的とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】請求項1の光ファイバの所定位置測定装置は、発光素子と受光素子とが分岐結合素子に接続されて成る光ファイバの所定位置測定装置であって、前記分岐結合素子を2本の光ファイバの片端を相互に接続して成るループ状光ファイバの両端に接続し、前記光源から出射された光を前記分岐結合素子によって分岐して前記ループ状光ファイバにその両端から入射させて、このループ状光ファイバ中を時計回りと反時計回りに伝搬させ、前記ループ状光ファイバ中を時計回りに伝搬した時計回り伝搬光と反時計回りに伝搬した反時計回り伝搬光とを前記分岐結合素子に入射させて結合し、前記分岐結合素子によって結合された前記時計回り伝搬光と反時計回り伝搬光とを前記受光素子に入射させ、この時計回り伝搬光と反時計回り伝搬光との干渉光の強度変化を示す信号をこの受光素子から出力することにより、ループ状光ファイバの所定の位置で光ファイバを伝搬する光に位相変化を加えたときに前記干渉光の強度変化を示す信号から前記所定の位置を測定することを要旨とする。 【0012】すなわち、実施態様にあっては、ループ状に配設された光ファイバの両端を接続して、光ファイバの一方端に生成した光を分岐して、第1光を入射すると共に、光ファイバの他方端に第2光を入射し、かつ光ファイバを通過した第1光及び第2光を受光する端局となる加振点距離測定装置において、前記光ファイバが加振され、その加振点を通過して来た第1光及び第2光の第1、第2加振信号を抽出して両方の光の時間差を求める手段と、この時間差から光ファイバのパラメータを用いて第1、第2加振信号が重畳していない経路区間の距離を求める手段と、この距離と光ファイバの全長との差を第1光が廻る加振点までの距離として求めて加振点の位置を知らせる手段とを備えている。 【0013】また、光ファイバの全長は、当該装置と光ファイバとの接続点での加振点での第1光と第2光との加振信号によって求めさせて記憶したり、或いは予め分かっている全長を作業員が記憶させる。 【0014】請求項2の所定位置測定方法は、発光素子と受光素子とが分岐結合素子に接続されて成る光ファイバの所定位置測定方法であって、前記分岐結合素子を2本の光ファイバの片端を相互に接続して成るループ状光ファイバの両端に接続して、前記光源からの光を前記分岐結合素子によって分岐して前記ループ状光ファイバにその両端から入射させて、このループ状光ファイバ中を時計回りと反時計回りに伝搬させる工程と、前記ループ状光ファイバ中を時計回りに伝搬した時計回り伝搬光と反時計回りに伝搬した反時計回り伝搬光とを前記分岐結合素子に入射させて結合させる工程と、前記分岐結合素子によって結合された前記時計回り伝搬光と反時計回り伝搬光とを前記受光素子に入射させる工程と、この時計回り伝搬光と反時計回り伝搬光との干渉光の強度変化を示す信号をこの受光素子から出力する工程と、前記受光素子からの出力から前記ループ状光ファイバの所定の位置で光ファイバを伝搬する光に位相変化が加えられたときに前記干渉光の強度変化を示す信号から前記所定の位置を測定する工程とを備えたことを要旨とする。 【0015】 【発明の実施の形態】図1は本実施の形態の光ループ干渉方式を用いた加振点位置測定装置の概略構成図である。 【0016】この加振点位置測定装置は、光ファイバ1の両端を端局2に接続して、端局2からレーザ光aを光ファイバ1に入射させる。そして、光ファイバ1の作業場所における加振ポイントPを加振器3を用いて加振したときに、端局2において、光ファイバ1を反時計廻りで伝搬して戻って来た光a(ルート1の光a)と、光ファイバ1を逆方向に伝搬して戻って来た光b(ルート2のレーザ光b)との干渉光から、加振ポイントPまでの両光の時間差を求め、この時間差から求まる距離と全長との差から加振ポイントPまでの距離を測定する。 【0017】前述の端局2については、図を用いて詳細に説明するが初めに端局2の概略構成を説明する。 【0018】端局2は、図1に示すように、光aを発光する発光素子4と、入力した光を分岐、合成する光分岐結合素子5と、光を受光して電気信号に変換する受光素子6と、受光素子6からの受光信号を増幅、フィルタ処理等をする入力回路部7と、受光信号から加振点の位置を演算する加振点位置演算部8と備えている。この加振点位置演算部8については詳細に後述する。 【0019】前述の光分岐結合素子5は、一方が光ファイバ1の両端と接続され、他方が発光素子4と、受光素子6とに接続されている。 【0020】この光分岐結合素子5を光ファイバカプラで構成している場合は、分岐直後の光の波形は図2の(a)に示すように、クロスポート側がπ/2ずれるので、発光素子4からの入射された光aと分岐された光bとの位相はπ/2ずれる。 【0021】また、ループ状の光ファイバ1を光a、bが伝搬して図2の(b)に示すような光a、bが戻って来ると、これらの光を合成する。つまり、図2の(c)に示す一定の位相で干渉を生じた波を得ることになるから、出力は理想的な条件下では同図(d)に示すようにほぼ「0」になる。 【0022】また、加振器3は、図3の(a)に示すような棒状なものであってもよいし、或いはスピーカ或いは図3の(b)に示すように、加振器4に駆動回路11を接続し、この駆動回路11に信号発生回路10が一定時間毎に出力信号を送出して自動的に光ファイバ1を加振させてもよい。 【0023】次に、上記のように構成された加振点距離測定システムで加振点Pまでの距離を測定できる理由を簡単に説明する。 【0024】図4の(a)は片側加振を示し、図4の(b)は遅延素子によって距離差「0」の地点を無くしての片側加振を示す。このいずれの方法でも加振による振動波形を検出して距離を測定することが可能であるが本説明では図4の(a)の片側加振を説明する。また、本説明では受光素子以後の後段の各部を省略する。 【0025】一般に加振を行わない場合は、端局2の受光素子6にて受光される光a(図1、図4で示すルート1の実線の光)と光b(図1、図4で示すルート2の点線の光)とはほぼ同じ距離を伝搬してくるために、光分岐結合素子5では図2の(c)に示すように一定の干渉状態となって図2の(d)に示すようにほとんど0出力状態となる。 【0026】しかし、図4の(a)に示すように加振器3によって光ケーブル1の片側1aを加振すると、光ファイバ1が衝撃を受けて振動して伸縮することになる。 【0027】つまり、ループ状の光ファイバ1は、その振動によって、局所的に長さ方向に伸縮し、長さが変化する。その結果、光の光路長が変化し、光の位相に変化が生じる。 【0028】すなわち、光ファイバ1を通過する光a(実線)と光b(点線)とは加振点Pまでの距離が相違することになるので、光分岐結合素子5に到達した時点でそれぞれ違った時刻で光の位相変化を受けていることになる。 【0029】このことから、振動(衝撃)による位相変化を受けた光bが光分岐結合素子5に到達した時点で、振動による位相変化を受けた光aは光分岐結合素子5にまだ到達していないことになる。 【0030】そこで、位相変化を受けた光bと位相変化を受けていない光aとが光分岐結合素子5により合波されて干渉する結果、2つの光が位相変化を受けていない時の干渉光は相互に打消し合ってほとんど0となり、2つの光のどちらかが位相変化を受けている時の干渉光は位相変化を受けた光と同等の光となるので、この干渉光を受光素子6で受光すると、受けた位相変化、すなわち受けた振動(衝撃)に対応する電気信号に変換される。 【0031】従って、光分岐結合素子5において、光aと光bの位相変化による干渉光の部分に時間差が生じるので、受光素子6から出力する受けた振動に対応する電気信号は時間的にずれた2つの信号に分かれていることになる。 【0032】この時間的なずれについて図1を用いて説明する。図1においては、加振点Pから端局2までの光ファイバ1の光路をB、加振点Pからループ状の中央までの光路をA、端局2から加振点Pに対向する光ファイバ1の片側1bの点Poまでの光路をD、点Poからループ状の中央までの光路をCとして説明する。 【0033】加振点Pにおいては、反時計廻り方向の光aと時計廻り方向の光bとが通過する。 【0034】光路D、C、Aを介して通過する光bは、加振点Pで振動を受けて光路Bを介して端局2の光分岐結合素子5、受光素子6に入射する。つまり、光bは光路D+C+Aの距離では振動受けず光路Bを通過したときは振動を受けた光bとなる。 【0035】また、端局2の光分岐結合素子5からの光aは光路Bを通り加振点Pで振動(衝撃)を受けて光路A、C、Dを介して端局2の光分岐結合素子5、受光素子6に入射する。つまり、光路Bの距離では振動を受けず、光路A、C、Dの通過時には振動を受けた光aとなる。 【0036】従って、光路Bと光路Dとは同距離であるから、両方の光が端局2の受光素子6に到達するまでの時間差(距離差)は(A+C)によって決定する。 【0037】例えば、ルート1を通る光aをP点で加振すると、図5に示すように、その光aは、光路Bでは正常で点Pで振動による位相変化が生じる。 【0038】一方、ルート2を通る光bは、光路D、C、Aでは正常で点Pで振動による位相変化が生じる。 【0039】この両方の光が光分岐結合素子5で合波されて干渉するので受光素子6から元の振動(衝撃)に対応した2つの電気信号が2つの光が到達する時間差で時間的にずれて出力されるので2つの振動(衝撃)信号の時間差とレーザ波長と光速度から光路A+Cの距離を求めることができる。本例では光路Aと光路Cとは同距離長として説明している。 【0040】なお、前記の時間差が短い場合は、電気信号は2つに明瞭に分離せずに、元の振動(衝撃)信号が歪んだような信号となる。このような歪波形でも、元の振動(衝撃)信号と対比するか、波形解析等により2つの振動(衝撃)信号の時間差を求めることができる。 【0041】この結果から加振点の位置を求められることになる。光ファイバ1の全長が予め分かっている場合には、端局2から加振点Pまでの距離Laは、【数1】
で求めることができる。 【0042】また、光ファイバ1の全長Lが予め分かっていないときは、端局2の光分岐結合素子5と光ファイバ1との接続点(例えば片側1aの端;以下加振点Qという)を加振する。 【0043】この加振点Qの加振によって、図6に示すようにルート1を通る光aは点Qで位相変化が生じ、ルート2を通る光bは、光路D、C、A、Bを通過した点Qで位相変化が生じ、従って、両方の光の干渉光の電気信号出力の時間差とレーザ波長と光速度から光路A+B+C+Dの距離を求めることができる。これが光ファイバ1の全長Lであり、その後に加振点Pで加振して、上記のようにして光路A+Cを求める。 【0044】これによって、端局2から加振点Pまでの距離Laは、【数2】
で求められることになる。 【0045】さらに、端局2において加振点Pで加振した時間が明確である場合には、【数3】
によって求めてもよい。 【0046】次に、端局2の構成を図7を用いて説明する。端局2は、図8に示すように、光ファイバ1の一方の片側1aと接続するための光コネクタ12aと、光ファイバ1の他方の片側1bと接続するための光コネクタ12bと、光コネクタ12aと光分岐結合素子5との間に設けられた光遅延素子13とを備えている。 【0047】また、発光素子の光出力値を一定に保つ制御回路である光出力安定化回路14と、光信号を変調する変調回路15と、発光素子4と光分岐結合素子5との間に設けられたアイソレータ16(無くともよい)と備えている。 【0048】また、入力回路部7は、受光素子6からの受光信号を増幅する増幅回路17と、増幅された受光信号から加振点の加振振動に対応した周波数の信号hiのみを通過させるフィルタ18(バンドパスフィルタ)、A/D(図示せず)等を備えている。 【0049】さらに、フィルタ18の後段にはマイコン(MPU)である加振点位置演算部8を備えている。 【0050】この加振点位置演算部8は、少なくとも図7に示すように、a波加振信号抽出処理20と、b波加振信号抽出処理21と、時間差算出処理22と、距離換算処理23と、加振点距離算出処理24とを備えている。 【0051】a波加振信号抽出処理20は、フィルタ7を介して入力する信号hiからルート1を通って来たレーザ光aの位相変化による加振信号haを抽出する。 【0052】b波加振信号抽出処理21は、フィルタ7を介して入力する信号hiからルート2を通って来たレーザ光bの位相変化による加振信号hbを抽出する。 【0053】時間差算出処理22は、加振信号haと加振信号hbとの時間差tkをタイマ(図示せず)を用いて算出する。 【0054】距離換算処理23は、時間差tkの入力に伴って、予め設定されている群屈折率等(パラメータ)を用いて距離換算を行う。 【0055】また、距離換算処理部23は、全長算出のモードとされているさ場合は、求めた距離を光ファイバ1の全長Lとしてメモリ25に記憶する。 【0056】加振点距離算出処理24は、距離換算が行われると、この距離とメモリ25に予め記憶されている全長Lとの差を加振点Pまでの距離Laとし、これを表示部等を用いて知らせる。 【0057】前述のメモリ25に記憶される全長Lは、加振点Qを振動させて距離換算処理23で求められて記憶される場合と、全長Lが予め分かってあって作業員によって操作部から入力される場合とがある。 【0058】(動作説明)上記のように構成された加振点距離測定装置の動作を以下に説明する。本説明では、発光素子4から光aが発射されて光分岐結合素子5によって光ファイバ1のルート1を通る光aとルート2を通る光bとが既に存在しているとする。 【0059】このような状態のとき、例えば作業員がマンホール等の作業場所においてファイバ交換のために、光ファイバ1の片側1aを加振器3で例えば1KHzで加振させる。この加振に当たっては、加振器3には図3の(b)に示す駆動回路、信号発生回路等が接続されていることが望ましい。 【0060】前述の加振点Pの加振によって、端局2の受光素子6には、光分岐結合素子5により、図8に示すような加振信号を得ることになる。図8においては、加振信号のみを強調するためにhighレベルのパルスとして例示する。 【0061】図8の(a)に示すように、光ファイバ1のルート1を通る光aが光路Bを通った後に加振信号haに対応した位相変化を受けると光分岐結合素子によって他方の光と干渉して受光素子6により受光されて、元の加振信号に対応した電気信号が出力される。 【0062】一方、ルート2を通る光bは、ルート1とは逆廻りであるから図8の(a)に示すように光路D、C、Aを通った後に、加振信号hbに対応した位相変化を受けると光分岐結合素子によって他方の光と干渉して受光素子6により受光されて、元の加振信号に対応した電気信号が出力される。 【0063】そして、この加振信号に対応する電気信号ha、hbが増幅回路を介してフィルタによって通過されて、加振点位置演算部8に入力する。 【0064】加振点位置演算部8においては、a波加振信号抽出処理20が加振信号haのみを抽出し、b波加振信号抽出処理21が加振信号hbのみを抽出する。 【0065】この両加振信号を時間差算出処理22が入力して加振信号haと加振信号hbとの時間差tkを演算し、距離換算処理23が時間差tkの入力に伴って、予め設定されている群屈折率等(パラメータ)を用いて距離換算を行う。 【0066】すなわち、図1及び図8の(a)に示す光路Aと光路Cとの合計距離(A+C)を求めたことになる。 【0067】例えば、時間差tkが5μsであるとすると、合計距離(A+C)は、【数4】
となる。 【0068】加振点距離算出処理24はこの合計距離(A+C)と、メモリ25に予め記憶されている全長Lとの差を加振点Pまでの距離Laとし、これを表示部等を用いて知らせる。この距離Laの算出に当たっては上記の数1を用いる。 【0069】また、全長Lが分からない場合は、端局2のオペレータは、操作部を操作して全長距離測定モードを設定する。 【0070】そして、端局2のオペレータが光ファイバ1の片側1aの接続点(加振点Q)を加振器3を用いて加振する。 【0071】この加振によって、図8の(b)に示すように、ルート1を通る光aは、端局2を出た所で加振信号hqaに対応した位相変化を受けると光分岐結合素子によって他方の光と干渉して受光素子6により受光されて、元の加振信号に対応した電気信号が出力される。また、ルート2を通る光bは、ルート1とは逆廻りであるから図8の(b)に示すように光路D、C、A、Bを通った後に、加振信号hqbに対応した位相変化を受けると光分岐結合素子によって他方の光と干渉して受光素子6により受光されて元の加振信号に対応した電気信号が出力される。 【0072】そして、この加振信号に対応する電気信号hqa、hqbが増幅回路を介してフィルタによって通過されて、加振点位置演算部8に入力する。 【0073】加振点位置演算部8においては、a波加振信号抽出処理20が加振信号hqaのみを抽出し、b波加振信号抽出処理21が加振信号hqbのみを抽出する。 【0074】この両加振信号を時間差算出処理22が入力して加振信号hqaと加振信号hqbとの時間差tqを演算し、距離換算処理23が時間差tqの入力に伴って、予め設定されている振動信号hiの周波数fi、群屈折率等(パラメータ)を用いて距離を演算する。すなわち、光路A+B+C+Dからなる光ファイバ1の全長Lが求められてメモりに記憶されて、加振点Pを加振したときに全長Lとして用いられて、加振点Pまでの距離Laが求められる。 【0075】なお、上記実施の形態では、片側加振で説明したが図10に示すように、両側を加振してもよい。図10においては、光遅延素子を備えない光ファイバの例を図10の(a)に示し、ループ状の箇所に光遅延素子を備えたものを図10の(b)に示している。 【0076】この場合は、例えば同時の同じ強さで加振すると、分岐素子により、位相は図11の(a)に示すようにπ/2ずれるが、両信号の重なる部分を加振信号として抽出する。 【0077】つまり、図11の(b)に示すように、光ファイバ1の片側1aは光路Bと光路Aとの間を加振点P1とし、他方の片側1bは光路Dと光路Cとの間を同時に同じ力で加振点P2とした場合は、ルート1を通る光aにおいては光路Bと光路Aとの間で加振信号ha1が発生し、かつ光路Cと光路Dとの間で加振信号ha2が発生する。 【0078】一方、ルート2を通る光bにおいては光路Dと光路Cとの間で加振信号hb1が発生し、かつ光路Aと光路Bとの間で加振信号hb2が発生する。 【0079】そして、端局2において、加振信号ha1と加振信号hb1との重なる部分が加振信号h1として抽出され、また加振信号ha2と加振信号hb2との重なる部分が加振信号h2として抽出され、両方の信号の時間差が求められて距離換算されて、全長Lとの差が加振点までの距離Laとして求められることになる。 【0080】加振点位置演算部8の他の例として、図9に示すように加振点距離演算部の他の例として、少なくとも図9に示すように、波形解析・時間差算出処理22と、距離換算処理23と、加振点距離算出処理24とを備えているものがある。 【0081】波形解析・時間差算出処理22は、フィルタ7を介して入力する信号hiからメモリー等に記憶してある基準加振信号と基にして、この基準加振信号とほぼ同一波形で大きさが異なる2つの信号が重畳されたものとして信号hiの波形を解析して2つの信号間の時間差tkを算出する。 【0082】距離換算処理23と加振点距離算出処理24は、先の例の加振点位置演算部8と同様である。 【0083】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、ループ状に配設された光ファイバの両端を接続し、この光ファイバの所定位置で位相変化が加えられたとき、その光ファイバを時計回り伝搬光と反時計回り伝搬光との干渉光の強度変化を示す信号から前記所定位置を測定するようにしたので、例えば交換工事等においては、どの程度の長さのケーブルを必要とするかが事前に分かるという効果が得られている。 【0084】また、全長が分からなくとも、当該装置と光ファイバとの接続点を加振点するだけで、全長が容易に求められるという効果が得られている。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005186 【氏名又は名称】株式会社フジクラ
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| 【出願日】 |
平成11年12月28日(1999.12.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083806 【弁理士】 【氏名又は名称】三好 秀和 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−194107(P2001−194107A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月19日(2001.7.19) |
| 【出願番号】 |
特願平11−375857 |
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