| 【発明の名称】 |
平面形状計測装置、平面形状計測方法及び該方法を実行するプログラムを記憶した記憶媒体 |
| 【発明者】 |
【氏名】光谷 直樹
【氏名】半田 博久
【氏名】川▲崎▼ 和彦
|
| 【要約】 |
【課題】専用のハードウェアを用いることなく位相シフト法における位相シフト量を高精度で取得して平面形状を正確に計測することができる平面形状計測装置、平面形状計測方法及び該方法を実行するプログラムを記憶した記憶媒体を提供する。
【解決手段】位相0°において干渉縞画像I1を撮像し、位相の半周期分(2π)の位相aを計測する。次いで、位相シフトを微小量行った後、干渉縞画像I2を撮像し、干渉縞画像I1と干渉縞画像I2との相対的移動量bを計測する。さらに、位相シフトを微小量行った後、干渉縞画像I3を撮像し、干渉縞画像I1と干渉縞画像I3との相対的移動量cを計測する。計測されたa値、b値及びc値に基づいてα=2πb/aにより算出した位相シフト量αと、β=2πc/aにより算出した位相シフト量βとに基づいて3つの干渉縞画像情報I1(x,y)、I2(x,y)、I3(x,y)を算出する。また、これらの3つの干渉縞画像情報I1(x,y)、I2(x,y)、I3(x,y) を位相接続処理及び位相−平面変換処理等の公知の平面形状解析手法により平面形状を算出する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被計測物の観測面からの光学的反射像と参照面からの光学的反射像を干渉させる干渉光学系と、前記観測面と前記参照面との干渉により生じた光学的位相をシフトした複数の2次元干渉縞画像を取得する機構とを備え、複数の位相シフトした2次元干渉縞画像情報を捉え、これらの画像情報を加工して前記被検面の形状を再現する平面形状計測装置において、前記複数の2次元干渉縞画像の各々より干渉縞の位相差量を算出し、前記観測面の形状情報を求める位相シフト法の位相シフト量を前記位相差量を用いて補正することを特徴とする平面形状計測装置。 【請求項2】 前記位相差量を前記2次元干渉縞画像上の複数の観測位置より算出し、これらの算出結果を平均化し、前記形状情報を求める位相シフト法の位相シフト量を前記平均化した位相差量を用いて補正することを特徴とする請求項1記載の平面形状計測装置。 【請求項3】 被計測物の観測面からの第1の光学的反射像と参照面からの第2の光学的反射像とを干渉させる干渉光学系と、前記干渉により生じた光学的位相を所定の位相シフト量シフトした少なくとも3つの干渉縞画像を取得する干渉縞画像取得手段と、前記所定の位相シフト量を用いて少なくとも3つの干渉縞画像情報を算出し、当該少なくとも3つの干渉縞画像情報から前記観測面の形状を算出する算出手段とを備える平面形状計測装置において、前記算出手段は、前記取得された少なくとも3つの干渉縞画像の1つと他の1つとの間の第1の位相差量と、前記取得された少なくとも3つの干渉縞画像の1つとさらに他の1つとの間の第2の位相差量とを用いて前記所定の位相シフト量を算出することを特徴とする平面形状計測装置。 【請求項4】 前記第1の位相差量及び前記第2の位相差量の各々は、前記干渉縞画像における1つの干渉縞上の複数の観測位置において取得された位相差量の平均値から成ることを特徴とする請求項3記載の平面形状計測装置。 【請求項5】 被計測物の観測面からの第1の光学的反射像と参照面からの第2の光学的反射像とを干渉させる干渉工程と、前記干渉により生じた光学的位相を所定の位相シフト量シフトした少なくとも3つの干渉縞画像を取得する干渉縞画像取得工程と、前記所定の位相シフト量を用いて少なくとも3つの干渉縞画像情報を算出し、当該少なくとも3つの干渉縞画像情報から前記観測面の形状を算出する算出工程とを含む平面形状計測方法において、前記算出工程は、前記取得された少なくとも3つの干渉縞画像の1つと他の1つとの間の第1の位相差量と、前記取得された少なくとも3つの干渉縞画像の1つとさらに他の1つとの間の第2の位相差量とを用いて前記所定の位相シフト量を算出することを特徴とする平面形状計測方法。 【請求項6】 前記第1の位相差量及び前記第2の位相差量の各々は、前記干渉縞画像における1つの干渉縞上の複数の観測位置において取得された位相差量の平均値から成ることを特徴とする請求項5記載の平面形状計測方法。 【請求項7】 平面形状計測方法を実行するプログラムを記憶した機械的に読み出し可能な記憶媒体であって、前記平面形状計測方法は、被計測物の観測面からの第1の光学的反射像と参照面からの第2の光学的反射像とを干渉させる干渉ステップと、前記干渉により生じた光学的位相を所定の位相シフト量シフトした少なくとも3つの干渉縞画像を取得する干渉縞画像取得ステップと、前記所定の位相シフト量を用いて少なくとも3つの干渉縞画像情報を算出し、当該少なくとも3つの干渉縞画像情報から前記観測面の形状を算出する算出ステップとを含み、前記算出ステップは、前記取得された少なくとも3つの干渉縞画像の1つと他の1つとの間の第1の位相差量と、前記取得された少なくとも3つの干渉縞画像の1つとさらに他の1つとの間の第2の位相差量とを用いて前記所定の位相シフト量を算出することを特徴とする記憶媒体。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、平面形状計測装置、平面形状計測方法及び該方法を実行するプログラムを記憶した記憶媒体、特に、位相シフト法を用いて被計測物の平面形状を計測する平面形状計測装置、平面形状計測方法及び該方法を実行するプログラムを記憶した記憶媒体に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、被計測物の平面形状の計測方法には、被計測物の平面形状を位相シフト法を用いて非接触方式で計測する方法がある。この位相シフト法は、光源から出射した光の一部を参照面で反射させると共に、当該光の他の部分を被計測物の被検面で反射させ、参照面からの反射像と被計測物の被検面からの反射像とを干渉させることにより干渉縞を生起させ、次いで、所定の位相シフト量で位相シフトを行いながら撮像装置により被計測物の被検面から少なくとも3つの干渉縞画像情報を取得するものである。 【0003】これらの干渉縞画像情報は干渉縞の光強度 I(x,y) で表すことができ、具体的には、x, y を被検面のx−y座標、φ(x,y) を位相、δi を位相シフト量として、一般式、Ii(x,y) = IB(x,y) + IA(x,y)cos[φ(x,y) + δi]で表され、干渉縞画像情報は、位相シフト量 δi に対して正弦関数的に変化する。ここで、位相シフトが初期位置(δ1 = 0)に対して、α、βだけ行われたとして、上式の δi に δ1 = 0,δ2 = α,δ3 = β を代入すると、I1(x,y) = IB(x,y) + IA(x,y)cos[φ(x,y)]I2(x,y) = IB(x,y) + IA(x,y)cos[φ(x,y) + α]I3(x,y) = IB(x,y) + IA(x,y)cos[φ(x,y) + β]が得られる。このとき、位相 φ(x,y) は、【0004】 【数1】
【0005】で表される。 【0006】被計測物の平面形状は、上記のように位相シフト法によって取得された少なくとも3つの干渉縞画像情報I1(x,y)、I2(x,y)、I3(x,y)を公知の平面形状解析手法を用いて解析することにより算出される。 【0007】上記位相シフトを行う方法としては、1)参照面を移動させることにより物理的に光路長を微小量変化させる光路長可変方式、2)光路長一定のまま光源の波長を微小量変化させる波長可変方式、3)複数の撮像装置による撮像系の光路中に位相シフト手段を設ける複数分光方式等があり、光路長可変方式では参照面の移動誤差、波長可変方式では光源波長の設定誤差、複数分光方式では波長板の製造又は配置誤差のような物理的要因によって位相シフト量 δi に対して位相シフト誤差 Δφ が発生しがちである。いずれの場合もこれらの位相シフト誤差Δφによって平面形状計測時に所望の精度を得ることができない。 【0008】具体的には、位相シフト量 δi に対する位相シフト誤差Δφは、a,bをアルゴリズムと位相シフト誤差の量に応じた定数として、近似的に、Δφ = a + b・cos(2φ)になることが知られている ("Linear approximation for measurement errorsin phase shifting interferometry" Johannes van Wingerden et al.,Applied Optics, 30, 2728-2729(1991))。このように、1/2の周期と振幅bで変動する位相シフト誤差 Δφ が位相シフト量 δi に解析誤差として加算される。 【0009】上記位相シフト誤差 Δφ は、図6に示すように、 Ii(x,y) 式で位相シフト量δi が解析に必要な量だけあるとした場合、位相シフト量 δi がα,2α,3αと増えるにつれて位相シフト誤差ε,2ε,3εのように比例して増加する。 【0010】このように、位相シフト法における干渉縞画像情報 Ii(x,y) の式中に代入する位相シフト量 δi は、上記0、α、βのように予め設定された固定値であるため、その値は、光源の波長が不安定な場合や温度ドリフトの発生等により、実際の位相シフト量との間に誤差を生じ、これが結果的に位相シフト誤差 Δφ が発生する原因となっている。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来は、上記位相シフト量 δi を取得するのに専用のハードウェアを用いており、また、該ハードウェアにより測定された位相シフト量 δiは望ましい精度を有するものではなかった。ここに云う専用のハードウェアは、例えば、1)光路長可変方式位相シフト法では、参照ミラー(参照面)の変位機構制御装置が参照ミラー微小変位機構に印加する電圧を測定する電圧測定装置、2)波長可変方式位相シフト法では、波長制御装置が光源に印加する電圧を測定する電圧装置、3)複数分光方式位相シフト法では、光源からの光が複数の分光光学系により夫々個別の光路に分光され、各光路中で相対的な位相差を取得する位相差検出装置である。 【0012】発明の目的は、専用のハードウェアを用いることなく位相シフト法における位相シフト量を高精度で取得して平面形状を正確に計測することができる平面形状計測装置、平面形状計測方法及び該方法のプログラムを記憶した記憶媒体を提供することにある。 【0013】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1記載の平面形状計測装置は、被計測物の観測面からの光学的反射像と参照面からの光学的反射像を干渉させる干渉光学系と、前記観測面と前記参照面との干渉により生じた光学的位相をシフトした複数の2次元干渉縞画像を取得する機構とを備え、複数の位相シフトした2次元干渉縞画像情報を捉え、これらの画像情報を加工して前記被検面の形状を再現する平面形状計測装置において、前記複数の2次元干渉縞画像の各々より干渉縞の位相差量を算出し、前記観測面の形状情報を求める位相シフト法の位相シフト量を前記位相差量を用いて補正することを特徴とする。 【0014】請求項1記載の平面形状計測装置によれば、複数の2次元干渉縞画像の各々より観測した干渉縞の位相差量を用いて、観測面の形状情報を求める位相シフト法の位相シフト量を補正するので、専用のハードウェアを用いることなく形状情報に重畳されるシフト誤差を低減して観測面の正確な形状を再現することができる。 【0015】請求項2記載の平面形状計測装置は、請求項1記載の平面形状計測装置において、前記位相差量を前記2次元干渉縞画像上の複数の観測位置より算出し、これらの算出結果を平均化し、前記形状情報を求める位相シフト法の位相シフト量を前記平均化した位相差量を用いて補正することを特徴とする。 【0016】請求項2記載の平面形状計測装置によれば、2次元干渉縞画像上の複数の観測位置の位相差量を平均化した値を用いて位相シフト量を補正するので、精度良く位相シフト量を取得することができる。 【0017】請求項3記載の平面形状計測装置は、被計測物の観測面からの第1の光学的反射像と参照面からの第2の光学的反射像とを干渉させる干渉光学系と、前記干渉により生じた光学的位相を所定の位相シフト量シフトした少なくとも3つの干渉縞画像を取得する干渉縞画像取得手段と、前記所定の位相シフト量を用いて少なくとも3つの干渉縞画像情報を算出し、当該少なくとも3つの干渉縞画像情報から前記観測面の形状を算出する算出手段とを備える平面形状計測装置において、前記算出手段は、前記取得された少なくとも3つの干渉縞画像の1つと他の1つとの間の第1の位相差量と、前記取得された少なくとも3つの干渉縞画像の1つとさらに他の1つとの間の第2の位相差量とを用いて前記所定の位相シフト量を算出することを特徴とする。 【0018】請求項3記載の平面形状計測装置によれば、取得された少なくとも3つの干渉縞画像の1つと他の1つとの間の第1の位相差量と、取得された少なくとも3つの干渉縞画像の1つとさらに他の1つとの間の第2の位相差量とを用いて所定の位相シフト量を算出するので、専用のハードウェアを用いることなく位相シフト法における位相シフト量を高精度で取得して平面形状を正確に計測することができる。 【0019】請求項4記載の平面形状計測装置は、請求項3記載の平面形状計測装置において、前記第1の位相差量及び前記第2の位相差量の各々は、前記干渉縞画像における1つの干渉縞上の複数の観測位置において取得された位相差量の平均値から成ることを特徴とする。 【0020】請求項4記載の平面形状計測装置によれば、第1の位相差量及び第2の位相差量の各々は、干渉縞画像における1つの干渉縞上の複数の観測位置において取得された位相差量の平均値から成るので、精度良く所定の位相シフト量を取得することができる。 【0021】請求項5記載の平面形状計測方法は、被計測物の観測面からの第1の光学的反射像と参照面からの第2の光学的反射像とを干渉させる干渉工程と、前記干渉により生じた光学的位相を所定の位相シフト量シフトした少なくとも3つの干渉縞画像を取得する干渉縞画像取得工程と、前記所定の位相シフト量を用いて少なくとも3つの干渉縞画像情報を算出し、当該少なくとも3つの干渉縞画像情報から前記観測面の形状を算出する算出工程とを含む平面形状計測方法において、前記算出工程は、前記取得された少なくとも3つの干渉縞画像の1つと他の1つの間の第1の位相差量と、前記取得された少なくとも3つの干渉縞画像の1つとさらに他の1つとの間の第2の位相差量とを用いて前記所定の位相シフト量を算出することを特徴とする。 【0022】請求項5記載の平面形状計測方法によれば、請求項3記載の平面形状計測装置と同様の効果を奏することができる。 【0023】請求項6記載の平面形状計測方法は、請求項5記載の平面形状計測方法において、前記第1の位相差量及び前記第2の位相差量の各々は、前記干渉縞画像における1つの干渉縞上の複数の観測位置において取得された位相差量の平均値から成ることを特徴とする。 【0024】請求項6記載の平面形状計測方法によれば、請求項4記載の平面形状計測装置と同様の効果を奏することができる。 【0025】請求項7記載の記憶媒体は、平面形状計測方法を実行するプログラムを記憶した機械的に読み出し可能な記憶媒体であって、前記平面形状計測方法は、被計測物の観測面からの第1の光学的反射像と参照面からの第2の光学的反射像とを干渉させる干渉ステップと、前記干渉により生じた光学的位相を所定の位相シフト量シフトした少なくとも3つの干渉縞画像を取得する干渉縞画像取得ステップと、前記所定の位相シフト量を用いて少なくとも3つの干渉縞画像情報を算出し、当該少なくとも3つの干渉縞画像情報から前記観測面の形状を算出する算出ステップとを含み、前記算出ステップは、前記取得された少なくとも3つの干渉縞画像の1つと他の1つとの間の第1の位相差量と、前記取得された少なくとも3つの干渉縞画像の1つとさらに他の1つとの間の第2の位相差量とを用いて前記所定の位相シフト量を算出することを特徴とする。 【0026】請求項7記載の記憶装置によれば、請求項3記載の平面形状計測装置と同様の効果を奏することができる。 【0027】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。 【0028】図1は、本発明の第1の実施の形態に係る平面形状計測装置であって、位相シフト方法として波長可変方式を用いた平面形状計測装置の概略構成を示す構成図である。 【0029】図1において、本実施の形態に係る平面形状計測装置10は、主として、赤色半導体レーザより成る光源11と、ビームスプリッタ12と、参照ミラー13と、参照ミラー13を支持し、ピエゾ素子から成る参照ミラー微小変位機構14と、該変位機構14に接続された変位機構制御装置15と、撮像装置16とから成る。 【0030】光源11から出射したレーザ光は、対物レンズ17を介してビームスプリッタ12に入射される。このビームスプリッタ12を透過した光は、コリメートレンズ18により平行光とされて参照ミラー13を照射し、参照ミラー13の表面で一部の光が反射されると共に、参照ミラー13を透過した光は、被計測物19の被検面(観測面)で反射される。 【0031】この結果、参照ミラー13の表面で反射された光と被計測物19の被検面で反射された光は、参照ミラー13により再び重ね合わされて干渉光を形成する。そして、再度コリメータレンズ18を介してビームスプリッタ12で図中下方に導かれる。この光は、結像レンズ20により撮像装置16の受光面に結像される。 【0032】撮像装置16による撮像結果は、制御コンピュータ21に設けられた画像処理装置22に送られ、モニタ23により目視観察することができる。 【0033】また、変位機構制御装置15は、参照ミラー微小変位機構14に所望の電圧を印加し、この参照ミラー微小変位機構14は、ピエゾ素子に印加される電圧に応じて参照ミラー13を変位させることにより位相シフトを行う。 【0034】以下、上述した構成の本発明の第1の実施の形態に係る平面形状計測装置による平面形状計測処理を説明する。 【0035】被計測物の平面形状は、少なくとも3つの干渉縞画像情報 Ii(x,y) を公知の平面形状解析手法を用いて解析することにより算出される。 【0036】これらの干渉縞画像情報は干渉縞の光強度 I(x,y) で表すことができ、具体的には、x, y を被検面のx−y座標、φ(x,y) を位相、δi を位相シフト量として、一般式、 Ii(x,y) = IB(x,y) + IA(x,y)cos[φ(x,y) + δi] …(1) で表され、干渉縞画像情報は、位相シフト量 δi に対して正弦関数的に変化する。 【0037】(1)式に位相シフト量として、δ1 = 0,δ2 = α,δ3 = βを代入すると、 I1(x,y) = IB(x,y) + IA(x,y)cos[φ(x,y)] I2(x,y) = IB(x,y) + IA(x,y)cos[φ(x,y) + α] …(2) I3(x,y) = IB(x,y) + IA(x,y)cos[φ(x,y) + β]が得られる。このとき、位相 φ(x,y) は、【0038】 【数2】
【0039】で表される。 【0040】図2は、本発明の実施の形態に係る平面形状計測装置による平面形状計測処理のフローチャートである。 【0041】図2において、まず、位相0°において干渉縞画像I1を撮像し(ステップS1)、位相の半周期分(2π)の位相aを計測する(図3(a))(ステップS2)。 【0042】次いで、位相シフトを微小量行った(ステップS3)後、干渉縞画像I2を撮像し(ステップS4)、干渉縞画像I1と干渉縞画像I2との相対的移動量bを計測する(図3(b))(ステップS5)。本ステップにおいて、干渉縞画像I1と干渉縞画像I2とが互いに平行でない場合等は、干渉縞上の複数の観測位置において前記相対的移動量bを計測し、それらの平均値をとるのが好ましい。 【0043】続くステップS6では、位相シフトを微小量行う。その後、干渉縞画像I3を撮像し(ステップS7)、干渉縞画像I1と干渉縞画像I3との相対的移動量cを計測する(図3(c))(ステップS8)。本ステップにおいて、干渉縞画像I1と干渉縞画像I3とが互いに平行でない場合等は、干渉縞上の複数の観測位置において前記相対的移動量cを計測し、それらの平均値をとるのが好ましい。 【0044】ステップS9では、α=2πb/aにより、位相シフト量αを算出し、次いで、ステップS10で、β=2πc/aにより、位相シフト量βを算出し、これらのα値及びβ値を(2)式に代入して、3つの干渉縞画像情報I1(x,y)、I2(x,y)、I3(x,y)を算出する(ステップS11)。 【0045】ステップS12では、上記3つの干渉縞画像情報I1(x,y)、I2(x,y)、I3(x,y)を位相接続処理及び位相−平面変換処理等の公知の平面形状解析手法により平面形状を算出する。 【0046】図2の処理によれば、位相0°における干渉縞画像I1から位相の半周期分(2π)の位相aを計測し(ステップS2)、次いで、位相シフトを微小量行った(ステップS3)際の干渉縞画像I2に基づいて干渉縞画像I1と干渉縞画像I2との相対的移動量bを計測し(ステップS5)、さらに位相シフトを微小量行った(ステップS6)際の干渉縞画像I3に基づいて干渉縞画像I1と干渉縞画像I3との相対的移動量cを計測し(ステップS8)、α=2πb/aにより位相シフト量αを算出し(ステップS9)、次いで、β=2πc/aにより位相シフト量βを算出する(ステップS10)ので、専用のハードウェアを用いることなく位相シフト法における位相シフト量を高精度で取得して平面形状を正確に計測することができる。 【0047】図4は、本発明の第2の実施の形態に係る平面形状計測装置であって、位相シフト方法として波長可変方式を用いた装置の概略構成を示す構成図である。 【0048】本装置は、図1の装置における参照ミラー微小変位機構14及び変位機構制御装置15に代えて、波長可変式の光源31及び波長可変装置32を設け、これ以外の構成は、図1の装置と同じである。 【0049】図4において、本実施の形態に係る平面形状計測装置30は、主として、波長可変式赤色半導体レーザよりなる光源31と、光源31に接続された波長制御装置32と、ビームスプリッタ12と、参照ミラー13と、撮像装置16とから成る。 【0050】図4の装置では、図1の装置と同様にして、参照ミラー13の表面で反射された光と被計測物19の被検面(観測面)で反射された光とが参照ミラー13により再び重ね合わされて形成された干渉光は、結像レンズ20により撮像装置16の受光面に結像され、撮像装置16による撮像結果は画像処理装置22に送られ、モニタ23により目視観察することができる。 【0051】図4の装置では、波長可変制御装置32により、光源31に所望の電圧を印加して光源31の波長を変えることにより位相シフトを行う。 【0052】図4の装置による平面形状計測処理は、上述した本発明の第1の実施の形態における図2の処理と同様に実行されるので、説明を省略する。 【0053】図5は、本発明の第3の実施の形態に係る平面形状計測装置であって、位相シフト方法として三分光方式を用いた装置の概略構成を示す構成図である。 【0054】図5において、本実施の形態に係る平面形状計測装置40は、主として、赤色半導体レーザより成る光源41と、ビームスプリッタ42と、参照ミラー43と、λ/4波長板44と、第1の分光光学系45と、第2の分光光学系46と、第3の分光光学系47とから成る。 【0055】第1の分光光学系45は、無偏光ビームスプリッタ45aと、λ/4波長板45bと、偏光板45cと、減衰板45dと、撮像装置45eとから成り、第2の分光光学系46は、無偏光ビームスプリッタ46aと、無偏光ビームスプリッタ46aと、λ/2波長板46bと、偏光板46cと、減衰板46dと、撮像装置46eとから成り、第3の分光光学系47は、無偏光ビームスプリッタ47aと、偏光板47bと、撮像装置47cとから成る。 【0056】光源41から出射したレーザ光は、対物レンズ48を介してビームスプリッタ42に入射される。このビームスプリッタ42を透過した光は、コリメートレンズ49により平行光とされて参照ミラー43を照射し、参照ミラー43の表面で一部の光が反射されると共に、参照ミラー43を透過した光は、λ/4波長板44を介して被計測物19の表面で反射される。 【0057】この結果、参照ミラー43の表面で反射された光と被計測物19の被検面で反射されてλ/4波長板44を経た光は、参照ミラー43により再び重ね合わされて干渉光を形成する。そして、再度コリメータレンズ49を介してビームスプリッタ42で図中下方に導かれる。この光は、第1の分光光学系45を介して撮像装置45eの受光面、第2の分光光学系46を介して撮像装置46eの受光面、第3の分光光学系47を介して撮像装置47cの受光面に夫々結像される。 【0058】撮像装置45e,46e,47cによる撮像結果は、制御コンピュータ51に設けられた画像処理装置52に送られ、モニタ53により目視観察することができる。 【0059】図5の装置による平面形状計測処理は、三分光方式位相シフト法により互いに位相シフトされた干渉縞画像I1,I2,I3を同時に取得した後、図2のステップS2,S5,S8と同様に、位相a、相対的移動量b,cを計測し、次いで図2のステップS9〜S12の処理を実行する。この場合、干渉縞画像I1,I2,I3を同時にではなく順に取得してもよい。 【0060】上記実施の形態では、位相シフト法を用いた平面形状計測処理を説明したが、この処理をプログラムして記憶媒体に書き込み、公知の装置で該記憶媒体から上記プログラムを読み出して実行しても、上述した処理を実行することができる。また、記憶媒体は、フロッピーディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO等の様々なものが考えられるが、特定のものに限定する必要はなく、上記プログラムを記憶できるものであればよい。 【0061】 【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1記載の平面形状計測装置によれば、複数の2次元干渉縞画像の各々より観測した干渉縞の位相差量を用いて、観測面の形状情報を求める位相シフト法の位相シフト量を補正するので、専用のハードウェアを用いることなく形状情報に重畳されるシフト誤差を低減して観測面の正確な形状を再現することができる。 【0062】請求項2記載の平面形状計測装置によれば、2次元干渉縞画像上の複数の観測位置の位相差量を平均化した値を用いて位相シフト量を補正するので、精度良く位相シフト量を取得することができる。 【0063】請求項3記載の平面形状計測装置によれば、取得された少なくとも3つの干渉縞画像の1つと他の1つとの間の第1の位相差量と、取得された少なくとも3つの干渉縞画像の1つとさらに他の1つとの間の第2の位相差量とを用いて所定の位相シフト量を算出するので、専用のハードウェアを用いることなく位相シフト法における位相シフト量を高精度で取得して平面形状を正確に計測することができる。 【0064】請求項4記載の平面形状計測装置によれば、第1の位相差量及び第2の位相差量の各々は、干渉縞画像における1つの干渉縞上の複数の観測位置において取得された位相差量の平均値から成るので、精度良く所定の位相シフト量を取得することができる。 【0065】請求項5記載の平面形状計測方法によれば、請求項3記載の平面形状計測装置と同様の効果を奏することができる。 【0066】請求項6記載の平面形状計測方法によれば、請求項4記載の平面形状計測装置と同様の効果を奏することができる。 【0067】請求項7記載の記憶装置によれば、請求項3記載の平面形状計測装置と同様の効果を奏することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000137694 【氏名又は名称】株式会社ミツトヨ
|
| 【出願日】 |
平成11年12月20日(1999.12.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100081880 【弁理士】 【氏名又は名称】渡部 敏彦
|
| 【公開番号】 |
特開2001−174232(P2001−174232A) |
| 【公開日】 |
平成13年6月29日(2001.6.29) |
| 【出願番号】 |
特願平11−360169 |
|