| 【発明の名称】 |
機械部品の表面形状測定装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】橋本 浩司
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| 【要約】 |
【課題】押圧力や摩擦力、摩耗等の影響を受けることなく表面形状の高精度な計測を行うことができるようにした。
【解決手段】測定スピンドル10の凹部15に被測定物である転動体4を真空保持すると共に、駆動モータ13を駆動させて測定スピンドル10を回転させ、レーザドップラー速度計5により非接触でもって転動体4の真円度形状を計測する。また、レーザドップラー速度計5を含む装置本体部1は防音カバー3で覆われている。さらに、ローダー本体25をインデックス24を中心に回転させて供給シュート23内の転動体4を測定スピンドル10に搬送し、アンローダー本体29をインデックス28を中心に回転させて測定スピンドル10上の転動体4を排出シュート32に搬送する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被測定物を保持して回転駆動する被測定物保持手段と、該被測定物保持手段に保持されている被測定物の表面形状を計測する表面形状計測手段とを備えた機械部品の表面形状測定装置において、前記表面形状計測手段が、レーザドップラー速度計で構成されていることを特徴とする機械部品の表面形状測定装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は機械部品の表面形状測定装置に関し、より詳しくは、転がり軸受に組み込まれる転動体や軌道輪(内輪及び外輪)等の真円度等、機械部品の表面形状を計測する機械部品の表面形状測定装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、転がり軸受に組み込まれる転動体等の機械部品の表面形状は、一般に、図10に示すような測定装置で測定されている。 【0003】すなわち、該測定装置は、測定スピンドル101の先端にアダプタ102が装着されると共に、バネ103が基台105に立設された支持部材106に取り付けられ、かつ前記バネ103の先端には押え金具104が固着されている。また、前記測定スピンドル101はカップリング107を介して中間スピンドル108に連結されると共に、該中間スピンドル108の入力軸にはプーリ109が固着され、駆動モータ110からの動力が該駆動モータ110の出力軸に固着されたプーリ111及びベルト112を介して中間スピンドル108及び測定スピンドル101に伝達される。尚、113は防振ゴム等の緩衝部材である。 【0004】そして、該測定装置では、アダプタ102と押え金具104とで転動体等の被測定物114を保持しながら測定スピンドル101を回転させる一方、測定子115を被測定物114の表面に所定の押圧力でもって常時接触させ、測定子115からの出力信号により被測定物114の真円度形状、すなわち表面形状を計測している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、パーソナルコンピュータ等に搭載されるハードディスクドライブ(HDD)では高速回転になればなる程、記録密度を上がることが知られており、該記録密度を上げるために高速回転で使用されるようになってきている。したがって、HDD用の転がり軸受では、高速回転時での性能確保が重要となってきており、このため転がり軸受の構成部品である転動体や軌道輪では、真円度が極めて良好であることが要請されている。 【0006】しかしながら、上記従来の測定装置では、測定子115を被測定物114の表面に常時接触させて表面形状を計測しているため、測定子115の被測定物114への押圧力や摩擦力のバラツキにより高精度な計測を行うことができなくなる虞があるという問題点があった。 【0007】また、被測定物114は、上述したように押え金具104で押圧されて保持されているため、該押え金具104との接触により被測定物114が摩耗してしまうという問題点もあった。 【0008】このような摩擦力や摩耗による測定値への影響を回避するためには、被測定物114に潤滑油を塗布して真円度形状を計測する方策も考えられるが、斯かる方策では被測定物114の表面に形成されている微小な凹凸、すなわち「うねり」(waviness)が油膜に埋もれてしまって真円度形状の高精度な測定結果を得ることができないという新たな問題点が生じ得る。 【0009】さらに、上記従来の測定装置では、被測定物114を測定装置に装着するためのローディングや被測定物114を測定装置から取出すためのアンローディングが手動で行われていて計測工程が自動化されておらず、このため、測定時に装置全体を覆うことができず、音や風等の外乱ノイズの影響を受けて測定精度の信頼性低下を招く虞があるという問題点があった。 【0010】さらに、上記従来の測定装置では、測定スピンドル101と中間スピンドル108とがカップリング107を介して連結されているため、中間スピンドル108の振動や測定スピンドル101と中間スピンドル108との取付誤差が生じた場合は、斯かる振動や取付誤差の影響が測定スピンドル101に伝達され、その結果、測定スピンドル101の回転精度が悪化して測定精度に悪影響を及ぼすという問題点があった。 【0011】本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであって、押圧力や摩擦力、摩耗等の影響を受けることなく真円度等の表面形状の高精度な計測を行うことができる機械部品の表面形状測定装置を提供することを目的とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】従来の測定装置(図10)では、上述したように、測定子115を被測定物114に所定の押圧力でもって常時接触させているため押圧力や摩擦力に起因して測定精度の低下を招来しており、したがって斯かる押圧力や摩擦力を回避するためには非接触式の測定器具を使用するのが望ましいと考えられる。 【0013】しかしながら、本発明者が非接触式の測定器具について検討したところ、非接触式の測定器具であっても、光学式のレーザ変位計や渦電流式変位計、或いは静電容量形変位計等の変位センサでは「うねり」の山数が或る一定以上の周波数帯域に突入すると分解能特性が不足することが判明した。 【0014】一方、HDD用転がり軸受のように高速回転で使用する転がり軸受では、高速回転時でも高精度な測定結果を得て表面形状を的確に評価する必要があり、そのためには高周波数帯域でも分解能性能に優れた測定器具を使用するのが望ましい。 【0015】しかるに、上記変位センサは、非接触式であるため押圧力や摩擦力等の影響を排除することは可能であるが、上述したように高周波数帯域での分解能性能が不足しているため、高周波帯域での高精度な測定結果を得ることはできない。つまり、非接触形の変位センサでは被測定物の「うねり」の山数が多い高周波数帯域では高精度な形状データを得ることができないことが判った。 【0016】そこで、本発明者は、非接触式であって且つ高精度な測定結果を得ることのできる測定器具を検討した結果、レーザドップラー速度計を測定器具として使用することにより、所望の高精度な測定結果を得ることができることが判明した。 【0017】すなわち、図1は被測定物としての転動体の「うねり」の山数とレーザドップラー速度計の分解能性能とを対比的に示した特性図であって、直径2mmの転動体を18/secの回転速度で回転させた場合の測定結果を示している。図中、横軸はレーザドップラー速度計の測定周波数(Hz)の18分の1又は転動体の「うねり」の山数を示し、縦軸は片振幅(振幅の1/2)(nm)を示している。 【0018】この図1に示すように、転動体の振幅は「うねり」の山数が多くなるほど小さくなるが、レーザドップラー速度計は高周波数帯域の方が分解能性能に優れているため、「うねり」の山数が多くなる高周波数帯域でも「うねり」の山数に追随した測定結果を得ることができ、被測定物を高速回転させて測定した場合であっても真円度等表面形状の測定を高精度で行うことができることが判る。 【0019】したがって、本発明に係る機械部品の表面形状測定装置は、被測定物を保持して回転駆動する被測定物保持手段と、該被測定物保持手段に保持されている被測定物の表面形状を計測する表面形状計測手段とを備えた機械部品の表面形状測定装置において、前記表面形状計測手段が、レーザドップラー速度計で構成されていることを第1の特徴としている。 【0020】上記第1の特徴によれば、非接触式であって且つ高周波数での分解能性能に優れたレーザドップラー速度計を使用して被測定物の表面形状を計測しているので、高速回転させて被測定物の表面形状を測定した場合の方が、「うねり」の山数の多くなる高周波数帯域での表面形状を高精度でもって計測することができる。 【0021】また、本発明の機械部品の表面形状測定装置は、前記被測定物は前記被測定物保持手段に吸引保持されていることを第2の特徴としている。 【0022】第2の特徴によれば、前記被測定物は前記被測定物保持手段に吸引保持されているので、前記被測定物が摩耗することもない。 【0023】また、本発明の機械部品の表面形状測定装置は、被測定物保持手段への装着・離脱を自動的に行う装着・離脱機構と、前記被測定物の測定位相を自動的に変更する位相変更機構とを備えていることを第3の特徴としている。 【0024】上記第3の特徴によれば、被測定物のローディング(装着)からアンローディング(離脱)までの計測工程が全て自動化され、作業効率の向上を図ることができる。 【0025】さらに、本発明の機械部品の表面形状測定装置は、前記レーザドップラー速度計を含む装置本体部が遮蔽部材で覆われていることを第4の特徴としている。 【0026】上記第4の特徴によれば、装置本体部が遮蔽部材で覆われているので、測定中における音や風等の外乱ノイズの影響を排除することが可能となり、測定結果の信頼性向上を図ることができる。 【0027】また、本発明の機械部品の表面形状測定装置は、前記被測定物保持手段と該被測定物保持手段を回転駆動させる駆動モータとの間に中間回転部材が介装され、かつ該中間回転部材と前記被測定物保持手段とを切り離し可能とするクラッチ機構が設けられていることを第5の特徴としている。 【0028】上記第5の特徴によれば、測定時には前記クラッチ機構を介して前記被測定物保持手段と前記中間回転部材とを切り離すことが可能となり、前記中間回転部材に振動が発生したり前記中間回転部材と前記被測定物保持手段との間に取付誤差が生じた場合であっても被測定物保持手段の回転精度が悪化して測定精度に悪影響を及ぼすことがなくなる。 【0029】さらに、本発明の機械部品の表面形状測定装置は、上記第1〜第5の特徴を組み合わせることにより、高精度な形状データの要求に対し、より一層の測定精度の信頼性向上を図ることができる。 【0030】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面に基づき詳説する。 【0031】図2は本発明に係る機械部品の表面形状測定装置の平面図であり、図3は図2の正面図である。 【0032】図2及び図3において、表面形状測定装置は、装置本体部1が、内壁に防音材2が張着された防音カバー3の内部に収容されている。 【0033】装置本体部1は、被測定物としての転動体4の真円度(表面形状)を測定するレーザドップラー速度計5と、転動体4を保持しながら該転動体4を回転させる回転駆動系6と、転動体4を回転駆動系6に供給するローダー部7と、転動体4を回転駆動系6から取出すアンローダー部8とを備え、前記レーザドップラー速度計5、ローダー部7及びアンローダー部8は基台9に載設されている。 【0034】レーザドップラー速度計5は、光のドップラー効果を測定原理としたセンサであって、被測定物である転動体4から反射される散乱光の周波数が転動体4の移動速度によって比例的に変化することを利用することにより、微小な表面振動をレーザを使用して非接触で表面形状を測定する。そして、レーザドップラー速度計5により得られた測定データはアンプ42により増幅され、該アンプ42からの出力信号はフィルタ43によりノイズ成分が電気的に除去されて、メータ44に測定値が表示される。 【0035】また、回転駆動系6は、転動体4を吸着保持する測定スピンドル10と、該測定スピンドル10に連接される中間スピンドル11と、該中間スピンドル11と測定スピンドル10との間に介在されたクラッチ部12と、前記中間スピンドル11を介して測定スピンドル10に動力を伝達する駆動モータ13とを備えている。そして、基台9には孔が貫設され、測定スピンドル10は、該孔に挿通されると共に鍔部14を介して基台9に固着されている。 【0036】中間スピンドル11は、断面L字状のスピンドル支持部材19を介して基台9に固着されると共に、該中間スピンドル11の回転軸にはプーリ20が装着されている。 【0037】駆動モータ13は、断面L字状のモータ支持部材21を介して基台9に固着されると共に、該駆動モータ13の回転軸にはプーリ22が装着されている。そして、プーリ20とプーリ22との間にはベルト50が懸架され、駆動モータ13からの動力は中間スピンドル11を介して測定スピンドル10に伝達される。 【0038】また、ローダー部7は、転動体4を供給する供給シュート23と、インデックス24と、図3の仮想線に示すようにインデックス24を中心に矢印B方向に旋回運動するローダー本体25と、ローダー本体25の先端近傍に取り付けられた吸入口26と、該吸入口26に接続された吸引パイプ27と、該吸引パイプ27に接続された真空ポンプ(不図示)とを備えている。 【0039】さらに、アンローダー部8は、図4に示すように、インデックス28と、仮想線に示すようにインデックス28を中心に矢印C方向に旋回運動するアンローダー本体29と、アンローダー本体29の先端近傍に設けられた排出口30と、該排出口30に接続された吸引パイプ31と、吸引パイプ31に接続された真空ポンプ(不図示)と、転動体4を排出する排出シュート32とを備え、さらに排出口30にはシール部材(Oリング)33が装着されている。 【0040】また、測定スピンドル10は、図5に示すように、スピンドル本体34の回転軸と、ビス35を介してスピンドル本体34の回転軸の上部に固着される転動体保持部36と、不図示のビスを介してスピンドル本体34の回転軸の下部に固着される押え板37とを有している。 【0041】転動体保持部36は、中央部に細孔38が形成されると共に、細孔38の上部には転動体4を吸引保持する略半円形状の凹部15が形成され、さらに細孔38の下部には該細孔38より大径の孔39が形成されている。 【0042】また、スピンドル本体34の回転軸には前記孔39と連通する孔16が形成されると共に、スピンドル本体34の回転軸の下部には孔16より大径の孔40が形成されている。そして、孔40の内部には矢印A方向に弾発付勢するバネ17と該バネ17に固着されたボール18とが収容されている。すなわち、押え板37にはボール18の直径よりも小径の孔41が中央部に貫設されており、バネ17は孔40の拡開部40aに着座されると共に、ボール18は押え板37の孔41に当接され、これによりスピンドル10の下端がボール18と孔41とで封止可能とされている。 【0043】次に、本測定装置を使用して転動体の真円度を測定する場合の測定方法について詳述する。 【0044】図2〜図4において、まず、ローダー部7の真空ポンプ(不図示)を駆動させ、供給シュート23に供給されている転動体4を吸引パイプ26を介して吸入口26に吸着させ、ローダー本体25をインデックス24を中心に矢印B方向に旋回させて図3の仮想線に示すように転動体4を測定スピンドル10の凹部15に載置し、その後ローダー本体25を旋回させて実線に示す位置に戻す。 【0045】次に、アンローダー本体29をインデックス28を中心に矢印C方向に旋回させて図4の仮想線に示すようにアンローダー部8の吸入口30を測定スピンドル10の凹部15の上方に移動する。 【0046】そして、図6に示すように、吸入口30を凹部15に被せ、測定スピンドル10と吸引パイプ31との間をシール部材33によって気密状態とし、次いで真空ポンプを駆動させて吸引パイプ31の内部を真空状態にする。これにより転動体4は吸引パイプ31側に吸引されて上昇する一方、測定スピンドル10の下端はバネ17及びボール18と押え板37とにより封止されているので、測定スピンドル10の内部、すなわち凹部15、孔39、16、40の空気が排出され、これにより測定スピンドル10の内部が真空状態となる。 【0047】このようにして測定スピンドル10の内部が真空状態となると転動体4は下降し、転動体4が凹部15に密着した状態で測定スピンドル10の内部は真空状態を維持する。次いで、このように転動体4を真空吸引力で測定スピンドル10の凹部15に保持させた後、アンローダー本体29を旋回させて実線で示す位置に戻す。 【0048】次に、駆動モータ13を駆動させて測定スピンドル10を回転させ、レーザドップラー速度計5で転動体4の真円度形状を計測する。このとき測定スピンドル10が所定の測定回転速度に到達するとクラッチ部12を測定スピンドル10から切り離し、測定時における中間スピンドル11の振動や中間スピンドル11と測定スピンドル10との間の取付誤差の測定精度に及ぼす影響を排除する。 【0049】また、転動体4の測定軌跡を変更する場合は、図7に示すように、クラッチ部12に内蔵された押上げピン12aによりボール18を矢印D方向に押し上げ、孔41から測定スピンドル10の内部に空気を導入して真空状態を破壊し、この後、再びアンローダー本体28を凹部15の上方に搬送して上述と同様の操作を行う。そしてこのとき吸引パイプ31に吸引されて上昇している転動体4は、任意の回転運動をしながら下降して凹部15に戻り、これにより測定軌跡の変更が行なわれる。 【0050】このようにして1個の転動体4について、表面形状の測定が終了すると、上述と同様、真空状態を破壊した後、再びアンローダー本体29を凹部15の上方に搬送し、転動体4を吸引パイプ31に吸着させた状態でインデックス28を中心にアンローダー本体29を旋回させて実線に示す位置に該アンローダー本体29を戻し、真空ポンプを停止させて転動体4を排出シュート32に収容する。 【0051】このように本実施の形態では非接触式のレーザドップラー速度計5を使用して転動体4の真円度形状を計測しているので、従来のような押圧力や摩擦力の影響を受けることなく、「うねり」の山数の多い高周波数帯域でも転動体4の表面形状を高精度でもって計測することができる。しかも、転動体4を真空により吸引保持しているので、測定中に転動体4が摩耗等を生じることもない。 【0052】また、本実施の形態では、測定中は装置本体部1を防音カバー3で覆っているので、測定中に音や風等の外乱ノイズの影響を受けることもなく、測定精度の信頼性向上を図ることができる。 【0053】図8は、装置本体部1を防音カバー3で覆った場合と覆わなかった場合の非測定時における特性図であって、実線は装置本体部1を防音カバー3で覆った場合を示し、破線は装置本体部1を防音カバー3で覆わなかった場合を示している。尚、横軸は「うねり」の山数、縦軸はノイズ片振幅(nm)である。 【0054】この図8から明らかなように、防音カバー3を設置することにより、風や音の外乱ノイズの影響が低減され、したがって、防音カバー3を設置することにより上述した外乱ノイズの影響が極力抑制されて高精度な測定データを得ることができることが判る。 【0055】さらに、本実施の形態では測定スピンドル10が所定の測定回転速度に到達するとクラッチ部12を測定スピンドル10から切り離し、これにより中間スピンドル11の振動や測定スピンドル10と中間スピンドル11との間の取付誤差の影響を回避しているので、より高精度な測定結果を得ることができる。 【0056】図9は中間スピンドル11を測定スピンドル10から切り離した状態(以下、「切離状態」という)における測定精度を中間スピンドル11と測定スピンドル10を連結した状態(以下、「連結状態」という)との対比で示した特性図であって、実線は直径2mmの転動体を回転速度18/secまで増速した後、切離状態直後の測定結果を示し、破線は同一条件で連結状態を維持した場合の測定結果を示す。尚、図中、横軸は「うねり」の山数、縦軸は変位片振幅(nm)である。 【0057】この図9から明らかになるように、連結状態では転動体の真の表面形状データに中間スピンドル11と測定スピンドル10の取付誤差が加算されるため、正確な表面形状データを得ることができなくなる虞があるのに対し、切離状態では前記取付誤差の影響を受けないため測定結果として表面形状データのみが得られ、測定精度を向上させることができる。 【0058】このように本測定装置によれば、レーザドップラー速度計5を使用し、且つ真空の吸引力により転動体4を測定スピンドル10に保持しているので、高速回転時で計測した場合であっても「うねり」の山数の多い高周波数帯域で高精度な測定結果を得ることができ、しかも装置本体部1を遮音カバー3で覆っているので、音や風等の外乱ノイズの影響を極力排除することができ、またクラッチ部12により測定中は測定スピンドル10が中間スピンドル11と分離されるので、中間スピンドル11の振動や中間スピンドル11と測定スピンドル10との取付誤差の測定精度に及ぼす影響を極力排除することができ、信頼性の優れた真円度形状データを得ることができる。 【0059】 【発明の効果】以上詳述したように本発明に係る機械部品の表面形状測定装置は、被測定物を保持して回転駆動する被測定物保持手段と、該被測定物保持手段に保持されている被測定物の表面形状を計測する表面形状計測手段とを備えた機械部品の表面形状測定装置において、前記表面形状計測手段が、非接触式のレーザドップラー速度計で構成されているので、押圧力や摩擦力の影響を受けることもなく、また高周波数帯域での分解能性能にも優れているため、高速回転時でも被測定物の表面形状を高精度に計測することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004204 【氏名又は名称】日本精工株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年12月15日(1999.12.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100081880 【弁理士】 【氏名又は名称】渡部 敏彦
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| 【公開番号】 |
特開2001−174230(P2001−174230A) |
| 【公開日】 |
平成13年6月29日(2001.6.29) |
| 【出願番号】 |
特願平11−355804 |
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