トップ :: G 物理学 :: G01 測定;試験




【発明の名称】 光学的検出手段の検出データ更正方法及び光学的検出手段を備えた位置検出装置並びに電子部品の実装装置
【発明者】 【氏名】阿南 誠

【氏名】岩田 裕二

【氏名】大草 隆

【要約】 【課題】カメラその他の光学的検出手段における検出データの更正を、機械的な動作を伴う機構誤差の影響なしに実現することのできる更正方法及び当該更正方法を可能とする位置検出装置並びに当該位置検出装置を有する電子部品の実装装置を提供する。

【解決手段】撮像ユニット163,164の上方に、基準マークを配列形成した光学基準板1651を備えた基準ユニット165を繰り出し、撮像ユニット163,164の各カメラによって光学基準板1651を撮影し、各カメラ毎に、基準マークの検出データと基準マークの位置情報とから位置情報に関する基準パラメータを更新する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 対象物の位置を光学的に検出可能な光学的検出手段の検出データ更正方法であって、前記光学的検出手段によって検出可能な複数の基準マークを広がりを持って分布させてなる一体の基準部材を、前記光学的検出手段の検出範囲に重なる所定領域に配置し、前記基準部材を前記対象物として、前記光学的検出手段により前記基準マークを検出し、検出された前記基準マークに対応する予め格納された若しくは前記基準マークとともに読み取られたマーク位置情報と、前記光学的検出手段の前記基準マークに対する検出データとを比較することにより、前記光学的検出手段の検出データの位置情報に関する基準パラメータを決定し、該基準パラメータに基づいて前記光学的検出手段の検出データを更正することを特徴とする光学的検出手段の検出データ更正方法。
【請求項2】 請求項1において、前記検出データの更正処理は、前記光学的検出手段の検出範囲内における特定位置の座標値を、前記マーク位置情報と、前記基準マークの検出データとの比較により求めて、前記基準パラメータの更新値とするものであることを特徴とする光学的検出手段の検出データ更正方法。
【請求項3】 請求項1又は請求項2において、前記基準部材は、透明基板の板面に沿って前記基準マークを分布させてなるものであることを特徴とする光学的検出手段の検出データ更正方法。
【請求項4】 請求項1から請求項3までのいずれか1項において、前記基準マークは前記基準部材において規則的に分散配置され、前記マーク位置情報は前記基準マークの配列アドレスを含むことを特徴とする光学的検出手段の検出データ更正方法。
【請求項5】 請求項1から請求項4までのいずれか1項において、前記基準部材には、前記基準マーク毎に前記マーク位置情報が対応づけられた状態で前記光学的検出手段により光学的に読み取り可能に設けられていることを特徴とする光学的検出手段の検出データ更正方法。
【請求項6】 請求項1から請求項5までのいずれか1項において、前記基準部材の前記基準マークを、複数の前記光学的検出手段の検出範囲を包含し得る領域に広がるように分布させ、複数の前記光学的検出手段に対して一括して更正処理を行うことを特徴とする光学的検出手段の検出データ更正方法。
【請求項7】 請求項1から請求項6までのいずれか1項において、前記基準部材の前記基準マークを、移動可能な前記光学的検出手段において設定された複数の検出位置における前記検出範囲を包含し得る領域に広がるように分布させ、複数の前記検出範囲に対して一括して更正処理を行うことを特徴とする光学的検出手段の検出データ更正方法。
【請求項8】 対象物の位置を光学的に検出可能な光学的検出手段と、該光学的検出手段の検出データに基づいて前記対象物の位置を特定するように構成されたデータ処理手段とを有する位置検出装置であって、前記光学的検出手段の検出範囲に配置可能に構成され、前記光学的検出手段によって検出可能な複数の基準マークを広がりを持って分布させてなる一体の基準部材を有し、前記検出範囲に配置された前記基準部材を前記対象物として、前記光学的検出手段により前記基準マークを検出し、検出された前記基準マークに対応する予め格納された若しくは前記基準マークとともに読み取られたマーク位置情報と、前記光学的検出手段の前記基準マークに対する検出データとを比較することにより、前記光学的検出手段の検出データの位置情報を更正処理する更正処理手段を備えていることを特徴とする位置検出装置。
【請求項9】 請求項8において、前記更正処理手段は、前記光学的検出手段の検出範囲内の特定位置の座標値を、前記マーク位置情報と前記基準マークの検出データとの比較により求めて、位置情報に関する基準パラメータとして更新するものであることを特徴とする位置検出装置。
【請求項10】 請求項8又は請求項9において、前記基準部材は、透明基板の板面に沿って前記基準マークを分布させてなることを特徴とする位置検出装置。
【請求項11】 請求項8から請求項10までのいずれか1項において、前記基準マークは前記基準部材において規則的に分散配置されていることを特徴とする位置検出装置。
【請求項12】 請求項8から請求項11までのいずれか1項において、前記基準部材には、前記基準マーク毎に前記マーク位置情報が対応づけられた状態で前記光学的検出手段により光学的に読み取り可能に設けられていることを特徴とする位置検出装置。
【請求項13】 請求項8から請求項12までのいずれか1項において、前記基準部材を、前記光学的検出手段の検出領域に対して出没可能に移動させる移動機構を備えていることを特徴とする位置検出装置。
【請求項14】 請求項8から請求項13までのいずれか1項において、複数の前記光学的検出手段が設けられ、前記基準部材の前記基準マークは、複数の前記光学的検出手段の検出範囲を包含し得る領域に広がるように分布していることを特徴とする位置検出装置。
【請求項15】 請求項8から請求項14までのいずれか1項において、前記光学的検出手段は複数の検出範囲を有するように移動可能に構成され、前記基準部材の前記基準マークは、複数の前記検出範囲を包含し得る領域に広がるように分布していることを特徴とする位置検出装置。
【請求項16】 請求項8から請求項15までのいずれか1項に記載された位置検出装置と、電子部品を被実装部材に実装するための実装機構と、前記電子部品と前記被実装部材の少なくとも一方を前記光学的検出手段によって検出することにより得られた検出データから前記電子部品と前記被実装部材の少なくとも一方に関する位置情報を得て、該位置情報に基づいて実装時における前記電子部品又は前記被実装部材の位置決めを行うための制御手段とを有することを特徴とする電子部品の実装装置。
【請求項17】 請求項16において、前記位置検出装置には、前記電子部品を検出する第1の光学的検出手段と、前記被実装部材を検出する第2の光学的検出手段とを有し、前記制御手段は、前記第1の光学的検出手段の前記検出データにより前記電子部品の位置情報を求めるとともに前記第2の光学的検出手段の前記検出データにより前記被実装部材の位置情報を求め、或いは、前記電子部品と前記被実装部材との相対的位置情報を求めるように構成されていることを特徴とする電子部品の実装装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学的検出手段の検出データ更正方法及び光学的検出手段を備えた位置検出装置並びに電子部品の実装装置に係り、特に、複数の光学的検出手段若しくは複数の検出位置を有する位置検出装置において好適な検出データ更正技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、従来の電子部品の実装装置においては、例えば特開平6−236904号に記載されている技術のように、電子部品のアライメントマークを検出する部品側カメラと、電子部品が実装される被実装部材である回路基板などのアライメントマークを検出する実装側カメラとを用意し、部品側カメラにより撮影した画像から電子部品の位置を特定し、実装側カメラにより撮影した画像から被実装部材の実装領域の位置を特定し、これらの位置関係に基づいて移動制御系を動作させ、例えば被実装部材を支持するXYθテーブルを稼動させることによって電子部品と被実装部材との相対的位置関係を適切なものに調整した上で、電子部品を実装するようにしている。
【0003】近年の電子部品自体の小型化や電子部品に設けられた端子の狭ピッチ化などによって、電子部品の実装時における位置精度に対する要求は急速に厳しいものとなってきている。このため、電子部品の実装装置においては、部品側カメラ及び実装側カメラの環境変化(例えば温度変化)による位置ずれや部品側カメラ及び実装側カメラを移動させるための移動機構の機構誤差などに起因する電子部品と被実装部材との相対的位置関係の誤差が実装精度に大きく影響するようになってきた。
【0004】そこで、従来、例えば特開平9−8104号に記載されているように、ボンディングステージ上にキャリブレーション用の基準マークを形成し、ボンディングステージをチップ検出位置に移動させて部品側カメラにより基準マークを検出しまた、ボンディングステージをボンディング位置に移動させて実装側カメラにより同じ基準マークを検出することによって、両カメラを移動制御する移動制御系のパラメータを補正更新してカメラ位置の更正を行い、この更新されたパラメータに基づいて以後の両カメラの移動制御を実施する方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来のカメラ位置の更正方法においては、チップ検出位置とボンディング位置との間を移動可能なボンディングステージ上の基準マークを用いて部品側カメラと実装側カメラの位置を更正しているため、ボンディングステージ等の基準となる移動体の存在が不可欠であり、このような移動体を不要とする実装装置やこのような移動体を組み込むことのできない構造の実装装置においては適用できないという問題点がある。
【0006】また、上記の更正方法ではボンディングステージなどの移動体の移動機構における機械的誤差や当該誤差の経時変化がカメラ位置の更正精度に大きく影響するため、移動体の移動機構を高精度化する必要があるとともに、カメラ位置の更正精度が、機械的な動作を伴う移動機構の誤差によって制限されることにより、精度の向上に限界があるという問題点もある。
【0007】そこで本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、カメラその他の光学的検出手段における検出データの更正を、機械的な動作を伴う機構誤差の影響なしに実現することのできる更正方法及び当該更正方法を可能とする位置検出装置並びに当該位置検出装置を有する電子部品の実装装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明の光学的検出手段の検出データ更正方法は、対象物の位置を光学的に検出可能な光学的検出手段の検出データ更正方法であって、前記光学的検出手段によって検出可能な複数の基準マークを広がりを持って分布させてなる一体の基準部材を、前記光学的検出手段の検出範囲に重なる所定領域に配置し、前記基準部材を前記対象物として、前記光学的検出手段により前記基準マークを検出し、検出された前記基準マークに対応する予め格納された若しくは前記基準マークとともに読み取られたマーク位置情報と、前記光学的検出手段の前記基準マークに対する検出データとを比較することにより、前記光学的検出手段の検出データの位置情報に関する基準パラメータを決定し、該基準パラメータに基づいて前記光学的検出手段の検出データを更正することを特徴とする。
【0009】この発明によれば、一体の基準部材において広がりを持って複数分布された基準マークを光学的検出手段により検出し、当該基準マークのマーク位置情報と基準マークの検出データとを比較して検出データの位置情報に関する基準パラメータを決定し、この基準パラメータに基づいて検出データを更正するようにしたことにより、光学的検出手段の検出データに対する更正処理を基準部材における基準マークが分布する範囲内でさえあれば、任意の場所において行うことができるため、光学的検出手段が複数ある場合、光学的検出手段が移動可能に構成されていて複数の検出位置において対象物の位置検出を行う場合、光学的検出手段が移動可能に構成されていて対象物に応じて適宜の検出位置において位置検出を行う場合などにおいて、検出対象や検出手段を動作させる移動機構の移動精度など、機械的動作精度の影響を受けることなく、正確且つ確実に検出データの更正を行うことができる。
【0010】ここで、検出データの更正としては、光学的検出手段において上記基準パラメータによる更正を行い、更正された検出データを光学的検出手段から出力する場合と、光学的検出手段から出力された検出データを外部装置(コンピュータなどのデータ処理手段)によって更正して用いる場合とのいずれの場合をも含むものである。
【0011】また具体的には、例えば、基準マークのマーク位置情報から、基準部材を基準とする基準マークの位置データを求めることができ、この位置データと、基準マークの検出データとの関係から、検出データから基準部材を基準とする位置データを導出するための基準パラメータを求めることができる。基準部材を基準とする位置データは、光学的検出手段の検出位置の精度には影響を受けない。また、複数の光学的検出手段の検出データや複数の検出位置における検出データを用いる場合、基準部材を基準とする位置データは、これらの複数の検出データ間の整合性を確保するための指標となる。
【0012】本発明において、前記検出データの更正処理は、前記光学的検出手段の検出範囲内における特定位置の座標値を、前記マーク位置情報と、前記基準マークの検出データとの比較により求めて、前記基準パラメータの更新値とするものであることが好ましい。
【0013】この発明によれば、基準パラメータとして検出範囲内の特定位置の座標値を用いることにより、検出データの位置情報としての検出対象物における所定部位の座標値を、特定位置の座標値を示す基準パラメータにより容易に更正することができる。
【0014】本発明において、前記基準部材は、透明基板の板面に沿って前記基準マークを分布させてなるものであることが好ましい。
【0015】この発明によれば、透明基板の板面に沿って基準マークを分布させた基準部材を用いることにより、光学的検出手段により基準マークを容易に検出することができる。透明基板としては、石英や各種ガラスなどを用いることが変形を低減できる点で好ましい。また、基準マークは、基板板面上にフォトリソグラフィ法などによって形成された基準パターンであることが好ましく、例えば、金属蒸着膜などを用いることができる。
【0016】本発明において、前記基準マークは前記基準部材において規則的に分散配置され、前記マーク位置情報は前記基準マークの配列アドレスを含むことが好ましい。
【0017】この発明によれば、基準マークが規則的に分散配置されているとともにマーク位置情報として基準マークの配列アドレスが含まれていることにより、基準マークと配列アドレスによって基準マークの基準部材における位置付けを知ることができるため、基準マークの位置付けと、基準マークの検出データとによって、位置情報に関する基準パラメータを容易に導き出すことができる。
【0018】ここで配列アドレスとしては、例えば、基準マークがマトリクス状に配列されている場合には、行数及び列数を規定した数字、或いは、この数字に所定の対応関係を有する任意の数字、文字若しくは図形等の種々の模様を用いることができる。
【0019】本発明において、前記基準部材には、前記基準マーク毎に前記マーク位置情報が対応づけられた状態で前記光学的検出手段により光学的に読み取り可能に設けられていることが好ましい。
【0020】この発明によれば、マーク位置情報が基準マークに対応付けられた状態で光学的検出手段により光学的に読み取り可能に設けられていることにより、基準マークの位置情報を、別途の手段を用いることなく、確実に獲得することができる。ここで、光学的に読み取られたマーク位置情報は、公知の画像処理技術(例えばOCR(光学的文字認識)技術に用いられる技術)によってイメージ(画像)データから所定の文字情報に変換してから用いることができる。
【0021】本発明において、前記基準部材の前記基準マークを、複数の前記光学的検出手段の検出範囲を包含し得る領域に広がるように分布させ、複数の前記光学的検出手段に対して一括して更正処理を行うことが好ましい。
【0022】この発明によれば、複数の光学的検出装置の検出範囲を包含し得る領域に基準マークが広がるようにし、複数の光学的検出手段に対して一括して更正処理を行うことにより、機械的誤差を含まない状態で、また、基準部材の配置の位置精度にも影響されずに、光学的検出装置の各検出範囲間の位置情報を相互に整合させることができる。
【0023】本発明において、前記基準部材の前記基準マークを、移動可能な前記光学的検出手段において設定された複数の検出位置における前記検出範囲を包含し得る領域に広がるように分布させ、複数の前記検出範囲に対して一括して更正処理を行うことが好ましい。
【0024】この発明によれば、光学的検出手段の複数の検出位置における検出範囲を包含し得る領域に基準マークが広がるように分布させることにより、複数の検出位置に対応する複数の検出範囲に対して一括して更正処理を行うことができるので、複数の検出位置の検出範囲間の位置情報を相互に整合させることができ、例えば、光学的検出手段の移動機構等による機械的誤差の影響を排して、また、基準部材の配置の位置精度にも影響されずに、検出データ間の位置関係を正確に求めることが可能になる。
【0025】次に、本発明の位置検出装置は、対象物の位置を光学的に検出可能な光学的検出手段と、該光学的検出手段の検出データに基づいて前記対象物の位置を特定するように構成されたデータ処理手段とを有する位置検出装置であって、前記光学的検出手段の検出範囲に配置可能に構成され、前記光学的検出手段によって検出可能な複数の基準マークを広がりを持って分布させてなる一体の基準部材を有し、前記検出範囲に配置された前記基準部材を前記対象物として、前記光学的検出手段により前記基準マークを検出し、検出された前記基準マークに対応する予め格納された若しくは前記基準マークとともに読み取られたマーク位置情報と、前記光学的検出手段の前記基準マークに対する検出データとを比較することにより、前記光学的検出手段の検出データの位置情報を更正処理する更正処理手段を備えていることを特徴とする。
【0026】本発明において、前記更正処理手段は、前記光学的検出手段の検出範囲内の特定位置の座標値を、前記マーク位置情報と前記基準マークの検出データとの比較により求めて、位置情報に関する基準パラメータとして更新するものであることが好ましい。
【0027】本発明において、前記基準部材は、透明基板の板面に沿って前記基準マークを分布させてなることが好ましい。
【0028】本発明において、前記基準マークは前記基準部材において規則的に分散配置されていることが好ましい。
【0029】本発明において、前記基準部材には、前記基準マーク毎に前記マーク位置情報が対応づけられた状態で前記光学的検出手段により光学的に読み取り可能に設けられていることが好ましい。
【0030】本発明において、前記基準部材を、前記光学的検出手段の検出領域に対して出没可能に移動させる移動機構を備えていることが好ましい。
【0031】本発明において、複数の前記光学的検出手段が設けられ、前記基準部材の前記基準マークは、複数の前記光学的検出手段の検出範囲を包含し得る領域に広がるように分布していることが好ましい。
【0032】本発明において、前記光学的検出手段は複数の検出範囲を有するように移動可能に構成され、前記基準部材の前記基準マークは、複数の前記検出範囲を包含し得る領域に広がるように分布していることが好ましい。
【0033】本発明の電子部品の実装装置は、上記のいずれかに記載された位置検出装置と、電子部品を被実装部材に実装するための実装機構と、前記電子部品と前記被実装部材の少なくとも一方を前記光学的検出手段によって検出することにより得られた検出データから前記電子部品と前記被実装部材の少なくとも一方に関する位置情報を得て、該位置情報に基づいて実装時における前記電子部品又は前記被実装部材の位置決めを行うための制御手段とを有することを特徴とする。
【0034】本発明において、前記位置検出装置には、前記電子部品を検出する第1の光学的検出手段と、前記被実装部材を検出する第2の光学的検出手段とを有し、前記制御手段は、前記第1の光学的検出手段の前記検出データにより前記電子部品の位置情報を求めるとともに前記第2の光学的検出手段の前記検出データにより前記被実装部材の位置情報を求め、或いは、前記電子部品と前記被実装部材との相対的位置情報を求めるように構成されていることが好ましい。
【0035】なお、上記各発明において、上記方法、位置検出装置を液晶パネルの実装領域への半導体チップの実装ユニットに用いることが好ましい。このユニットにおいては、実装前に半導体チップと液晶パネルとの相対的位置を検出する必要があり、撮像手段によって半導体チップ及び液晶パネルの所定部位を撮影し、その画像を処理することによって半導体チップと液晶パネルの実装領域とを相互に位置決めする。
【0036】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明に係る光学的検出手段の検出データ更正方法及び光学的検出手段を備えた位置検出装置並びに電子部品の実装装置の実施形態について詳細に説明する。以下に詳述する実施形態は液晶パネルの製造工程において用いる液晶駆動用ドライバICを液晶パネルに実装するための実装装置であり、特に、液晶パネルが液晶封入領域外の基板上に液晶駆動用ドライバICを実装した所謂COG(Chip On Glass)構造を有する場合において、液晶パネルの基板上に上記ドライバICを実装する一連の工程をインライン方式によって実行する装置に関するものである。
【0037】[実装装置の全体構成]最初に、本実施形態の実装装置の全体構成を説明する。図13は、本実施形態の実装装置の全体構成の平面図に相当するものを模式的に示す全体平面構成図である。この実装装置100には給材ユニット110が設けられている。給材ユニット110は、液晶パネル(シール材を介して2枚の透明基板を貼り合わせ、シール材の内側に液晶を封入したもの。)Pを搬送コンベア111上に載置したトレイ112内に複数収容し、トレイ112を図示下方に向けて搬入する。搬入位置には移載ロボット113が設置されており、この移載ロボット113によってトレイ112上の液晶パネルPを一つずつインデックステーブルA上に移載するようになっている。インデックステーブルAには複数(図示例では4つ)の指定位置が設けられ、液晶パネルPは最初の指定位置A1に載置された後、インデックステーブルAの回転に従って次の指定位置A2に送られる。
【0038】指定位置A2に対応してプラズマ処理ユニット120が設置されている。プラズマ処理ユニット120は、所定の処理ガスをプラズマ化して指定位置A2に載置された液晶パネルPに吹付けるようになっている。例えば、上記の処理ガスを、放電ノズルを通して液晶パネルPに向けて供給することによって、液晶パネルPの実装領域上の有機物を分解除去することができる。また、実装領域における基板表面の濡れ性を向上させる効果も有する。処理ガスとしては例えば窒素ガスを用いることができる。このプラズマ処理ユニット120は、液晶パネルPのインライン方式の処理過程を可能とするために大気圧プラズマ方式となっており、大気圧の処理ガスを電離してプラズマを発生させ、このプラズマをそのままインデックステーブルA上の液晶パネルPに吹付けるように構成されている。
【0039】次に、指定位置A3においては、姿勢検出ユニット130によってインデックステーブルA上に載置された液晶パネルPの実装領域を撮影し、実装領域上に形成されたアライメントマークを検出し、液晶パネルPの姿勢を特定する。姿勢検出ユニット130には、液晶パネルPの実装領域を撮影するCCDカメラ等からなる撮像手段と、この撮像手段によって撮影された画像に画像処理を施して、実装領域に形成されたアライメントマーク(図示せず)を検出し、液晶パネルPの載置姿勢を判定する画像処理部(例えばコンピュータ内のプログラムの一部として上記機能が実現されていてもよい。)とが設けられる。
【0040】次に、そのまま液晶パネルPは指定位置A4へと送られ、移載ユニット140によってインデックステーブルBへと移載される。移載ユニット140には、液晶パネルPを保持する保持アーム部141と、保持アーム部141をインデックステーブルAとインデックステーブルBとの間において移動させる駆動部142とが設けられている。保持アーム部141は、インデックスユニットA上の液晶パネルPを把持してインデックステーブルBの指定位置B1にあるパネル保持部C上に載置する。このとき、上記の姿勢検出ユニット130において検出された液晶パネルPの姿勢に応じて、保持アーム部141によるパネル保持部C上への載置状態が制御されるようになっており、パネル保持部C上には、液晶パネルPがあらかじめ定められた所定の姿勢にて載置される。
【0041】次に、指定位置B1のパネル保持部C上の液晶パネルPはインデックステーブルBの回転に従って指定位置B2に移動する。そして、指定位置B2のパネル保持部C上に載置された液晶パネルPの実装部分には、ACF貼着ユニット150によって異方性導電フィルム(Anisotropic ConductiveFilm)Qが貼着される。
【0042】次に、異方性導電フィルムQが実装領域上に貼着された液晶パネルPは、インデックステーブルBの回転に従って指定位置B3に移動する。この指定位置B3においては、仮圧着ユニット160により液晶駆動ドライバICなどの半導体チップRが液晶パネルPの実装領域上の上記異方性導電フィルムQの表面上に仮圧着されるようになっている。仮圧着ユニット160には、図示しない給材機構によって供給される半導体チップRを受け取る一対のチップ支持部(半導体チップRを所定姿勢で下方から支持し、所定姿勢で保持するための案内構造を備えたものである。)161a,161bを有し、これらのチップ支持部161a,161bの位置を反転させることの可能なチップ受け渡し機構161(半導体チップを予めほぼ一定姿勢で受け渡すように構成されたプリアライメント旋回機構である。)と、このチップ受け渡し機構161の図示右側に位置するチップ支持部から半導体チップを受け取る一対の仮圧着ヘッド(チップ支持部上に支持されている半導体チップRを上方から把持するための機械的把持機構又は真空吸着構造などからなる保持手段を備えているとともに、保持された半導体チップRの姿勢をX,Y,θ方向に修正可能であって、さらに、図の紙面に直交する方向に移動可能且つ加圧可能に構成されている。)162a,162bを備え、これらの仮圧着ヘッド162a,162bの位置を交互に反転させることが可能であるとともに、全体として図示左右方向に移動可能であるように構成された仮圧着機構162とを有している。
【0043】また、指定位置B3のパネル保持部Cに保持された液晶パネルPの実装領域を下方から撮影するための撮像ユニット163と、上記仮圧着ヘッド162a,162bのうちの図示右側に位置する方に保持された半導体チップRを下方から撮影するための撮像ユニット164とが並列して設けられている。これらの撮像ユニット163,164は、半導体チップRが液晶パネルPの実装領域上に仮圧着される直前において、液晶パネルPの実装領域と、半導体チップRの下面部とをそれぞれ撮影する。この撮影画像に基づいて、図示しないコンピュータ装置は所定のプログラムに従って実装領域に形成された図示しないアライメントマークの位置と、半導体チップRの下面に形成された図示しないアライメントマークの位置を検出し、両者の位置関係を合わせるように上記仮圧着ヘッド162a,162bの姿勢を制御する。姿勢制御された仮圧着ヘッド162a,162bは、半導体チップRを液晶パネルPの実装領域上の異方性導電フィルムQ上に押し付け、半導体チップRを仮圧着させる。
【0044】さらに、仮圧着ユニット160には、上記撮像ユニット163,164の検出データの位置情報の更正を行うための基準部材である光学基準板1651を取り付けた基準ユニット165が設けられている。この基準ユニット165は、光学基準板1651を図示斜め右上方向に移動可能とするように出没可能に構成されている。
【0045】次に、インデックステーブルBの回転に従って指定位置B4に移動した液晶パネルPは、移載ユニット170によって後述する本圧着ユニット180の仮置テーブル182上に移載される。移載ユニット170は、インデックステーブルB上に載置された液晶パネルPを保持する移載アーム171と、移載アーム171を移動させる駆動部172とから構成される。仮置テーブル182は、液晶パネルPを複数(図示例では2つ)並列配置できるように構成されている。
【0046】仮置テーブル182上において複数並列配置された液晶パネルPは、駆動部185により駆動される移載ヘッド186によって本圧着テーブル183上へ移送され、本圧着機構181により半導体チップRが液晶パネルP上に加熱された状態で加圧されることによって本圧着される。このように本圧着された液晶パネルPは再び移載ヘッド186によって除材テーブル184へ移載される。
【0047】上記本圧着機構181により加熱されながら液晶パネルPの実装領域上に半導体チップRが加圧されると、異方性導電フィルムQの樹脂基材は軟化して薄肉化され、樹脂基材中に分散された導電粒子が半導体チップRの電極端子と実装領域上の外部端子との双方に接触し、両者が導通した状態となり、この状態で加熱及び加圧が解除されると、樹脂基材が硬化して導通状態が維持される。
【0048】このようにして本圧着処理が終了し、半導体チップRが実装された液晶パネルPは搬出ユニット190の除材ロボット191によって除材テーブル184からトレイ192上に移載され、搬出コンベア193によって搬出されていく。
【0049】[仮圧着ユニットの細部構造]次に、図9及び図10を参照して上記の仮圧着ユニット160の具体的な構造について説明する。仮圧着ユニット160の上記チップ受け渡し機構161、撮像ユニット163,164及び基準ユニット165は、図9に示すように、いずれも装置のフレーム台100A上に取り付けられている。また、図9に示すチップ受け渡し機構161と、撮像ユニット164との間の上方位置には、図10に示す仮圧着ヘッド162a,162bを備えた仮圧着機構162が配置されている。仮圧着機構162はフレーム台100Aの上方に設置された図示しない支持枠に支持されており、仮圧着機構162全体が支持枠に対して指定位置B3に対して接離する方向に移動可能に構成されている。
【0050】仮圧着機構162においては、仮圧着ヘッド162aの基部と、中央の駆動軸1623とが2本のリンク1621(手前側のリンクのみを示す。)を介して連結され、仮圧着ヘッド162bの基部と、中央の駆動軸1623とが2本のリンク1622(手前側のリンクのみを示す。)を介して連結されていることにより、中央の駆動軸1623が回転することによって、一対の仮圧着ヘッド162a,162bが連動して回転するように構成されている。仮圧着ヘッド162a,162bは支持フレーム1624に取り付け支持され、この支持フレーム1624は駆動モータ1625によって回転駆動されるように構成されている。一方、駆動軸1623は最上部に配置された駆動モータ1626によって回転駆動される。また、上記の仮圧着ヘッド162a,162bは、支持フレーム1624に対して上下可能に取り付けられたヘッドフレーム1627に搭載されており、ヘッドフレーム1627は、通常は弾性力によって図示上方に付勢されているが、仮圧着時においては、図示しない駆動レバーが被圧端1628を下方に押し下げるように当接することによって、ヘッドフレーム1627とともに仮圧着ヘッド162a,162bが下方に移動し、半導体チップを実装領域に押し付けることができるように構成されている。
【0051】図9に示すように、基準ユニット165においては、ガラス等からなる円盤状の光学基準板1651が支持枠1653に対して回転自在に装着されている。支持枠1653の基部には光学基準板1651の回転方向の角度姿勢を調整可能に保持する角度調整機構1654が設けられている。支持枠1653は可動部材1650の先端に取り付け固定される。可動部材1650はフレーム台100A上に固定された支柱1655の上端部において水平方向に移動可能に取り付けられ、エアシリンダなどの駆動部1656によって直線的に動作するように構成されている。
【0052】図1には、仮圧着ユニット160の中心部の部分平面図を示す。液晶パネルPは2枚の透明基板が貼り合わされたものであり、下側の透明基板が上側の透明基板よりも張り出すことによって形成された実装領域SがインデックステーブルBの外周側に位置する姿勢でパネル保持部C上に吸着保持されている。指定位置B3においてパネル保持部C上の液晶パネルPにおける実装領域Sの中心部には異方性導電フィルムQが既に貼着されており、この異方性導電フィルムQの表面上に、図示しない仮圧着ヘッド162a,162bに保持された半導体チップRが仮圧着されるようになっている。
【0053】指定位置B3に配置されたパネル保持部Cの下方には撮像ユニット163が配置され、図示しない仮圧着ヘッドに保持された半導体チップRの下方には撮像ユニット164が配置されている。撮像ユニット163と撮像ユニット164は共に同一構造を有するので、図11を参照して撮像ユニット163についてのみ概略構造を説明する。図11(a)に示すように、撮像ユニット163は、例えばCCDカメラよりなる第1カメラ163Aと、同様の第2カメラ163Bとを有し、これらの第1カメラ163A及び第2カメラ163Bの上方に光偏向モジュール163Cが配置されたものである。この実施形態では第1カメラ163Aは通常、固定されており、第2カメラ163Bは図11(b)における上下方向に移動可能に構成されている。なお、後述するように、本実施形態では第1カメラ163Aもまた移動可能に構成されており、通常動作時において第1カメラもまた移動させるようにしても構わない。
【0054】光偏向モジュール163Cにおいては、第1カメラ163Aの直上位置に傾斜したハーフミラー面163c1が形成され、第2カメラ163Bの直上位置に傾斜した全反射面163c2が形成されている。これらのハーフミラー面163c1及び全反射面163c2は図示例のようにプリズムなどの表面に形成されていてもよい。また、ハーフミラー面の変わりに偏光ビームスプリッタ等を用いることも可能である。この光偏光モジュール163Cは、図示上方から入射した光の一部を、ハーフミラー面163c1を通過させて第1カメラ163Aへと導くと同時に、その光の一部をハーフミラー面163c1及び全反射面163c2でそれぞれ反射させて第2カメラ163Bにも導くように構成されている。このため、図11(b)に示すように、第2カメラ163Bを、第1カメラ163Aに対して図示左右方向に重なった位置に配置することも可能である。また、第2カメラ163Bは図示上下方向に移動可能に構成されているので、第2カメラ163Bの移動に従って撮像範囲163bもまた上下に移動する。したがって、図11(b)に示すように、第2カメラの位置を符号163B’に示すように図示左右方向に重ねて配置すると、その撮像範囲163b’が第1カメラ163Aの撮像範囲163aに重なるように設定することができる。その結果、第1カメラ163Aと第2カメラ163Bの鏡筒によって物理的に妨げられることなく、2つのカメラの撮像範囲を他方のカメラ位置に拘わらず相互に自由に設定することができる(両カメラの撮像範囲を完全に重ねる、すなわち完全に一致させることも可能である。)。
【0055】図12には、撮像ユニット163及び164によって液晶パネルPの実装領域S及び半導体チップRの下面を撮影する様子を示す。パネル保持部Cには光学的開口部CAが形成されており、この光学的開口部CAの直上位置に液晶パネルPの実装領域Sが配置されている。そして、光学的開口部CAは、撮像ユニット163の光軸163Gが通過するように設定されている。一方、指定位置B3に配置されたパネル保持部Cに隣接した位置に仮圧着ヘッド162aが配置され、この仮圧着ヘッド162aに保持された半導体チップRを撮像ユニット164の光軸164Gが通過するように設定される。この図示の状態において、撮像ユニット163,164によって液晶パネルPの実装領域Sと半導体チップRの下面とが撮影され、これらの撮影画像に対して公知の画像処理を施すことによって、液晶パネルPの実装領域Sに形成されている図示しないアライメントマークの位置と、半導体チップRの下面に形成されている図示しないアライメントマークの位置とをそれぞれ検出し、実装領域Sと半導体チップRとの間の位置ずれ情報が算出される。そして、この位置ずれ情報に基づき、仮圧着ヘッド162aはそのX,Y,θ調整機構によって姿勢が修正され、図示矢印Fに沿って移動し、半導体チップRを異方性導電フィルムQの表面上に押し付ける。
【0056】一方、図1に示すように、基準ユニット165の光学基準板1651の外周には作用軸1657が取り付けられ、この作用軸1657は、角度調整機構1654の調整ネジ1654aと、この調整ネジ1654aの反対側に取り付けられ、作用軸1657を反対側から所定の弾性力を持って加圧する弾性支持ピン1654bとに挟み付けられた状態で支持固定されている。この角度調整機構1654においては、調整ネジ1654aの螺合度合いを変化させることによって、作用軸1657の保持された位置を微妙に調整することができるように構成され、作用軸1657の保持された位置が変わることによって、光学基準板1651が支持枠1653内で回転し、光学基準板1651の回転角度方向の姿勢が変わるように構成されている。
【0057】上記の光学基準板1651は、後述するように液晶パネルP及び半導体チップRが退避した状態において、図9に示す駆動部1656によって、指定位置B3に配置された液晶パネルP及びこの液晶パネルPに隣接して上記の仮圧着ヘッド162a,162bに吸着保持された半導体チップRの配置されるべき空間領域へ繰り出されるように構成される。この光学基準板1651の繰り出し位置は、図12の領域165Aに示されている。すなわち、繰り出された光学基準板1651は、当該液晶パネルP及び半導体チップRの配置される高さとほぼ同じ高さになる上記領域165Aに配置されるように設定されている。
【0058】図2は光学基準板1651の平面形状を示す平面図である。本実施形態の光学基準板1651はガラス(例えば石英ガラスなど)によって形成され、その表面上にアルミニウム等の金属を蒸着することによって、縦横に規則的に(マトリクス状に)配列された複数の基準マーク1652aと、各基準マーク1652aに対応付けられて配置されたマーク位置情報1652bとからなる基準パターン1652が形成されている。
【0059】この基準パターン1652は、基準板1651の表面上に公知のフォトリソグラフィ技術を適用することによって容易にパターニングすることができる。基準パターン1652の形成面は、撮像ユニット163及び164の直上位置に繰り出し配置されるときに、上述のように、図12に示すアライメントマークの形成された実装領域Sの表面や半導体チップRの下面にほぼ一致するように配置されることが好ましい。特に、撮像時において実装領域Sの表面と、半導体チップSの下面とが同一高さに設定される場合には、基準パターン1652についても同一高さに配置されることが望ましい。
【0060】基準パターン1652において、基準マーク1652aは図2のX方向及びY方向に等しい間隔δx及びδyとなるように分散配置されている。また、マーク位置情報1652bは3桁の数字からなり、最小桁の数字が基準マーク1652aのXの正方向の順番を示し、最大桁の数字が基準マーク1652aのYの正方向の順番を示すようになっている。ここで、注目する基準マーク1652aに対応するマーク位置情報1652bを上記撮像ユニット163,164の画像から読み取り、或いは、当該画像中に、注目する基準マークに対応するマーク位置情報が存在しない場合には、隣接する基準マークの位置情報(当該画像中において読み取れるもの)を読み取り、これをもとに注目する基準マークの位置情報を求める。なお、このマーク位置情報は、基準マーク1652aの形状や色調等のマーク自体の外観によって間接的に表現されていてもよく、この場合には予め当該形状や色調等の外観と、位置情報との関係を所定態様(例えば、メモリなどに計算式やデータテーブルなどと等価な情報形態)で保存しておく。
【0061】基準マーク1652aの形成間隔δx,δyは、更正すべき位置検出手段である撮像ユニット内の各カメラの撮像範囲が任意の位置にあっても、必ず最低一つの基準マーク1652aが撮像範囲内に含まれるように設定される。すなわち、上記撮像範囲がX方向及びY方向と平行な4辺を有する長方形状である場合、撮像範囲のX方向の幅をXW、Y方向の幅をYWとすれば、XW>δx、且つ、YW>δyとすることが好ましい。このようにすると、カメラの撮像範囲が基準パターン1652の範囲内にありさえすれば、必ずその撮像範囲内に最低一つの基準マークが含まれることになる。撮影された画像中に複数の基準マークが含まれる場合には予め決められた選定基準(例えばより小さな座標値を有するものを選択するなど)によってそのうちの一つを選定する。
【0062】なお、本実施形態では基準マーク1652aに対応するマーク位置情報1652bを光学基準板1651自体に形成しているが、マーク位置情報を光学基準板1651に設けることなく、撮像ユニット163,164によって得られた画像中の基準マーク1652aの位置情報を撮像ユニット163,164のカメラ位置(カメラ駆動軸の位置)から推定するようにしても構わない。
【0063】次に、図5及び図6を参照して本実施形態における仮圧着ユニット160の動作について説明する。通常の動作時においては、図5に示すように、インデックステーブルBは1サイクルごとに図示時計周りに90度ずつ回転し、パネル保持部Cにセットされた液晶パネルPを指定位置B1からB2へ、B2からB3へ、B3からB4へ、B4から再びB1へと移動させる。チップ受け渡し機構161は上記サイクルと同期して180度旋回する動作を、間に一定の停止期間を挟んで繰り返し行う。この停止期間において、チップ支持部161a,161bのうち図示左側に位置するものには半導体チップRが一つずつ供給され、予め定められた姿勢にて保持される。また、図示右側に位置するチップ支持部に搭載されている半導体チップRは仮圧着機構162の仮圧着ヘッド162a,162bのうちの図示左側に位置するものに吸引保持される。
【0064】仮圧着機構162もまた180度旋回する動作を一定の停止期間を挟んで繰り返し行うようになっており、この繰り返し動作は上記インデックステーブルBのサイクルと同期して行われる。停止期間において、図示左側の仮圧着ヘッドはチップ受け渡し機構161から半導体チップRを受け取り、その後、仮圧着機構162全体が図示右側へ移動し、撮像ユニット163,164によって液晶パネルPの実装領域S及び図示右側の仮圧着ヘッドに保持されている半導体チップRの撮影が行われた後、さらに図示右側へ移動して実装領域Sと半導体チップRの位置関係に応じてアライメントされ、仮圧着が実施される。
【0065】上記のような通常動作を繰り返し行っていくと、撮像ユニット163,164が環境温度やカメラ駆動機構の経時変化等によって影響を受け、その位置精度が低下したり、基準位置が狂ったりする。そこで、例えば、上記のサイクルを所定回数実施した後、或いは、装置の稼動時間が所定時間に達した際に、後述する撮像ユニットのキャリブレーション(更正)を行う。
【0066】このキャリブレーションは、図6に示すように、基準ユニット165の可動部1650を撮像ユニット163,164の上方へ向けて繰り出させ、光学基準板1651を撮像ユニット163,164の直上位置に配置させた状態で行われる。このとき、上述のように光学基準板1651はパネル保持部C上の液晶パネルPや仮圧着ヘッドに保持された半導体チップRの撮影時の高さにほぼ一致するように配置される。このため、図6に示すように、繰り出された光学基準板1651を回避するように、インデックステーブルBのパネル保持部Cが指定位置B1〜B4の中間位置(図示例では通常位置より45度ずれた位置)に配置されるように回転して停止し、また、仮圧着機構162の一対の仮圧着ヘッド162a,162bを結ぶ線分が可動部1650の移動方向と平行になるように、すなわち、通常の動作時の停止期間における姿勢とは所定角度(図示例では約45度)傾斜した姿勢になるように、仮圧着機構162も回転して停止する。可動部1650の繰り出し動作は、上記インデックステーブルBと仮圧着機構162が通常姿勢に対してずれた位置に回転すると同時に、或いは回転後停止してから行われる。
【0067】基準ユニット165の繰り出し動作が完了すると、後述するキャリブレーションが実施され、その後、基準ユニット165が再び図5に示す位置に退避し、通常の動作に復帰する。このような基準ユニット165の出没動作は装置稼動時において一時的に稼動サイクルを中断して実施される。
【0068】[撮像ユニットのキャリブレーション]次に、上記基準ユニット165を用いて実施される撮像ユニット163,164のキャリブレーションについて説明する。上記の撮像ユニット163,164はそれぞれ全体として図1の図示左右方向であるY方向に移動可能に設けられている。また、各ユニットにおいて、第1カメラ163A,164A及び第2カメラ163B,164Bの合計4つのカメラは、図9に示すフレーム台100Aに対してそれぞれX方向(図示上下方向)に移動可能に構成されている。これらのユニット及び各カメラの移動はユニット内のカメラ移動機構に設けられた6つのパルスモータによって実行される。
【0069】本実施形態によるキャリブレーションを実施する場合には、上述のように図6に示す状態で光学基準板1651を撮像ユニット163,164の直上位置に配置して行う。この状態で、図2に示すように、上記第1カメラ163A及び164A並びに第2カメラ163B及び164Bの撮像範囲163a及び164a並びに163b及び164bが光学基準板1651内に位置するようにそれぞれのカメラ位置を移動させる。カメラ位置の移動は、上記の6つのパルスモータからなるカメラ移動機構によって行われる。
【0070】次に、図3を参照して本実施形態のキャリブレーション方法について説明する。この説明において用いる座標系としては、撮像ユニット163,164からの検出データ(画像データ)について画像処理系(実際にはコンピュータ等のマイクロプロセッサユニットと、これが動作させるプログラムとによって構成される。)がデータ処理の際に用いる論理座標系LCと、撮像ユニット163,164内に設けられた各カメラの画素空間に対応した個々の画像座標系GCと、各カメラの駆動軸を基準とする駆動座標系DCとがある。
【0071】ここで、論理座標系LCは複数のカメラの全てに共通の座標系であり、装置のフレーム台100Aに固定された絶対座標系と等価であるため、絶対座標系を用いても構わない。本実施形態では、論理座標系LCとして、図2に示す第1カメラ164Aの駆動軸が原点位置(DC2a[0,0])にあるときの撮像範囲164a内に含まれる任意の基準マーク1652aの中心位置を原点(LC[0,0])とする座標系を用いる。ここで、この基準マークのマーク位置情報から得られるアドレスをAR[m0,n0]とする。アドレスARとは、基準マーク1652aの基準パターン1652内におけるX方向及びY方向の順番であり、上記マーク位置情報1652bが「203」であればAR[3,2]である。この場合、アドレスはマーク位置情報そのものであってもよく、或いは、マーク位置情報1652bから予め記憶された所定の計算式や計算表などに基づいて導き出せるものであってもいっこうに構わない。
【0072】この場合、第1カメラ164A以外の第1カメラ163A、第2カメラ163B及び164Bの駆動軸の原点はそれぞれDC1a[0,0]、DC1b[0,0]及びDC2a[0,0]であり、この各原点はそれぞれ後述する方法で論理座標系LCによって表現され得るものである。
【0073】このキャリブレーション方法の説明においては、各カメラがそれぞれの撮像範囲163a,163b,164a,164bが光学基準板1651の基準パターン1652内に全て包含されるように移動したものとして以下説明する。もっとも、各カメラの撮像範囲が基準パターン1652内に含まれるならば、カメラの全てを、或いはそれらのうちの一部を移動させる必要がないことは言うまでもない。この説明において、各カメラの駆動軸の移動先は、それぞれの駆動座標系において、DC1a[r1,s1]、DC1b[r2,s2]、DC2a[r3,s3]、及びDC2b[r4,s4]である。
【0074】次に、上記4つのカメラについて同様であることから、上記のうちの第2カメラ163Bについてのみ説明する。この第2カメラ163Bの駆動軸は上記のようにDC1b[r2,s2]にあり、その撮像範囲163b内にて画像内に観測される基準マーク1652aの中心位置は、画像座標系においてGC1b[u2,v2]にあるものとする。そして、当該基準マーク1652aの図示しないマーク位置情報1652bを画像から読み取る等によって、当該基準マーク1652aのアドレスAR[m2,n2]を求め、以下の式に従うことにより、当該基準マークの論理座標系の座標値LC[x2,y2]を知ることができる。ここで、δxは基準マークのX方向の間隔、δyは基準マークのY方向の間隔である。
【0075】x2=(m2−m0)・δx …(1)
y2=(n2−n0)・δy …(2)
このとき、撮像範囲163bの画像座標系の原点GC1b[0,0]の論理座標系による表現LC[x1bG0,y1bG0]は、画像座標系の座標単位ピクセルと論理座標系の座標単位μmとの変換係数ε[μm/pixel]を用いると、x1bG0=x2−ε・u2 …(3)
1bG0=y2−ε・v2 …(4)
にて表される。
【0076】このようにして、カメラに取り込んだ画像に写る基準マークを用いることによって、上記のように基準マークの論理座標を求め、その後、撮像範囲の原点の論理座標LC[x1bG0,y1bG0]を求めることができる。
【0077】次に、カメラ駆動軸が駆動座標系DCの原点DC1b[0,0]にあるときの画像座標系GCの原点位置GC1b[0,0]の論理座標LC[x1bG0D=0,y1bG0D=0]は、x1bG0D=0=x01bG0−r2…(5)
1bG0D=0=y01bG0−s2…(6)
以上のようにして、画像座標系GCの原点位置を、基準マーク1652aの画像上の位置を基準として共通に構築した論理座標系LCにてあらわすことによって、4つのカメラの撮像範囲を共通の論理座標系LCにおいて特定することができるため、カメラ相互間の正確な位置関係を規定することが可能になる。この場合、カメラ駆動機構の基準パラメータとして上記式3及び4にて示した座標値や上記式5及び6にて示した座標値のいずれを用いてもよく、これらの座標値に1対1に対応した他の値を用いても構わない。上記の基準パラメータは、上記のキャリブレーション動作の度に補正更新されることにより、常にカメラ位置と画像座標との正確な対応関係を維持することができる。
【0078】次に、図4を参照して、上記基準パラメータの更新処理について説明する。この説明においては、基準パラメータとして、カメラの駆動軸が駆動座標系の原点位置にあるときの画像座標系における原点位置の論理座標値(上記の式5及び6に示すLC[x1bG0D=0,y1bG0D=0])を用いる。カメラ駆動系によって前回と同じカメラ位置にセットした状態で、前回基準パラメータとして原点位置LC[x1bG0,nD=0,y1bG0,nD=0]を決定したときの基準マークの画像座標系における中心位置の座標値GC[u2n、v2n]に対して、今回の撮影画像において基準マークの中心座標がGC[u2n+1,v2n+1]であったとすると、基準パラメータとしての画像座標系の原点位置を、1bG0,n+1D=0=x1bG0,nD=0―ε・(u2n+1―u2n) …(7)
1bG0,n+1D=0=y1bG0,nD=0―ε・(v2n+1―v2n) …(8)
の式によって得られるLC[x1bG0,n+1D=0,y1bG0,n+1D=0]として更新すればよい。
【0079】上記の基準パラメータは、第2カメラ163bだけでなく、他の3つのカメラについてもそれぞれ実施される。これによって、各カメラの撮像範囲に対応した各画像データの正確な相対的位置関係が保証される。
【0080】上記の基準パラメータの更新が行われた後に通常の動作に復帰し、各カメラの撮像範囲内に配置された実装領域S及び半導体チップRのアライメントマークの画像座標系における座標値がGC[u2a,v2a]であるとすると、当該アライメントマークの論理座標値LC[x2a,y2a]は、x2a=x1bG0,n+1D=0+ε・u2a …(9)
y2a=y1bG0,n+1D=0+ε・v2a …(10)
となる。このようにして、上記アライメントマークの論理座標値をアライメントマークの位置座標データとして用いることによって、上記液晶パネルPと上記半導体チップRとの位置関係を正確に得ることができ、両者を正確にアライメントすることができる。
【0081】上記の例は、複数のカメラを有する場合に、各カメラの検出データである画像データの位置情報を更正することによって、各カメラの撮像範囲の相対的位置関係を相互に整合性を持たせる場合について説明したものである。しかし、本実施形態は、カメラが複数の撮像位置を有するものである場合にも、複数の撮像位置においてそれぞれ検出される撮像範囲について同様に適用することができる。この場合には、カメラの駆動系を動作させて、上記光学基準板の複数の個所であって、それぞれ基準マークを含む複数の撮影位置で画像を撮影し、これらの複数の画像において、それぞれ、上記と同様に基準パラメータを求め、その基準パラメータを適宜に更新することによって、複数の画像データ間の相対的な位置関係を正確に維持することができる。
【0082】この場合、図7に示すように、一つのカメラの駆動座標系において、複数の駆動軸の位置が撮影位置DC[r1,s1]、[r2,s2]、[r3,s3],[r4,s4]として予め設定されているとすると、これらの撮影位置において上記基準パターン1652に対する複数の画像が順次撮影される。各画像においては上記と同様に基準となるべき基準マークが選択され、当該基準マークの画像座標系の座標値及びマーク位置情報から当該基準マークの論理座標値が求められ、これらの値から各撮影位置における基準パラメータが算出される。
【0083】例えば、基準パラメータとしての、各撮影位置における画像座標系の原点位置の論理座標値LC[xG0D=r1,yG0D=s1]),LC[xG0D=r2,yG0D=s2]),LC[xG0D=r3,yG0D=s3]),LC[xG0D=r4,yG0D=s4])は、G0D=r1=(m1−m0)・δx−ε・u1 …(11)
G0D=s1=(n1−n0)・δy−ε・v1 …(12)
G0D=r2=(m2−m0)・δx−ε・u2 …(13)
G0D=s2=(n2−n0)・δy−ε・v2 …(14)
G0D=r3=(m3−m0)・δx−ε・u3 …(15)
G0D=s3=(n3−n0)・δy−ε・v3 …(16)
G0D=r4=(m4−m0)・δx−ε・u4 …(17)
G0D=s4=(n4−n0)・δy−ε・v4 …(18)
の各式によって求めることができる。ここで、[m1,n1],[m2,n2],[m3,n3],[m4,n4]はそれぞれ各撮像位置において画像内に取り込まれた基準マークのマーク位置情報であり、[m0,n0]は論理座標原点の位置情報である。また、δxは基準マークのX方向の間隔、δyは基準マークのY方向の間隔、εは上記と同様の画像座標系と論理座標系との変換係数、[u1,v1],[u2,v2],[u3,v3],[u4,v4]はそれぞれ各撮像位置において画像内に取り込まれた基準マークの画像座標系の座標値である。
【0084】この場合においても、上記と同様に、基準パラメータを順次に更新することによって、複数の撮像位置における画像データから得られる検出データ(アライメントマークの位置データ)間の位置関係を常に正確に維持することができる。すなわち、前回基準パラメータとして原点位置LC[xG0,nD=r1,yG0,nD=s1],LC[xG0,nD=r2,yG0,nD=s2],LC[xG0,nD=r3,yG0,nD=s3],LC[xG0,nD=r4,yG0,nD=s4]を決定したときの基準マークの画像座標系における中心座標GC[u1n、v1n],GC[u2n、v2n],GC[u3n、v3n],GC[u4n、v4n]に対して、今回の撮影画像において基準マークの中心座標がGC[u1n+1,v1n+1],GC[u2n+1,v2n+1],GC[u3n+1,v3n+1],GC[u4n+1,v4n+1]であったとすると、基準パラメータとしての画像座標系の原点位置を、G0,n+1D=r1=xG0,nD=r1―ε・(u1n+1―u1n) …(19)
G0,n+1D=s1=yG0,nD=s1―ε・(v1n+1―v1n) …(20)
G0,n+1D=r2=xG0,nD=r2―ε・(u2n+1―u2n) …(21)
G0,n+1D=s2=yG0,nD=s2―ε・(v2n+1―v2n) …(22)
G0,n+1D=r3=xG0,nD=r3―ε・(u3n+1―u3n) …(23)
G0,n+1D=s3=yG0,nD=s3―ε・(v3n+1―v3n) …(24)
G0,n+1D=r4=xG0,nD=r4―ε・(u4n+1―u4n) …(25)
G0,n+1D=s4=yG0,nD=s4―ε・(v4n+1―v4n) …(26)
の各式に従って更新していくことができる。
【0085】このように一つのカメラによって複数箇所の撮像範囲で撮影を実施し、複数画像間のデータの位置関係の整合性を維持するための基準パラメータを逐次補正更新していくことによって、カメラ駆動系の経時変化によって撮像範囲の位置に相対的なずれが生じた場合でも、これを確実に補償して正確な検出データを求めることが可能になる。
【0086】なお、上記説明においては、各撮影範囲において撮影された画像データを全ての撮影範囲における共通の論理座標系LCによって表現しているが、上記方法と等価な方法であれば、例えば各撮影範囲毎に設けた座標系間の関係を別のパラメータ等によって規定するなど、実際の処理手順が本実施形態とは異なる種々のデータ処理プロセスを用いることができる。
【0087】最後に、上記光学基準板1651の初期調整方法について図8を参照して説明する。光学基準板1651は上述のように支持枠1653に対して回転可能に取り付けられ、調整ネジ1654aを用いてその角度姿勢を調整することができるように構成されている。本実施形態では、基準パターン1652における基準マーク1652aの分布するXY方向と、撮像ユニット163,164の各カメラの画像座標系のUV方向とを平行に設定する必要があるので、光学基準板1651の角度姿勢を調整するようにしている。この調整方法は、カメラ画像を観察しながら、図8(a)に示すように、画像座標系のv軸と平行に並ぶべき2つの基準マークの中心位置の画像座標系における座標値u1とu2とが一致するように、また、画像座標系のu軸と平行に並ぶべき2つの基準マークの中心位置の画像座標系における座標値v1とv2とが一致するように、上記調整ネジ1654aを用いて光学基準板1651を回転させながら調整を行う。調整が完了すると、図8(b)に示すようにu1=u2、v1=v2となる。
【0088】本実施形態は、所定範囲内に分散配置された複数の基準マークを備えた一体の光学基準板によって、各画像に対して所定の基準パラメータを逐次更新していくことによって、複数のカメラの画像或いは複数の撮影位置における画像間の位置情報の整合性を確保することができ、画像データから得られるアライメントマークの検出位置などの検出データ間における相対的精度を正確に維持していくことができる。
【0089】尚、本発明の範囲は、上述の図示例によって限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0090】たとえば、上記光学基準板として本実施形態ではガラスや石英を用いたが、ガラス、石英等の透明部材ではなく、例えば金属板に基準マークとしての細孔を形成したものなど、種々の構成材料や構造を有する光学基準板を用いることができる。ただし、光学基準板としては、更正精度を維持するために形状が変化しにくい剛性の高いものが好ましく、特に局部的な変形を生じにくい均質なものであることが望ましい。
【0091】また、上記実施形態では複数のカメラを備えた或いは、複数の撮像範囲を備えたカメラを有する位置検出系に対して適用させているが、本発明としては、カメラに限らず、光学的に対象物の位置を検出することのできる種々の光学的検出手段でさえあればいかなるものであっても適用することができるものである。
【0092】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、一体の基準部材の所定面内において広がりを持って複数分布された基準マークを光学的検出手段により検出し、当該基準マークのマーク位置情報と基準マークの検出データとを比較して検出データの位置情報に関する基準パラメータを決定し、この基準パラメータに基づいて検出データを更正するようにしたことにより、光学的検出手段の検出データに対する更正処理を基準部材における基準マークが分布する範囲内でさえあれば、任意の場所において行うことができるため、光学的検出手段が複数ある場合、光学的検出手段が移動可能に構成されていて複数の検出位置において対象物の位置検出を行う場合、光学的検出手段が移動可能に構成されていて対象物に応じて適宜の検出位置において位置検出を行う場合などにおいて、検出対象や検出手段を動作させる移動機構の移動精度など、機械的動作精度の影響を受けることなく、正確且つ確実に検出データの更正を行うことができる。
【出願人】 【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
【出願日】 平成11年12月16日(1999.12.16)
【代理人】 【識別番号】100093388
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 喜三郎 (外2名)
【公開番号】 特開2001−174215(P2001−174215A)
【公開日】 平成13年6月29日(2001.6.29)
【出願番号】 特願平11−357959