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【発明の名称】 巻 尺
【発明者】 【氏名】原 毅

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】ケース内に、テープの巻取りバネを内装するテープ巻取りドラムが回動自在に軸装された巻尺において、テープの表面またはその上に印刷されるメモリが蓄光可能な塗料で塗装され、そのテープを巻取るテープ巻取りドラムの一部または全部が透明であり、更にそれらを収容するケースの一部または全部が透明であることを特徴とする巻尺【請求項2】テープの表面およびその上に印刷されるメモリの両方が蓄光可能な塗料で塗装されていることを特徴とする請求項1の巻尺【請求項3】テープ巻取りドラムの巻胴の両端に有する鍔の一方または両方が透明であることを特徴とする請求項1の巻尺【請求項4】テープ巻取りドラムの鍔を有する蓋体の一部または全部が透明であることを特徴とする請求項1の巻尺【請求項5】ケースが左右のハーフケースから構成されてなり、そのハーフケースの一方または両方が透明であることを特徴とする請求項1の巻尺【請求項6】ケースが、少なくとも前壁と後壁と底壁を有する周回壁とその周回壁の左右周縁に係合する左右の側壁から構成されてなり、その3ピースケースの左右またはその一方の側壁が透明であることを特徴とする請求項1の巻尺【請求項7】固定的にあるいは格納可能にして、ケースのテープ出入口の近傍にテープのメモリ側の面を照光する照明装置を設けたことを特徴とする請求項1の巻尺【請求項8】明暗を感知するセンサーにより照明装置のスイッチが自動的にオンオフすることを特徴とする請求項7の巻尺
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、暗い場所でも使用することができる巻尺に関するものである。
【0002】
【従来技術と問題点】従来、巻尺の使用に際して一般的には昼間が多く、よって測定用のテープに印刷されているメモリも昼間は容易に読み取ることができる。しかし、夜間や暗がりで巻尺を使用することもあり、その場合は照明器具によって作業現場全体を照光するなどして使用しているのであるが、測定場所が狭く照明器具からの光が届かない場所であったり、照明器具が無かったりまた用意していなかった時には暗い状態で作業をしなければならず、メモリの読み取は困難を極め測定寸法を読み間違えてしまうこともしばしばあった。
【0003】このことからも、暗闇での使用を想定して常に照明器具や懐中電灯を持ち歩けばよいのだが、多くの人はそれらを工具箱に収納してはいるものの、作業中常に巻尺と共にそれらを持ち歩くことは皆無に等しいのである。そして、その測定作業場所が照明器具や懐中電灯を収納している工具箱から離れている場所であった時は、照明器具や懐中電灯を取りに行くのが面倒なことから、暗い状態のままで寸法測定をしてしまうことが多いのである。
【0004】また、作業者は測定場所の明暗に関係なくメモリの判読が不可能となるまではその明るさで測定作業を行ってしまうことが多いため、測定寸法の読み間違えに関係するミスは一向に減ることがなかった。このことから、電池を電源とした照明装置を備える巻尺が考案されたが、これは電池の消耗により使用できなくなったり、また、電球が切れてしまえば電池が残っていても使用できなくなってしまうものであるため、作業者からはメンテナンス性が良く昼夜共にメモリを判読できる巻尺の開発を望んでいた。
【0005】
【目的】本発明は上述した問題点に鑑みてなされたもので、夜間や暗がりでもメモリを容易に読み取ることができ且つメンテナンス性を向上させた巻尺を提供することを目的とするものである。
【0006】
【問題を解決するための手段】本発明の要旨とするところは、ケース内に、テープの巻取りバネを内装するテープ巻取りドラムが回動自在に軸装された巻尺において、テープの表面またはその上に印刷されるメモリが蓄光可能な塗料で塗装され、そのテープを巻取るテープ巻取りドラムの一部または全部が透明であり、更にそれらを収容するケースの一部または全部が透明であることを特徴とする巻尺である。
【0007】この巻尺をさらに詳しく説明すると、ケースの内側壁の軸にテープの巻取りバネを内装するテープ巻取りドラムが回動自在に軸装されており、このテープ巻取りドラムの巻胴にメモリが印刷されたテープが巻回される。このテープの表面すなわちメモリを印刷する部分、または、テープの表面に印刷されるメモリ、あるいはその両方が蓄光可能な塗料で塗装されているものである。蓄光可能な塗料は一般に市販されているものを用いればよい。
【0008】テープの表面も、その全部または一部を蓄光可能な塗料で塗装して、その塗装面積や塗装形状(デザイン)等も特に限定するものではなく適宜所望の塗装をすればよい。また、塗装色においても特に限定するものではなく、昼夜を問わず容易に判読することができる色であれば何でもよい。
【0009】このテープを巻回するテープ巻取りドラムは、その一部または全部を透明にして巻回するテープの側面に光が到達できるように構成しなければならないが、その形態は特に限定するものではない。このとき、巻尺のケース自体もその一部または全部を透明にして、光がテープ巻取りドラムに到達するようにしなければならない。
【0010】テープ巻取りドラムの一部または全部を透明にするにあたり、その形態や方法は特に限定するものではないが、一部を透明にする場合の具体例としては、テープ巻取りドラムの巻胴の両端に有する鍔の一方または両方を透明にする。また、テープ巻取りドラムの鍔を有するテープ巻取りドラムの蓋体の一部または全部を透明にしてもよい。
【0011】巻尺のケースの一部または全部を透明にするにあたり、その形態や方法は特に限定するものではないが、具体的には、ケースが左右のハーフケースから構成されるものは、そのハーフケースの一方または両方を透明にすればよい。また、ケースが少なくとも前壁と後壁と底壁を有する周回壁とその周回壁の左右周縁に係合する左右の側壁から構成されるものは、その3ピースケースの左右またはその一方の側壁を透明にすればよい。
【0012】さらには、この巻尺のケースのテープ出入口上部の前壁に、固定的にあるいは格納可能にして、テープのメモリ側の面を照光する照明装置を設けてもよい。照明装置も特に限定するものではなく何でもよいが、発光体にはLEDを用いるのがよく、また、電源はボタン電池を用いるのが望ましい。照明装置のスイッチも手動または自動どちらでもよいが、周囲の明暗を感知するセンサーを設けて、照明装置が使用される場合にスイッチが自動的にオンオフするようにしてもよい。
【0013】
【作用】本発明の巻尺は以上のような構造であることから、昼間に於いては巻尺を携帯することにより、太陽光が巻尺の透明ケースを透過してケース内部に入ると共に、透明部材により形成されたテープ巻取りドラムまた蓋体の鍔を透過して、蓄光塗料により印刷されたテープの側面に光が到達する。これにより、太陽光がテープの側面から蓄光塗料に蓄えられる。
【0014】そして、夜間や暗い所で巻尺が使用される時は、ケースより引き出されたテープの表面またはメモリから蓄えられている光が発せられて、テープの表面またはメモリ表示がネオンサインの如く発光する。また、照明装置を備えるものは、蓄光塗料に蓄えられた光量が少ないとき蓄光塗料の発光を補助することができる。
【0015】
【実施例】本発明の巻尺を以下図面に従って説明すると、図1は、本発明に係わる巻尺の斜視図であり、1はその巻尺、2は右ハーフケース、3は左ハーフケースで、一方のハーフケースの内壁に軸4が立設している。5は巻胴54にテープ7を巻回するテープ巻取りドラムで、その内部にはテープ7を巻取るテープ巻取りバネ6が内装されている。テープ7はその表面8にメモリ9が印刷されており、また先端にフック10が設けられている。11はテープ出入口である。
【0016】そして、そのテープ7の表面8またはメモリ9、あるいは表面8とメモリ9が蓄光可能な塗料で印刷されている。蓄光可能な塗料とは一般的には蓄光塗料と呼ばれているものである。また、テープ巻取りドラム5と右ハーフケース2および左ハーフケース3が透明素材から形成されており、これにより太陽光等の外光がケース内部に収納されているテープ7の側面に届くようになっている。
【0017】図2は、テープの平面図であり、そのテープ7の表面8またはメモリ9、あるいは表面8とメモリ9が蓄光可能な塗料で印刷されているのである。
【0018】図3は、テープ巻取りドラムの正面図であり、(a)は、巻胴の両端に鍔を備えるテープ巻取りドラムで、テープ巻取りドラム5は軸4に支持される。51はテープ7を巻回する巻胴54の両端に設けられている鍔、52はテープ巻取りバネ6の収納部の蓋である。(b)は、蓋体に鍔を備えるテープ巻取りドラムで、テープ巻取りバネ6の収納部の蓋の径をテープ巻取りドラム5の径とほぼ同じにして、巻胴54の鍔を兼用するものである。53が鍔である。
【0019】図4は、巻尺ケースの構成図であり、(a)は、左右のハーフケースから構成された巻尺ケースで、一般には本形態のケースが主流である。2は右ハーフケース、3は左ハーフケースであり、11はテープ出入口となる開口である。(b)は、3ピース構成の巻尺ケースで、前壁121と底壁122と図では示していないが前壁121の後ろに位置する後壁を有する周回壁12と、左右の周縁部に係合する右側壁13および左側壁14とから形成されている。11はテープ出入口となる開口である。図で示したものは一例であり、例えば、右側壁13および左側壁14が板状に近いものであってもよい。すなわち、3ピースの部品から構成されるケースを指すものである。
【0020】図5は、照明装置を設けた巻尺の側面図であり、15は支持軸18により格納可能に構成された照明装置で、発光体にLED16が用いられており明暗センサー17により暗い場所での作業時に自動的にLED16が発光する。また、図には示していないがLED16の電源としてボタン電池が用いられている。(a)は、照明装置を格納した状態で、(b)は、照明装置を出した状態を示すものである。
【0021】
【効果】本発明の巻尺は、テープの表面またはメモリが蓄光塗料で印刷されているので、昼間の太陽光線等の光をその蓄光塗料に蓄えることができ、巻尺が夜間また暗い所で使用される時にはその蓄えた光が発光するため、テープ表面のメモリを判読することができる。すなわちテープの表面またはメモリが発光するため、測定に際しテープの最小メモリをも容易に読み取ることができる。
【0022】また、照明装置を備えるものは、蓄光塗料に蓄えた光量が少ないとき蓄光塗料の発光を補助することができる。そして、照明装置の発光体もLEDであるため、使用の際の衝撃にも強く且つ消費電力も小さいため電池の消耗も少なく、よってメンテナンス性を向上させることができる。
【出願人】 【識別番号】000165882
【氏名又は名称】原度器株式会社
【出願日】 平成11年12月16日(1999.12.16)
【代理人】 【識別番号】100071238
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 恒久
【公開番号】 特開2001−174202(P2001−174202A)
【公開日】 平成13年6月29日(2001.6.29)
【出願番号】 特願平11−357978