| 【発明の名称】 |
筒形状加工物の評価方法および評価装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】鮫島 善史
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| 【要約】 |
【課題】二次元平面上に展開された形状で指定される筒形状加工物の評価方法および評価装置を提供する。
【解決手段】基準筒形状加工物の筒面を展開した二次元平面上に表示される二次元形状に基づく二次元基準形状データを複数記憶したハードディスク5中から、1つの二次元基準形状データを実質的に指定して、読み出された二次元基準形状データに対応する二次元形状を有する筒面を持つ基準筒形状加工物を該基準筒形状加工物の表面形状に変換部1−2によって変換する。一方、被評価筒形状加工物の表面形状を測定し、該測定における測定点と該測定点に対応する基準筒形状加工物の表面形状における点との間の距離を演算部1−3にて求め、ハードディスク5から読み出された二次元基準形状データに対応する二次元形状上に、演算部1−3で求めた距離を誤差として表示制御部1−4の制御のもとに重畳表示し、誤差が重畳表示された二次元表示に基づき被評価筒形状加工物を評価する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】基準筒形状加工物の筒面を展開した二次元平面上に表示される二次元形状に基づく二次元基準形状データを複数記憶した記憶手段中から、指示手段により指定した二次元形状に基づく二次元基準形状データを読み出す第1の工程と、第1の工程で読み出された二次元基準形状データに対応する二次元形状の筒面を持つ基準筒形状加工物を該基準筒形状加工物の表面形状に変換する第2の工程と、被評価筒形状加工物の表面形状を測定し、該測定における測定点と該測定点に対応する第2の工程により変換された基準筒形状加工物の表面形状における点との間の距離を求める第3の工程と、第1の工程で読み出された二次元基準形状データに対応する二次元形状上に、第3の工程によって求めた距離を誤差として重畳表示させる第4の工程と、を備え、第4の工程によって誤差が重畳表示させられた二次元表示に基づき被評価筒形状加工物を評価することを特徴とする筒形状加工物の評価方法。 【請求項2】基準筒形状加工物の筒面を展開した二次元平面上に表示される二次元形状に基づく二次元基準形状データを複数記憶する記憶手段と、記憶手段中から読み出す1つの二次元基準形状データを二次元形状に基づいて指定する指定手段と、記憶手段から読み出された二次元基準形状データに対応する二次元形状を有する筒面を持つ基準筒形状加工物を該基準筒形状加工物の表面形状に変換する変換手段と、被評価筒形状加工物の表面形状を測定し、該測定における測定点と該測定点に対応する前記変換手段により変換された基準筒形状加工物の表面形状における点との間の距離を求める演算手段と、記憶手段から読み出された二次元基準形状データに対応する二次元形状上に、演算手段によって求めた距離を誤差として重畳表示させる表示制御手段と、を備え、誤差が重畳表示された二次元表示に基づき被評価筒形状加工物を評価することを特徴とする筒形状加工物の評価装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は筒形状加工物の評価方法および評価装置に関し、さらに詳細には、二次元平面上に展開された形状に基づき筒形状加工物を評価する筒形状加工物の評価方法および評価装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の三次元形状加工物の評価方法として、汎用の三次元測定機を用いて三次元形状加工物を評価する、例えば、特開平7−21238号公報に開示されている三次元形状加工物の評価方法が知られている。 【0003】かかる三次元形状加工物の評価方法に用いられる汎用の三次元測定機としては、例えば、三次元形状加工物と非接触で測定する特開平5−99636号公報に開示された三次元測定機や、三次元形状加工物と接触して測定する特開平10−175141号公報に開示された三次元測定機が知られている。 【0004】これらの三次元測定機はx、y、z軸の各軸の方向に移動可能な移動体と、この移動体に設けられたニードルとを備え、このニードルを三次元形状加工物の外形に接触させて、この接触時における移動体の三次元座標を検出することにより三次元形状加工物の形状を測定している。また、非接触方式の場合はニードルに代わってレーザユニットから出力されるレーザ光を三次元形状加工物に対して照射して三次元形状加工物との間の距離を検出し、この距離が予め定めた所定値となったとき、レーザユニットの座標を検出することによって三次元形状加工物の形状を測定している。このような三次元測定機による測定では、直交座標系の点の座標として測定値が得られる。 【0005】このような三次元測定機を用いて三次元形状加工物の評価を行う場合、評価の基準となる三次元形状物も同様に三次元物として三次元直交座標系におけるデータで設定されている。 【0006】したがって、上記した従来の評価方法では、予め記憶されている評価のための基準となる三次元直交座標系における形状に基づく形状データベースと、三次元形状加工物を三次元測定機によって測定した直交座標系における測定データとを取り込み、取り込んだ測定データを呼び出して、形状データベースから測定データに対応する評価基準となる形状データを読み出し、読み出した評価基準となる形状データ上の点と該点に対応する測定データ上の点を抽出し、対応する両点間の距離を算出して三次元形状加工物の評価を行うものである。さらに、前記両点間の距離の大小に応じてディスプレイ画面上に色分け表示することにより、視覚的に評価を容易にしている。 【0007】かかる従来の三次元形状加工物の評価方法によって筒形状体の筒面に形成された形状等の評価をする場合にも、三次元直交座標系空間中で形状評価を行うことになる。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかし、例えば、自動二輪車の変速機に用いられるシフトドラムの形状や、自動二輪車のベルト変速機に用いられるトルクカムの形状など、図5に模式的に示す筒形状加工物20の筒面に形成される溝21の位置を含む平面的な形状(以下、溝周縁形状とも記す)は、三次元直交座標系の図面データとしてではなく、二次元平面上に展開された形状で指定する方が有利な場合がある。 【0009】しかるに、被評価筒形状加工物の評価を上記従来の三次元形状加工物の評価方法によって評価しようとすると、三次元測定機による測定も被評価形状物も共に三次元直交座標に基づいて三次元直交座標系空間中で形状評価を行うことになるので、三次元直交座標系の測定結果に対応させるために二次元平面上の図面データを三次元直交座標系に変換する必要が生じるうえに、三次元直交座標系で得られた評価結果が必ずしもそのまま効果的に利用できるわけではないという問題点があった。 【0010】これをさらに詳細に説明すれば、図5に示すように、筒形状加工物20の筒面上における溝21の溝周縁形状は、円筒座標系において表面関数T(r,θ,l)で定まる。ここで、rは筒形状底面の半径を示し、溝21の溝周縁形状上の点(p)に対向する筒形状底面の縁上における点を点(Q)とし、筒形状加工物20の筒形状底面の中心点をxy座標の原点位置と一致させて筒形状加工物20をxy平面上に置いたとき、θはx軸と筒形状底面の縁上における点(Q)とのなす角度を示し、(r,θ)は縁上における点(Q)の位置を定めるxy平面上の極座標による位置を示し、lは点(p)から点(Q)へ下ろした垂線の長さを示す。 【0011】しかるに、筒形状加工物20において、筒形状加工物20の筒面上における点(p)の位置が重要である、すなわち、縁上における点(Q)の位置と該点(Q)の位置から点(p)に至るまでの筒形状加工物20の軸方向の長さ(l)は重要であるが、筒形状加工物20の底面の半径(r)方向の位置はさほど重要ではないという場合に、溝周縁の各点の位置(x,y,l)を三次元直交座標系での位置(x,y,z)として取り扱うような、三次元測定機の測定に基づく三次元形状加工物の評価を行うと筒形状加工物20の上記した特性にかかわらず、三次元測定機の測定結果に基づく三次元形状加工物の評価が行われて、三次元直交座標系空間中のあらゆる方向に同一比率で絶対量の誤差表示がされてしまう。このような誤差表示がなされると、正しい評価の妨げになるほか、処理の手数が増加することになるという問題点が生ずる。 【0012】本発明は、二次元平面上に展開された形状で指定される筒形状加工物の評価方法および評価装置を提供することを目的とする。 【0013】 【課題を解決するための手段】本発明の筒形状加工物の評価方法は、基準筒形状加工物の筒面を展開した二次元平面上に表示される二次元形状に基づく二次元基準形状データを複数記憶した記憶手段中から、指示手段により指定した二次元形状に基づく二次元基準形状データを読み出す第1の工程と、第1の工程で読み出された二次元基準形状データに対応する二次元形状の筒面を持つ基準筒形状加工物を該基準筒形状加工物の表面形状に変換する第2の工程と、被評価筒形状加工物の表面形状を測定し、該測定における測定点と該測定点に対応する第2の工程により変換された基準筒形状加工物の表面形状における点との間の距離を求める第3の工程と、第1の工程で読み出された二次元基準形状データに対応する二次元形状上に、第3の工程によって求めた距離を誤差として重畳表示させる第4の工程と、を備え、第4の工程によって誤差が重畳表示させられた二次元表示に基づき被評価筒形状加工物を評価することを特徴とする。 【0014】本発明の筒形状加工物の評価装置は、基準筒形状加工物の筒面を展開した二次元平面上に表示される二次元形状に基づく二次元基準形状データを複数記憶する記憶手段と、記憶手段中から読み出す1つの二次元基準形状データを二次元形状に基づいて指定する指定手段と、記憶手段から読み出された二次元基準形状データに対応する二次元形状を有する筒面を持つ基準筒形状加工物を該基準筒形状加工物の表面形状に変換する変換手段と、被評価筒形状加工物の表面形状を測定し、該測定における測定点と該測定点に対応する前記変換手段により変換された基準筒形状加工物の表面形状における点との間の距離を求める演算手段と、記憶手段から読み出された二次元基準形状データに対応する二次元形状上に、演算手段によって求めた距離を誤差として重畳表示させる表示制御手段と、を備え、誤差が重畳表示された二次元表示に基づき被評価筒形状加工物を評価することを特徴とする。 【0015】本発明の筒形状加工物の評価方法および評価装置によれば、基準筒形状加工物の筒面を展開した二次元平面上に表示される二次元形状に基づく二次元基準形状データを複数記憶した記憶手段中から、1つの二次元基準形状データが実質的に指定されて読み出される。この読み出された二次元基準形状データに対応する二次元形状を有する筒面を持つ基準筒形状加工物が該基準筒形状加工物の表面形状に変換される。 【0016】一方、被評価筒形状加工物の表面形状が測定され、該測定における測定点と該測定点に対応する基準筒形状加工物の表面形状における点との間の距離が求められ、記憶手段から読み出された二次元基準形状データに対応する二次元形状上に、求められた距離が誤差として重畳表示され、誤差が重畳表示された二次元表示に基づき被評価筒形状加工物が評価される。 【0017】本発明にかかる筒形状加工物の評価方法および評価装置によれば、二次元平面上に展開された形状で指定される筒形状加工物を容易に、かつ正確に評価することができる。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる筒形状加工物の評価方法および評価装置を、筒形状加工物の評価方法を実施するための評価装置によって説明する。 【0019】図1は本発明の実施の一形態にかかる筒形状加工物の評価方法を実施するための評価装置の構成を示すブロック図である。 【0020】本発明の実施の一形態にかかる筒形状加工物の評価方法を実施するための評価装置10によって、筒形状加工物が自動二輪車のベルト変速機に用いられるトルクカムのように、溝が形成された筒形状加工物20の評価を行う場合を例に説明する。 【0021】本発明の実施の一形態にかかる筒形状加工物の評価方法を実施するための評価装置10は、CPUからなる中央処理装置1、中央処理装置1へ数字、文字などを入力するためのキーを備えたキーボード2、中央処理装置1へ図形入力指示、表示指示、プログラム切り替え指示などを行うためのファンクションキーを備えた処理指示キーボード3、中央処理装置1からの指示に基づき中央処理装置1にて処理されたデータが格納される作業領域を備え、格納されたデータを読み出す内部記憶装置を構成するメモリ4、被評価筒形状加工物に対して基準となる基準筒形状加工物の筒面を展開した二次元平面上に表示される二次元形状に基づく二次元基準データを予め複数記憶し、中央処理装置1からの指示に基づき読み出して中央処理装置1に送出する外部記憶装置を構成するハードディスク5、中央処理装置1からの出力に基づく表示を行うCAD表示装置を構成するCRT6を備えている。 【0022】さらに、選択的に中央処理装置1に接続されて筒形状加工物20の表面形状を測定する三次元測定機7を備えている。 【0023】中央処理装置1は、キーボード2および処理指示キーボード3のキーからの二次元基準形状に基づく指示にしたがい、基準筒形状加工物の筒面を展開した二次元平面上に表示される二次元基準形状に基づく二次元基準形状データをハードディスク5中から読み出す読み出し制御部1−1と、読み出し制御部1−1の制御のもとにハードディスク5から読み出された二次元基準形状データに対応する二次元形状を有する筒面を持つ基準筒形状加工物をその基準筒形状加工物の表面形状に変換する変換部1−2と、三次元測定機7によって測定した被評価筒形状加工物の表面形状の測定点と該測定点に対応する変換部1−2により変換された基準筒形状加工物の表面形状における点との間の距離を求める演算部1−3と、ハードディスク5から読み出された二次元基準形状データに対応する二次元形状上に、演算部1−3によって求めた距離を誤差として重畳表示させる表示制御部1−4とを機能的に備えている。 【0024】上記のように構成した評価装置10の作用を図2に示すフローチャートに基づいて説明する。 【0025】評価の開始が指示されると、被評価筒形状加工物の筒面を展開した二次元平面上に表示される二次元形状に対して、基準となる二次元基準形状データの指示がなされる(ステップS1)。ステップS1における指示は、ハードデイスク5に予め格納されている評価基準となる二次元基準形状データに対応する二次元形状の指定によって行われる。 【0026】さらに詳細には、基準筒形状加工物の筒面を展開した二次元平面上に表示される二次元形状に対して、すなわち図3のCに示す展開図に対応して、筒形状の半径r、高さh、表面関数T(r,θ,l)を指定することによってなされる。 【0027】このように、評価の基準となる筒面の二次元形状の指定によって二次元基準形状データの指定が行われるのは、図3のCに示す展開図からも明らかなように、筒面の二次元形状は筒形状底面の半径r、高さh、溝周縁形状を指定することによって行われる。すなわち、半径r、高さhの指定によって基準筒形状が実質的に指定されて、この指定によって筒形状が特定されることになる。さらにまた、溝外周の位置およびその形状に対応する表面関数T(r,θ,l)を指定することによって、図3におけるCの展開図に示すように溝周縁形状が形成された筒形状加工物20の筒面の展開図に基づく二次元形状が特定されることになる。 【0028】このように指定する理由は、基準筒形状加工物は図3のCに示す展開図により記述されており、この展開図による形状のみを指定することによって被評価筒形状加工物の筒面における二次元形状に対する基準筒形状加工物の筒面における二次元形状を実質的に特定することができるためである。 【0029】ステップS1に続いて、基準筒形状加工物における筒面の二次元形状に対応する表面関数、すなわち三次元直交座標系に基づく表面関数S(x,y,z)がステップS1の指定を参照することによって求められる(ステップS2)。三次元直交座標系に基づく表面関数S(x,y,z)は円筒関数系に基づく表面関数T(r,θ,l)と相互に変換可能であり、表面関数T(r,θ,l)から容易に求められる。 【0030】ここで、一旦、三次元直交座標系に基づく表面関数S(x,y,z)に変換するのは、表面関数S(x,y,z)による方が三次元の被測定表面形状との比較を容易かつ正確に行うことができるためである。 【0031】ステップS2に続いて、ステップS1およびステップS2の情報に基づいて基準となる溝周縁形状が形成された基準筒形状加工物が、該基準筒形状加工物の表面形状に変換され、変換された表面形状に基づくデータが一旦メモリ4に記憶される(ステップS3)。 【0032】この場合、ステップS3における表面形状に基づくデータは、基準筒形状加工物の表面形状を三次元測定機7にて測定した場合の各測定点における三次元直交座標系における座標位置データに対応するデータである。 【0033】ステップS3の実行によって、図5に模式的に示す形状の、筒面に評価のための基準となる溝21が形成された筒形状加工物20の表面形状に基づくデータがメモリ4に格納された状態となる。 【0034】ステップS3に続いて、被評価筒形状加工物の表面形状が三次元測定機7によって三次元直交座標系データとして測定され、被評価筒形状加工物の表面形状に基づく三次元直交座標系測定データが取り込まれて、メモリ4に一旦記憶される(ステップS4)。 【0035】ステップS4において記憶された被評価筒形状加工物の表面形状に基づく測定データ(三次元データ)とステップS3において記憶された基準筒形状加工物の表面形状に基づくデータ(三次元データ)との互いに対応する点の三次元データが比較されて、対応する点間の距離が誤差として求められ、この誤差情報が、一旦メモリ4に記憶される(ステップS5)。 【0036】ステップS5における比較、誤差としての距離の演算は、三次元測定機7によって測定された被評価筒形状加工物の表面形状に基づく各点の測定データとこの各点にそれぞれ対応する評価基準筒形状加工物の表面形状に基づく各点とのデータの差を求めることによってなされる。これは例えば、被評価筒形状加工物の表面形状と基準筒形状加工物の表面形状とを仮想的に重畳させたときにおける、対応する点間の直線距離が誤差として求められることに相当している。求められた各点における誤差が記憶される。 【0037】ステップS5に続いて、ステップS2において指定された表面関数S(x,y,z)が二次元関数U(2πrθ,l)に変換される(ステップS6)。 【0038】ここで、表面関数S(x,y,z)を二次元関数U(2πrθ,l)に変換することについて説明する。基準筒形状加工物の筒面の各点(p)は円筒座標系において表面関数T(r,θ,l)で定まる。しかるに、基準筒形状加工物の筒形状底面の半径(r)は一定であるため、基準筒形状加工物の筒面に設けられる形状を構成する点(p)はU(2πrθ,l)の二次元関数に変換することができる。 【0039】ステップS6に続いて、二次元関数U(2πrθ,l)に基づいて二次元データ(CADデータ)が生成される(ステップS7)。ステップS7において生成された二次元データに基づく表示を行うと、例えば図3におけるCの展開図に示すごとくであって、基準筒形状加工物の筒面の表示が相当する。 【0040】ステップS7に続いて、ステップS5において求められた誤差がステップS7において生成された二次元データに基づく表示上に重畳して表示される(ステップS8)。この表示の一例は、図4(a)に示す如くであって、図4(a)において符号20Aは図3のCにおいて示した基準筒形状加工物の筒面の展開図に被評価筒形状加工物の筒面の誤差を重畳して表示した展開図である。ここで、符号21Aは図3におけるCの展開図に示した基準筒形状加工物の筒面に対応する表示であり、符号22A、22B、22C等は重畳表示された演算誤差の表示であって、誤差が存在する位置に求めた誤差に対応する長さを有する誤差線で表示されている。 【0041】ステップS8に続いて、誤差線に色が自動にて塗られ、誤差の最大値、最小値が求められて、最大誤差にmaxの表示が、最小誤差にminの表示が、さらに、誤差線の先端が連続線によって結ばれて表示される(ステップS9)。 【0042】ステップS9によって付されたmaxの表示、minの表示、誤差線先端を結んだ連続線の一例は図4(b)に示す如くである。 【0043】図4(c)は溝21を有する基準筒形状加工物の斜視図を示し、図4(d)は図4(b)に示す誤差を有するときの被評価筒形状加工物20の斜視図であって、溝21に誤差を有している状態を仮想的に示している。 【0044】なお、上記した評価装置10では筒面に溝21が1つ設けられている場合を例示しているが、筒面に異なる溝が複数設けられている場合も同様である。 【0045】また、溝21には深さがあるが、上記したように二次元平面上に表示した溝周縁形状を構成する各点(p)に深さの属性を持たせることによって、溝周縁形状の他に必要に応じて溝21の深さ(筒形状加工物20における半径方向の位置に対応する)を確認することができる。 【0046】なお、上記においては、溝21が用いられている場合を例に説明しているが、溝21に代わって、穴などのように周縁形状が閉曲線を構成するものにも適応することができる。 【0047】ここで、評価装置10による場合の効果について以下に説明する。 【0048】単純に三次元の筒形状加工物20の表面形状を測定し、その表面形状を展開したのでは、基準となる中心軸線などが筒面の誤差の影響を受ける。例えば円筒度が正しくなく実際のカム軸中心と筒形状加工物20の中心軸とがずれているような場合や、筒形状加工物20の横断面が真円からずれている場合などでは、表面の測定点群から筒形状加工物20の筒面を算出するのに多くの工数を要するのみならず、折角演算した筒面の形状の座標基準と設計上の基準値が合致していない場合が生ずる。 【0049】さらに、測定値から筒面を二次元に展開してその後に設計基準寸法と比較したのでは、三次元直交座標(x,y,z)系のどの方向の誤差が投影されて二次元平面(θ,l)に現れているのか全く不明になってしまう。 【0050】これらに対して、この評価装置10によるときは、元図の二次元展開図から基準となる三次元の筒形状データを発生しておき、そこに三次元測定機7によって被評価筒形状加工物を測定した測定データと実質的に重ね合わせて誤差を求め、求めた誤差データを、元の基準となる二次元展開図に重畳表示するので、被評価筒形状加工物の回転軸を設計上の回転軸、すなわち基準筒形状加工物の回転軸に正しく重ね合わせることができる。 【0051】したがって、被評価筒形状加工物自体のゆがみは基準筒形状加工物に正しく投影することができる。さらに溝21の被評価筒形状加工物の径方向誤差も正しく展開することができる。さらに、求めた誤差(三次元Δx,Δy,Δz)を誤差(二次元Δθ,Δl)に変換することが簡単になる。 【0052】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の筒形状加工物の評価方法および評価装置によれば、二次元で設計され、かつ加工評価されていた加工物を、精度の高い三次元測定機を利用して測定しながら二次元平面上で評価することが可能となるので、評価者が容易に評価することができ、評価のための工数を削減することができるという効果が得られる。 【0053】また、筒形状加工物を測定するための専用測定機が不要であって、従来から利用されている三次元測定機をそのまま利用することができるので、設備投資の必要もなく、汎用性も高いという効果が得られる。 【0054】さらに、三次元測定データと三次元基準形状データとの距離を求めるので、高い精度が得られるという効果がある。 【0055】さらにまた、三次元測定データと三次元基準形状データとの距離を求めた後、二次元平面上に変換するので、高い精度を得ることができるという効果もある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005326 【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年11月18日(1999.11.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077665 【弁理士】 【氏名又は名称】千葉 剛宏 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−141441(P2001−141441A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月25日(2001.5.25) |
| 【出願番号】 |
特願平11−328709 |
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