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【発明の名称】 ウェーハにおける異物の検査装置
【発明者】 【氏名】神▲崎▼ 豊樹

【要約】 【課題】ウェーハ裏面の異物を検出し、検出した異物の高さや体積を評価することにより、露光時に焦点ぼけの原因となるウェーハ裏面の異物を効率よく検出することができるウェーハにおける異物の検査装置を提供すること。

【解決手段】ウェーハ3の回路パターンを形成しない裏面3b側に、異物検出光学系17と異物高さ測定装置20を配置し、異物検出光学系17によってウェーハ裏面における異物の存在の有無を検査し、前記裏面3bに一定の大きさと評価できる異物が存在する場合、異物高さ測定装置20によって当該異物の高さを測定し、この高さに基づいて異物を評価し、露光時に焦点ぼけの原因となる異物を予め検出するようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ウェーハの回路パターンを形成しない裏面側に、異物検出光学系と異物高さ測定装置を配置し、異物検出光学系によってウェーハ裏面における異物の存在の有無を検査し、前記裏面に一定の大きさと評価できる異物が存在する場合、異物高さ測定装置によって当該異物の高さを測定し、この高さに基づいて異物を評価し、露光時に焦点ぼけの原因となる異物を予め検出するようにしたことを特徴とするウェーハにおける異物の検査装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ウェーハにおける異物の検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のウェーハにおける異物の検査装置(以下、単に検査装置という)は、主として、回路パターンが形成される表面上の異物を対象としており、ウェーハ表面に形成される回路パターンに直接支障が生ずるかどうかを評価したり、製造プロセスにおいて異物が発生しているかどうかを評価することに主眼点がおかれており、回路パターンが形成され裏面における異物の付着、あるいは、異物の大きいについては殆ど考慮されていなかった。
【0003】ところで、ウェーハの製造工程の一つに露光工程があり、ウェーハに露光を施す際、チャック盤にウェーハを吸着させて所定の露光を行うようにしている。このとき用いられるチャック盤は、ウェーハ裏面の異物の影響を可及的に避けるために、例えば図5に示すように、基台51の上面に同じ高さの突起52を同心円上に形成するなど、ウェーハ裏面との接触面積を可及的に少なくなるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、市場ではより微細な回路パターンが要求されるようになってきており、露光装置の焦点深度はやむを得ず浅くなってきている。すなわち、ウェーハ裏面の異物のウェーハの平坦度に与える影響がより問題となってきており、前記異物がウェーハ平坦度に影響するか否かの評価が重要となる。従来においては、このような要求に的確に対応する手段がなく、仮にあったとしても煩瑣な操作や処理を行う必要があった。また、近時においては、直径300mmといった大径のウェーハも製作されるようになってきており、このようなウェーハにおいては、表裏両面とも鏡面にされることが多くなってきている。
【0005】この発明は、上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、ウェーハ裏面の異物を検出し、検出した異物の高さや体積を評価することにより、露光時に焦点ぼけの原因となるウェーハ裏面の異物を効率よく検出することができるウェーハにおける異物の検査装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、この発明のウェーハにおける異物の検査装置は、ウェーハの回路パターンを形成しない裏面側に、異物検出光学系と異物高さ測定装置を配置し、異物検出光学系によってウェーハ裏面における異物の存在の有無を検査し、前記裏面に一定の大きさと評価できる異物が存在する場合、異物高さ測定装置によって当該異物の高さを測定し、この高さに基づいて異物を評価し、露光時に焦点ぼけの原因となる異物を予め検出するようにしている。
【0007】上記ウェーハにおける異物の検査装置によれば、露光時に焦点ぼけの原因となるようなウェーハ裏面の異物を効率よく見つけることができ、裏面異物数が所定の個数以下であれば合格にするといった確率に頼った手法ではなく、不良原因を予め確実に見つけることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1〜図3は、この発明のウェーハにおける異物の検査装置(以下、単に検査装置という)の一つの実施の形態を示す。まず、図1および図2において、1は検査ステージで、X方向(例えば図面の左右方向)、Y方向(紙面に垂直な方向)およびZ方向(紙面に沿う上下方向)に移動することができるX−Y−Zステージ2と、検査対象であるウェーハ3を水平面において保持し、これを鉛直軸Gを中心にして回転させるウェーハ保持台4とからなる。
【0009】前記X−Y−Zステージ2は、図示していないZ方向駆動機構によって上下方向に移動自在に保持された第1ベース5の上面に、第2ベース6を駆動機構7によってY方向に移動自在に設け、さらに、この第2ベース6の上面に、第3ベース8を駆動機構9によってX方向に移動するようにしてなる。ここで、駆動機構7,9は、例えばステッピングモータによって駆動されるボールねじとこれに螺合するナット部材とからなる。
【0010】そして、前記ウェーハ保持台4は、第3ベース8の上面にベース部材10を介して回転自在に設けられており、平面視円環状で、その外部に歯車部11が周設してあり、内部にウェーハ3をその円周縁部において保持する保持部12が周設されている。13はウェーハ保持台4を鉛直軸Gを中心にして正逆いずれの方向にも回転させる回転駆動部で、ベース部材10に固定され、正逆いずれの方向にも回転可能で、減速機構を備えたモータ部14と、モータ部14の出力によって回転する歯車部15とからなり、この歯車部15がウェーハ保持台4の歯車部11と噛み合うように構成されている。
【0011】なお、前記X−Y−Zステージ2およびウェーハ保持台4は、それらの下方からウェーハ保持台4に保持されたウェーハ3に対して光を照射を妨げたり、この照射された光による反射光の光路を遮らないように構成されており、特に、ウェーハ保持台4には、図2に示すように、開口16が開設されている。
【0012】そして、図1および図2において、17はウェーハ保持台4の下方に設けられる異物検出光学系で、ウェーハ保持台4に保持されたウェーハ3の下面(ウェーハ3の回路パターンを形成しない裏面)3bにおける異物を検出するものでる。この異物検出光学系17は、図3にも示すように、前記裏面3bに対してレーザ光Lを照射する入射光学系18と、裏面3bからの散乱光Rを検出する検出光学系19とからなる。ここで、入射光学系18は、一定の偏向角を有するレーザ光Lを発する例えばHe−Neレーザ発振器18aとスキャニングレンズ18bからなり、ウェーハ3の裏面3bに対して所定角度斜め下方からレーザ光Lを照射する。また、検出光学系19は、集光レンズ19aと例えば光電子倍増管などの光検出器19bからなる。
【0013】また、図1および図2において、20は異物高さ測定装置で、例えば共焦点顕微鏡よりなり、異物検出光学系17と同様に、ウェーハ保持台4の下方に設けられ、異物検出光学系17と若干離れた位置に設けられている。
【0014】さらに、図1および図2において、21はウェーハ3をウェーハカセット(図示していない)から取り出し、これを検査ステージ1のウェーハ保持台4に供給しするウェーハ搬送ロボットで、検査ステージ1の近傍に配置される。
【0015】なお、上記構成の検査装置の各部は、図示していない制御部(例えばコンピュータ)によって制御されるとともに、異物検出光学系17の光検出器19bの出力および異物高さ測定装置20の出力は、この制御部に入力され、適宜信号処理され、異物の評価に供される。
【0016】次に、上記構成の検査装置の動作について説明する。まず、ウェーハ搬送ロボット21によって一枚のウェーハ3を、パターン回路が形成されるべき面(表面)3aが上方に、裏面3bが下方になるようにして、検査ステージ1のウェーハ保持台4に載置して、ウェーハ3の裏面3b全面を、異物検出光学系17によって測定する。例えば、第1ベース5をZ方向において適宜上下移動するとともに、第2ベース6をY方向に適宜移動して、異物検出光学系17に対して最適の焦点状態となるように位置調整を行った後、ウェーハ保持台4を鉛直軸Gを中心に一定速度で回転させながら、第3ベース8をX方向に一定速度で移動させ、その状態で、入射光学系18からレーザ光Lを前記裏面3bに照射し、そのときの散乱光Rを検出光学系19で検出し、その出力をコンピュータに入力する。
【0017】前記異物検出光学系17による測定によって、散乱光Rが得られたときのレーザ光Lの走査位置とウェーハ保持台4の位置とから、ウェーハ3の裏面3bにおける異物の位置を知ることができる。このとき得られる情報は、散乱光Rの強度と散乱光Rが得られたウェーハ3上の領域である。
【0018】そして、前記情報をもとにして、異物について大まかなふるい分けを行う。すなわち、異物の大きさがごく小さいもの(例えば0.5μm未満)については、次に行う高さ測定の対象とはせず、残った比較的大きな異物について、異物高さ測定装置20を用いて、その高さとウェーハ3への投影面積を測定する。この測定は、測定対象となる異物を、異物高さ測定装置20の上方の所定位置に順次導くことによって行われる。この異物高さ測定装置20による測定によって、異物の大きさまたは体積(高さ×投影面積)が正確に判る。
【0019】既に説明しているように、ウェーハ3を、図5に示すようなチャック盤によって吸着したとき、ウェーハ3の表面(回路パターンを形成する面)3aの平坦度に影響、すなわち、露光装置の焦点深度を超えるような平坦度のばらつきを生むような影響を及ぼす異物は、一定以上の高さのあるもの、あるいは、一定以上の体積のあるものと言える。
【0020】そこで、そのような異物を予め設定しておいた条件に基づいて選びだし、ウェーハ3の裏面3bのどの位置にどのような大きさの異物があるかをマップとして表示し、その情報をデータベースに保存する。
【0021】上記ウェーハにおける異物の検査装置によれば、露光時に焦点ぼけの原因となるようなウェーハ裏面3bの異物を効率よく見つけることができ、裏面異物数が所定の個数以下であれば合格にするといった確率に頼った手法ではなく、不良原因を予め確実に見つけることができる。そして、ウェーハ3の裏面3bのどの位置にどのような大きさの異物があるかをマップを用いることにより、全体のスループットを確保することができるとともに、従来考慮されていなかった断面での情報を得ることができ、ウェーハの製造における不良を効果的に減ずることができる。
【0022】この発明の検査装置は、上記実施の形態に限られるものではなく、例えば異物検出光学系17として、図4に示すように、レーザ光Lをウェーハ3の裏面3bに垂直に照射し、そのときの散乱光Rを積分球を利用した反射鏡22を経て光検出器19bに入射させるようにしてもよい。なお、図4において、23は平面反射鏡である。
【0023】そして、上述の検査装置においては、異物の有無を検出する際、ウェーハ3を鉛直軸Gを中心にして回転しながらこれをX方向に直線的に移動しているので、レーザ光Lの二次元的な照射を速く行うことができる。そして、このウェーハ3の回転と直線的移動に代えて、ウェーハ3に対してレーザ光Lを、X方向およびY方向に走査しながら照射させるようにしてもよい。
【0024】また、異物高さ測定装置として、走査型トンネル顕微鏡を用いてもよい。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の検査装置においては、ウェーハの回路パターンを形成しない裏面に対してレーザ光を走査しながら照射し、そのときの検査対象基板の表面からの散乱光を光検出器に入射させ、この光検出器による散乱光の検出結果に基づいて前記裏面における異物の存在の有無を検査し、前記裏面に一定の大きさと評価できる異物が存在する場合、異物高さ測定装置によって当該異物の高さを測定し、この高さに基づいて異物を評価し、露光時に焦点ぼけの原因となる異物を予め検出するようにしているので、露光時に焦点ぼけの原因となるようなウェーハ裏面の異物を効率よく見つけることができ、不良原因を予め確実に見つけることができる。ウェーハにおける異物検査の精度をより向上させることができる。
【出願人】 【識別番号】000155023
【氏名又は名称】株式会社堀場製作所
【出願日】 平成11年11月11日(1999.11.11)
【代理人】 【識別番号】100074273
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英夫
【公開番号】 特開2001−141416(P2001−141416A)
【公開日】 平成13年5月25日(2001.5.25)
【出願番号】 特願平11−320758