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【発明の名称】 2連形ポテンショメータ
【発明者】 【氏名】岡野 好孝

【氏名】菅原 英明

【要約】 【課題】図1Bの直線28,29の特性を容易かつ精密に作ることができる。

【解決手段】絶縁基板11上に半円形状抵抗体12,14が同一円上に形成され、その内側に半円形状集電体13,15が形成され、一方の抵抗体12の外側にこれに沿って補助抵抗体31が形成され、抵抗体12,14の一端は、負側電源端子16a,16bに接続され、抵抗体12の他端は補助抵抗体31を介して正側電源端子19aに接続され、抵抗体14の他端は正側電源端子19bに接続される。摺動子24,25は抵抗体12と集電体13、抵抗体14と集電体15上をそれぞれ連動して摺動する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1抵抗体及びこれと並設された第1集電体と、これらに摺動接触する第1摺動子と、第2抵抗体及びこれと並設された第2集電体と、これらに摺動接触する第2摺動子とを備え、上記第1摺動子と上記第2摺動子は連動とされている2連形ポテンショメータにおいて、上記第2抵抗体と並設され、かつその第2抵抗体の一端と一端が電気的に接続された補助抵抗体を備えることを特徴とする2連形ポテンショメータ。
【請求項2】 絶縁基板上において、その1半部に1点を中心とする半円形状に上記第1抵抗体と上記第1集電体が設けられ、上記絶縁基板上の他半部に上記1点を中心とする半円形状に上記第2抵抗体と上記第2集電体と上記補助抵抗体とが設けられていることを特徴とする請求項1記載の2連形ポテンショメータ。
【請求項3】 上記第1集電体と第2集電体は同一円上に位置し、これら第1集電体と第2集電体の外側において、上記第1抵抗体と第2抵抗体は同一円上に位置し、上記補助抵抗体は上記第2抵抗体の外側に位置していることを特徴とする請求項2記載の2連形ポテンショメータ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は第1抵抗体と第1集電体が並設され、これらに第1摺動子が摺動接触し、第2抵抗体と第2集電体が並設され、これらに第2摺動子が摺動接触され、これら第1摺動子と第2摺動子とが連動とされた2連形ポテンショメータに関する。
【0002】
【従来の技術】図4に特開平3−159104号公報に示す従来の2連形ポテンショメータを示す。絶縁基板11上の一半部において円弧状の抵抗体12が形成され、その円弧と同心の円弧状集電体13が内側に形成され、絶縁基板11上の他半部において、抵抗体12の円弧の延長線上に、抵抗体12より短かい円弧状の抵抗体14が形成され、集電体13の円弧の延長線上に円弧状集電体15が形成され、抵抗体12の一端は絶縁基板11の一側の端子部11a上の電源端子16に接続され、抵抗体14の一端は接続線17により電源端子16に接続され、抵抗体14の他端はその円弧延長するように形成された接続線18を通じて電源端子19に接続され、抵抗体12の他端は接続線21を通じて接続線18に接続され、集電体13,15の各端子部11a側の各一端は取出し端子22,23にそれぞれ接続され、抵抗体12と集電体13とに摺動子24が摺動接触し、抵抗体14と集電体15とに摺動子25が摺動接触している。摺動子24,25は連動とされ、集電体13,15の円弧の中心を中心として回動される。
【0003】また電源端子16に電源の負側が、電源端子19に電源の正側が接続され、摺動子24,25を共に抵抗体12,14の負側電源端子16の端から、正側電源端子19側に回動させると、取出し端子22,23の電圧は図5の直線26,27にそれぞれ示すように、0Vから電源電圧VS Vに向って変化し、直線27は直線26より急な立上りでVS Vになる。
【0004】最近になり図1Bに示す特性の2連形ポテンショメータが要求されるようになった。つまり直線28,29は共に0Vから立上り、直線28は電源電圧VS Vまで上るが、直線29はVS Vより低い電圧Vm Vまでしか上らない。しかもこの両者の摺動範囲(距離)は同一である。このような特性の2連形ポテンショメータとして、図4に示したものを改良して図6に示すものが考えられる。つまり絶縁基板11の面積を広くし、抵抗体12,14が形成されている円の半径を大とし、抵抗体12の正側電源端子19側を延長して補助抵抗体31を設け、摺動子24の摺動範囲θを補助抵抗体31に達しないように制限し、また抵抗体14の長さを抵抗体12と同一とし、摺動子25の摺動範囲を摺動子24のそれと同一のθとする。
【0005】図6に示した2連形ポテンショメータによれば端子22に得られる特性は補助抵抗体31の存在により図1Bの直線29となり、端子23に得られる特性は直線28となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし抵抗体12を摺動方向に延長して補助抵抗体31を設けるため、補助抵抗体31が長いものとするには絶縁基板11の面積を広くする必要があり、ポテンショメータが大形となる。ポテンショメータをそれ程大きくしないためには補助抵抗体31の長さが短かく面積が小さくなり、特性直線29の勾配調整を精度よくやるのが難かしい。つまりこの調整は補助抵抗体31に対しレーザトリミングをして行うが、わずかの抵抗体除去で抵抗値が大きく変化するため調整がやりにくい問題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、2連形ポテンショメータの二つの抵抗体の一方にその一端と電気的に接続された補助抵抗体がそのポテンショメータの抵抗体と並設される。
【0008】
【発明の実施の形態】図1Aにこの発明の実施例の要部を示し図4、図6と対応する部分に同一番号を付けてある。抵抗体12,14は同一円上に半円状に同一抵抗材料で同一大きさ、同一形状で形成され、抵抗体12,14が形成されている円と同一中心でその内側の同一円上に半円状に集電体13,15が形成されている。この実施例では、抵抗体12の外側にこれと平行対向して半円状補助抵抗体31が設けられる。また補助抵抗体31の長さと幅は共に抵抗体12のそれらより小とされ、全抵抗値は抵抗体12のそれとほぼ等しくされている。補助抵抗体31は抵抗体12,14と同一材で同時に形成される。
【0009】抵抗体12、補助抵抗体31の各端子部11aと反対側の一端は接続線32で接続される。抵抗体16aは他端は負側電源端子16aと接続され、補助抵抗体31の他端は正側電源端子19aに接続される。抵抗体14の端子部11aに近い一端は正側電源端子19bに接続され、他端は、抵抗体14の外側にこれに沿って形成された接続線33を通じて負側電源端子16bに接続される。摺動子24が抵抗体12の負側電源端子16a側の一端と接した状態で、摺動子25は抵抗体14の負側電源端子16b側の一端と接するように摺動子24,25は図に示していない回転体に取付けられている。
【0010】図2にこの発明の実施例の断面の概略を示す。ケース41内において絶縁基板11がケース上板41aと接近してケース41に保持され、ケース底板41bに形成された軸受42に回転軸43が挿通され、軸受け保持されている。回転軸43の内端に回転体44が絶縁基板11と対向して取付けられ、回転体44に摺動子24,25が固定されている。摺動子24,25の回転中心と対向して絶縁基板11に中心孔45が開けられ、ケース上板41aの内面に突出形成された筒状部46が中心孔45内に位置し、筒状部46に回転軸43の内端部が回転自在に挿入され、位置決めされている。ケース41の側板に設けられた端子保持部47に外部端子48が内外に突出して設けられ、外部端子48は端子16a,16b,19a,19b,22,23と対応した数が設けられ、端子16a,16b,19a,19b,22,23はリード線49により外部端子48の対応したものとそれぞれ接続される。なお端子16aと16b、19aと19bとはそれぞれリード線で接続され、外部端子は4個とされる場合もある。
【0011】この構成によれば、図1Bに示した特性が得られることは容易に理解されよう。上述ではこの発明を回転形のポテンショメータに適用したが、平行形ポテンショメータにも適用できる。つまり図3に示すように絶縁基板11上に抵抗体12,14、集電体13,15、補助抵抗体31は直線状に形成される。補助抵抗体31は抵抗体12に対し折返し形成すればよく、その長さ、幅は抵抗体12に対し必ずしも小さくしなくてもよい。また補助抵抗体31の長さ方向の中点と、抵抗体12の長さ方向の中点とを必ずしもほぼ対向させなくてもよい。要求される特性に応じて補助抵抗体31の全抵抗値と抵抗体12の全抵抗値を互いに異ならせることもある。
【0012】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、一方の抵抗体に対し折返すように補助抵抗体31を接続配置することにより、摺動子の摺動方向における抵抗体の長さを短かくすることができ、絶縁基板の面積を小さくすることができ、ポテンショメータを小形に作ることが可能となる。また補助抵抗体の面積(長さ)を大きくすることができ、補助抵抗体の全抵抗値を所望の値にトリミングすることが容易であり、勾配特性の高精度のものを容易に作ることができる。
【0013】例えば図6に示した考えの2連形ポテンショメータにおいては抵抗体14に対する摺動出力端子23から100%出力に対し、抵抗体12に対する摺動出力端子22から50%出力を得るには、図7Aに示す抵抗体パターンと、図7Bに示すその可変抵抗特性から明らかなように、摺動子の回転角範囲は65°になり、回転角に対する出力分解能が悪くなる。しかしこの発明によれば、例えば図8Aの抵抗体パターンと図8Bに示す可変抵抗特性となり、摺動子の回転角範囲は130°になり、回転角に対する出力分解能が向上する。
【出願人】 【識別番号】000220033
【氏名又は名称】東京コスモス電機株式会社
【出願日】 平成11年10月1日(1999.10.1)
【代理人】 【識別番号】100066153
【弁理士】
【氏名又は名称】草野 卓 (外1名)
【公開番号】 特開2001−99610(P2001−99610A)
【公開日】 平成13年4月13日(2001.4.13)
【出願番号】 特願平11−281647