| 【発明の名称】 |
観察者頭部位置検出装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】井上 益孝
【氏名】坂田 政弘
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 水平方向に二以上の受光領域を有し且つ垂直方向にも二以上の受光領域を有した光検出手段と、各受光領域からの出力値と閾値とを比較して所定の範囲内の出力を選別する出力選別手段と、前記選別された出力に基づいて観察者の頭部位置を推定する推定手段と、を備えたことを特徴とする観察者頭部位置検出装置。 【請求項2】 垂直方向に配列された複数の発光手段と、水平方向に二以上の受光領域を有し且つ垂直方向には前記各発光手段が出射して被照射体に反射された反射光を受光し得る大きさを有した光検出手段と、前記複数の発光手段を順次点灯させる点灯制御手段と、発光手段の点灯タイミングに対応して前記光検出手段の出力を取り出す出力取出手段と、出力取出手段からの出力値と閾値とを比較して所定の範囲内の出力を選別する出力選別手段と、前記選別された出力に基づいて観察者の頭部位置を推定する推定手段と、を備えたことを特徴とする観察者頭部位置検出装置。 【請求項3】 水平方向に二以上の受光領域を有し且つ垂直方向にも二以上の受光領域を有した光検出手段と、観察者の頭の側に対応する方向から各受光領域の出力値を順次入力して出力値の変化を検出する出力検出手段と、前記出力値の変化が検出されたところを基準に所定領域下方の受光領域の出力を採用する出力採用手段と、採用された出力に基づいて観察者の頭部位置を推定する推定手段と、を備えたことを特徴とする観察者頭部位置検出装置。 【請求項4】 前記複数の受光領域は、単体の受光素子を領域分割することによって構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の観察者頭部位置検出装置。 【請求項5】 前記複数の受光領域は、複数の受光素子を配列することによって構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の観察者頭部位置検出装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、観察者の頭部位置に追従して両眼視差を有する映像を観察者の左右の眼にそれぞれ導く頭部追従型の眼鏡無し立体映像表示装置に用いて好適な観察者頭部位置検出装置に関する。 【0002】 【従来の技術】特殊な眼鏡を使用することなく立体映像を観察者の頭部位置に追従して認識させることができる眼鏡無し立体映像表示装置が知られている。この立体映像表示を実現する方法として、パララックスバリア方式やレンチキュラーレンズ方式がある。この方式においては、図10に示すように、映像表示パネル200上には一縦ラインおきに右眼画像と左眼画像が表示される。そして、図示しないレンチキュラーレンズやパララックスバリアは、観察者Aが最適観察位置Dにいる状態で、右眼画像と左眼画像が眼間距離Eのピッチにて交互に観察されるように設計される。 【0003】図10では、「…,R,R1,R2,R3,R4,…」が右眼画像観察可能領域であり、「…,L,L1,L2,L3,…」が左眼画像観察可能領域である。従って、図11に示すように、観察者の右眼が右眼画像観察可能領域にあり、左眼が左眼画像観察可能領域にある場合は、観察者は立体映像を認識できる。各眼の画像観察領域は、画面の全面から対応する眼の画像が集光されるので、図12に示すように、例えば、画面真正面のR2領域に注目すると、実際には、前後に多少移動した位置にも観察可能範囲が存在する。すなわち、図の四角形領域Gにおいては、画面全面からの右眼画像の到達が可能となるので、当該四角形領域Gの上端又は下端にて右眼画像の観察が行える。また、R2領域を通過する光は、図中の斜線領域以外には到達しないことになる。 【0004】前述の原理により、右眼画像観察可能領域および左眼画像観察可能領域はそれぞれ図13に示す四角形領域(斜線を施してある)となる。従って、図14に示すように、観察者Aの右眼が右眼画像観察四角形領域に、左眼が左眼画像観察四角形領域に存在する場合、立体視が可能となり、逆にそれ以外の場合には立体視不能になる。 【0005】立体視可能範囲を拡大する方法としては、観察者Aの位置を検出し、観察者の右眼に左眼画像が左眼に右眼画像が観察されるいわゆる逆視領域に観察者Aが位置する場合、映像表示パネル200に表示する右眼画像と左眼画像を入替える方法がある。また、映像表示パネルとバックライトとの間に配置されたスリット状の開口部を持つ遮光バリアやパララックスバリアを、そのピッチに対して1/4ピッチ移動(バリア移動)できるようにした構成も知られている。かかる構成であれば、図13に示した四角形領域がE/4だけ移動可能となり、図15に示すように、白抜き四角形領域において、各画像が観察可能となる。すなわち、「…,R,R1,R2,R3,R4,…」であった右眼画像観察可能領域が、「…,R′,R1′,R2′,R3′,R4′,…」となり、「…,L,L1,L2,L3,…」であった左眼画像観察可能領域が、「…,L′,L1′,L2′,L3′,…」となる。 【0006】従って、バリアや遮光板におけるバリア移動と映像表示パネル200に表示する右眼画像と左眼画像の切換を最適に制御することで、図15の斜線四角形領域と白抜き四角形領域のどの位置においても、右眼画像または左眼画像の観察が可能となり、立体視範囲は拡大する。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】このようにして立体視可能範囲を広げるためには、観察者Aの頭部位置を的確に検出する装置が重要になる。従来は、観察者Aを撮像カメラにて撮像し、撮像データに対して例えば輪郭抽出処理を行うことで背景と観察者頭部との境界を検出して撮像面上の観察者の頭部位置を判断し、この撮像面上の観察者の頭部位置に基づいて実際の観察者の頭部位置を割り出すようにしていた。 【0008】しかしながら、上記輪郭抽出処理等を行うためにはマイクロコンピュータが必要になるため、コスト高になるという欠点があった。また、単純に受光素子を並べただけでは、精度良く観察者の頭部位置を検出することができない。 【0009】この発明は、上記の事情に鑑み、低コストを実現しつつ精度良く観察者の頭部位置を検出することができる観察者頭部位置検出装置を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】この発明の観察者頭部位置検出装置は、上記の課題を解決するために、水平方向に二以上の受光領域を有し且つ垂直方向にも二以上の受光領域を有した光検出手段と、各受光領域からの出力値と閾値とを比較して所定の範囲内の出力を選別する出力選別手段と、前記選別された出力に基づいて観察者の頭部位置を推定する推定手段と、を備えたことを特徴とする。 【0011】上記の構成において、例えば、隣接する二つの垂直領域の一方の選別出力値と他方の選別出力値が略等しいとすると、観察者は丁度、当該隣接する垂直領域の境目当たりに対応した箇所に位置していると判断することができる。一方、前記選別出力値が互いに異なっていれば、異なりの程度およびどちらの出力値が高いかにより、上記の場合よりも右側或いは左側に所定距離ずれた箇所に観察者が位置していると判断することができる。 【0012】ここで、例えば、隣接する二つの垂直領域の最も下の横並びの受光領域がともに観察者の胸部当たりに対応しており、しかも観察者の胸幅が上記横並びの受光領域より相対的に大きいとすると、観察者が多少横方向に移動したとしても、前記横並びの受光領域の出力値に差は生じず、観察者の位置検出において、上記受光領域の出力は役に立たない。同様に、隣接する二つの垂直領域の最も上の横並びの受光領域がともに観察者の頭よりも上の位置に対応していると、観察者が横方向に移動したとしても、前記横並びの受光領域の出力値に差は生じず、観察者の位置検出において、上記受光領域の出力は役に立たない。このような役に立たない出力は検出精度に悪影響を及ぼす。 【0013】観察者の胸部は言わば反射物であり、観察者の頭部よりも上の部分は反射物が無い状態であるから、これらに対応する受光領域の出力は非常に大きいか或いは小さい値となる。出力選別手段は、各受光領域からの出力値と閾値とを比較して所定の範囲内の出力を選別するので、上記の役に立たない受光領域の出力はカットされ、頭部位置検出が高精度で行えることになる。また、輪郭抽出といった処理などは必要とせず、マイクロコンピュータは必ずしも必要としないので、コストの低減も図れる。 【0014】この発明の観察者頭部位置検出装置は、垂直方向に配列された複数の発光手段と、水平方向に二以上の受光領域を有し且つ垂直方向には前記各発光手段が出射して被照射体に反射された反射光を受光し得る大きさを有した光検出手段と、前記複数の発光手段を順次点灯させる点灯制御手段と、発光手段の点灯タイミングに対応して前記光検出手段の出力を取り出す出力取出手段と、出力取出手段からの出力値と閾値とを比較して所定の範囲内の出力を選別する出力選別手段と、前記選別された出力に基づいて観察者の頭部位置を推定する推定手段と、を備えたことを特徴とする。 【0015】かかる構成は、垂直方向に配列された複数の発光手段を用い、これを順次点灯させるとともに、各点灯タイミングで前記光検出手段の出力を取り出すことで、言わば光検出手段を垂直方向に領域分割したのと同様の作用を得ている。そして、出力選別手段は、各点灯タイミングでの光検出手段の出力値と閾値とを比較して所定の範囲内の出力を選別するので、役に立たない点灯時点の出力(即ち、役に立たない領域に対応した出力)はカットされ、頭部位置検出が高精度で行えることになる。また、輪郭抽出といった処理などは必要とせず、マイクロコンピュータは必ずしも必要としないので、コストの低減も図れる。 【0016】この発明の観察者頭部位置検出装置は、水平方向に二以上の受光領域を有し且つ垂直方向にも二以上の受光領域を有した光検出手段と、観察者の頭の側に対応する方向から各受光領域の出力値を順次入力して出力値の変化を検出する出力検出手段と、前記出力値の変化が検出されたところを基準に所定領域下方の受光領域の出力を採用する出力採用手段と、採用された出力に基づいて観察者の頭部位置を推定する推定手段と、を備えたことを特徴とする。 【0017】上記の構成において、観察者の頭部よりも上の部分は反射物が無い状態であるから、これに対応する受光領域の出力は非常に大きいか或いは小さい値となる。出力検出手段は、観察者の頭の側に対応する方向から各受光領域の出力値を順次入力して出力値の変化を検出する。この出力値の変化が検出されたところは、観察者の頭の頂部であるといえる。これを基準に出力採用手段は所定領域下方の受光領域の出力を頭部位置検出用の出力として採用する。この出力採用手段が採用した出力値は観察者の眼の付近に対応するものである。従って、この構成の観察者頭部位置検出装置は、観察者の眼近傍に重点をおいて観察者の頭部位置を推定することになり、観察者の頭部位置に追従して両眼視差を有する映像を観察者の左右の眼にそれぞれ導く頭部追従型の眼鏡無し立体映像表示装置に用いて特に好適となる。 【0018】前記複数の受光領域は、単体の受光素子を領域分割して構成してもよい。或いは、前記複数の受光領域は、複数の受光素子を配列して構成してもよい。 【0019】 【発明の実施の形態】(実施形態1)以下、この発明の実施形態を図1乃至図4に基づいて説明する。 【0020】図1は、眼鏡無し立体映像表示装置1と検出装置2と観察者3との位置関係を示した説明図である。眼鏡無し立体映像表示装置1は、パララックスバリア或いはレンチキュラーレンズ等(図示せず)を備え、画面から適視距離D離れた位置の観察者3の頭部位置に追従して両眼視差を有する映像を観察者3の左右の眼にそれぞれ導くようになっている。検出装置2は、観察者3の頭部位置を検出する装置であり、眼鏡無し立体映像表示装置1の上部位置に設けられている。 【0021】図2は、検出装置2における光学系を示した図であり、同図(a)は正面図、同図(b)は側面図である。光検出器4は、水平方向に二つの受光領域を有し且つ垂直方向には4つの受光領域を有する。各受光領域の横幅は観察者のほぼ頭部幅に対応している。そして、左の垂直領域Aは上から順にAd,Ac,Ab,Aaの4領域から成り、右の垂直領域Bは、上から順にBd,Bc,Bb,Baの4領域から成る。各受光領域は単体の受光素子(例えば、フォトダイオードやフォトトランジスタ等)を領域分割することで構成してもよいし、複数の独立した受光素子を配列することによって構成してもよい。なお、実際には、眼鏡無し立体映像表示装置1における立体視範囲に対応して、水平方向に多数の受光領域が形成される。 【0022】発光手段である赤外LED(発光ダイオード)6は、眼鏡無し立体映像表示装置1の前方(即ち、観察者3が位置することになる方向)に向けて赤外光を照射する。受光用レンズ5は、光検出器4の受光面側に設けられており、上記赤外光の反射する物体の像を光検出器4の受光面上に形成する。なお、光検出器4と受光用レンズ5とによって決まる受光視野全体に対して、前記赤外LED6は均一に赤外光を照射するようになっている。 【0023】図3は、図1に示した位置関係において、図2(a)の光検出器4の受光面上に観察者3の像が結像された様子の一例を示している。観察者3の像は光検出器4の受光面上で倒立像として生じるが、図3においては、正立像として示すとともに光検出器4の垂直方向の受光領域の並びを上下逆にして示している。また、図3においては、隣接する二つの垂直領域A,Bの最も下の横並びの受光領域Ad,Bdがともに観察者3の胸部当たりに対応しており、しかも観察者3の胸幅が上記横並びの受光領域Ad,Bdより相対的に大きい。また、隣接する二つの垂直領域の最も上の横並びの受光領域Aa,Baがともに観察者の頭よりも上の位置に対応している。 【0024】図4は、検出装置2のブロック図である。赤外LED駆動回路12は赤外LED6の点灯と消灯を制御する。受光素子駆動回路11は、光検出器4が図2および図3のごとく構成されている場合には、垂直領域A,Bともに4チャネル駆動を行う。すなわち、Aa,Ab,Ac,Adの4領域およびBa,Bb,Bc,Bdの4領域において個別に光電変換出力を取り出す。 【0025】ライン判定回路13は、上記の光電変換出力を入力する。ライン判定回路13を構成している閾値判定回路13aは、上限設定用の第1コンパレータと下限設定用の第2コンパレータとを備えており、各受光領域からの光電変換出力値と閾値とを比較して所定の範囲内の光電変換出力のみを選別する。ただし、この実施形態では、例えば、領域Aaと領域Baの両方の光電変換出力が所定範囲外となったときに、当該両方の光電変換出力を無効(カット)にすることとし、一方(例えば領域Aa)の光電変換出力だけが所定範囲外となったときにはこの一方(領域Aa)の光電変換出力も有効扱いすることにしている。加算器13bは、垂直方向の受光領域A,Bごとに前記選別された光電変換出力値を加算する。例えば、領域Ab,Acと領域Bb,Bcの出力が選別されのであれば、Ab出力+Ac出力を垂直方向の受光領域Aの加算出力とし、Bb出力+Bc出力を垂直方向の受光領域Bの加算出力とする。この加算器13bの出力は、各ライン(垂直領域)判定信号として観察者位置推定回路14に供給される。 【0026】観察者位置推定回路14は、上記加算器13bからの各垂直領域における加算出力、すなわち各ライン判定信号に対して比較処理や加減算処理等を行うことによって観察者3の位置を推定し、この推定結果を眼鏡無し立体映像表示制御回路15に与える。この制御回路15は、上記の推定結果(観察者の頭部推定位置)に基づき、従来の項で述べたごとく、画面表示する右眼画像と左眼画像を入替えたり、遮光バリアやパララックスバリアのピッチを移動させる制御等を行うことになる。 【0027】ここで、上記加算器13bからの各垂直領域における加算出力、すなわち各ライン判定信号において、二つの垂直領域A,Bの出力加算値が略等しいのであれば、観察者3は丁度、垂直領域A,Bの境目(ラインC)に対応した箇所に位置していると判断することができる。なお、上記ラインCは光検出器4の水平方向の分割中心(この場合A,Bの間)および受光用レンズ5のレンズ中心によって決まる。その一方、垂直領域A,Bの出力加算値が異なっていれば、異なりの程度およびどちらの出力が高いかにより(即ち、観察者位置推定回路14が行う各領域の出力加算値の比較や減算処理等により)、上記の場合よりも右側或いは左側に所定距離ずれた箇所に位置していると判断することができる。 【0028】ところで、図3に示した状態においては、垂直領域A,Bの最も下の横並びの受光領域Ad,Bdがともに観察者3の胸部当たりに対応しており、しかも観察者の胸幅が上記横並びの受光領域Ad,Bdより相対的に大きいので、観察者3が多少横方向に移動したとしても、前記横並びの受光領域Ad,Bdの出力値に差は生じず、観察者3の位置検出において受光領域Ad,Bdの出力は役に立たない。同様に、垂直領域A,Bの最も上の横並びの受光領域Aa,Baがともに観察者3の頭よりも上の位置に対応しているので、観察者3が横方向に移動したとしても、前記横並びの受光領域Aa,Baの出力値に差は生じず、観察者3の位置検出において、上記受光領域Aa,Baの出力は役に立たない。このような役に立たない出力は検出精度に悪影響を及ぼす。 【0029】観察者3の胸部は言わば反射物であり、観察者3の頭部よりも上の部分は反射物が無い状態であるから、これらに対応する受光領域の出力は非常に大きいか或いは小さい値となる。閾値判定回路13aは、各受光領域からの出力値と閾値とを比較して所定の範囲内の出力を選別するので、上記の役に立たない受光領域の出力はカットして必要な出力のみを加算器13bに供給する。これは、観察者3の見る高さ(身長や座高)による個人差の影響を取り除いたことに相当し、頭部位置検出が高精度で行えることになる。 (実施形態2)以下、この発明の実施形態を図5乃至図7に基づいて説明する。 【0030】図5は、検出装置20における光学系を示した図であり、同図(a)は正面図、同図(b)は側面図である。発光手段61は、垂直方向に配列された複数の赤外LEDa〜dから成る。光検出器41は、水平方向に二つの受光領域A,Bを有し且つ垂直方向には前記各赤外LEDa〜dから出射して被照射体に反射された反射光を受光し得る大きさを有している。なお、実際には、眼鏡無し立体映像表示装置1における立体視範囲に対応して、水平方向に多数の受光領域が並べられる。 【0031】各赤外LEDa〜dは、眼鏡無し立体映像表示装置1の前方(即ち、観察者3が位置することになる方向)に向けて赤外光を照射する。受光用レンズ51は、光検出器41の受光面側に設けられており、上記赤外光の反射する物体の像を光検出器41の受光面上に形成する。ここで、光検出器41の受光面において、前記赤外LEDaが出射した光の反射光は、図6に示すように、領域Aa,Baに照射され、赤外LEDbが出射した光の反射光は領域Ab,Bbに照射され、赤外LEDcが出射した光の反射光は領域Ac,Bcに照射され、赤外LEDdが出射した光の反射光は領域Ad,Bdに照射される。 【0032】また、上記図6では、光検出器41の受光面上に観察者3の像が結像された様子の一例を示している。この例では、隣接する二つの垂直領域A,Bの最も下の横並びの領域Ad,Bdがともに観察者3の胸部当たりに対応しており、しかも観察者3の胸幅が上記横並びの受光領域Ad,Bdより相対的に大きい。また、隣接する二つの垂直領域A,Bの最も上の横並びの領域Aa,Baがともに観察者の頭よりも上の位置に対応している。 【0033】図7は、検出装置20のブロック図である。赤外LED駆動回路22はパルス発生器26が出力するパルスタイミングに応じて赤外LEDa〜dの順次点灯と消灯を制御する。受光素子駆動回路21は、パルス発生器26が出力するパルスタイミングに応じて前記光検出器41における垂直領域A,Bごとに光電変換出力を取り出す。 【0034】ライン判定回路23は、受光素子駆動回路21が出力する光電変換出力を入力する。ライン判定回路23を構成している閾値判定回路23aは、上限設定用の第1コンパレータと下限設定用の第2コンパレータとを備えており、入力した光電変換出力値と閾値とを比較して所定の範囲内の光電変換出力のみを選別する。加算器23bは、垂直方向の受光領域A,Bごとに前記選別された光電変換出力の値を加算する。この加算器23bの出力は、各ライン(垂直領域)判定信号として観察者位置推定回路24に供給される。 【0035】観察者位置推定回路24は、加算器23bの出力(各ライン判定信号)に基づいて観察者3の位置を推定し、この推定結果を眼鏡無し立体映像表示制御回路25に与える。この表示制御回路25は、上記の推定結果(観察者の頭部推定位置)に基づき、従来の項で述べたごとく、画面表示する右眼画像と左眼画像を入替えたり、遮光バリアやパララックスバリアのピッチを移動させる制御等を行うことになる。 【0036】この実施形態2の構成は、垂直方向に配列された複数の赤外LEDa〜dを用い、これを順次点灯させるとともに、各点灯タイミングで前記光検出器41の出力を取り出すことで、光検出器41を垂直方向に領域分割したのと同様の作用を得ている。そして、閾値判定回路23aは、各点灯タイミングでの光検出器41の出力値と閾値とを比較して所定の範囲内の出力を選別するので、役に立たない点灯時点の出力(即ち、役に立たない領域に対応した出力:例えば図6に示す場合においては、Aa,BaおよびAd,Bdに対応する出力)はカットされ、頭部位置検出が高精度で行えることになる。 【0037】また、この実施形態2の構成は、回路構成が幾分複雑で部品点数が多くなるものの、実施形態1に比べて光学調整が容易であるという利点がある。 (実施形態3)以下、この発明の実施形態を図8及び図9に基づいて説明する。 【0038】この実施形態の観察者頭部位置検出装置における光学素子の配置関係は実施形態1と同様である。相違点は、図8に示すごとく、光検出器42の垂直方向の分割数が例えば100という具合に、分割数を多くしている点と、図9に示すごとく、検出装置30の回路構成が異なる(処理内容が異なる)点である。 【0039】図9において、赤外LED駆動回路32は、赤外LEDの点灯と消灯を制御する。受光素子駆動回路31は、光検出器42が図8のごとく構成されている場合には、横並びの受光領域A1,B1の光電変換値を出力し、次に横並びの受光領域A2,B2の光電変換値を出力し、という具合に、上側(観察者の頭部側)から順に光電変換値を出力していく。水平ライン加算器36は、受光素子駆動回路31が出力する横並びの受光領域の光電変換値を加算する。例えば、上記受光領域A1,B1の光電変換値を加算し、次に横並びの受光領域A2,B2の光電変換値を加算する。 【0040】頭頂判定回路37は、水平ライン加算器36が出力した加算値を順次入力し、例えば前回入力した加算値に対して今回入力した加算値が変化したかどうかを判断する。具体的には、例えば前回入力した加算値と今回入力した加算値との減算を行い、この減算値が所定値よりも大きいかを判断することにより、変化が生じたと判断する。このように変化が生じたときには、データ取込制御回路38にデータ取込起点信号を与える。 【0041】データ取込制御回路38は、受光素子駆動回路31から出力される各受光領域の光電変換出力を順次入力している。そして、前記データ取込起点信号が与えられてから数領域(観察者の頭頂部から眼より少し上までの距離に対応:この距離は成人であれば殆ど個人差はない)後における数領域程度(観察者の眼の少し上から眼の少し下の辺りに対応)の受光領域の光電変換値をライン判定回路33に供給する処理を開始する。ライン判定回路33については、実施形態1,2で示したものと同様のものを用いたが、この実施形態3では閾値判定回路33aは必ずしも必要とはしない。 【0042】図8から分かるように、観察者の頭部よりも上の部分は反射物が無い状態であるから、これに対応する受光領域(A1,B1等)の出力は非常に小さい値となる。頭頂判定回路37は観察者の頭の側に対応する方向から各受光領域の出力値を順次入力して出力値の変化を検出しており、この変化の検出箇所は観察者の頭の頂部(ラインH)に対応する。そして、データ取込制御回路38は、上記変化点を基準に所定数下方の受光領域において、その出力値をライン判定回路33への出力として採用する。このデータ取込制御回路38が採用した出力値は観察者の眼の付近に対応するものとなる。従って、この構成の観察者頭部位置検出装置は、観察者の眼近傍に重点をおいて観察者の頭部位置を推定することになるので、観察者の頭部位置に追従して両眼視差を有する映像を観察者の左右の眼にそれぞれ導く頭部追従型の眼鏡無し立体映像表示装置1に用いて特に好適となる。 【0043】以上説明した実施形態1〜3の観察者頭部位置検出装置は、いずれもコンパレータや加算器などの比較的単純なロジック回路で構成することができ、マイクロコンピュータは必ずしも必要でないので、安価で容易に作製することができる。また、単純に受光素子を並べた構成に比べて観察者の頭部位置を的確に検出することができるという利点がある。 【0044】なお、実施形態1,2で示した閾値判定、および実施形態3で示した頭頂判定を常時行うことはせずに、一定の時間(例えば、数秒若しくは数十秒)ごとに行うようにしてもよい。一般に、観察者が眼鏡無し立体映像表示装置1の前に位置して映像を見ることになれば、それほど頻繁に観察者の頭位置の高さが変わることはない。変わるとすれば観察者が入れ替わるとか、落ちつきなく画面を見ているような場合である。つまり、観察者の頭位置の高さはある程度の時間(例えば、数秒若しくは数十秒)維持されるのであるから、その間は頭の高さを検出する処理を停止してもよい。検出処理のこのような停止により、消費電力を低減することが可能になり、また、この停止中に他の複雑な処理を行うといったことも可能になる。 【0045】また、実施形態1〜3において、光検出器4,41,42のあおり角を調整する機構を付加してもよい。例えば、実施形態1において領域a,b,c,dの出力が全て小さいか又は大きく、全ての出力が閾値により無効とされる場合は、観察者にそのことを報知し、観察者に光検出器4,41,42のあおり角を調整してもらうか、自動的にあおり角を調整する機能を光検出器4,41,42の支持機構に設ける。 【0046】また、実施形態1〜3においては、光検出器4,41,42としてフォトダイオードやフォトトランジスタを例示したが、固体撮像素子(CCD)や他の撮像素子を用いてもよい。 【0047】 【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば、観察者の頭部位置検出には役立たない出力は採用されないので観察者の見る高さ(身長や座高)による個人差の影響が取り除かれ、単純に受光素子を並べた構成に比べ、観察者の頭部位置を的確に検出することができる。また、コンパレータや加算器などの比較的単純なロジック回路で構成することが可能であり、マイクロコンピュータは必ずしも必要でないので、安価で容易に作製できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001889 【氏名又は名称】三洋電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年9月24日(1999.9.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085213 【弁理士】 【氏名又は名称】鳥居 洋
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| 【公開番号】 |
特開2001−91210(P2001−91210A) |
| 【公開日】 |
平成13年4月6日(2001.4.6) |
| 【出願番号】 |
特願平11−271207 |
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