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【発明の名称】 瓶の肉厚検査装置
【発明者】 【氏名】松本 一人

【氏名】船田 博幸

【要約】 【課題】瓶の振動による悪影響を受けず、瓶の肉厚を安定かつ精度良く検査できるようにする。

【解決手段】瓶の表面に電極部を当接させて瓶の静電容量を検出する静電容量検出器2と、この静電容量検出器2の検出出力を瓶の肉厚に換算する演算を実行する演算制御装置を有する装置本体とから成る。前記静電容量検出器2は、瓶の表面に当接させる当接部材22を弾性材より成る支持部材23で支持したセンサー部21を有する。前記当接部材23は、長さ方向に湾曲する帯板材の表面に、電極部を備えた電極シートを湾曲に沿って貼設して成る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 瓶の表面に電極部を当接させて瓶の静電容量を検出する静電容量検出器と、この静電容量検出器の検出出力を取り込んで瓶の肉厚に換算する演算を実行する演算制御装置を有する装置本体とから成り、前記静電容量検出器は、瓶の表面に当接させる当接部材を弾性材より成る支持部材で支持したセンサー部を有し、前記当接部材は、長さ方向に湾曲する帯板材の表面に、電極部を備えた電極シートを湾曲させて貼設して成る瓶の肉厚検査装置。
【請求項2】 瓶の表面に電極部を当接させて瓶の静電容量を検出する静電容量検出器と、この静電容量検出器の検出出力を取り込んで瓶の肉厚に換算する演算を実行する演算制御装置を有する装置本体とから成り、前記演算制御装置は、静電容量と瓶の肉厚との関係を示す演算式とその演算式のパラメータとを記憶する記憶部を有し、前記装置本体には、前記演算式のパラメータを外部操作により可変設定することが可能な操作部が設けられて成る瓶の肉厚検査装置。
【請求項3】 瓶の表面に電極部を当接させて瓶の静電容量を検出する静電容量検出器と、この静電容量検出器の検出出力を取り込んで瓶の肉厚に換算する演算を実行する演算制御装置を有する装置本体とから成り、前記演算制御装置は、静電容量と瓶の肉厚との関係を示す演算式とその演算式のパラメータとを記憶する記憶部を有し、前記演算式により瓶の肉厚を算出する毎に、肉厚の算出データの平均値を算出し、その算出した平均値が前回算出した平均値に一致するように前記演算式のパラメータを書き替えるようにした瓶の肉厚検査装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、製瓶機で製造されるガラス瓶などの瓶について、欠陥の有無などを検査するための瓶検査システムに関連し、特に、この発明は、製造された瓶の肉厚を測定して肉厚不良などを検査する瓶の肉厚検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の製瓶機では、複数のセクションで個々の成形型を用いて同じ瓶が一斉に製造される。各セクションで次々に製造された瓶は、搬送系により最終の包装工程まで搬送される間に、検査ラインを通過させ、欠陥の有無などが検査される。前記検査ラインに導入される瓶検査装置として、スターホイールの周囲に円陣に配置された複数の検査ステーションをもつ瓶検査装置が採用されている。前記スターホイールは、周面に複数の凹部を有し、各凹部内へ次々に導入された瓶は、スターホイールの間欠回転により各検査ステーションへ順送りされる。各検査ステーションには、瓶検査機が個々に配設され、少なくとも1種類の項目について、欠陥の有無がそれぞれ検査される。検査される瓶は軸回転可能な回転テーブル上に支持されており、各検査ステーションでは、瓶を全周にわたって検査するために、瓶を軸回転させる。検査の結果、欠陥をもつと判断された瓶は、不良瓶としてリジェクトされて回収される。
【0003】ところで、近年、瓶を軽量化するために、瓶の肉厚を薄くする傾向にある。そのため、瓶の肉厚管理が必要となり、検査ラインに瓶の肉厚を検査するための肉厚検査装置を置くことが不可欠である。瓶の肉厚検査装置として、瓶の静電容量を検出する方式の肉厚検査装置が知られている。この種の肉厚検査装置は、図13に示すように、瓶Gの表面に一対の電極100,101をもつ電極部を当て、電極100,101間の静電容量を検出してその検出値を肉厚に換算するというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】瓶の肉厚検査を検査ラインに組み入れるのに、瓶を搬送する直線状の搬送路に沿って専用の肉厚検査装置を設置することが行われている。この方式では、電極部をもつ検出器の位置に合わせて瓶を移動させることができるので、肉厚測定が高精度に行える。その反面、肉厚検査装置を搬送路沿いに設置するため、肉厚検査専用の検査領域を十分に確保する必要があり、検査ラインが長くなるという問題がある。
【0005】この問題は、前記したスターホイールをもつ瓶検査装置のいずれかの検査ステーションに瓶の肉厚検査装置を配置するという方式を採用することにより解消することができる。ところが、この方式では、瓶の間欠送りや軸回転に起因して瓶が振動するため、電極部と瓶表面との接触が不良となったり、電極部の変形を招いたりするおそれがある。その結果、瓶の肉厚検査を安定かつ精度良く行うことが困難となる。また、静電容量と瓶の肉厚との関係は、測定条件が同一であれば、一義的に決まるが、電極部と瓶表面との接触状態の変化や電極部の摩耗などで測定条件が変わると、肉厚の算出データに誤差が生じ、測定精度が低下する。
【0006】この発明は、上記問題に着目してなされたもので、スターホイールをもつ瓶検査装置の検査ステーションに設置しても、瓶の振動による悪影響を受けずに、瓶の肉厚を安定かつ精度良く検査できる瓶の肉厚検査装置を提供することを目的とする。また、この発明が他に目的とするところは、電極部と瓶表面との接触状態の変化や電極部の摩耗などで測定条件が変わっても、測定精度を高精度に維持できる瓶の肉厚検査装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる瓶の肉厚検査装置は、瓶の表面に電極部を当接させて瓶の静電容量を検出する静電容量検出器と、この静電容量検出器の検出出力を取り込んで瓶の肉厚に換算する演算を実行する演算制御装置を有する装置本体とから成る。請求項1の発明では、前記静電容量検出器は、瓶の表面に当接させる当接部材を弾性材より成る支持部材で支持したセンサー部を有する。前記当接部材は、長さ方向に湾曲する帯板材の表面に、電極部を備えた電極シートを湾曲させて貼設して成る。
【0008】請求項2の発明では、前記演算制御装置は、静電容量と瓶の肉厚との関係を示す演算式とその演算式のパラメータとを記憶する記憶部を有する。前記装置本体には、前記演算式のパラメータを外部操作により可変設定することが可能な操作部が設けられている。
【0009】請求項3の発明では、前記演算制御装置は、静電容量と瓶の肉厚との関係を示す演算式とその演算式のパラメータとを記憶する記憶部を有し、前記演算式により瓶の肉厚を算出する毎に、肉厚の算出データの平均値を算出し、その算出した平均値が前回算出した平均値に一致するように前記演算式のパラメータを書き替えるようにしている。
【0010】
【作用】請求項1の肉厚検査装置では、瓶の表面にセンサー部の当接部材を当接することにより、電極シートの電極部が瓶の表面に接触し、瓶の静電容量が検出される。演算装置は、静電容量検出器の検出出力を瓶の肉厚に換算する演算を実行して瓶の肉厚を求める。肉厚検査時、たとえ瓶が振動しても、その振動が静電容量検出器の支持部材で吸収されるので、電極部と瓶の表面との接触状態が安定保持される。
【0011】請求項2の肉厚検査装置では、瓶の肉厚検査に先立ち、静電容量と瓶の肉厚との関係を示す演算式のパラメータを外部操作により設定する。この設定操作により、静電容量と瓶の肉厚との関係を校正できるので、測定条件が変っても、肉厚の算出データに誤差が生じない。
【0012】請求項3の肉厚検査装置では、瓶の肉厚を算出する毎に、肉厚の算出データの平均値を算出し、その算出した平均値が前回算出した平均値に一致するように演算式のパラメータを書き替えるので、経時的に測定条件が変っても、肉厚の算出データに誤差が生ない。
【0013】
【実施例】図1は、この発明の一実施例である瓶の肉厚検査装置の外観を示す。図示例の肉厚検査装置は、装置本体1に複数個の静電容量検出器2がコード線3により電気接続されて成る。前記装置本体1の前面には、検査結果などの各種データを表示するための表示モニタ10,複数個の各種表示ランプが配設された点灯表示部11,後述するパラメータを可変設定するためのキースイッチやその他のキースイッチが配設された操作部12が設けられている。なお、図中、13は主電源スイッチ、14は表示モニタ10を起動するためのスイッチである。
【0014】前記静電容量検出器2は、箱形をなす検出器本体20の先端面にセンサー部21を突出させた構造のものであり、図2に示すように、間欠回転するスターホイール3の各凹部30の停止位置に肉厚検査のための検査ステーションを設定し、その検査ステーションに静電容量検出器2を位置決め固定する。静電容量検出器2は、センサー部21が前記凹部30に対向するように、水平姿勢で保持される。スターホイール3の各凹部30に導入された瓶Gは、スターホイール3の間欠回転に伴って肉厚検査のための検査ステーションへ順次送られてくる。瓶Gは回転テーブル(図示せず。)上に支持されて軸回転する。
【0015】図3は、静電容量検出器2のセンサー部21の構成を拡大して示したものである。この実施例のセンサー部21は、瓶Gの表面に当接させる当接部材22と、この当接部材22を支持する支持部材23と、この支持部材23を保持するプリント基板24とで構成される。前記プリント基板24は、表面の外周部分に導電パターンが印刷されており、中央部に前記支持部材23が固定される。前記支持部材23は、軸回転する瓶Gの振動を吸収するために、発泡ゴムのような弾性材で形成されている。支持部材23の先端面は湾曲面に形成されている。
【0016】前記当接部材22は、長さ方向に湾曲する帯板材25と、帯板材25の表面から裏面にわたって湾曲に沿って貼設される電極シート26と、電極シート26の電極部4上に被着される保護フィルム27とから成る。前記帯板材25は、瓶Gと接触しても変形せず、かつ瓶Gの振動に追従するような軽量な材料、具体的には、アクリル板のような硬質のプラスチック板で形成されている。前記電極シート26は、可撓性を有する合成樹脂シートにより形成され、その表面には、図4に示すように、電極部4およびシールド部5を構成する導電性の電極パターンが形成されている。
【0017】前記電極パターンには、帯板材25の表面に位置させる正の測定電極41と、帯板材25の表裏両面に位置させるアース電極42およびガード電極43とで構成される。前記ガード電極43は、瓶以外の静電容量の影響を抑えるために設けられたものである。前記帯板材25の表面側には、図4の拡大図に示すように、幅中央の測定電極41と、両側縁沿いのアース電極42と、測定電極41とアース電極42との間のガード電極43とから成る電極部4が形成される。帯板材25の裏面側には、両側縁沿いのアース電極42と、その内側に位置するガード電極43とから成るシールド部5が形成される。
【0018】この電極シート26は、シールド部5の端部が前記プリント基板24上まで延びており、アース電極42がプリント基板24の接地ラインに接続される。また、電極部4の測定電極41およびガード電極43はシールド線44によって引き出され、プリント基板24に印刷された導電パターンに電気接続される。なお、図3において、28はプリント基板24の裏面に設けられたコネクタピンであり、検出器本体20の内部に組み込まれたコネクタ(図示せず。)に接続することにより、前記導電パターンと検出器本体20に組み込まれた静電容量検出回路6(図5に示す。)とを導通させる。
【0019】図5に示す静電容量検出回路6は、充放電回路61、基準電源62、ガード電圧回路63、温度補償用の基準回路64、減算回路65、ローパスフィルタ66、増幅回路67、タイミング信号発生回路68などを含む。
【0020】前記充放電回路61は、図6に示すように、電極部4の測定電極41に接続されており、基準電源62から電流制限抵抗71を通して流れる電流により電極部4が充電される。放電スイッチ72は半導体スイッチで構成され、タイミング信号発生回路68からパルス信号を受けて、所定の時間間隔でオン、オフ動作する。放電スイッチ72がオン動作するとき、電極部4に蓄えられた電荷が放電抵抗73を通じて放電することにより、図7に示すような、鋸波状の出力電圧が得られる。瓶Gの肉厚が変化すると、静電容量が変化し、その結果、出力電圧の鋸波の波高値が図中、点線で示すように変化する。
【0021】前記ガード電圧回路63は、エミッタフォロワー回路で構成され、前記充放電回路61の鋸波状の出力電圧と同じ電圧信号でありかつ低い出力インピーダンスをもつ信号を発生させる。測定電極41の電送線路はガード電極43で囲まれるため、電送線路の浮遊容量の殆どはガード電極43との間で構成される浮遊容量となるが、ガード電圧回路63が発生する電圧信号は測定電極41の電送線路と同じ電圧となるため、浮遊容量に蓄えられる電荷はゼロとなり、その結果、浮遊容量の影響をなくすことができる。
【0022】前記温度補償用の基準回路64は、温度変化による前記出力電圧の変動を補償するためのもので、前記電極部4、充放電回路61、ガード電圧回路63と同じ構成の基準容量回路80、基準用充放電回路81、基準用ガード電圧回路82により構成される。前記充放電回路61の出力電圧と基準用充放電回路81の出力電圧とは減算回路65に与えられ、両方の出力電圧の差がローパスフィルタ66を経て増幅回路67に与えられる。この増幅回路67の増幅出力が静電容量の検出出力となり、装置本体1に組み込まれた演算制御装置9(図8に示す。)へ与えられる。なお、タイミング信号発生回路68は、装置本体1内の基準クロック発生回路93より基準クロックを受けてパルス信号を発生し、このパルス信号を充放電回路61および基準用充放電回路81へ出力して充放電のタイミングを与える。
【0023】図8は、装置本体1に組み込まれる演算制御装置9およびその周辺回路の概略構成を示す。各静電容量検出器2の検出出力はマルチプレクサ91を経てA/D変換器92に入力され、前記検出出力がアナログ信号からデジタル信号に変換されて演算制御装置9に取り込まれる。
【0024】演算制御装置9は、静電容量を瓶の肉厚に換算する演算、その演算結果の平均値を算出する演算など、各種演算を実行したり、前記点灯表示部11や操作部12の入出力動作をインターフェース回路94を介して一連に制御したり、表示制御回路95の動作を制御して表示モニタ10に所定のデータを表示させたりするもので、演算および制御の主体となるマイクロプロセッサ、プログラムやデータを記憶させるROMやRAMなどのメモリを含む。前記ROMには、静電容量と瓶の肉厚との関係を示す演算式が記憶され、また、RAMには、前記演算式のパラメータ、演算結果、演算結果の平均値などの各種データが記憶される。
【0025】いま、前記A/D変換器92より演算制御装置9に取り込まれる静電容量の検出出力、すなわち検出された静電容量に相応する電圧値をVとすると、瓶の肉厚tを算出する演算式は、t=f(KV)で与えられる。ここで、Kは前記パラメータとしての係数であり、この係数Kは、操作部12の所定のキースイッチを操作することで可変設定することが可能である。また、f(KV)は、前記静電容量に相応する電圧値Vを瓶の肉厚tに換算するために、静電容量検出器2の特性を実験により求めて得られる関数であり、図9に示すような曲線で与えられる。
【0026】図10および図11は、前記演算制御装置9による制御の流れを示し、図10には検査に先立ち実施される校正処理の流れが、図11には肉厚検査の流れが、それぞれ示してある。なお、図中、STは制御の流れの各ステップである。ここで、校正処理とは、適正な肉厚値が得られる係数Kを決定するための前処理を意味する。
【0027】いま、操作部12の操作により校正処理が開始されると、図10のST1の判定が「YES」となり、軸回転する検査対象の瓶Gの表面にセンサー部21を当接させた静電容量検出器2より検出出力が得られ、この検出出力がA/D変換された上で、演算制御装置9に取り込まれてRAMに記憶される(ST2)。演算制御装置9は、前記演算式による演算を実行して、瓶の肉厚を算出し、その算出データはRAMに記憶される(ST3)。この肉厚の検出が瓶の全周にわたって実施されると、ST4の判定が「YES」となってST5へ進み、演算制御装置9は、瓶の全周についての肉厚の算出データを表示モニタ10に表示させる(ST5)。
【0028】つぎに検査員は、瓶を取り出して切断し、マイクロメータなどの測定器を用いて瓶の肉厚を全周にわたって実測し、最小の肉厚の実測値を抽出した後、前記表示モニタ10に表示された最小の肉厚の算出データをサンプルデータとして抽出し、前記実測値とサンプルデータとを対比する。もし、実測値とサンプルデータとが一致しなければ、検査員は操作部12を操作して前記係数Kを変更する(ST6)。係数Kの変更があると、ST6の判定は「YES」であり、演算制御装置9は、変更された係数Kにより瓶全周についての瓶の肉厚値を算出し、その算出結果を表示モニタ10に表示する。
【0029】この係数Kの変更操作は、実測値とサンプルデータとが一致するまで繰り返し実施されるもので、両者が一致すれば、ST8の判定が「YES」となり、そのときの係数Kを確定させて、校正処理を終了する(ST9)。
【0030】上記した校正処理を行った上で瓶の肉厚検査が実施されるもので、図11のST1で肉厚検査の検査ステーションに瓶がセットされたことが検知されると、ST1の判定が「YES」となり、その瓶の全周についての肉厚測定を行って、肉厚の算出データを得る(ST2)。つぎのST3では、演算制御装置9は、全周の肉厚の算出データについて平均値を算出してRAMの所定の記憶領域に記憶させた後、瓶の検査個数を計数するためのカウンタの計数値nをインクリメントする(ST3,4)。
【0031】図12は、前記平均値を記憶させるRAMの記憶領域を示すもので、設定個数Nだけ平均値を格納するN個の記憶領域M1〜MNが設けられている。最新の平均値は1番目の記憶領域M1に格納される。
【0032】つぎのST5では、前記カウンタの計数値nが設定個数Nに達したかどうかを判定しており、その判定が「NO」であれば、ST12へ進み、1番目の記憶領域M1に格納された平均値は2番目の記憶領域M2へ移し、2番目の記憶領域M2に格納されている平均値は3番目の記憶領域M3へ移し、同様にして全ての記憶領域の平均値を次の記憶領域へそれぞれ移し、最新の平均値の記憶に待機する。
【0033】同様の検査手順が繰り返し行われた結果、前記計数値nが設定値Nに達したとき、ST5の判定が「YES」となってST6へ進み、N個の平均値の平均値(以下、「N回平均値」という。)を算出して記憶する。つぎのST7では、前記計数値nが設定個数Nを越えたかどうかを判定しており、その判定が「NO」であれば、ST12へ進んで、前記した記憶データのシフト処理を実行する。
【0034】つぎの肉厚検査が同様にして実行されると、前記計数値nが設定個数Nを越えることになるから、ST7の判定は「YES」となり、演算制御装置9は、今回算出したN回平均値と前回算出したN回平均値とを比較し、両者が一致するかどうかを判定する(ST8,9)。もし、一致していれば、ST9の判定が「YES」となってST11へ進むが、一致していなければ、ST9の判定が「NO」となり、今回のN回平均値が前回のN回平均値と一致するように前記係数Kを自動的に変更する(ST10)。
【0035】以上のようにして、肉厚検査が実行される度に、N回平均値をチェックすることにより、静電容量検出器2のセンサー部21の摩耗など、測定条件の変化を監視し、測定条件の変化が確認されたとき、前記係数Kを変更して自動的に校正処理を行う。かくして、検査終了の指令があると、ST11の判定が「YES」となり、ST13で前記計数値nをゼロにクリアして肉厚検査を終了する。
【0036】なお、上記実施例では、設定個数NのN回平均値を算出して前回算出したN回平均値と比較しているが、これに限らず、全ての平均値を算出して前回算出した平均値と比較するようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】請求項1の発明では、瓶の表面に当接させる当接部材を弾性材より成る支持部材で支持するように静電容量検出器のセンサー部を構成し、前記当接部材は、長さ方向に湾曲する帯板材の表面に、電極部を備えた電極シートを湾曲に沿って貼設して成るから、肉厚検査時、たとえ瓶が振動しても、その振動が静電容量検出器の支持部材で吸収されるため、電極部と瓶の表面との接触状態が安定保持され、安定かつ精度の良い肉厚検査が行える。
【0038】請求項2の発明では、静電容量と瓶の肉厚との関係を示す演算式とその演算式のパラメータとを記憶させるとともに、前記演算式のパラメータを外部操作により可変設定することを可能としたから、静電容量と瓶の肉厚との関係を校正することができ、測定条件が変っても、肉厚の算出データに誤差が生じず、高精度の肉厚測定が可能である。
【0039】請求項3の発明では、静電容量と瓶の肉厚との関係を示す演算式とその演算式のパラメータとを記憶させ、瓶の肉厚を算出する毎に、肉厚の算出データの平均値を算出し、その算出した平均値が前回算出した平均値に一致するように前記演算式のパラメータを書き替えるようにしたから、経時的に測定条件が変っても、肉厚の算出データに誤差が生じず、高精度の肉厚測定が可能である。
【出願人】 【識別番号】000178826
【氏名又は名称】日本山村硝子株式会社
【出願日】 平成11年9月13日(1999.9.13)
【代理人】 【識別番号】100078916
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 由充
【公開番号】 特開2001−82908(P2001−82908A)
【公開日】 平成13年3月30日(2001.3.30)
【出願番号】 特願平11−259379