| 【発明の名称】 |
路面粗さ測定方法及び測定装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】兎沢 幸雄
【氏名】桂 直之
【氏名】飯塚 洋
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| 【要約】 |
【課題】波長が0.01〜1mm程度の凹凸や高さが10mm程度の凹凸を有する路面について表面粗さを精度良く測定する路面粗さ測定方法及び測定装置を提供する。
【解決手段】半球状の先端部6aを有する接触針6を基準位置から路面Sに接触するまで垂直方向に移動させ、(i−1)番目の測定点で基準位置Aからの垂直移動距離Di-1 を測定した後、基準位置Aに戻して横移動距離ΔLに基づいて横方向に移動させ、i番目の測定点で再び路面Sに接触するまでの垂直移動距離Di を測定し、接触針6の垂直移動距離Di-1 ,Di 及び横移動距離ΔLと、その先端部の曲率半径Rに基づいて、i番目の測定点における基準位置Aから路面Sまでの距離Mi を算出し、該距離Mi を路面粗さの指標とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 半球状の先端部を有する接触針を基準位置から路面に接触するまで垂直方向に移動させ、前記基準位置からの垂直移動距離を測定した後、前記基準位置に戻して横方向に移動させ、任意の測定点で再び路面に接触するまでの垂直移動距離を測定し、前記接触針の垂直移動距離及び横移動距離と、その先端部の曲率半径に基づいて、前記任意の測定点における基準位置から路面までの距離を算出し、該距離を路面粗さの指標とする路面粗さ測定方法。 【請求項2】 半球状の先端部を有する接触針を基準位置と路面との間で垂直方向に移動させる垂直移動手段と、前記接触針を横方向に移動させる横移動手段と、これら垂直移動手段及び横移動手段を交互に駆動させる制御手段と、前記接触針の垂直移動距離及び横移動距離を記録する記録手段とを備えた路面粗さ測定装置。 【請求項3】 前記接触針の垂直移動距離及び横移動距離と、その先端部の曲率半径に基づいて、任意の測定点における基準位置から路面までの距離を算出する演算手段を備えた請求項2に記載の路面粗さ測定装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、路面の表面粗さを測定する方法及び装置に関し、さらに詳しくは、波長が0.01〜1mm程度の凹凸や高さが10mm程度の凹凸を含む路面について、その表面粗さを精度良く測定するようにした路面粗さ測定方法及び測定装置に関する。 【0002】 【従来の技術】自動車用道路等の路面の表面粗さは、タイヤ走行時の騒音や摩耗特性に大きな影響を与えることが知られている。そのため、タイヤの騒音性能や摩耗特性を路面粗さに対する相関性を考慮しながら研究するには、その路面粗さをミクロ的かつマクロ的に精度良く測定することが要求される。 【0003】従来、路面粗さを測定する方法には、大別して接触式のものと非接触式のものがある。接触式の路面粗さ測定方法では、接触針を測定対象路面に押し付けながら表面に沿って移動させ、その接触針の変位又はそれに加わる荷重を機械的、光学的、或いは電気的に測定することにより、表面の凹凸形状を検出している。一方、非接触式の路面粗さ測定方法では、路面にレーザ光線を照射しながら光源を表面に沿って移動させ、その反射波を測定することにより、表面の凹凸形状を検出している。 【0004】しかしながら、上述した接触式の路面粗さ測定方法は、路面の凹凸の高さが小さい場合には有効であるが、例えば凹凸の高さが10mm程度まである路面の表面粗さを測定する場合は、その接触針を表面に沿って連続的に移動させることができないという問題があった。一方、非接触式の路面粗さ測定方法は、凹凸の高さが大きい場合でも表面に沿って連続的に測定を行うことが可能であり、また1mm程度の大きな波長の凹凸を測定する場合にはノイズが少ないものの、0.01mm程度の小さな波長の凹凸では測定時のノイズが大きくなり、路面粗さを精度良く測定することができないという問題点があった。 【0005】これに対して、一般的な路面は波長が0.01〜1mm程度の凹凸や高さが10mm程度の凹凸を含み、凹凸寸法の変動範囲が極めて広いため、このような路面の表面粗さをミクロ的かつマクロ的に精度良く測定可能な方法及び装置の開発が望まれていた。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、波長が0.01〜1mm程度の凹凸や高さが10mm程度の凹凸を有する路面について、その表面粗さを精度良く測定することを可能にした路面粗さ測定方法及び測定装置を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するための本発明の路面粗さ測定方法は、半球状の先端部を有する接触針を基準位置から路面に接触するまで垂直方向に移動させ、前記基準位置からの垂直移動距離を測定した後、前記基準位置に戻して横方向に移動させ、任意の測定点で再び路面に接触するまでの垂直移動距離を測定し、前記接触針の垂直移動距離及び横移動距離と、その先端部の曲率半径に基づいて、前記任意の測定点における基準位置から路面までの距離を算出し、該距離を路面粗さの指標とすることを特徴とするものである。 【0008】このように接触針を路面の表面に沿って非連続的に移動させ、任意の測定点毎に基準位置から路面までの距離を求めることにより、レーザ光線を用いた非接触式の路面粗さ測定方法とは異なって、波長が0.01〜1mm程度の凹凸を精度良く検出することができ、しかも高さが10mm程度の凹凸が接触針の移動を阻害することはなく、これら大きな凹凸も精度良く検出することができる。 【0009】また、測定対象となる路面は軟質又は硬質の種々の材料から構成されるが、上述のように接触針の先端部を半球状にすることにより、接触針の垂直移動距離を測定する際にその接触圧により接触針の先端部が路面に埋没することを回避できるので、路面の構成材料に拘らず良好な検出精度を確保することができる。なお、接触針の先端部を半球状とした場合、基準位置から路面までの距離は、接触針の垂直移動距離及び横移動距離と、その先端部の曲率半径に基づいて算出することができる。 【0010】一方、本発明の路面粗さ測定装置は、半球状の先端部を有する接触針を基準位置と路面との間で垂直方向に移動させる垂直移動手段と、前記接触針を横方向に移動させる横移動手段と、これら垂直移動手段及び横移動手段を交互に駆動させる制御手段と、前記接触針の垂直移動距離及び横移動距離を記録する記録手段とを備えたことを特徴とするものである。また、本発明の路面粗さ測定装置においては、接触針の垂直移動距離及び横移動距離と、その先端部の曲率半径に基づいて、任意の測定点における基準位置から路面までの距離を算出する演算手段を設けることが好ましい。 【0011】このように構成される路面粗さ測定装置によれば、路面に対する接触針の垂直移動距離と横移動距離を交互に測定し、これら垂直移動距離及び横移動距離と、予め設定された先端部の曲率半径に基づいて、任意の測定点における基準位置から路面までの距離を簡単に求めることができる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について添付の図面を参照して詳細に説明する。 【0013】図1は本発明の実施形態からなる路面粗さ測定装置を例示するものであり、図2はその部分拡大図を示すものである。図1に示すように、左右一対の台座1,1上には両者に跨がるプラットホーム2が配設されている。プラットホーム2はその長手方向に延長するガイド3と、該ガイド3に沿って軸支された送りネジ4とを備えており、その送りネジ4が駆動モータ5により回転駆動するようになっている。これらプラットホーム2、ガイド3、送りネジ4、駆動モータ5が横移動手段11を構成している。 【0014】横移動手段11のプラットホーム2にはガイド3を介して垂直移動手段12が配設されている。垂直移動手段12は送りネジ4の回転に伴ってガイド3に沿って移動するようになっている。この垂直移動手段12は接触針6を下方から突出させ、その接触針6を基準位置と路面Sとの間で垂直方向に往復移動させるように構成されている。また、接触針6の先端部6aは半球状に成形されている。この先端部6aの曲率半径Rは0.005〜0.05mmの範囲にすることが好ましく、例えば0.01mmにすることができる。 【0015】上記路面粗さ測定装置においては、横移動手段11の駆動モータ5を制御して垂直移動手段12をガイド3に沿って移動させると、図2に示すように接触針6が路面Sに対して横方向(水平方向)Xに移動する。接触針6の横移動距離は0.005〜0.05mmの範囲にすることが好ましく、例えば0.01mmにすることができる。また、垂直移動手段12を制御することにより、接触針6が垂直方向Yに移動する。接触針6の垂直移動距離は3〜30mmの範囲にすることが好ましく、例えば10mmにすることができる。 【0016】図3は本実施形態からなる路面粗さ測定装置のブロック構成図である。図3において、制御手段13 は横移動手段11と垂直移動手段12とが交互に駆動すように制御を行う。また、横移動手段11に基づく接触針6の横移動距離と垂直移動手段12に基づく接触針6の垂直移動距離はそれぞれ記録手段14,15に記憶される。演算手段16は記録手段14,15に記録された横移動距離及び垂直移動距離と、接触針6の先端部6aの曲率半径Rに基づいて、任意の測定点における基準位置から路面Sまでの距離を算出する。 【0017】例えば、測定開始からi番目の測定点について具体的に説明する。図4において、Aは基準位置、ΔLは横移動距離、Di はi番目の測定点における垂直移動距離、di はi番目の測定点における曲率半径Rの中心位置Oから路面Sまでの垂直方向の距離である。但し、横移動距離ΔLは全て測定点について一定にしても良く、或いは測定点毎に異ならせても良い。横移動距離ΔLを測定点毎に異ならせる場合には、i番目の測定点における横移動距離ΔLi を用いれば良い。 【0018】上述のように接触針6の先端部6aを半球状に成形した場合、i番目の測定点における基準位置Aから路面Sまでの距離Mi は下記(1)式で表される。 【0019】Mi =Di +di ・・・(1) ここで、図5に示すように、i番目の測定点における曲率半径Rの中心位置Oと(i−1)番目の測定点における曲率半径Rの中心位置Oとを結ぶ線分をSiとし、該線分Si の水平方向Xに対する傾斜角度をαi とし、i番目の測定点において路面Sとの接点を通る法線の垂直方向Yに対する傾斜角度をθi とし、i番目の測定点の法線と(i−1)番目の測定点の法線とがなす交差角度をδi とすると、θi =αi −δi /2,δi =θi-1 −θi であるから、傾斜角度θiは下記(2)式で表される。また、Cosθi =R/di であるから、距離diは下記(3)式で表される。 【0020】θi =2αi −θi-1 ・・・(2) di =R/Cosθi ・・・(3) ここで、傾斜角度αi は(4)式で表される。 【0021】 αi =tan-1〔(Di-1 −Di )/ΔL〕 ・・・(4) よって、(2)式と(4)式からθi が求まり、(3)式からdi が求まり、(1)式からMi が求まる。但し、起点となる測定点(i=1)では(2)式のθi-1 がθ0 となり、θ0 =0として計算を行えば良い。 【0022】従って、予め設定された曲率半径Rの他に、(i−1)番目の測定点における垂直移動距離Di-1 、i番目の測定点における垂直移動距離Di 、横移動距離ΔLを測定することにより、上記の式からi番目の測定点における基準位置Aから路面Sまでの距離Mi を求めることができる。 【0023】次に、上述した路面粗さ測定装置を用いた本発明の路面粗さ測定方法について説明する。本実施形態では、上記路面粗さ測定装置を路面S上に設置した後、半球状の先端部6aを有する接触針6を基準位置Aから路面Sに接触するまで垂直方向に移動させ、(i−1)番目の測定点で基準位置Aからの垂直移動距離Di-1 を測定する。 【0024】次いで、接触針6を基準位置Aに戻した後、これを所定の横移動距離ΔLに基づいて横方向に移動させ、次のi番目の測定点で再び路面Sに接触するまでの垂直移動距離Di を測定する。そして、接触針6の垂直移動距離Di-1 ,Di 及び横移動距離ΔLと、先端部6aの曲率半径Rに基づいて、上記(5)式からi番目の測定点における基準位置Aから路面Sまでの距離Mi を算出する。 【0025】このように接触針6を路面Sの表面に沿って非連続的に移動させ、路面Sの所望の領域を走査することにより、路面Sの表面形状を検知することができる。この場合、レーザ光線を用いた非接触式の路面粗さ測定方法とは異なって、波長が0.01〜1mm程度のミクロ的な凹凸を精度良く検出することが可能であり、しかも高さが10mm程度のマクロ的な凹凸が接触針の移動を阻害することはなく、これらマクロ的な凹凸も精度良く検出することが可能である。 【0026】また、接触針6の先端部6aは半球状に成形されているので、測定対象となる路面Sが軟質材料から構成されていても、接触針6の垂直移動距離を測定する際にその接触圧により接触針6の先端部6aが路面Sに埋没することを回避して良好な検出精度を確保することができる。 【0027】上述した本実施形態の路面粗さ測定装置は、距離Mi を算出するための演算手段16を備えているが、この演算手段16は必ずしも必要ではなく、記録手段14,15に記録された垂直移動距離及び横移動距離のデータと、先端部6aの曲率半径Rとを用いて、路面粗さ測定装置とは別体の演算手段により計算を行っても良い。 【0028】本発明において、垂直移動手段、水平移動手段、制御手段、記憶手段、演算手段の構成は上記実施形態に限定されるものではなく、必要とされる機能を備える限りにおいて任意の実施形態にすることができる。 【0029】また、本発明において測定対象となる路面は、道路等の路面自体は勿論のこと、路面の一部を切り出した試験片や路面の表面形状をシリコンゴム等に転写した転写物を用いても良い。 【0030】 【発明の効果】以上説明したように本発明の路面粗さ測定方法によれば、半球状の先端部を有する接触針を基準位置から路面に接触するまで垂直方向に移動させ、基準位置からの垂直移動距離を測定した後、基準位置に戻して横方向に移動させ、任意の測定点で再び路面に接触するまでの垂直移動距離を測定し、前記接触針の垂直移動距離及び横移動距離と、その先端部の曲率半径に基づいて、任意の測定点における基準位置から路面までの距離を算出し、該距離を路面粗さの指標とすることにより、波長が0.01〜1mm程度の凹凸や高さが10mm程度の凹凸を有する路面であっても、その表面粗さを精度良く測定することができる。 【0031】また、本発明の路面粗さ測定装置は、半球状の先端部を有する接触針を基準位置と路面との間で垂直方向に移動させる垂直移動手段と、接触針を横方向に移動させる横移動手段と、これら垂直移動手段及び横移動手段を交互に駆動させる制御手段と、接触針の垂直移動距離及び横移動距離を記録する記録手段とを備えているので、上記路面粗さ測定方法を実施し、任意の測定点における基準位置から路面までの距離を簡単に求めることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006714 【氏名又は名称】横浜ゴム株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年9月14日(1999.9.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100066865 【弁理士】 【氏名又は名称】小川 信一 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−82906(P2001−82906A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月30日(2001.3.30) |
| 【出願番号】 |
特願平11−260380 |
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