| 【発明の名称】 |
穴位置測定用補助具 |
| 【発明者】 |
【氏名】黒部 博嗣
【氏名】岡田 久仁夫
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| 【要約】 |
【課題】より直径の大きな穴の位置測定を容易かつ速やかに測定することが可能な穴位置測定用補助具を提供すること。
【解決手段】移動部11と一軸方向に移動可能にガイドするガイド部15とよりなると共に上記移動部11はガイド部15の内側にスライド可能に配置されている。上記移動部11の上端111は凹状円錐部12を有し,下端112は凸状円錐部13を有すると共に,上記凸状円錐部12及び上記凹状円錐部13の各中心軸は同一直線上に位置する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 移動部と該移動部を一軸方向に移動可能にガイドするガイド部とよりなると共に上記移動部はガイド部の内側にスライド可能に配置されてなる穴位置測定用補助具であって,上記移動部の上端は凹状円錐部を有し,下端は凸状円錐部を有すると共に,上記凸状円錐部及び上記凹状円錐部の各中心軸は同一直線上に位置することを特徴とする穴位置測定用補助具。 【請求項2】 請求項1において,上記ガイド部の外側面より該ガイド部を貫通挿入されたガイドピンを固定するためのピン用溝が上記移動部に設けてあることを特徴とする穴位置測定用補助具。 【請求項3】 請求項1又は2において,上記ガイド部の下端面にはガイド部を取り外し可能とするための接着具が設けてあることを特徴とする穴位置測定用補助具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【技術分野】本発明は,三次元測定器で穴位置を測定する時に使用する穴位置測定用補助具に関する。 【0002】 【従来技術】従来,金属板3に設けた穴30の位置測定において,三次元測定器2を使用することがある(図3参照)。位置測定に際しては,第1〜第3アーム21〜23及び測定アーム20を適宜動かして,図6(a)に示すごとく,測定アーム20先端のプローブ201を有する測定ヘッド200を対象となる穴30に当てる。各アーム20〜23に内蔵されたセンサ類がアーム20〜23の長さや傾斜角度を検出し,この検出値に基づいて三次元測定器2の内蔵計算機が穴位置を演算により求め,結果を表示装置25に表示するのである。なお,このように穴30に測定ヘッド200のプローブ201を唯一度当てて行なう測定を点測定という。 【0003】ところで,測定ヘッド200のプローブ201には加工精度の関係から通常直径10mm程度の超硬鋼よりなる球体が使用される。従って,直径10mmを越える直径を持つ穴の測定に当たっては,図6(b),図7に示すごとく,まず穴30の外周300のA部にプローブ201を当ててA部の位置を求める。次いでB部,最後にC部にプローブ201を当てて,それぞれの位置を求める(測定点三点の場合,これ以上の測定点を使用することもある)。得られたA部〜C部の位置から,穴30の位置を求めるのである。なお,このように穴30の外周300の何ヶ所かの測定点にプローブ201を当てる測定を円測定という。 【0004】 【解決しようとする課題】しかしながら,点測定と比較して円測定はプローブ201を何度か穴30の外周300に当接させる必要があり,面倒で時間もかかる。また,プローブ201の直径を大きくすることは加工精度の観点から難しく,従来通りの大きさの測定ヘッド201と三次元測定器2を使用しつつ,点測定で穴位置測定が可能となる工夫が求められていた。 【0005】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,より直径の大きな穴の位置測定を容易かつ速やかに測定することが可能な穴位置測定用補助具を提供しようとするものである。 【0006】 【課題の解決手段】請求項1に記載の発明は,移動部と該移動部を一軸方向に移動可能にガイドするガイド部とよりなると共に上記移動部はガイド部の内側にスライド可能に配置されてなる穴位置測定用補助具であって,上記移動部の上端は凹状円錐部を有し,下端は凸状円錐部を有すると共に,上記凸状円錐部及び上記凹状円錐部の各中心軸は同一直線上に位置することを特徴とする穴位置測定用補助具にある。 【0007】次に,本発明の作用につき説明する。本発明にかかる穴位置測定用補助具を使用する際の三次元測定器による穴位置測定は次のように行われる(後述の図4参照)。移動部の凸状円錐部の先端側面を穴の開口端面と接するよう配置する。次いで,ガイド部を移動部の外周に挿入配置する。凸状円錐部及び上記凹状円錐部の各中心軸は同一直線上に位置するため,穴の中心と上記各中心軸とを一致させることができる。その後,凹状円錐部に対し三次元測定器のプローブを当てることで,凹状円錐部の中心を求めることができ,よって穴位置を求めることができる。 【0008】そして,凸状円錐部の径や凹状円錐部の口径は使用するプローブの直径,測定する穴の直径に合わせたものを用いることで,凹状円錐部の中心位置つまり穴位置を穴の大きさにかかわらず点測定によって計測することができる。また,本発明の補助具を用いることで測定を点測定で行なうことができ,円測定に比べて測定の手間も少なく,測定時間も短くなる。 【0009】更に,本発明に係る凸状円錐部は径が大きくとも容易に精密加工できる。そして,凸状円錐部が穴と接することができれば本発明の穴位置測定用補助具を用いて穴位置の測定ができるため,より大径の穴の位置測定が可能となる。 【0010】以上,本発明によれば,より直径の大きな穴の位置測定を容易かつ速やかに測定することが可能な穴位置測定用補助具を提供することができる。 【0011】上記移動部はガイド部に対し着脱可能にスライド固定されていることが好ましい。これにより,使用するプローブや測定する穴の大きさに応じた移動部を複数個準備し,状況に応じて交換することで,より多くの種類の穴の位置測定が可能となる。 【0012】本例の穴位置測定用補助具を用いた穴位置測定の対象となるのは,例えば各種板材に設けられたネジ穴,キリ穴等の貫通穴で,特に測定基準面となる部分が板材に存在しない場合である。このような穴は通常は三次元測定器を用いた測定でしか位置を測定することができないため,本発明にかかる穴位置測定用補助具が大変有効に作用する。また,貫通穴でなくとも,凹部,溝部等の測定に適用することもできる。 【0013】次に,請求項2に記載の発明のように,上記ガイド部の外側面より該ガイド部を貫通挿入されたガイドピンを固定するためのピン用溝が上記移動部に設けてあることが好ましい。これにより,測定時に移動部とガイド部とを固定した状態で,穴位置の測定ができる。このため,測定時に移動部やガイド部等ががたつくなどして,測定精度が低下することを防止できる。 【0014】次に,請求項3に記載の発明のように,上記ガイド部の下端面にはガイド部を取り外し可能とするための接着具が設けてあることが好ましい。これにより,測定時に穴位置測定用補助具を接着具によって強く固定することができ,正確な測定が可能となる。また,測定後は速やかに穴位置測定用補助具を取り除くことができる。また,側面の穴に対しても穴位置測定補助具の固定が可能なため,点測定が可能となる。 【0015】なお,接着具としては,測定対象の穴が金属板に設けてある場合には磁石を用いることが好ましい。その他,各種粘着テープ,接着剤等から構成することもできる。 【0016】 【発明の実施の形態】実施形態例本発明の実施形態例にかかる穴位置測定用補助具につき,図1〜図5を用いて説明する。本例の穴位置測定用補助具1は,図1に示すごとく,移動部11と該移動部11を一軸方向に移動可能にガイドするガイド部15とよりなると共に上記移動部11はガイド部15の内側にスライド可能に配置されている。上記移動部11の上端111は凹状円錐部12を有し,下端112は凸状円錐部13を有すると共に,上記凸状円錐部13及び上記凹状円錐部12の各中心軸は同一直線上に位置する。 【0017】以下,詳細に説明する。図1,図2に示すごとく,上記移動部11は横断面が円形の円柱状で上端111に凹状円錐部12,下端112に凸状円錐部13を有する。凹状円錐部12は上から順に上部円錐部121,円筒部122,下部円錐部123よりなる。また,移動部11の外側面110にはガイドピン17のピン用溝119が設けてある。また,上記ガイド部15は横断面が円形の円筒状であり,底面152に接着具16を有し,外側面155から内側面150に貫通するガイドピン17用のピン穴154を有する。 【0018】上記ガイドピン17としてセットビスを用いており,外周面がオネジになっており,先端に工具を挿入し,上記ピン穴154に対しネジ止めするための六角形穴が設けてある。また,ピン穴154の内側面にはガイドピン17に螺合するメネジが設けてある。 【0019】次に,本例の穴位置測定において使用する三次元測定器2について説明する。図3に示すごとく,三次元測定器2は,移動用可能な台座26と該台座26に架台24により支えられた測定アームとよりなる。上記測定アームは第1アーム21,第2アーム22,第3アーム23とよりなり,各アーム間は関節で結合され,それぞれが自由な方向に動くよう構成されている。第1アーム21の先端には測定アーム20が設けてあり,更にその先に図5に示すごとく,プローブ201を持った測定ヘッド200が設置されている。このプローブ201は超硬鋼よりなり,直径10mmの球形である。 【0020】また,図示を略したが,第1〜第3アーム21〜23には位置検知センサが設けてあり,該位置検知センサで得られた各アームの長さや傾斜角に関する位置信号が三次元測定器2の内蔵計算機に送られるよう構成されている。また,符号25は表示装置で,三次元測定器2での測定結果を表示する。 【0021】次に,本例の穴位置測定方法について説明する。本例の測定対象となるのは,図4(a)に示すごとき金属板3に設けた穴30の金属板3上における位置である。図4(b)に示すごとく,穴30に対し移動部11の凸状円錐部13を配置する。この時,凸状円錐部13の側面130は穴30の開口端面31と当接し,また金属板3の表面39に対して移動部11の中心軸が垂直となるようにこれを配置する。これにより,凸状円錐部13,凹状円錐部12の中心軸と穴30の中心とが同一直線状に位置することとなる。 【0022】次いで,上記移動部11の外側面110とガイド部15の内側面150とが接するように,上方からガイド部15を挿入し,これの下端152に設けたマグネットよりなる接着具16で金属板3の表面39にガイド部15を固定する。次いで,図1に示すごとく,ガイド部15の外側面155のピン穴154にガイドピン17を挿入し,ガイド部15と移動部11とを固定する。 【0023】次いで,三次元測定器2の測定アームを動かして,図1に示すごとく,プローブ201を凹状円錐部12に押圧する。この時,プローブ201の側面が凹状円錐部12の開口端部115と均等に当接するようにする。この時,凹状円錐部12と凸状円錐部13との中心軸は一致しており,またプローブ201の中心と凹状円錐部12の中心軸とが一致する。凸状円錐部13の中心軸も穴30の中心と一致する。よって,三次元測定器2で,各アーム20〜23に内蔵されたセンサ類がアーム20〜23の長さや傾斜角度を検出し,この検出値に基づいて三次元測定器2の内蔵計算機が穴位置を演算により求め,結果を表示装置25に表示するのである。 【0024】本例の穴位置測定用補助具1を用いた穴位置の測定を実際に行なった。この時,プローブ201として直径が10mmの球形のものを用いた。穴の測定はそれぞれ30回行なって,各測定にかかった平均の時間について説明する。プローブ10mm,穴22mmの場合に,本例にかかる穴位置測定補助具1を用いた点測定で穴位置測定ができた。平均して穴位置測定補助具1の金属板への着脱に5秒要し,プローブ201を凹状円錐部に当てての測定に平均して10秒要した。つまり,合計15秒で一つの穴位置測定が完了した。 【0025】比較例として,従来測定方法での測定時間を調べたところ,プローブ10mm,穴10mmの場合,前述の図6(a)に示すごとき点測定で穴位置測定ができ,平均して1回の測定に10秒要した。プローブ10mm,穴22mmの場合,前述の図6(b),図7に示すごとき円測定で穴位置測定ができた。平均して1回の測定に60秒要した。このように本例にかかる測定方法によれば,従来の円測定に比べて素早い穴位置測定ができる。 【0026】本例の作用効果について説明する。凸状円錐部11の径や凹状円錐部12の口径を使用するプローブ201の直径,測定する穴30の直径に合わせたものを用いることで,凹状円錐部12の中心位置つまり穴位置を穴30の大きさにかかわらず点測定によって計測することができる。点測定は円測定に比べて手間が少なく,測定時間も短くなる。 【0027】更に,凸状円錐部12は径が大きくとも容易に精密加工できる。そして,凸状円錐部12が穴30と接すれば穴位置の測定ができるため,より大径の穴の位置測定が可能となる。 【0028】以上,本例によれば,より直径の大きな穴の位置測定を容易かつ速やかに測定することが可能な穴位置測定用補助具を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004260 【氏名又は名称】株式会社デンソー
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| 【出願日】 |
平成11年9月14日(1999.9.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079142 【弁理士】 【氏名又は名称】高橋 祥泰 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−82903(P2001−82903A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月30日(2001.3.30) |
| 【出願番号】 |
特願平11−260057 |
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