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【発明の名称】 測定器
【発明者】 【氏名】佐伯 明朋

【要約】 【課題】読取誤差を低減させることのできる測定器を提供すること。

【解決手段】シンブル61の内周面の周方向に沿って、副尺目盛91Aを設け、かつ、シンブル61の素材を透光性材料で構成するとともに、シンブル61の外周面の周方向に沿って、第2副尺数字91Cを設けることにより、測定の際の読取誤差を低減できるマイクロメータ1。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被測定物に対して進退するスピンドルと、このスピンドルに一部螺合されるとともに外周面軸方向に沿って主尺目盛と主尺数字が設けられたスリーブと、このスリーブの外側に回転自在に設けられるとともに前記スピンドルと一体的に結合されたシンブルとを備えた測定器であって、前記シンブルの内周面には、周方向に沿って円周面を複数等分した副尺目盛が設けられているとともに、少なくともこの副尺目盛が設けられた部分の前記シンブルの素材は、透光性材料であることを特徴とする測定器。
【請求項2】 被測定物に対して進退するスピンドルと、このスピンドルに一部螺合されるとともに外周面軸方向に沿って主尺目盛と主尺数字が設けられたスリーブと、このスリーブの外側に回転自在に設けられるとともに前記主尺目盛の1目盛分を2回転で進退し、かつ、前記スピンドルと一体的に結合されたシンブルとを備えた測定器であって、前記シンブルの円周方向の面に沿って円周面を複数等分した副尺目盛と、この副尺目盛の目盛数に対応した第1副尺数字と、この第1副尺数字の各数字に前記副尺目盛の1周分の目盛数を加算した第2副尺数字とが設けられていることを特徴とする測定器。
【請求項3】 被測定物に対して進退するスピンドルと、このスピンドルに一部螺合されるとともに外周面軸方向に沿って主尺目盛と主尺数字が設けられたスリーブと、このスリーブの外側に回転自在に設けられるとともに前記主尺目盛の1目盛分を2回転で進退し、かつ、前記スピンドルと一体的に結合されたシンブルとを備えた測定器であって、前記シンブルの内周面には、周方向に沿って円周面を複数等分した副尺目盛が設けられるとともに、前記シンブルの外周面には、周方向に沿って前記副尺目盛の目盛数に対応した第1副尺数字と、この第1副尺数字の各数字に前記副尺目盛の1周分の目盛数を加算した第2副尺数字が設けられ、かつ、少なくとも前記副尺目盛が設けられた部分の前記シンブルの素材は、透光性材料であることを特徴とする測定器。
【請求項4】 請求項2または請求項3に記載の測定器において、前記主尺目盛は、1mmピッチで設けられた基本目盛と、各基本目盛の中間に設けられた中間目盛とを備え、前記基本目盛と前記中間目盛とはそれぞれ異なる色で着色されていることを特徴とする測定器。
【請求項5】 請求項4に記載の測定器において、前記第1副尺数字は前記基本目盛の色と対応した色に着色され、前記第2副尺数字は前記中間目盛の色と対応した色に着色されていることを特徴とする測定器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、測定器に係り、詳しくは、被測定物の長さ、厚み等の寸法を測るマイクロメータ等の測定器に関する。
【0002】
【背景技術】従来より、図4に示すようなマイクロメータ100が知られている。このマイクロメータ100は、略U字状のフレーム101と、このフレーム101の一端側に保持されたアンビル102と、フレーム101の他端側に保持されたスリーブ103と、このスリーブ103の内周に螺合されてアンビル102に対して進退可能に保持されたスピンドル104と、このスピンドル104に固定されかつスリーブ103の外周に回転自在に嵌合されたシンブル105と、スピンドルの後端に設けられかつスピンドル104に一定以上の負荷がかかったときに空転するラチェット機構106とを備えている。
【0003】スリーブ103の外周面には、主尺目盛108Aおよび主尺数字108Bが軸方向に沿って一定ピッチで形成されている。シンブル105の外周面には、円周面を50等分した副尺目盛109Aおよびこの副尺目盛109Aの目盛数に対応した副尺数字109Bが円周方向に沿って一定ピッチで形成されている。副尺目盛109Aは、図5に示すように、シンブル105のテーパ部105Aに形成されている。
【0004】スリーブ103に設けられた主尺目盛108Aは、基線111と、1mmピッチの基本目盛112と、その中間の中間目盛113とから構成され、これらの各目盛108A間は、0.5mmの変位量を示している。シンブル105は、その2回転で主尺目盛108Aの基本目盛112の1目盛(1mm)分だけ進退するようになっており、シンブル105のピッチは0.5mmとなっている。シンブル105に設けられた副尺目盛109Aは、シンブル105の1周を50等分して形成されている。従って、副尺目盛109Aの1目盛は、主尺目盛108Aの1目盛の100等分に相当しており、副尺目盛109Aの一目盛は、0.01mmの変位量を示している。
【0005】以上のようなマイクロメータ100の構成において、主尺目盛108A、副尺目盛109Aおよび主尺数字108B、副尺数字109Bにより、アンビル102に対するスピンドル104の変位量を測定できるようになっている。つまり、アンビル102とスピンドル104との間に挟持される被測定物の寸法を測定できるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したようなマイクロメータ100では、測定値の読み取りは、スリーブ103の外周面上にある基線111と、シンブル105の副尺目盛109Aとの合致点を読み取ることによって行われている。しかしながら、副尺目盛109Aがシンブル105のテーパ部105Aに設けられているので、測定時に視差誤差が生じてしまう。具体的に、主尺目盛108Aが設けられたスリーブ103の外周面と、副尺目盛109Aが設けられたシンブル105のテーパ面との間には、シンブル105の端面寸法(現状0.25mm)を含む少なくとも段差T(JIS規格=0.4mm以内)がある。このため、基線111と副尺目盛109Aとの合致点を読み取る際、測定者の目の位置によってその合致の程度が異なってしまい、読取誤差が生じるという問題がある。
【0007】また、シンブル105に設けられた副尺数字109Bは0〜45(通常、5目盛間隔)であり、たとえば、0.0mm〜0.5mm間の測定においては、副尺数字109Bを読み取ることにより、そのままの値が測定値となるが、0.5mm〜1.0mm間の測定においては、副尺数字109Bの表示が0〜45であるために現状読取値に0.5mmを加算して、0.5mm〜1.0mmに換算しなければならない。このため、0.5mmの足し忘れや暗算違いによる、測定値の読み取り間違いが生じるという問題がある。
【0008】本発明の目的は、読取誤差を低減させることのできる測定器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の測定器は、上記目的を達成するために、以下の構成を備える。請求項1に記載の発明は、被測定物に対して進退するスピンドルと、このスピンドルに一部螺合されるとともに外周面軸方向に沿って主尺目盛と主尺数字が設けられたスリーブと、このスリーブの外側に回転自在に設けられるとともに前記スピンドルと一体的に結合されたシンブルとを備えた測定器であって、前記シンブルの内周面には、周方向に沿って円周面を複数等分した副尺目盛が設けられているとともに、少なくともこの副尺目盛が設けられた部分の前記シンブルの素材は、透光性材料であることを特徴とするものである。
【0010】この発明によれば、副尺目盛は、アウタスリーブの外周面とほぼ密着したシンブルの内周面上にあるので、シンブル端面寸法の分だけ段差を減少させることができ、主尺目盛の基線と副尺目盛との合致点を読み取る際に、視差誤差を減少させることができる。これにより、読取誤差を低減させることができる。
【0011】請求項2に記載の発明は、被測定物に対して進退するスピンドルと、このスピンドルに一部螺合されるとともに外周面軸方向に沿って主尺目盛と主尺数字が設けられたスリーブと、このスリーブの外側に回転自在に設けられるとともに前記主尺目盛の1目盛分を2回転で進退し、かつ、前記スピンドルと一体的に結合されたシンブルとを備えた測定器であって、前記シンブルの円周方向の面に沿って円周面を複数等分した副尺目盛と、この副尺目盛の目盛数に対応した第1副尺数字と、この第1副尺数字の各数字に前記副尺目盛の1周分の目盛数を加算した第2副尺数字とが設けられていることを特徴とするものである。
【0012】この発明によれば、たとえば、主尺目盛の1目盛分が1mmで、この1mmをシンブルが2回転で進退する場合、シンブルの第1副尺数字として0〜50まで表示し、第2副尺数字として50〜100を表示することによって、0.5mm〜1.0mm間の測定においては、第1副尺数字の読取値に0.5mmを加算する必要がなく、第2副尺数字を直読することで測定値を読み取ることができる。これにより、測定者による測定値の読み取り間違いを低減でき、読取誤差を低減させることができる。
【0013】請求項3に記載の発明は、被測定物に対して進退するスピンドルと、このスピンドルに一部螺合されるとともに外周面軸方向に沿って主尺目盛と主尺数字が設けられたスリーブと、このスリーブの外側に回転自在に設けられるとともに前記主尺目盛の1目盛分を2回転で進退し、かつ、前記スピンドルと一体的に結合されたシンブルとを備えた測定器であって、前記シンブルの内周面には、周方向に沿って円周面を複数等分した副尺目盛が設けられるとともに、前記シンブルの外周面には、周方向に沿って前記副尺目盛の目盛数に対応した第1副尺数字と、この第1副尺数字の各数字に前記副尺目盛の1周分の目盛数を加算した第2副尺数字が設けられ、かつ、少なくとも前記副尺目盛が設けられた部分の前記シンブルの素材は、透光性材料であることを特徴とするものである。
【0014】この発明によれば、請求項1および請求項2に記載の発明と同様な作用効果が期待できる。つまり、副尺目盛は、アウタスリーブの外周面とほぼ密着したシンブルの内周面上にあるので、シンブル端面寸法の分だけ段差を減少させることができ、視差誤差を減少できる。また、たとえば、主尺目盛の1目盛分が1mmで、この1mmをシンブルが2回転で進退する場合、第1副尺数字として0〜45、第2副尺数字として55〜95を表示することによって、0.5mm〜1.0mm間の測定において、第1副尺数字の読取値に0.5mmを加算する必要がなく、第2副尺数字を直読することで測定値を読み取ることができ、測定者による測定値の読み取り間違いを低減できる。さらに、シンブルに第2副尺数字を設けるとともに、透光性材料で形成したシンブルの内周面に副尺目盛を設けたので、読み取り間違いによる測定誤差および視差による測定誤差の両方の面での測定誤差を少なくでき、読取誤差をより効果的に低減できる。
【0015】請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の測定器において、前記主尺目盛は、1mmピッチで設けられた基本目盛と、各基本目盛の中間に設けられた中間目盛とを備え、前記基本目盛と前記中間目盛とはそれぞれ異なる色で着色されていることを特徴とするものである。この発明によれば、基本目盛と中間目盛とが色違いに着色されているので、いずれの測定単位上にいるのかを測定者が明確に意識できる。
【0016】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の測定器において、前記第1副尺数字は前記基本目盛の色と対応した色に着色され、前記第2副尺数字は前記中間目盛の色と対応した色に着色されていることを特徴とするものである。この発明によれば、第1副尺数字および第2副尺数字が、主尺の基本目盛および中間目盛にそれぞれ対応した色に着色されているから、シンブル端に最も近い主尺目盛の色と対応した副尺数字が明確になり、測定者はこの対応した副尺数字を読みとればよく、読み取り間違いをさらに効果的に防止できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1において、マイクロメータ1は、略U字状のフレーム11を備え、このフレーム11の一端側にはアンビル21が保持されているとともに、他端側にはスリーブ30が固定されている。このスリーブ30は、フレーム11に基端側が固定されたインナスリーブ31と、このインナスリーブ31のフレーム11から突出した外周に固定されたアウタスリーブ51とから構成されている。インナスリーブ31の先端内周の一部には、複数条のスリ割り溝と雌ねじが設けられ、この雌ねじにはスピンドル41の雄ねじ部41Aが螺合されている。スピンドル41の雄ねじ部41Aが形成されていない先端部分は、インナスリーブ31のフレーム11固定部に摺動自在に嵌合されており、スピンドル41は、アンビル21に対して進退可能に保持されている。インナスリーブ31の外側に被嵌固定されたアウタスリーブ51の外側には、シンブル61の一端側が回転自在に嵌合され、このシンブル61の他端側は、スピンドル41と一体的に連結されている。スピンドル41の後端には、スピンドル41に一定以上の負荷がかかったときに空転するラチェット機構71が設けられている。
【0018】アウタスリーブ51の外周面には、図2にも示すように、主尺目盛81Aおよび主尺数字81Bが軸方向に沿って一定ピッチで形成されている。また、シンブル61は透光性材料(たとえば、透明な樹脂による成形材)で形成されており、アウタスリーブ51の外周面とほぼ密着したシンブル61の内周面には、円周面を50等分した副尺目盛91Aが円周方向に沿って一定ピッチで刻印、印刷、二色成形またはレーザ印字等により形成されている(図3参照)。なお、図面上では、アウタスリーブ51とシンブル61との隙間が拡大して描かれているが、実際はわずかな隙間である。さらに、シンブル61の外周面には、副尺目盛91Aの目盛数に対応した第1副尺数字91Bおよび第2副尺数字91Cが円周方向に沿って一定ピッチで形成されている(図2参照)。ここで、第1副尺数字91Bにおいては、0〜45(5目盛間隔)の数字が表示されており、第2副尺数字91Cにおいては、第1副尺数字91Bに副尺目盛91Aの1周分の目盛数を加算した数字55〜95(5目盛間隔)が表示されている。
【0019】アウタスリーブ51に設けられた主尺目盛81Aは、基線811と、1mmピッチの基本目盛812と、各基本目盛812の中間に配置された中間目盛813とから構成され、各目盛812,813間は、0.5mmの変位量を示している。シンブル61は、1回転で各目盛812,813間(0.5mm)分を進退し、その2回転で主尺目盛81A(基本目盛812)の1目盛(1mm)分だけ進退するようになっている。つまり、シンブル61のピッチは0.5mmとされている。従って、シンブル61の周面を50等分した副尺目盛91Aの1目盛は、主尺目盛81Aの1目盛(1mm)の100等分に相当しており、副尺目盛91Aの1目盛は、0.01mmの変位量を示している。
【0020】ここにおいて、主尺目盛81Aを構成する基本目盛812と中間目盛813とは、それぞれ異なる色で着色されており、たとえば、基本目盛812は青色に着色され、中間目盛813は赤色に着色されている。一方、第1副尺数字91Bは、基本目盛812の色に対応して青色に着色され、第2副尺数字91Cは、中間目盛813の色に対応して赤色に着色されている。
【0021】次に、本実施形態の作用を説明する。まず、被測定物をアンビル21とスピンドル41とで挟持し、シンブル61端に最も近く、かつシンブル61に覆われていない主尺目盛81Aを読み取る。この主尺目盛81Aが青色の基本目盛812である場合には、青色の第1副尺数字91Bに基づいて副尺目盛91Aを読み取ることで測定値が求められる。一方、主尺目盛81Aが赤色の中間目盛813である場合には、赤色の第2副尺数字91Cに基づいて副尺目盛91Aを読み取ることで測定値が求められる。
【0022】上述のような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)副尺目盛91Aは、透明なシンブル61の内周面上に形成されて、外側から読み取れるようになっているので、副尺目盛91Aは、アウタスリーブ51の外周面とほぼ密着しているので、シンブル61端面寸法の分だけ段差を減少させることができ、主尺目盛81Aの基線811と副尺目盛91Aとの合致点を読み取る際に、視差誤差を減少させることができる。これにより、読取誤差を一層低減させることができる。
【0023】(2)シンブル61の円周方向の面に沿って、第1副尺数字91Bの各数字に副尺目盛91Aの目盛数を加算した第2副尺数字91Cが設けられていることにより、0.5mm〜1.0mm間の測定においては、現状読取値に+0.5mmを暗算する必要がなく、第2副尺数字91Cを直読すればよいので、読取誤差を低減させることができる。
【0024】(3)シンブル61に第2副尺数字91Cを設けるとともに、透光性材料で形成したシンブルの内周面に副尺目盛91Aを内周面に設けたので、読み取り間違いによる測定誤差および視差による測定誤差の両方の面での測定誤差を少なくでき、読取誤差をより効果的に低減できる。
【0025】(4)主尺目盛81Aを構成する基本目盛812と中間目盛813とがそれぞれ異なる色で着色されているから、いずれの測定単位上にいるのかを測定者が明確に意識でき、測定値の読み取り間違いを低減できる。
【0026】(5)第1副尺数字は、基本目盛の青色に対応して青色に着色され、第2副尺数字は、中間目盛の赤色に対応して赤色に着色されているため、測定者は、シンブル端に最も近い主尺目盛の色に対応した色の副尺数字に基づいて副尺目盛を読み取ればよく、読み取り間違いを効果的に防止できる。
【0027】なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は、本発明に含まれるものである。前記実施形態では、第1副尺数字91Bが基本目盛812の色に対応して青色に着色され、第2副尺数字91Cが中間目盛813の色と対応して赤色に着色されているが、第1副尺数字91Bおよび第2副尺数字91Cの色は、基本目盛812および中間目盛813にそれぞれ対応した色に着色されなくともよく、たとえば、第1副尺数字、第2副尺数字、基本目盛、および中間目盛をそれぞれ異なる色に着色してもよく、このような場合も本発明に含まれる。
【0028】前記実施形態において、基本目盛812が青色に着色され、中間目盛813が赤色に着色されていたが、他の色に着色されていてもよい。また、基本目盛と中間目盛とをそれぞれ異なる色で着色しなくともよく、たとえば黒色のみで着色してもよい。
【0029】前記実施形態では、シンブル61の第1副尺数字91Bを0〜45としたが、これに限定されるものではなく、0〜450(50目盛間隔)等にしてもよく、要するに、測定精度によって第1副尺数字91Bの表示は変わってもよく、これに対応して副尺目盛91Aの目盛数も変化する。同様に、第2副尺数字91Cの表示も、第1副尺数字91Bの表示に対応して変化する。また、第1,第2副尺数字91B、91Cの表示する数値の間隔も、5目盛に限定されるものではなく、1目盛間隔などにしてもよく、要するに、測定者が読み取りやすい間隔で第1,第2副尺数字91B、91Cが表示されていればよい。
【0030】前記実施形態では、シンブル61が2回転して進退する主尺目盛の1目盛分を1mmとしていたが、たとえば、この1目盛分が2mmであってもよく、また0.5mmであってもよく、主尺目盛の1目盛の値の大きさは適宜設定してよい。また、前記実施形態において、主尺目盛81Aの表示はミリ単位であったが、インチ、あるいは尺等の他の単位系であってもよい。さらに、副尺数字は、第1および第2副尺数字91B,91Cの2組に限定されるものではなく、必要に応じて副尺数字を3組以上設けてもよい。たとえば、主尺目盛の1目盛(たとえば0.1インチピッチ)分を4回転で進退するシンブルを備えた測定器の場合、主尺目盛の1目盛を4分割した副尺目盛(0.025インチピッチ)を設け、副尺数字として第1副尺数字(たとえば0,1,2,…,24)および第2副尺数字(たとえば25,26,27,…,49)に加えて、第3副尺数字(たとえば50,51,52,…,74)および第4副尺数字(たとえば75,76,77,…,99)を設けてもよい。
【0031】前記実施形態では、シンブル61全体の素材を、透明な樹脂による成形材としているが、これに限定されるものではなく、副尺目盛91Aを設けた部分のシンブル61の素材のみを透明な樹脂による成形材としてもよく、要するに、少なくとも副尺目盛91Aが設けられた部分のシンブル61の素材が、透明な樹脂による成形材であればよい。また、シンブル61の素材として、透明な樹脂による成形材が用いられているが、ガラス等でもよく、要するに、内周面周方向に沿って設けられた副尺目盛91Aが、シンブル61上から読み取れる程度の透光性材料であればよい。さらに、シンブル61の製造方法も成形に限らず、削り出しでもよい。
【0032】前記実施形態では、シンブル61に第2副尺数字91Cを設けることと、副尺目盛91Aを内周面に設けるとともに、シンブル61の素材を透光性材料で構成することの2つの手段により、読取誤差の低減を図っているが、どちらか一方の手段を用いても従来の測定器に比べ、読取誤差を低減させることができる。しかし、読取誤差をより低減させるには、両方の手段を用いた方がよい。
【0033】前記実施形態では、マイクロメータ1を対象として説明しているが、本発明に係る測定器はこれに限定されるものではなく、たとえば、外側測定用マイクロメータ、内側測定用マイクロメータ、穴の深さ等を測定できるデプスマイクロメータ、マイクロメータヘッド、デジタル式マイクロメータなどのシンブル61を有する測定器においても実施することができ、前記実施形態で説明した効果と同様の効果が得られる。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、副尺目盛を内周面周方向に沿って設けるとともに、少なくとも副尺目盛が設けられた部分のシンブルの素材を透光性材料で構成するか、あるいは、シンブルに第2副尺数字を設けるか、少なくとも一方の手段を用いることにより、測定の際に、読取誤差を低減させることができる。
【出願人】 【識別番号】000137694
【氏名又は名称】株式会社ミツトヨ
【出願日】 平成12年7月10日(2000.7.10)
【代理人】 【識別番号】100079083
【弁理士】
【氏名又は名称】木下 實三 (外2名)
【公開番号】 特開2001−82902(P2001−82902A)
【公開日】 平成13年3月30日(2001.3.30)
【出願番号】 特願2000−208492(P2000−208492)