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【発明の名称】 計測装置
【発明者】 【氏名】田中 政仁

【氏名】山田 智浩

【要約】 【課題】タイミングセンサの設置位置の調整などの面倒な作業を必要とすることなく、容易に計測のタイミングを調整できるようにする。

【解決手段】タイミングセンサからのトリガ信号の入力および入力終了のタイミングを基準として、計測開始および計測終了のタイミングをそれぞれ設定できるようにし、この設定に基づいて、計測を開始および終了するようにしている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 センサの出力に基づいて計測対象物を計測するとともに、トリガ信号の入力に基づいて、前記計測を開始および終了する計測装置であって、前記計測の開始および終了の少なくとも一方のタイミングを、前記トリガ信号を基準に設定するために操作される設定手段と、設定されたタイミングで計測を行う計測手段と、を備えることを特徴とする計測装置。
【請求項2】 前記設定手段は、前記トリガ信号の入力開始または入力終了のタイミングを基準に設定する請求項1記載の計測装置。
【請求項3】 前記設定手段は、前記計測の開始および終了の少なくとも一方のタイミングを、前記基準の前後に設定できる請求項1また2記載の計測装置。
【請求項4】 計測値から予め設定された基準値を減算する減算手段と、前記減算手段で減算された計測値に基づいて、計測対象物の良否を判定する判定手段と、良と判定された計測対象物の計測値を用いて前記基準値を補正する補正手段と、を備える請求項1ないし3のいずれかに記載の計測装置。
【請求項5】 計測位置を変化させながら計測対象物を計測するものであって、前記トリガ信号に基づく計測期間における計測値をホールドするホールド手段と、前記計測位置の変化に応じてパルスを発生するパルス発生手段からのパルスを、前記計測期間において計数する計数手段と、前記ホールド手段でホールドされた計測値に対応するパルスの計数値を記憶する記憶手段と、記憶された前記計数値を出力する出力手段と、を備える請求項1ないし4のいずれかに記載の計測装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、計測装置に関し、さらに詳しくは、例えば、タイミングセンサからのトリガ信号に同期してリニアセンサの出力に基づいてワークなどの計測対象物の寸法などを計測するのに好適な計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の計測装置では、図12の概略構成図に示されるように、所定の計測位置に搬送された計測対象物であるワーク11をタイミングセンサ12で検出してこのタイミングセンサ12からのトリガ信号に同期してリニアセンサ13の出力に基づいてワーク11の高さなどを計測して予め設定されている比較値(公差)と比較してワーク11の良否を判定するような場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような従来の計測装置は、トリガ信号が入力されている期間を計測期間として計測を行うものであり、例えば、搬送されるワーク11の一部分の高さなどを計測するような場合には、計測のタイミングの設定が容易でなく、タイミングセンサ12の設置位置を実際にずらして所望のタイミングとなるように調整しなければならず、調整作業が面倒であるという難点がある。
【0004】本発明は、上述の点に鑑みて為されたものであって、タイミングセンサの設置位置の調整などの面倒な作業を必要とすることなく、容易に計測のタイミングを調整できるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、上述の目的を達成するために、次のように構成している。
【0006】すなわち、請求項1の計測装置は、センサの出力に基づいて計測対象物を計測するとともに、トリガ信号の入力に基づいて、前記計測を開始および終了する計測装置であって、前記計測の開始および終了の少なくとも一方のタイミングを、前記トリガ信号を基準に設定するために操作される設定手段と、設定されたタイミングで計測を行う計測手段とを備えている。
【0007】請求項2の計測装置は、請求項1記載の発明において、前記設定手段は、前記トリガ信号の入力開始または入力終了のタイミングを基準に設定するものである。
【0008】請求項3の計測装置は、請求項1また2記載の発明において、前記設定手段は、前記計測の開始および終了の少なくとも一方のタイミングを、前記基準の前後に設定できるものである。
【0009】請求項4の計測装置は、請求項1ないし3のいずれかに記載の発明において、計測値から予め設定された基準値を減算する減算手段と、前記減算手段で減算された計測値に基づいて、計測対象物の良否を判定する判定手段と、良と判定された計測対象物の計測値を用いて前記基準値を補正する補正手段とを備えている。
【0010】請求項5の計測装置は、請求項1ないし4のいずれかに記載の発明において、計測位置を変化させながら計測対象物を計測するものであって、前記トリガ信号に基づく計測期間における計測値をホールドするホールド手段と、前記計測位置の変化に応じてパルスを発生するパルス発生手段からのパルスを、前記計測期間において計数する計数手段と、前記ホールド手段でホールドされた計測値に対応するパルスの計数値を記憶する記憶手段と、記憶された前記計数値を出力する出力手段とを備えている。
【0011】(作用)請求項1の計測装置によれば、トリガ信号を基準にして計測の開始および終了の少なくとも一方のタイミングを、設定操作によって調整できるので、従来のようにタイミングセンサの設置位置をずらして調整するといた面倒な作業が不要となる。
【0012】請求項2の計測装置によれば、トリガ信号の入力開始または入力終了を基準に設定するので、計測のタイミングの調整が容易となる。
【0013】請求項3の計測装置によれば、計測の開始および終了の少なくとも一方のタイミングを、基準の前後に設定できるので、広範囲でタイミングの調整が可能となる。
【0014】請求項4の計測装置によれば、計測値から基準値を減算して良否を判定し、良と判定されたときの計測値を用いて前記基準値を補正するので、周囲温度の変化によってセンサの出力が穏やかに変動しても、その変動に応じて得られる計測値を用いて基準値が補正されることになり、したがって、周囲温度の変動に応じて基準値を再設定するといった必要がない。
【0015】請求項5の計測装置によれば、例えば、移動する計測対象物を計測する場合のように、計測位置が変化する場合において、計測位置に応じたパルスを計数し、ホールドした計測値、例えば、ホールドした最大値に対応するパルスの計数値を記憶して出力できるので、このパルスの計数値からホールドされた計測値、例えば最大値に対応する計測対象物の計測位置を把握できることになる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面によって本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0017】図1は、本発明の一つの実施の形態に係る計測装置の正面図であり、図2は、その内部のブロック図である。
【0018】この実施の形態の計測装置1は、正面に液晶表示部2を備えており、この液晶表示部2は、計測モードにおいては、良否判定の結果を表示する判定出力表示部2a、現在値などを表示する現在値表示部2b、設定されている公差(比較値)を表示する公差表示部2c、液晶表示部2の下方の設定手段を構成する複数のファンクションキー3に割り当てられている機能名を表示するキー機能名表示部2dなどを構成し、また、セットモードにおいては、設定メニューや設定パラメータなどを表示するメニュー表示部を構成する。なお、4はシフトキーである。
【0019】この実施の形態の計測装置1は、図2に示されるように変位センサの出力が与えられる入力回路5と、この入力回路5の出力をA/D変換するA/D変換回路6と、タイミングセンサからのトリガ信号などが与えられる制御入力回路17と、この制御入力回路17の出力をフォトカプラを介して取り込んで波形整形する波形整形回路7と、上述の判定出力を出力する出力回路8と、上述のキー3,4および液晶表示部2と、計測および後述の処理を行うとともに、各部を制御するマイコン9とを備えている。
【0020】図3は、この実施の形態の計測装置1を用いた計測システムの概略構成を示す図であり、図12の従来例に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
【0021】この計測システムは、コンベア10上を矢符方向に搬送される計測対象物としてのワーク11の高さを計測して良否を判定するものであり、本発明に係る計測装置1と、近接センサなどのタイミングセンサ12と、距離(長さ)を検出するレーザや超音波などを利用した変位センサ(リニアセンサ)13とを備えている。
【0022】この実施の形態の計測装置1は、タイミングセンサ12からのトリガ信号が入力されている期間に亘って変位センサ13の出力に基づいてワーク11の高さlを計測するものである。
【0023】ここで、例えば、ワーク11の一部分の計測を行いたいように場合には、タイミングセンサ12からのトリガ信号が入力されている期間に、変位センサ13がワーク11の前記一部分を検出するようにタイミング調整する必要があり、従来では、上述のように、タイミングセンサ12の設置位置をずらして調整することによって行われていた。
【0024】この実施の形態では、タイミングセンサ12の設置位置をずらして調整するといった面倒な作業を行うことなく、簡単にタイミング調整を行えるように次のように構成している。
【0025】すなわち、上述のキー3,4を操作してトリガの調整モードを設定し、図4に示されるトリガ信号の入力開始または入力終了のタイミングT1,T2を基準として、計測の開始および終了のタイミングを、前または後に何msecずらすかをキー操作によって数値で設定できるように構成されており、この設定がなされた後の実際の計測モードでは、計測手段としてのマイコン9は、トリガ信号の入力を基準として設定されたタイミングで計測を開始および終了するように構成されている。
【0026】次に、タイミング調整の具体例について説明する。図5は、計測開始のタイミングを、トリガ信号の入力から15msec、計測終了のタイミングを、トリガ信号の入力終了から30msecそれぞれ遅らせるように設定し、さらに、計測期間の最大値をホールドするピークホールドの場合の例を示している。
【0027】同図(a)は計測値、同図(b)はタイミングセンサからのトリガ信号、同図(c)はH比較出力、同図(d)はPASS比較出力、同図(e)はL比較出力を示しており、比較動作は、計測終了のタイミングで行われ、最大値がH比較値(H公差)を上回ったときに、H比較出力がONし、最大値がL比較値(L公差)を下回ったときに、L比較出力がONし、H比較出力およびL比較出力がOFFのときに、PASS比較出力がONするものである。
【0028】この図5に示されるように、トリガ信号の入力があると、この入力から設定されたタイミングである15msec遅れて計測が開始され、トリガ信号の入力がなくなると、そのタイミングから設定されたタイミングである30msec遅れて計測を終了し、その計測期間における最大値がホールドされるものである。
【0029】図6は、図5の動作説明に供するフローチャートであり、トリガ信号が入力されたか否かを判断し(ステップn1)、入力されたときには、この入力から設定時間、例えば15msecが経過したか否かを判断し(ステップn2)、経過したときには、計測を開始して最大値をホールドし(ステップn3)、トリガ信号の入力が終了したか否かを判断し(ステップn4)、入力が終了していないときには、ステップn3に戻って計測を継続し、入力が終了したときには、その入力の終了から設定時間、例えば30msecが経過したか否かを判断し(ステップn5)、設定時間が経過していないときには、ステップn3に戻って計測を継続し、設定時間が経過したときには、ホールドされた最大値を出力して次の計測に備える(ステップn6)。
【0030】この図5および図6では、計測の開始および終了のタイミングを、トリガ信号を基準としてそれよりも後のタイミングに遅らせたけれども、本発明は、トリガ信号を基準としてそれよりも前のタイミングに早めるようにしてもよい。
【0031】図7は、計測の開始のタイミングを、トリガ信号の入力のタイミングを基準に早めた場合の動作説明に供するフローチャートである。
【0032】この場合には、早める最大の設定幅に対応するサンプリングデータを記憶できるメモリを設け、トリガ信号が入力される以前から設定幅に対応する分のサンプリングデータを前記メモリに常時更新して記憶しておき、トリガ信号の入力があったときには、その入力タイミングから設定幅に対応する分の以前のサンプリングデータが保持されるように構成しておくものである。
【0033】すなわち、設定された幅に対応する分のサンプリングデータをメモリに更新して記憶し(ステップn1)、トリガ信号の入力があったか否かを判断し(ステップn2)、入力があったときには、計測を開始するとともに、前記メモリおよび計測したデータの最大値をホールドし(ステップn3)、トリガ信号の入力が終了したか否かを判断し(ステップn4)、終了したときには、ホールドされた最大値を出力して次の計測に備え(ステップn5)、終了していないときには、ステップn3に戻って計測を継続するものである。
【0034】また、同様にして、計測終了のタイミングを、トリガ信号の入力が終了のタイミングを基準としてそれよりも早めるようにしてもよい。
【0035】この場合には、早める最大の設定幅に対応するサンプリングデータを記憶できるメモリを設け、このメモリに設定幅に対応する分のサンプリングデータを更新記憶し、その際、書き換えられる直前の旧いサンプリングデータを用いて順次計測を行うものであり、これによって、トリガ信号の入力が終了したタイミングでは、設定された幅だけ以前のサンプリングデータによって計測されるように構成し、トリガ信号の入力が終了したタイミングで前記メモリのサンプリングデータをキャンセルするのである。
【0036】また、この実施の形態の計測装置1は、計測の開始および終了のタイミング調整以外に、次のような新たな機能を有するものである。
【0037】従来の計測装置においては、公差が等しい複数種類のワークを切り替えてラインに流して計測する場合、例えば、ワークの基準高さが100mmで公差が、+0.1、−0.2である第1のワークと、ワークの基準高さが50mmで公差が、+0.1、−0.2である第2のワークとを切り替えて流してそれぞれ計測する場合に、公差を変更することなく、寸法誤差が0の基準ワークを流してその計測値を、中心値(基準値)としてティーチングするだけで段取り替えをできるようにするために、いわゆる、強制ゼロ機能と称される機能を備えるものがある。
【0038】すなわち、第1のワークを流して計測する場合には、寸法誤差が0の高さ100.0の基準ワークを流して計測し、その計測値を中心値としてティーチングし、強制ゼロの設定操作を行うことにより、それ以降の実際の計測においては、計測値から中心値(100.0)が減算され、その値が、予め設定されている公差+0.1、−0.2と比較されて良否が判定され、また、第1のワークから第2のワークに切り替えて計測する場合には、寸法誤差が0の高さ50.0の基準ワークを流して計測し、その計測値を中心値としてティーチングし、強制ゼロの設定操作を行うことにより、それ以降の実際の計測においては、計測値から中心値(50.0)が減算され、その値が、予め設定されている公差+0.1、−0.2と比較されて良否が判定されるものであり、これによって、基準高さが異なるワークを計測する度に、公差を設定変更する必要をなくしたものである。
【0039】ところで、変位センサ13は、温度特性が悪く、周囲温度の変化によって出力が変動し、例えば、朝、昼、夕方では、同じ高さのワークを計測しても出力値が若干変化することになり、したがって、精度の高い計測を行う場合には、周囲温度の変化に応じて、例えば、朝、昼、夕方のそれぞれにおいて、上述の基準ワークを流して中心値のティーチングをし直さねばならず、面倒であった。
【0040】そこで、この実施の形態では、朝、昼、夕方といった周囲温度の穏やかな変化による変位センサの出力の変動による影響を、基準ワークによって予め設定されている中心値を補正することによってなくすようにしている。
【0041】すなわち、この実施の形態では、上述の強制ゼロ機能において、強制ゼロ補正モードを設定すると、良品と判定された計測値を用いて基準ワークによって設定された中心値(基準値)を補正するものであり、例えば、良品と判定された計測値が、高めにシフトする傾向にあれば、周囲温度によって変位センサの出力が変化して計測値が高めとなったとして、中心値を高めに補正し、逆に、良品と判定された計測値が、低めにシフトする傾向にあれば、周囲温度によって変位センサの出力が変化して計測値が低めとなったとして、中心値を低めに補正するのである。
【0042】図8は、この強制ゼロ機能における補正動作の一例を示すフローチャートである。
【0043】先ず、減算手段および補正手段としての機能を有するマイコン9は、計測値Aが得られると(ステップn1)、その計測値Aから基準ワークの計測によって得られた計測値(中心値)と符号が逆で絶対値が等しいゼロ値ZRnを加算し、すなわち、計測値Aから基準ワークの計測値(中心値)を減算し(ステップn2)、その値D(=A+ZRn)が公差内にあるか否かを判断し(ステップn3)、公差内にないときには、判定出力を出力してステップn1に戻り(ステップn6)、公差内にあるときには、良品であるとの判定出力を出力する(ステップn4)。以上のステップは、従来の強制ゼロ機能と同じである。
【0044】この実施の形態では、良品であると判定されたときには、さらに、基準ワークの計測によって得られた計測値(中心値)に対応するゼロ値の補正を行うものであり、以下の式に従って補正される(ステップn5)。
【0045】
ZRn+1=α×ZRn+(1−α)×(−A)
ここで、αは、過去のゼロ値の重み付けであり、例えば、0.9である。
【0046】このようにして過去のゼロ値を、良品の計測値で補正するのであり、これによって、周囲温度の変化に伴う変位センサ13の出力の変化に応じてゼロ値が自動的に補正されるので、従来のように、例えば、朝、昼、夕方といったように、頻繁に基準ワークを計測してゼロ値を再設定する必要がない。
【0047】さらに、この実施の形態では、計測装置1の背面には、エンコーダを接続する端子部が設けられており、変位センサ13によるワーク11の計測期間において、エンコーダからのパルスを計数して最大値あるいは最小値などのホールド値に対応する計数値を記憶して表示出力できる機能を備えている。
【0048】なお、計数値は、通信によって外部のコンピュータなどで読み出せるようにしてもよい。
【0049】従来の計測装置では、計測期間において、例えば最大値がホールドされるのであるが、ホールドされた最大値が、ワークのどのポイントであるかを見つけるのは困難であり、不良品と判定されたワークのどの部分が公差を外れたかを知ることが困難であった。
【0050】そこで、この実施の形態では、例えば、図9に示されるように、ワーク11が搬送されるベルトコンベア10の回転軸15にエンコーダ16を設置してその出力を、計測装置1に取り込むように構成しており、図10のタイムチャートに示されるように、同図(b)のトリガ信号によって計測が開始されると、エンコーダ16からのパルスの計数を開始し、最大値がホールドされると、そのホールド値に対応するパルスの計数値、例えば2005を記憶し、計測期間が終了した後に、ホールドされた最大値出力、例えば62.3と共にそのときのパルスの計数値を出力できるように構成している。
【0051】今、例えば、エンコーダ16が、ベルトコンベア10の回転軸15の1回転当たりC個のパルスを出力し、軸の中心からコンベアまでの半径をrとすると、2πr=Cより、1パルス当たり2πr/Cのベルトコンベア10の長さ、したがって、ワーク11の長さに相当することになる。
【0052】したがって、例えば、最大値がホールドされたときのパルスの計数値からワークの最大値のポイントまでの長さ、すなわち、トリガ信号が入力されるワークの検出端から最大値のポイントまでの長さを知ることができる。
【0053】図11は、このエンコーダパルスの計数の動作説明に供するフローチャートである。
【0054】例えば、最大値ホールドの場合には、先ず、計測値を記憶する最大値用メモリとパルスの計数値を記憶する計数値用メモリを共にクリアして初期化し(ステップn1)、トリガ信号の入力があったか否かを判断し(ステップn2)、入力があったときには、計測を開始するとともに、エンコーダ16からのパルスを計数し(ステップn3)、計測値が最大値用メモリに書き込まれている値よりも大きいか否かを判断し(ステップn4)、大きいときには、その計測値に最大値用メモリの値を書き換えるとともに、その計測値に対応するパルスの計数値に、計数値用メモリの値を書き換えてステップn6に移り(ステップn5)、大きくないときには、書き換えを行うことなくステップn6に移る。
【0055】ステップn6では、トリガ信号の入力が終了したか否かを判断し(ステップn6)、終了していないときには、ステップn3に戻って計測、計数を継続し、入力が終了したときには、最大値用メモリの最大値および計数値用メモリの計数値を出力して次の計測に備える(ステップn7)。
【0056】このようにしてホールドされた最大値に対応するパルスの計数値が出力されるので、この計数値を、ワークの計測位置を特定する位置情報として利用することにより、ワークの最大値の計測位置を特定することができる。
【0057】上述の実施の形態では、トリガ信号の入力開始および入力終了のタイミングを基準して計測の開始あるいは終了のタイミングを設定したけれども、本発明の他の実施の形態として、トリガ信号の入力開始のタイミングのみを基準として計測のタイミングを設定できるようにしてもよいし、トリガ信号の入力終了のタイミングのみを基準として計測のタイミングを設定できるようにしてもよい。
【0058】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、以下のような効果が奏される。
【0059】すなわち、請求項1の本発明によれば、トリガ信号を基準にして計測の開始および終了の少なくとも一方のタイミングを、設定操作によって調整できるので、従来のようにタイミングセンサの設置位置をずらして調整するといた面倒な作業が不要となる。
【0060】請求項2の計測装置によれば、トリガ信号の入力開始または入力終了を基準に設定するので、計測のタイミングの調整が容易となる。
【0061】請求項3の計測装置によれば、計測の開始および終了の少なくとも一方のタイミングを、基準の前後に設定できるので、広範囲でのタイミングの調整が可能となる。
【0062】請求項4の計測装置によれば、計測値から基準値を減算して良否を判定し、良と判定されたときの計測値を用いて前記基準値を補正するので、周囲温度の変化によってセンサの出力が穏やかに変動しても、その変動に応じて得られる計測値を用いて基準値が補正されることになり、したがって、周囲温度の変動に応じて基準値を再設定するといった必要がない。
【0063】請求項5の計測装置によれば、例えば、移動する計測対象物を計測する場合のように、計測位置が変化する場合において、計測位置に応じたパルスを計数し、ホールドした計測値、例えば、ホールドした最大値に対応するパルスの計数値を記憶して出力できるので、このパルスの計数値からホールドされた計測値、例えば最大値に対応する計測対象物の計測位置を容易に把握できることになる。
【出願人】 【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
【出願日】 平成11年6月30日(1999.6.30)
【代理人】 【識別番号】100086737
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 和秀
【公開番号】 特開2001−12938(P2001−12938A)
【公開日】 平成13年1月19日(2001.1.19)
【出願番号】 特願平11−185631