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【発明の名称】 視差画像入力装置及び撮像装置
【発明者】 【氏名】小野 修司

【要約】 【課題】容易に視差画像を得ることができ、また、容易に被写体の奥行き情報を得ることができる視差画像入力装置及び撮像装置を提供する。

【解決手段】複数の視点から見た外界の画像を取得する視差画像入力装置10であって、視点から見た外界の画像を結ぶ視差用結像部14と、筐体11と、筐体11に対して視差用結像部14を移動させて視点を変更する駆動部15と、視差用結像部14により結ばれた異なる視点から見た複数の外界の画像を取り込む視差用撮像部16とを有するように構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の視点から見た外界の画像を取得する視差画像入力装置であって、前記視点から見た外界の画像を結ぶ視差用結像部と、前記視差用結像部により結ばれた前記視点から見た前記外界の画像を取り込む視差用撮像部と、前記視差用撮像部に対して、前記視差用結像部を移動させて前記視点を変更する視差用結像部駆動部とを有することを特徴とする視差画像入力装置。
【請求項2】 複数の視点から見た外界の画像を取得する視差画像入力装置であって、前記視点から見た外界の画像を結ぶ視差用結像部と、筐体と、前記筐体に対して、前記視差用結像部を移動させて前記視点を変更する視差用結像部駆動部と、前記視差用結像部により結ばれた異なる視点から見た複数の前記外界の画像を取り込む視差用撮像部とを有することを特徴とする視差画像入力装置。
【請求項3】 前記筐体に対して、前記視差用撮像部を移動する視差用撮像部駆動部を更に有し、前記視差用撮像部駆動部により前記視差用撮像部の位置を前記視点毎に異ならせることを特徴とする請求項2に記載の視差画像入力装置。
【請求項4】 前記視差用撮像部駆動部は、前記視差用結像部駆動部による視差用結像部の視差方向の移動の間隔に基づいて、前記視差用撮像部を移動させることを特徴とする請求項3に記載の視差画像入力装置。
【請求項5】 前記視差用撮像部の受光面上における画像を取り込む範囲を前記視点毎に異ならせる取込制御部を更に有することを特徴とする請求項1又は2に記載の視差画像入力装置。
【請求項6】 複数の視点から見た外界の画像を取得する視差画像入力装置であって、前記外界の画像を結ぶ単一光軸の視差用結像部と、前記視差用結像部を透過した光を通過させる視点となる第1開口及び第2開口を有する光通過制御部と、前記光通過制御部の第1開口を通過した光による外界の第1画像と第2開口を通過した光による外界の第2画像とを取り込む視差用撮像部と、前記第1開口及び第2開口との間隔に基づいて、前記第1開口から見た画像と、前記第2開口から見た画像とで、前記視差用撮像部の受光面上における画像を取り込む範囲を異ならせる取込制御部を備えることを特徴とする視差画像入力装置。
【請求項7】 前記視差用撮像部により取り込まれた画像に基づいて、前記外界の所定の被写体の奥行き情報を検出する奥行検出部を更に備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の視差画像入力装置。
【請求項8】 所望の外界を撮像する撮像装置であって、複数の視点から見た前記外界の画像を結ぶ結像系と、前記結像系により結ばれた前記画像を撮像する撮像系と、前記撮像系に対して、前記結像系を移動させて前記視点を変更する結像系駆動部と、前記撮像系により撮像された異なる前記視点から見た前記外界の画像に基づいて、前記外界の所定の被写体までの距離に対応する奥行き情報を検出する奥行検出部と、前記奥行検出部により検出された奥行き情報に基づいて、前記結像系又は前記撮像系を制御する制御部とを有することを特徴とする撮像装置。
【請求項9】 前記結像系は、前記視点からの外界の画像を結ぶ結像部と、複数の前記視点から見た外界の画像を結ぶ視差用結像部とを有し、前記撮像系は、前記結像部により結ばれた前記画像を撮像する撮像部と、前記視差用結像部により結ばれた前記視点から見た前記外界の画像を取り込む視差用撮像部とを有し、前記結像系駆動部は、前記視差用撮像部に対して、前記視差用結像部を移動させて前記視点を変更する視差用結像部駆動部を有し、前記奥行検出部は、前記視差用撮像部により撮像された異なる視点から見た前記外界の画像に基づいて、前記外界の所定の被写体までの距離に対応する奥行き情報を検出し、前記制御部は、前記奥行検出部により検出された奥行き情報に基づいて、前記結像部又は前記撮像部を制御することを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
【請求項10】 所望の外界を撮像する撮像装置であって、複数の視点から見た前記外界の画像を結ぶ結像系と、前記結像部により結ばれた前記画像を撮像する撮像系と、筐体と、前記筐体に対して、前記結像系を移動させて前記視点を変更する結像系駆動部と、前記撮像系により撮像された異なる視点から見た前記外界の画像に基づいて、前記外界の所定の被写体までの距離に対応する奥行き情報を検出する奥行検出部と、前記奥行検出部により検出された奥行き情報に基づいて、前記結像系又は前記撮像系を制御する制御部とを有することを特徴とする撮像装置。
【請求項11】 前記結像系は、前記外界の画像を結ぶ結像部と、前記視点から見た外界の画像を結ぶ視差用結像部とを有し、前記撮像系は、前記結像部により結ばれた前記画像を撮像する撮像部と、前記視差用結像部により結ばれた異なる視点から見た複数の前記外界の画像を取り込む視差用撮像部とを有し、前記結像系駆動部は、前記筐体に対して、前記視差用結像部を移動させて前記視点を変更する視差用結像部駆動部を有し、前記奥行き検出部は、前記視差用撮像部により撮像された異なる視点から見た前記外界の画像に基づいて、前記外界の所定の被写体までの距離に対応する奥行き情報を検出し、前記制御部は、前記奥行検出部により検出された奥行き情報に基づいて、前記結像部又は前記撮像部を制御することを特徴とする請求項10に記載の撮像装置。
【請求項12】 所望の外界を撮像する撮像装置であって、前記外界の画像を結ぶ結像系と、前記結像系を透過した光を通過させる視点となる第1開口及び第2開口を有する光通過制御部と、前記結像系により結ばれた前記画像を撮像する撮像系と、前記第1開口及び第2開口との間隔に基づいて、前記第1開口から見た画像と、前記第2開口から見た画像とで、前記撮像系の受光面上における画像を取り込む範囲を異ならせる取込制御部と、前記取込制御部により取り込む範囲が異ならされた前記画像に基づいて、前記外界の所定の被写体までの距離に対応する奥行き情報を検出する奥行検出部と、前記奥行検出部により検出された奥行き情報に基づいて、前記結像系又は前記撮像系を制御する制御部とを備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項13】前記結像系は、前記外界の画像を結ぶ結像部と、前記視点から見た外界の画像を結ぶ単一光軸の視差用結像部とを有し、前記光通過制御部は、前記視差用結像部を透過した光を通過させる視点となる第1開口及び第2開口を有し、前記撮像系は、前記結像部により結ばれた前記画像を撮像する撮像部と、前記光通過制御部の第1開口を通過した光による外界の第1画像と第2開口を通過した光による外界の第2画像とを取り込む視差用撮像部とを有し、前記取込制御部は、前記第1開口及び第2開口との間隔に基づいて、前記第1開口から見た画像と、前記第2開口から見た画像とで、前記視差用撮像部の受光面上における画像を取り込む範囲を異ならせ、前記奥行検出部は、前記視差用撮像部により取り込まれた前記画像に基づいて、前記外界の所定の被写体までの距離に対応する奥行き情報を検出し、前記制御部は、前記奥行検出部により検出された奥行き情報に基づいて、前記結像部又は前記撮像部を制御することを特徴とする請求項12に記載の撮像装置。
【請求項14】 前記撮像系は、光電変換素子を有することを特徴とする請求項8乃至13のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項15】 前記撮像系は、光化学反応部材を設置する設置部を有することを特徴とする請求項8乃至13のいずれかに記載の撮像装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の視点から見た画像を取り込む視差画像入力装置及び撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数の異なる視点にカメラを置き、各視点において同一の被写体の画像を取り込み、取り込んだ複数の画像間の対応点を抽出して被写体までの距離マップを求め、この距離マップに基づいて被写体の3次元形状を求める技術が知られている。このように異なる視点から画像を取り込む装置としては、撮影系全体を移動させながら視差画像を撮影する装置が知られている。例えば、特開平9−44677号公報(文献1という)には、カメラ全体を移動させるカメラ移動機構が開示されている。
【0003】また、特開平10−229566号公報(文献2という)には、移動しながら同一の被写体を連続撮影して複数の画像を保存する手段と、保存された複数の画像間の画像要素の移動量を被写体の奥行き情報として抽出する手段とを有することを特徴とするデジタルカメラシステムが開示されている。このシステムにおいては、視差画像を撮影するために、カメラを動画撮影モードに切り替え、当該カメラを静止画像を撮影したときの光軸方向に直行する方向に移動しながら同じ被写体を連続撮影すると記載されている。
【0004】これに対して、特開平10−42314号公報(文献3という)には、光学レンズの瞳面における光透過範囲を定める光量制御手段と、光量制御手段の光透過範囲を前記光学レンズの瞳面に平行な方向に移動させ、光学レンズの特定の位置を通過する画像情報だけを選択的に伝達する光量制御手段の光透過範囲制御手段と、光量制御手段によって伝達された画像情報を撮像して画像データ列に変換する撮像手段とからなることを特徴とする単レンズ方式の視差画像入力装置が開示されている。
【0005】また、特開平10−271534号公報(文献4という)には、被写体の光を撮像板に結像させる光学系と、光学系の光軸途中を中心として、所定の距離だけ離れた位置に配置され、被写体からの光を透過又は遮光する複数の光変調機構とを備え、所定の時間間隔で、前記各光変調機構の1つを透過状態にし、残りを遮光状態にする立体画像撮影装置が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の文献1に記載された発明においては、カメラ移動機構と制御装置とが大がかりになるという問題があった。また、文献2に記載された発明においては、視差画像を撮影するために、カメラを動画撮影モードに切り替え、静止画像を撮影したときの光軸方向に直行する方向に移動しながら同じ被写体を連続撮影するとの記載があるが、どのようにカメラを移動させるかについては記載されていない。また、この場合には、例えば、高精度に制御することのできる移動機構や、カメラ移動の軌跡を三次元的に計測して記録する手段や、カメラの移動の軌跡を推定する機構等が必要となると考えられるが、このような装置を用意することは非常に困難であり、現実的でない。
【0007】また、文献3又は4に記載されている装置においては、得られる画像に、レンズの屈折力の効果で視差と共に、光軸の角度変化が含まれており、画像から所定の被写体についての視差量や、当該被写体の奥行き情報(奥行き位置)を算出する演算が複雑になり、処理時間が長いという問題が生じていた。そこで本発明は、容易に視差画像を得ることができ、また、容易に被写体の奥行き情報を得ることができる視差画像入力装置及び撮像装置を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の第1の形態に係る視差画像入力装置は、複数の視点から見た外界の画像を取得する視差画像入力装置であって、視点から見た外界の画像を結ぶ視差用結像部と、視差用結像部により結ばれた視点から見た外界の画像を取り込む視差用撮像部と、視差用撮像部に対して、視差用結像部を移動させて視点を変更する視差用結像部駆動部とを有することを特徴とする。
【0009】また、上記目的を達成するために、本発明の第2の形態に係る視差画像入力装置は、複数の視点から見た外界の画像を取得する視差画像入力装置であって、視点から見た外界の画像を結ぶ視差用結像部と、筐体と、筐体に保持され、視差用結像部を移動させて視点を変更する視差用結像部駆動部と、視差用結像部により結ばれた異なる視点から見た複数の外界の画像を取り込む視差用撮像部とを有することを特徴とする。
【0010】筐体に対して、視差用撮像部を移動する視差用撮像部駆動部を更に有し、視差用撮像部駆動部により視差用撮像部の位置を視点毎に異ならせるようにしてもよい。視差用撮像部駆動部は、視差用結像部駆動部による視差用結像部の視差方向の移動の間隔に基づいて、視差用撮像部を移動させるようにしてもよい。また、取込制御部は、視差用撮像部の受光面上における画像を取り込む範囲を視点毎に異ならせる取込制御部を備えるようにしてもよい。
【0011】上記目的を達成するために、本発明の第3の形態に係る視差画像入力装置は、複数の視点から見た外界の画像を取得する視差画像入力装置であって、外界の画像を結ぶ単一光軸の視差用結像部と、視差用結像部を透過した光を通過させる視点となる第1開口及び第2開口を有する光通過制御部と、光通過制御部の第1開口を通過した光による外界の第1画像と第2開口を通過した光による外界の第2画像とを取り込む視差用撮像部と、第1開口及び第2開口との間隔に基づいて、第1開口から見た画像と、第2開口から見た画像とで、視差用撮像部の受光面上における画像を取り込む範囲を異ならせる取込制御部とを備えることを特徴とする。本発明に係る視差用画像入力装置において、視差用撮像部により取り込まれた画像に基づいて、外界の所定の被写体の奥行き情報を検出する奥行検出部を更に備えるようにしてもよい。
【0012】上記目的を達成するために、本発明の第1の形態に係る撮像装置は、所望の外界を撮像する撮像装置であって、複数の視点から見た外界の画像を結ぶ結像系と、結像系により結ばれた画像を撮像する撮像系と、撮像系に対して、結像系を移動させて視点を変更する結像系駆動部と、撮像系により撮像された異なる視点から見た外界の画像に基づいて、外界の所定の被写体までの距離に対応する奥行き情報を検出する奥行検出部と、奥行検出部により検出された奥行き情報に基づいて、結像系又は撮像系を制御する制御部とを有することを特徴とする。
【0013】結像系は、視点からの外界の画像を結ぶ結像部と、複数の視点から見た外界の画像を結ぶ視差用結像部とを有し、撮像系は、結像部により結ばれた画像を撮像する撮像部と、視差用結像部により結ばれた視点から見た外界の画像を取り込む視差用撮像部とを有し、結像系駆動部は、視差用撮像部に対して、視差用結像部を移動させて視点を変更する視差用結像部駆動部を有し、奥行検出部は、視差用撮像部により撮像された異なる視点から見た外界の画像に基づいて、外界の所定の被写体までの距離に対応する奥行き情報を検出し、制御部は、奥行検出部により検出された奥行き情報に基づいて、結像部又は撮像部を制御するようにしてもよい。
【0014】上記目的を達成するために、本発明の第2の形態に係る撮像装置は、所望の外界を撮像する撮像装置であって、複数の視点から見た外界の画像を結ぶ結像系と、結像部により結ばれた画像を撮像する撮像系と、筐体と、筐体に対して、結像系を移動させて視点を変更する結像系駆動部と、撮像系により撮像された異なる視点から見た外界の画像に基づいて、外界の所定の被写体までの距離に対応する奥行き情報を検出する奥行検出部と、奥行検出部により検出された奥行き情報に基づいて、結像系又は撮像系を制御する制御部とを有することを特徴とする。
【0015】結像系は、外界の画像を結ぶ結像部と、視点から見た外界の画像を結ぶ視差用結像部とを有し、撮像系は、結像部により結ばれた画像を撮像する撮像部と、視差用結像部により結ばれた異なる視点から見た複数の外界の画像を取り込む視差用撮像部とを有し、結像系駆動部は、筐体に対して、視差用結像部を移動させて視点を変更する視差用結像部駆動部を有し、奥行き検出部は、視差用撮像部により撮像された異なる視点から見た外界の画像に基づいて、外界の所定の被写体までの距離に対応する奥行き情報を検出し、制御部は、奥行検出部により検出された奥行き情報に基づいて、結像部又は撮像部を制御するようにしてもよい。
【0016】また、上記目的を達成するために、本発明の第3の形態に係る撮像装置は、所望の外界を撮像する撮像装置であって、外界の画像を結ぶ結像系と、結像系を透過した光を通過させる視点となる第1開口及び第2開口を有する光通過制御部と、結像系により結ばれた画像を撮像する撮像系と、第1開口及び第2開口との間隔に基づいて、第1開口から見た画像と、第2開口から見た画像とで、撮像系の受光面上における画像を取り込む範囲を異ならせる取込制御部と、取込制御部により取り込む範囲が異ならされた画像に基づいて、外界の所定の被写体までの距離に対応する奥行き情報を検出する奥行検出部と、奥行検出部により検出された奥行き情報に基づいて、結像系又は撮像系を制御する制御部とを備えることを特徴とする。
【0017】結像系は、外界の画像を結ぶ結像部と、視点から見た外界の画像を結ぶ単一光軸の視差用結像部とを有し、光通過制御部は、視差用結像部を透過した光を通過させる視点となる第1開口及び第2開口を有し、撮像系は、結像部により結ばれた画像を撮像する撮像部と、光通過制御部の第1開口を通過した光による外界の第1画像と第2開口を通過した光による外界の第2画像とを取り込む視差用撮像部とを有し、取込制御部は、第1開口及び第2開口との間隔に基づいて、第1開口から見た画像と、第2開口から見た画像とで、視差用撮像部の受光面上における画像を取り込む範囲を異ならせ、奥行検出部は、視差用撮像部により取り込まれた画像に基づいて、外界の所定の被写体までの距離に対応する奥行き情報を検出し、制御部は、奥行検出部により検出された奥行き情報に基づいて、結像部又は撮像部を制御するようにしてもよい。
【0018】撮像部は、光電変換素子を有するようにしてもよく、また、光化学反応部材を設置する設置部を有するようにしてもよい。なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた発明となりうる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。図1は、本発明の第1の実施形態に係る視差画像入力装置を含む撮像装置の一例としてのデジタルカメラの構成を示す。ここで、デジタルカメラには、画像を一枚毎に撮像するカメラだけでなく、画像を連続して撮像するビデオカメラ等が含まれる。撮像装置10は、筐体11を有し、当該筐体11内に、結像部24と、撮像部26と、記憶部28と、視差用結像部14、結像系駆動部及び視差用結像部駆動部の一例としての駆動部15、視差用撮像部16、取込制御部の一例としての画像切出部17、視差画像記憶部18、奥行検出部20、及び奥行記憶部22を有する視差画像入力装置本体部12と、制御部30とを備える。ここで、本実施形態では、特許請求の範囲にいう結像系は、結像部24及び視差用結像部14によって構成され、撮像系は、撮像部26及び視差用撮像部16によって構成される。
【0020】結像部24は、例えば、単数或いは複数のレンズを有しており、外界からの光を集めることにより、撮像部26の受光面上に外界の画像を結ぶ。撮像部26は、受光面上に結ばれた画像を取り込む。本実施形態では、撮像部26は、光電変換素子の一例としてのCCD(Charge Coupled Device)であり、受光面上に結ばれた画像を画像データに変換して取り込む。記憶部28は、撮像部26によって変換された画像データを記憶する。
【0021】視差用結像部14は、例えば、単数或いは複数のレンズを有しており、外界の画像を視差用撮像部16の受光面上に結ぶ。駆動部15は、筐体11に対して視差用結像部14を移動させる。これにより、複数の視点から見た画像を得ることができる。本実施形態では、駆動部15は、視差用結像部14を光軸を平行に維持しつつ、当該光軸に垂直な方向に移動させる。また、本実施形態では、駆動部15により視差用結像部14を予め決められた2つの視点位置(一方を第1視点位置、他方を第2視点位置という)の間で移動させる。このようにすると、駆動部15の構成を簡易にすることができると共に、視点位置を結ぶ視差方向の間隔を常に固定することができ、視点位置の視差方向の間隔を測定する構成を備える必要がない。
【0022】視差用撮像部16は、視差用結像部14により結ばれた複数の視点から見た外界の画像を取り込む。本実施形態では、視差用撮像部16は、光電変換素子の一例としてのCCDであり、受光面上に結ばれた画像を画像データに変換して取り込む。また、本実施形態では視差用撮像16は、筐体11に固定されて移動できないようになっている。画像切出部17は、複数の視点から見た複数の画像データについて、複数の視点についての、視点を結ぶ視差方向の間隔に基づいてそれぞれ異なる切り出し(クロッピング)範囲を決定し、当該範囲にしたがって各画像データを切り出す。
【0023】ここで、画像切出部17による複数の視点から見た複数の画像データの切り出し範囲を、これらの視点間隔を変数とする所定の線形な関数によって得られる値分異ならせるようにしてもよい。このようにすると、従来例に示すようなカメラ全体をカメラレンズの光軸に平行に移動させて得られる複数の視点からの画像データと同様な画像データを得ることができる。したがって、得られた画像データに対して、従来例と同様な処理を実行することにより容易に画像中の所定の被写体の奥行き位置を求めることができる。
【0024】また、画像切出部17による複数の視点から見た複数の画像データの切り出し範囲を、視点間隔を変数とする所定の非線形な関数によって得られる値分異ならせるようにしてもよい。このようにすると、カメラ全体をカメラレンズの光軸を所定の点を中心にして回転させ、さらに、カメラ全体をカメラレンズの光軸に平行に移動させることにより得られる複数の視点からの画像データと同様な画像データを得ることができる。
【0025】本実施形態では、画像切出部17は、視差用結像部14が第1視点位置にある場合の画像データについては、当該視差用結像部14の光軸(光軸1)に相当する視差用撮像部16の受光面の位置を中心とする所定の幅の範囲を切り出し、視差用結像部14が第2視点位置にある場合の画像データについては、当該視差用撮像部1の光軸(光軸2)に相当する視差用撮像部16の受光面の位置を中心とする前記所定の幅の範囲、すなわち、前記視差用結像部14が第1視点位置にある場合の切り出し範囲を第1及び第2視点位置の間隔分ずらした範囲を切り出している。これは、上記した切り出し範囲を線形な関数によって得られる値分異ならせた場合の一例である。
【0026】また、画像切出部17が画像データから所定の範囲の画像データを切り出す方法としては、視差用撮像部16に変換されたアナログ信号の画像データから所定の範囲の画像データを切り出すようにしてもよく、視差用撮像部16がアナログ信号の画像データをデジタル信号の画像データに変換した後に、当該画像データから所定の範囲を示す画像データを切り出すようにしてもよい。
【0027】視差画像記憶部18は、画像切出部17により切り出された複数の視点から見た外界の画像データを記憶する。奥行検出部20は、視差画像記憶部18に記憶された異なる視点から見た画像データに基づいて、外界の所定の被写体について対応点決定処理を行うことによりずれ量を求める。対応点決定処理は、従来より知られている技術であるので説明を省略する。なお、対応点決定処理は、「コンピュータビジョン:技術論評と将来展望、(株)新技術コミュニケーションズ、1998、ISBN4−915851−17−6」の「第8章 ステレオ視」等に記載されている。
【0028】また、奥行検出部20は、当該ずれ量に基づいて被写体の奥行き位置(奥行き情報)を検出する奥行き位置検出処理を行う。奥行き位置検出処理においては、ずれ量と奥行き位置との関係を示す関数を予め求めておき、当該関数にずれ量を代入して奥行き位置を算出するようにしてもよい。また、ずれ量と奥行き位置との対応関係をテーブルとして保持しておき、当該テーブルからずれ量に対応する奥行き位置を取り出すようにしてもよい。ここで、ずれ量と奥行き位置との関係は、例えば、従来より知られている三角測量の原理、レンズの性質、幾何学の法則等に基づいて表すことができるので、ここでは、説明を省略する。
【0029】奥行記憶部22は、奥行検出部20により検出された被写体の奥行き位置を記憶する。制御部30は、奥行記憶部22に記憶されている所定の被写体の奥行き位置に基づいて、結像部24のフォーカスや、撮像部26による撮像動作等を制御する。ここで、記憶部28、視差画像記憶部18、及び奥行記憶部22は、それぞれ、撮像装置10内に常設されているRAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリであってもよく、また、撮像装置10に対して着脱可能な、例えば、フロッピーディスク、MD(Mini Disk)、スマートメディア(商標)等の記録媒体であってもよい。
【0030】図2は、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置による画像の撮影動作を説明する図である。図2(A)は、視差用結像部14が第1視点位置にある場合における撮影を説明する図であり、図2(B)は、視差用結像部14が第2視点位置にある場合における撮影を説明する図である。ここで、視差用結像部14の移動方向に平行にX軸を取るものとする。また、外界には、視差用結像部14から光軸に平行な距離が距離Aである被写体Aと、視差用結像部14から光軸に平行な距離が距離Bである被写体Bと、視差用結像部14から光軸に平行な距離が無限大(∞)である被写体Cとがあり、図中X軸の値が大きい方から順に被写体A、B、Cが並んでいるものとする。
【0031】撮像装置10において、まず、駆動部15が視差用結像部14を第1視点位置に維持させる。なお、第1視点位置における視差用結像部14の光軸を光軸1とする。これにより、第1視点位置において視差用結像部14を介して外界の画像が視差用撮像部16の受光面上に結ばれる。視差用撮像部16には、例えば、図2(A)に示すように、X軸の値の大きい方から順に被写体C、B、Aの順に各被写体の像が結ばれる。視差用撮像部16は受光面上に結ばれた画像を画像データに変換する。
【0032】次いで、駆動部15が視差用結像部14の光軸を光軸1に平行に維持しつつ、第2視点位置に移動させる。ここで、第2視点位置における視差用結像部14の光軸を光軸2とする。これにより、第2視点位置において視差用結像部14を介して外界の画像が視差用撮像部16の受光面上に結ばれる。視差用撮像部16には、図2(B)に示すように、X軸の値の大きい方から順に被写体C、B、Aの順に各被写体の像が結ばれる。図2(B)に示した像の位置は、図2(A)に示した像の位置と比較すると、被写体A、B、Cのすべてが、X軸の値が小さくなる方向にずれた位置に結ばれ、被写体C、B、Aの順にずれ量が多い。視差用撮像部16は受光面上に結ばれた画像を画像データに変換する。
【0033】図3は、本発明の第1の実施形態に係る画像の切り出し動作を説明する図である。図3は、図2に示すように第1視点位置及び第2視点位置において画像が結ばれた場合における画像の切り出し動作を説明する図である。画像切出部17は、図3(A)に示すように第1視点位置において視差用結像部16に結ばれた像に対して、光軸1に相当する視差用結像部16の受光面の位置を中心に所定の幅に含まれる図3(C)に示す第1画像データを切り出す。また、画像切出部17は、図3(B)に示すように第2視点位置において視差用結像部16に結ばれた像に対して、光軸2に相当する視差用結像部16の受光面の位置を中心に所定の幅に含まれる図3(D)に示す第2画像データを切り出す。
【0034】このように切り出された第1画像データと、第2画像データとを重ね合わせると、図3(E)に示すように、距離が無限大の同一の被写体Cが一致し、被写体の距離が近くなるほど両画像データ間の同一の被写体のずれ量が大きくあらわれる。図3(E)に示す画像データは、従来例に示すカメラ全体をカメラレンズの光軸に平行に移動させて得られる複数の視点からの画像データと同様な画像データであり、得られた画像データに対して、従来例と同様な処理を実行することにより容易に画像中の所定の被写体の奥行き位置を求めることができる。なお、これら画像データは、視差画像記憶部18に記憶される。
【0035】次に、撮像装置10における画像データを記憶させた以降の処理について説明する。撮像装置10では、上記のように、画像切出部17により切り出されて視差画像記憶部18に記憶された画像データに基づいて、奥行検出部20が対応点決定処理により外界の所定の被写体についてのずれ量を検出し、当該ずれ量に基づいて当該被写体についての奥行き位置を検出し、奥行記憶部22が検出された当該被写体の奥行き位置を記憶する。
【0036】次いで、制御部30が奥行記憶部22に記憶されている被写体の奥行き位置に基づいて、結像部24及び撮像部26を制御する。これにより、結像部24が外界からの光を集め、撮像部26の受光面上に外界の被写体の画像を結ぶ。そして、撮像部26が自己の受光面上に結ばれた画像を画像データに変換し、記憶部28が撮像部26によって変換された画像データを記憶する。
【0037】このとき、記憶部28は、自己が記憶する画像データと、当該画像データを取り込むに際して、視差用撮像部16により取り込まれて視差画像記憶部18に記憶された複数の視点からの画像と、当該複数の視点からの画像により算出されて奥行記憶部22に記憶されている被写体の奥行き位置とを対応付ける対応付け情報も記憶する。これにより、後に、画像データと、当該画像データに関する複数の視点からの画像と、当該画像データに含まれている被写体の奥行き情報とを対応付けて利用することができる。
【0038】上記のように、撮像装置10全体を動かすことなく、視差用結像部14のみを動かすだけで、複数の視点から見た外界の画像を取り込むことができるので、撮像装置10全体を動かす駆動系を備える必要がなく、撮像装置及び視差画像入力装置のサイズを小型化することできると共に、撮像装置及び視差画像入力装置に係るコストを低減することができる。また、容易に画像中の所定の被写体の奥行き位置を求めることができる。
【0039】図4は、本発明の第2の実施形態に係る視差画像入力装置を含む撮像装置の構成を示す図である。ここで、図1に示す第1の実施形態の撮像装置の要素と同一な機能を有する要素には、同一符号を付す。本撮像装置10は、第1の実施形態の撮像装置10において、駆動部15に変えて視差用撮像部駆動部の一例としての駆動部32を備え、画像切出部17を取り除いた構成となっている。ここで、本実施形態では、特許請求の範囲にいう結像系は、結像部24及び視差用結像部14によって構成され、撮像系は、撮像部26及び視差用撮像部16によって構成される。
【0040】駆動部32は、第1の実施形態の駆動部15の機能に加えて、更に、視差用撮像部16を駆動させる機能を備えるものである。駆動部32は、複数の視点の視点を結ぶ視差方向の間隔に基づいて、各視点から見た画像を取り込む視差用撮像部16の位置を変更する。ここで、駆動部32は、複数の視点から見た各画像データを取り込む際のそれぞれの視差用撮像部16の位置を、これらの視点の視差方向の間隔を変数とする所定の線形な関数によって得られる値分異ならせるようにしてもよい。このようにすると、従来例に示すようなカメラ全体をカメラレンズの光軸に平行に移動させて得られる複数の視点からの画像データと同様な画像データを得ることができる。したがって、得られた画像データに対して、従来例と同様な処理を実行することにより容易に画像中の所定の被写体の奥行き位置を求めることができる。
【0041】また、駆動部32は、複数の視点から見た各画像データを取り込む際のそれぞれの視差用撮像部16の位置を、これらの視点間隔を変数とする所定の非線形な関数によって得られる値分異ならせるようにしてもよい。このようにすると、カメラ全体をカメラレンズの光軸を所定の点を中心にして回転させ、さらに、カメラ全体をカメラレンズの光軸に平行に移動させることにより得られる複数の視点からの画像データと同様な画像データを得ることができる。
【0042】本実施形態では、駆動部32は、視差用結像部14が第1視点位置にある場合には、視差用撮像部16の受光面のX軸方向の中心と当該視差用結像部14の光軸(光軸1)とが一致するように、視差用撮像部16を移動させ、視差用結像部14が第2視点位置にある場合には、視差用撮像部16の受光面のX軸方向の中心と当該視差用結像部14の光軸(光軸2)とが一致するように、視差用撮像部16を移動させる。これは、上記した切り出し範囲を線形な関数によって得られる値分異ならせた場合の一例である。
【0043】図5は、本発明の第2の実施形態に係る撮像装置による視差画像の撮影動作を説明する図である。図5(A)は、視差用結像部14が第1視点位置にある場合における撮影を説明する図であり、図5(B)は、視差用結像部14が第2視点位置にある場合における撮影を説明する図である。ここで、外界には、視差用結像部14から光軸に平行な距離が距離Aである被写体Aと、視差用結像部14から光軸に平行な距離が距離Bである被写体Bと、視差用結像部14から光軸に平行な距離が無限大(∞)である被写体Cとがあり、図中X軸の値が大きい方から順に被写体A、B、Cが並んでいるものとする。
【0044】撮像装置10において、まず、駆動部32が視差用結像部14を第1視点位置に維持させるとともに、第1視点位置における当該視差用結像部14の光軸(光軸1)と受光面のX軸の中心とが一致するように視差用撮像部16を維持させる。これにより、第1視点位置において視差用結像部14を介して外界の画像が視差用撮像部16の受光面上に結ばれる。視差用撮像部16には、例えば、図5(A)に示すように、X軸の値の大きい方から順に被写体C、B、Aの順に各被写体の像が結ばれる。視差用撮像部16は受光面上に結ばれた画像を画像データに変換する。
【0045】次いで、駆動部32が視差用結像部14の光軸を光軸1に平行に維持しつつ、第2視点位置に移動させるとともに、第2視点位置における当該視差用結像部14の光軸(光軸2)と受光面のX軸の中心とが一致するように視差用撮像部16を移動させる。これにより、第2視点位置において視差用結像部14を介して外界の画像が視差用撮像部16の受光面上に結ばれる。視差用撮像部16には、図5(B)に示すように、X軸の値の大きい方から順に被写体C、B、Aの順に各被写体の像が結ばれる。視差用撮像部16は受光面上に結ばれた画像を画像データに変換する。
【0046】このように視差用撮像部16に変換された第1画像データと、第2画像データとを重ね合わせると、図5(C)に示すように、距離が無限大の同一の被写体Cが一致し、被写体の距離が近いほど両画像データ間の同一の被写体のずれ量が大きくあらわれる。図5(C)に示す画像データは、従来例に示すカメラ全体をカメラレンズの光軸に平行に移動させて得られる複数の視点からの画像データと同様な画像データであり、得られた画像データに対して、従来例と同様な処理を実行することにより容易に画像中の所定の被写体の奥行き位置を求めることができる。この第1画像データ及び第2画像データは視差画像記憶部18に記憶される。なお、撮像装置10における画像データを記憶させた以降の処理については、上記した第1の実施形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0047】このように、撮像装置10全体を動かすことなく、視差用結像部14及び視差用撮像部16を動かすだけで、複数の視点からの画像を取り込むことができるので、撮像装置10全体を動かす駆動系の装置を備える必要がなく、撮像装置及び視差画像入力装置のサイズを小型化することできると共に、撮像装置及び視差画像入力装置に係るコストを低減することができる。また、視差用撮像部16の受光面に余裕を持たせておく必要がなく、視差用撮像部16を小型化でき、コストを低減することができる。また、容易に画像中の所定の被写体の奥行き位置を求めることができる。
【0048】次に、本発明の第3の実施形態に係る撮像装置について説明する。図6は、本発明の第3の実施形態に係る撮像装置の視差画像入力装置の構成を示す図である。第3の実施形態に係る撮像装置は、図1に示す第1の実施形態に係る撮像装置の視差画像入力装置本体部12の構成を異ならせたものである。ここで、図1に示す視差画像入力装置本体部12内の構成と同様な機能要素については、同一の符号を付し、重複する説明を省略する。本視差画像入力装置本体部12は、視差用結像部14と、シャッター部50と、視差用撮像部16と、画像切出部17と、視差画像記憶部18と、奥行検出部20と、奥行記憶部22と、制御部52とを有する。ここで、本実施形態では、特許請求の範囲にいう結像系は、結像部24及び視差用結像部14によって構成され、撮像系は、撮像部26及び視差用撮像部16によって構成される。シャッター部50は、視点となる開閉自在な開閉部50A、50Bを有している。シャッター部50は視差用結像部14の瞳面、或いはその近傍に配置されることが好ましい。制御部52は、各部を制御する。例えば、シャッター部52の開閉部50A、50Bの開閉を制御していずれか一方を開くようにしている。
【0049】図7は、本発明の第3の実施形態に係る撮像装置による複数の視点から見た画像の撮影動作を説明する図である。図7(A)は、開閉部50Aから見た画像の撮影を説明する図であり、図7(B)は、開閉部50Bから見た画像の撮影を説明する図である。ここで、外界には、視差用結像部14から光軸に平行な距離が距離Aである被写体Aと、視差用結像部14から光軸に平行な距離が距離Bである被写体Bと、視差用結像部14から光軸に平行な距離が距離Cである被写体Cとがあり、図中X軸の値が大きい方から順に被写体A、B、Cが並んでいるものとする。また、視差用結像部14から光軸に平行な距離が距離Bの面は、視差用結像部14の合焦点面である。
【0050】視差画像入力装置本体部12において、まず、制御部52がシャッター部50の開閉部50Aを開け、開閉部50Bを閉じる。これにより、開閉部50Aを介して、外界の画像が視差用撮像部16の受光面上に結ばれる。視差用撮像部16には、例えば、図7(A)に示すように、X軸の値の大きい方から順に被写体C、B、Aの順に各被写体の像が結ばれる。視差用撮像部16は受光面上に結ばれた画像を画像データに変換する。
【0051】次いで、制御部52がシャッター部50の開閉部50Bを開け、開閉部50Aを閉じる。これにより、開閉部50Bを介して、外界の画像が視差用撮像部16の受光面上に結ばれる。視差用撮像部16には、例えば、図7(B)に示すように、X軸の値の大きい方から順に被写体C、B、Aの順に各被写体の像が結ばれる。図7(B)に示した像の位置は、図7(A)に示した像の位置と比較すると、合焦点面上に位置する被写体Bの像の位置は変わらず、合焦点面より視差用結像部14側に位置する被写体Aの像が、X軸の値が小さくなる方向にずれた位置に結ばれ、合焦点面より遠くに位置する被写体Cの像が、X軸の値が大きくなる方向にずれた位置に結ばれる。視差用撮像部16は受光面上に結ばれた画像を画像データに変換する。
【0052】図8は、本発明の第3の実施形態に係る画像の切り出し動作を説明する図である。図8は、図7に示すように開閉部50A又は開閉部50Bを介して結ばれた画像の切り出しを説明する図である。画像切出部17は、図8(A)に示すように開閉部50Aを介して結ばれた像に対して、所定の範囲に含まれる図8(C)に示す第1画像データを切り出す。また、画像切出部17は、図8(B)に示すように開閉部50Bを介して結ばれた像に対して、前記範囲をX軸の値が小さくなる方向に所定の距離移動させて、図8(D)に示す第2画像データを切り出す。
【0053】このように切り出された第1画像データと、第2画像データとを重ね合わせると、図8(E)に示すように、被写体の距離が遠いほど両画像データ間の同一の被写体のずれ量が大きくあらわれる。このように、被写体が遠いほどずれ量が大きくあらわれるので、複数の視点から見た画像データに基づいて被写体の相対的なずれ量を求めるだけで奥行きを特定することができ、処理量を削減することができる。これに比して、図8(A)、(B)を用いて、各被写体のずれ量を求めるとすると、相対的なずれ量だけでは、被写体が合焦点面の前後のいずれにあるかを特定することができず、ずれが発生する方向をも認識しておく必要があり、このため処理が複雑になってしまう。なお、このようにして切り出された第1画像データ及び第2画像データは視差画像記憶部18に記憶される。なお、撮像装置10における画像データを記憶させた以降の処理については、上記した第1の実施形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0054】本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記の実施形態では、撮像部26としてCCDを用いて例を示したが、本発明はこれに限られず、撮像部26に、例えば、光化学反応部材の一例としてのフィルムを設置する設置部を備え、設置部に設置されたフィルムにより画像を撮像するようにしてもよい。また、上記実施形態では、デジタルカメラを例に取って説明したが、本発明はこれに限られず、人間の体腔内を観察する内視鏡等の他の撮像装置に適用することもできる。
【0055】また、上記実施形態では、切り出す画像データの範囲を異ならせて、又は、画像を取り込む視差用撮像部16を移動させることにより、画像を取り込む範囲を異ならせていたが、本発明はこれに限られず、切り出す画像の範囲を異ならせると共に、画像を取り込む視差用撮像部を移動させることにより画像を取り込む範囲を異ならせるようにしてもよい。
【0056】また、上記実施形態では、別構成の視差用結像部14及び結像部24を備えていたが、本発明はこれに限られず、結像系が単一のレンズ系のみを有していてもよい。この場合、単一のレンズ系によって視差用結像部14及び結像部24を構成してもよく、プリズム等の光分岐手段によって外界の画像を視差用撮像部16及び撮像部26に結ばせるようにしてもよい。また、視差用結像部14及び結像部24の一部を共通の構成にしてもよい。また、撮像系は、複数の撮像部、すなわち、視差用撮像部16及び撮像部26を有していたが、本発明はこれに限られず、撮像系が単一の撮像部のみを有していてもよい。この場合、単一の撮像部が視差用撮像部16及び撮像部26として機能してもよい。
【0057】上記実施の形態では、視差用撮像部16として、CCDを用いていたが、本発明はこれに限られず、視差用撮像部16に、例えば、光化学反応部材の一例としてもフィルムを設置する設置部を備え、設置部に設置されたフィルムにより画像を撮像するようにしてもよい。このようにすると、フィルムを現像し、フィルムに取り込まれた複数の視点からの画像を、例えばフィルムスキャナ等でデジタル画像データとして取り込む場合に、取り込む画像データをこれら画像を取り込んだ際の視点間の間隔に応じて切り出すようにすれば、当該画像データから所定の被写体への奥行き位置を検出する際の処理を容易にすることができる。
【0058】以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることができることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0059】
【発明の効果】上記説明から明らかなように、本発明によれば、容易に視差画像を取り込むことができる。また、外界の被写体の奥行き情報を容易に得ることができる。
【出願人】 【識別番号】000005201
【氏名又は名称】富士写真フイルム株式会社
【出願日】 平成11年6月29日(1999.6.29)
【代理人】 【識別番号】100104156
【弁理士】
【氏名又は名称】龍華 明裕
【公開番号】 特開2001−12927(P2001−12927A)
【公開日】 平成13年1月19日(2001.1.19)
【出願番号】 特願平11−184462