トップ :: G 物理学 :: G01 測定;試験




【発明の名称】 奥行検出装置及び撮像装置
【発明者】 【氏名】小野 修司

【要約】 【課題】外界の所定の被写体についての奥行情報の分解能を向上することのできる奥行検出装置及び撮像装置を提供する。

【解決手段】複数の視点から観察される外界の画像に基づいて、外界の所定の被写体についての奥行きを表す奥行情報を検出する奥行検出装置であって、視点から観察される外界の画像を結ぶ視差用結像部14と、視差用結像部14により結ばれた画像を取り込む視差用撮像部16と、視差用撮像部16により取り込まれた複数の画像に基づいて、外界の所定の被写体についての複数の検出視差量を検出する視差量検出部18と、当該視差量検出部18により検出された複数の検出視差量に基づいて、所定の被写体について奥行情報を推定する実質視差量推定部19及び奥行算出部20とを有するように構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の視点から観察される外界の画像に基づいて、前記外界の所定の被写体についての奥行きを表す奥行情報を検出する奥行検出装置であって、前記視点から観察される前記外界の画像を結ぶ視差用結像部と、前記視差用結像部により結ばれた前記画像を取り込む視差用撮像部と、前記視差用撮像部により取り込まれた複数の前記画像に基づいて、前記外界の所定の被写体についての複数の検出視差量を検出する視差量検出部と、前記視差量検出部により検出された前記複数の検出視差量に基づいて、前記所定の被写体について前記奥行情報を推定する奥行推定部とを有することを特徴とする奥行検出装置。
【請求項2】 前記視差用撮像部は、少なくとも3つ以上の前記視点から観察される前記外界の画像を取り込むことを特徴とする請求項1に記載の奥行検出装置。
【請求項3】 前記視差用結像部を移動させて前記視点を変更する視差用結像部駆動部を更に有することを特徴とする請求項2に記載の奥行検出装置。
【請求項4】 前記視差用結像部は、単一光軸の光学系を有し、前記視差用結像部を透過した光を通過させる視点となる光通過部の位置を少なくとも3箇所以上有する光通過制御部を備え、前記視差用撮像部は、前記各位置の光通過部を介して結ばれる前記外界の画像を取り込むことを特徴とする請求項1に記載の奥行検出装置。
【請求項5】 前記奥行推定部は、前記複数の検出視差量と、当該検出視差量を求めるために使用した前記画像における視点の間隔とに基づいて、所定の視点の間隔における実質視差量を決定する実質視差量推定部と、前記視点の間隔及び実質視差量に基づいて前記奥行情報を算出する奥行算出部とを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の奥行検出装置。
【請求項6】 前記少なくとも一つの視点において前記視差用結像部の光軸の向きを複数の向きに変更する光軸変更部を更に有し、前記視差量検出部は、前記少なくとも一つの視点において、前記視差用結像部の光軸を複数に向けた場合に得られる複数の画像のそれぞれと、他の前記視点において観察される画像とに基づいて、前記外界の所定の被写体について複数の視差量を検出することを特徴とする請求項1に記載の奥行検出装置。
【請求項7】 前記奥行推定部は、前記複数の検出視差量と、当該検出視差量を求めるために使用した前記画像における光軸の位置関係とに基づいて、所定の光軸の位置関係における実質視差量を決定する実質視差量推定部と、前記所定の光軸の位置関係及び実質視差量に基づいて前記奥行情報を算出する奥行算出部とを有することを特徴とする請求項6に記載の奥行検出装置。
【請求項8】 前記視差用結像部は、単一光軸の光学系を有し、前記視差用結像部を光軸に平行な方向に移動させる視差用結像部駆動部と、前記視差用結像部を透過した光を通過させる視点となる光通過部の位置を複数有する光通過制御部とを備え、前記視差用撮像部は、前記各位置の光通過部を介して結ばれる前記外界の画像を取り込み、前記視差量検出部は、前記視差用結像部が第1位置である場合における前記複数の視点から観察される画像に基づいて、前記外界の所定の被写体についての一の検出視差量を検出し、更に、前記視差用結像部が第2位置である場合における前記複数の視点から観察される前記画像に基づいて、前記外界の所定の被写体についての他の検出視差量を検出することを特徴とする請求項1に記載の奥行検出装置。
【請求項9】 前記奥行推定部は、前記複数の検出視差量と、当該検出視差量を求めるために使用した前記画像における前記視差用結像部の焦点位置とに基づいて、所定の焦点位置における実質視差量を決定する実質視差量推定部と、前記所定の焦点位置及び実質視差量に基づいて前記奥行情報を算出する奥行算出部とを有することを特徴とする請求項8に記載の奥行検出装置。
【請求項10】 前記視差用撮像部により取り込まれた各視点における前記画像を縮小した縮小画像を生成する縮小画像生成部と、前記縮小画像生成部に、少なくとも一つの前記視点において得られた前記画像から複数の前記縮小画像を生成させる縮小画像生成制御部とを更に備え、前記視差量検出部は、前記縮小画像生成部により生成された一の視点における複数の縮小画像と、他方の視点における前記縮小画像とに基づいて、前記外界の所定の被写体についての複数の検出視差量を検出し、前記奥行推定部は、前記複数の検出視差量に基づいて、前記奥行情報を検出することを特徴とする請求項1に記載の奥行検出装置。
【請求項11】前記縮小画像生成部は、前記画像における複数画素の複数組のそれぞれを前記縮小画像の1画素に変換することにより前記縮小画像を生成し、前記縮小画像生成制御部は、前記縮小画像生成部に、前記画像における前記組を切り出す範囲を複数の視点を結ぶ視点方向に異ならせて複数の縮小画像を生成させることを特徴とする請求項10に記載の奥行検出装置。
【請求項12】 前記奥行推定部は、前記複数の検出視差量と、当該検出視差量を求めるために使用した前記画像における前記組の範囲の位置とに基づいて、実質視差量を決定する実質視差量推定部と、前記実質視差量に基づいて前記奥行情報を算出する奥行算出部とを有することを特徴とする請求項11に記載の奥行検出装置。
【請求項13】 所望の外界を撮像する撮像装置であって、前記外界の画像を結ぶ結像系と、前記結像系により結ばれた前記画像を撮像する撮像系と、前記撮像系により取り込まれた複数の前記画像に基づいて、前記外界の所定の被写体についての複数の検出視差量を検出する視差量検出部と、前記視差量検出部により検出された前記複数の検出視差量に基づいて、前記所定の被写体についての奥行きを表す奥行情報を推定する奥行推定部と、前記奥行推定部により検出された奥行情報に基づいて、前記結像系又は前記撮像系を制御する制御部とを有することを特徴とする撮像装置。
【請求項14】 前記結像系は、前記外界の画像を結ぶ結像部と、複数の視点から観察される前記外界の画像を結ぶ視差用結像部とを有し、前記撮像系は、前記結像部により結ばれた前記画像を撮像する撮像部と、前記視差用結像部により結ばれた前記画像を取り込む視差用撮像部とを有し、前記視差用検出部は、前記視差用撮像部により取り込まれた複数の前記画像に基づいて、前記外界の所定の被写体についての複数の検出視差量を検出し、前記制御部は、前記奥行推定部により検出された奥行情報に基づいて、前記結像部又は前記撮像部を制御することを特徴とする請求項13に記載の撮像装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の視点から観察される外界の画像に基づいて、前記外界の所定の被写体の奥行きを示す奥行情報を検出する奥行検出装置及び撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、被測定物体の3次元形状や奥行情報を非接触に測定する方法として、レンズ焦点法、単眼視、ステレオ法、動画像等の受動的な方法や、光レーダ法、アクティブステレオ法、照度差ステレオ法、モアレ法、干渉法等の能動的な方法が知られている。
【0003】ステレオ法は、三角測量の原理を応用し、被測定物体を異なる位置(視点)から撮影して得られた複数の画像から、被測定物体の形状を測定する方法である。このステレオ法では、まず、被測定物体を異なる位置から撮影して複数の画像を取得する。次いで、1の画像中の所定の点(領域)に対応する他の画像の点(領域)を検出する処理、いわゆる対応点決定(マッチング)処理を行う。この対応点決定処理はステレオ法の最も重要な処理である。この対応点決定処理の方法としては、画像の相関を用いる方法等が提案されている。これらの詳細は、「コンピュータビジョン:技術論評と将来展望、(株)新技術コミュニケーションズ、1998、ISBN4−915851−17−6」の「第8章 ステレオ視」に詳しく記載されている。この文献には、対応点決定処理の方法は、画像の所定の領域を使ってマッチングする「area-based matching」と、画像からエッジ等を検出し、当該エッジの形状を使ってマッチングする「feature-based matching」とに大別されるといった内容が記述されている。
【0004】次いで、複数の視差画像間での対応する点の位置の差である視差(disparity)量を求め、三角測量の原理、レンズの性質、幾何学の法則等に基づいて、当該視差量を使うことにより所定の被写体までの距離を算出する。ここで、例えば、複数の視点の光軸が交差する場合においては、視点間隔、視点位置から視点の光軸が交差する点(視差光軸交差点)までの距離、視点位置から被写体までの距離、視差量の4つの要素は、簡単な関係式で表せる。視点間隔及び視点位置から視点光軸交差点までの距離は、予め設定することができ、規定の値とすることができる。また、視差量は視差画像から算出することができる。このため、前記関係式により視点位置から被写体までの距離を求めることができる。
【0005】図1は、上記したステレオ法を実施する従来例に係る奥行検出装置の構成を示す図である。奥行検出装置100は、レンズ102と、シャッター部104と、CCD(charge coupled device)106と、視差画像記憶部108と、奥行検出部110と、制御部112とを有する。レンズ102は外界からの光を集める。シャッター部104は、視点となる開閉自在な開閉部104A、104Bを有している。シャッター部104の開閉部104A又は104Bは制御部112の制御によりいずれか一方が開くようになっている。CCD106は、自己の受光面上に結ばれた複数の視点からの外界の画像を取り込む。
【0006】視差画像記憶部108はCCD106により取り込まれた画像データを記憶する。奥行検出部110は、視差画像記憶部108に記憶された複数の画像同士の対応点を検出し、当該対応点間の視差量を検出し、対応点に該当する被写体までの距離を検出する。制御部112は、各部を制御する。例えば、シャッター部104の開閉部104A、104Bの開閉を制御する。
【0007】奥行検出装置100において、制御部112が一方の開閉部104A又は104Bを開ける。これにより、レンズ102及び、開いている一方の開閉部104A又は104Bを介して、外界の像がCCD106に結ばれる。CCD106は、結ばれた像の画像を取り込んで、視差画像記憶部108に記憶する。次いで、制御部112が他方の開閉部104A又は104Bのみを開ける。これにより、レンズ102及び、開いている開閉部104A又は104Bを介して、外界の像がCCD106に結ばれる。CCD106は、結ばれた像を取り込んで、視差画像記憶部108に記憶する。次いで、奥行検出部110がこれら視差画像記憶部108に記憶された異なる視点から見た外界の画像に基づいて、画像同士の対応点を検出し、当該対応点間の視差量を検出し、当該対応点の被写体までの距離を検出する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、CCD106で取り込まれたデジタル画像データの最小単位はCCD106の画素により定まる。このため、対応点決定処理により得られる視差量は、一般に1画素を単位とした整数値(1画素、2画素等)となる。この視差量は、離散的なサンプリングによって発生する丸め誤差を含んでいるので、本来の視差量を正確に表していない。このため、当該視差量に基づいて算出される被写体までの距離の値に対して、当該丸め誤差の影響が生じてしまうという問題が生じる。
【0009】図2は、従来例に係る奥行検出装置により検出される視差量を説明する図である。図2(A)は、各被写体A〜Dの奥行き位置を示し、図2(B)は、各被写体A〜Dの実際の視差量と視点の間隔との関係、及び実際の視差量と奥行検出装置により検出される視差量との関係を示す図である。ここで、図2(B)は、横軸に視点間隔をとり、縦軸に実際の視差量をとるものとする。図2(A)に示すように、視点から遠い順に、被写体A、B、C、Dが存在している。また、図2(B)に示すように、2つの視点から見た際における各被写体A、B、C、Dについての実際の視差量は、視点に近い被写体ほど大きい。また、視点間隔が大きくなるほど各被写体についての実際の視差量は大きくなる。この奥行検出装置においては、視点間隔の広さと、実際の視差量とは比例関係を有している。
【0010】ここで、視点間隔がBLの場合についての実際の視差量と、検出される視差量について説明する。視点間隔がBLの場合には、2つの視点から見た画像に発生する被写体A、B、C、Dについての実際の視差量は、それぞれ0.3PIXEL、0.7PIXEL、1.3PIXEL、1.6PIXELである。しかしながら、図2(B)に示すように、デジタル画像データを使用した対応点決定処理によると、被写体Aについては、視差量0PIXELと検出され、被写体B、Cについては、視差量1PIXELと検出され、被写体Dについては、視差量2PIXELと検出される。このため、被写体B、Cまでの距離は、当該視差量1PIXELに基づいて算出され、実際には異なる位置にある被写体が、同じ奥行き位置にあると扱われてしまうという問題が生じる。
【0011】このような問題を解決する方法、すなわち、奥行を示す奥行情報についての分解能を向上させる方法としては、丸め誤差を無視できる程度にサンプリングを高密度にすることが考えられる。しかしながら、高密度なサンプリングを行うためには、画素が細かい高価な撮像素子や、画像スキャナー等が必要となり、コストが大きくなるという問題が生じる。また、高密度なサンプリングによって得られる画像データの量は膨大になるために、対応点決定処理等の処理時間の増大し、画像データを記憶するために必要な記憶容量が増大するという問題が生じる。また、上記問題を解決する他の方法としては、各視点間隔を広くする方法が考えられる。しかしなから、視点間隔を広くすると、装置のサイズが大きくなり、装置に係るコストが増大するという問題が生じる。
【0012】そこで、本発明は、上記課題を解決しつつ、外界の所定の被写体の奥行情報の分解能を容易且つ効果的に向上することのできる奥行検出装置及び撮像装置を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の第1の形態に係る奥行検出装置は、複数の視点から観察される外界の画像に基づいて、外界の所定の被写体についての奥行きを表す奥行情報を検出する奥行検出装置であって、視点から観察される外界の画像を結ぶ視差用結像部と、視差用結像部により結ばれた画像を取り込む視差用撮像部と、視差用撮像部により取り込まれた複数の画像に基づいて、外界の所定の被写体についての複数の検出視差量を検出する視差量検出部と、視差量検出部により検出された複数の検出視差量に基づいて、所定の被写体について前記奥行情報を推定する奥行推定部とを有することを特徴とする。
【0014】視差用撮像部は、少なくとも3つ以上の視点から観察される外界の画像を取り込むようにしてもよい。視差用結像部を移動させて視点を変更する視差用結像部駆動部を更に有するようにしてもよい。視差用結像部は、単一光軸の光学系を有し、視差用結像部を透過した光を通過させる視点となる光通過部の位置を少なくとも3箇所以上有する光通過制御部を備え、視差用撮像部は、各位置の光通過部を介して結ばれる外界の画像を取り込むようにしてもよい。奥行推定部は、複数の検出視差量と、当該検出視差量を求めるために使用した画像における視点の間隔とに基づいて、所定の視点の間隔における実質視差量を決定する実質視差量推定部と、視点の間隔及び実質視差量に基づいて奥行情報を算出する奥行算出部とを有するようにしてもよい。
【0015】少なくとも一つの視点において視差用結像部の光軸の向きを複数の向きに変更する光軸変更部を更に有し、視差量検出部は、少なくとも一つの視点において、視差用結像部の光軸を複数に向けた場合に得られる複数の画像のそれぞれと、他の視点において観察される画像とに基づいて、外界の所定の被写体について複数の視差量を検出するようにしてもよい。奥行推定部は、複数の検出視差量と、当該検出視差量を求めるために使用した画像における光軸の位置関係とに基づいて、所定の光軸の位置関係における実質視差量を決定する実質視差量推定部と、所定の光軸の位置関係及び実質視差量に基づいて奥行情報を算出する奥行算出部とを有するようにしてもよい。
【0016】視差用結像部は、単一光軸の光学系を有し、視差用結像部を光軸に平行な方向に移動させる視差用結像部駆動部と、視差用結像部を透過した光を通過させる視点となる光通過部の位置を複数有する光通過制御部とを備え、視差用撮像部は、各位置の光通過部を介して結ばれる外界の画像を取り込み、視差量検出部は、視差用結像部が第1位置である場合における複数の視点から観察される画像に基づいて、外界の所定の被写体についての一の検出視差量を検出し、更に、視差用結像部が第2位置である場合における複数の視点から観察される画像に基づいて、外界の所定の被写体についての他の検出視差量を検出するようにしてもよい。奥行推定部は、複数の検出視差量と、当該検出視差量を求めるために使用した画像における視差用結像部の焦点位置とに基づいて、所定の焦点位置における実質視差量を決定する実質視差量推定部と、所定の焦点位置及び実質視差量に基づいて奥行情報を算出する奥行算出部とを有するようにしてもよい。
【0017】視差用撮像部により取り込まれた各視点における画像を縮小した縮小画像を生成する縮小画像生成部と、縮小画像生成部に、少なくとも一つの視点において得られた画像から複数の縮小画像を生成させる縮小画像生成制御部とを更に備え、視差量検出部は、縮小画像生成部により生成された一の視点における複数の縮小画像と、他方の視点における縮小画像とに基づいて、外界の所定の被写体についての複数の検出視差量を検出し、奥行推定部は、複数の検出視差量に基づいて、奥行情報を検出するようにしてもよい。
【0018】縮小画像生成部は、画像における複数画素の複数組をそれぞれ縮小画像の1画素に変換することにより縮小画像を生成し、縮小画像生成制御部は、縮小画像生成部に、画像における組の切り出す範囲を複数の視点を結ぶ視点方向に異ならせて複数の縮小画像を生成させるようにしてもよい。奥行推定部は、複数の検出視差量と、当該検出視差量を求めるために使用した画像における組の範囲の位置とに基づいて、実質視差量を決定する実質視差量推定部と、実質視差量に基づいて奥行情報を算出する奥行算出部とを有するようにしてもよい。
【0019】上記目的を達成するために、本発明の第1の形態に係る撮像装置は、所望の外界を撮像する撮像装置であって、外界の画像を結ぶ結像系と、結像系により結ばれた画像を撮像する撮像系と、撮像系により取り込まれた複数の画像に基づいて、外界の所定の被写体についての複数の検出視差量を検出する視差量検出部と、視差量検出部により検出された複数の検出視差量に基づいて、所定の被写体についての奥行きを表す奥行情報を推定する奥行推定部と、奥行推定部により検出された奥行情報に基づいて、結像系又は撮像系を制御する制御部とを有することを特徴とする。
【0020】結像系は、外界の画像を結ぶ結像部と、複数の視点から観察される外界の画像を結ぶ視差用結像部とを有し、撮像系は、結像部により結ばれた画像を撮像する撮像部と、視差用結像部により結ばれた画像を取り込む視差用撮像部とを有し、視差用検出部は、視差用撮像部により取り込まれた複数の画像に基づいて、外界の所定の被写体についての複数の検出視差量を検出し、制御部は、奥行推定部により検出された奥行情報に基づいて、結像部又は撮像部を制御するようにしてもよい。なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた発明となりうる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。図3は、本発明の第1の実施形態に係る奥行検出装置を有する撮像装置10の一例としてのデジタルカメラの構成を示す。ここで、デジタルカメラには、画像を一枚毎に取り込むカメラだけでなく、画像を連続して取り込むビデオカメラ等が含まれる。撮像装置10は、奥行検出装置12と、結像部24と、撮像部26と、記憶部28と、制御部30とを有する。奥行検出装置12は、視差用結像部14と、光通過制御部の一例としてのシャッター部40及び視差用制御部42と、視差用撮像部16と、視差画像記憶部17と、視差量検出部18と、奥行推定部の一例としての実質視差量推定部19及び奥行算出部20と、奥行記憶部22とを有する。ここで、本実施形態では、特許請求の範囲にいう結像系は、結像部24及び視差用結像部14によって構成され、撮像系は、撮像部26及び視差用撮像部16によって構成される。
【0022】結像部24は、例えば、単数或いは複数のレンズを有しており、外界からの光を集めることにより、撮像部26の受光面上に外界の被写体の画像を結ぶ。本実施形態では、撮像部26は、光電変換素子の一例としてのCCD(Charge Coupled Device)であり、受光面上に結ばれた画像を画像データに変換して取り込む。記憶部28は、撮像部26によって変換された画像データを記憶する。
【0023】視差用結像部14は、外界の画像を視差用撮像部16の受光面上に結ぶ。シャッター部40は、視点となる光通過部の一例としての複数の開閉自在な開閉部40A、40B、40C、40D、40Eを有している。シャッター部40は視差用結像部14の瞳面、或いはその近傍に配置されることが好ましい。本実施の形態では、最も外側に位置する開閉部40A及び開閉部40Eの視点を結ぶ視差方向の間隔(視点間隔)は、BLであり、その他の開閉部40B、40C及び40Dは、開閉部40A及び開閉部40Eの間に等間隔に設けられている。視差用撮像部16は、シャッター部40の開いている開閉部40A、40B、40C、40D又は40Eを介して結ばれた外界の画像を画像データに変換する。視差用制御部42は、シャッター部40の開閉部40A〜40Eのいずれか一つを順次開けて、各開閉部40A〜40Eを介して結ばれる外界の各画像を視差用撮像部16に画像データに変換させる。視差画像記憶部17は、視差用撮像部16により変換された画像データを記憶する。
【0024】視差量検出部18は、視差画像記憶部17に記憶された複数の画像に基づいて、外界の所定の被写体について対応点決定処理を行うことにより、複数の視点間隔における複数の視差量(検出視差量)を検出する。ここで、対応点決定処理は、従来より知られている技術であるので説明を省略する。
【0025】本実施形態では、視差量検出部18は、開閉部40A及び開閉部40Eのそれぞれを介して結ばれた2つの画像を使って、視点間隔がBLの場合における外界の所定の被写体についての検出視差量を検出する。また、視差量検出部18は、開閉部40A及び開閉部40Dのそれぞれを介して結ばれた2つの画像を使って、視点間隔が3/4×BLの場合における外界の所定の被写体についての検出視差量を検出する。また、視差量検出部18は、開閉部40A及び開閉部40Cのそれぞれを介して結ばれた2つの画像を使って、視点間隔が1/2×BLの場合における外界の所定の被写体についての検出視差量を検出する。また、視差量検出部18は、開閉部40A及び開閉部40Bのそれぞれを介して結ばれた2つの画像を使って、視点間隔が1/4×BLの場合における外界の所定の被写体についての検出視差量を検出する。
【0026】実質視差量推定部19は、複数の視点間隔における検出視差量に基づいて、所定の視点間隔における実質の視差量(実質視差量)を推定する。本実施形態においては、実質視差量推定部19は、視点間隔と検出視差量とをそれぞれ軸とする座標系において、視差量検出部18が検出した複数の視点間隔及び検出視差量の各点に基づいて、関数を推定し、当該関数に基づいて所定の視点間隔における実質視差量を推定する。ここで、本実施形態の撮像装置では、視点間隔と同一の被写体についての実際の視差量とが比例関係にあることに着目して、原点を通る直線の関数を推定する。ここで、例えば、最小2乗法により、すなわち、視点間隔及び検出視差量の各点での、関数に相当する線からの偏差の2乗の和を最小にする関数を検出することにより、関数を推定することが好ましい。
【0027】図4は、本発明の第1の実施形態に係る実質視差量推定部の処理を説明する図である。図4は、横軸に視点間隔をとり、縦軸に視差量をとるものとし、図中小さい丸印は、実際の視差量を示し、大きい丸印は、検出視差量を示す。図4に示すように、外界の所定の被写体についての検出視差量は、整数PIXELとなる。図4中では、視点間隔がBL、3/4×BL、及び1/2×BLの時のそれぞれの検出視差量は1PIXELであり、視点間隔が1/4×BLの時の検出視差量は0PIXELである。実質視差量推定部19は、このような視点間隔及び検出視差量で示される各点に基づいて、図4に示す直線βを推定する。直線βは、視点間隔及び実際の視差量の関係を示す直線αに近い直線となる。したがって、当該関数βを使うと、実際の視差量に近似する、整数以下の単位を有する実質視差量を検出することができる。
【0028】奥行算出部20は、実質視差量推定部19により算出された実質視差量及びその際の視点間隔に基づいて、外界の所定の被写体の奥行きを表す奥行情報を検出する。上記した実際の視差量に近似する、整数以下の単位を有する実質視差量に基づいて奥行情報を検出するので、奥行情報の分解能を向上することができる。実質視差量及びその際の視点間隔に基づいて、奥行情報を検出する方法は、例えば、従来より知られている三角測量の原理、レンズの性質、幾何学の法則等に基づいて表すことができるので、ここでは、説明を省略する。
【0029】奥行記憶部22は、奥行算出部20により検出された被写体の奥行情報を記憶する。制御部30は、奥行記憶部22に記憶されている所定の被写体の奥行情報に基づいて、結像部24のフォーカスや、撮像部26による撮像動作のタイミングやスピード等を制御する。ここで、記憶部28、視差画像記憶部18、及び奥行記憶部22は、それぞれ、撮像装置10内に常設されているRAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリであってもよく、また、撮像装置10に対して着脱可能な、例えば、フロッピーディスク、MD(Mini Disk)、スマートメディア(商標)等の記録媒体であってもよい。
【0030】次に、撮像装置10の動作を説明する。撮像装置10において、視差用制御部42がシャッター部40の開閉部40Aのみを開放する。これにより、開閉部40Aを介して、外界の画像が視差用撮像部16の受光面上に結ばれる。視差用撮像部16は、結ばれた外界の画像を画像データに変換して視差画像記憶部17に格納する。同様にして、視差用制御部42がシャッター部40の開閉部40B、40C、40D、及び40Eのいずれか一つを順次開放し、視差用撮像部16が開閉部40B、40C、40D、又は40Eを介して結ばれる外界の画像を画像データに変換して視差画像記憶部17に格納する。
【0031】次いで、視差量検出部18は、視差画像記憶部17に記憶された複数の画像に基づいて、外界の所定の被写体について対応点決定処理を行うことにより、複数の視点間隔における複数の検出視差量を検出する。次いで、実質視差量推定部19が、複数の視点間隔における検出視差量に基づいて、所定の視点間隔における実質視差量を推定し、奥行算出部20が当該実質視差量及びその際の視点間隔に基づいて、外界の所定の被写体の奥行きを表す奥行情報を検出する。そして、奥行検出部22が検出された被写体についての奥行情報を記憶する。
【0032】次いで、制御部30が奥行記憶部22に記憶されている被写体の奥行情報に基づいて、結像部24及び撮像部26を制御する。これにより、結像部24が外界からの光を集め、撮像部6の受光面上に外界の被写体の画像を結ぶ。そして、撮像部26が自己の受光面上に結ばれた画像を画像データに変換し、記憶部28が撮像部26によって変換された画像データを記憶する。
【0033】このとき、記憶部28は、自己が記憶する画像データと、当該画像データを取り込むに際して、視差用撮像部16により取り込まれて視差画像記憶部18に記憶された複数の視点からの画像と、当該複数の視点からの画像により算出されて奥行記憶部22に記憶されている被写体の奥行情報とを対応付ける対応付け情報も記憶する。これにより、後に、画像データと、当該画像データに関する複数の視点からの画像と、当該画像データに含まれている被写体の奥行情報とを対応付けて利用することができる。上記したように、外界の所定の被写体の奥行情報の分解能を高めることができ、更に、このように分解能が高められた奥行情報に基づいて結像部24及び撮像部26を制御するので、画像を高精度に取り込むことができる。
【0034】次に、本発明の第2の実施形態に係る奥行検出装置を有する撮像装置について説明する。本実施形態に係る撮像装置の構成は、図3に示す第1の実施形態に係る撮像装置と奥行検出装置12の構成のみ異なるので、ここでは、奥行検出装置12について説明することとし、他の構成については説明を省略する。
【0035】図5は、本発明の第2の実施形態に係る奥行検出装置の構成を示す図である。ここで、図3に示す第1の実施形態に係る奥行検出装置と同一機能を有する構成については同一符号を付すこととする。本実施形態に係る奥行検出装置12は、第1の実施形態に係る奥行検出装置において、シャッター部40及び視差用制御部42を備えず、駆動部15を更に備える。駆動部15は、視差用結像部14及び視差用撮像部16を移動させる。本実施形態では、駆動部15は、視差用結像部14及び視差用撮像部16を視差用結像部14の光軸を平行に維持したまま、当該光軸に垂直な方向の3カ所以上の位置に移動させる。
【0036】次に、本撮像装置の動作を説明する。撮像装置において、駆動部15が視差用結像部14及び視差用撮像部16を所定の視点位置に維持させる。これにより、当該視点位置において視差用結像部14を介して外界の画像が視差用撮像部16の受光面上に結ばれる。この時、視差用撮像部16は受光面上に結ばれた画像を画像データに変換し、視差画像記憶部17が画像データを記憶する。次いで、駆動部15が視差用結像部14及び視差用撮像部16を他の視点位置に移動させ、当該視点位置において、視差用撮像部16が受光面上に結ばれた画像を画像データに変換し、視差画像記憶部17が画像データを記憶する。同様にして、更に他の視点位置においても、視差用撮像部16が当該視点位置において受光面上に結ばれる画像を画像データに変換し、視差画像記憶部17が画像データを記憶する。
【0037】次いで、視差量検出部18が、視差画像記憶部17に記憶された複数の画像に基づいて、外界の所定の被写体について対応点決定処理を行うことにより、複数の視点間隔における複数の検出視差量を検出する。次いで、実質視差量推定部19が、複数の視点間隔における検出視差量に基づいて、所定の視点間隔における実質視差量を推定する。これによって、整数以下の単位を有する高精度な実質視差量を検出することができる。次いで、奥行算出部20が当該実質視差量及びその際の視点間隔に基づいて、外界の所定の被写体の奥行きを表す奥行情報を検出する。そして、奥行記憶部22が検出された被写体についての奥行情報を記憶する。このように、本奥行検出装置では、整数以下の単位を有する高精度な実質視差量を検出することができ、さらに、当該実質視差量に基づいて奥行情報を検出するので、奥行情報の分解能を向上することができる。
【0038】次に、本発明の第3の実施形態に係る奥行検出装置を有する撮像装置について説明する。本実施形態に係る撮像装置の構成は、図3に示す第1の実施形態に係る撮像装置と奥行検出装置12の構成のみ異なるので、ここでは、奥行検出装置12について説明することとし、他の構成については説明を省略する。
【0039】図6は、本発明の第3の実施形態に係る奥行検出装置の構成を示す図である。ここで、図3に示す第1の実施形態に係る奥行検出装置と同一機能を有する構成については同一符号を付すこととする。本実施形態に係る奥行検出装置12は、複数の視差用結像部14及び視差用撮像部16の組と、視差画像記憶部17と、視差量検出部55と、実質視差量推定部56と、奥行算出部57と、奥行記憶部22と、駆動部58とを有する。一の視差用結像部14と、他の視差用結像部14とは、各光軸が交差するようになっている。駆動部58は、一の視差用結像部14及び視差用撮像部16の組を当該視差用結像部14の主点位置を中心に回転させる。これにより、複数の視差用結像部14の光軸が交差する位置(視点光軸交差点)が変わる。
【0040】視差量検出部55は、視差画像記憶部17に記憶されている複数の画像中の異なる視点を介して取り込まれた複数の画像に基づいて、外界の所定の被写体についての複数の検出視差量を検出する。ここで、複数の画像から外界の所定の被写体についての検出視差量を検出する処理は、対応点決定処理として従来より知られているので説明を省略する。本実施形態では、視差量検出部55は、一の視差用結像部14の光軸を複数に変更させて得られた複数の画像のそれぞれと、他の視差用結像部14の光軸を所定の向きにして得られた画像とに基づいて複数の検出視差量を検出する。
【0041】図7は、本発明の第3の実施形態に係る視点交差位置の距離と実際の視差量との関係を示す図である。ここで、視点交差位置の距離は、複数の視差用結像部14の主点を含む平面(基準面)から距離である。また、視点交差位置より奥行検出装置12側に位置する被写体に発生する視差の方向をプラス方向とする。また、図7に示す被写体A〜Dは、図6に示すように、奥行検出装置12から遠い方から順に被写体A、B、C、Dが並んでいるものとし、被写体Aは、複数の基準面から距離Aの位置にあり、被写体Bは基準面から距離Bにあるものとする。
【0042】図7に示すように、各被写体の像に発生する視差量は、基準面から遠いほど小さい、すなわち、被写体D、C、B、Aの順に視差量が小さくなる。また、各被写体の像に発生する視差量は、視点交差位置の距離が長くなるほど大きくなる。また、被写体が視点交差位置を含む基準面に平行な面内にあるときに被写体の像に発生する視差量は0となる。すなわち、視点交差位置の距離が距離Bの時には、被写体Bの像に発生する視差量は0となり、視点交差位置の距離が距離Aの時には、被写体Aの像に発生する視差量は0となる。
【0043】実質視差量推定部56は、視差量検出部55により検出された複数の検出視差量に基づいて、複数の視差用結像部14の光軸交差点が所定の位置にある場合における所定の被写体の実質視差量を推定する。本実施形態では、実質視差量推定部56は、検出視差量と、当該検出視差量を求めた画像を得た場合における視点交差位置の距離とをそれぞれ軸とする座標系において、検出視差量と視点交差位置の距離とで示される各点に基づいて関数を推定し、当該関数に基づいて所定の視点交差位置の距離における実質視差量を推定する。ここで、例えば、最小2乗法により、すなわち、視点交差位置の距離及び検出視差量の各点での、偏差の2乗の和を最小にする関数を検出することにより、関数を推定することが好ましい。このように関数を推定するので、実際の視差量により近似する、整数以下の単位を有する実質視差量を検出できる。
【0044】図8は、本発明の第3の実施形態に係る実質視差量推定部の処理を説明する図である。図8は、横軸に視点交差位置の距離をとり、縦軸に視差量をとるものとする。図8中の×印は、各視点交差位置における視点交差位置の距離及び検出視差量を示す。図8に示すように、外界の所定の被写体についての検出視差量は、整数PIXELとなる。例えば、視線光軸交差点の距離を短くしていくと、検出視差量は、2PIXEL、1PIXEL、0PIXEL、−1PIXEL、−2PIXELのように変化する。実質視差量推定部19は、図8の検出視差量及び視点交差位置距離で示される各点に基づいて、検出視差量と視点交差位置距離との関数を推定する。このようにして求められる関数は、図8に示すように、実際の視差量と視点交差位置距離との関数に近似したものとなる。したがって、当該関数によると、実際の視差量に近似する、整数以下の単位を有する実質視差量を検出することができる。
【0045】奥行算出部57は、実質視差量推定部56により算出された実質視差量及びその際の視差交差位置の距離に基づいて、外界の所定の被写体の奥行きを表す奥行情報を検出する。このように、上記した整数以下の単位を有する実質視差量に基づいて奥行情報を検出するので、奥行情報の分解能を向上することができる。実質視差量及び視差交差位置の距離に基づいて、奥行情報を検出する処理は、例えば、従来より知られている三角測量の原理、レンズの性質、幾何学の法則等に基づいて表すことができるので、ここでは、説明を省略する。
【0046】次に、本撮像装置の動作を説明する。撮像装置において、駆動部58が一方の視差用結像部14及び視差用撮像部16の組を視差用結像部14の光軸が所定の方向に向くように維持させる。次いで、視差用撮像部16は受光面上に結ばれた画像を画像データに変換し、視差画像記憶部17が画像データを記憶する。また、他方の視差用結像部14を介して結ばれた外界の画像を視差用撮像部16が画像データに変換し、視差画像記憶部17が画像データを記憶する。次いで、駆動部58が視差用結像部14及び視差用撮像部16の組を視差用結像部14の光軸が他の方向に向くように回転させる。次いで、視差用撮像部16は受光面上に結ばれた画像を画像データに変換し、視差画像記憶部17が画像データを記憶する。このようにして、駆動部58は、一方の視差用結像部14及び視差用撮像部16の組を視差用結像部14の光軸を複数の異なる方向に向け、それぞれの場合において、視差用撮像部16が受光面上に結ばれた画像を画像データに変換し、視差画像記憶部17が画像データを記憶する。
【0047】次いで、視差量検出部55が、視差画像記憶部17に記憶された、一の視差用結像部14の光軸を複数に変更させて得られた複数の画像のそれぞれと、他の視差用結像部14の光軸を所定の向きにして得られた画像とに基づいて、複数の視点交差位置におけるそれぞれの検出視差量を検出する。次いで、実質視差量推定部56が、複数の視点交差位置における検出視差量に基づいて、所定の視点交差位置における実質視差量を推定する。これによって、整数以下の単位を有する高精度な実質視差量を検出することができる。次いで、奥行算出部57が当該実質視差量及び視点交差位置の距離に基づいて、外界の所定の被写体の奥行きを表す奥行情報を検出する。そして、奥行記憶部22が検出された被写体についての奥行情報を記憶する。このように、本奥行検出装置では、整数以下の単位を有する高精度な実質視差量を検出することができ、さらに、当該実質視差量に基づいて奥行情報を検出するので、奥行情報の分解能を向上することができる。
【0048】次に、本発明の第4の実施形態に係る奥行検出装置を有する撮像装置について説明する。本実施形態に係る撮像装置の構成は、図3に示す第1の実施形態に係る撮像装置と奥行検出装置12の構成のみ異なるので、ここでは、奥行検出装置12について説明することとし、他の構成については説明を省略する。図9は、本発明の第4の実施形態に係る奥行検出装置の構成を示す図である。ここで、図3に示す第1の実施形態に係る奥行検出装置と同一機能を有する構成については同一符号を付すこととする。また、図に示すように、視点を結ぶ方向にZ軸を取るものとする。本実施形態に係る奥行検出装置は、視差用結像部14と、シャッター部50と、視差用撮像部16と、視差画像記憶部17と、視差量検出部59と、実質視差量推定部60と、奥行算出部61と、奥行記憶部22と、視差用制御部62とを有する。
【0049】視差用制御部62は、視差用結像部14の位置を当該視差用結像部14の光軸に平行な方向に移動させる。本実施形態では、視差用制御部62は視差用結像部14を例えば、4つの異なる位置に移動させる。これにより、視差用結像部14による合焦点面の位置が変わる。例えば、視差用結像部14をシャッター部50に近づけることにより合焦点面を遠くに移動させることができ、逆に視差用結像部14をシャッター部50から遠ざけることにより合焦点面を近くに移動させることができる。
【0050】また、視差用制御部62は、シャッター部50の開閉部50A又は50Bのいずれか一方のみを開いた状態にする。ここで、視差用結像部14を移動させると、視差用撮像部16に結ばれる画像の大きさが変化するので、画像の大きさを補正することが好ましい。画像の大きさは、例えば、ズームレンズを使って光学的に補正するようにしてもよく、また取り込まれた画像データに画像処理を行うことにより補正するようにしてもよい。
【0051】視差量検出部59は、視差画像記憶部17に記憶されている複数の画像中の異なる視点を介して取り込まれた複数の画像に基づいて、外界の所定の被写体についての複数の検出視差量を検出する。ここで、複数の画像から外界の所定の被写体についての検出視差量を検出する処理は、対応点決定処理として従来より知られているので説明を省略する。本実施形態では、視差量検出部59は、視差用結像部14を所定の位置においた場合に複数の視点を介して取り込まれた複数の画像に基づいて検出視差量を検出し、視差用結像部14をおいたそれぞれの位置について検出視差量を検出する。
【0052】図10は、本発明の第4の実施形態に係る視差用撮像部16に結ばれる被写体の像を説明する図である。ここで、図10においては、図9に示すZ軸と同一のZ軸を取るものとする。また、図10に示す被写体A〜Cは、図9に示すように、奥行検出装置12から遠い方から順に被写体C、B、Aが並んでいるものとし、被写体Cは合焦点面β上にあり、被写体Bは合焦点面α上にあるものとする。図10(A)は、合焦点面αにした場合における各被写体の視差量を示し、開閉部50Aを介して結ばれた被写体の像を波線で示し、開閉部50Bを介して結ばれた被写体の像を実線で示す。図10(B)は、合焦点面βにした場合における各被写体の視差量を示し、開閉部50Aを介して結ばれた被写体の像を波線で示し、開閉部50Bを介して結ばれた被写体の像を実線で示す。
【0053】図10(A)に示すように、合焦点面αにある被写体Bの像は、開閉部50Aのみが開いた状態から開閉部50Bのみが開いた状態になった場合でも移動しない。また、合焦点面αより視差用結像部14から近い被写体Aの像は、開閉部50Aのみが開いた状態から開閉部50Bのみが開いた状態になった場合には、Z軸のマイナスの方向に移動する。また、合焦点面αより視差用結像部14から遠い被写体Bの像は、開閉部50Aのみが開いた状態から開閉部50Bのみが開いた状態になった場合には、Z軸のプラスの方向に移動する。
【0054】図10(B)に示すように、合焦点面βにある被写体Cの像は、開閉部50Aのみが開いた状態から開閉部Bのみが開いた状態になった場合でも移動しない。また、合焦点面βより視差用結像部14から近い被写体A、Bの像は、開閉部Aのみが開いた状態から開閉部Bのみが開いた状態になった場合には、Z軸のマイナスの方向に移動し、視差用結像部14に近い被写体ほど移動量が大きい。
【0055】実質視差量推定部60は、視差用結像部14による合焦点面の距離が複数の場合における複数の検出視差量に基づいて、所定の合焦点面の距離における実質視差量を推定する。また、本実施形態においては、実質視差量推定部44は、合焦点面の距離と検出視差量とをそれぞれ軸とする座標系において、視差量検出部59が検出した複数の合焦点面の距離における複数の検出視差量を示す各点に基づいて、関数を推定し、当該関数に基づいて所定の合焦点面の距離における実質視差量を推定する。このように関数を推定するので、実際の視差量により近似する、整数以下の単位を有する実質視差量を検出できる。
【0056】奥行算出部61は、実質視差量推定部60により算出された実質視差量及び合焦点面の距離に基づいて、外界の所定の被写体の奥行きを表す奥行情報を検出する。このように、上記した整数以下の単位を有する実質視差量に基づいて奥行情報を検出するので、奥行情報の分解能を向上することができる。実質視差量及び合焦点面の距離に基づいて、奥行情報を検出する処理は、例えば、従来より知られている三角測量の原理、レンズの性質、幾何学の法則等に基づいて表すことができるので、ここでは、説明を省略する。
【0057】次に、本撮像装置の動作を説明する。撮像装置において、視差用制御部62が視差用結像部14の位置を第1の位置に維持すると共に、シャッター部50の開閉部50Aのみを開けた状態にする。そして、視差用撮像部16が、開閉部50Aを介して受光面上に結ばれる外界の画像を画像データに変換し、視差画像記憶部17が変換された当該画像データを記憶する。次いで、制御部62がシャッター部50の開閉部50Bのみを開けた状態にする。そして、視差用撮像部16が開閉部50Bを介して受光面上に結ばれる外界の画像を画像データに変換し、視差画像記憶部17が変換された当該画像データを記憶する。
【0058】次いで、視差用制御部62が視差用結像部54の位置を第2の位置に移動させ、上記同様に開閉部50A、開閉部50Bのそれぞれを介して結ばれる画像を画像データとして視差画像記憶部17に記憶する。更に、視差用結像部54を第3の位置、第4の位置に移動させて上記同様な動作を行う。
【0059】次いで、視差用結像部54が第1乃至第4の位置のそれぞれの場合における開閉部50A及び開閉部50Bを介して取り込まれた画像データに基づいて、視差量検出部59が複数の合焦点面の距離である場合における外界の所定の被写体についての検出視差量を検出する。次いで、実質視差量推定部60が、視差用結像部14が各合焦点面の距離である場合における複数の検出視差量に基づいて、所定の合焦点面の距離における実質視差量を推定する。次いで、奥行算出部61が、実質視差量推定部60により算出された実質視差量及び合焦点面の距離に基づいて、外界の所定の被写体の奥行きを表す奥行情報を検出する。そして、奥行記憶部22が検出された被写体についての奥行情報を記憶する。このように、本奥行検出装置では、整数以下の単位を有する高精度な実質視差量を検出することができる。また、当該実質視差量に基づいて奥行情報を検出するので、奥行情報の分解能を向上することができる。
【0060】次に、本発明の第5の実施形態に係る奥行検出装置を有する撮像装置について説明する。本実施形態に係る撮像装置の構成は、図3に示す第1の実施形態に係る撮像装置と奥行検出装置12の構成のみ異なるので、ここでは、奥行検出装置12について説明することとし、他の構成については説明を省略する。図11は、本発明の第5の実施形態に係る奥行検出装置の構成を示す図である。ここで、図3に示す第1の実施形態に係る奥行検出装置と同一機能を有する構成については同一符号を付すこととする。また、図に示すように、視点となる開閉部50A及び50Bを結ぶ方向にZ軸を取るものとする。本実施形態に係る奥行検出装置12は、視差用結像部14と、シャッター部50と、視差用撮像部16と、縮小画像生成部66と、視差画像記憶部17と、視差量検出部68と、実質視差量推定部70と、奥行算出部72と、奥行記憶部22と、視差用制御部65とを有する。
【0061】視差用制御部65は、シャッター部50の開閉部50A、50Bの一方のみを開けた状態にして、視差用撮像部16に外界の画像を画像データに変換させる。縮小画像生成部66は、視差用撮像部16により変換された各視点からの画像データから縮小画像を生成する。このように、縮小画像を生成することで、処理に使用するデータ量を削減することができる。本実施形態では、画像データの5×5画素の矩形の複数の組のそれぞれを1画素に変換することにより縮小画像を生成する。
【0062】図12は、本発明の第5の実施形態に係る縮小画像生成部による縮小画像の生成方法の一例を示す図である。図12(A)は、開閉部50Aを介して得られた画像を示し、図12(D)は、開閉部50Bを介して得られた画像を示している。縮小画像生成部66は、図12(A)における所定のサンプル領域に属する複数の画素について、図12(B)に示すように5×5画素の矩形の組に切り分ける。ここで、図中の小さい矩形が元の画像の1画素を示している。次いで、各組について縮小処理を行って図12(C)に示すように、各組をそれぞれ1つの縮小画像の画素にする。縮小処理としては、例えば、5×5画素の各画素の画素データを加算して縮小画像の1画素の画素データにする、或いは、加算した後平均を取って縮小画像の1画素の画素データにする等がある。ここで、本説明においては、説明を簡略化するために、画像の1画素は白又は黒(斜線)であり、縮小処理においては、組の中の半数以上を占める色が当該縮小画像の画素の色になるものとする。図12(B)に示す画像は、図12(C)に示すように、縮小画像では左から1、2番目の画素が白画素となり、3〜5番目の画素が黒画素となる。
【0063】また、縮小画像生成部66は、図12(D)における上記サンプル領域に属する複数の画素について、図12(E)に示すように5×5画素の矩形の組に切り出す。次いで、各組について縮小処理を行って図12(F)に示すように、各組をそれぞれ1つの画素にする。これにより、図12(E)に示す画像は、図12(F)に示すように、縮小画像では左から1〜3番目の画素が白画素となり、4、5番目の画素が黒画素となる。
【0064】また、縮小画像生成部66は、すくなくとも一の視点から得られた画像データに基づいて複数の縮小画像を生成する。本実施形態では、縮小画像生成部66は、複数の画素の組を切り出す範囲を視点を結ぶ方向に異ならせることにより複数の縮小画像を生成する。具体的には、例えば、縮小画像生成部66は、開閉部50Aを介して取り込まれた画像における複数の画素について、図12(E)に示す矩形の組の切り出し範囲の位置を視差方向であるZ軸方向に、−2画素、−1画素、+1画素、+2画素ずつずらして複数の縮小画像を生成する。
【0065】図13は、本発明の第5の実施形態に係る縮小画像生成部により生成される縮小画像の一例を示す図である。図13(C)は、図12(E)に示す切り出し範囲の位置(基準切り出し位置:位置C)における縮小画像を示す。図13(A)に示すように、基準切り出し位置から−2画素ずらした位置(位置A)の範囲を組とした場合には、縮小画像の左から1〜3番目の画素が白画素であり、4、5番目の画素が黒画素である縮小画像が生成される。図13(B)に示すように、基準切り出し位置から−1画素ずらした位置(位置B)の範囲を組とした場合には、縮小画像の左から1〜3番目の画素が白画素であり、4、5番目の画素が黒画素である縮小画像が生成される。
【0066】図13(D)に示すように、基準切り出し位置から+1画素ずらした位置(位置D)の範囲を組とした場合には、縮小画像の左から1、2番目の画素が白画素であり、3〜5番目の画素が黒画素である縮小画像が生成される。図13(E)は、に示すように、基準切り出し位置から+1画素ずらした位置(位置E)の範囲を組とした場合には、縮小画像の左から1、2番目の画素が白画素であり、3〜5番目の画素が黒画素である縮小画像が生成される。
【0067】視差量検出部68は、縮小画像記憶部66に記憶された、開閉部50Aを介して取り込まれた画像データから生成された複数の縮小画像のそれぞれと、開閉部50Bを介して取り込まれた画像データから生成された縮小画像とに基づいて、外界の所定の被写体についての複数の検出視差量を検出する。本実施形態での具体的な例を示すと、視差量検出部68は、図12(C)に示す一の視点における縮小画像中の所定の被写体を示す特徴点位置(本実施形態では、白画像と黒画像との境とする。)を検出する。この例では、特徴点位置は、左から2番目と3番目の画素の間であると検出される。
【0068】次いで、図13(A)〜(E)に示す他の視点における縮小画像中の特徴点位置を検出し、前記位置の視点における特徴点位置との視差量を検出する。図13(A)に示す縮小画像では、特徴点位置は左から3番目と4番目の画素の間であると検出され、視差量は1pixelと検出される。図13(B)に示す縮小画像では、特徴点位置は左から3番目と4番目の画素の間であると検出され、視差量は1pixelと検出される。図13(C)に示す縮小画像では、特徴点位置は左から3番目と4番目の画素の間であると検出され、視差量は1pixelと検出される。図13(D)に示す縮小画像では、特徴点位置は左から2番目と3番目の画素の間であると検出され、視差量は0pixelと検出される。図13(E)に示す縮小画像では、特徴点位置は左から2番目と3番目の画素の間であると検出され、視差量は0pixelと検出される。
【0069】実質視差量推定部70は、複数の縮小画像についての複数の検出視差量に基づいて、所定の切り出し範囲の位置における実質視差量を推定する。本実施形態では、実質視差量推定部70は、各位置の範囲の組における検出視差量を平均して、実質視差量を検出する。上記した例では、実質視差量を(1+1+1+0+0)/5=0.6Pixelと検出する。
【0070】図14は、本発明の第5の実施形態に係る実質視差量推定部の処理を説明する図である。図14では、切り出し位置Cの範囲の組における視差量0を基準として、他の位置A、B、D、Eの範囲の組における視差量を並べた図である。図14において、白丸は、真の視差量を示し、黒丸は観測(検出)される検出視差量を示す。実質視差量推定部70により、各位置の範囲の組における検出視差量を平均して検出された実質視差量は、図14の横線に示す実質視差量を検出したことと同じことを意味している。
【0071】すなわち、図14に示すように、各位置における視差量を位置Cを基準にした視差量とした後に、合計した値と各位置における視差量を合計した値は一致する。これは、各位置における検出視差量を位置Cを基準に補正する場合においては、位置Aと位置Eについての位置Cからのずれ量は相殺され、位置Bと位置Eについての位置Cからのずれ量は相殺されるからである。ここで、図12(B)に示す画像と、図12(E)に示す画像との間で視差量を検出したとすると、図12からわかるように3pixelと検出される。一方、実質視差量推定部70によると縮小画像の0.6pixel、つまり、通常の画像の3pixelと検出される。このように、実質視差量推定部70によると、細かい画素の画像により得られる視差量を、少ない処理量で得ることができる。
【0072】奥行算出部72は、実質視差量推定部70により算出された実質視差量に基づいて、外界の所定の被写体の奥行きを表す奥行情報を検出する。このように、上記した整数以下の単位を有する実質視差量に基づいて奥行情報を検出するので、奥行情報の分解能を向上することができる。実質視差量に基づいて、奥行情報を検出する処理は、例えば、従来より知られている三角測量の原理、レンズの性質、幾何学の法則等に基づいて表すことができるので、ここでは、説明を省略する。
【0073】次に、撮像装置10の動作を説明する。本撮像装置において、視差用制御部65がシャッター部50の開閉部50Aのみを開放して、視差用撮像部16に開閉部50Aを介して結ばれた外界の画像を画像データに変換させる。次いで、縮小画像生成部66が前記画像データから複数の縮小画像を生成し、視差画像記憶部18に画像データを格納させる。また、視差用制御部65がシャッター部50の開閉部50Bのみを開放して、視差用撮像部16に開閉部50Bを介して結ばれた外界の画像を画像データに変換させる。次いで、縮小画像生成部66が前記画像データから縮小画像を生成し、視差画像記憶部18に画像データを格納させる。
【0074】次いで、視差量検出部68が開閉部50Aを介して取り込まれた画像データから生成された複数の縮小画像のそれぞれと、開閉部50Bを介して取り込まれた画像データから生成された縮小画像とに基づいて、外界の所定の被写体についての複数の検出視差量を検出する。次いで、実質視差量推定部70が複数の検出視差量に基づいて実質視差量を推定する。次いで、奥行算出部72が実質視差量推定部70により算出された実質視差量に基づいて、外界の所定の被写体の奥行きを表す奥行情報を検出する。そして、奥行記憶部22が検出された被写体についての奥行情報を記憶する。
【0075】上記したように、視差用結像部14及び視差用撮像部16を動かす機構を備えることなく、少ない処理量で外界の所定の被写体の位置を詳細に検出することができ、高い分解能の奥行情報を得ることができる。
【0076】本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記の実施形態では、実質視差量推定部19、60は、関数を推定し、当該関数に基づいて実質視差量を推定していたが、本発明はこれに限られず、複数の検出視差量と、上記の実質視差量推定部19、60による処理により検出される実質視差量とを対応付けたテーブルを用意しておき、当該テーブルを使って、検出視差量に対応する実質視差量を検出するようにしてもよい。
【0077】また、実質視差量推定部19及び奥行算出部20の構成、実質視差量推定部56及び奥行算出部57の構成、又は、実質視差量推定部60及び奥行算出部61の構成は、実質視差量推定部70及び奥行算出部72の構成は、上記に限らず、例えば、複数の検出視差量と、この場合において上記の実質視差量推定部19(56、60、70)及び奥行算出部20(57、61、72)の処理により検出される奥行情報とを対応付けたテーブルを用意しておき、当該テーブルを使って複数の視点間隔における検出視差量に対応する奥行情報を取り出す構成としてもよい。
【0078】上記実施形態では、光通過部の一例として開口(開閉部)を用い、当該開口を3つ以上設けるようにしていたが、例えば、光通過部の一例としての開口を一つ用意し、当該開口自体を3つ以上の位置に移動させるようにしてもよい。また、光通過部は開口に限らず、例えば、光を通過させることができるものであればよい。また、上記第1の実施形態では、開口の位置を5箇所備えるようにしていたが、本発明にはこれに限られず、複数の視点間隔を実現することができればよい、すなわち、光通過部の位置が3箇所以上あればよい。
【0079】また、上記第1及び第3の実施形態では、複数の開閉部のそれぞれを別々に開けるようにしていたが、本発明はこれに限られず、同時に2つの開閉部を開けるようにしてもよい。この場合には、一枚の画像中の所定の範囲或いは形状について、当該画像との相関を取り、相関度が最も高い部分に基づいて、同時に開けた開閉部による視差量を検出することができる。
【0080】また、上記実施形態では、結像系は別構成の視差用結像部14及び結像部24を備えていたが、本発明はこれに限られず、結像系が単一のレンズ系のみを有していてもよい。この場合、単一のレンズ系によって視差用結像部14及び結像部24を構成してもよく、プリズム等の光分岐手段によって外界の画像を視差用撮像部16及び撮像部26に結ばせるようにしてもよい。また、視差用結像部14及び結像部24の一部を共通の構成にしてもよい。また、撮像系は、複数の撮像部、すなわち、視差用撮像部16及び撮像部26を有していたが、本発明はこれに限られず、撮像系が単一の撮像部のみを有していてもよい。この場合、単一の撮像部が視差用撮像部16及び撮像部26として機能してもよい。
【0081】また、上記実施形態では、撮像部26としてCCDを用いて例を示したが、本発明はこれに限られず、撮像部26に、例えば、光化学反応部材の一例としてのフィルムを設置する設置部を備え、設置部に設置されたフィルムにより画像を撮像するようにしてもよい。また、上記実施形態では、デジタルカメラを例に取って説明したが、本発明はこれに限られず、人間の体腔内を観察する内視鏡等の他の撮像装置に適用することもできる。
【0082】また、上記実施形態では、視差用撮像部16として、CCDを用いていたが、本発明はこれに限られず、視差用撮像部16に、例えば、光化学反応部材の一例としてもフィルムを設置する設置部を備え、設置部に設置されたフィルムにより画像を撮像するようにしてもよい。このようにした場合には、当該フィルムに取り込まれた複数の視点からの画像を、例えばフィルムスキャナ等でデジタル画像データとして視差用画像記憶部17に記憶させることにより、上記同様に、奥行情報の分解能を向上することができる。
【0083】以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることができることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0084】
【発明の効果】上記説明から明らかなように、本発明によれば、外界における奥行情報の分解能を容易且つ効果的に向上することができる。
【出願人】 【識別番号】000005201
【氏名又は名称】富士写真フイルム株式会社
【出願日】 平成11年6月30日(1999.6.30)
【代理人】 【識別番号】100104156
【弁理士】
【氏名又は名称】龍華 明裕
【公開番号】 特開2001−12919(P2001−12919A)
【公開日】 平成13年1月19日(2001.1.19)
【出願番号】 特願平11−186621