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【発明の名称】 視差画像入力装置及び撮像装置
【発明者】 【氏名】小野 修司

【要約】 【課題】外界における奥行き位置の分解能を向上することのできる視差画像入力装置及び撮像装置を提供する。

【解決手段】複数の視点から見た外界の画像を取得する視差画像入力装置であって、複数の視点から見た前記外界の画像を結ぶ視差用結像部14と、視差用結像部14により結ばれた画像を取り込む視差用撮像部16とを有し、視差用撮像部16は、複数の視点を結ぶ視差方向に対する画素の密度が視差方向と垂直な方向に対する画素の密度より高い光電変換素子を有するように構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の視点から見た外界の画像を取得する視差画像入力装置であって、前記複数の視点から見た前記外界の画像を結ぶ視差用結像部と、前記視差用結像部により結ばれた前記画像を取り込む視差用撮像部とを有し、前記視差用撮像部は、前記複数の視点を結ぶ視差方向に対する前記画素の密度が視差方向と垂直な方向に対する前記画素の密度より高い光電変換素子を有することを特徴とする視差画像入力装置。
【請求項2】 前記光電変換素子の画素は、視差方向の長さが視差方向と垂直な方向の長さより短いことを特徴とする請求項1に記載の視差画像入力装置。
【請求項3】 前記視差用撮像部により取り込まれた前記画像に基づいて前記外界における所定の被写体までの距離を示す奥行き情報を検出する奥行検出部を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の視差画像入力装置。
【請求項4】 所望の外界を撮像する撮像装置であって、前記外界の画像を結ぶ結像系と、前記結像系により結ばれた前記画像を撮像する撮像部と、前記結像系により結ばれた前記画像を取得する視差用撮像部とを有し、前記視差用撮像部は、前記複数の視点を結ぶ視差方向に対する画素の密度が視差方向と垂直な方向に対する画素の密度より高い光電変換素子を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項5】 前記光電変換素子の画素は、視差方向の長さが視差方向と垂直な方向の長さより短いことを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
【請求項6】 前記結像系は、前記外界の画像を結ぶ結像部と、複数の視点から見た前記外界の画像を結ぶ視差用結像部とを有し、前記視差用撮像部は、前記視差用結像部により結ばれた前記画像を取得することを特徴とする請求項4又は5に記載の撮像装置。
【請求項7】 前記視差用撮像部により撮像された複数の視点から見た前記画像に基づいて、前記外界の所定の被写体までの距離に対応する奥行き情報を検出する奥行検出部を更に備えることを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項8】 前記奥行検出部により検出された奥行き情報に基づいて、前記結像系又は前記撮像部を制御する制御部を更に備えたことを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の視点から見た画像を取り込む視差画像入力装置及び撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、被測定物体の3次元形状や奥行き情報を非接触に測定する方法として、レンズ焦点法、単眼視、ステレオ法、動画像等の受動的な方法や、光レーダ法、アクティブステレオ法、照度差ステレオ法、モアレ法、干渉法等の能動的な方法が知られている。
【0003】ステレオ法は、三角測量の原理を応用し、被測定物体を異なる位置(視点)から撮影して得られた複数の画像から、被測定物体の形状を測定する方法である。このステレオ法では、まず、被測定物体を異なる位置から撮影して複数の画像を取得する。次いで、1の画像中の所定の点(領域)に対応する他の画像の点(領域)を検出する処理、いわゆる対応点決定(マッチング)処理を行う。この対応点決定処理はステレオ法の最も重要な処理である。この対応点決定処理の方法としては、画像の相関を用いる方法等が提案されている。これらの詳細は、「コンピュータビジョン:技術論評と将来展望、(株)新技術コミュニケーションズ、1998、ISBN4−915851−17−6」の「第8章 ステレオ視」に詳しく記載されている。この文献には、対応点決定処理の方法は、画像の所定の領域を使ってマッチングする「area-based matching」と、画像からエッジ等を検出し、当該エッジの形状を使ってマッチングする「feature-based matching」とに大別されるといった内容が記述されている。
【0004】次いで、複数の視差画像間での対応する点の位置の差である視差(disparity)量を求め、三角測量の原理に基づいて、当該視差量を使うことにより所定の被写体までの距離を算出する。ここで、例えば、複数の視点の光軸が交差する場合においては、視点間隔、視点位置から視点の光軸が交差する点(視差光軸交差点)までの距離、視点位置から被写体までの距離、視差量の4つの要素は、簡単な関係式で表せる。視点間隔及び視点位置から視点光軸交差点までの距離は、予め設定することができ、規定の値とすることができる。また、視差量は視差画像から算出することができる。このため、前記関係式により視点位置から被写体までの距離を求めることができる。
【0005】図1は、上記したステレオ法を実施する従来例に係る視差画像入力装置の構成を示す図である。視差画像入力装置100は、レンズ102と、シャッター部104と、CCD(charge coupled device)106と、視差画像記憶部108と、奥行検出部110と、制御部112とを有する。レンズ102は外界からの光を集める。シャッター部104は、視点となる開閉自在な開閉部104A、104Bを有している。シャッター部104の開閉部104A又は104Bは制御部112の制御によりいずれか一方が開くようになっている。CCD106は、自己の受光面上に結ばれた複数の視点からの外界の画像を取り込む。
【0006】視差画像記憶部108はCCD106により取り込まれた画像データを記憶する。奥行検出部110は、視差画像記憶部108に記憶された複数の画像同士の対応点を検出し、当該対応点間の視差量を検出し、対応点に該当する被写体までの距離を検出する。制御部112は、各部を制御する。例えば、シャッター部104の開閉部104A、104Bの開閉を制御する。
【0007】視差画像入力装置100において、制御部112が一方の開閉部104A又は104Bを開ける。これにより、レンズ102及び、開いている一方の開閉部104A又は104Bを介して、外界の像がCCD106に結ばれる。CCD106は、結ばれた像の画像を取り込んで、視差画像記憶部108に記憶する。次いで、制御部112が他方の開閉部104A又は104Bのみを開ける。これにより、レンズ102及び、開いている開閉部104A又は104Bを介して、外界の像がCCD106に結ばれる。CCD106は、結ばれた像を取り込んで、視差画像記憶部108に記憶する。次いで、奥行検出部110がこれら視差画像記憶部108に記憶された異なる視点から見た外界の画像に基づいて、画像同士の対応点を検出し、当該対応点間の視差量を検出し、当該対応点の被写体までの距離を検出する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、CCD106で取り込まれたデジタル画像データの最小単位はCCD106の画素により定まる。このため、対応点決定処理により得られる視差量は、一般に1画素を単位とした整数値(1画素、2画素等)となる。この視差量は、離散的なサンプリングによって発生する丸め誤差を含んでいるので、本来の視差量を正確に表していない。このため、当該視差量に基づいて算出される被写体までの距離の値に対して、当該丸め誤差の影響が生じてしまうという問題が生じる。
【0009】図2は、視差画像により検出される視差量及び奥行き位置を説明する図である。図2(A)は、2つの視点及び各被写体A〜Fの奥行き位置を示し、図2(B)は、視差量と奥行き位置とを説明する図である。図2(A)に示すように、視点から遠い順に、被写体A、B、C、D、E、Fが存在し、これらの中の被写体Bが視点の焦点位置(focus)に存在している。
【0010】これら被写体A、B、C、D、E、Fに対する2つの視点から見た画像に発生する視差量は、実際には、それぞれ、−0.3pixel、0.0pixel、0.3pixel、0.7pixel、1.3pixel、1.6pixelである。しかしながら、図2(B)に示すように、デジタル画像データを使用した対応点決定処理によると、被写体A、B、Cについては、視差量0pixelと検出され、被写体D、Eについては、視差量1pixelと検出され、被写体Fについては、視差量2pixelと検出される。このため、被写体A、B、Cまでの距離は、当該視差量0pixelに基づいて算出され、実際には異なる位置にある被写体が、同じ奥行き位置にあると扱われてしまう問題が生じる。
【0011】このような問題を解決するためには、丸め誤差を無視できる程度にサンプリングを高密度にする必要があった。しかしながら、高密度なサンプリングを行うためには、画素が細かい高価な撮像素子や、画像スキャナー等が必要となり、コストが大きくなるという問題が生じる。また、高密度なサンプリングによって得られる画像データの量は膨大になるために、対応点決定処理等の処理時間の増大し、画像データを記憶するために必要な記憶容量が増大するという問題がある。そこで本発明は、上記の課題を解決しつつ、外界の被写体の奥行き位置の分解能を効果的に向上することのできる視差画像入力装置及び撮像装置を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の第1の形態に係る視差画像入力装置は、複数の視点から見た外界の画像を取得する視差画像入力装置であって、複数の視点から見た前記外界の画像を結ぶ視差用結像部と、視差用結像部により結ばれた画像を取り込む視差用撮像部とを有し、視差用撮像部は、複数の視点を結ぶ視差方向に対する画素の密度が視差方向と垂直な方向に対する画素の密度より高い光電変換素子を有することを特徴とする。光電変換素子の画素は、視差方向の長さが視差方向と垂直な方向の長さより短くしてもよい。視差用撮像部により取り込まれた画像に基づいて前記外界における所定の被写体までの距離を示す奥行き情報を検出する奥行検出部を更に備えるようにしてもよい。
【0013】上記目的を達成するために、本発明の第1の形態に係る撮像装置は、所望の外界を撮像する撮像装置であって、外界の画像を結ぶ結像系と、結像系により結ばれた画像を撮像する撮像部と、結像系により結ばれた画像を取得する視差用撮像部とを有し、視差用撮像部は、複数の視点を結ぶ視差方向に対する画素の密度が視差方向と垂直な方向に対する画素の密度より高い光電変換素子を有することを特徴とする。光電変換素子の画素は、視差方向の長さが視差方向と垂直な方向の長さより短くしてもよい。結像系は、外界の画像を結ぶ結像部と、複数の視点から見た外界の画像を結ぶ視差用結像部とを有し、視差用撮像部は、視差用結像部により結ばれた画像を取得するようにしてもよい。
【0014】視差用撮像部により撮像された複数の視点から見た画像に基づいて、外界の所定の被写体までの距離に対応する奥行き情報を検出する奥行検出部を更に備えるようにしてもよい。奥行検出部により検出された奥行き情報に基づいて、結像系又は撮像部を制御する制御部を更に備えるようにしてもよい。なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた発明となりうる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。図3は、本発明の第1の実施形態に係る視差画像入力装置を含む撮像装置10の一例としてのデジタルカメラの構成を示す。ここで、デジタルカメラには、画像を一枚毎に撮像するカメラだけでなく、画像を連続して撮像するビデオカメラ等が含まれる。撮像装置10は、結像部24と、撮像部26と、記憶部28と、視差用結像部14、視差用撮像部16、視差画像記憶部18、奥行検出部20、及び奥行記憶部22を有する視差画像入力装置12と、駆動部15と、制御部30とを備える。
【0016】結像部24は、外界からの光を集めることにより、撮像部26の受光面上に外界の被写体の画像を結ぶ。撮像部26は、例えば、光電変換素子の一例としてのCCD(Charge Coupled Device)であり、受光面上に結ばれた画像を画像データに変換して取り込む。受光面上に結ばれた画像を画像データに変換する。記憶部28は、撮像部26によって変換された画像データを記憶する。視差用結像部14は、外界の画像を視差用撮像部16の受光面上に結ぶ。視差用撮像部16は、例えば、光電変換素子の一例としてのCCDであり、視差用結像部14により受光面上に結ばれた画像を画像データに変換して取り込む。
【0017】図4は、本発明の第1の実施形態に係る視差用撮像部の受光面の構成を示す図である。ここで、図4では視差方向にZ軸を取るものとする。図4に示すように、視差用撮像部16の受光面には、複数の画素が視差方向及び視差方向と垂直な方向に並んでいる。そして、各画素は、視差方向についての長さが、視差方向に垂直な方向の長さに比して短くなっている。このため、視差方向についての画素密度が視差方向に垂直な方向についての画素密度より高い。また、このため、画像データに変換するために必要とされる各画素の受光面積を維持しつつ、外界の被写体の画像を視差方向について高分解能で取り込むことができる。また、本光電変換素子は、視差方向の分解能が同一である通常の正方形の画素を有する光電変換素子に比して、画素数を減らすことができるので、当該光電変換素子の歩留まりを向上することができる。
【0018】図3に戻り、駆動部15は、視差用結像部14及び視差用撮像部16を移動させる。これにより、視差用撮像部16によって複数の視点から見た画像の画像データを得ることができる。本実施形態では、駆動部15は視差用結像部14の光軸を平行に維持しつつ、当該光軸に垂直な方向、すなわち、Z軸方向に移動させる。
【0019】視差画像記憶部18は、視差用撮像部16により変換された画像データを記憶する。奥行検出部20は、視差画像記憶部18に記憶された画像に基づいて、外界の所定の被写体について対応点決定処理を行うことにより視差量を求め、当該視差量に基づいて奥行き位置(奥行き情報)を検出する。対応点決定処理は、従来より知られている技術であるので説明を省略する。また、視差量に基づいて奥行き位置を検出する処理は、従来より知られている三角測量の原理、レンズの性質、幾何学の法則等に基づいて行うことができるのでここでは説明を省略する。
【0020】奥行記憶部22は、奥行検出部20により検出された被写体の奥行き位置を記憶する。制御部30は、奥行記憶部22に記憶されている被写体の奥行き位置に基づいて、結像部24のフォーカスや、撮像部26による撮像動作等を制御する。ここで、記憶部28、視差画像記憶部18、及び奥行記憶部22は、それぞれ、撮像装置10内に常設されているRAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリであってもよく、また、撮像装置10に対して着脱可能な、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、MD(Mini Disk)、スマートメディア(商標)等の記録媒体であってもよい。ここで、本実施形態では、特許請求の範囲にいう結像系は、結像部24及び視差用結像部14によって構成される。
【0021】次に、撮像装置10の動作を説明する。視差用結像部14が所定の視点位置において外界の画像を視差用撮像部16の受光面上に結び、視差用撮像部16が受光面上に結ばれた画像を画像データに変換し、視差画像記憶部18が視差用撮像部16により変換された画像データを記憶する。次いで、駆動部15が視差用結像部14及び視差用撮像部16を視差用結像部14の光軸を平行に維持しつつ移動させる。そして、当該視点位置において、視差用結像部14が外界の画像を視差用撮像部16の受光面上に結び、視差用撮像部16が受光面上に結ばれた画像を画像データに変換し、視差画像記憶部18が視差用撮像部16により変換された画像データを記憶する。
【0022】その後、奥行検出部20が視差画像記憶部18に記憶された複数の視点から見た外界の画像に基づいて、対応点決定処理により外界の所定の被写体についての視差量を検出し、当該視差量に基づいて当該被写体についての奥行き位置を検出し、奥行記憶部22が検出された当該被写体の奥行き位置を記憶する。次いで、制御部30が奥行記憶部22に記憶されている被写体の奥行き位置に基づいて、結像部24及び撮像部26を制御する。これにより、結像部24が外界からの光を集め、撮像部26の受光面上に外界の被写体の画像を結ぶ。そして、撮像部26が自己の受光面上に結ばれた画像を画像データに変換し、記憶部28が撮像部26によって変換された画像データを記憶する。
【0023】このように、本実施形態に係る撮像装置によると、視差が発生する視差方向について、外界の被写体を詳細に取り込むことができるので、視差方向に発生する視差量をより詳細に決定することができる。このため、より詳細に被写体の奥行き位置を検出することができる。また、詳細に被写体の奥行き位置を検出できるので、当該奥行き位置に基づいた制御によって、例えば、結像部24におけるフォーカスの精度を高めることができ、取り込む画像の質を向上することができる。
【0024】次に、本発明の第2の実施形態に係る撮像装置について説明する。図5は、本発明の第2の実施形態に係る撮像装置の視差画像入力装置の構成を示す図である。第2の実施形態に係る撮像装置は、図3に示す第1の実施形態に係る撮像装置の視差画像入力装置12の構成を異ならせたものである。ここで、図1に示す視差画像入力装置12内の構成と同様な機能要素については、同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0025】視差画像入力装置12は、視差用結像部14と、シャッター部40と、視差用撮像部16と、視差画像記憶部18と、奥行検出部44と、奥行記憶部22と、視差用制御部42とを有する。ここで、本実施形態では、特許請求の範囲にいう結像系は、結像部24及び視差用結像部14によって構成される。シャッター部40は、視点となる開閉自在な開閉部40A、40Bを有する。シャッター部40は視差用結像部14の瞳面、或いはその近傍に配置されることが好ましい。視差用制御部42は、シャッター部40及び視差用撮像部42を制御する。例えば、シャッター部40の開閉部40A、40Bの開閉を制御していずれか一方を開くようにする。
【0026】奥行検出部44は、視差画像記憶部18に記憶された画像に基づいて、外界の所定の被写体について対応点決定処理を行うことにより視差量を求め、当該視差量に基づいて奥行き位置を検出する。対応点決定処理は、従来より知られている技術であるので説明を省略する。また、視差量に基づいて奥行き位置を検出する処理は、従来より知られている三角測量の原理、レンズの性質、幾何学の法則等に基づいて行うことができるのでここでは説明を省略する。
【0027】次に、視差画像入力装置の動作を説明する。視差画像入力装置12において、視差用制御部42がシャッター部40の開閉部40Aのみを開放して、視差用撮像部16に開閉部40Aを介して結ばれた外界の画像を画像データに変換させ、視差画像記憶部18に画像データを格納させる。また、視差用制御部42がシャッター部40の開閉部40Bのみを開放して、視差用撮像部16に開閉部40Bを介して結ばれた外界の画像を画像データに変換させ、視差画像記憶部18に画像データを格納させる。
【0028】その後、奥行検出部20が視差画像記憶部18に記憶された複数の視点からの画像に基づいて、対応点決定処理により外界の所定の被写体についての視差量を検出し、当該視差量に基づいて当該被写体についての奥行き位置を検出し、奥行記憶部22が検出された当該被写体の奥行き位置を記憶する。
【0029】このように、本実施形態に係る視差画像入力装置によると、上記した第1の実施形態と同様に、視差が発生する視差方向について、外界の被写体の長さを詳細に取り込むことができるので、視差方向に発生する視差量をより詳細に決定することができる。このため、より詳細に被写体の奥行き位置を検出することができる。また、詳細に被写体の奥行き位置を検出できるので、当該奥行き位置に基づいた制御によって、例えば、結像部24におけるフォーカスの精度を高めることができ、取り込む画像の質を向上することができる。
【0030】図6は、本発明の第3の実施形態に係る視差画像入力装置を含む撮像装置の一例としての銀塩カメラの構成を示す。ここで、図3に示す撮像装置10と同一な機能要素には、同一符号を付して重複する説明を省略する。撮像装置50は、結像部52と、絞り部53と、シャッター部54と、フィルム部56と、制御部58と、視差画像入力装置12とを有する。ここで、本実施形態では、特許請求の範囲にいう結像系は、結像部52及び視差用結像部14によって構成される。
【0031】結像部52は、例えば、複数のレンズで構成され、外界からの光を集めることにより、フィルム部56のフィルムの表面に外界の被写体の画像を結ぶ。絞り部53は、結像部52内に入射する光の一部を絞る。これにより、結像部52による色収差、球面収差等を除去する。シャッター部54は、結像部52を透過する光のフィルム部56側への通過を制御する動作(シャッター動作)を行う。フィルム部56は、光化学反応部材の一例としてのフィルムを設置する。フィルムは、ベースとなる部材に、照射された光に応じて化学変化するフォトレジスト(感光剤)が塗布されたものである。制御部58は、奥行記憶部22に記憶された所定の被写体についての奥行き位置に基づいて、結像部52のフォーカス位置、絞り部53の絞り量、シャッター部54のシャッター動作等の制御を行う。
【0032】次に、撮像装置50の動作を説明する。本撮像装置において、視差用結像部14が所定の視点位置において外界の画像を視差用撮像部16の受光面上に結び、視差用撮像部16が受光面上に結ばれた画像を画像データに変換し、視差画像記憶部18が視差用撮像部16により変換された画像データを記憶する。次いで、駆動部15が視差用結像部14及び視差用撮像部16を視差用結像部14の光軸を平行に維持しつつ移動させる。そして、当該視点位置において、視差用結像部14が外界の画像を視差用撮像部16の受光面上に結び、視差用撮像部16が受光面上に結ばれた画像を画像データに変換し、視差画像記憶部18が視差用撮像部16により変換された画像データを記憶する。
【0033】次いで、奥行検出部20が視差画像記憶部18に記憶された複数の視点からの画像に基づいて、対応点決定処理により外界の所定の被写体の視差量を算出し、当該視差量に基づいて奥行き位置を検出し、奥行記憶部22が検出された被写体の奥行き位置を記憶する。次いで、奥行記憶部22に記憶されている被写体の奥行き位置に基づいて制御部58が、結像部52のフォーカス、絞り部53の絞り量を変更する。更に、制御部58が被写体の奥行き位置に基づいてシャッタ動作のスピードを決定し、当該スピードに従ってシャッター部54にシャッター動作を行わせる。これにより、結像部52及び絞り部53がフィルム部56に設置されたフィルムの表面上に外界の被写体の画像を結ぶ。この結果、結ばれた画像に応じてフィルム部56のフィルムのフォトレジストが感光する。
【0034】このように、本実施形態に係る撮像装置では、第1の実施形態と同様な視差画像入力装置を有しているので、視差が発生する視差方向について、外界の被写体の長さを詳細に取り込むことができるので、視差方向に発生する視差量をより詳細に決定することができる。このため、より詳細に被写体の奥行き位置を検出することができる。また、詳細に被写体の奥行き位置を検出できるので、当該奥行き位置に基づいた制御によって、例えば、結像部52におけるフォーカスの精度を高めることができ、取り込む画像の質を向上することができる。
【0035】本発明は上記に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記の第1の実施形態及び第2の実施形態では、一組の視差用結像部14及び視差用撮像部16を移動させることにより、複数の視点からの画像を取り込むようにしていたが、本発明はこれに限られず、複数の視点位置に視差用結像部14及び視差用撮像部16の組を備え、これらによって複数の視点からの画像を取り込むようにしてもよい。
【0036】また、上記実施形態では、結像系は別構成の視差用結像部14及び結像部24、又は、視差用結像部14及び結像部52を備えていたが、本発明はこれに限られず、結像系が単一のレンズ系のみを有していてもよい。この場合、単一のレンズ系によって視差用結像部14及び結像部24、又は、視差用結像部14及び結像部52を構成してもよく、プリズム等の光分岐手段によって外界の画像を視差用撮像部16及び撮像部26に結ばせるようにしてもよい。また、視差用結像部14及び結像部24、又は、視差用結像部14及び結像部52の一部を共通の構成にしてもよい。
【0037】以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることができることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0038】
【発明の効果】上記説明から明らかなように、本発明によれば、外界における奥行き位置の分解能を向上する視差画像を容易に取り込むことができる。
【出願人】 【識別番号】000005201
【氏名又は名称】富士写真フイルム株式会社
【出願日】 平成11年6月30日(1999.6.30)
【代理人】 【識別番号】100104156
【弁理士】
【氏名又は名称】龍華 明裕
【公開番号】 特開2001−12916(P2001−12916A)
【公開日】 平成13年1月19日(2001.1.19)
【出願番号】 特願平11−186488