| 【発明の名称】 |
鋼構造物のボルト孔位置の計測方法およびその計測装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】境 禎明
【氏名】松本 徹
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| 【要約】 |
【課題】ボルト孔位置の部材端部からの寸法を精度良く測定する鋼構造物のボルト孔位置の計測方法およびその計測装置を提供することを目的とする。
【解決手段】精密な位置決めが可能な走行機構および走査機構に取り付けられている撮像装置を所定寸法位置15aに移動させて設定し、画像の撮影(撮像)を行う。次に撮影した画像15を画像処理装置に取り込み、2値化処理を行い、ボルト孔の抽出を行う。抽出したボルト孔の中心位置14aと所定寸法位置15aとの差を計算し、所定寸法位置15aの情報と合成することにより実際のボルト孔位置を計測する。本発明によれば、所定寸法位置の情報を利用するため、部材端およびフランジ端またはウエブ端の検出と撮影が不要になり、ボルト孔周辺を拡大して撮影することが可能となるため、画像処理の分解能が上がり精度が向上する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 鋼構造物の部材のボルト孔位置の計測方法において、基準位置から所定寸法位置を含む部材上の領域を撮像し、画像処理を行い、ボルト孔中心位置と前記所定寸法位置との偏差を計測し、この偏差と、前記部材の端部である部材端の前記基準位置に対する位置情報とを用いて、この部材端からの前記ボルト孔中心位置の相対位置を算出することを特徴とする鋼構造物のボルト孔位置の計測方法。 【請求項2】 撮影位置を精密に制御できる走行機構および走査機構と、前記走査機構に取り付けられている撮像装置と、前記撮像装置で撮影した画像を処理する画像処理装置と、画像上のボルト孔中心位置と所定寸法位置との偏差を算出する偏差算出手段とを備えた鋼構造物のボルト孔位置の計測装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、橋梁、鉄骨などの鋼構造物の部材どうしを接続するために設けられたボルト孔位置を精度良く測定する、鋼構造物のボルト孔位置の計測方法およびその計測装置に関する。 【0002】 【従来の技術】ボルトによって接合される鋼構造物部材はそれぞれの部材の端部にボルト孔があけられる。部材どうしを接合する際は、添接板と呼ばれる補助の部材を介して接合を行うのが一般的である。そのため、このボルト孔の位置を正確に把握することは、部材どうしを接合するための添接板製作のために非常に重要である。 【0003】このボルト孔の位置を測定する従来方法として、いくつかの方法が知られている。図4に示す例では、部材端3からボルト孔6のエッヂまでの寸法、及びフランジ端4からボルト孔6のエッヂまでの寸法、また、図5に示す例では、部材端3からボルト孔7のエッジまでの寸法、及びウエブ端5からボルト孔7のエッヂまでの寸法をそれぞれノギスで計測し、ボルト孔直径を考慮して、手計算によりそれぞれのボルト孔中心の端部からの位置8、9、10、11を求めていた。 【0004】また、別の方法として、図6に示すようにボルト孔周辺をCCDカメラ13で撮影し、撮影された画像15を画像処理することにより、ボルト孔6の中心位置を求める方法が知られている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来のノギスを使う方法では、人手によるため精度が悪く、時間がかかるという問題点があり、また計測結果の記録を人手で行わなければならず記録性にも問題があった。 【0006】また画像処理による方法においては、図6のようなフランジ面1での計測のときは部材端3及びフランジ端4が容易に識別できるため問題なくボルト孔の位置が計測できるが、図7に示すようなウエブ面2の場合は、場合によっては端部に溶接ビード12があるため、その場合ウエブ端5が明確に検出できず計測が正確に行えないという問題があった。 【0007】本発明は、これらの問題を解決し、ボルト孔位置の部材端部からの寸法を精度良く測定する鋼構造物のボルト孔位置の計測方法およびその計測装置を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記の課題は次の発明により解決される。第1の発明は、鋼構造物の部材のボルト孔位置の計測方法において、基準位置から所定寸法位置を含む部材上の領域を撮像し、画像処理を行い、ボルト孔中心位置と前記所定寸法位置との偏差を計測し、この偏差と、前記部材の端部である部材端の前記基準位置に対する位置情報とを用いて、この部材端からの前記ボルト孔中心位置の相対位置を算出することを特徴とする鋼構造物のボルト孔位置の計測方法である。 【0009】この発明に係る方法は、例えば、精密な位置決めが可能な走行機構および走査機構に取り付けられている撮像装置を所定寸法位置(例えば、設計上のボルト孔の中心位置。以下の説明において同様である。)に移動させて設定し、画像の撮影(撮像)を行う。撮影対象の鋼構造物の部材は、基準位置に対して所定の場所に配置しておく。次に撮影した画像を画像処理装置に取り込み、2値化処理を行い、ボルト孔の抽出を行う。抽出したボルト孔の中心位置と所定寸法位置との偏差を計算し、所定寸法位置の情報と合成することにより実際のボルト孔位置を計測する。さらに、部材端の基準位置に対する位置情報を用いて部材端からボルト孔中心位置の相対位置を算出する。 【0010】本発明によれば、基準位置に対する所定寸法位置の情報、所定寸法位置に対するボルト孔中心位置の情報、および基準位置に対する部材端の位置の情報を利用するため、部材端およびフランジ端またはウエブ端の検出が不要になり、これら部材端部を撮影しなくてよい。その結果、撮影範囲は狭くても良く、ボルト孔周辺を拡大して撮影することが可能となり、画像処理の分解能が上がり精度が向上する。 【0011】またボルト孔周辺の拡大画像は周囲の部材表面の汚れや変色が含まれないため、容易に2値化でき、自動運転下においても安定した検出が可能になる。 【0012】第2の発明は、撮影位置を精密に制御できる走行機構および走査機構と、前記走査機構に取り付けられている撮像装置と、前記撮像装置で撮影した画像を処理する画像処理装置と、画像上のボルト孔中心位置と所定寸法位置との偏差を算出する偏差算出手段とを備えた鋼構造物のボルト孔位置の計測装置である。 【0013】この発明に係る装置は、撮影位置を精密に制御できる走行機構および走査機構と、この走査機構に取り付けられている撮像装置により、基準位置から所定寸法の部材上の位置を画面上の特定の位置(例えば、画面中心)に精度よく設定できる。この撮像装置で撮影した画像を画像処理装置により処理し、画像上のボルト孔中心位置と所定寸法位置の情報に基づく位置との差を算出手段により算出することにより、前述のように実際のボルト孔位置を計測することができる。 【0014】 【発明の実施の形態】図1に本発明におけるボルト孔位置の計測方法を示す。精密な位置決めが可能な走行機構16および走査機構17に取り付けられているCCDカメラ13を設計情報に基づき、X方向基準線A、及びY方向基準線Bからそれぞれx1、y1の位置に移動させる。ここで、設計情報と言うのは、位置情報としてあらかじめ設定されている値であればよく、設計情報に限らないことは言うまでもない。また、X方向基準線A、及びY方向基準線Bの交点である基準位置は、位置情報の基準点でありあらかじめ任意に設定される。以下の説明において同様である。 【0015】そこで、図1に示す画像15を撮影する。このとき、ボルト孔が設計情報と一致した位置に開孔されていればボルト孔14の中心14aは画像15の中心15aに一致する。一方、部材の製作誤差等により、ボルト孔14の中心14aが画像15の中心15aからX方向及びY方向にそれぞれx2、y2の偏差量だけずれている場合、部材のボルト孔14の中心位置14aは、X方向基準線A、及びY方向基準線BからそれぞれX=x1+x2Y=y1+y2の位置となる。 【0016】撮影した画像の中心15aとボルト孔中心14aの偏差を基準位置に対する部材端の位置情報と合成することにより、ボルト孔位置の部材端部からの寸法を精度良く測定できる図2に本発明の実施の形態に係る、鋼構造物部材端のボルト孔位置計測方法を示す。 【0017】まず、測定に係る鋼構造物をあらかじめ定めた位置に配置する。例えば、部材端3を図示しないストッパ等に当てて、位置を固定する。このとき、部材端3はY方向基準線Bに平行に設置され、フランジ面1はX方向基準線Aに平行に設置される。 【0018】走行機構16は、X方向にすなわち部材端3に対して平行にかつ、フランジ面1に対して垂直に移動する。走査機構17はY方向に、すなわちフランジ面1に対して平行にかつ、部材端3に対して垂直に移動するもので、走行機構16に取り付けられている。 【0019】この走査機構17の先端にはCCDカメラ13が取りつけられており、撮影された画像15が画像処理装置(図示されない)に取り込まれる。画像処理装置に取り込まれた画像の2値化処理を行い、実際のボルト孔位置の計測をおこなう。実際のボルト孔位置のX方向偏差量x2、Y方向偏差量y2および本実施例においてはボルト孔の設計情報に基づいた画像中心の位置情報が合成されボルト孔位置が算出される。 【0020】さらに、ボルト孔位置情報と基準位置に対する部材端の位置情報と合成することにより、ボルト孔位置の部材端部からの寸法を精度良く測定できる。 【0021】以上の本実施例における手順をまとめて、図3のフロー図に示す。まず、部材名の読み込み、次いで、データベースより設計情報の読み込みを行う。読み込まれた設計情報に基づきCCDカメラの位置を走査、設定し、画像を撮影する。その後、撮影画像の取り込みおよび2値化処理を行い、ボルト孔中心を測定する。ボルト孔中心と画像中心の偏差量を計算し、最後にデータの合成で、画像中心との位置情報が合成され、ボルト孔位置が算出される。 【0022】 【発明の効果】本発明は、ボルト孔の位置を検出する方法として、基準位置に対する所定寸法位置の情報、所定寸法位置に対するボルト孔中心位置の情報、および基準位置に対する部材端の位置の情報を利用するため、部材端およびフランジ端またはウエブ端の検出が不要になり、これら部材端部を撮影しなくてよい。その結果、撮影範囲は狭くても良く、ボルト孔周辺を拡大して撮影することが可能となり、画像処理の分解能が高くなりボルト孔位置の検出精度が向上する。またボルト孔周辺の拡大画像は周囲の部材表面の汚れや変色が含まれないため、容易に2値化でき、自動運転下においても安定した検出が可能になる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004123 【氏名又は名称】日本鋼管株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年6月28日(1999.6.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100097272 【弁理士】 【氏名又は名称】高野 茂
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| 【公開番号】 |
特開2001−12908(P2001−12908A) |
| 【公開日】 |
平成13年1月19日(2001.1.19) |
| 【出願番号】 |
特願平11−181636 |
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