| 【発明の名称】 |
露光装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】小村 浩幸
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| 【要約】 |
【課題】基板にプロキシミティギャップ計測用マークを設けること無くプロキシミティギャップを計測可能な露光装置を提供する。
【解決手段】基板ステージ6の載置面6S上に配置された基板4の周囲であって載置面6S上の各コーナー(4カ所)付近に、平板部材5Bが配置・固定されている。平板部材5Bは基板4と同一の材質及び厚さを有しており、平板部材5Bと載置面6S上に配置された基板4との各々のマスク1側の表面は、平行且つ同一の高さレベルを成す。平板部材5Bの上記表面が基板ステージ側プロキシミティギャップ計測用マーク5を成す。当該マーク5とマスク側プロキシミティギャップ計測用マーク2とで以てプロキシミティギャップを計測する。これにより、基板4の全面をパターン転写領域として利用でき、また、基板4の種類毎にレーザ発光部7等の配置を変更する必要を無くすることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 周縁部に第1マークを有するマスクに形成された所定の露光パターンを、前記マスクと対面するように基板ステージ上に配置された基板の表面に露光転写する露光装置であって、前記基板ステージ上に配置された前記基板の周囲であって前記第1マークの配置位置に対面する位置に前記基板表面と同じ高さに配置されて、前記第1マークと共に、前記マスクと前記基板との間の距離を光学的に計測するための第2マークを備えることを特徴とする、露光装置。 【請求項2】 請求項1に記載の露光装置であって、前記基板と同一の厚さ及び材質から成り、前記基板表面と平行を成して前記第1マークに対面する表面を有する平板部材を更に備え、前記平板部材の前記表面が前記第2マークを成すことを特徴とする、露光装置。 【請求項3】 請求項1又は2に記載の露光装置であって、前記第2マークは、前記基板表面と平行な方向には固定されていることを特徴とする、露光装置。 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の露光装置であって、前記第2マークは、前記基板表面に垂直を成す方向に沿って可動であることを特徴とする、露光装置。 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の露光装置であって、前記第2マークを複数備えることを特徴とする、露光装置。 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の露光装置であって、前記第1及び第2マークを用いて前記マスクと前記基板との間の前記距離を計測し、前記計測の結果に基づいて前記マスク又は前記基板の前記基板表面に垂直な方向に沿った配置位置が制御されることを特徴とする、露光装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、プラズマディスプレイパネル(PDP)や液晶パネル,半導体装置等の製造に適用される露光装置に関し、特に、いわゆるプロキシミティ露光装置ないしは近接露光装置におけるマスクと基板との間の距離ないしは間隔の計測及び制御の技術に関する。 【0002】 【従来の技術】図9に、従来の露光装置50Pの構成の模式的な縦断面図を示す。また、図10に露光装置50Pに用いられる基板4Pの模式的な上面図を示し、図11に露光装置50Pに用いられるマスク1Pの模式的な上面図を示すと共に、図12に露光装置50Pにおける、基板ステージ6P(太線で示す),基板4P(破線で示す)及びマスク1Pの配置関係を説明するための上面図を示す。なお、基板ステージ6P,基板4P及びマスク1Pの各表面ないしは主面は、互いに垂直を成す第1及び第2方向D1,D2のそれぞれに略平行な辺を有する正方形であるものとする。 【0003】図9に示すように、露光装置50Pは、第1及び第2方向D1,D2の双方に垂直を成す第3方向D3に略垂直を成す表面ないしは載置面6SP(1辺が長さL6P)を有して、当該載置面6SP上に配置された基板4Pを真空吸着しうる基板ステージ6Pを備える。なお、基板ステージ6Pは、駆動部43P及び当該駆動部43Pの制御部40Pによって高さや水平度等の姿勢が制御される。ここで、図10に示すように、露光装置50Pに適用される基板4Pは、正方形(1辺が長さL4P)の表面の各コーナー付近に、1辺が長さL5Pの正方形の基板側プロキシミティギャップ計測用マーク(以下、「基板側マーク」とも呼ぶ)5Pが設けられている。また、図9に示すように、基板4Pは、載置面6SP上に配置された際に載置面6SPとは反対側の表面の内で基板側マーク5Pを除く領域にレジストが塗布されている。 【0004】更に、露光装置50Pでは、マスク1Pが例えば枠形状のマスクステージ3P上に配置されて基板4Pの上方に配置される。このとき、マスク1Pは、表面(1辺が長さL1Pの正方形)の内で所定の露光パターン(詳細の図示化は省略する)が形成されている表面を基板ステージ6P(上の基板4P)に対面するように配置される。図9及び図11に示すように、マスク1Pは正方形の表面の各コーナー付近に、1辺が長さL2Pの正方形のマスク側プロキシミティギャップ計測用マーク(以下、「マスク側マーク」とも呼ぶ)2Pが設けられている。このとき、図12に示すように、露光装置50Pにマスク1P及び基板4Pをセッティングした際に、両マーク2P,5Pの中心が略一致するように、各マーク2P,5Pの配置位置が定められる。 【0005】更に、図9に示すように、露光装置50Pは、マスク1Pの上方に、レーザ発光部7Pとレーザ受光部8Pとを備える。詳細には、レーザ発光部7Pは、同部7Pからの照射レーザ光ないしは出射レーザ光9Pがマスク側マーク2P及び基板側マーク5Pに対して約45度の角度で入射するように、マスク1Pの上方に配置されている。レーザ受光部8Pは、上記照射光9Pがマスク側マーク2Pにおいて反射された反射レーザ光10P及びマスク側マーク2Pを透過して基板側マーク5Pにおいて反射された反射レーザ光11Pを受光しうる位置に配置されている。 【0006】露光装置50Pでは、以下のようにして、マスク1Pと基板4Pとの互いに対面する表面間の距離であるプロキシミティギャップを計測する。レーザ発光部7Pからの出射光9Pは、約45度の角度で以てマスク側マーク2Pに入射され、当該マスク側マーク2Pで反射される(反射光10P参照)と共に、当該マスク側マーク2Pを透過して基板側マーク5Pで反射される(反射光11P参照)。レーザ受光部8Pは、反射光10P,11Pを受光してその受光位置に関するデータを制御部40Pへ出力する。そして、制御部40Pは当該位置データに基づいてプロキシミティギャップを算出して、駆動部43Pを介して基板ステージ6Pの姿勢を制御・調整する。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】さて、図10に示すように、従来の露光装置50Pに用いられる基板4Pには基板側マーク5Pを設ける必要があるので、常に、基板4Pの一部に基板側マーク5Pの配置領域を確保しなければならない。即ち、基板4Pの全面をパターン転写領域として利用することができないという問題点がある。このため、所定の寸法の基板4Pを用いるときには転写すべきパターンの設計が制限されてしまい、逆に、所定の寸法のパターンを転写するときには当該パターンよりも基板側マーク5Pの分だけ大きい基板4Pを用いなければならない。 【0008】更に、基板側マーク5P及びマスク側マーク2Pの配置位置は基板5Pの外形寸法やマスクのパターン(即ち、露光転写するパターン)の寸法等によって違える必要が生じるので、基板4P又はマスク1Pの種類ないしは適応製品種毎に基板側マーク5P及びマスク側マーク2Pの配置位置を設計しなければならないという問題点がある。更に、かかる問題点は、基板側マーク5P及びマスク側マーク2Pの配置位置が変わると、それに対応してレーザ発光部7P及びレーザ受光部8P等の配置位置をも変更・調整しなければならないという問題点をも内包している。 【0009】本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、基板にプロキシミティギャップ計測用マークを設けること無くプロキシミティギャップを計測し、当該ギャップの制御を実施しうる露光装置を提供することを第1の目的とする。 【0010】更に、本発明の第2の目的は、上記第1の目的の実現と共に、基板の周辺温度等に変化が生じた場合であっても精確に露光転写を実施しうる露光装置を提供することにある。 【0011】更に、本発明の第3の目的は、上記第1又は第2の目的の実現と共に、基板又はマスクの種類ないしは適応製品種毎に、プロキシミティギャップ計測用マークの配置位置及び計測のための部品の配置位置を変更・調整する必要性を有さない露光装置を提供することにある。 【0012】更に、本発明の第4の目的は、上記第1乃至第3の目的の実現と共に、種々の基板厚さに柔軟に対応可能な露光装置を提供することにある。 【0013】加えて、本発明は、高い精度で以てギャップ計測及び制御を実施して、上記第1乃至第4の目的を実現しうる露光装置を提供することを第5の目的とする。 【0014】 【課題を解決するための手段】(1)請求項1に記載の発明に係る露光装置は、周縁部に第1マークを有するマスクに形成された所定の露光パターンを、前記マスクと対面するように基板ステージ上に配置された基板の表面に露光転写する露光装置であって、前記基板ステージ上に配置された前記基板の周囲であって前記第1マークの配置位置に対面する位置に前記基板表面と同じ高さに配置されて、前記第1マークと共に、前記マスクと前記基板との間の距離を光学的に計測するための第2マークを備えることを特徴とする。 【0015】(2)請求項2に記載の発明に係る露光装置は、請求項1に記載の露光装置であって、前記基板と同一の厚さ及び材質から成り、前記基板表面と平行を成して前記第1マークに対面する表面を有する平板部材を更に備え、前記平板部材の前記表面が前記第2マークを成すことを特徴とする。 【0016】(3)請求項3に記載の発明に係る露光装置は、請求項1又は2に記載の露光装置であって、前記第2マークは、前記基板表面と平行な方向には固定されていることを特徴とする。 【0017】(4)請求項4に記載の発明に係る露光装置は、請求項1乃至3のいずれかに記載の露光装置であって、前記第2マークは、前記基板表面に垂直を成す方向に沿って可動であることを特徴とする。 【0018】(5)請求項5に記載の発明に係る露光装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載の露光装置であって、前記第2マークを複数備えることを特徴とする。 【0019】(6)請求項6に記載の発明に係る露光装置は、請求項1乃至5のいずれかに記載の露光装置であって、前記第1及び第2マークを用いて前記マスクと前記基板との間の前記距離を計測し、前記計測の結果に基づいて前記マスク又は前記基板の前記基板表面に垂直な方向に沿った配置位置が制御されることを特徴とする。 【0020】 【発明の実施の形態】以下に実施の形態1〜3に係る各露光装置を説明するが、各露光装置はマスクと基板との間の距離を計測するための構成要素に特徴があるため、かかる部分を中心に説明する。このとき、各露光装置における露光転写処理・動作等のための構成要素としては種々の周知の構成要素を適用可能であるため、以下の説明では、そのような構成要素についての言及をあえて省略する。 【0021】<実施の形態1>図1に露光装置50の構成の模式的な縦断面図を示し、図2に当該露光装置50の要部拡大図を示す。なお、図1及び図2には、露光装置50にマスク1及びレジスト30が塗布された基板(例えばプラズマディスプレイパネル用や液晶パネル用のガラス基板,半導体ウエハ等)4が配置された状態を図示している。また、図3は、露光装置50にセッティングされた、後述のマスク1,基板4(破線で示す)及び基板ステージ6(太線で示す)の配置関係を説明するための上面図である。以下の説明では、マスク1,基板4及び基板ステージ6の各表面ないしは各主面1S,4S,6Sは互いに垂直を成す第1及び第2方向D1,D2のそれぞれに略平行な辺を有する正方形であるものとして説明をするが、正方形以外の形状であっても構わないことは以下の説明から明らかである。 【0022】図1〜図3に示すように、露光装置50は、第1及び第2方向D1,D2の双方に垂直を成す第3方向D3に略垂直を成す表面ないしは載置面6S(1辺が長さL6の正方形)を有して、当該載置面6S上に配置された基板4(1辺が長さL4の正方形の表面4Sを有する)を真空吸着しうる基板ステージ6を備える。なお、真空吸着のための機構として一般的な機構を適用できるため、当該機構の図示化は省略する。基板ステージ6は、例えば第3方向D3に沿った上下移動機構や第1及び第2方向D1,D2で規定される平面に対するチルト機構等で構成される駆動部43及び当該駆動部43の制御部(例えばマイクロコンピュータ等)40によって、第3方向D3における位置ないしは高さや水平度等の姿勢が制御可能である。なお、制御部40は、後述のレーザ受光部8から出力されるデータを受信して上記駆動部43を制御する。 【0023】特に、図1〜図3に加えて基板ステージ6の上面図である図4に示すように、載置面6S上に配置された基板4の周囲であって載置面6S上の各コーナー(4カ所)付近に平板部材5Bが配置・固定されている。平板部材5Bは、■基板4と同一の材質から成り、■基板4の厚さ(なお、各構成要素の「厚さ」とは第3方向D3に沿った長さを言うものとする)t4と同一寸法の厚さt5Bを有する(図2参照)。上記■によれば、平板部材5Bの基板ステージ6とは反対側の表面(第3方向D3に略垂直を成す)5BSと、載置面6S上に配置された基板4の載置面6Sとは反対側の表面4Sとは、互いに平行且つ同一の高さレベルを成す。そして、■上記表面5BSは、第1及び第2方向D1,D2のそれぞれに沿った各辺が長さL5の正方形である。特に、平板部材5Bの表面5BSは、従来の露光装置50P(図9参照)における基板側プロキシミティギャップ計測用マーク5Pに相当する、基板ステージ側プロキシミティギャップ計測用マーク(第2マーク)(以下、「基板ステージ側マーク」とも呼ぶ)5を成す。なお、表面5BSに対して後述のレーザ光9(図1参照)が入射可能であり、これを反射するために必要な大きさを有する限り、表面5BSの形状は正方形に限られない。 【0024】そして、図1〜図3に示すように、露光装置50では、マスク1がマスクステージ3上に配置されて基板4の上方に配置される。図1〜図3に加えてマスク1の上面図である図5に示すように、マスク1は1辺が長さL1の正方形の表面1Sを有する例えば石英板を基材とし、当該石英板の基板ステージ6側の表面、即ち、基板4と対面する側の表面1S上に所定の露光パターンないしはマスクパターン(その詳細の図示化は省略する)1Aが形成されている(ハードマスク又はメタルマスクと呼ばれる)。 【0025】特に、マスク1は、マスクステージ3上に配置された際に上記平板部材5に対面する位置にマスク側プロキシミティギャップ計測用マーク(第1マーク)(以下、「マスク側マーク」とも呼ぶ)2が設けられている。詳細には、当該マスク側マーク2は、マスク1が露光装置50に配置された際に上記表面1Sの内で基板ステージ側マーク5に対面する位置に、第1及び第2方向D1,D2に沿った各辺が長さL2の正方形の領域であって露光パターンを有さない状態(いわゆる素ガラスの状態)の領域として成る。ここで、図1〜図5では、マスク側マーク2を基板ステージ側マーク5よりも大きい場合、即ち、(長さL2)>(長さL5)の場合を図示しているが、後述のレーザ光9を反射し(図1の反射光10参照)、且つ、基板ステージ側マーク5からの反射光11(図1参照)を透過しうる限り、(長さL2)≦(長さL5)でも構わない。同様に、その形状も正方形に限られない。なお、上記メタルマスクの代わりに、板状ガラスの表面上に塗布された感光性の乳剤(エマルジョン)を選択的に黒色化して上記露光パターンが形成されたマスク(ソフトマスク又はエマルジョンマスクと呼ばれる)を用いても良い。かかるエマルジョンマスクの場合には、マスク側マーク2は上記乳剤を黒色化しない領域の表面として成り、当該乳剤の露出表面が上記マスク表面1S(図2参照)に対応するマスク表面に該当する。 【0026】なお、マスクステージ3は、例えばマスク1の少なくとも対向する2つのエッジ又は2辺を係止してマスク1を落下させることなくマスク1を基板4の上方に保持しうるものであり、その一例として、マスク1の外形寸法よりも幾分小さい寸法の開口部を有する枠状部材が適応可能である。 【0027】更に、露光装置50は、マスク1の上方であって、マスク側マーク2及び基板ステージ側マーク5の各配置位置に対応してマスク1の各コーナー付近に(従って、4カ所に)、レーザ発光部7とレーザ受光部8とを備える。これにより、露光装置50では、(マスク1と基板4との間の距離の一例として)マスク1と平板部材5Bとの互いに対面する表面1S,5BS(図2参照)間の距離として与えられるプロキシミティギャップg(図2参照)を上記4カ所において計測している(4点計測)。なお、レーザ受光部8として、例えばCCDラインセンサ等の(複数の微小な)光センサが直線状(平面状であっても良い)に配列された各種受光素子が適用可能である。 【0028】詳細には、図1に示すように、レーザ発光部7は、同部7からの照射レーザ光ないしは出射レーザ光9がマスク側マーク2及び基板ステージ側マーク5に対して約45度の角度で入射するように、マスク1の上方に配置されている。これに対応して、レーザ受光部8は、上記照射光9がマスク側マーク2において反射された反射レーザ光10と、マスク側マーク2を透過して基板ステージ側マーク5において反射された反射レーザ光11とを受光しうる位置に配置されている。即ち、レーザ受光部8とレーザ発光部7とは、照射光9及び反射光10,11がそれぞれがマスク1及び平板部材5Bの両表面1S,5BSに対して約45度の角度を成すように、且つ、照射光9及び反射光10,11が互いに約90度の角度を成すように配置されている。なお、例えば1台のレーザ発光部からの1つの出射光をビームスプリッタ等で以て分割して、これを照射光9として各基板ステージ側マーク5に入射する構成としても良い。また、上述の45度という角度の規定はあくまで一例に過ぎず他の角度規定であっても良いことは、以下に説明するプロキシミティギャップの計測方法ないしは計測原理から明らかである。 【0029】かかる構成によって、露光装置50は、プロキシミティギャップgを以下のようにして計測・制御する。レーザ発光部7からの出射光9は、マスク1(の表面1S)に対して約45度の角度で以てマスク側マーク2に入射され、(a)当該マスク側マーク2で反射される(図1の反射光10参照)と共に、(b)当該マスク側マーク2を透過して基板ステージ側マーク5において反射される(図1の反射光11参照)。レーザ受光部8は、反射光10,11の双方を受光して両者10,11の受光部8上における受光位置に関するデータ、例えば両受光位置の距離のデータを制御部40へ出力する。制御部40は当該位置データに基づいてプロキシミティギャップgを算出する。このとき、プロキシミティギャップgの算出は、図1から分かるようにレーザ発光部7及びレーザ受光部8の配置位置等から幾何学的に求めることができる。そして、制御部40は、例えば予めにティーチングされた所定の値(露光パターン1A及びレジスト30の各厚さが考慮されて規定される)と比較し、プロキシミティギャップgが上記所定の値と(許容範囲内で)一致するように駆動部43を制御して基板ステージ6の姿勢を制御・調整する。 【0030】このとき、図1に示すように、各レーザ受光部8に対してそれぞれ制御部40及び駆動部43を設けて各基板ステージ側マーク5の配置高さを個々に制御・調整しても良いし、各1つの制御部40及び駆動部43で以て全てのレーザ受光部8からの出力データを受信して所定のデータ処理を実行することにより総合的に(全体的に)基板ステージ6の姿勢制御を実施しても良い。なお、基板ステージ6の代わりに、マスク1(及びマスクステージ3)の姿勢制御を実施しても良い(かかる場合には、レーザ発光部7及びレーザ受光部8等をも一体的に姿勢制御する)。 【0031】このような構成を有する露光装置50によれば、以下の効果を得ることができる。まず、マスク側マーク2と基板ステージ側マーク5とで以てプロキシミティギャップgを計測するので、基板4の上面図である図6(但し、レジスト30の図示化は省略している)又は図3と既述の図10とを比較すると分かるように、基板4自体は、従来の露光装置50P(図9参照)に用いられる基板4Pが有する基板側マーク5P又はそれに相当する構成要素を全く有していない。即ち、従来の基板4Pにおける基板側マーク5Pを削除することができる。このため、基板4,4Pとして同じ寸法のものを用いる場合、露光装置50によれば、従来の露光装置50Pを用いる場合よりも広い面積をパターン転写領域として利用することができる。従って、当該基板4が例えばプラズマディスプレイパネル(PDP)や液晶パネル等を成すガラス基板である場合、PDP等の画素数を増大させて高精細化を図ることができる。これに対して、基板4,4Pにおける各パターン転写領域が同じ大きさである場合には、基板4として従来の基板4Pよりも小さい基板を適用可能であるので、PDP等の小型化を図ることができる。また、基板4が半導体ウエハである場合には、1枚の半導体ウエハに、より多くの半導体チップを形成することができる。 【0032】更に、平板部材5B、即ち、基板ステージ側マーク5は基板4の表面4Sと平行な方向には固定されている(不動である)ので、従来の基板4Pのように基板の寸法や適用製品種等毎に、(基板ステージ側マーク5に相当するマークである)基板側マーク5Pの配置位置を違えて設計・形成する必要性を無くすることができる。このとき、例えばレーザ発光部7やレーザ受光部8等のプロキシミティギャップgの計測のための部品の配置位置を固定したままの状態にすることができるので、露光装置50は、従来の露光装置50Pのようにレーザ発光部7P等の配置位置を同基板4Pの基板側マーク5Pの配置位置毎に変更・調整等をする煩雑さを惹起することがない。 【0033】加えて、平板部材5Bは基板4と同一材質及び厚さの部材から成るので、例えば基板4の周辺の温度変化等が生じた場合であっても平板部材5Bが基板4と同一の変化(膨張や収縮等)を生じうる。このため、たとえ上述の温度変化等が生じた場合であってもマスク1が有する所定の露光パターン1Aを精確に基板4へ露光転写することができる。勿論、平板部材5Bとして、基板4とは異なる材質の部材を用いることも可能であり、かかる場合にも、上述した従来の基板側マーク5Pを削除しうるという効果及び基板の寸法等の変更に伴う煩雑な変更・調整を排除しうるという効果を得ることはできる。 【0034】このように、露光装置50によれば、マスク1の露光パターン1Aを精確に基板4へ露光転写することができる。その結果、露光転写時の不都合が除去されてPDP等を高い歩留まりで以て製造することができる。 【0035】なお、上述の説明では、基板ステージ側マーク5を載置面6S上の各コーナーに1個ずつ設ける場合を述べたが、(例えば基板ステージ6の姿勢を制御する駆動部43の種類や個数に応じて)合計3個以下とすることも可能であるし、また、載置面6Sの辺に沿った部分に基板ステージ側マーク5を設けても良い。このとき、基板ステージ側マーク5の配置位置に対応してマスク側マーク2やレーザ発光部7及びレーザ受光部8等の各配置位置が決められることは言うまでもない。 【0036】特に、基板4の周囲において基板ステージ側マーク5と載置面6S上に配置された基板4の表面4Sとが平行且つ同一の高さを成す限り、平板部材5Bが載置面6S上に配置されていなくとも良いし、また、基板4の厚さt4とは異なる厚さを有する他の平板部材を用いても良い。例えば、長さL4と長さL6とを同等の長さ寸法とする一方で、基板ステージ6とは別途に準備された部材上に平板部材5B又は上記他の平板部材を配置し、当該別途に準備された部材を基板ステージ6と共に共通のベース部材上に配置することによって、又は、当該別途に準備された部材を基板ステージ6(の側壁部)に固定することによって、基板ステージ側マーク5を配置しても構わない。 【0037】<実施の形態2>図7に、実施の形態2に係る露光装置51の構成の模式的な縦断面図を示す。特に、露光装置51は基板ステージ側マーク5の配置手段に特徴があるため、かかる点を中心に説明するものとし、既述の露光装置50の構成要素と同等のものには同一の符号を付してその説明を援用するに留める。 【0038】図7に示すように、露光装置51は、図1の基板ステージ6に相当する基板ステージ61を備える。特に、基板ステージ61は、基板4の表面4S(図2参照)と略同一の大きさの載置面ないしは表面61Sを有する。そして、基板ステージ61は、載置面6Sとは反対側の表面のエッジであって少なくとも既述の露光装置50(図1参照)において平板部材5Bが配置されている部分に対応する部分に、例えば平板状の張り出し部ないしはひさし部61Aを備える。なお、かかる張り出し部61Aは、後述の上下移動機構15を配置しうる程度の形状を有する。 【0039】そして、露光装置51は、上記張り出し部61A上に基板ステージ側マーク5を第3方向D3に沿って移動させるための上下移動機構15を備える。上下移動機構15は、図7に示すように、例えば、上記張り出し部61A上に配置された駆動モータ(例えばステッピングモータ等)12と、駆動モータ12の回転軸の回転運動が伝達されて第3方向D3に沿って上下方向に可動な駆動ネジないしは駆動軸13と、駆動ネジ13の上記駆動モータ12とは反対側の端部に取り付けられた平板部材から成るマーク取り付け板14とから構成される。そして、マーク取り付け板14の上記駆動ネジ13とは反対側の表面上に、即ち、マスク1に対面する側の表面上に、既述の平板部材5Bがその表面5BS(図2参照)が第3方向D3に略垂直を成すように配置されている。このようにして、露光装置51では、基板ステージ側マーク5が配置されている。 【0040】かかる上下移動機構15によって、基板ステージ側マーク5と基板4の表面4S(図2参照)とが同じ高さレベルになるように、駆動モータ制御部45が駆動モータ12の回転量を制御して、基板ステージ側マーク5を所定の高さに移動・配置する。例えば、予めに基板4の厚さt4(図2参照)をティーチングしておき、基板ステージ61の載置面61Sを基準として基板ステージ側マーク5を上下移動させる。そして、かかる上下移動が完了した後に、既述の露光装置50と同様にプロキシミティギャップgの計測・制御を実施する。 【0041】このように、露光装置51によれば、基板ステージ側マーク5が基板4の表面4Sに垂直を成す方向、即ち、第3方向D3に沿って可動であるので、当該露光装置51で以て種々の厚さの基板に柔軟に対応することができる。 【0042】なお、基板ステージとして上記基板ステージ61の張り出し部を有さない形状、即ち、既述の基板ステージ6(図1参照)と同等の形状のものを用い、そのような基板ステージと上下移動機構15とを共通のベース部材上に配置しても構わない。更に、上述の上下移動機構15の代わりに他の上下移動機構を用いて基板ステージ側マーク5を第3方向D3に沿って移動させる構成を適用しても良い。 【0043】<実施の形態3>次に、実施の形態3に係る露光装置を説明するが、当該露光装置は基板ステージの構成に特徴があるためかかる点を中心に説明し、その他の構成は実施の形態1に係る露光装置50の構成要素と同等のものを適用するものとして、それらと同一の符号を付してその説明を援用する。 【0044】図8に、実施の形態3に係る露光装置に適用される基板ステージ62の模式的な上面図を示す。なお、以下の説明の理解を助けるために、図8中には基板4を破線で図示している。図8に示すように、基板ステージ62は、既述の載置面6S(例えば図4参照)に相当する載置面62S上に、当該載置面62Sの各コーナー毎に3個ずつ、合計12個の平板部材5B、即ち、基板ステージ側マーク5を備える。詳細には、図8と既述の図4とを比較すると分かるように、載置面62Sの各コーナーには、図4に示す既述の基板ステージ6の各コーナーに配置された平板部材5Bに加えて、当該平板部材5Bに近接して第1及び第2方向D1,D2のそれぞれに沿って平板部材5Bが各1個ずつ配置されている。 【0045】このとき、12個の基板ステージ側マーク5のそれぞれに対応してマスク側マーク2が設けられたマスクを用いることによって、(対を成す)各マーク2,5の箇所において(従って、12箇所において)プロキシミティギャップgを計測することが可能である。その結果、多点計測の平均化効果によって、プロキシミティギャップgの計測の精度を向上することができる。このとき、基板ステージ側マーク5(に相当するマーク)が基板4に設けられることはないので、容易に基板ステージ側マーク5の個数を増加して上述の計測精度の向上効果を得ることができる。 【0046】なお、実施の形態3に係る露光装置においては、基板ステージ側マーク5と同数のレーザ発光部7及びレーザ受光部8(図1参照)を設けても良いし、また、1個のレーザ発光部7からの出射光9をビームスプリッタ等で以て各基板ステージ側マーク5に分配する構成を適用しても構わない。また、制御部40及び駆動部43(共に図1参照)を各レーザ受光部8毎に又は各コーナー毎に設けても良いし、各1つの制御部40及び駆動部43で以て全てのレーザ受光部8からの各出力データ総合的に処理して基板ステージ6又はマスク1の全体の姿勢制御を実施しても良い。 【0047】ここで、基板ステージ側マーク5の配置数は上記12個に限定されるものではなく、また、載置面6Sの各コーナーに必ずしも同数の基板ステージ側マーク5を配置する必要性は無い。更に、全ての基板ステージ側マーク5を載置面62Sのコーナーへ集中して配置せずに、載置面6Sの辺に沿って基板4の周囲に配置しても良い。また、既述の露光装置51のように基板ステージ側マーク5を第3方向D3に沿って可動な構造としても良い。なお、基板ステージ62を備える露光装置に対しては、4個のマスク側マーク2を有する既述のマスク1をも適用可能であることを付記する。 【0048】 【発明の効果】(1)請求項1に係る発明によれば、マスクが有する第1マークと基板ステージ側に配置された第2マークとで以て互いに対面するマスクと基板との間の距離を計測するので、従来の露光装置のように基板自体に第2マーク(に相当するマーク)を設ける必要が全く無い。このため、基板として同じ寸法のものを用いる場合、従来の露光装置を用いる場合よりも広い面積をパターン転写領域として利用することができる。従って、当該基板が例えばプラズマディスプレイパネル(PDP)や液晶パネル等を成すガラス基板である場合、PDP等の画素数を増大させて高精細化を図ることができる。また、基板として同じ大きさのパターン転写領域を有するものを用いる場合には、従来の露光装置に用いられる基板よりも小さい基板を適用可能であるので、PDP等の小型化を図ることができる。また、基板が半導体ウエハである場合には、1枚の半導体ウエハに、より多くの半導体チップを形成することができる。 【0049】更に、基板自身が第2マークを有さないので、第2マークを複数個設けて多点計測によりマスクと基板との間の上記距離を計測する場合であっても、基板におけるパターン転写領域を狭めることが全く無い。 【0050】(2)請求項2に係る発明によれば、平板部材は上記基板と同一の材質及び厚さから成るので、例えば基板の周辺の温度変化等に対しても当該平板部材は基板と同一の変化(膨張や収縮等)を生じうる。このため、たとえ上記温度変化等が生じた場合であっても、マスクが有する所定の露光パターンを精確に基板へ露光転写することができる。 【0051】(3)請求項3に係る発明によれば、第2マークは基板の表面と平行な方向には固定されているので、従来の露光装置のように基板の寸法や適用製品種等毎に、基板に設ける第2マーク(に相当するマーク)の配置位置を違える必要性を無くすることができる。このとき、マスクと基板との間の上記距離の計測のための部品(例えば光源や受光器等)等の配置位置を固定したままの状態にすることができるので、従来の露光装置のように上記部品等の配置位置を同基板が有する第2マーク(に相当するマーク)の配置位置毎に変更・調整等する煩雑さを惹起することがない。 【0052】(4)請求項4に係る発明によれば、第2マークは基板の表面に垂直を成す方向に沿って可動であるので、当該露光装置で以て種々の厚さの基板に柔軟に対応することができる。 【0053】(5)請求項5に係る発明によれば、複数の第2マークの各々に対応する第1マークを有するマスクを用いることによって、当該複数の第2マークの各箇所において上記距離を計測することが可能である。その結果、多点計測の平均化効果によって、上記距離の計測の精度を向上することができる。このとき、第2マークは基板に設けられることはないので、容易に第2マークの個数を増加して上述の計測精度の向上効果を得ることができる。 【0054】(6)請求項6に係る発明によれば、上記(1)乃至(5)の効果によって、マスクが有する所定の露光パターンを精確に基板へ露光転写することができる。その結果、当該露光装置によれば、露光転写時の不都合が除去されて製造物の高い歩留まりを実現することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006013 【氏名又は名称】三菱電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年6月28日(1999.6.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089233 【弁理士】 【氏名又は名称】吉田 茂明 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−12905(P2001−12905A) |
| 【公開日】 |
平成13年1月19日(2001.1.19) |
| 【出願番号】 |
特願平11−181329 |
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