| 【発明の名称】 |
シートの接合部の検査方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】大口 友昭
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| 【要約】 |
【課題】シートの接合部の形状を検査することができる。検査システム全体のコストを低く抑えうるとともに、検査時間の短縮化を図りうる。
【解決手段】端部E1、E2で接合したシートAの接合部Pの形状を検知器3を用いて検査する。前記検知器3は、接合部Pを横切る向きに同高さで並設した多数個の接触センサ2を具える。検知器3の下降による各接触センサ2のシートA上面との接触の有無又は接触圧を検出し、前記接合部Pの上面の形状を検査する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】シートを端部で接合した接合部を有するシートの前記接合部の形状を検知器を用いて検査するシートの接合部の検査方法であって、前記検知器は、接合部の上面を含むシートの上面との接触の有無又は接触圧の大小を認識できかつ前記接合部を横切る向きに同高さで並設した多数個の接触センサを具えるとともに、この検知器の下降による各接触センサのシートの上面との接触の有無又は接触圧を検出し、前記接合部の上面の形状を検査するシートの接合部の検査方法。 【請求項2】前記検知器は、複数の接触センサが接合部を横切る向きに同高さで並設したセンサ列を2列具え、各センサ列は互いに平行に配されるとともに、一方のセンサ列の接触センサの並設ピッチを、他方のセンサ列の接触センサの並設ピッチに対して、略半ピッチ位置ズレさせたことを特徴とする請求項1記載のシートの接合部の検査方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、多数個の接触センサを並設した検知器を用い、シートを端部で接合してなる接合部の形状等を、高精度かつ低コストで検査しうる検査方法に関する。 【0002】 【従来の技術】例えば、タイヤの製造工程においては、図7に誇張して示すように、カーカスプライ、ベルトプライ等のシートAを、成形ドラムBの周面上に巻回して貼着する工程があり、このときシートAの巻回の始端部E1と終端部E2とは、重なり合って接合される。 【0003】しかし、シートAの伸縮性やシートAの切断精度などにより、前記接合部Pにおける重なり巾Lが規定範囲から外れることがある。このような場合には、タイヤの性能、品質、強度等を大きく損ねる恐れがあり、従って、前記製造工程においては、前記重なり巾Lを測定管理することが不可欠となる。 【0004】他方、この重なり巾Lの測定は、従来、図8に略示するように、成形ドラムB上において、シートAの上面で接触ローラaを転動せしめ、このとき接触ローラaが接合部Pを乗越える際に生じる上下動の変化量及び接触ローラaの転動量等を変位センサやロータリエンコーダ(回転検出器)で測定するとともに、それから得た測定データをコンピュータを用いて数値解析して前記重なり巾Lを算出していた。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の方法では、数値解析のための演算ソフトが複雑化し、かつ測定精度が変位センサに大きく依存するため高性能のセンサの使用も必要となるなど測定システム全体のコストが高くなる。しかも、接触ローラの転動速度が遅いため、測定にも時間を要するという問題がある。 【0006】そこで本発明は、多数個の接触センサを同高さで並設してなる検知器を、接合部に接触させることを基本として、極めて単純な原理を用いながら、接合部の形状、即ち始端部と終端部とが重なり合っているか、又は隙間があいているか等の接合部の状態、さらには重なり巾又は隙間の巾をも精度よく測定、検査することができ、しかもシステム全体のコストを低く抑えうるとともに、測定時間の短縮化を図りうるシートの接合部の検査方法の提供を目的としている。 【0007】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するために、本願の請求項1の本発明は、シートを端部で接合した接合部を有するシートの前記接合部の形状を検知器を用いて検査するシートの接合部の検査方法であって、前記検知器は、接合部の上面を含むシートの上面との接触の有無又は接触圧の大小を認識できかつ前記接合部を横切る向きに同高さで並設した多数個の接触センサを具えるとともに、この検知器の下降による各接触センサのシートの上面との接触の有無又は接触圧を検出し、前記接合部の上面の形状を検査することを特徴としている。 【0008】また請求項2の発明では、前記検知器は、複数の接触センサが接合部を横切る向きに同高さで並設したセンサ列を2列具え、各センサ列は互いに平行に配されるとともに、一方のセンサ列の接触センサの並設ピッチを、他方のセンサ列の接触センサの並設ピッチに対して、略半ピッチ位置ズレさせたことを特徴としている。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図示例とともに説明する。図において、本発明のシートの接合部の検査方法(以下検査方法)は、多数個の接触センサ2・・・ を同高さで並設してなる検知器3を用い、この検知器3の下降による各接触センサ2のシートAの上面との接触を検出することによって接合部Pの上面の形状を検査することに特徴を有する。 【0010】なお本例では、前記シートAが、タイヤ構成部材である帯状のカーカスプライ、ベルトプライ等であり、成形ドラムB上でシートAの始端部E1と終端部E2とを上下に重ね合わせて接合部P(本例では重なり部)を形成する際、前記検知器3を用いて、前記接合部Pの形状の検査、及び重なり巾Lの測定を行う場合を例示している。 【0011】前記検知器3は、本例では、前記支持体4の下面に、多数個の接触センサ2・・・を前記接合部Pを横切る向きにしかも同高さで並設した1列のセンサ列Kを設けている。 【0012】ここで「同高さ」とは、厳密には、各接触センサ2が接合部P以外のシートAの上面に対して互いに同高さ、即ち成形ドラムB表面に対して互いに同高さで配列することを意味する。従って、本例の如く、シートAの上面が円弧をなすときには、接触センサ2のセンサ面2Sは、この円弧に沿って配列する。図では便宜上、シートAの上面を直線で描いている。なお成形ドラムBの曲率半径が、重なり巾Lに比して著しく大な場合には、接触センサ2のセンサ面2Sを、平面に沿って配列しても良い。 【0013】本例では、前記接触センサ2が、前記接合部Pと直交する向きに等ピッチJで配列する最も好ましい場合を例示しており、これによって重なり巾Lの測定を可能とする。 【0014】前記接触センサ2としては、シートAの上面との接触の有無又は接触圧の大小を認識しうる周知の種々のセンサ類が使用でき、たとえば接触による長さ変位によって接点を開閉する所謂マイクロスイッチ、タッチスイッチなどの検出スイッチ、或いは接触による圧力変位を検出する圧力センサ等が使用できる。なお圧力センサとしては、ストレンゲージ式、磁わい式、圧電式、静電容量式等があり、シートAの材質、硬度、厚さなどに応じて種々のタイプが使用できる。なお本例では、小型のマイクロスイッチを使用した場合を例示している。 【0015】このような、接触センサ2は、変位量の値を計測するものではなく、接触の有無或いは接触圧の大小のみを、例えばON/OFFとして2値化的に認識するものであるため低コストで入手することができる。 【0016】次に、前記検知器3を、図2(A)に示すように、例えば昇降手段(図示しない)などを用いて下降させる。このとき、接合部Pの位置にある接触センサ2pのみが接触を認識してONを示すことができ、それ以外は非接触となってOFFとなる。その結果、図2(B)に示すように、接合部Pの形状に近似した検出データを容易に得ることができ、前記接合部Pでの重なり状態が正常か異常かを適格に検査できる。しかも接触センサ2が等ピッチJで配列するため、ONした接触センサ2pの個数によって重なり巾Lを算出することもできる。 【0017】なお接触センサ2が、接触圧の大小を認識しうる場合には、図3に示すように、各接触センサ2が、シートA上面に接触する高さ位置まで下降させることができ、このとき接触圧が高いと認識した接触センサ2pのみがONを示すことによって、同様に、接合部Pの形状を検査でき、又重なり巾Lを算出しうる。 【0018】このように接触センサ2のON/OFFの認識のみを利用するため、数値解析が簡略化できかつ安価なセンサを用いうるなど、システム全体の低コスト化を図りつつ高精度の検査を行うことが可能となる。しかも、検査時間が、検知器の昇降移動のみですむため、前記検査の迅速化、効率化も達成できる。 【0019】特にマイクロスイッチは、標準品であるため、安価にかつすぐに入手することができ、しかも回路や配線を単純化しうるとともに、シーケンサの入力として直接利用できるため、極めて好適に採用できる。 【0020】次に図4(A)、(B)に、前記シートAが、タイヤのトレッドゴムである場合を例示する。このトレッドゴムでは、各端部E1、E2は斜面6によって定寸切りされ、通常は、図4(A)の如く、斜面6、6が互いに突き合わされることによって、接合部Pが凹凸なく整一して形成される。このとき、前記検知器3を下降した時には、全接触センサ2がONとなり、接合部Pが正常であることを検査できる。 【0021】他方、トレッドゴムが短過ぎる場合には、図4(B)の如く、接合部Pに凹部分P1が形成される。この時には、凹部分P1の位置の接触センサ2pのみが非接触を認識してOFFとなり、接合部Pの異常、及び凹部分P1の巾を検査できる。 【0022】これら重なり巾Lや凹部分P1の巾の測定精度は、接触センサ2の配置ピッチJを減じる、すなわち接触センサ2の巾Wを減じることによって高めることができる。 【0023】しかし、図5に示す検知器3の他の実施例の如く、接触センサ2の配列を特定することにより、測定精度を2倍に向上させることができる。詳しくは、検知器3は、支持体4の下面に、複数の接触センサ2・・・ を接合部Pを横切る向きに同高さで並設してなる2列のセンサ列Ka、Kbを設けている。 【0024】各センサ列Ka、Kbは互いに平行であって、一方のセンサ列Kaにおける接触センサ2a・・・ の並設ピッチJは、他方のセンサ列Kbにおける接触センサ2b・・・ の並設ピッチJに対して、略半ピッチ1/2 Jだけ位置ズレしている。特に本例では、各接触センサ2が密に並設しているため、前記並設ピッチJは、接触センサ2の巾Wと実質的に一致している。 【0025】従って、表1に示す如く、各センサ列Ka、Kbでの接触センサ2a、2bのON/OFFを組合わすことにより、測定精度を2倍に向上することができる。 【0026】 【表1】
【0027】なお前記検知器3では、図6に示す如く、支持体4の両端を、例えば枠組み状のフレーム10の側板10A、10A間に、例えばピンなどを用いて着脱自在に固定している。又各側板10の下端には、センサ面2Sから下方に小距離Tを突出するストッパ部11が形成される。このストッパ部11は、検知器3が下降する際、シートA上面と当接することによって測定高さを一定に保持でき、測定精度およびその信頼性を高めうる。またストッパ部11は支持体4に形成してもよい。 【0028】なお前記小距離Tは、当然であるが、前記接合部Pの段差すなわちシートAの厚さ未満であって、できるだけ小なことが好ましい。 【0029】なお本願は、シートAとしてタイヤ構成部材に限定されるものではなく、種々のシートの接合部Pの検査に用いることができる。 【0030】 【発明の効果】本発明は叙上の如く構成しているため、極めて単純な原理を用いながら、接合部の形状、即ち始端部と終端部とが重なり合っているか、又は隙間があいているか等の接合部の状態、さらには重なり巾又は隙間の巾をも精度よく測定、検査することができ、しかもシステム全体のコストを低く抑えうるとともに、測定時間の短縮化を図りうる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000183233 【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年7月1日(1999.7.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082968 【弁理士】 【氏名又は名称】苗村 正 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−12901(P2001−12901A) |
| 【公開日】 |
平成13年1月19日(2001.1.19) |
| 【出願番号】 |
特願平11−187908 |
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