| 【発明の名称】 |
金属板の形状測定方法および装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】山下 直樹
【氏名】前田 兼一郎
【氏名】藤戸 芳和
【氏名】松本 潤一
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| 【要約】 |
【課題】簡単な構成で、横曲り量Cと平坦度Fとを同時に検出する。
【解決手段】鋼板17の長手方向の予め定める3箇所の検出位置で、鋼板17の幅方向に沿ってその幅方向の位置に対応して鋼板17の表面までの距離をそれぞれ検出し、これによって鋼板17の横曲り量Cを検出し、鋼板17の長手方向に沿って、その長手方向の位置に対応して鋼板17の表面までの距離を、鋼板17の幅方向の複数の各位置毎に検出し、これによつて鋼板17の平坦度Fを検出する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 金属板の長手方向の予め定める3箇所の検出位置で、金属板の幅方向に沿って、その幅方向の位置に対応して金属板の表面までの距離をそれぞれ検出し、金属板の長手方向に沿って、その長手方向の位置に対応して金属板の表面までの距離を、金属板の幅方向の複数の各位置毎に検出し、前記予め定める3箇所の検出位置で金属板の幅方向に沿って検出した距離によって金属板の横曲り量Cを演算し、前記金属板の長手方向に沿って検出した距離によって金属板の平坦度Fを演算することを特徴とする金属板の形状測定方法。 【請求項2】 金属板を水平面を有する定盤上に載置し、前記3箇所の検出位置を金属板の外側方で、金属板の長手方向に延びる基準直線上に予め定め、定盤の上方に、定盤または金属板の表面までの距離を検出するセンサを配置し、金属板の幅方向に沿ってセンサを移動しながら、センサの幅方向位置に対応してセンサと定盤または金属板の表面までの距離を検出し、この検出された距離が予め定める弁別レベルから外れるとき、金属板の側端が検出されたものと判断して前記3箇所の検出位置における金属板の側端の基準直線からの距離をそれぞれ検出し、この検出された基準直線からの距離によって金属板の横曲り量Cを演算することを特徴とする請求項1記載の金属板の形状測定方法。 【請求項3】 センサと定盤または金属板の表面との距離が予め定める弁別レベルから外れた状態が予め定める幅方向長さ以上に連続したとき、金属板の側端が検出されたものと判断することを特徴とする請求項2記載の金属板の形状測定方法。 【請求項4】 金属板の幅方向に沿ってセンサを移動し、センサの幅方向位置に対応してセンサと定盤または金属板の表面までの距離を検出するとき、金属板の側端を含む有効測定域を予め定め、前記基準直線から有効測定域に達するまでのセンサの移動速度を有効測定域内におけるセンサの移動速度よりも高速度に設定することを特徴とする請求項2または3記載の金属板の形状測定方法。 【請求項5】 金属板の長手方向の予め定める位置で、金属板の幅方向に沿って、その幅方向の位置に対応して金属板の表面までの距離を検出する第1検出手段と、第1検出手段から長手方向にずれて配置され、長手方向に沿って、その長手方向の位置に対応して金属板の表面までの距離を、金属板の幅方向の複数の各位置毎に、検出する第2検出手段と、第1および第2検出手段から長手方向にずれて配置され、金属板の幅方向に沿って、その幅方向の位置に対応して金属板の表面までの距離を検出する第3検出手段と、第1、第2および第3検出手段の出力に応答し、横曲り量Cおよび平坦度Fを演算する演算手段とを含むことを特徴とする金属板の形状測定装置。 【請求項6】 前記演算手段は、第1、第2および第3検出手段の各センサが金属板の幅方向の移動中に、各センサによって検出される距離が予め定める弁別レベルから外れた状態が予め定める長さ以上に連続したとき、金属板の側端が検出されたものと判断し、金属板の側端が検出されたときの各センサ位置検出手段の出力によって、横曲り量Cを演算することを特徴とする請求項5記載の金属板の形状測定装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、コイル状金属帯などの金属板の形状を測定するための方法および装置に関し、特にその金属板の板波の大きさの程度を表す平坦度および金属板の直線度を表す横曲り量を測定するための装置に関する。 【0002】明細書中、用語「接線」は、ピークとピークとを結ぶ直線およびボトムとボトムとを結ぶ直線を言い、さらに、ピーク付近およびボトム付近における直線または曲線に接する接線をも含む概念として解釈される。 【0003】 【従来の技術】冷間圧延された金属板、たとえば鋼板の形状不良を検出するために、横曲り量Cおよび平坦度Fを測定する必要がある。従来から、鋼板の横曲り量Cを測定するにあたっては、定盤上に鋼板を載置し、定盤端と鋼板の側端との間の距離を、鋼板の長手方向の入側、中央、出側の各位置でそれぞれ検査員が測定している。この先行技術では、鋼板の長さがたとえば約15m程度であるので、検査員の移動距離が長く、たとえば往復約30mであり、作業効率が悪い。したがって鋼板の製造ラインの停止時間が長くなり、ライン稼動率が低下することになる。 【0004】この問題を解決する先行技術としては、たとえば実開平5−90310、特開平5−40032および実開平2−128514などが開示されている。これらの先行技術は、いずれも鋼板の長さ方向に沿う基準線上の3箇所で、距離検出センサを用いて基準線から鋼板の側端までの距離を測定し、前記測定した距離によって自動的に横曲り量Cを演算する。 【0005】従来から、鋼板の平坦度Fを測定するにあたっては検査員は、2mの金尺を、検査すべき鋼板の表面に当て、鋼板と金尺とが接する2点の間で鋼板と金尺の隙間を測定し、その最大隙間を山高さHとして求め、この最大隙間が得られる2点のピーク間の水平距離を波長Lとして求め、平坦度Fを演算している。このような平坦度の測定は、鋼板の両側端および幅方向中央位置で、鋼板の長手方向に沿って測定する必要があり、この場合、測定能率を向上するために、鋼板の両側方に検査員をそれぞれ配置し、各検査員が、鋼板の各側端の平坦度を測定し、またいずれか一方の検査員が鋼板の中央の平坦度を測定している。鋼板の平坦度は、鋼板100m毎に行い、各回の測定時間は、約5分間必要である。この測定中には、鋼板の製造ラインを停止しなければならず、したがって測定時間が長いことによって、ライン稼動率の低下が顕著である。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】前記横曲り量Cを検出する先行技術では、自動的に横曲り量を求めることができるけれども、これらはいずれも横曲り量Cのみを検出するものであり、横曲り量Cと平坦度Fとを同時に検出することができない。 【0007】平坦度を検出する他の先行技術としては、たとえば特開平3−111711および特公平4−14728が存在するけれども、いずれも前記横曲り量Cを検出する先行技術と同様に平坦度Fのみを検出するものであり、横曲り量Cと平坦度Fとを同時に検出することができない。 【0008】横曲り量Cと平坦度Fとを同時に検出するには、前記横曲り量Cを検出する装置と平坦度Fを検出する装置とを連結すればよい。しかしながら、この場合装置が大型化するという問題がある。 【0009】本発明者らは、この問題について種々検討した結果、鋼板の表面までの距離を検出するセンサを用いて、鋼板の横曲り量Cと平坦度Fとをともに効率的に検出する方法を見出した。また、これによってセンサを共有することが可能となり、装置を簡素化することに成功した。 【0010】本発明は、このような知見に基づいて成されたものであり、本発明の目的は、簡単な構成で横曲り量Cと平坦度Fとを同時に検出することのできる金属板の形状測定方法および装置を提供することである。また金属板の形状を、効率よく短時間に測定することができるようにした金属板の形状測定方法および装置を提供することである。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明は、金属板の長手方向の予め定める3箇所の検出位置で、金属板の幅方向に沿って、その幅方向の位置に対応して金属板の表面までの距離をそれぞれ検出し、金属板の長手方向に沿って、その長手方向の位置に対応して金属板の表面までの距離を、金属板の幅方向の複数の各位置毎に検出し、前記予め定める3箇所の検出位置で金属板の幅方向に沿って検出した距離によって金属板の横曲り量Cを演算し、前記金属板の長手方向に沿って検出した距離によって金属板の平坦度Fを演算することを特徴とする金属板の形状測定方法である。 【0012】本発明に従えば、金属板の長手方向の予め定める3箇所の検出位置で金属板の幅方向に沿って、その幅方向の位置に対応して金属板の表面までの距離がそれぞれ検出されるので、後述する手法によって金属板の横曲り量Cを自動的に求めることができる。また金属板の長手方向に沿って、その長手方向の位置に対応して金属板の表面までの距離が、金属板の幅方向の複数の各位置毎に検出されるので、後述する手法によって金属板の平坦度Fを自動的に求めることができる。このように、金属板の表面までの距離を検出することによって金属板の横曲り量Cおよび平坦度Fを共に検出することができるので、センサを共用することができ、構成の簡略化を図ることができる。また1つの装置で金属板の横曲り量Cと平坦度Fとを同時に検出することができるので、金属板の形状を効率よく短時間で測定することができる。 【0013】また本発明は、金属板を水平面を有する定盤上に載置し、前記3箇所の検出位置を金属板の外側方で、金属板の長手方向に延びる基準直線上に予め定め、定盤の上方に、定盤または金属板の表面までの距離を検出するセンサを配置し、金属板の幅方向に沿ってセンサを移動しながら、センサの幅方向位置に対応してセンサと定盤または金属板の表面までの距離を検出し、この検出された距離が予め定める弁別レベルから外れるとき、金属板の側端が検出されたものと判断して前記3箇所の検出位置における金属板の側端の基準直線からの距離をそれぞれ検出し、この検出された基準直線からの距離によって金属板の横曲り量Cを演算することを特徴とする。 【0014】本発明に従えば、金属板が定盤上に載置され、金属板の長手方向に延びる基準直線上に3箇所の測定位置が予め定められ、各測定位置において金属板の板幅方向に沿ってセンサが移動され、センサの幅方向位置に対応してセンサと定盤または金属板の表面までの距離が検出される。センサが金属板の側端に到達すると前記検出された距離は金属板の板厚分だけ短くなるので、この検出された距離の変化を検知することによって、金属板の側端を検出することができる。これによって、前記3箇所における基準直線と金属板の側端との幅方向距離を検出することができるので、後述の式1によって金属板の横曲り量Cを自動的に演算することができる。 【0015】また本発明は、センサと定盤または金属板の表面との距離が予め定める弁別レベルから外れた状態が予め定める幅方向長さ以上に連続したとき、金属板の側端が検出されたものと判断することを特徴とする。 【0016】本発明に従えば、前記検出された距離が予め定める弁別レベルから外れた状態が予め定める幅方向長さ以上に連続したとき、金属板の側端が検出されたものと判断されるので、ノイズおよび異物による金属板の側端の誤検出を確実に防止することができる。 【0017】また本発明は、金属板の幅方向に沿ってセンサを移動し、センサの幅方向位置に対応してセンサと定盤または金属板の表面までの距離を検出するとき、金属板の側端を含む有効測定域を予め定め、前記基準直線から有効測定域に達するまでのセンサの移動速度を有効測定域内におけるセンサの移動速度よりも高速度に設定することを特徴とする。 【0018】本発明に従えば、金属板の側端を含む有効測定域が予め定められ、前記基準直線から有効測定域に達するまでのセンサの移動速度が有効測定域内におけるセンサの移動速度よりも高速度に設定されるので、センサが有効測定位置に到達するまでの時間を短縮することができ、金属板の側端の検出を迅速に行うことができる。 【0019】また本発明は、金属板の長手方向の予め定める位置で、金属板の幅方向に沿って、その幅方向の位置に対応して金属板の表面までの距離を検出する第1検出手段と、第1検出手段から長手方向にずれて配置され、長手方向に沿って、その長手方向の位置に対応して金属板の表面までの距離を、金属板の幅方向の複数の各位置毎に、検出する第2検出手段と、第1および第2検出手段から長手方向にずれて配置され、金属板の幅方向に沿って、その幅方向の位置に対応して金属板の表面までの距離を検出する第3検出手段と、第1、第2および第3検出手段の出力に応答し、横曲り量Cおよび平坦度Fを演算する演算手段とを含むことを特徴とする金属板の形状測定装置である。 【0020】本発明に従えば、第1検出手段21は、後述の実施の形態ではセンサS11とエンコーダEN11とによって構成され、金属板の幅方向の位置に対応して金属板の表面までの距離を検出し、検出した距離の変化を検知して金属板の側端を検出する。第3検出手段23は、センサS31とエンコーダEN31とによって構成され、第1検出手段と同様に金属板の側端を検出する。第2検出手段22は、たとえば第1および第3検出手段の金属板長手方向の中間に配置される。この第2検出手段は、後述の実施の形態では、センサS21〜S25およびエンコーダEN21,EN22によって構成され、金属板の幅方向および長手方向の位置に対応して金属板の表面までの距離を検出する。これらの第1〜第3検出手段の出力に基づいて、横曲り量Cと平坦度Fとを演算手段によって演算して求める。したがって、横曲り量Cおよび平坦度Fを自動的に測定することができる。また第2検出手段は、平坦度Fの測定よりも先に横曲り量Cを測定するため、センサS21により金属板の側端37を検出しており、したがって第2検出手段はその側端位置を基準にしてセンサS21〜S25を金属板の幅方向の所定位置に配置することができる。したがって、金属板が蛇行していても、センサS21〜S25を金属板上に確実に配置して平坦度Fを検出することができる。 【0021】また本発明で、前記演算手段は、第1、第2および第3検出手段の各センサが金属板の幅方向の移動中に、各センサによって検出される距離が予め定める弁別レベルから外れた状態が予め定める長さ以上に連続したとき、金属板の側端が検出されたものと判断し、金属板の側端が検出されたときの各センサ位置検出手段の出力によって、横曲り量Cを演算することを特徴とする。 【0022】本発明に従えば、金属板の幅方向に第1、第2および第3検出手段の各センサS11,S21,S31が移動するとき、ノイズによってその側端を誤検出することを防ぐために、図10および図12に関連して後述されるように、各センサと金属板との間の距離が急変して短くなった急変点105からのセンサの出力が金属板の幅方向に予め定める長さW3以上連続したとき初めて、金属板の側端34,35,37が検出されたものと判断して横曲り量Cを演算する。 【0023】このような金属板の側端の誤検出は、センサとしてたとえばレーザ変位計を用いる場合金属板の側端付近における乱反射などによって生じやすく、また金属板が定盤上に載置された状態で定盤上に不所望に存在する異物に起因して誤検出が生じる。本発明では、このような誤検出をセンサの出力が幅方向に予め定めた長さW3以上連続したとき、その急変点105が得られたセンサ位置検出手段の出力を金属板の側端であるものと判断するようにし誤検出を防ぐ。 【0024】 【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態である鋼板の形状測定装置13の全体の構成を示す斜視図である。水平面を有する定盤14上には、入側15から出側16にわたって金属板、たとえば鋼板17が配置される。形状測定時には、この鋼板17は走行方向18の走行が停止され、定盤14上に載置され、鋼板17の張力が零となって自然状態とされる。この製造ラインでは、鋼板17の幅方向中央位置107が、定盤14の中央位置108とほぼ一致するように鋼板17の幅方向の位置が制御されて走行される。鋼板17の長手方向は、走行方向18に一致している。この走行方向18に沿って、定盤14に関連して床面に固定された第1検出手段21と、この第1検出手段21から走行方向18の下流側にずれて配置される第2検出手段22と、第2検出手段22に関して第1検出手段21とは走行方向18の反対側に配置される第3検出手段23とが設けられる。第3検出手段23は、第1検出手段21と定盤14に関して同一の外側方に配置され、第1検出手段21と同様な構成を有する。第1〜第3検出手段21,22,23の配置順序は、この順序に限定されるものではなく、別の順序に配置してもよい。 【0025】図2は、鋼板17の横曲り量Cの定義を説明するための鋼板17の平面図である。横曲り量Cは鋼板17の直線度の程度を表し、横曲り量Cが小さいほど鋼板17が真っすぐであることを示す。入側と出側との鋼板17の各側端34,35を直線36で結び、その直線と中央の側端37との距離が横曲り量Cである。入側15、中央、出側23の3箇所の検出位置40,39,41における各側端34,37,35と、定盤14の側端38との間の距離E1,E2,E3を測定する。定盤14の側端38は、鋼板17の長手方向に延びる基準直線を形成する。また中央検出位置39から、入側15および出側16の各検出位置40,41までの距離L1,L2は既知である。横曲り量Cは式1で算出される。 C = (E2−E1)−{(E3−E1)・L1/(L1+L2)} …(1) 【0026】側端37は、側端34,35間の中央位置でなくてもよく、すなわちL1=L2でなくてもよい。距離E1,E2,E3は、第1〜第3検出手段21,22,23によってそれぞれ測定される。 【0027】図3は、平坦度Fの定義を説明するための鋼板17の表面24を簡略化して示す図である。平坦度Fは、鋼板17の板波の大きさの程度を表し、平坦度Fが小さいほど鋼板17が平坦な形状であることを示す。鋼板17の表面24における板波の2つの隆起した山であるピーク25,26に接線27を引いて描き、この接線27をピーク接線と呼ぶ。このピーク接線27が、鋼板17の表面24のくぼんだボトム28に垂線29を引いて山高さH1を求める。また同様にしてピーク26,30間で同様なピーク接線31を引き、ボトム32との間の垂線33の山高さH2を求める。こうして測定範囲内における複数の山高さH1,H2のうち最大の山高さHを求める。たとえば図3では、H1<H2であるので、最大の山高さHはH2である。この最大山高さHを求めたピーク26,30間の水平距離をLとして求める。平坦度Fは、式2で定義される。 F = H/L …(2) 【0028】前記形状測定装置13は、水平な上表面を有する定盤14と第1〜第3検出手段21,22,23とを含む。定盤14は、鋼板17の走行方向18に平行に配置され、床に脚42によって固定される。 【0029】図4は、第1検出手段21の正面図である。基台44は、鋼板17したがって定盤14の外側方で、床である固定位置に立設されて固定される。基台44の上部には、アーム45の基端部46がアーム軸47によって軸支される。アーム45の基端部46はアーム軸47の軸線まわりに図4に示される検出姿勢と、起立した休止姿勢とに、角度θ1の範囲にわたって角変位可能である。角度θ1は、たとえば90度であってもよい。アーム軸47の軸線は、鋼板17の長手方向である走行方向18に平行であり、水平である。参照符56は、アーム45の基端部46が図4の検出姿勢にある状態を示している。 【0030】センサS11は、アーム45に固定されたセンサ移動手段58によって、アーム45と平行に移動自在に設けられる。アーム45が定盤14と平行な検出姿勢でセンサS11は、そのセンサS11から定盤14または鋼板17の表面までの距離を検出する。センサS11は、たとえばレーザ変位計によって実現される。センサS11を移動方向60に往復移動するためのセンサ移動手段58は、正逆転可能なモータ61と、このモータ61によって回転駆動されるねじ棒62と、このねじ棒62に螺合するナット部材63とを有する。さらにこのモータ61には、ねじ棒62の回転数を検出するセンサ位置検出手段であるエンコーダEN11が設けられる。このエンコーダEN11は、ねじ棒62の回転によってねじ駆動され、センサS11の移動方向60の移動位置を検出する。 【0031】第3検出手段23は、第1検出手段21と同様の構成を有し、後述の図8に示されるようにセンサS11に対応するセンサS31を有し、またエンコーダEN11に対応するエンコーダEN31を有する。 【0032】図5は、第2検出手段22の平面図である。第2検出手段22には、検出体67が備えられる。検出体67は、昇降機構を有する架台68(後記図6に示す)に設けられ、昇降可能である。架台68および検出体67が、下限位置にあるとき、測定動作が行われ、架台68および検出体67が上昇されて上限位置にあるとき、鋼板17の製造ラインは運転操業中である。 【0033】検出体67は、走行体71を有している。走行体71は、第1案内レール69に沿って走行方向18に案内されて走行する。走行体71は、運転中、走行方向18の上流端位置に存在する。第1案内レール69は、鋼板17の長手方向である走行方向18に、その鋼板17にほぼ平行に延びる。第1案内レール69は、架台68に固定され、定盤14の両外側方にそれぞれ配置される。走行体71には、走行体71を走行駆動する走行体駆動手段92が設けられる。走行体駆動手段92には、正逆転可能なモータ72と、このモータ72によって回転駆動されるねじ棒73と、ねじ棒73に螺合され走行体71に固定されるナット部材74とが設けられる。モータ72には、走行体位置検出手段であるエンコーダEN21が設けられる。このエンコーダEN21によって、走行体71の走行方向18の走行位置を検出することができる。 【0034】図6は、検出体67の一部を示す正面図である。走行体71には、鋼板17の幅方向(図5の上下方向および図6の左右方向)に鋼板17にほぼ平行にすなわち定盤14にほぼ平行に第2案内レール75が設けられている。この案内レール75によって共通に複数(本実施の形態では5)のセンサS21〜S25が案内されて移動方向76に移動自在である。図5および図6では、各センサS21〜S25は鋼板17、したがって定盤14の幅方向最外方位置(図5の最も下側の位置および図6の最も左側の位置)にある。これらの各センサS21〜S25は、鋼板17の幅方向に順次的に配置される。センサS21〜S25は、鋼板17の表面までの距離を検出し、前述のセンサS11、S31と同様な構成を有する。センサS21〜S25の上方には、これらのセンサS21〜S25を移動方向76に往復移動させるセンサ移動手段77が配置され、このセンサ移動手段77は走行体71に設けられる。 【0035】図7は、センサ移動手段77の平面図である。センサ移動手段77は移動部材81を備える。移動部材81は、走行体71に設けられる一対の第3案内レール82に沿って移動される。第3案内レール82は、鋼板17の幅方向(図7の左右方向)に延び、定盤14に平行であり、水平に延びる。移動部材81には、図6に示すように昇降変位手段83によって把持部材84が上下に昇降変位可能に設けられる。把持部材84は、下方に開放した逆U字状の係合凹部85を有し、この係合凹部85はセンサS21〜S25の上部に形成された係合凸部86に上下に係合/離脱可能である。 【0036】センサ移動手段77では、移動部材81を移動方向76に移動するために走行体71には、第3案内レール82に平行なねじ棒87が設けられる。ねじ棒87は、移動部材81に固定されたナット部材88に螺合する。ねじ棒87は、正逆転可能なモータ89によって回転駆動される。センサ位置検出手段を構成するエンコーダEN22は、移動部材81の係合凹部85に係合した係合凸部86の移動方向に沿う位置、したがって各センサS21〜S25の移動方向76に沿う位置を検出する。 【0037】図8は、本発明の実施の一形態である鋼板の形状測定装置13の電気的構成を示すブロック図である。マイクロコンピュータなどによって実現される処理回路94には、入力手段95が接続される。入力手段95は、たとえばキーボードなどによって実現され、形状が測定されるべき鋼板17を識別するための識別番号、たとえばコイル番号と、その鋼板17の幅とが入力される。操作者によって測定開始のために操作される押釦96が接続される。入力手段95および押釦96からの出力に代えて、処理回路94には上位のコンピュータなどからの指令信号が与えられるようにしてもよい。 【0038】処理回路94には、メモリ97が接続されるとともに、第1〜第3検出手段21,22,23が接続され、それらのセンサS11,S21〜S25およびS31からの出力が与えられ、エンコーダEN11,EN21,EN22,EN31からの出力が与えられる。第3検出手段23は、前述のように第1検出手段21と同様な構成を有し、第1検出手段21のシリンダ49と同様なシリンダ98が備えられ、またモータ61と同様なモータ99が備えられる。処理回路94の出力によって、第1〜第3検出手段21,22,23の動作が制御される。 【0039】図9は、処理回路94の全体の動作を説明するためのフローチャートである。ステップa1からステップa2に移り、鋼板17の識別番号であるコイル番号およびその鋼板17の板幅W1を入力する。ステップa3では、横曲り量Cおよび平坦度Fの測定のために鋼板17の走行を停止し、張力を解除する。こうして鋼板17は、定盤14の表面上に載置される。 【0040】ステップa4では、第2検出手段22の走行体71が第1および第3検出手段21,23の鋼板長手方向中央位置に移動し、検出体67が下降して下限位置に到達する。ステップa5では、第1および第3検出手段21,23のアーム45が起立位置から傾倒した状態に、すなわち検出姿勢に角変位する。 【0041】ステップa6では、センサS11,S21,S31を鋼板17の幅方向内方側に移動して鋼板17の側端34,37,35を検出する。検出された側端はメモリ97にストアされる。 【0042】図10は、第1検出手段21のセンサS11が移動方向60(図4の左方)に移動するときにおける出力波形を示す図である。入力手段95によって入力された鋼板17の板幅W1と、製造ラインの運転操業中における鋼板17の幅方向のずれを考慮し、有効測定域である有効測定幅W2を設定する。 【0043】図11は、鋼板17の一部の簡略化した平面図である。鋼板17の側端37は運転操業中に幅方向(図11の上下方向)に変位する。有効測定幅W2は、この側端37が常に含まれる範囲に設定され、このことは側端34,35に関しても同様である。有効測定幅W2は、前述のように板幅W1と運転操業時における鋼板17の最大蛇行量、最大横曲り量および予め定める余裕値マージンとを加えて決定する。側端34,35,37の検出に関しては、図12を参照して後述される。 【0044】ステップa7では、第2検出手段22の各センサS21〜S25を図11に示されるように鋼板17の幅方向(図11の上下方向)に等間隔に間隔W5ずつ隔てて振分ける。センサS21の側端37からの距離W4および前記間隔W5は板幅W1に基づいて設定される。ステップa6で鋼板17の側端37が検出されているので、ステップa7では鋼板17が蛇行していてもセンサS21〜S25を鋼板17上に確実に配置することができる。 【0045】次のステップa8では、走行体71が走行方向18の上流端位置から、走行方向18の下流側に移動する。これによって、センサS21〜S25は鋼板17の幅方向の各位置で走行方向18に沿ってその表面の凹凸状態、すなわち距離を検出し、検出した距離をメモリ97にエンコーダEN21によって検出される走行方向の位置に対応してストアする。 【0046】ステップa9〜a10では、第2検出手段22の検出が終了し、走行体71が逆方向に走行して上流端位置に戻り、センサS21〜S25が図6に示されるように定盤14の最外方位置に戻される。第1および第3検出手段21,23では、センサS11が基端部46側に移動され、さらにアーム45が起立状態になる。 【0047】ステップa11では、第1および第3検出手段のセンサS11,S31と第2検出手段22のセンサS21との出力によって横曲り量Cが演算される。ステップa12では、センサS21〜S25とエンコーダEN21の出力とによって平坦度Fが鋼板17の幅方向の各位置で、すなわち各センサS21〜S25毎に求められる。こうしてステップa13では一連の動作が終了される。 【0048】図12は、第1検出手段21によって鋼板17の側端34を検出するための処理回路94による動作を説明するためのフローチャートである。ステップg1からステップg2に移り、メモリ97から板幅W1を読出す。前述の図10を参照して、第1検出手段21のモータ61は、センサS11を移動方向76に移動するとき、有効測定幅W2に到達するまでは、ステップg3〜g5において未測定状態でセンサS11を高速度で移動させ、休止位置から有効測定幅W2に到達するまでの時間を短縮する。モータ61は、センサS11が有効測定幅W2に到達した図10の時刻t11以降ではステップg6において、低速度でセンサS11を移動し、そのレベル弁別動作を行う。センサS11が図10の時刻t12において有効測定幅W2の終端に到達したとき、鋼板17の側端34の測定動作を停止し、モータ61を停止する。このようなセンサS11の移動方向76の位置は、エンコーダEN11によって常時検出される。 【0049】本発明では、鋼板17の側端34をノイズによる誤検出を防ぎ、正確な検出を可能にするために移動方向76に沿う長さである検出幅W3が設定される。センサS11がモータ61によって移動方向76に移動するとき、そのセンサS11の出力は、予め定める弁別レベル101によって常時レベル弁別される。弁別レベル101は、センサの測定レンジ、センサから定盤14までの距離および鋼板17の最小板厚等を考慮して設定される。 【0050】前記センサS11の出力には、図10に示されるノイズ102,103が含まれる。ノイズ102,103は、たとえば鋼板側端部におけるレーザ光の乱反射によって生じ、また定盤14上の異物などによって生じる。本発明では、ステップg9においてセンサS11の出力が弁別レベル101以上である時間Wの状態が検出幅W3以上継続したとき(W≧W3)、すなわちセンサS11によって検出される距離がステップg8で弁別レベル101から外れた状態が急変点104,105から検出幅W3以上連続したとき、側端34が検出されたものと判断する。こうして図10に示される実施の形態では、急変点105から検出幅W3以上の期間だけ、センサS11の出力が連続して弁別レベル101から外れた状態で導出され、これによって急変点105が、ステップg10で鋼板17の側端34であるものと判断され、ノイズ104による誤検出を防ぐことができる。 【0051】このことは、第3検出手段23のセンサS31によって検出される側端35に関しても同様であり、さらに第2検出手段22のセンサS21によって検出される側端37に関しても同様である。これらの側端34,35,37のエンコーダEN11,EN22およびEN31の出力は、メモリ97にストアされる。鋼板17の横曲り量Cは、これらの出力を用いて式1に基づいて算出される。 【0052】平坦度Fは、メモリ97にストアされた第2検出手段22の各センサS21〜S25およびエンコーダEN21の出力に基づいて、次のようにして算出される。図3を参照して、前記各出力から鋼板17の表面における板波のすべてのピーク25,26,30,…およびボトム28,32,…の座標(X,Z)を鋼板17の幅方向の位置毎に求める。X軸は鋼板17の走行方向18の座標位置であり、Z軸は定盤14の水平な表面に垂直な鉛直方向の座標位置である。次に鋼板17の走行方向18に沿うすべてのピーク間に接線27,31,…を引く。さらに、各接線の下方に存在するボトムに垂線をそれぞれ引き、各山高さH1,H2,…を求める。このようにして得た複数の山高さのうち最大の山高さHを検索して求める。さらに最大山高さHであるH2を得た2つのピーク26,30の水平距離である波長Lを求め、前記求めた最大の山高さHおよび波長Lを式2に代入して平坦度Fを求める。 【0053】このように本実施の形態では、第2検出手段22のセンサS21は第1および第3検出手段21,23の長手方向中央位置において鋼板17の側端37を検出した後、平坦度Fの検出に供される。したがって、センサS21は、横曲り量Cの検出と平坦度Fの検出とに共用される。 【0054】以上述べたように、本発明ではセンサから定盤14または鋼板17の表面までの距離を検出することによって、鋼板17の横曲り量Cおよび平坦度Fを検出することができるので、センサを共用することができる。したがって、構成の簡略化を図ることができる。また1つの装置で鋼板17の横曲り量Cと平坦度Fとを同時に検出することができる。また自動的に鋼板17の横曲り量Cと平坦度Fとを求めることができるので、鋼板17の形状を効率的に短時間で測定することができる。 【0055】本実施の形態では、センサと定盤14または鋼板17の表面までの距離が予め定める弁別レベルから外れた状態が、予め定める幅方向長さ以上に連続したとき、鋼板17の側端が検出されたものと判断するように構成されているけれども、ノイズが小さい場合にはしきい値から外れた状態が予め定める幅方向長さ以上に連続しなくても鋼板17の側端が検出されたものと判断してもよい。また、鋼板17の側端を含む有効測定幅W2を予め定め、基準直線から有効測定幅W2に達するまでのセンサの移動速度を有効測定幅内におけるセンサの移動速度よりも高速度に設定しているけれども、移動距離が短い場合にはこのような構成は用いなくてもよい。また第1〜第3検出手段21,22,23の構成は、本実施の形態の構成に限定されるものではなく、他の構成であってもよい。 【0056】 【発明の効果】以上のように請求項1記載の本発明によれば、センサを共用することができるので構成の簡略化を図ることができる。また1つの装置で金属板の横曲り量Cと平坦度Fとを同時に検出することができる。また自動的に金属板の横曲り量Cと平坦度Fとを求めることができるので、金属板の形状を効率よく短時間で測定することができる。 【0057】また請求項2記載の本発明によれば、センサと定盤または金属板の表面までの距離が検出され、センサが金属板の側端に到達すると前記検出された距離は金属板の板厚分だけ短くなるので、この検出された距離の変化を検知することによって金属板の側端を検出することができる。これによって、金属板の長さ方向3箇所における基準直線と金属板の側端との幅方向距離を検出することができるので、金属板の横曲り量Cを自動的に演算することができる。 【0058】また請求項3記載の本発明によれば、センサと定盤または金属板の表面との距離が予め定める弁別レベルから外れた状態が予め定める幅方向長さ以上に連続したとき、金属板の側端が検出されたものと判断されるので、ノイズおよび異物による金属板の側端の誤検出を確実に防止することができる。 【0059】また請求項4記載の本発明によれば、金属板の側端を含む有効測定域が予め定められ、基準直線から有効測定域に達するまでのセンサの移動速度が有効測定域内におけるセンサの移動速度よりも高速度に設定されるので、センサが有効測定域に到達するまでの時間を短縮することができ、金属板の側端の検出を迅速に行うことができる。 【0060】また請求項5記載の本発明によれば、第1、第2および第3検出手段を設けることによって、平坦度Fと横曲り量Cとを演算手段で演算して求めることができ、すなわち第2検出手段の出力によって平坦度Fを演算し、また第1、第2および第3検出手段の各出力を用いて横曲り量Cを演算し、このようにして第2検出手段の出力を横曲り量Cと平坦度Fとの両者を測定するために兼用することができ、構成の簡略化を図り、金属板の形状を自動的に測定することができるようになる。また第2検出手段は平坦度Fの測定よりも先に横曲り量Cを測定するため、センサS21により金属板の側端37を検出しており、したがって平坦度Fの測定に際してその側端位置を基準にしてセンサを配置することができる。したがって、第2検出手段は金属板が蛇行していても、センサを金属板上に確実に配置して平坦度を検出することができる。 【0061】また請求項6記載の本発明によれば、第1、第2および第3検出手段の各センサによって金属板の側端34,37,35を誤検出することなく正確に検出することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004581 【氏名又は名称】日新製鋼株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年6月16日(1999.6.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075557 【弁理士】 【氏名又は名称】西教 圭一郎 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−4362(P2001−4362A) |
| 【公開日】 |
平成13年1月12日(2001.1.12) |
| 【出願番号】 |
特願平11−169829 |
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