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【発明の名称】 外径加工部の測定装置及び測定システム並びに測定方法
【発明者】 【氏名】前岡 秀幸

【氏名】小池 義一

【氏名】岩本 理彦

【要約】 【課題】適正でかつ安定した測定測定姿勢で、効率よくしかも高精度にて外径加工部を測定する。

【解決手段】主フレーム1の下端部に下測定子取り付けフレーム2と受けローラフレーム3を固定し、上端部に上測定子取り付けフレーム4と押さえローラフレーム5及び位置固定金具6を摺動自在に取り付ける。受けローラフレーム3と押さえローラフレーム5には、測定対象物9を狭持する受けローラ10a,10bと押さえローラフレーム11a,11bを枢支する。主フレーム1側に設けた垂直面に基準片12,13を設置する。測定子取り付けフレーム2,4には、測定子14a,14bが基準片12,13に対して接離移動可能に配置される。位置固定金具6と押さえローラフレーム5はコイルスプリング19a,19bを介して接近方向に付勢した状態で一体化される。それぞれの基準片12,13は電気回路の一極をなし、測定対象物9を介して電気回路を形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 立設配置される主フレームの一端部に測定子取り付けフレームと受けローラフレームを固定配置すると共に、他端部には測定子取り付けフレームと押さえローラフレーム及び位置固定金具を摺動自在に取り付けて成り、前記受けローラフレームと押さえローラフレームには、その対向する面に測定対象物の外周面を挟んで支承する受けローラと押さえローラをそれぞれ回転自在に枢支すると共に、前記主フレーム側に設けた反主フレーム側に向いた垂直面に、測定対象物の端面に当接する基準片を設置し、前記それぞれの測定子取り付けフレームには対向配置された複数対の測定子のうち適宜の測定子が、前記それぞれの基準片に対して接離移動可能に配置され、また、他端部側の測定子取り付けフレームと位置固定金具には主フレームの所定位置で固定する固定手段を設置すると共に、位置固定金具と押さえローラフレームとは弾性部材を介して互いに接近する方向に付勢された状態で一体化され、さらに、前記それぞれの基準片が、電気回路の一極をなし、測定対象物が該それぞれの基準片に当接したときに測定対象物を介して回路が形成される構成としたことを特徴とする外径加工部の測定装置。
【請求項2】 それぞれの基準片に測定対象物が当接して回路が形成されたときに、その旨表示する表示器を有したことを特徴とする請求項1に記載の外径加工部の測定装置。
【請求項3】 測定対象物の測定結果を表示する表示器を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の外径加工部の測定装置。
【請求項4】 主フレームの他端部側の測定子及び一端部側の測定子を、互いに接近又は離反する方向に移動させる移動機構を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の外径加工部の測定装置。
【請求項5】 位置固定金具と押さえローラフレームとの間に、位置固定金具に対して押さえローラフレームを、付勢力に抗して離反させる離反部材を介設したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の外径加工部の測定装置。
【請求項6】 受けローラあるいは押さえローラのいずれか一つの回転数を検出するロータリーエンコーダを設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の外径加工部の測定装置。
【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の外径加工部の測定装置と、この測定装置の各作動部を制御すると共に、それぞれの測定子による測定制御、測定値の記録、及び判定を行う制御手段とを備え、この制御手段には、押さえローラ及び受けローラを駆動するローラ駆動部と、基準ゲージについての外径情報を記憶した基準データ記憶部と、それぞれの測定子からの測定結果を記録する記録部と、測定結果から外径加工部の合否の判定を行う判定部と、測定状況及び測定結果を表示する表示部と、各種の設定情報及び操作信号を入力する入力部とを備えたことを特徴とする外径加工部の測定システム。
【請求項8】 請求項7の外径加工部の測定システムを用いた外径加工部の測定方法であって、請求項1〜6のいずれかに記載の外径加工部の測定装置のそれぞれの測定子間に基準ゲージを配置し、測定対象物の情報を入力し、基準ゲージについての外径情報を読み出した後に、基準ゲージをそれぞれの測定子間から外し、その後、前記測定対象物を請求項1〜6のいずれかに記載の外径加工部の測定装置のそれぞれの測定子間に配置し、前記外径加工部の測定装置を180°以上回転させて測定対象物の外径加工部を測定し、この測定に基づいて合否の判定を行うことを特徴とする外径加工部の測定方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油井管の端部に形成した外径加工部の寸法を測定する装置及びシステム並びに方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ねじの種類の中で特に油井管用ねじは気密性が要求される等、製造上及び用途上の要求条件が厳しい。従って、油井管の端部に形成された油井管用ねじが所定の許容寸法内に入っているか、否かの測定は厳格に行われる。ところで、油井管の端部に形成された雄ねじ部における測定部位の一例としては、油井管の先端から2mmの位置の外径と、同じく先端から30〜80mmの位置(油井管のサイズによって異なる)の外径がある。
【0003】前記したような複数の指定された部分の寸法を測定するに際しては、従来は、複数の指定された部分のスタンドオフゲージ(以下、単に「ゲージ」という)をサイズ毎に準備してその測定を行っていた。
【0004】ところが、測定せんとする油井管のサイズ毎に複数の指定された部分のゲージを準備して測定する従来の方法には、以下に列挙するような欠点がある。
■ 加工部の検査のためのゲージは、測定対象物におけるサイズ毎に準備する必要があり、精度管理が煩雑になる。
【0005】■ 外径部の検査のためのゲージは、測定対象物に対して外嵌状に嵌め込んで測定を行うので、測定対象物に疵をつける場合がある。
■ 外径部の検査のためのゲージでは、測定対象物の外径が楕円に加工されている場合には、測定ができない。
【0006】■ 指定部分の外径寸法の測定は、ゲージの基準部を端面に当接させて外径の最大値を測定するので、基準部を支点として回動動作を行う必要があり、結果的にゲージの測定姿勢が不安定となり、測定誤差を招来する。
■ 従来のゲージでは、指定部分の外径寸法は円周上の数カ所を測定し、それを目視で読み取るものであるから、連続的に測定することができない。
【0007】■ 複数の指定部分に対して、それぞれ専用のゲージを用いて測定するので、指定部分を同時に測定することができない。
以上により、品種毎の測定に要する全体時間としては、長い時間が必要となり、生産コストが高くなる要因の一つとなっている。
【0008】これらの問題を解決すべく、本出願人等は、特願平9−18536号にて、測定対象物を挟持状に回転が自在なように支承する受けローラと押さえローラを配置すると共に、対向配置された複数対の測定子のうち適宜の測定子が、基準片に対して接離移動が可能なように配置する外径加工部の測定装置を提案している。
【0009】特願平9−18536号に提案した外径加工部の測定装置は、受けローラと押さえローラによって、基準片にその端面を当接させた測定対象物を、挟持状に回転が自在なように支承することで、上記した問題を解決することができると共に、異なるサイズの製品の外径寸法を測定でき、複数の指定部分における外径寸法の測定が一度に、しかも連続して行え、さらには測定時、受けローラ及び押さえローラによって製品の姿勢が安定するので、製品の姿勢不安定に基づく測定誤差がないといった効果を得ることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本出願人等は、上記した特願平9−18536号で提案した外径加工部の測定装置(以下、従来の測定装置という。)についてさらなる研究を行った結果、以下のような改良すべき点を内在していることが判明した。
【0011】従来の測定装置は、測定対象物の端面が基準片に正しく当接しているか否かについての確認を行う構成としていなかったので、測定対象物が該測定装置に正しく配置されていない状態で測定を行った場合は、測定値に誤差が生じていても気づかない場合があった。また、このように測定対象物が基準片に正しく当接しているか否かを確認することができなかった。
【0012】さらに、測定結果の合否を測定装置の付近で表示させるような構成としていなかったので、測定装置に接続した制御手段の表示部をわざわざ確認する必要が生じるといった手間がかかる。
【0013】測定装置には、測定対象物を取り替える際に、主フレームの他端部側における測定子取り付けフレームと位置固定金具との主フレームに対する固定手段による固定を解除するが、このときには、対向する一端側及び他端側の測定子を互いに離反させて別途に退避させる必要があり、作業上の手間がかかっていた。なお、この操作を忘れると、測定子が測定対象物に疵を付けてしまったり、測定子が損傷する可能性がある。
【0014】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、どのようなサイズであっても、安定した測定姿勢で、容易に複数の指定部分の寸法を測定でき、かつ簡便でしかも精度良く周方向の連続した測定値を得ることができる外径加工部の測定装置及び測定システム並びに測定方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成するために、本発明に係る外径加工部の測定装置は、基準片が、電気回路の一極をなし、測定対象物がそれぞれの該基準片に当接したときに測定対象物を介して回路が形成される構成としたり、それぞれの基準片に測定対象物が当接して回路が形成されたときに、その旨表示する表示器を有した構成としたり、また、測定対象物の測定結果を表示する表示器を設けた構成としたり、他端部側の測定子及び一端部側の測定子を、互いに接近又は離反する方向に移動させる移動機構を設けた構成としたり、位置固定金具に対して押さえローラフレームを、付勢力に抗して離反させる離反部材を設けたり、受けローラあるいは押さえローラのいずれか一つの回転数を検出するロータリーエンコーダを設けた構成とした。
【0016】このように構成することで、測定装置と測定対象物における各部とを相対的に正しく配置することが可能となり、また、この配置状況や合否結果を測定装置の操作者がその場に居ながらにして確認することができ、さらには、測定子の損傷や測定子による測定対象物の損傷を防止することができ、測定対象物の外周における測定位置を精度良く判別することができる。
【0017】また、本発明に係る外径加工部の測定システムは、本発明に係る外径加工部の測定装置と、ローラ駆動部、基準データ記憶部、記録部、判定部、表示部、及び入力部を備えた制御手段とを備えたのである。このようにすることで、本発明に係る外径加工部の測定装置における各作動部を制御することができ、さらに、それぞれの測定子による測定制御、測定値の記録及び判定を行うことができ、例えば測定対象物の外径加工部の測定データベースを作成することができる。
【0018】また、本発明に係る外径加工部の測定方法は、一旦、測定対象物の基準となる基準ゲージを測定子間に配置して、本発明に係る外径加工部の測定装置の配置確認を行い、基準ゲージについての外径情報を読み出し、その後に、測定対象物を本発明に係る外径加工部の測定装置のそれぞれの測定子間に配置し、外径加工部の測定装置を180°以上回転させつつ連続的に外径加工部を測定し、この測定に基づいて合否の判定を行う。このようにすることで、測定誤差が抑制され、また、作業効率が向上する。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に係る外径加工部の測定装置は、立設配置される主フレームの一端部に測定子取り付けフレームと受けローラフレームを固定配置すると共に、他端部には測定子取り付けフレームと押さえローラフレーム及び位置固定金具を摺動自在に取り付けて成り、受けローラフレームと押さえローラフレームには、その対向する面に測定対象物の外周面を挟んで支承する受けローラと押さえローラをそれぞれ回転自在に枢支すると共に、主フレーム側に設けた反主フレーム側に向いた垂直面に、測定対象物の端面に当接する基準片を設置し、それぞれの測定子取り付けフレームには対向配置された複数対の測定子のうち適宜の測定子が、それぞれの基準片に対して接離移動可能に配置され、また、他端部側の測定子取り付けフレームと位置固定金具には主フレームの所定位置で固定する固定手段を設置すると共に、位置固定金具と押さえローラフレームとは弾性部材を介して互いに接近する方向に付勢された状態で一体化され、さらに、それぞれの基準片が、電気回路の一極をなし、測定対象物が該それぞれの基準片に当接したときに測定対象物を介して回路が形成される構成としたものである。
【0020】本発明に係る外径加工部の測定装置では、予め基準ゲージを用いて位置を固定しておいた押さえローラフレームと受けローラフレームに設置した基準片に、測定対象物の端面を当接させた後、押さえローラフレームと受けローラフレームとで測定対象物を挟持する。
【0021】この時、位置固定金具と押さえローラフレームとの間に、位置固定金具に対して押さえローラフレームを、付勢力に抗して離反させる離反部材を介設しておけば、押さえローラフレームと受けローラフレームによる測定対象物の挟持が容易に行える。そして、前記基準ゲージを用いて位置合わせと0点調整をしてある、各対をなす測定子を用いて、前記挟持した測定対象物の外径を測定する。
【0022】測定に際し、測定対象物に対して測定装置を回転させ、円周方向の外径の変化量を測定する。以上の動作中、測定対象物の端面は、基準片に確実に当接させておく必要があり、測定対象物の端面精度及び測定姿勢が正しく、該測定対象物の端面がそれぞれの基準片に当接しているならば、測定対象物として例えば金属管の外径加工部の測定を行う際、該金属管を介してそれぞれの基準片が電気回路の一極をなす回路が形成され、これによって確認することができる。
【0023】本発明の請求項2に係る外径加工部の測定装置では、それぞれの基準片に測定対象物が当接して回路が形成されたときに、その旨表示する表示器を有したものである。上記請求項1の構成において形成された回路は、その回路の一部に表示器、例えば回路が形成されているときには点灯し、測定対象物の端面精度及び測定姿勢が不良で、該測定対象物の端面がそれぞれの基準片に当接せず、回路が形成されないときには消灯するものを採用すれば、簡単な構成で確実に端面の判定を行うことができる。
【0024】本発明の請求項3に係る外径加工部の測定装置は、請求項1又は2の構成において、測定対象物の測定結果を表示する表示器を設けたものである。このように、測定装置に測定結果の合否を表示する表示器を設けることで、測定結果を測定装置の付近にいる作業者に知らせることができ、測定結果を確認したその場で次の測定対象物を配置する作業を行うことができ、作業の効率化が図れる。
【0025】本発明の請求項4に係る外径加工部の測定装置は、請求項1〜3のいずれかの構成において、主フレームの他端部側の測定子及び一端部側の測定子を、互いに接近又は離反する方向に移動させる移動機構を設けたものである。このように構成することで、それぞれの測定子の接近又は離反を簡便に操作することができ、また、誤操作による測定子の損傷、測定対象物に疵を付ける、測定ミスなどが発生することを防止することができる。
【0026】本発明の請求項5に係る外径加工部の測定装置は、請求項1〜4のいずれかの構成において、位置固定金具と押さえローラフレームとの間に、位置固定金具に対して押さえローラフレームを、付勢力に抗して離反させる離反部材を介設したものである。このようにすることで、押さえローラフレームと受けローラフレームによる測定対象物の狭持が容易となる。
【0027】本発明の請求項6に係る外径加工部の測定装置は、請求項1〜5のいずれかの構成において、受けローラあるいは押さえローラのいずれか一つの回転数を検出するロータリーエンコーダーを設けたものである。このようにすることで、測定対象物の外周位置を容易に特定することができると共に、例えば外周の所定ピッチごとの測定を行うときに、このロータリーエンコーダーからの押さえ又は受けローラの回転数を検出することで確実となり、より簡便にかつ精度良く測定を行うことができる。
【0028】本発明の請求項7に係る外径加工部の測定システムは、本発明の請求項1〜6のいずれかの外径加工部の測定装置と、この測定装置の各作動部を制御すると共に、それぞれの測定子による測定制御、測定値の記録、及び判定を行う制御手段とを備え、この制御手段には、押さえローラ及び受けローラを駆動するローラ駆動部と、基準ゲージについての外径情報を記憶した基準データ記憶部と、それぞれの測定子からの測定結果を記録する記録部と、測定結果から外径加工部の合否の判定を行う判定部と、測定状況及び測定結果を表示する表示部と、各種の設定情報及び操作信号を入力する入力部とを備えたものである。
【0029】上記構成を有する外径加工部の測定システムは、制御手段によって、本発明の外径加工部の測定装置における各駆動部を制御し、測定子による測定結果を判定する。このようにすることで、本発明の外径加工部の測定装置を精度良く駆動させることができ、また、測定結果に誤差が生じたり、操作者による測定結果のばらつきが生じたりすることがなくなり、安定した測定結果を簡便に得ることができる。
【0030】本発明の請求項8に係る外径加工部の測定方法は、請求項7の外径加工部の測定システムを用いた外径加工部の測定方法であって、請求項1〜6のいずれかに記載の外径加工部の測定装置のそれぞれの測定子間に基準ゲージを配置し、測定対象物の情報を入力し、基準ゲージについての外径情報を読み出した後に、基準ゲージをそれぞれの測定子間から外し、その後、測定対象物を請求項1〜6のいずれかに記載の外径加工部の測定装置のそれぞれの測定子間に配置し、外径加工部の測定装置を180°以上回転させて測定対象物の外径加工部を測定し、この測定に基づいて合否の判定を行うものである。
【0031】上記の手順で、基準ゲージを外径加工部の測定装置に一旦配置し、基準ゲージについての外径情報を読み出し、その後に測定対象物を配置して測定を開始するのは、以下の理由による。
【0032】基準ゲージはそれぞれの測定子間に操作者にて一旦配置し、0点調整するが、測定の度に測定子の位置が変わるようでは、正確な測定を行うことができない。従って、配置した基準ゲージについての予め記憶された外径情報を読み出して、これに基づいて測定子を正しい位置、つまり0点位置に調整することで、測定結果を安定させることができるからである。
【0033】このような手順で測定を行うことにより、誰が測定作業を行っても、また何度測定を行っても同じ結果を得ることができ、すなわち、測定結果の信頼性が高くなる。また、外径加工部の測定装置を180°以上回転させることで、確実に外径加工部の全周を測定することができる。
【0034】
【実施例】以下、本発明に係る外径加工部の測定装置及び測定システム並びに測定方法を図1〜図8に示す一実施例に基づいて説明する。図1(a)は本発明に係る外径加工部の測定装置を一部断面して示す正面図、(b)は(a)の矢視A−A図である。図2(a)は図1(a)を一部断面して示す右側面図、(b)は(a)の矢視B−B図である。図3は本発明に係る外径加工部の測定装置の斜視図である。図4は本発明に係る外径加工部の測定装置の基準片を部分的に示す分解斜視図である。図5は本発明に係る外径加工部の測定装置の固定手段を部分的に示す図である。図6は本発明に係る外径加工部の測定システムの概略構成を示すブロック図である。図7及び図8は本発明に係る外径加工部の測定方法を示す図である。
【0035】図面において、1は立設配置される主フレームであり、例えば2本の軸1a,1bを平行状に配置した構成である。そして、この主フレーム1の例えば下方端部には、下方端側から順に、下測定子取り付けフレーム2と受けローラフレーム3が、例えば主フレーム1と直交した水平状に固定配置されている。
【0036】また、主フレーム1の上方端部側には、上測定子取り付けフレーム4と押さえローラフレーム5及び位置固定金具6が順に、軸1a,1bに案内されて摺動が自在なように、前記下測定子取り付けフレーム2及び受けローラフレーム3と平行に取り付けられており、主フレーム1の上方端に例えばボルト7a,7bによって取り付けた固定金具8と、前記受けローラフレーム3との間を自在に摺動できるようになっている。
【0037】ここで、本実施例において、図1(a)に示す状態の押さえローラフレーム5の例えば右側部には、測定対象物が後述の基準片12,13の両方に正しく当接しているか否かの判定結果を表示する表示器5Aが設けられている。この表示器5Aは、基準片12,13の両方に測定対象物が当接しているときは点灯し、そうでないときは消灯している。
【0038】また、本実施例において、図1(a)に示す状態の固定金具8の例えば右側部には、測定結果の合否を表示する表示器8Aを設けられており、この表示器8Aは、例えば後述の制御手段50の判定部55Aからの合否判定出力に応じて、「合」ならば緑側のランプが点灯し、「否」ならば赤側のランプが点灯する。
【0039】前記受けローラフレーム3と押さえローラフレーム5は、主フレーム1側にそれぞれ主フレーム1を構成する軸1a,1bの貫通孔3a,5aを設け、反主フレーム1側は例えば2本のアーム3b,5bに分岐した形状である。
【0040】そして、これらアーム3b,5bの対向する面には、それぞれ測定対象物9の外周面を挟んで支承する受けローラ10a,10bと押さえローラ11a,11bが回転自在に枢支されている。加えて、前記主フレーム1側に形成した反主フレーム1側に向いた垂直面3c,5cには、測定対象物9の端面に当接する基準片12,13が設置されている。
【0041】これら基準片12,13は、本実施例では、例えば以下のように構成されている。図4に、基準片12,13を代表して基準片13を示して説明する。基準片13は、金属でなる基準片本体13Aと、この基準片本体13Aの裏面側に設けた例えばプラスチック又はベークライト(商標名)といった絶縁材13Bと、後述の図6に示す制御手段50の端面判定部53に接続された接続線13Zとを有している。
【0042】絶縁材13Bは、基準片本体13Aと押さえローラフレーム5との電気的接続を絶縁するためのものであり、押さえローラフレーム5が金属のように導通材料ではない場合、省略することも可能である。また、基準片本体13Aの裏面側全面に接着剤を塗布して押さえローラフレーム5に対して接着する場合、接着剤が絶縁材として機能するので図示する絶縁材13Bは省略することができる。
【0043】以上のように基準片本体13Aを押さえローラフレーム5に非導通状態で取付けるためにいくつかの手法が考えられるが、本実施例では次の取付手法を採用している。基準片本体13Aには表裏を貫通する孔13Cを形成し、ここにプラスチックなどの絶縁材料でなり、ねじ13Dを螺入可能なねじ孔13Eが形成された絶縁管13Fを挿入する。一方、絶縁材13Bと押さえローラフレーム5には、絶縁管13Fのねじ孔13Eと連通するねじ孔13Gを形成する。
【0044】そして、基準片本体13Aの孔13Cに絶縁管13Fを挿入し、該絶縁管13Fのねじ孔13Eから絶縁材13Bと押さえローラフレーム5のねじ孔13Gに向けてねじ13Dを螺入することで、基準片本体13Aを、絶縁材13Bを介して押さえローラフレーム5に取付けている。
【0045】このようにすれば、基準片本体13Aと押さえローラフレーム5との絶縁は、完全となり、また、容易に基準片本体13Aがずれることがなく、しかも精度よく基準片本体13Aを押さえローラフレーム5に取付けることができる。
【0046】基準片本体13Aと、これと同様に構成された基準片本体12Aとは、接続線13Zによって制御手段50の端面判定部53で、表示器5Aを介して電気的に接続されている。よって、基準片本体13A,12Aは、各々が回路の一極をなした状態となっており、基準片本体13A,12Aに金属管の端面が当接すると、金属管を介して回路が形成され、このときに表示器5Aが点灯するのである。
【0047】下測定子取り付けフレーム2と上測定子取り付けフレーム4は、主フレーム1側にそれぞれ主フレーム1を構成する軸1a,1bの嵌入孔2aと貫通孔4aを設け、反主フレーム1側には、対向配置された例えば2対の測定子14a,14bと15a,15bが設置されている。
【0048】そして、これら測定子14a,14bと15a,15bの内、主フレーム1側の測定子14aと15aは所定の位置に固定配置され、反主フレーム1側の測定子14bと15bは、下測定子取り付けフレーム2、上測定子取り付けフレーム4に設けた溝2b,4bに沿い、それぞれの基準片12,13に対して接離移動が可能なように配置されている。
【0049】16a,16bは上測定子取り付けフレーム4を主フレーム1の所定位置で固定する位置固定ねじであり、図1(b)に示すように、この位置固定ねじ16a,16bの螺締めにより、貫通孔4aに連通するスリット4cを締め付け、位置を固定するようになっている。
【0050】また、17a,17bは位置固定金具6を主フレーム1の所定位置で固定する位置固定ねじであり、前記位置固定ねじ16a,16bと同様に、位置固定ねじ17a,17bの螺締めにより、貫通孔6aに連通するスリット6cを締め付け、位置を固定するようになっている。
【0051】18a,18bは位置固定金具6を貫通して押さえローラフレーム5にねじ込まれたピンであり、これらのピン18a,18bの頭部と位置固定金具6の間に例えばコイルスプリング19a,19bを介設し、位置固定金具6と押さえローラフレーム5を互いに接近する方向に付勢した状態で一体化している。
【0052】20は位置固定金具6と押さえローラフレーム5との間に介設された離反部材であり、本実施例では、例えば図1に示すように、正面視楕円形状のローラ20aを、位置固定金具6と押さえローラフレーム5の当該位置に設けた凹部6b、5dに挿入し、これをハンドル20bによって所要角度回転させることで、位置固定金具6と押さえローラフレーム5との間隔を、前記コイルスプリング19a,19bの付勢力に抗して離反させるものを示している。
【0053】また、上記離反部材20のハンドル20bの軸には、該離反部材20の操作と共に測定子14a,14bと測定子15a,15bとを互いに接近又は離反させる移動機構20Aを設けている。この移動機構20Aは、本実施例では、図5に示すように構成されている。押さえローラフレーム5内部でハンドル20bの軸には、後述する制御手段50の測定子移動部52の駆動出力によって回転することも可能な軸20Aaが同軸で設けられている。
【0054】この軸20Aaには、カム20Abが固定されており、このカム20Abは、その周面に大径部20Acと小径部20Adとが形成されている。本実施例では、例えば大径部20Acは、導通材料が用いられ、その一部に不図示の接続線が接続されている。この接続線は、制御手段50の測定子移動部52に接続している。一方、小径部20Adは、非導通材料を用いている。
【0055】さらに、カム20Abの大径部20Acの一端部と押さえローラフレーム5の内面とには、コイルばね20Aeの各々の端部が係合している。このコイルばね20Aeは、常にカム20Abを図5に示す状態で時計回りに付勢する、つまり自然長で短縮状態のものを使用している。
【0056】そして、押さえローラフレーム5内部でカム20Abの近傍には、接触スイッチ20Afが設けられている。この接触スイッチ20Afは、端子20Agと、この端子20Agと電気的にその一端部が接続し、常にカム20Abに接触するように付勢する板ばね20Ahと、板ばね20Ahの他端部に回動可能に枢支され、導通性材料でなるローラ20Aiとでなる。
【0057】端子20Agは、不図示の接続線を介して測定子移動部52に接続されており、従ってカム20Abの大径部20Acと該端子20Ag及びローラ20Aiとは各々電気回路の一極をなしている。
【0058】図5に示す状態で、ハンドル20b(軸Aa)を、コイルばね20Aeの付勢力に抗して反時計回りに回すことで、位置固定金具6と押さえローラフレーム5との間で正面視楕円形状の長軸側のローラ20aによって、コイルスプリング19a,19bの付勢力に抗して、位置固定金具6と押さえローラフレーム5とが離反した状態となる。
【0059】このとき、カム20Abの大径部20Acとローラ20Aiを介して端子20Agとが接触して回路が形成され、これにより後述するエアー配管22a,22b及びエアー配管23a,23bが測定子移動部52からの信号によって操作され、測定子14a,14bと測定子15a,15bとを互いに離反した状態となる。
【0060】また、ハンドル20b(軸Aa)を、図5に示す状態で時計回りに回すと、位置固定金具6と押さえローラフレーム5との間で正面視楕円形状の短軸側のローラ20aによって、位置固定金具6と押さえローラフレーム5とが接近した状態となる。
【0061】このとき、カム20Abの小径部20Adとローラ20Aiとが接触し、従って回路が切断され、後述するエアー配管22a,22b及びエアー配管23a,23bが測定子移動部52からの信号によって操作され、測定子14a,14bと測定子15a,15bとが互いに接近した状態となる。
【0062】21は例えば前記受けローラ10bの主フレーム1側軸端に取り付けられたロータリーエンコーダであり、受けローラ10bの回転量を電気信号で、後述する制御手段50のローラ駆動部51に出力する。
【0063】22a,22bは測定子14a,14bを出入り動作させるエアー配管、23a,23bは測定子15a,15bを出入り動作させるエアー配管である。これらエアー配管22a,22b及び23a,23bを介して供給される例えば圧縮空気によって測定子14a,14b及び15a,15bは出入り動作し、その出入り動作量は、それぞれ回路24a,24b及び25a,25bによって電気信号に変換され、取り出される。そして、電気信号として取り出されたデータは、図示省略した演算装置で演算処理されて当該部位の外径を求める。
【0064】なお、26は測定子14bの保持金具、27は測定子15bの保持金具、28は測定子15bの移動距離を見る目盛りである。図示省略したが、測定子14bの移動距離を見る目盛りも同様に設けていることは言うまでもない。
【0065】次に、図6を参照して本発明の外径加工部の測定システム(以下、測定システムという)について説明する。測定システムは、上記した測定装置1と、制御手段50とからなる。なお、図6において、測定装置1の構成は、駆動部分のみの構成要素を示しており、これらのうち、制御手段50に接続していない構成要素は、作業者によって行われる。
【0066】制御手段50は、以下の構成となっている。51は、ロータリーエンコーダ21の出力に基づいて、測定対象物9の円周方向位置を演算し、押さえローラ11a,11b及び受けローラ10a,10bを回転制御するローラ駆動部である。
【0067】52は、カム20Abを回転させたり、接触スイッチ20Afからのオンオフ信号に基づいて、エアー配管22a,22b及びエアー配管23a,23bの駆動を制御し、測定子14a,14bと測定子15a,15bとを互いに接近又は離反させる測定子移動部である。
【0068】53は、基準片12,13の両者に対して測定対象物が当接したときにその旨認識し、表示器5Aを点灯させる端面判定部である。54は、測定子14a,14b及び測定子15a,15bの測定信号が記録される記録部である。
【0069】55は、これらローラ駆動部51、測定子移動部52、端面判定部53、記録部54へ制御信号を出力したり、これらに入力された信号や各種情報を演算処理したり、また、予め設定された基準ゲージについての外径情報などを記憶した不図示の基準データ記憶部及び制御プログラムの記憶部(いわゆるROM)を有した制御部である。
【0070】この制御部55内部(厳密にはROMの記憶情報の一部)には、測定子14a,14b及び測定子15a,15bからの測定情報と基準データとを比較して測定結果の合否を判定するプログラムとしての判定部55Aが設けられている。
【0071】56は、例えばキーボード、マウスなどのように制御部55に対して各種の情報を入力する入力部である。57は、例えばディスプレイのように制御部55によって演算処理した結果や測定状況などを表示する表示部57である。
【0072】本実施例に係る測定システムは、上記構成であり、次にこの測定システムを用いて、測定対象物9の端部に設けた加工部の外径を測定する方法について図7及び図8を参照して説明する。図7及び図8において、二重線で囲った手順は制御手段50での処理、単線で囲った手順は測定装置1での作業を示すこととする。
【0073】制御手段50では、図7に示すように、電源を投入すると表示部57に設定画面を表示する処理が行われる(#1)。そして、設定画面では、測定対象物9の品種を、入力部56の例えばマウスを用いて選択し(#2)、決定して、続いて基準ゲージを測定装置1に配置する作業を行う。
【0074】作業者は、測定装置1において、基準ゲージで測定対象物9の測定寸法を確認し(#3)、続いて、位置固定ねじ16a,16b及び17a,17bを緩めて、上測定子取り付けフレーム4と位置固定金具6を受けローラフレーム3側に摺動させ、測定対象物9の基準ゲージを測定子14a,15a及び測定子14b,15bの間に挿入して、基準片12にその先端を当接させて、測定装置1を基準ゲージに合わせる(#4)。
【0075】次に、ハンドル20bを回して押さえローラフレーム5を位置固定金具6から離反させた状態で、位置固定金具6を受けローラフレーム3側に摺動させると、押さえローラフレーム5も一緒に受けローラフレーム3側に摺動する。このとき、上記したように、測定子14a,14bと測定子15a,15bとが互いに離反した状態となっている。
【0076】その後、押さえローラ11a,11bを基準ゲージに当接させ、その位置で位置固定ねじ17a,17bを締め付け、上測定子取り付けフレーム4を摺動させ、基準片13が基準ゲージの先端に当接する位置で位置固定ねじ16a,16bを締め付ける。この状態で、ハンドル20bを元に戻して押さえローラ11a,11bと受けローラ10a,10bとで基準ゲージを挟持する。
【0077】このとき、上記したように、押さえローラフレーム5と位置固定金具6とが接近した状態となると共に、測定子14a,14bと測定子15a,15bとが互いに接近した状態となり、測定子14a,14b及び15a,15bが基準ゲージに当接する(#5)。
【0078】ここで、基準片12,13に基準ゲージの端面が正しく当接している場合、上記したように基準片12、基準ゲージ、基準片13、端面判定部53で回路が形成され、これにより表示器5Aが点灯する(#6でYES)。基準片12,13に基準ゲージの端面が正しく当接していない場合は、表示器5Aが点灯しないので(#6でNO)、再度#5にて、基準ゲージの配置をやり直す。
【0079】本実施例では、#6でYES、つまり基準ゲージの端面が基準片12,13に正しく当接している場合は、次に、制御手段50で、基準ゲージについて外径情報を有した基準データを不図示の記憶部から制御部55へと取り込む(#7)。
【0080】なお厳密には、#7の手順は、#5でハンドル20bを戻したときに、その旨測定子移動部52から制御部55に信号が出力されて実行される手順であるが、本実施例では、作業上、基準ゲージが確実に配置されたことが確認された状態、つまり#6でYESとなったときに行うようにしている。
【0081】この状態で、測定子14b,15bの基準片12,13からの位置合わせと、外径寸法の0点調整を行い、ハンドル20bを回して押さえローラフレーム5を位置固定金具6から離反させ(#8)、測定子14a,14b及び15a,15bを基準ゲージから離反させて、基準ゲージを取り外す。
【0082】以上の作業が終了した後、制御手段50の表示部57では、それまでの設定画面から測定画面に変わる(#9)。この測定画面では、測定状況が連続して時系列で表示され、また、所定範囲を超える結果を測定したときなどにはエラーメッセージを表示する。
【0083】測定対象物9の外径は、以下のようにして測定される。先ず、ハンドル20bを回転させて、押さえローラフレーム5と位置固定金具6とを離反させると共に、測定子14a,14bと測定子15a,15bとを互いに離反させて、測定対象物9の端面を基準片12,13に当接させ、その後、ハンドル20bを元に戻して、押さえローラフレーム5と位置固定金具6とを接近させると共に、測定子14a,14bと測定子15a,15bとを互いに接近させ、押さえローラ11a,11bと受けローラ10a,10bとで測定対象物9を挟持する(#10)。
【0084】このとき、上記したように、測定対象物9が正しい姿勢であるか、又は今この状態で端面に欠陥が無いかを、基準片12,13に測定対象物9が正しく当接しているか否か表示器5Aを見て確認し(#11)、表示器5Aが点灯している場合は(#11でYES)、正しく測定対象物9が配置されているとして#12へ進み、表示器5Aが消灯している場合は(#11でNO)、測定対象物9の配置姿勢が不良であるとして、#10へ戻る。なお、ここでエラーが有る場合には、表示部57でも表示される。
【0085】続いて、#12では、測定子14a,14b及び15a,15bでもって、測定対象物9の外径検査を行う。このとき、例えば測定対象物9が固定の場合は、測定装置1全体を180°以上(本実施例では180°)回転すべく、ローラ駆動部51が押さえローラ11a,11b及び受けローラ10a,10bを駆動制御する。押さえローラ11a,11b及び受けローラ10a,10bの駆動制御は、ロータリーエンコーダ21からの出力信号に基づいて行われる。
【0086】なお、本発明の測定装置1は、測定対象物9を挟んだ対向位置に測定子14a,14b及び15a,15bが位置するので、測定装置1を180°以上回転させれば、これら測定子14a,14b及び15a,15bによって測定対象物9の全周について確実に測定することができる。
【0087】これら測定子14a,14b及び15a,15bにおける変化量を電気信号として、回路24a,24b及び25a,25bを介して記録部54、制御部55に送り、測定対象物9の外径を演算処理する。
【0088】そして、#13では、予め入力部56から設定しておいた角度、例えば15°ピッチで測定した値を、判定情報として採用するので、制御部55ではローラ駆動部51にロータリーエンコーダ21からの出力信号中の回転量情報に基づいて、15°毎に測定値を判定部に供する。また、測定中の連続した測定値は、記録部54に保持されると共に、表示部57に表示されるようになっている。
【0089】#14では、測定装置1が180°回転し、1回の測定が終了したか否かを判断しており、データ記録・表示を行って、測定装置1が180°回転したときには(#14でYES)、レバー20bを回転させて、測定子14a,14b及び測定子15a,15bを互いに離反させて判定を待つ。
【0090】一方、#14で、データ記録・表示を行ってなお180°回転していない場合(#14でNO)は、異常終了として、判定部55Aを介して判定部表示器8Aの赤側のランプを点灯させる。もちろん表示部57にもその旨表示する。
【0091】そして、#14でYES、つまり測定装置1が180°回転したときには、15°毎に選定した測定値が基準範囲内であるか否かが、判定部55Aで判定され(#16)、測定値が範囲内であれば(#16でYES)、制御部55は、測定結果が合格であるとして「合」の意味を示す表示器8Aの緑側のランプを点灯させる(#17)。この後、測定対象物9を取り換えて、上記した手順を繰り返す(#18)。
【0092】一方、測定値が範囲から外れていた場合(#16でNO)、制御部55は、測定結果が不良であるとして「否」の意味を示す表示器8Aの赤側のランプを点灯させる(#19)。このときは、例えば測定対象物9を再配置してもう一度測定してみたり、又は不良として当該測定対象物を処分するといった処理を行う(#20)。
【0093】本実施例では、主フレーム1側に位置する測定子14a,15aは下測定子取り付けフレーム2及び上測定子取り付けフレーム4に固定したものを開示したが、他方の測定子14b,15bと同様に、基準片12,13に対して接離移動が可能なようにしてもよい。
【0094】また、離反部材20も、同様の作用を奏するものであれば、ハンドル20bによってローラ20aを回転させるものでなくても、レバーによってローラ20aと凹部5d,6bとの当接位置を変更するものでもよい。さらに、本実施例では弾性部材として、コイルスプリング19a,19bを示したが、同様の作用を奏するものであれば、弾性ゴム等でもよい。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1に係る外径加工部の測定装置は、異なるサイズの製品の外形寸法を測定することができ、また、複数の指定部分における外形寸法の測定が一度に、しかも連続して行うことができ、さらに、測定時、受けローラ及び押さえローラによって製品の姿勢が安定するので、製品の姿勢不安定に基づく測定誤差がなく、そのうえ、それぞれの基準片が、電気回路の一極をなし、測定対象物が該それぞれの基準片に当接したときに測定対象物を介して回路が形成されているので測定対象物の測定姿勢の確認を行うことができる。
【0096】また、本発明の請求項2に係る外径加工部の測定装置は、請求項1の構成において、それぞれの基準片に測定対象物が当接して回路が形成されたときに、その旨表示する表示器を有したので、簡単な構成で確実に端面の判定を行うことができる。
【0097】また、本発明の請求項3に係る外径加工部の測定装置は、請求項1又は2の構成において、測定対象物の測定結果を表示する表示器を設けたので、測定結果を測定装置の付近にいる作業者に知らせることができ、測定結果を確認したその場で次の測定対象物を配置する作業を行うことができ、作業の効率化が図れる。
【0098】また、本発明の請求項4に係る外径加工部の測定装置は、請求項1〜3のいずれかの構成において、主フレームの他端部側の測定子及び一端部側の測定子を、互いに接近又は離反する方向に移動させる移動機構を設けたので、それぞれの測定子の接近又は離反を操作が簡便となり、また、誤操作による測定子の損傷、測定対象物に疵を付ける、測定ミスなどが発生することを防止することができる。
【0099】また、本発明の請求項5に係る外径加工部の測定装置は、請求項1〜4のいずれかの構成において、位置固定金具と押さえローラフレームとの間に、位置固定金具に対して押さえローラフレームを、付勢力に抗して離反させる離反部材を介設したので、押さえローラフレームと受けローラフレームによる測定対象物の狭持が容易となる。
【0100】また、本発明の請求項6に係る外径加工部の測定装置は、請求項1〜5のいずれかの構成において、受けローラあるいは押さえローラのいずれか一つの回転数を検出するロータリーエンコーダーを設けたので、測定対象物の外周位置を容易に特定することができると共に、例えば外周の所定ピッチごとの測定を行うときに、このロータリーエンコーダーからの押さえ又は受けローラの回転数を検出することで確実となり、より簡便にかつ精度良く測定を行うことができる。
【0101】また、本発明の請求項7に係る外径加工部の測定システムは、請求項1〜6のいずれかの外径加工部の測定装置と、ローラ駆動部、基準データ記憶部、記録部、判定部、表示部、入力部を有した制御手段とを備えたので、測定装置の各作動部を制御することができ、また、それぞれの測定子による測定制御、及び測定値の記録、及び判定を確実に行うことが可能となり、本発明の外径加工部を精度良く駆動させることができ、また、測定結果に誤差が生じたり、操作者によるばらつきが生じたりすることがなくなり、安定した測定結果を簡便に得ることができ、データベースを作成することも可能となる。
【0102】また、本発明の請求項8に係る外径加工部の測定方法は、それぞれの測定子間に基準ゲージを配置し、測定対象物の情報を入力し、基準ゲージについての外径情報を読み出した後に、基準ゲージをそれぞれの測定子間から外し、その後、測定対象物をそれぞれの測定子間に配置し、外径加工部の測定装置を180°以上回転させて測定対象物の外径加工部を測定し、この測定に基づいて合否の判定を行うので、誰が測定作業を行っても、また何度測定を行っても極めて高い確率で同じ結果を得ることができ、すなわち、測定結果の信頼性が高くなる。
【出願人】 【識別番号】592201575
【氏名又は名称】住金マネジメント株式会社
【識別番号】000002118
【氏名又は名称】住友金属工業株式会社
【出願日】 平成11年6月18日(1999.6.18)
【代理人】 【識別番号】100060829
【弁理士】
【氏名又は名称】溝上 満好 (外1名)
【公開番号】 特開2001−4361(P2001−4361A)
【公開日】 平成13年1月12日(2001.1.12)
【出願番号】 特願平11−172191