トップ :: G 物理学 :: G01 測定;試験




【発明の名称】 合成樹脂管外径ゲージ
【発明者】 【氏名】那須 秀之

【要約】 【課題】検査対象の合成樹脂管が、測定温度をも勘案して外径の許容範囲に入っているか否かを即座に判定することができる合成樹脂管外径ゲージを提供する。

【解決手段】相対する側板間の一端が連結された板状体からなり、前記一方の側板11の内面111が、他方の側板12の内面121に対して奥側に向かうに従って次第に接近するような傾斜面111aを有するように形成されており、両側板11,12の内面の少なくとも一方に、測定すべき合成樹脂管の外径の許容範囲121b,121cが、測定温度別に複数付与されている合成樹脂管外径ゲージ1である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 相対する側板間の一端が連結された板状体からなり、前記一方の側板の内面が、他方の側板の内面に対して奥側に向かうに従って次第に接近するような傾斜面を有するように形成されており、両側板の内面の少なくとも一方に、測定すべき合成樹脂管の外径の許容範囲が、測定温度別に複数付与されていることを特徴とする合成樹脂管外径ゲージ。
【請求項2】 長手方向に沿って透明な窓が設けられた筒状体からなり、該筒状体の透明な窓に対応する部分の内面が、一方の端部から他方の端部に向かうにつれて次第に内径が小さくなるような傾斜面を有するように形成されており、前記透明な窓に、測定すべき合成樹脂管の外径の許容範囲が、測定温度別に複数付与されていることを特徴とする合成樹脂管外径ゲージ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂管の外径の許容範囲を測定する合成樹脂管外径ゲージに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、製造した合成樹脂管の外径が許容範囲に入っているか否かを検査する方法としては、検査すべき個々の合成樹脂管の外面にノギスを当ててその外径を測定し、その外径が許容範囲に入っているか否かを別表とつき合わせて判定するのが一般的であった。しかし、この方法では、多数の合成樹脂管の検査方法としては、作業が煩雑な上に時間がかかって検査能率が低いという欠点がある。
【0003】この点に鑑み、例えば、図7に示すように、U字状板状の一方の側板の内面が平行面aとされ、他方の側板の内面が奥側が狭まる傾斜面bを有するように形成されており、一方の側板の平行面aに、目盛りcが付与されているとともに、測定すべき合成樹脂管の外径の許容範囲dが付与されており、検査すべき個々の合成樹脂管に、U字状板押し当てるだけで、その外径の許容範囲dが一目で判定できるような合成樹脂管外径ゲージが提案されている。
【0004】しかしながら、合成樹脂管は温度変化によって体積変化を起こしてその外径が変化するので、この合成樹脂管外径ゲージを用いた場合でも、付与されている外径の許容範囲dは、標準温度(例えば20℃)での外径の許容範囲dにすぎないので、検査をその標準温度にて行う必要があった。又、標準温度から外れた温度にて測定する場合には、合成樹脂管外径ゲージに付与されている外径の許容範囲dに対して一定の補正を加えて判断する必要があるので、検査対象の合成樹脂管が真に外径の許容範囲に入っているか否かを即座に判定することができないという問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のような従来の問題点を解消し、検査対象の合成樹脂管が、測定温度をも勘案して外径の許容範囲に入っているか否かを即座に判定することができる合成樹脂管外径ゲージを提供することを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に記載の発明(本発明1)は、相対する側板間の一端が連結された板状体からなり、前記一方の側板の内面が、他方の側板の内面に対して奥側に向かうに従って次第に接近するような傾斜面を有するように形成されており、両側板の内面の少なくとも一方に、測定すべき合成樹脂管の外径の許容範囲が、測定温度別に複数付与されている合成樹脂管外径ゲージである。
【0007】本願の請求項2に記載の発明(本発明2)は、長手方向に沿って透明な窓が設けられた筒状体からなり、該筒状体の透明な窓に対応する部分の内面が、一方の端部から他方の端部に向かうにつれて次第に内径が小さくなるような傾斜面を有するように形成されており、前記透明な窓に、測定すべき合成樹脂管の外径の許容範囲が、測定温度別に複数付与されている合成樹脂管外径ゲージである。
【0008】本発明において、外径の許容範囲とは、標準外径から許容される範囲内の外径の範囲をいう。本発明において、測定温度別に複数付与される合成樹脂管外径の許容範囲は、測定すべき合成樹脂管の標準外径によっても異なるが、例えば、標準外径が60未満の場合には、15,20,25℃の3段階、60〜90mmの場合には、15℃から25℃まで4℃毎、90〜160mmの場合には、15℃から25℃まで2℃毎、160以上の場合には、15℃から25℃まで1℃毎に設けるのが好ましい。
【0009】
【作用】本発明1の合成樹脂管外径ゲージは、相対する側板間の一端が連結された板状体からなり、前記一方の側板の内面が、他方の側板の内面に対して奥側に向かうに従って次第に接近するような傾斜面を有するように形成されており、両側板の内面の少なくとも一方に、測定すべき合成樹脂管の外径の許容範囲が、測定温度別に複数付与されていることにより、測定すべき合成樹脂管の外面に一方の側板の内面と他方の側板の内面を当接させるようにして、その接触部分の目盛りが付与された当該測定温度における外径の許容範囲内に入っているか否かを即座に読み取ることができる。
【0010】本発明2の合成樹脂管外径ゲージは、長手方向に沿って透明な窓が設けられた筒状体からなり、該筒状体の透明な窓に対応する部分の内面が、一方の端部から他方の端部に向かうにつれて次第に内径が小さくなるような傾斜面を有するように形成されており、前記透明な窓に、測定すべき合成樹脂管の外径の許容範囲が、測定温度別に複数付与されていることにより、その筒状部を大径端部内に測定すべき合成樹脂管の一端部を挿入するようにして、その接触部分の目盛りが付与された当該測定温度における外径の許容範囲内に入っているか否かを即座に読み取ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の合成樹脂管外径ゲージの一例を示す説明図である。図1に示すように、この合成樹脂管外径ゲージ1は、相対する側板11,12間が略U字状をなすように連結された板状体からなる。
【0012】一方の側板11の外面112と他方の側板12の外面122は平行面となるように形成されている。他方の側板12の内面121はその外面122と平行面をなすように形成されている。一方の側板11の内面111は、その中間部分が、その外面112及び他方の側板12の内面121に対して奥側に向かうに従って接近するような傾斜面111aを有するように形成されている。開口側の内面及び奥側の内面は、その外面112及び他方の側板12の内面121に対して平行面111b,111cをなすように形成されている。
【0013】他方の側板12の内面121には、一方の側板11の傾斜面111aに対応する部分に目盛り121aが付与されるとともに、20℃における外径の許容範囲121bと、25℃における外径の許容範囲121cの2種類が付与されている。即ち、この合成樹脂管外径ゲージ1の他方の側板12には、測定すべき合成樹脂管の外径の許容範囲が、測定温度別に複数付与されている。
【0014】次に、図1に示す合成樹脂管外径ゲージ1を用いた合成樹脂管の外径を測定する状態を図2及び図3を参照して説明する。まず、20℃の測定温度にて合成樹脂管の外径がその許容範囲に入っているか否かを判定しようとする場合には、図2に示すように、合成樹脂管4の外面に合成樹脂管外径ゲージ1の略U字状をなす部分を跨がらせるようにして、一方の側板11の内面111と他方の側板12の内面121を当接させる。そして、合成樹脂管4の接触部分の目盛りが20℃における外径の許容範囲121b内に入っている場合には合格と判定する。
【0015】次に、25℃の測定温度にて合成樹脂管の外径がその許容範囲に入っているか否かを判定しようとする場合には、図3に示すように、合成樹脂管4′の外面に合成樹脂管外径ゲージ1の略U字状をなす部分を跨がらせるようにして、一方の側板11の内面111と他方の側板12の内面121を当接させる。そして、合成樹脂管4の接触部分の目盛りが25℃における外径の許容範囲121b内に入っている場合には合格と判定する。
【0016】図4は、本発明の合成樹脂管外径ゲージの別の例を示す説明図である。図4に示すように、この合成樹脂管外径ゲージ2は、相対する側板21,22間が略コ字状をなすように連結された板状体からなる。
【0017】一方の側板21の外面212と他方の側板22の外面222は平行面となるように形成されている。他方の側板22の内面221はその外面222と平行面をなすように形成されている。一方の側板21の内面211は、その中間部分が、その外面212及び他方の側板22の内面221に対して奥側に向かうに従って次第に接近するような傾斜面211aを有するように形成されている。開口側の内面及び奥側の内面は、その外面212及び他方の側板22の内面221に対して平行面211b,211cをなすように形成されている。
【0018】一方の側板21には、傾斜面211aの部分に、目盛り213が付与されるとともに、15℃における外径の許容範囲212aと、20℃における外径の許容範囲212bと、25℃における外径の許容範囲112cの3種類が付与されている。
【0019】又、他方の側板22には、一方の側板21に付与された、15℃における外径の許容範囲の下限値であることを示す59.85(mm)と上限値であることを示す60.06(mm)、20℃における外径の許容範囲の下限値であることを示す59.89(mm)と上限値であることを示す60.11(mm)、25℃における外径の許容範囲の下限値であることを示す59.94(mm)と上限値であることを示す60.16(mm)がそれぞれ付与されている。
【0020】即ち、この合成樹脂管外径ゲージ2の一方の側板21及び他方の側板22には、測定すべき合成樹脂管の外径の許容範囲が、測定温度別に複数付与されている。図4に示す合成樹脂管外径ゲージ2を用いて合成樹脂管の外径を測定する場合にも、図2及び図3を参照して説明した方法に準じて行うことができる。
【0021】図5及び図6は、本発明の合成樹脂管外径ゲージの別の例を示す説明図である。図5に示すように、この例の合成樹脂管外径ゲージ3は、外面が平行面をなす筒状体からなり、その中間部分に、長手方向に沿って透明な窓31が設けられている。図6に示すように、筒状体の透明な窓31に相対する内面は、一方の端部から他方の端部に向かうにつれて次第に内径が小さくなるような傾斜面32を有するように形成されている。
【0022】図5に示すように、透明な窓31には、目盛り311が付与されるとともに、20℃における外径の許容範囲312と、25℃における外径の許容範囲313の2種類が付与されている。従って、この合成樹脂管外径ゲージ3の透明な窓31には、測定すべき合成樹脂管の外径の許容範囲が、測定温度別に複数付与されている。
【0023】この合成樹脂管外径ゲージ2を用いて、20℃の測定温度にて合成樹脂管の外径がその許容範囲に入っているか否かを判定しようとする場合には、その筒状部を大径端部内に測定すべき合成樹脂管の一端部を挿入するようにして、その接触部分の目盛りが20℃における外径の許容範囲312内に入っている場合には合格と判定する。
【0024】又、25℃の測定温度にて合成樹脂管の外径がその許容範囲に入っているか否かを判定しようとする場合には、その筒状部を大径端部内に測定すべき合成樹脂管の一端部を挿入するようにして、その接触部分の目盛りが25℃における外径の許容範囲313内に入っている場合には合格と判定する。
【0025】
【発明の効果】本発明の合成樹脂管外径ゲージは、上記のとおりとされているので、検査対象の合成樹脂管が、測定温度における外径の許容範囲に入っているか否かを即座に判定することができる。
【出願人】 【識別番号】000002174
【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
【出願日】 平成11年6月23日(1999.6.23)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−4304(P2001−4304A)
【公開日】 平成13年1月12日(2001.1.12)
【出願番号】 特願平11−177138