| 【発明の名称】 |
地雷除去用前処理装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】三上 芳一
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| 【要約】 |
【課題】埋設されている地雷をその場で爆発させる地雷除去機で地雷除去作業を行うに際し、当該作業現場の立木等を除去して作業を容易にすることのできる前処理装置を提供する。
【解決手段】走行装置を有する台車から上下左右に回動自在なブーム及びアームを延出させて設け、該アームの先端部に上下回動及び左右傾動可能な機構を設けるとともに、その先に伸縮機構を設けて、該伸縮機構の先端部に複数のセグメントの集合体からなる丸鋸を取り付けた地雷除去用前処理装置。上記丸鋸の他に、地上に切り倒した木等を移動させ、地面をほぼ平らに均すことのできるグラブを設けておくと便利である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行装置を有する台車から上下左右に回動自在なブーム及びアームを延出させて設け、該アームの先端部に上下回動及び左右傾動可能な機構を設けるとともに、その先に伸縮機構を設けて、該伸縮機構の先端部に丸鋸を取り付けたことを特徴とする地雷除去用前処理装置。 【請求項2】 丸鋸が複数のセグメントの集合体からなる請求項1に記載の地雷除去用前処理装置。 【請求項3】 丸鋸を支持する部分が、互いに摺動自在かつ回動不能に嵌合する二重の角パイプ等で伸縮自在に形成されている請求項1又は2に記載の地雷除去用前処理装置。 【請求項4】 丸鋸が二重パイプの外パイプの後端部に取り付けられたモータから伝動される回転動力によって回転する請求項3に記載の地雷除去用前処理装置。 【請求項5】 丸鋸の他に、地上に切り倒した木等を移動させ、地面をほぼ平らに均すことのできるグラブが設けられている請求項1乃至4のいずれかに記載の地雷除去用前処理装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、地雷埋設地帯を移動しつつ、埋設されている地雷をその場で爆発させる地雷除去機で地雷除去作業を行うに際し、当該作業現場の立木等を除去して作業を容易にするための前処理装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】地雷は世界中で1億1千万個以上も埋められており、年間2万4千人が死傷しているといわれている。しかも、地雷の除去数はわずか10万個/年といわれ、世界的に大きな問題となっている。 【0003】地雷には、鉄、プラスチック、木、竹、紙製のものがあり、起爆信管の起爆力は対人地雷では1〜10kgであり、対戦車地雷は10〜200〜800kgである。起爆法は圧力、圧力解放、ワイヤーの張力変化、探知機の電磁波の接近等があり、高級地雷では磁気、音波、電磁波、熱等で起爆するものがある。爆薬の量は、対人地雷では50〜200g程度であり、対戦車地雷では4〜10kg程度といわれている。又、例えばカンボジヤでは99.9%が小形対人地雷で、直径78mm、全重量140g、爆薬量は51gぐらいのもので、圧力起爆式であり、金属弾が飛び出す物もある。 【0004】この種の地雷の除去は、世界的に緊急な課題となっているが、その除去作業には困難な条件が多く、いまだ機械化されていない。このため、現在は、プロッダーと呼ばれる金属棒や金属探知機等で地雷を探し、注意しながら掘り起こして、その後爆破等で処理している。しかしながら、上記金属探知機は、金属破片等にも反応するので効率が悪いとか、プラスチック等で作られた地雷は検知しにくいとかの問題があり、掘起しは危険で能率が悪い等の問題がある。 【0005】本発明者は、上記事情に鑑み、地雷の除去を確実に速やかに行うことのできる地雷除去機を開発し、すでに特許出願している(PCT/JP99/01909)。この装置は、地面を踏み付けながら、爆発する地雷はすべてその場で爆発させるもので、機械力により爆破を行うので、きわめて有効なものであるが、地雷が埋設されている地面には雑草、ブッシュ、立木、竹等が茂っているので、これらを除去しない限り、うまく地雷を除去することができないという問題点がある。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、地雷が埋設されている地雷原の立木等を能率よく除去して、地雷除去機による作業を行うことができるようにすることを課題としている。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、本発明は次のような構成を採用した。すなわち、本発明にかかる前処理装置は、走行装置を有する台車から上下左右に回動自在なブーム及びアームを延出させて設け、該アームの先端部に上下回動及び左右傾動可能な機構を設けるとともに、その先に伸縮機構を設けて、該伸縮機構の先端部に丸鋸を取り付けたことを特徴としている。 【0008】この前処理装置は、丸鋸がブームとアームとによって上下左右に動き、かつ鋸の板面を地面に対して好ましい方向に向け、また鋸の板面に沿って押し出すことができるので、立木、竹、ブッシュ等を無理なく切断することができる。上記丸鋸は複数のセグメントの結合体として形成しており、作業中に地雷が爆発した時には、強力な爆発力を受けたセグメントだけが部分的に破損し、他のセグメントはそのまま残るので、破損したセグメントだけを取り替えることにより、経済的に補修し再使用することができる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1以下の各図は本発明の前処理装置の実施の形態を例示するもので、走行装置2aを備えた台車2のコラム3にブーム5が上下左右に回動自在に支持されている。コラム3の上部6は、縦軸回りに回動自在であり、これを図示を省略した油圧回転装置で回動させることにより、ブーム5の方向を任意に調節することができる。ブーム5の基部は横軸7によって上下方向に回動自在に支持されている。10はブーム5を横方向に回動させるための油圧シリンダ、12はブーム5を上下方向に回動させるための油圧シリンダである。 【0010】ブーム5には左右両側に張出するブラケット15が設けられ、ブーム5の先端部には、丸鋸用のアーム20とグラブ用アーム22の基部がそれぞれ軸21,23によって上下に回動自在に枢着されている。これら丸鋸用のアーム20とグラブ用アーム22の後端部は、前記ブラケット15に基部を枢着した油圧シリンダ26,27のロッドがそれぞれ連結されている。したがって、一方の油圧シリンダ26を伸縮させればアーム20が上下に回動し、他方の油圧シリンダ27を伸縮させればグラブ用アーム22が上下に回動する。 【0011】丸鋸用アームは基部のアーム20と継ぎ部材24及び伸縮(フィード)機構25から構成されている。継ぎ部材24はアーム20に取り付けられたシリンダ33が継ぎ部材のブラケット軸34に連結され、軸32を中心に上下回動する。継ぎ部材24に設けられたブラケット34’の軸に取り付けられたシリンダ37は、伸縮機構25の内側パイプの基部に設けられた軸34aに連結され、伸縮機構25を左右に傾ける。鋸を左右に傾け(ローリング)させ得ることは、太い樹を切る時に有利であり、また、別に出願している耕耘装置(特願平11−244324号)を使用する際地下の大きい木の根を細断して掘削を容易にするために有効である。 【0012】伸縮機構25は、図3に示すように、角型の内側パイプ30と該内側パイプに摺動自在に嵌合する角型の外側パイプ31の二重パイプ構造となっていて、相対回動は不能であるが、伸縮可能である。そして、外側パイプ31と継ぎ部材24のブラケット34bはシリンダ35で連結されている。このシリンダを伸縮させると外側パイプ31が前後に移動する。丸鋸を刃面に沿って押し出して切断すると、鋸刃面に無理がかからない。また、丸鋸軸に地雷探知機をつけると、地面に平行して探査ができるので、探知精度を上げることができる。 【0013】伸縮機構25の外側パイプ31先端部には筒状の軸受け部材42が固着され、丸鋸40の回転軸41がこれに挿通されている。一方、外側パイプの基部には丸鋸回転駆動用のモータ45が取り付けられていて、前記回転軸41の端部に取り付けたプーリ43と前記モータ45の出力軸に設けたプーリ46との間にベルト47が張架されている。この構造は、爆発に際してモータ部の被害を少なくすることと、リーチを長くできる利点がある。 【0014】丸鋸40は図4に示すように放射状に分割された複数(図示例では8個)のセグメント51,…の集合体として構成されている。前記回転軸41にはベース50が取り付けられており、これに概略扇形のセグメント51,…の基部が爆発の力で切れるボルト52,…で取り付けられている。これによって、爆発があった時におけるセグメントの破損は1〜3枚に留め、また本体への影響を少なくしている。 【0015】丸鋸40の外周部には、各セグメント当り2個づつ(1個又は多数でもよい)の超硬チップの刃体55,…がボルトで取り付けられている。また、各セグメント51には爆風が吹き抜けるための穴57,…が穿孔されている。さらに、隣接するセグメント同士が、図5に示すような形状の接合板59,…で互いに結合されていて、爆発に際しては接合板が離れるようになっている。 【0016】つぎに、前記グラブ用アーム22の先端部には丸鋸で切断した木や石塊等を掻き出すグラブボデー60が軸61によって回動自在に取り付けられている。また、グラブ用アーム22にはグラブを前後回動させるシリンダ65が取り付けられ、そのロッドが前記グラブの背面側に設けたブラケット62に連結されている。このシリンダ65を伸縮させればグラブボデー60が軸61を中心に回動する。さらに、図6に示すように、爪部材60a,60aはグラブボデー60にピン63で回動自在に結合され、シリンダ68を伸縮させると爪部材60a,60aの下側が開閉運動をして木や竹等を挟持しするように構成され、爪部材の先端には板60bが取り付けられている。グラブの形状は、これに限らず、木、竹、木の根、石塊、土砂等をうまく所定の方向に移動させることができるものであればよく、板状、櫛状、鍬状、バケット状等適当な形状とすることができる。 【0017】次に、この前処理装置の使用法について説明する。この前処理装置1は、人力による地雷除去又は地雷除去装置によって人や車が安全に立ち入ることができる安全地帯に位置し、まず、グラブアーム22を手元にたたみこみ、丸鋸40の位置方向を定め、丸鋸を回転させつつシリンダ35で送り出し、或いはシリンダ10で鋸を旋回させて、立木、竹、ブッシュ等を根本から切断し、必要なときは地面をほぼ平らに均す。耕耘予定地では大きい木の根を細断して、耕耘しやすくする。次に、丸鋸アームを手元にたたみこみ、グラブを前に出して、切断した立木や転石等を地雷除去作業の邪魔にならない所に移動させ、地面をほぼ平らに均し、次の地雷除去作業ができるように前処理を行う。 【0018】本前処理装置の運転は、モニターカメラ或いはペリスコープ等を備えた離れた安全な装甲台車から無線又は有線でリモートコントロールされる。 【0019】次に、図7、図8は上記前処理装置1で前処理を行った場所の地雷爆破に使用される装置の例を表す。この地雷除去機100は、走行装置としてエンジンで駆動される車輪101,…(前後に1対ずつ設けられている)を備えた走行車体102にコラム105が設けられている。コラム105は、図示を省略した回転装置により水平面内で自在に回転させられるようになっている。 【0020】走行車体102の前部に設けられているコラム105にはベースフレーム107が軸108で取り付けられている。また、ベースフレーム107の下部とコラム105とはベースフレームリフトシリンダ(油圧シリンダ)109によって連結されている。このシリンダ109を伸縮させれば、ベースフレーム107が軸108を中心として上下に回動する。 【0021】前記コラム105の上部にはリフトアーム113が前記軸108によって回動自在に取り付けられている。また、ベースフレーム107には、油圧モータ119によって図1の矢印X方向に回転駆動されるカム115がカム軸117によって回転自在に取り付けられている。前記リフトアーム113の中間部には下向きの突出部材が一体に設けられ、その先端部に前記カム115に係合するカムフォロワ120が取り付けられている。したがって、カム115を回転させるとリフトアーム113が上下に回動する。なお、リフトアーム113とベースフレーム107との間には両者を互いに接近する方向に付勢する付勢バネ104が設けられている。 【0022】前記リフトアーム113の先端にはガイドケーシング121と吊上げ棒122が軸123によって揺動可能に取り付けられている。これにより、下部が地面に着いている状態で前進した時、無理がかからない。吊上げ棒122には水平方向に張出するアーム124が取り付けられ、その両端部に設けた軸125,125がウエイト127,…の長穴127aに遊嵌されている。ウエイト127の前面は前記ガイドケーシング121によって揺動規制されている。 【0023】また、前記リフトアーム113には前記ウエイト127の後部に垂下するガイドケーシングの後部板128が設けられ、これに復帰バネ129が取り付けられている。復帰バネ129は、押え部材129aを介してウエイトの後面を押圧し、該ウエイトの後向きの揺動を規制している。129bは押え部材の前向きの移動を規制するストッパである。 【0024】ウエイト127の下端部には嵌合穴127bが設けられ、これにステム130の上端部が挿入され、ピン131で止められている。ステム130は木、プラスチック、鋼材パイプ等の材料で作られる棒体で、その下端部には地面押圧用のパッド135が取り付けられている。パッドは木,プラスチックで作られるもので、その上面には球面の凹部が設けられ、この凹部に前記ステム130の下端部の球面部が係合している。なお、パッド130にはフック136,136が設けられ、ステム130のフック137,137に輪ゴム138で吊られている。 【0025】なお、上記リフトアーム113とカム115は、図8に示すように複数組(例えば8組)並列に設けられており、各リフトアーム113に前後左右計4個づつのウエイト127が取り付けられているので、リフトアームが8本設けられていると総数32個のパッド135,…で地面を押圧(タッピング)することになる。この場合、多くのリフトロッドが同期して上下動すると、車体102に大きな偏荷重が作用して不安定になるので、図8に示すように、カム115の周期を少しづつずらせて、多くのリフトアームが同時に同じ周期で上下動しないようにしておくのが好ましい。 【0026】車体102の前端部には前記パッド135の状態や地面等を監視するモニター用のテレビカメラ(図示を省略)が設けられている。このカメラで撮像された映像信号は制御装置に送信され、リモートコントロールのために利用される。 【0027】この地雷除去機100の使用に際しては、カム115、油圧モータ119等からなるタッピング駆動装置を作動させて地面のタッピングを行いながら走行車体102を移動させる。この操作はすべてリモートコントロールで行われる。車体の走行経路に地雷が設置されている場合は、このタッピングによって起爆処理される。地雷が爆発すると、ステム130とウエイト127が上向きに吹き上げられるが、ウエイトには長穴の分だけ遊びがあり、しかもこれを吊り上げているリフトアーム113は付勢バネ104の付勢力に抗して上向きに回動することができるので、爆発による衝撃力を逃がすことができる。このため、リフトアームや車体の損傷は生じにくい。なお、爆発によりパッド135、ステム130等は破損するが、これらは消耗品であるから、新しいのもと取り替えればよい。 【0028】この地雷除去機100は、地上を走行しつつ埋設されている地雷を爆破していくものであるから、走行の邪魔になるような立木等があるとうまく地雷除去作業を行うことができない。本発明の前処理装置1は、この問題を解決するもので、これを用いて立木等を除去した場所で上記地雷除去機100による作業を行うことにより、能率よく除去作業を行うことができるのである。 【0029】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明に係る前処理装置は、地中に埋設されている地雷を地雷除去機で爆破させる前に、当該地雷埋設地帯に生えている植物等を除去して、地雷除去を行うことを可能とするものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】397044245 【氏名又は名称】有限会社ロックメイツ
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| 【出願日】 |
平成11年9月27日(1999.9.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083611 【弁理士】 【氏名又は名称】菅原 弘志
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| 【公開番号】 |
特開2001−91200(P2001−91200A) |
| 【公開日】 |
平成13年4月6日(2001.4.6) |
| 【出願番号】 |
特願平11−272025 |
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