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【発明の名称】 超音速のミサイルの前面における圧力及び温度を減少させる方法及び装置
【発明者】 【氏名】カイ・ルンネ

【氏名】ジュリオ・スルリジェス

【要約】 【課題】広い速度領域に対してのみならず、より大きな迎え角に対してもミサイルのノーズを有害な圧力及び温度の影響から保護する方法及び装置を提供する。

【解決手段】超音速のミサイルの前端における圧力及び温度を減少させる方法では、前端に球状マウント4、楕円体状マウント又は水滴状マウントを有するスパイク3が利用される。それによって従来の型と対照的により大きな迎え角に対してもミサイルの鋭敏なノーズ2が有害な圧力と温度の影響から保護される。それ故、前面で極めて高い圧力及び温度値が生ずることなく、より速い超音速で、高い機動性を有するミサイル1を提供することが可能である。ミサイルの抵抗及びそれに伴う推力の必要性は本発明を利用するとき同様に減少せしめられ、それによってミサイルの射程乃至飛行時間は相当に高められる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前端に球状マウント(4)、楕円体状マウント(4a)又は水滴状マウント(4b)を有するスパイク(3)によって、ミサイル(1)の前面(2)にぶつかる空気流の影響を迎え角に依存しないで十分に減少させることを特徴とする超音速のミサイルの前端における圧力及び温度を減少させる方法。
【請求項2】 ミサイル(1)のノーズ(2)に取り付けられたロッド状スパイク(3)が、その前端に、空気流に影響を及ぼすように球状マウント(4)、楕円体状マウント(4a)又は水滴状マウント(4b)を備えることを特徴とする超音速のミサイルの前面における圧力及び温度を減少させる装置。
【請求項3】 マウントの直径(d4)がミサイルの直径(d1)の15乃至30%であることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】 ロッド状スパイク(d3)がマウントの直径(d4)の50乃至20%であることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音速のミサイルの前面における圧力及び温度を減少させる方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ノーズ(Dorns) (スパイク、エアロスパイク)による超音速のミサイルの前面における圧力及び温度の減少は約30年前から利用されている。これに関しては沢山の出版物がある。この利用の既知の例は、ロッキード−マルチン・トライデント(die Lockheed-Martin TRIDENT) 、潜水艦から発射される長距離ミサイルである。
【0003】AIAA95−0737から、一定長さのロッドの長さのとき高速度領域に対して所望の効果を得るために、エアロスパイクの先端にロッドの直径の約3倍の直径を有するプレート形のマウント(Aufsatz)(エアロディスク)を備えることが知られている。
【0004】今日まで、しかし、このようなより速い超音速乃至はマッハ数のミサイルをより大きな迎え角(約10°)で非常に大きな抵抗なしに且つ十分なラム温度なしに飛ばすことは可能ではなかった。それ故ミサイルの機動性は相当に制限される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、広い速度領域に対してのみならず、より大きな迎え角に対してもミサイルのノーズを有害な圧力及び温度の影響から保護する方法及び装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の発明の目的は、本発明により、前端に球状マウント、楕円体状マウント又は水滴状マウントを有するエアロスパイクを利用することによって解決される。
【0007】このような物体(前記マウント)のそばの流れ並びに一般にその周囲の流れを分離することは迎え角に依存しない。それ故前記物体に続くエアロスパイクの周囲の流れに関するその(前記流れの分離の)効果並びにミサイルの前面への流れに関するその(前記エアロスパイクの)効果は十分である。それ故、ミサイルの前面に極端に高い圧力及び温度値が生ずることなく、より速い超音速のときのミサイルのより高度の機動性を有するミサイルを提供することが可能である。抵抗及びそれ故に前記ミサイルの必要な推力は本発明を利用するとき同様に減少せしめられ、それによって前記ミサイルの射程及び飛行時間は相当に高められる。また、本発明は、ミサイル(1)のノーズ(2)に取り付けられたロッド状スパイク(3)が、その前端に、空気流に影響を及ぼすように球状マウント(4)、楕円体状マウント(4a)又は水滴状マウント(4b)を備えることを特徴とする。更に、本発明は、マウントの直径(d4)がミサイルの直径(d1)の15乃至30%であるのが好適である。また、本発明は、ロッド状スパイクの直径(d3)がマウントの直径(d4)の50乃至20%であるのが好適である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の詳細は下位の請求項及び発明の詳細な説明から明らかになる。発明の詳細な説明においては図面に基づいて及びシュリーレン法写真により発明の効果を詳しく説明する。図面において、図1は、本発明の装置の略図である。図2(a)は、楕円体形のマウントを有する本発明の装置の略図、図2(b)は、水滴形の利用されるスパイクマウントを有する本発明の装置の略図である。図3(a)は、迎え角0°のときの従来のプレートを有するスパイクのまわりの流れを示すシュリーレン法写真、図3(b)は、迎え角0°のときの本発明のマウントを有するスパイクのまわりの流れを示すシュリーレン法写真である。図4(a)は、迎え角10°のときの従来のプレートを有するスパイクのまわり流れを示すシュリーレン法写真、図4(b)は、迎え角10°のときの本発明のマウントを有するスパイクのまわり流れを示すシュリーレン法写真である。
【0009】図1は本発明の装置を略図示するものである。ミサイル1の先端に半球状のノーズ(Dom) 2が取付けられており、このノーズはロッド(スパイク)3とマウント4とからなるエアロスパイクに移行している。前記マウントは本発明により少なくとも球形に近似した形状に形成されている。しかし、前記マウントは図2(a),(b)のように楕円体又は水滴状に形成することもできる。エアロスパイクの構造上の詳細及び基本的な作用の仕方は例えば始めに述べた出版物に記載されている。
【0010】本発明の実施の形態及び技術水準との相違に関する説明は図3(a),(b)、図4(a)及び(b)として添附された示差干渉像(インターフェログラム)(Differentialinterferogramme) に従って行われる。この方法はウオラストン・プリズムを利用する。第1のウオラストン・プリズムの光軸に対して45°で偏光せしめられた光線、または周期的な偏光をする光線は同じ強度の2つの可干渉性の部分光線に分裂せしめられ、且つ互いに垂直に偏光せしめられる。部分光線は、位相物体を通して別々の進路に向けられ、その後第2のウォラストン・プリズムで再び一つに集合せしめられ、偏光子を通過した後画像面で干渉せしめられる。この方法によって、密度のグラジエント、即ちガス流内の光学的進路のグラジエントが可視可能にされる。示差干渉法は、量的に評価可能な画像を引き出す、既に古典的な光学的な流体測定技術に属する簡単な方法である。この方法は、関連する文献及び光学的測定方法に関するハンドブックに記載されており、ここでは更に説明をする必要はない。
【0011】図に示す装置において、ミサイルは、約70mmの直径d1を有する。ロッドの直径d3は約5mmであり、約45mmのロッドの長さl2を有する。球状のマウントの直径d3は約17.5mmである。
【0012】図3(a)には、技術水準によるプレート(エアロディスク)を有するスパイクの回りの流れが図示されており、図3(b)には、本発明によって球状マウントを有するスパイクが図示されており、前記2例は迎え角0°の例である。流れの別の挙動に何ら影響を及ぼさない、図3(a)に示すプレートの端部における局部的な膨張及び分離は別にして、流れの挙動の差はここでは認められない。両者の場合プレート乃至は球から計って約2/3のロッド長さにわたり流れの分離が生じている。分離された流れは、プレート乃至球に起因する圧縮衝撃波(Verdichtungsstoss) により生ぜしめられる後方の流れと混ざる。この流れは、半球状ノーズ上の圧力及び温度の意図された減少をもたらす。分離された流れは良く見ることができる密度の変動によってはっきりと知ることができる。
【0013】図4(a)及び図4(b)に、同じマッハ数であるがしかし、迎え角10°の、同じ直径のプレート乃至球を有する同一長さのスパイクのまわりの流れが示されている。図4(a)のプレートと図4(b)の球についてはその周囲の流れに明らかな差が見られる。両者の場合、分離は直ちにおきているが図4(a)の従来のプレートの場合、流れは急速に完全に風下側に(吹降し側)に押し退けられ、風上側のほうへ主に、マッハ線で識別できる半球状ノーズへの完全に外側の流れが生じ、そこで相当の温度及び圧力増加がおきるのに対して、図4(b)の本発明の球状マウントの場合流れの完全に異なる挙動を識別することができる。
【0014】先ず予期したように圧縮衝撃波が生じるが、しかしこれは直ちに膨張波扇(Verduennungsfaecher)によって減力される。膨張波扇の後で球状マウントにおいて分離が生ずる。この分離された流れは、膨張波扇の後の流れと混ざり、風上側及び風下側で生じ、そこで同様に押し退けられる。しかし半球状ノーズ全体は前記流れから衝撃を受け、実際に圧力減少及びそれに伴う抵抗の減少と温度の減少に曝される。
【0015】さしあたり、17−18°のより大きな迎え角のときもここで述べた現象がおきることが明らかになっている。
【0016】同様な効果がスパイクの先端の楕円体物体または水滴状物体について得られる。上記の現象の解釈は本質的に前記物体の前面のまわりの流れが迎え角に依存しないことにある。
【出願人】 【識別番号】500516230
【氏名又は名称】エルエフカー・レンクフルッグケルペルシステム・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
【出願日】 平成12年11月8日(2000.11.8)
【代理人】 【識別番号】100097250
【弁理士】
【氏名又は名称】石戸 久子 (外3名)
【公開番号】 特開2001−174200(P2001−174200A)
【公開日】 平成13年6月29日(2001.6.29)
【出願番号】 特願2000−340998(P2000−340998)