| 【発明の名称】 |
水中航走体の回収装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】木沢 敏夫
【氏名】木村 隆之
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| 【要約】 |
【課題】航走体胴部の軽量化及び強度向上を図れる水中航走体の回収装置を提供する。
【解決手段】航走体胴部10の前端部に分離可能に取り付けた前頭中空体13と、前頭中空体13の内部に収納され且つ内部にガスが供給されることにより前頭中空体13を分離して外方に膨脹する浮袋14と、航走体胴部10の内部に配置され且つガスが充填されたガスボンベ19と、ガスボンベ19のガス吐出口21を浮袋14に接続するガス流路31と、ガスボンベ19の封止栓22を開封する開封器20とを備え、航走体胴部10を均一な径に形成して航走体胴部10の軽量化及び強度向上を図る。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 航走体胴部の前端部に取り付けられた分離可能な前頭中空体と、該前頭中空体に収納され内部にガスが供給されることにより前記前頭中空体を分離して外方に膨脹する浮袋と、前記航走体胴部内に配置され且つガスが充填されたガスボンベと、該ガスボンベのガス吐出口を閉鎖する封止栓と、前記ガスボンベのガス吐出口を浮袋に接続するガス流路と、前記封止栓を開封する開封器とを備えてなることを特徴とする水中航走体の回収装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、水中航走体の回収装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】海底探査等に従来から使用されている回収装置を備えた水中航走体の一例を、図3の一部切断して示した側面図で説明すると、この水中航走体は、前頭部1を流線形にした円筒状の航走体胴部2の後端部3に推進装置4を取り付け、水中を航走することができるようになっている。 【0003】海底探査等に使用した水中航走体を海面近傍まで浮揚させて回収するために、前頭部1に続く航走体胴部2の前部に、細径の筒状部5を設け、該筒状部5の外周に浮袋6を収縮状態で取り付けて収納し、その外側に、周方向を分割して分離可能にした外殻7を装着している。 【0004】そして筒状部5の内部には、火薬等の化学反応によるガス発生源8を設け、筒状部5に連通孔9を穿設している。 【0005】海底探査等に使用した後の水中航走体を回収する際には、遠隔操作によりガス発生源8からガスを発生させると、ガス発生源8からのガスが連通孔9を通って浮袋6の内部に流入し、該浮袋6を膨脹させる。 【0006】浮袋6が膨脹すると、外殻7は浮袋6に押されて分離し、航走体胴部2から脱落する。 【0007】更に、浮袋6は膨脹を続け、図4に示すように浮袋6の浮力により、水中航走体は前頭部1を上にして航走体胴部2が鉛直な状態で水面近くに浮上する。 【0008】水中航走体が浮上した後、前頭部1または航走体胴部2の内部に設けてある図示しない音波発生器から水中に音波を伝播させると、水中航走体が浮上している位置が判明するので、舟艇等を用いて水中航走体を収容することができる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の水中航走体の回収装置は、航走体胴部2に細径の筒状部5を設けてその外周に浮袋6を収納しているので、発射時等のように大きなモーメントが水中航走体に作用する時に、このモーメントに航走体胴部2が耐えるようにするため、筒状部5の板厚を厚くする必要があって、水中航走体の重量が増加する傾向がある。 【0010】図4に示すように水中航走体が浮上した場合、図示しない音波発生器が前頭部1の内部に設けてある機種では、前頭部1が水面の上に露出して水中に音波を伝播させることができなくなり、また、音波発生器が航走体胴部2の前頭部1に近接した位置に設けてある機種では、音波が膨脹した浮袋6に支障されて水面に沿いながら伝播しなくなることがあった。 【0011】本発明は、斯かる実情に鑑み、航走体胴部の軽量化及び強度向上を図れる水中航走体の回収装置を提供することを目的とするものである。 【0012】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明の水中航走体の回収装置では、航走体胴部の前端部に取り付けられた分離可能な前頭中空体と、該前頭中空体に収納され内部にガスが供給されることにより前記前頭中空体を分離して外方に膨脹する浮袋と、前記航走体胴部内に配置され且つガスが充填されたガスボンベと、該ガスボンベのガス吐出口を閉鎖する封止栓と、前記ガスボンベのガス吐出口を浮袋に接続するガス流路と、前記封止栓を開封する開封器とを備えている。 【0013】本発明の水中航走体の回収装置においては、浮袋を航走体胴部の前端部に取り付けられた分離可能な前頭中空体に収納し、航走体胴部を均一な径の形状に形成して航走体胴部の軽量化及び強度向上を図る。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。 【0015】図1及び図2は、本発明の水中航走体の回収装置の実施の形態の一例であって、円筒状の航走体胴部10の前端部内周には、取付リング11が取り付けられており、取付リング11の前面は隔壁12で仕切られ、取付リング11の前端部外周には、航走体胴部10の前端部外形に連続するようにした流線形の前頭中空体13が取り付けられている。 【0016】前頭中空体13は、取付リング11と分離可能にしてあって、前頭中空体13の内部には、収縮状態にした浮袋14が収納されている。 【0017】そして、この浮袋14のガス吹込口15は、隔壁12の反航走体胴部側の中心に突設されている円筒部16に外嵌され、締付リング17で固定されている。 【0018】隔壁12の航走体胴部10側の面には、取付ブロック18が固着されていて、この取付ブロック18の下側には、ガスボンベ19が取り付けられており、取付ブロック18の内部には、開封器20が設けられている。 【0019】ガスボンベ19は、内部に二酸化炭素等の高圧ガスが充填されていて、ガスボンベ19のガス吐出口21は、金属箔等の封止栓22で閉鎖されている。 【0020】そしてガス吐出口21の外周には、取付リング23が密に嵌着されて取付ブロック18の装着孔24に嵌入され、取付リング23を取付ブロック18に固着することにより、ガスボンベ19を取付ブロック18に取り付けている。 【0021】開封器20は、ピストン25と、このピストン25から突設された杆状の突起26と、ガス発生用薬剤27を充填したプラグ28とから成るものである。 【0022】ピストン25は、装着孔24に連通させて取付ブロック18に設けてあるシリンダ29に嵌装されていて、ピストン25に突設されている杆状の突起26は、シリンダ29と装着孔24とを連通させている連通孔30を緩やかに貫通し、封止栓22の直近位置に臨んでいる。 【0023】そしてシリンダ29の側面にはガス流路31の一端が開口していて、ガス流路31は隔壁12を通って、ガス流路31の他端は、円筒部16の中央に開口している。 【0024】プラグ28は、取付ブロック18に嵌着されていて、薬剤27を加熱反応させるためのリード線32が取り付けられており、薬剤27が充填されている箇所は、シリンダ29の反連通孔側に連通している。 【0025】水中航走体を回収する際には、遠隔操作によりリード線32に電流を通電すると、薬剤27が急激に燃焼してガスが発生する。 【0026】この燃焼ガスはシリンダ29に入ってピストン25を押圧し、突起26の端部で封止栓22を突き破って開封する。 【0027】封止栓22が開封されると、ガスボンベ19に充填されている高圧ガスが、ガス吐出口21から噴出し、連通孔30と突起26の外周との間の間隙を通ってシリンダ29に入り、更に、ガス流路31、円筒部16を経て、ガス吹込口15から浮袋14の内部に流入する。 【0028】浮袋14は、流入した高圧ガスによって膨脹し始め、分離可能な前頭中空体13を押し分けて分離脱落させ、更に外方に膨脹する。 【0029】浮袋14が或る程度膨脹して浮力が生ずると、浮袋14と共に航走体胴部10も上昇し始めるようになる。 【0030】この際、航走体胴部10を上昇させ始めるのに必要な浮力が生ずる程度まで浮袋14を膨脹させることができれば、浮袋14と共に航走体胴部10が上昇し始め、水深が浅くなるのに従って浮袋14の周囲の水圧が減少し、浮袋14は更に膨脹するので、航走体胴部10が上昇し始める際には、浮袋14を必要以上に膨脹させないようにしておく。 【0031】浮袋14を膨脹させるのに必要な高圧ガスの量が、1本のガスボンベ19で不足する場合には、複数のガスボンベ19を取付ブロック18に取り付けておく。 【0032】浮袋14の膨脹による浮力で浮袋14と共に航走体胴部10が上昇を続けると、図2に示すように浮袋14は海面に浮上し、航走体胴部10は海面直下で浮袋14に吊り下げられた状態になる。 【0033】これにより、航走体胴部10の内部に設けてある図示しない音波発生器から水中に発せられる音波が、浮袋14に支障されることなく水面に沿って伝播し、水中航走体が浮上している位置が判明するので、舟艇等を用いて水中航走体を確実に回収することができる。 【0034】このように、図1及び図2に示す水中航走体の回収装置においては、浮袋14を航走体胴部10の前端部に取り付けられた前頭中空体13に収納し、航走体胴部10を均一な径の形状に形成しているので、航走体胴部10の軽量化及び強度向上を図ることができる。 【0035】なお、本発明の水中航走体の回収装置は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変更を加え得ることは勿論である。 【0036】 【発明の効果】以上述べたように、本発明の水中航走体の回収装置によれば、下記の種々の優れた効果を奏し得る。 【0037】(1)浮袋を航走体胴部の前端部に取り付けた前頭中空体に収納し、航走体胴部を均一な径の形状に形成しているので、航走体胴部の軽量化及び強度向上を図ることができる。 【0038】(2)航走体胴部が膨張した浮袋に吊り下げられた状態で浮揚するので、航走体胴部に設けられている音波発振器から水中への音波の伝播が浮袋によって阻害されず、水中航走体の位置を確実に把握して水中航走体を容易に収容することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000099 【氏名又は名称】石川島播磨重工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年11月11日(1999.11.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062236 【弁理士】 【氏名又は名称】山田 恒光 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−141400(P2001−141400A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月25日(2001.5.25) |
| 【出願番号】 |
特願平11−321101 |
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