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【発明の名称】 起爆装置
【発明者】 【氏名】高山 和喜

【氏名】永易 伸生

【氏名】大坪 信武

【要約】 【課題】

【解決手段】被覆樹脂を剥ぎ取ったグラスファイバー9をホルダー7に取着の金属製スリーブ8に通し、スリーブ8との接触面全体を接着剤にて固定する。グラスファイバー9はYAGレーザ光発生装置に接続され、火薬室内に導入された先端にアジ化銀ペレット6を接して設け、該ペレット6には黒色火薬5を介して無煙火薬4を配し、YAGレーザ光を用いて起爆する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】高速飛行体発射装置の初期駆動に用いられる火薬の起爆装置であって、レーザ光を用いて起爆させることを特徴とする火薬の起爆装置。
【請求項2】高速飛行体発射装置の初期駆動に用いられる火薬の起爆装置であって、レーザ発生装置と、ホルダーに裸線で通されてホルダーとは接触面全体が接着剤にて固着され、レーザ発生装置で発生したレーザ光を火薬室に導入する光ファイバーとからなることを特徴とする火薬の起爆装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、例えば二段式軽ガス銃のような高速飛行体発射装置の初期駆動に用いられる火薬の起爆装置に関する。
【0002】
【従来技術】この種高速飛行体発射装置の初期駆動には従来、高圧気体と共に火薬が用いられている。火薬の起爆装置としては、電気点火装置によって起爆薬を点火する点火玉が用いられ、一般の発破の初期点火には電気雷管がよく用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】瞬発電気雷管は、通電から着火するまでの着火遅れ時間が2〜3m秒で、バラ付きが大きい。着火遅れ時間のバラ付きが小さい高秒時精度電気雷管でも公差が±0.2m秒である。本発明の第1の目的は、高速飛行体発射装置の初期駆動に用いられる火薬の起爆装置において、レーザ光を用いて起爆することにより着火遅れ時間のバラ付きを小さくしようとするものであり、第2の目的は、第1の目的を達成する高速飛行体発射装置の初期駆動用火薬の起爆装置において、レーザ光を通す光ファイバーの挿入口から発生するガス洩れを防止しようとするものである。
【0004】
【課題の解決手段】請求項1記載の発明は、第1の目的を達成する高速飛行体発射装置の初期駆動用火薬の起爆装置に関するもので、レーザ光を用いて起爆させることを特徴とする。本発明によると、レーザ照射から着火するまでの着火遅れ時間を数m秒、着火遅れ時間のバラ付きの公差を数十μ秒に抑えることができた。
【0005】レーザ光を用いて起爆させるためにレーザ発生装置と、レーザ発生装置で発生したレーザ光を通す光ファイバーが用いられる。請求項2記載の発明は、第2の目的を達成する起爆装置に関するもので、レーザ発生装置と、ホルダーに裸線で通されてホルダーとは接触面全体が接着剤にて固着され、レーザ発生装置で発生したレーザ光を火薬室に導入する光ファイバーとからなることを特徴とする。
【0006】本発明者らの実験によると、樹脂で被覆した光ファイバーを用い、ホルダーに通して光ファイバー挿入口の1か所を接着剤にて固定した状態で起爆したところ、火薬の量によっては光ファイバー挿入口からガス洩れを生ずることがあったが、本発明による場合、ガス洩れを生ずることがなかった。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は、高速飛翔体発射装置としての小型二段式軽ガス銃について示すもので、火薬室1と加速管2は厚さ0.5mmのステンレス製隔膜3で仕切ってある。この隔膜3の静的破断圧力は20MPa±15%である。火薬室1の前側部には、日本油脂株式会社製の無煙火薬4が3〜10g装薬され、その前側には、伝火薬としての黒色火薬5が0.5g、更にその前に点火薬として中国化薬株式会社製のアジ化銀ペレット6が10mg配されている。
【0008】アジ化銀ペレット6は被覆樹脂を剥ぎ取ってホルダー7に取着された金属製のスリーブ8に通し、かつ該スリーブ8と接触面全体がグレースジャパン株式会社製の二液性の接着剤で固定した光ファイバーとしてのフジクラ株式会社製のグラスファイバー9(コア径0.6mm)の先端に接し、グラスファイバー9はトリガ信号を発生するハンディタイプの軽量のYAGレーザ発生装置(図示省略)に接続され、レーザ照射時の出力信号がデジタルストレンジスコープ(図示省略)で検出されるようになっている。
【0009】火薬室1にはまた、圧力変換器10が取付けられ、起爆時における圧力の時間変化を測定できるようになっている。
【0010】
【実施例】無煙火薬4を5g用い、YAGレーザ光(パルス幅7ns、エネルギー25mj)を用いて起爆させた。そしてレーザ照射時の出力信号をデジタルストレンジスコープで検出すると共に、火薬室内の圧力を圧力変換器11で測定した。そして同じ条件でこの実験を3回繰返して行った。このときの最高圧力は71.9±1.1MPaであった。またレーザ照射から着火するまでの時間(着火遅れ時間)t1、最高圧力に到達するまでの時間t2、着火が終了するまでの時間t3はそれぞれ、2835±47μ秒、3758±31μ秒、4648±121μ秒であった。
【0011】図2にレーザ照射時の出力信号と火薬室内の圧力履歴を示す。同図に見られるように、本起爆方法によると、圧力履歴の再現性もよく、着火遅れ時間のバラ付きの公差も少なく、高精度の着火性能を有する。なお、上述の実験では3回共、光ファイバー挿入口からのガス洩れは目視では観察されなかった。
【0012】因みにグラスファイバーを樹脂で被覆したまゝスリーブ8に通し、光ファイバー挿入口を上記と同じ接着剤を用いて固定した場合、無煙火薬4の量が5gを越えると、ガス洩れを生じた。
【0013】
【発明の効果】請求項1記載の発明の高速飛行体発射装置の初期駆動用火薬の起爆装置によると、レーザ起爆により高精度のトリガ信号が得られ、着火遅れ時間のバラ付きも小さく、現象の光学可視化、圧力計測、速度計測等を効率よく簡単に行うことができ、また圧力履歴の再現性もよい。請求項2記載の発明の高速飛行体発射装置の初期駆動用火薬の起爆装置によると、請求項1記載の発明の上述する効果に加え、起爆させたとの点火部後方からのガス洩れを簡単な方法で防止することができ、爆発エネルギーを有効利用することができると共に、着火遅れ時間のバラ付きもより小さくでき、圧力履歴の再現性も向上する。
【出願人】 【識別番号】391038659
【氏名又は名称】中国化薬株式会社
【出願日】 平成11年9月13日(1999.9.13)
【代理人】 【識別番号】100079636
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 晃一
【公開番号】 特開2001−82900(P2001−82900A)
【公開日】 平成13年3月30日(2001.3.30)
【出願番号】 特願平11−258267