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【発明の名称】 射場安全監視装置
【発明者】 【氏名】芹沢 一彦

【要約】 【課題】射場において榴弾砲などの弾が射場安全区域の境界を逸脱しないか映像により昼夜間を問わず監視でき、着弾が定められた領域内に入っているかどうか判断できる射場安全監視装置を得る。

【解決手段】赤外線カメラを付加し、赤外線映像から着弾を自動的に抽出し、この抽出した映像上の着弾点を可視カメラの静止画像上に重ね合わせ表示し、さらに異なる場所から撮影した2台の赤外線カメラ映像で同時刻に抽出した着弾点を三角測量の原理で地図画像上の点として算出し、結果を画像表示および画像出力できる手段で構成する
【特許請求の範囲】
【請求項1】 射場の着弾領域を撮影するように設置され、赤外線映像を撮影する赤外線カメラおよび赤外線レンズと、この赤外線カメラおよび赤外線レンズを屋外環境で使用できるようにするカメラケースで構成される撮像部と、この撮像部を支持し、撮像する方向を調整可能な架台部と、この撮像部と架台部の近傍に置かれ、前記撮像部と架台部の遠隔制御、出力される映像の確認および通信を行うための撮像制御部と、この撮像制御部と通信し、赤外線映像からの着弾の検出と表示、システム操作、システム全体の統括制御をするための監視・操作・記録部とを具備し、着弾が領域内かどうかを判定することを特徴とする射場安全監視装置。
【請求項2】 射場の着弾領域を撮影するように設置され、赤外線映像を撮影する赤外線カメラおよび赤外線レンズと、可視映像を撮影する可視カメラおよび可視レンズと、この赤外線カメラおよび赤外線レンズと可視カメラおよび可視レンズを屋外環境で使用できるようにするカメラケースで構成される撮像部と、この撮像部を支持し、撮像する方向を調整可能な架台部と、この撮像部と架台部の近傍に置かれ撮像部と架台部の遠隔制御、出力される映像の選択と確認および通信を行うための撮像制御部と、この撮像制御部と通信し、赤外線映像からの着弾の検出と可視静止画像上への着弾点表示、システム操作およびシステム全体の統括制御をするための監視・操作・記録部とを具備し、着弾が領域内かどうかを判定し、かつ可視静止画映像上でその位置を確認できることを特徴とする射場安全監視装置。
【請求項3】 可視映像を伝送する画像信号伝送部を撮像制御部に備え、可視映像を受信する画像信号伝送部と赤外線映像と可視映像を2分割あるいはどちらかを選択して出力する画面分割部を監視・操作・記録部に備え、動画可視映像でも状況を監視できるようにしたことを特徴とする請求項2記載の射場安全監視装置。
【請求項4】 射場の着弾領域を撮影する請求項2に記載の撮像部、架台部、撮像制御部を各2式備え、請求項2に記載の監視・操作・記録部に撮影条件を記録した撮影条件ファイルと着弾の時刻とその画像上の位置を記録した着弾位置ファイルを備え、また解析部として静止画として地図を読込むための地図読取部と、この地図と別々の監視・操作・記録部の静止画メモリに記憶されている静止画を読込みモニタ表示する静止画メモリおよびモニタと、この着弾の画像上の位置と撮影条件から三角測量の原理で着弾点を算出する着弾位置算出部と、この着弾位置算出部が出力する着弾位置を読込んだ地図上にプロットするなど解析に関する機器制御をする解析制御部と解析制御部に対し、解析に必要な条件を入力する解析操作部と解析結果をハードコピー出力する画像出力装置を備えたことを特徴とする射場安全監視装置。
【請求項5】 射場の着弾領域を撮影する請求項3に記載の撮像部、架台部、撮像制御部を各2式備え、請求項3に記載の監視・操作・記録部に撮影条件を記録した撮影条件ファイルと着弾の時刻とその画像上の位置を記録した着弾位置ファイルと、着弾検出した赤外線映像に時刻を重ね表示しビデオ記録するためにのビデオタイマーおよびVTRを備え、また解析部として静止画として地図を読込むための地図読取部と、この地図と別々のカメラが捉えた同時刻の着弾時の静止画をVTR再生映像から取り込み、モニタ表示する静止画メモリおよびモニタと、この着弾の画像上の位置と撮影条件から三角測量の原理で着弾点を算出する着弾位置算出部と、この着弾位置算出部が出力する着弾位置を読込んだ地図上にプロットするなど解析に関する機器制御する解析制御部とこの解析制御部に対し、解析に必要な条件を入力する解析操作部と解析結果をハードコピー出力する画像出力装置とを備えたことを特徴とする射場安全監視装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、射場における着弾領域を監視カメラで撮影し、映像から着弾が領域から外れたかどうか、あるいはその着弾の地図上の位置を算出することによって、射場の安全を監視、確認できる射場安全監視装置に関する【0002】
【従来の技術】近年、射場近隣における人為的なミスによる事故の発生の不安などの問題があり、射場の安全監視が重要になってきている。
【0003】射場においてミサイルなどの飛しょう体が射場安全区域の境界を逸脱しないかどうかをモニタする方法としては、飛しょう体自身からの角速度、加速度などをテレメータ信号で電波として受信し、飛しょう位置を表示する方法(特開昭60-38618号公報、特開昭60-89697号公報、特開平04-55700号公報等)や、さらにテレメータ受信データの3次元画像演算により飛しょう体の運動状況の3次元表示により異常を早期に知ることができる方法(特開平09-021599号公報)が考案されている。しかしながら、155mm榴弾砲などの射撃においては、弾にテレメータ装備などは当然なく、一般的には双眼鏡やテレビカメラ等を利用して目視により着弾状況を監視している。
【0004】図9は、従来の射場安全監視装置を示すもので、5は監視映像を撮影する撮像部、6はこの撮像部5を支持し撮影方向を変える架台部、7は上記撮像部5および架台部6の近傍に置かれ制御する撮像制御部、8はこの撮像制御部7の出力する映像および撮像制御部への制御信号を伝送する光ファイバーなどの伝送媒体、9はこの伝送媒体8を介して、上記撮像制御部7と通信し、伝送されてきた映像を表示し、また操作にしたがった遠隔制御信号を出力する監視・操作・記録部である。28は可視映像を撮影する可視カメラ、29はこの可視カメラ28に取付け可視光を集光し結像するための可視レンズ、12はこの可視カメラ28と可視レンズ29を収納し屋外環境で使用可能にするカメラケースで、この可視カメラ28と可視レンズ29およびカメラケース12は上記撮影部5の構成機器である。13は上記撮影部5を支持しながら撮影方向を変える回転台、14は上記回転台13および撮影部5全体を支持する取付部で、回転台13および取付部14は架台部6の構成機器である。15は撮像部5が出力する動画映像を表示するモニタ、31は、上記可視カメラ28および可視レンズ29を遠隔で調整する可視カメラ制御部、17は上記回転台13を遠隔で制御する回転台制御部、18は上記可視カメラ28で撮影した映像を出力し与えられた制御信号を受信する画像・制御信号伝送部、19はこれらモニタ15、可視カメラ制御部31、回転台制御部17および画像・制御信号伝送部18を収納し、収納機器および撮像部5および架台部6に電源を供給する収納ラック、20はこの収納ラックに供給する電源であり、これらモニタ15、可視カメラ制御部31、回転台制御部17、画像・制御信号伝送部18、収納ラック19で撮像制御部7を構成する。21は上記伝送媒体8を介して上記画像・制御信号伝送部18と相互に通信し、撮像部5が出力する映像を受信する画像・制御信号伝送部、23はこの画像・制御信号伝送部21が受信した動画映像を表示するモニタ、24は上記画像・制御信号伝送部21に撮像制御部7への制御信号など制御指令を出力する統括制御部、25はこの統括制御部24へ監視員の操作にしたがい操作指令を出力するシステム操作部、26はこれら画像・制御信号伝送部21、モニタ23、統括制御部24およびシステム操作部25を収納しまた電源を供給する収納ラック、27はこの収納ラック26に供給する電源であり、これら画像・制御信号伝送部21、モニタ23、統括制御部24、システム操作部25および収納ラック26で監視・操作・記録部9を構成する。
【0005】次に、動作について説明する 監視員はシステム操作部25で操作することにより、その内容が統括制御部24で制御情報に変換され、この制御情報は画像・制御信号伝送部21から伝送媒体8を介して画像・制御信号伝送部18に伝えられ、回転台制御部17による回転台13の旋回方向制御、可視カメラ制御部31による可視カメラ28の調整および可視レンズ29のズーム・フォーカスなどの調整ができる。その撮影条件で可視カメラ28は撮影した映像を出力し、その映像は画像・制御信号伝送部18から伝送媒体8を介して画像・制御信号伝送部21に伝えられ、モニタ23に動画として表示でき、監視員は状況を映像で射場着弾領域の着弾状況を監視することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の射場安全監視装置は、以上のような構成であり、映像により状況は監視できるものの、可視映像であるため夜間は状況が監視しにくい課題や着弾が定められた領域内に入っているかどうかわかりにくく実証できないといった課題があった。
【0007】この発明は、このような課題を改善するためになされたもので、赤外線映像から着弾が定められた領域内に入っているかどうかを自動的に検出し、可視映像上に重ね表示したり、複数のカメラが捉えた着弾映像から着弾地点を算出し地図上にプロットすることにより着弾点を明確にすることができる射場安全監視装置を得ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明による射場安全監視装置は、撮像部の可視カメラおよび可視レンズの代りに赤外線カメラおよび赤外線レンズを設け、撮像制御部の可視カメラ制御部の代りに赤外線カメラ制御部を設け、監視・操作・記録部に着弾検出部を追加した構成である。
【0009】また、第2の発明による射場安全監視装置は、撮像部に赤外線カメラおよび赤外線レンズを追加し、撮像制御部に赤外線カメラ制御部と映像切替部を追加し、監視・操作・記録部に着弾検出部と静止画メモリおよびモニタを追加した構成である【0010】第3の発明による射場安全監視装置は、第2の発明による射場安全監視装置の撮像制御部に画像信号伝送部を設け、監視・操作・記録部に画像信号伝送部と画面分割部を設けた構成である【0011】また、第4の発明による射場安全監視装置は、第2の発明による射場安全監視装置の監視・操作・記録部に撮影条件ファイルと着弾位置ファイルを追加し、この機器を追加した第2の発明による射場安全監視装置を2式備え、さらに地図読取部、静止画メモリ、モニタ、着弾位置算出部、解析制御部、解析操作部、画像出力装置、収納ラックで構成される解析部を追加した構成である。
【0012】第5の発明による射場安全監視装置は、第3の発明による射場安全監視装置の監視・操作・記録部に撮影条件ファイルと着弾位置ファイルとビデオタイマーとVTRを追加し、この機器を追加した第3の発明による射場安全監視装置を2式備え、さらに第4の発明による射場安全監視装置の解析部にVTRを備えた構成である。
【0013】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1を示す運用イメージ図である。この実施の形態は、射撃を実施する装備およびその数や着弾領域および周囲の状況、信号の伝送手段など様々であるため、ここでは一般的なものを使用している。図において5〜9は従来装置と同一のものである。1は射場、2はこの射場1の中にある砲弾の着弾領域、3はこの着弾領域2を目標に射撃する射撃装備、4は射撃状況を観測する観測塔で、この観測塔4に撮像部5、架台部6、撮像制御部7が置かれる。
【0014】図2はこの発明の実施の形態1を示すブロック図であり、図1に示す実施の形態の運用イメージ図において5〜9をそれぞれ構成するブロックで表したものである。図において、5〜9、12〜15、17〜21、および23〜27は従来装置と同一のものである。10は赤外線カメラ、11は赤外線レンズ、16は赤外線カメラ制御部、22は着弾検出部である。
【0015】次に、動作について説明する 従来装置と同様に監視員はシステム操作部25で操作することにより、その内容が統括制御部24で制御情報に変換され、この制御情報は画像・制御信号伝送部21から伝送媒体8を介して画像・制御信号伝送部18に伝えられ、回転台制御部17による回転台13の旋回方向制御、赤外線カメラ制御部16による赤外線カメラ10の調整および赤外線レンズ11のズーム・フォーカスなどの調整ができる。その撮影条件で赤外線カメラ10は撮影した映像を出力し、その映像は画像・制御信号伝送部18から伝送媒体8を介して画像・制御信号伝送部21に伝えられ、モニタ23に動画として表示でき、監視員は状況を赤外線映像で射場着弾領域の着弾状況を監視することができる。
【0016】赤外線映像では、物体自身が温度に応じて放射する赤外線を捉えて映像化するため、昼夜を問わず撮影することができ、また温度が高いほど映像の輝度が高く表示されるため、射撃装置3で発射された弾は空気の摩擦熱により高温になり、赤外線映像上では鮮明に映し出すことができ、また着弾後もしばらくは高温のままであるため、着弾地点の確認も可視カメラによる場合に比べ容易である。着弾検出部22では、上記の赤外線映像の特性を利用し、映像の中で設定した輝度より輝度の高い点を抽出する簡単な画像処理により、着弾を抽出することができ、統括制御部24は着弾検出部22が出力する着弾点の画像アドレスをもとに、この着弾点を映像に重ねあわせて十字カーソルまたは着弾を囲む矩形表示で表し、モニタ23に表示することができる。また、操作員がシステム操作部25からあらかじめ着弾すべき領域をモニタ23の映像を見ながら画像上に指定しておけば、統括制御部24で着弾検出部22が出力する着弾点の画像アドレスが設定した領域内かどうかを判断し、警報を表示することが可能である。
【0017】このように、実施の形態1では、昼夜間を問わず着弾の状況が確認でき、自動検出した着弾点をモニタ上に表示し、あらかじめ設定した領域から外れた場合には警報を表示する長所がある。
【0018】ここでは赤外線映像で監視する方法など最も一般的なものを使用して説明したが、実際には監視可能な場所や既設の設備などに応じて様々なものが用いられる。例えば回転台の代りに三脚を使用することや、映像や制御信号を伝送する手段として無線伝送やメタリック線を利用する場合があるが、上記実施例と同様に動作できる。
【0019】実施の形態2.図3はこの発明の実施の形態2を示すブロック図であり、実施の形態1に対して撮像部5に可視カメラ28と可視レンズ29を、撮像制御部7に可視カメラ制御部31と映像切替部30を追加し、監視・操作・記録部9に静止画メモリ32およびモニタ33を追加した構成である【0020】実施の形態2では、赤外線映像を利用して着弾点を検出し、着弾点が画像上で設定した領域を外れたかどうかを判定できることは実施の形態1と同様であるが、実施の形態2では、さらに静止画の可視映像上に着弾点を重ね表示することで、赤外線映像の場合に生じる目視での見え方と異なることによる違和感がなく、直感的に着弾点が正常であるかなど判断しやすい。この動作について説明する撮影領域の設定などは従来装置や実施の形態1と同様に実施されるが、実施の形態2では、可視カメラ28と赤外線カメラ10の光軸は平行になるように取付けられており、原則として可視カメラ28が撮影する視野範囲は、赤外線カメラ10の視野と同じになるように、可視レンズ29のズームおよびフォーカスを調整する。この操作はシステム操作部25により手動で調整する方法と、手動で調整した状態を可視カメラ制御部31に記憶(プリセット登録)しておき、システム操作部25の操作にしたがって再度読み出すことで簡単に調整する方法がある。
【0021】可視カメラ28または赤外線カメラ10が捉えた映像は、映像切替部30により選択でき、選択された映像がモニタ15で確認でき、画像・制御信号伝送部18および21を経て伝送できる。伝送された可視映像は静止画メモリ32に記憶でき、その映像はモニタ33に再生表示できる。赤外線映像は、実施の形態1と同様に着弾検出部22により着弾点が検出できる。統括制御部24は着弾検出部22が出力する着弾点の画像アドレスをもとに、この着弾点を静止画映像に重ねあわせて十字カーソルまたは着弾を囲む矩形表示で表し、モニタ33に表示することができる。また、操作員がシステム操作部25からあらかじめ着弾すべき領域をモニタ23の映像を見ながら画像上に指定しておけば、統括制御部24で着弾検出部22が出力する着弾点の画像アドレスが設定した領域内かどうかを判断し、警報を表示することが可能である。同じ視野で捉えた昼間の可視映像を静止画メモリ32に記憶しておき、夜間の監視において利用することも可能である。
【0022】このように実施の形態2では、昼間に捉えた可視映像に重ねあわせて着弾点を表示する方法により、実際の着弾点がどこであるか認識しやすい長所がある。
【0023】実施の形態3.図4はこの発明の実施の形態3を示すブロック図であり、実施の形態2に対して撮像制御部7に画像信号伝送部34を追加し、この画像伝送部34に光ファイバーなどの伝送媒体35を接続し、監視・操作・記録部9にこの伝送媒体35に接続する画像信号伝送部36とこの画像信号伝送部36および着弾検出部22の後段に画面分割部37を接続した構成である。
【0024】実施の形態3では、赤外線映像を利用して着弾点を検出し、着弾点が画像上で設定した領域を外れたかどうかを判定できること、および静止画の可視映像上に着弾点を重ね表示することは実施の形態2と同様であるが、実施の形態3では、さらに可視あるいは赤外線の動画像のどちらか一方、または可視および赤外線の動画像の分割画像をモニタに表示できるため、昼間の監視においては、着弾の状況がよりわかりやすい。この動作について説明する。撮影領域の設定などは従来装置や実施の形態1と同様に実施され、可視映像の視野調整や可視静止画像の記憶や表示、および可視静止画像上への着弾点の重ね表示は実施の形態2と同様に実施される。実施の形態3では、可視カメラ28が出力する可視画像が画像信号部34に入力され、伝送媒体35により画像信号伝送部36に伝送され、同等の可視映像が出力される。
【0025】この画像信号伝送部36が出力する動画の可視映像と着弾検出部22が出力する着弾点を示す十字カーソル等を重ねた動画の赤外線映像は画面分割部37に入力され、画面分割部37はこの可視映像あるいは赤外線の動画像のどちらか一方、または可視および赤外線の動画像の分割画像を出力し、この画面分割部37の出力映像はモニタ23で再生表示される。どの映像を出力するかは、監視員がシステム操作部25で選択でき、統括制御部24の制御信号が画面分割部37に伝えられて制御される。
【0026】このように実施の形態3では、可視映像あるいは赤外線の動画像のどちらか一方、または可視および赤外線の動画像の分割映像で監視できるため、着弾状況がよりわかりやすい長所がある。
【0027】実施の形態4.図5はこの発明の実施の形態4を示すブロック図であり、実施の形態2に対して同じ撮像部5a、5b、同じ架台部6a、6b、同じ撮像制御部7a、7b、また撮影条件ファイル38a、38bと着弾位置ファイル39a、39bを追加した監視・操作・記録部9a、9b、さらに地図読取部43、静止画メモリ45、モニタ46、着弾位置算出部47、解析制御部48、解析操作部49、画像出力装置50、収納ラック51、収納ラックに供給する電源52で構成される解析部42を追加した構成である。
【0028】実施の形態4では、赤外線映像を利用して着弾点を検出し、着弾点が画像上で設定した領域を外れたかどうかを判定できること、および静止画の可視映像上に着弾点を重ね表示することが2組の構成機器それぞれで実施できることは実施の形態2と同様であるが、実施の形態4では、さらに、同時刻に別々の角度から撮影した赤外線画像から検出した着弾点の位置と撮影条件から三角測量の原理で着弾点を算出し、読込んだ地図上に着弾点をプロットしたり、この着弾点をプロットした地図や着弾点を記録した静止画像など解析結果をハードコピー出力することができるため、画像だけからでは判断しづらい着弾の位置を地図上の位置として捉えることができる。
【0029】この動作について説明する。撮影領域の設定などは従来装置や実施の形態1と同様に実施され、可視映像の視野調整や可視静止画像の記憶や表示、および可視静止画像上への着弾点の重ね表示は実施の形態2と同様に実施される。ただし、実施の形態4では、2組の撮像部5a、5b、架台部6a、6b、撮像制御部7a、7bがあり、別々に撮影されるが、できるだけ撮影領域が重なるように視野を調整する。それぞれの撮像部5a、5bで撮影された映像は、監視・操作・記録部9a、9b内で実施の形態2と同様に着弾抽出部22で検出され、その結果が静止画メモリ40に記憶された同一視野の可視静止画に重ね合わされてモニタ41に表示される。このとき、統括制御部24は、そのときの撮像部5aの撮影条件、すなわち視野角、視野方向、撮像部の設置位置を撮影条件ファイル38aとして記憶し、また検出したひとつあるいは複数の着弾点の画像上の座標とその対応する検出時刻を着弾位置ファイル39aとして記憶する。
【0030】撮像部5bの撮影条件も同様に撮影条件ファイル38bとし、その条件で検出した着弾点の座標と時刻が着弾位置ファイル39bとして監視・操作・記録部9bに記憶される。解析部42では、地図読取部43から地図を読取り静止画メモリ45に記憶しモニタ46に表示する。解析制御部48は、撮影条件ファイル38a、38bを読取り、撮像部5a、5bの位置と視野の方向を静止画メモリ45の地図画像上に重ね書きしモニタ46に表示した地図上に表示することができる。
【0031】次に、解析制御部48は、静止画メモリ40a、40bより可視静止画データを読取り、さらに着弾位置ファイル39a、39bを読出し、同じ時刻に対応する着弾点に対して同じ番号を付けて可視静止画データに重ね書きし、静止画メモリ45に記憶しモニタ46に表示する。着弾位置算出部47は、撮影条件ファイル38a、38bから読出した撮影条件と同じ時刻の着弾点の画像上の位置座標から視野中心線と着弾点の視線方向のずれ角をもとに、三角測量の方法で、対応する地図データ上の点を求め、地図画像上にプロットする。着弾位置算出部47はこれを着弾点の数繰り返すことができる。画像出力部50ではこの結果を重ね表示した静止画メモリ45に記憶され、モニタ46に表示される画像をそのまま出力することができる。また、解析の操作や必要に応じての数値入力は解析操作部49から指示することができる。
【0032】画像出力部50が出力する結果の一例を、図6に示す。この画像出力部50が出力する画像53は、地図画像54と2つの撮像部5a、5bで撮影された静止画55a、55bからなる。地図画像54には、撮像部5a、5bのカメラ位置56a、56bと視野の中心線の方向57a,57bが表示されている。静止画55a,55bには、同時刻に検出された画像上の着弾点58a、58bが同じ記号を付けて表示される。地図画像上にはこの着弾点58a、58bから算出された着弾点の位置59が表示される。同様にして画像上の着弾点60a、60bから算出した地図画像上の着弾点の位置61が求められ、全部の着弾点を囲む包括線62を地図画像54に表示している。地図画像54には、補助的な情報として等高線63や地図座標64、地図座標線65などが、静止画55a、55bには、補助的な情報として視野の中心線66a、66bなどが表示されている。
【0033】次に、着弾位置算出部47の三角測量を利用した2次元地図上の着弾点算出方法を図7に示す。撮像部5a、5bのカメラ位置55a、55bを2次元座標(x1、y1)、(x2、y2)でそれぞれ表し、視野の中心線の方向57a,57bのX軸とのなす角をθ1、θ2で表す。また、画像上の着弾点の視野中心からの水平方向のずれをθ1x、θ2xとすると、2次元地図上の着弾点69は、三角測量の原理によりカメラ位置55aからX軸とのなす角(θ1+θ1x)で伸ばした直線とカメラ位置55bからX軸とのなす角(θ2+θ2x)で伸ばした直線の交点座標となる。この2次元地図上の着弾点69の座標を(x,y)とすると、直線の交点を求める次の式で表すことができる。
【0034】
【数1】

【0035】ここで、カメラ位置55a、55b、すなわちx1、y1、x2、y2と視野の中心線の方向57a,57bのX軸とのなす角θ1、θ2は撮影条件ファイル38a、38bから読出し、画像上の着弾点の視野中心からの水平方向のずれθ1x、θ2xは、撮影条件ファイル38a、38bの中の撮影視野角より単位画素あたりの視野角を求め、さらに着弾位置ファイル39a、39bの中の着弾点の画像アドレスから中心からの水平方向のずれ画素数を求め、その積から簡単に求めることができる。
【0036】このように実施の形態4では、同時刻に別々の角度から撮影した赤外線画像から検出した着弾点の位置と撮影条件から三角測量の原理で画像だけからでは判断しづらい着弾の位置、たとえば着弾領域の起伏の変化が大きい場合や、空中で破裂する弾を対象とする場合でも地図上の位置として捉えることができる長所がある。
【0037】実施の形態5.図8はこの発明の実施の形態5を示すブロック図であり、実施の形態3に対して同じ撮像部5a、5b、同じ架台部6a、6b、同じ撮像制御部7a、7b、また撮影条件ファイル38a、38bと着弾位置ファイル39a、39bとビデオタイマー70a、70bとVTR71a、71bを追加した監視・操作・記録部9a、9b、さらに実施の形態4の解析部に対してVTR44を追加した解析部42で構成される。
【0038】実施の形態5では、赤外線映像を利用して着弾点を検出し、着弾点が画像上で設定した領域を外れたかどうかを判定できること、静止画の可視映像上に着弾点を重ね表示すること、および可視映像、赤外線映像のどちらかまたはその分割映像で状況がモニタで監視できることが2組の構成機器それぞれで実施できることは実施の形態3と同様であり、さらに、同時刻に別々の角度から撮影した赤外線画像から検出した着弾点の位置と撮影条件から三角測量の原理で着弾点を算出し、読込んだ地図上に着弾点をプロットしたり、この着弾点をプロットした地図や着弾点を記録した静止画像など解析結果をハードコピー出力することができることは実施の形態4と同等であり、実施の形態5では、さらに、撮影時刻を重ね合わせた赤外線映像をVTR記録でき、このVTR映像と撮影条件および監視員が入力するVTR映像上の着弾点の位置から地図画像上の着弾点を求めることができるため、自動検出できなかった着弾や、ほぼ同時刻に着弾したため対応付けが自動では難しい別々の弾の着弾に対しても地図上の位置を算出することができる。
【0039】この動作について説明する。撮影領域の設定などは従来装置や実施の形態1と同様に実施され、可視映像の視野調整や可視静止画像の記憶や表示、可視静止画像上への着弾点の重ね表示、および可視映像、赤外線映像のどちらかまたはその分割映像のモニタ表示は実施の形態3と同様に実施される。また、実施の形態4と同様に、2組の撮像部5a、5b、架台部6a、6b、撮像制御部7a、7bがあり、別々に撮影されるが、できるだけ撮影領域が重なるように視野を調整し、監視・操作・記録部9a、9b内に、そのときの撮像部5a、5bの撮影条件、すなわち視野角、視野方向、撮像部の設置位置を撮影条件ファイル38a、38bとして記憶し、また検出したひとつあるいは複数の着弾点の画像上の座標とその対応する検出時刻を着弾位置ファイル39a、39bとして記憶する。
【0040】さらに、赤外線映像は、ビデオタイマー70a、70bで1/100秒単位程度までの撮影時刻が重ね表示され、VTR71a、71bに記録される。解析部42では、地図読取部43から地図を読取り静止画メモリ45に記憶しモニタ46に表示する。解析制御部48は、撮影条件ファイル38a、38bを読取り、撮像部5a、5bの位置と視野の方向を静止画メモリ45の地図画像上に重ね書きしモニタ46に表示した地図上に表示することができる。
【0041】次に、解析制御部48は、静止画メモリ40a、40bより可視静止画データを読取り、さらに着弾位置ファイル39a、39bを読出し、同じ時刻に対応する着弾点に対して同じ番号を付けて可視静止画データに重ね書きし、静止画メモリ45に記憶しモニタ46に表示する。着弾位置算出部47は、撮影条件ファイル38a、38bから読出した撮影条件と同じ時刻の着弾点の画像上の位置座標から視野中心線と着弾点の視線方向のずれ角をもとに、三角測量の方法で、対応する地図データ上の点を求め、地図画像上にプロットする。着弾位置算出部47はこれを着弾点の数繰り返すことができる。
【0042】さらに、VTR71aで記録した赤外線映像を再生し、モニタ46を見ながら着弾検出ができなかった着弾の映像を静止画として同様に静止画メモリ45に記憶し、解析操作部49より静止画像上の着弾を指定し、次にVTR71bで記録した赤外線映像を再生し、モニタ46を見ながら同時刻の映像を静止画として同様に静止画メモリ45に記憶し、解析操作部49より静止画像上の着弾を指定する。着弾位置算出部47は、この指定された2つの画像上の着弾の位置から同じ三角測量の方法で、対応する地図データ上の点を求め、地図画像上にプロットする。画像出力部50ではこの結果を重ね表示した静止画メモリ45に記憶され、モニタ46に表示される画像をそのまま出力することができる。
【0043】このように実施の形態5では、VTR映像上の着弾点の位置から地図画像上の着弾点を求めることができるため、自動検出できなかった着弾や、ほぼ同時刻に着弾したため2つの画像上に映し出された複数の着弾のどれとどれが同じ弾に対応するのか対応付けが自動では難しい場合でも、着弾の瞬間をVTRで再生することで識別できるため、ほぼ同時刻の着弾に対しても地図上の位置を算出することができる長所がある。
【0044】以上のように実施の形態4、5においては、着弾点を赤外線映像から検出する手段として、それぞれ実施の形態2、3の手段を用いて説明したが、これらを逆に組合せて実施の形態3、2の手段を用いたり、可視映像を使用しない実施の形態1の手段としても実施できることは明白である【0045】
【発明の効果】第1の発明によれば赤外線映像により昼夜間を問わず着弾の状況が確認でき、簡単な画像処理であらかじめ設定した領域から外れた場合には警報を表示できる効果がある。
【0046】また、第2の発明によれば 昼間に捉えた可視映像に重ねあわせて着弾点を表示する方法により、実際の着弾点がどこであるか認識しやすい長所がある。
【0047】第3の発明によれば可視映像あるいは赤外線の動画像のどちらか一方、または可視および赤外線の動画像の分割映像で監視できるため、着弾状況がよりわかりやすい長所がある。
【0048】また、第4の発明によれば 同時刻に別々の角度から撮影した赤外線画像から検出した着弾点の位置と撮影条件から三角測量の原理で画像だけからでは判断しづらい着弾の位置でも地図上の位置として捉えることができる長所がある。
【0049】第5の発明によれば 自動検出できなかった着弾や、ほぼ同時刻に着弾したため対応付けが自動では難しい別々の弾の着弾に対しても地図上の位置を算出することができる長所がある。
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【出願日】 平成12年1月5日(2000.1.5)
【代理人】 【識別番号】100102439
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 金雄 (外1名)
【公開番号】 特開2001−194092(P2001−194092A)
【公開日】 平成13年7月17日(2001.7.17)
【出願番号】 特願2000−433(P2000−433)