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【発明の名称】 誘導飛しょう体
【発明者】 【氏名】岩松 和之

【要約】 【課題】従来、機体形状が軸対称ではなくスキッドトゥーターン方式の旋回では所要の旋回能力が得られない誘導飛しょう体は、バンクトゥーターン方式で旋回を行い、目標との会合まで誘導飛しょうしていた。しかしバンクトゥーターン方式では、旋回時に機体をバンクさせ、最大揚力発生面を旋回方向に向ける必要があるため、バンクする必要のないスキッドトゥーターン方式に比べ、応答性に劣る面があった。

【解決手段】この発明は、目標に接近した段階で、機体の揚抗比を減少しバンクトゥーターン方式による旋回を必要としない機体形状にしたうえで、旋回方式をバンクトゥーターン方式からスキッドトゥーターン方式に切り替え、目標近傍での誘導飛しょう体の応答性の向上を図るものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 目標物体との相対距離、相対速度等の目標情報を得る目標捕捉装置と、この捕捉装置から出力される上記目標情報をもとに誘導飛しょう体が目標物体に会合できるように加速度指令を出力する加速度指令計算回路と、誘導飛しょう体の加速度を検出する機体加速度センサと、上記誘導飛しょう体の角速度を検出する機体角速度センサと、上記機体加速度センサ出力と上記機体角速度センサ出力と上記加速度指令計算回路出力をもとにバンクトゥーターン方式により旋回加速度を発生させるための舵角指令を操舵装置へ出力するバンクトゥーターン方式オートパイロットと、上記舵角指令に基づき翼を制御する操舵装置と、上記操舵装置に機械的に結合され可動する翼から構成される誘導飛しょう体において、スキッドトゥーターン方式により旋回加速度を発生させる舵角指令を出力するスキッドトゥーターン方式オートパイロットと、上記バンクトゥーターン方式オートパイロットからスキッドトゥーターン方式オートパイロットに切り替える旋回方式切替え回路と、上記旋回方式切り替え回路からの旋回方式切り替え指令に合わせて機体の揚抗比を減少する揚抗比制御装置と、上記目標捕捉装置からの相対距離、相対速度等の目標情報から目標と誘導飛しょう体が会合するまでの誘導経路上で上記旋回方式切り替え回路による旋回方式の切替え及び上記揚抗比制御装置による揚抗比の減少を行うことを特徴とする誘導飛しょう体。
【請求項2】 推進装置の燃焼圧力を検出する圧力センサを付加し、圧力センサにて測定された燃焼圧力が、旋回方式切り替え回路に予め設定した圧力となったとき、バンクトゥーターン方式からスキッドトゥーターン方式への旋回方式切り替え及び揚抗比の減少を行うことを特徴とした上記請求項1に記載の誘導飛しょう体。
【請求項3】 機体加速度を検出する機体加速度センサにて測定された機体加速度を使用し、機体加速度センサにて測定された加速度が、予め旋回方式切り替え回路に設定した加速度となったとき、バンクトゥーターン方式からスキッドトゥーターン方式への旋回方式切り替え及び揚抗比の減少を行うことを特徴とした上記請求項1に記載の誘導飛しょう体。
【請求項4】 会合時間計算回路で計算された会合までの時間、圧力センサにて測定された推進装置の燃焼圧力、機体加速度センサにて測定された機体加速度の3条件を使用し、予め旋回方式切り替え回路に設定した会合時間、燃焼圧力、機体加速度の条件のうち1条件が成立したとき、バンクトゥーターン方式からスキッドトゥーターン方式への旋回方式切り替え及び揚抗比の減少を行うことを特徴とした上記請求項1に記載の誘導飛しょう体。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は目標物体に向かって飛しょうする誘導飛しょう体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】誘導飛しょう体は、揚力等の空気力を利用して目標情報をもとに旋回加速度を発生し、軌道を修正し目標方向へ誘導する。この空気力による旋回加速度を発生する方法として、一般にバンクトゥーターン方式による旋回とスキッドトゥーターン方式による旋回が用いられる。
【0003】スキッドトゥーターン方式は、主に軸対称な形状を有する飛しょう体、揚抗比(揚力と抗力の比)の小さい飛しょう体で用いられる旋回方式で、発生する揚力は機軸に対して全方向同じであるため旋回時に機体をバンクさせる必要はなく、任意の方向に自由に旋回加速度を発生できるためバンクトゥーターン制御に比べ、応答性がよい。
【0004】バンクトゥーターン方式は、主に航空機等で多く用いられる旋回方式で、旋回時は機体を旋回方向にバンクさせる必要がある。バンクトゥーターン方式を用いる誘導飛しょう体は、射程を延伸するため機体の揚抗比(揚力と抗力の比)を大きくとって揚力を稼ぐ機体形状をもつ誘導飛しょう体、空気中の酸素を利用して燃焼を行う空気吸い込み式推進装置を有する誘導飛しょう体等である。これらの誘導飛しょう体でバンクトゥーターン方式による旋回が用いられるのは、機体形状が軸対称ではなくスキッドトゥーターン方式の旋回では所要の旋回能力が得られないことが大きな理由である。例えば、翼面積を大きくし偏平な機体形状である場合、あるいは空気吸い込み式推進装置において空気吸い込み口が機体下面に取付けられている場合が考えられる。また、空気吸い込み式推進装置を用いている場合、常に一定量の空気が推進装置内部に流入しないと安定的に燃焼できないという問題もあり、機体に対する旋回方向が限定できるバンクトゥーターン方式が有効である。ただし、旋回時に機体をバンクさせ、最大揚力発生面を旋回方向に向ける必要があるため、バンクする必要のないスキッドトゥーターン方式に比べ、応答性に劣る面がある。図6及び図7によってバンクトゥーターン方式及びスキッドトゥーターン方式による誘導飛しょう体の旋回方法について説明する。
【0005】図6はバンクトゥーターン制御を行う従来の飛しょう体の旋回過程を示した図であり、1は誘導飛しょう体、Acは加速度指令、Lmaxは最大揚力、Φはバンク角である。
【0006】加速度指令Acを受けた飛しょう体1は、機体をΦだけバンクさせ、最大揚力Lmaxを出せる面を加速度指令方向に向ける。最大揚力発生面を加速度指令方向に合わせた後、加速度指令方向に加速度指令Acを出すことで機体を旋回させる。
【0007】図7はスキッドトゥーターン制御を行う従来の飛しょう体の旋回過程を示した図であり、1は誘導飛しょう体、Acは加速度指令、Lmaxは最大揚力である。
【0008】加速度指令Acを受けた誘導飛しょう体1は、加速度指令方向に加速度指令Acを出すことで機体を旋回させる。
【0009】ここで、図8によって従来のバンクトゥーターン方式のみで飛しょうする誘導飛しょう体について説明する。図8において1は誘導飛しょう体、2は目標物体、3はバンクトゥーターン方式で旋回を行う期間である。Pm0は発射時の誘導飛しょう体1の位置、Pt0は発射時の目標物体2の位置、Pfは目標物体2との会合点である。
【0010】上記構成において、点Pm0で発射された誘導飛しょう体1は目標物体2に向かって誘導飛しょうする。期間3の間、誘導により旋回が必要となった場合はバンクトゥーターン方式により旋回し、会合点Pfにて目標物体2と会合する。
【0011】次に図9を用いて上記実施の形態の動作を説明する。図9は誘導飛しょう体の構成図である。5は目標捕捉装置、6は加速度指令計算回路、7はバンクトゥーターンオートパイロット、8は操舵装置、9は翼、10は機体、11は機体加速度センサ、機体角速度センサである。
【0012】図9において目標捕捉装置5からの目標情報を入力された加速度指令計算回路6は誘導飛しょう体1を目標物体2に会合させるために必要な誘導加速度指令を出力する。
【0013】この誘導加速度指令及び機体加速度センサ、機体角速度センサ11の出力を入力されたバンクトゥーターンオートパイロット7は誘導加速度指令と機体加速度センサ、機体角速度センサ11の出力とを比較し、最大揚力発生面を誘導加速度指令方向に向けるため、機体10をバンクさせる舵角指令を出力する。
【0014】この舵角指令を受けて、操舵装置8は舵角指令に従い機体10の最大揚力面を誘導加速度指令方向に向けるように翼9を操舵し、バンク角を制御する。
【0015】翼9の操舵によって誘導加速度指令方向へ機体10の最大揚力面を向けた後、バンクトゥーターンオートパイロット7は誘導加速度指令方向に加速度を出すための舵角指令を出力する。
【0016】この舵角指令を受けて、操舵装置8は舵角指令に従い翼9を操舵し、目標へ誘導する。図1のバンクトゥーターン方式により旋回を行う期間3では、上記の動作で機体10を制御し、必要な軌道修正を行って誘導飛しょう体1を目標物体2へ誘導していく。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】従来、機体形状が軸対称ではなくスキッドトゥーターン方式の旋回では所要の旋回能力が得られない誘導飛しょう体は、バンクトゥーターン方式で旋回を行い、目標との会合まで誘導飛しょうしていた。しかし、バンクトゥーターン方式では、旋回時に機体をバンクさせ、最大揚力発生面を旋回方向に向ける必要があるため、バンクする必要のないスキッドトゥーターン方式に比べ、応答性に劣る面があった。
【0018】この発明は上記のような課題を解決し、従来のバンクトゥーターン方式のみで旋回する誘導飛しょう体と比較して、目標に接近した際の応答性を向上し、より無駄なく射程を延伸できる誘導飛しょう体を得ることを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る誘導飛しょう体は、バンクトゥーターン方式による旋回が必要な誘導飛しょう体において、目標に接近した際の応答性向上を図るため、目標捕捉装置からの目標情報からリアルタイムに計算した目標と誘導飛しょう体との会合するまでの経路上で、旋回方式切り替え回路にて旋回方式をバンクトゥーターン方式からスキッドトゥーターン方式に切り替えるとともに揚抗比制御装置にて揚抗比を減少することにより上記課題を解決しようとするものである。
【0020】第2の発明に係る誘導飛しょう体は、バンクトゥーターン方式による旋回が必要な誘導飛しょう体において、目標に接近した際の応答性向上を図るため、推進装置の燃焼圧力を検出する圧力センサからの情報を利用し、燃焼圧力が旋回方式切り替え回路に予め設定した圧力になったときに、旋回方式切り替え回路にて旋回方式をバンクトゥーターン方式からスキッドトゥーターン方式に切り替えるとともに揚抗比制御装置にて揚抗比を減少することにより上記課題を解決しようとするものである。
【0021】第3の発明に係る誘導飛しょう体は、バンクトゥーターン方式による旋回が必要な誘導飛しょう体において、目標に接近した際の応答性向上を図るため、機体加速度を検出する機体加速度センサからの情報を利用し、機体加速度が旋回方式切り替え回路に予め設定した加速度になったときに、旋回方式切り替え回路にて旋回方式をバンクトゥーターン方式からスキッドトゥーターン方式に切り替えるとともに揚抗比制御装置にて揚抗比を減少することにより上記課題を解決しようとするものである。
【0022】第4の発明に係る誘導飛しょう体は、バンクトゥーターン方式による旋回が必要な誘導飛しょう体において、目標に接近した際の応答性向上を図るため、目標捕捉装置からの目標情報からリアルタイムに計算した目標と誘導飛しょう体との会合時間、推進装置の燃焼圧力を検出する圧力センサからの情報、機体加速度を検出する機体加速度センサからの情報を利用し、各条件が予め設定した加速度になったときに、旋回方式切り替え回路にて旋回方式をバンクトゥーターン方式からスキッドトゥーターン方式に切り替えるとともに揚抗比制御装置にて揚抗比を減少することにより上記課題を解決しようとするものである。
【0023】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1及び図2を用いてこの発明の実施の形態について説明する。図1は誘導飛しょう体のシーケンスを説明する図であり、1は誘導飛しょう体、2は目標物体、3はバンクトゥーターン方式で旋回する期間、4はスキッドトゥーターン方式で旋回する期間、Pm0は発射時の誘導飛しょう体1の位置、Pt0は発射時の目標物体2の位置、Pm1は旋回方式切り替え時の誘導飛しょう体1の位置、Pt1は旋回方式切り替え時の目標物体2の位置、Pfは目標物体2との会合点である。図2は誘導飛しょう体の構成図である。5は目標捕捉装置、6は加速度指令計算回路、7はバンクトゥーターンオートパイロット、12はスキッドトゥーターンオートパイロット、8は操舵装置、9は翼、10は機体、11は機体加速度センサ、機体角速度センサ、13は旋回方式切り替え回路、14は揚抗比制御装置、17は会合時間計算回路である。
【0024】次に図1を用いて上記実施の形態のシーケンスを説明する。図1において点Pm0で発射された誘導飛しょう体1は目標物体2に向かって誘導飛しょうする。期間3の間、誘導により旋回が必要となった場合はバンクトゥーターン方式により旋回する。点Pm1でバンクトゥーターン方式からスキッドトゥーターン方式への旋回方式切り替え及び揚抗比の減少を行い、期間4の間、誘導により旋回が必要となった場合はスキッドトゥーターン方式により旋回し、会合点Pfにて目標物体2と会合する。
【0025】次に図2を用いて上記実施の形態の動作を説明する。図2において目標捕捉装置5からの目標情報を入力された加速度指令計算回路6は誘導飛しょう体1を目標物体2に会合させるために必要な誘導加速度指令を出力する。
【0026】この誘導加速度指令及び機体加速度センサ、機体角速度センサ11の出力を入力されたバンクトゥーターンオートパイロット7は誘導加速度指令と機体加速度センサ、機体角速度センサ11の出力とを比較し、最大揚力発生面を誘導加速度指令方向に向けるため、機体10をバンクさせる舵角指令を出力する。
【0027】この舵角指令を受けて、操舵装置8は舵角指令に従い機体10の最大揚力面を誘導加速度指令方向に向けるように翼9を操舵し、バンク角を制御する。
【0028】翼9の操舵によって誘導加速度指令方向へ機体10の最大揚力面を向けた後、バンクトゥーターンオートパイロット7は誘導加速度指令方向に加速度を出すための舵角指令を出力する。
【0029】この舵角指令を受けて、操舵装置8は舵角指令に従い翼9を操舵し、目標へ誘導する。図1のバンクトゥーターン方式により旋回を行う期間3では、上記の動作で機体10を制御し、必要な軌道修正を行って誘導飛しょう体1を目標物体2へ誘導していく。ここまでは、従来の誘導飛しょう体と同様である。
【0030】図2において、目標捕捉装置5の目標情報から会合時間計算回路17により会合時間tiをリアルタイムに計算する。会合時間tiは相対距離Rと相対速度Vcからti=R/Vcにより計算できる。会合時間計算回路17にて計算した会合時間tiは旋回方式切り替え回路13に入力され、旋回方式切り替え回路13にて会合時間の判定を行う。ここで、会合時間の条件を満足し、予め旋回方式切り替え回路13に設定した時間ti0以下となった場合、旋回方式切り替え回路13は揚抗比制御装置14に旋回方式切り替え指令を出力する。旋回方式切り替え指令を入力された揚抗比制御装置14は、揚抗比を減少するように機体10を制御する。揚抗比の減少は、例えば、空気吸い込み式推進装置の空気取り入れ口を爆発ボルト等により分離する、空気取り入れ口をアクチュエータにより機体内に格納する、アクチュエータによって翼を折りたたみスパンを短くする等により十分実現可能である。次に、誘導加速度指令の出力先をバンクトゥーターンオートパイロット7からスキッドトゥーターンオートパイロット12に切り替える。
【0031】上記旋回方式切り替え後、目標捕捉装置5からの目標情報を入力された加速度指令計算回路6は誘導飛しょう体1を目標物体2に会合させるために必要な誘導加速度指令を出力する。
【0032】この誘導加速度指令及び機体加速度センサ、機体角速度センサ11の出力を入力されたスキッドトゥーターンオートパイロット12は誘導加速度指令と機体加速度センサ、機体角速度センサ11の出力とを比較し、スキッドトゥーターン方式により誘導加速度指令方向に加速度を出すための舵角指令を出力する。
【0033】この舵角指令を受けて、操舵装置8は舵角指令に従い翼9を操舵し誘導する。図1のスキッドトゥーターン方式により旋回を行う期間4では、上記の動作で機体10を制御し、必要な軌道修正を行って誘導飛しょう体1を目標物体2へ誘導していく。
【0034】実施の形態2.実施の形態1では旋回方式切り替え回路13において、旋回方式切り替え指令の出力及び誘導加速度指令の出力先をバンクトゥーターンオートパイロット7からスキッドトゥーターンオートパイロット12に切り替える条件として、目標との会合時間tiを使用していたが、空気吸い込み式推進装置を有する誘導飛しょう体の場合、飛しょう条件(高度、マッハ数、飛しょう時間)によって燃焼時間が異なるため、推進装置の燃焼終了を条件に、バンクトゥーターン方式からスキッドトゥーターン方式への旋回方式切り替え及び揚抗比の減少を行うことで、より効率的な飛しょうが可能となる。ここでは、空気吸い込み式推進装置の性能を最大限に生かすため、バンクトゥーターン方式からスキッドトゥーターン方式への旋回方式切り替え及び揚抗比の減少を行う条件を、空気吸い込み式推進装置の燃焼圧力とする。図3を用いてこの発明の実施の形態について説明する。図3は誘導飛しょう体の構成図であり、1から14までは実施の形態1と同様である。15は空気吸い込み式推進装置、16は圧力センサである。
【0035】バンクトゥーターン方式からスキッドトゥーターン方式への旋回方式切り替え及び揚抗比の減少を行う前までは、実施の形態1と同様である。図3において、空気吸い込み式推進装置15の燃焼圧力Pcを圧力センサ16でリアルタイムに測定する。圧力センサ16で測定した燃焼圧力Pcは旋回方式切り替え回路13に入力され、旋回方式切り替え回路13にて燃焼圧力の判定を行う。ここで、燃焼圧力の条件を満足、すなわち、燃焼圧力Pcが、予め旋回方式切り替え回路13に設定した燃焼圧力Pc0以下となった場合、旋回方式切り替え回路13は揚抗比制御装置14に旋回方式切り替え指令を出力する。旋回方式切り替え指令を入力された揚抗比制御装置14は、揚抗比を減少するように機体10を制御する。揚抗比を減少させる方法は、実施の形態1と同様である。次に、誘導加速度指令の出力先をバンクトゥーターンオートパイロット7からスキッドトゥーターンオートパイロット12に切り替える。ここから後の動作は、実施の形態1と同様である。
【0036】実施の形態3.実施の形態1では旋回方式切り替え回路13において、旋回方式切り替え指令の出力及び誘導加速度指令の出力先をバンクトゥーターンオートパイロット7からスキッドトゥーターンオートパイロット12に切り替える条件として、目標との会合時間tiを使用していたが、空気吸い込み式推進装置を有する誘導飛しょう体の場合、飛しょう条件(高度、マッハ数、飛しょう時間)によっては、燃焼中でも、十分な推力を発生できなくなるため、推進装置による加速終了を条件に、バンクトゥーターン方式からスキッドトゥーターン方式への旋回方式切り替え及び揚抗比の減少を行うことで、より効率的な飛しょうが可能となる。また、実施の形態2では、圧力センサを必要としていたが、この場合、既存の機体加速度センサが利用できる。ここでは、空気吸い込み式推進装置の推進性能を最大限に生かすため、バンクトゥーターン方式からスキッドトゥーターン方式への旋回方式切り替え及び揚抗比の減少を行う条件を空気吸い込み式推進装置による加速度とする。図4を用いてこの発明の実施の形態について説明する。図4は誘導飛しょう体の構成図であり、1から14までは実施の形態1と同様である。15は空気吸い込み式推進装置である。
【0037】バンクトゥーターン方式からスキッドトゥーターン方式への旋回方式切り替え及び揚抗比の減少を行う前までは、実施の形態1と同様である。図4において、機体加速度Axを機体加速度センサ11でリアルタイムに測定する。機体加速度センサ11で測定した機体加速度Axは、旋回方式切り替え回路13に入力され、旋回方式切り替え回路13にて機体加速度の判定を行う。ここで、加速度指令計算回路6から加速度指令が出され、機体加速度の条件を満足、すなわち、機体加速度Axが、予め旋回方式切り替え回路13に設定した機体加速度Ax0以下となった場合、旋回方式切り替え回路13は揚抗比制御装置14に旋回方式切り替え指令を出力する。旋回方式切り替え指令を入力された揚抗比制御装置14は、揚抗比を減少するように機体10を制御する。揚抗比を減少させる方法は、実施の形態1と同様である。次に、誘導加速度指令の出力先をバンクトゥーターンオートパイロット7からスキッドトゥーターンオートパイロット12に切り替える。ここからあとの動作は、実施の形態1と同様である。
【0038】実施の形態4.実施の形態1、2、3では旋回切り替え回路12において、旋回方式切り替え指令の出力及び誘導加速度指令の出力先をバンクトゥーターンオートパイロット7からスキッドトゥーターンオートパイロット12に切り替える条件として、1つの条件で設定したが、実際には、空気吸い込み式推進装置の燃焼終了前に目標に会合する場合、目標との会合より前で燃焼終了する場合、燃焼しているが加速できなくなる場合等、誘導飛しょう体の飛しょう条件によってこれらすべての条件を考慮する必要がある。この条件を上記実施の形態1、2、3の3条件をすべて考慮することで、より効率的な飛しょうが可能となる。ここでは、バンクトゥーターン方式からスキッドトゥーターン方式への旋回方式切り替え及び揚抗比の減少を行う条件を、目標との会合時間ti、空気吸い込み式推進装置の燃焼圧力Pc、機体加速度Axの3条件のいずれか1つの条件を満足した場合とする。図5を用いてこの発明の実施の形態について説明する。図5は誘導飛しょう体の構成図であり、1から14までは実施の形態1と同様である。15は空気吸い込み式推進装置、16は圧力センサである。
【0039】バンクトゥーターン方式からスキッドトゥーターン方式への旋回方式切り替え及び揚抗比の減少を行う前までは、実施の形態1と同様である。図5において、目標捕捉装置5の目標情報から会合時間計算回路17により会合時間tiをリアルタイムに計算する。会合時間tiは相対距離Rと相対速度Vcから式(1)により計算できる。会合時間計算回路17にて計算した会合時間tiは旋回方式切り替え回路13に入力され、旋回方式切り替え回路13にて式(2)の判定を行う。空気吸い込み式推進装置15の燃焼圧力Pcを圧力センサ16でリアルタイムに測定する。圧力センサ16で測定した燃焼圧力Pcは旋回方式切り替え回路13に入力され、旋回方式切り替え回路13にて式(3)の判定を行う。また、機体加速度Axを機体加速度センサ11でリアルタイムに測定する。機体加速度センサ11で測定した機体加速度Axは、旋回方式切り替え回路13に入力され、加速度指令計算回路6から加速度指令が出力された場合に、旋回方式切り替え回路13にて式(4)の判定を行う。この結果、式(2)〜(4)の3条件の内、いづれか1つの条件を満足した場合に、旋回方式切り替え回路13は揚抗比制御装置14に旋回方式切り替え指令を出力する。旋回方式切り替え指令を入力された揚抗比制御装置14は、揚抗比を減少するように機体10を制御する。揚抗比を減少させる方法は、実施の形態1と同様である。次に、誘導加速度指令の出力先をバンクトゥーターンオートパイロット7からスキッドトゥーターンオートパイロット12に切り替える。ここからあとの動作は、実施の形態1と同様である。
【0040】
【発明の効果】以上のように、第1の発明によれば、従来のバンクトゥーターン方式のみで会合まで誘導飛しょうする誘導飛しょう体と異なり、目標物体との会合が近づいた時点で揚抗比を減少し、旋回方式をスキッドトゥーターン方式に切り替えることで、より円滑な飛しょう体の誘導を行うことが可能である。
【0041】また、第2の発明によれば、従来のバンクトゥーターン方式のみで会合まで誘導飛しょうする誘導飛しょう体と異なり、推進装置の燃焼が終了した時点で揚抗比を減少し、旋回方式をスキッドトゥーターン方式に切り替えることで、より円滑な飛しょう体の誘導を行うことが可能である。
【0042】更に、第3の発明によれば、従来のバンクトゥーターン方式のみで会合まで誘導飛しょうする誘導飛しょう体と異なり、推進装置による加速が終了した時点で揚抗比を減少し、旋回方式をスキッドトゥーターン方式に切り替えることで、より円滑な飛しょう体の誘導を行うことが可能である。
【0043】また更に、第4の発明によれば、従来のバンクトゥーターン方式のみで会合まで誘導飛しょうする誘導飛しょう体と異なり、目標物体との会合が近づいた時点、推進装置の燃焼が終了した時点、推進装置による加速が終了した時点の3条件の内、いずれか1つの条件を満足した時点で揚抗比を減少し、旋回方式をスキッドトゥーターン方式に切り替えることで、より円滑な飛しょう体の誘導を行うことが可能である。
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【出願日】 平成11年11月17日(1999.11.17)
【代理人】 【識別番号】100102439
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 金雄 (外2名)
【公開番号】 特開2001−141393(P2001−141393A)
【公開日】 平成13年5月25日(2001.5.25)
【出願番号】 特願平11−326632