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【発明の名称】 遠隔センサによる武器管制装置
【発明者】 【氏名】吉倉 秀明

【氏名】星野 啓子

【要約】 【課題】遠隔した位置に存在する複数センサから無線通信手段を用いて得られた追尾情報により複数の迎撃ミサイルを管制し、撃破する。

【解決手段】デジタルビームフォーミング送信アンテナ及びデジタルビームフォーミング受信アンテナにより通信による情報量の低下や通信時間の遅延を防止し、迎撃ミサイルの正確な誘導管制を可能にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 飛翔目標を探知及び追尾し、単一のアンテナビームを電子的に形成及び走査することにより移動体からの通信波を受信するフェーズドアレイ受信アンテナと、フェーズドアレイ受信アンテナと別の位置に設置され、単一のアンテナビームを電子的に形成及び走査することにより、移動体に対して通信波を送信するフェーズドアレイ送信アンテナと、フェーズドアレイ受信アンテナ及びフェーズドアレイ送信アンテナのビームの指向方向及び送信周波数を制御し常に通信しようとする遠隔した移動体との通信ができるようにするビーム制御器と、フェーズドアレイ受信アンテナからの受信信号を追尾情報に変換する受信器と、センサからの追尾情報を通信波に変換し フェーズドアレイ送信アンテナへ出力する送信器と、センサ及び受信器からの追尾情報をもとに飛来目標の予測位置を予測演算する追尾信号処理器と、追尾信号処理器からの目標予測位置情報をもとに目標を迎撃するミサイルの発射管制処理を行なう武器管制器と、センサ及び武器管制器の動作制御指示を行なう制御指示器とを備えたことを特徴とする武器管制装置。
【請求項2】 飛翔目標を探知及び追尾し、複数のアンテナビームを電子的に形成及び走査することにより複数の移動体に対して通信波の送信と受信を交互行うディジタルビームフォーミングアンテナと、ディジタルビームフォーミングアンテナのビームの指向方向を制御し常に通信しようとする遠隔した移動体との通信ができるようにするビーム制御器と、ディジタルビームフォーミングアンテナからの受信信号を追尾情報に変換する受信器と、センサからの追尾情報を通信波に変換しディジタルビームフォーミングアンテナへ出力する送信器と、センサ及び受信器からの追尾情報をもとに飛来目標の予測位置を予測演算する追尾信号処理器と、追尾信号処理器からの目標予測位置情報をもとに目標を迎撃するミサイルの発射管制処理を行なう武器管制器と、センサ及び武器管制器の動作制御指示を行なう制御指示器とを備えたことを特徴とする武器管制装置。
【請求項3】 飛翔目標を探知及び追尾し目標の追尾情報を出力するセンサと、複数のアンテナビームを電子的に形成及び走査することにより移動体からの通信波を受信するディジタルビームフォーミング受信アンテナと、ディジタルビームフォーミング受信アンテナと別の位置に設置され、複数のアンテナビームを電子的に形成及び走査し、複数移動体に対して通信波を送信するディジタルビームフォーミング送信アンテナと、ディジタルビームフォーミング受信アンテナ及びディジタルビームフォーミング送信アンテナのビームの指向方向を制御し常に通信しようとする遠隔した移動体との通信ができるようにするビーム制御器と、ディジタルビームフォーミング受信アンテナからの受信信号を追尾情報に変換する受信器と、センサからの追尾情報を通信波に変換しディジタルビームフォーミング送信アンテナへ出力する送信器と、センサ及び受信器からの追尾情報をもとに飛来目標の予測位置を予測演算する追尾信号処理器と、追尾信号処理器からの目標予測位置情報をもとに目標を迎撃するミサイルの発射管制処理を行なう武器管制器と、センサ及び武器管制器の動作制御指示を行なう制御指示器とを備えたことを特徴とする武器管制装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はミサイルが飛来した場合に、遠隔した位置に存在するセンサから無線通信手段を用いて得られた追尾情報により迎撃ミサイルを管制する武器管制装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の武器管制装置を図7を用いて簡単に説明する。図7は艦船と航空機で互いに搭載している武器管制装置を使用し飛来するミサイルを迎撃している様子を示す図である。図において、1は武器管制装置を搭載する艦船、2aは前記艦船1と遠隔した位置に存在し艦船に搭載される武器管制装置と同等の武器管制装置を搭載する第1の航空機、3aは第1の航空機2aのセンサから出される追尾ビーム、4aは第1の航空機2aから艦船1に送信される第1の通信波、4bは艦船1から第1の航空機2aに送信される第2の通信波、5aは艦船1に飛来する第1のミサイル、6aは艦船1から発射される第1の迎撃ミサイルである。図8において第1のミサイル5aが飛来してきた場合に、第1の航空機2aに搭載されているセンサの第1の追尾ビーム3aから得られるミサイル5aの追尾情報は第1の通信波4aにより艦船1に伝送され、艦船1に搭載される武器管制装置は第1の迎撃ミサイル6aを発射誘導し、飛来する第1のミサイル5aを撃破する。
【0003】図8は図7に示す武器管制装置の概略の構成を示すもので、図において、7は飛来する第1のミサイル5aの例えば位置・速度等の追尾情報を得ることのできる例えばレーダ、赤外線カメラ等のセンサ、8は単一のアンテナビームを電子的に形成及び走査することにより移動体との通信波の送受を行うフェーズドアレイアンテナ、9はフェーズドアレイアンテナ8のビームの指向方向を制御し常に通信しようとする移動体との通信ができるようにする第1のビーム制御器、10はフェーズドアレイアンテナからの受信信号を追尾情報に変換する受信器、11はセンサ7からの追尾情報を通信波に変換しフェーズドアレイアンテナ8へ出力する送信器、12はセンサ7及び受信器10からの追尾情報をもとに飛来目標の予測位置を予測演算する追尾信号処理器、13は追尾信号処理器12からの目標予測位置情報をもとに目標を迎撃するミサイルの発射管制処理を行なう武器管制器、14はセンサ7及び武器管制器13の動作制御指示を行なう制御指示器である。
【0004】図8に示されるような構成において、図7で示されるように第1のミサイル5aが飛来してきた場合に、フェーズドアレイアンテナ8は第1の航空機2aに搭載されているセンサ7bからの追尾情報を含む第1の通信波4aを第1のビーム制御器9の制御により間断なく受信し、追尾情報を通信波に変換して受信器10に送る。受信器10において追尾情報に変換されたデータは追尾情報処理器においてミサイル5aの予測飛翔位置を計算する。追尾信号処理器12で計算されたミサイル5aの予測位置情報をもとに武器管制器13は第1の飛しょう目標であるミサイル5aを迎撃する第1の迎撃ミサイル6aの発射時間・誘導経路計算を実施し、制御指示器14の攻撃指示により第1のミサイル6aを発射し飛来するミサイルを撃破する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような構成の将来の武器管制装置を使用するにあたり複数の飛来するミサイルが存在し、例えば、ECM等の環境下において艦船1及び航空機2aのセンサで得られた情報を共有することによりミサイル5aのより正確な位置情報を得るために、武器管制装置が第1の航空機2aに対して艦船1のセンサ7で追尾した追尾情報を含む通信波を送信すると同時に、第1の航空機2aで追尾した追尾情報を含む通信波を受信するような必要が生じた場合には、フェーズドアレイアンテナ8を時分割で使用しなければならない。また、従来のこの種の航空機2aはフェーズドアレイアンテナ8を1台しか搭載しておらず、同一のフェーズドアレイアンテナ8を用いた送受信を行うために外部からの妨害電波が存在した時に即時に送受信の周波数を切り替えられないため通信が途切れる場合がある。このため、通信する情報量の低下や通信時間の遅延が生じ、追尾信号処理器12において飛来ミサイルの予測位置情報の計算の精度が劣化し、武器管制器13においては追尾信号処理器12の予測位置情報を基に迎撃ミサイル6aの発射時間・誘導経路計算を実施することが困難になる。
【0006】また、センサを搭載する移動目標、例えば航空機が複数存在し、各々のミサイルを複数の航空機で攻撃する場合、それぞれの航空機に対して艦船1のセンサ7で追尾している複数のミサイルの追尾情報を含む通信波を送信する時に、上記と同様にフェーズドアレイアンテナ8を時分割で使用しなければならない。このため、通信する情報量の低下や通信時間の遅延が生じ、追尾信号処理器12において飛来ミサイルの予測位置情報の計算の精度が劣化し、武器管制器13による迎撃ミサイルの誘導管制が困難になる。
【0007】さらに、飛来するミサイルが多数存在しかつセンサを搭載する移動体、例えば航空機がさらに多数存在する場合、上記と同様に更にフェーズドアレイアンテナ8を時分割で使用しなければならなくなり、通信する情報量の低下や通信時間の遅延がさらに生じ、追尾信号処理器12において飛来ミサイルの予測位置情報の計算の精度が劣化し、武器管制器13による迎撃ミサイルの誘導管制が困難になる。
【0008】したがって従来の武器管制装置では、複数の移動体や飛来する複数のミサイルが存在する場合に通信上の制約から迎撃ミサイルを管制することに支障があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、このような従来の課題の改善をはかるもので、複数のミサイルが飛来する場合にも通信する情報量の低下や通信時間の遅延が生じないようにすることにより、迎撃するミサイルの武器管制を正確にできるような武器管制装置を提案するものである。
【0010】この発明の別の発明は、飛来するミサイルが複数存在しかつセンサを搭載する移動体、例えば複数の航空機が存在する場合にも通信する情報量の低下や通信時間の遅延が生じないようにすることにより、迎撃するミサイルの武器管制を正確にできるような武器管制装置を提案するものである。
【0011】この発明の別の発明は、飛来するミサイルも多数存在しかつセンサを搭載する移動体、例えば航空機が多数存在する場合、また、レーダ装置が例えば艦船のように時々刻々移動する場合、通信する情報量の低下や通信時間の遅延が生じないようにすることにより、迎撃するミサイルの武器管制を正確にできるような武器管制装置を提案するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の武器管制装置の実施の形態1を示す図であり、この発明の武器管制装置の具体例である。7及び10〜14は従来と同じである。15は単一のアンテナビームを電子的に形成及び走査することにより移動体からの通信波を受信するフェーズドアレイ受信アンテナ、16は単一のアンテナビームを電子的に形成及び走査することにより移動体へ通信波を送信するフェーズドアレイ送信アンテナ、17はフェーズドアレイ受信アンテナ15に対し通信波の送信元である移動体の移動に追従してビームを照射するように制御信号を出力すると同時にフェーズドアレイ送信アンテナ16に対し通信波の送信先である移動体の移動に追従してビームを照射するように制御信号を出力する第2のビーム制御器である。
【0013】次に、図1の武器管制装置の動作を艦船1へ同時に飛来する2基のミサイルをこの発明の武器管制装置を搭載した艦船1と1機の航空機で迎撃する場合について図1及び図2を用いて説明する。図2において3a、4a、5a及び6aは従来と同じである。1及び2aは図1の武器管制装置を搭載した艦船及び第1の航空機、3bは艦船1のセンサ7から艦船1に飛来する第2のミサイル5bに照射される第2の追尾ビーム、4bは前記第2の追尾ビーム3bにより得られる第2のミサイル5bの位置情報を含み艦船1から第1の航空機2aへ送信する第2の通信波、6bは第2のミサイル5bに対して第1の航空機2aから発射される第2の迎撃ミサイルである。
【0014】図1及び図2において第1のミサイル5a及び第2のミサイル5bが同時に飛来した場合に、例えば艦船1に搭載されたセンサ7の視界内でミサイル5a及び第2のミサイル5bが検出できないため、航空機2aに搭載されているセンサ7の追尾情報を用いて迎撃ミサイル6aを用いたい場合には、第1の航空機2aでは従来のとおり機体に搭載されたセンサ7bにより第1のミサイル5aを追尾しその追尾情報を含む第1の通信波4aを艦船1へ送信する。艦船1は第2のビーム制御器17の制御によりフェーズドアレイ受信アンテナ15を用いて第1の通信波4aを受信し、受信器10、追尾信号処理器12、及び武器管制器13までの機器を従来と同様に動作させ、迎撃ミサイル6aを発射・誘導することにより、飛来する第1のミサイル5aを撃破する。また、例えば同時に飛来するミサイル5bに対して航空機2aが迎撃ミサイル6bを用いて対処した方がミサイルの射程上有効な場合にはセンサ7の第2の追尾ビーム3bから得られる第2のミサイル5bの追尾情報を送信器11を経由して第2のビーム制御器17の制御によりフェーズドアレイ送信アンテナ16から第2の通信波4bとして第1の航空機2aへ送信する。第1の航空機2aは搭載されている受信器10、追尾信号処理器12、及び武器管制器13までの機器を従来と同様に動作させ、第2の迎撃ミサイル6bを発射・誘導し、第2のミサイル5bを撃破する。また通信波に対する妨害波が存在するような場合には、ビーム制御器17がフェーズドアレイ受信アンテナ15とフェーズドアレイ送信アンテナ16の使用周波数を、予め艦船1と航空機2aで正確な時刻整合を行い、事前に取り決められたシーケンスにより即時に切り替えることにより、通信を途切れさせることなく迎撃ミサイル6bを発射・誘導することができる。
【0015】以上のようにこの発明の遠隔センサによる武器管制装置は、従来の武器管制装置においてフェーズドアレイアンテナ8の代りにフェーズドアレイ受信アンテナ15とフェーズドアレイ送信アンテナ16とを備えていて通信波の送信と受信にあたって従来のように一つのアンテナを時分割で使用しなくて済むので、遠隔センサによる武器管制装置を搭載した航空機と艦船とで複数のミサイルの迎撃を行う場合にも通信する情報量の低下や通信時間の遅延はおこらず、迎撃ミサイルの正確な誘導管制を可能にする。また通信波に対する妨害波が存在するような場合にも、迎撃ミサイルの追尾誘導を行なうために支障のない切り替え時間内ででの追尾情報伝送を維持することにより迎撃ミサイルの正確な誘導管制を可能にする。
【0016】さらに、第2のビーム制御器19はフェーズドアレイ受信アンテナ15とフェーズドアレイ送信アンテナ16とに別々のビーム制御を行っており、受信と送信とでアンテナビームを同時に別の方向へ照射することもできるので、航空機が2機で別々の方向にいる場合でも1機からの通信波を受信しながら、別の1機へ別の通信波を送信できる。
【0017】実施の形態2.図3は、この発明の武器管制装置の実施の形態2を示す図であり、武器管制装置の具体例である。7及び10〜14は従来と同じである。18は複数のアンテナビームを電子的に形成及び走査することにより受信と送信と交互に行うディジタルビームフォーミングアンテナ、19はディジタルビームフォーミングアンテナ18に対し通信波の送信元である移動体の移動及び通信波の送信先である移動体の移動に追従して複数のビームを照射するように制御信号を出力する第3のビーム制御器である。
【0018】次に、武器管制装置の動作を艦船1へ同時に飛来する2基のミサイルをこの発明の武器管制装置を搭載した艦船1と2機の航空機とで迎撃する場合について図3及び図4を用いて説明する。図4において3a、4a、5a、5b及び6aは図2と同じである。1、2a及び2bは図3の武器管制装置を搭載した艦船、第1の航空機及び第2の航空機、3cは第2の航空機2bのセンサから第2のミサイル5bに照射される第3の追尾ビーム、4cは第2の航空機2bに搭載されているセンサの第3の追尾ビーム3cにより得られる第2のミサイル5bの位置情報を含み第2の航空機2aから艦船1へ送信される第3の通信波、6cは第2のミサイル5bに対して艦船1から発射される第3の迎撃ミサイルである。
【0019】図3及び図4において第1のミサイル5a及び第2のミサイル5bが同時に飛来し第1の航空機2a及び第2の航空機2bが存在する場合に、例えば艦船1に搭載されたセンサ7の視界内でミサイル5a及び第2のミサイル5bが検出できないため、航空機2a及び航空機2bに搭載されているセンサ7の追尾情報を用いて迎撃ミサイル6aを用いたい場合には、第1の航空機2aでは従来のとおり機体に搭載されたセンサにより第1のミサイル5aを追尾しその追尾情報を含む第1の通信波4aを艦船1へ送信し、同時に第2の航空機2bでは機体に搭載されたセンサにより第2のミサイル5bを追尾し追尾情報を含む第3の通信波4cを艦船1へ送信する。艦船1は第3のビーム制御器19の制御によりディジタルビームフォーミングアンテナ18を用いて第1の通信波4a及び第3の通信波4cを同時に間断なく受信し、受信器10、追尾信号処理器12、及び武器管制器13までの機器を従来と同様に動作させ、迎撃ミサイル6a及び6cを発射・誘導することにより、飛来する第1のミサイル5a及び第2のミサイル5bを撃破する。
【0020】以上のようにこの発明の遠隔センサによる武器管制装置は、従来の武器管制装置においてフェーズドアレイアンテナ8の代りにディジタルビームフォーミングアンテナ18を備えていて複数の通信波を同時に受信できるので、遠隔センサによる武器管制装置を搭載した複数の航空機と艦船とで複数のミサイルの迎撃を行う場合にも通信する情報量の低下や通信時間の遅延はおこらず、迎撃ミサイルの正確な誘導管制を可能にする。
【0021】さらに、ディジタルビームフォーミングアンテナ18は送信においても複数の航空機に対して同時に実施できるので、第1のミサイル5aの追尾情報を第1の航空機2aに対して送信することにより第1の航空機2aの武器管制装置で第1のミサイル5aを迎撃すると同時に、第2のミサイル5bの追尾情報を第2の航空機2bに対して送信することにより第2の航空機2bの武器管制装置で第2のミサイル5bを迎撃することもできる。
【0022】実施の形態3.図5は、この発明の武器管制装置の実施の形態3を示す図であり、武器管制装置の具体例である。7及び10〜14は従来と同じである。20は複数のアンテナビームを電子的に形成及び走査することにより複数の移動体からの通信波を受信するディジタルビームフォーミング受信アンテナ、21は複数のアンテナビームを電子的に形成及び走査することにより複数の移動体へ通信波を送信するディジタルビームフォーミング送信アンテナ、22はディジタルビームフォーミング受信アンテナ20に対し通信波の送信元である複数の移動体の移動に追従して複数のビームを照射するように制御信号を出力すると同時にディジタルビームフォーミング送信アンテナ21に対し通信波の送信先である複数の移動体の移動に追従して複数のビームを照射するように制御信号を出力する第4のビーム制御器である。
【0023】次に、武器管制装置の動作を艦船1へ同時に飛来する4基のミサイルをこの発明の武器管制装置を搭載した艦船1と4機の航空機とで迎撃する場合について図5及び図6を用いて説明する。図6において3a、3c、4a、4c、5a、5b、6a及び6cは図4と同じである。1、2a、2b、2c及び2dは図5の武器管制装置を搭載した艦船、第1の航空機、第2の航空機、第3の航空機及び第4の航空機、3d及び3eは艦船1のセンサ7から艦船1に飛来する第3のミサイル5c及び第4のミサイル5dに照射される第4及び第5の追尾ビーム、4d及び4eは前記追尾ビームにより得られる第3のミサイル5c及び第4のミサイル5dの位置情報を含み艦船1から第3の航空機2c及び第4の航空機2dへ送信される第4及び第5の通信波、6d及び6eは第3のミサイル5c及び第4のミサイル5dに対して第3の航空機2c及び第4の航空機2dから発射される第4及び第5の迎撃ミサイルである。
【0024】図5及び図6において第1のミサイル5a、第2のミサイル5b、第3のミサイル5c、及び第4のミサイル5dが同時に飛来し第1の航空機2a、第2の航空機2b、第3の航空機2c、及び第4の航空機2dが存在する場合に、例えば艦船1に搭載されたセンサ7の視界内でミサイル5a及び第2のミサイル5bが検出できないため、航空機2a及び航空機2bに搭載されているセンサ7の追尾情報を用いて迎撃ミサイル6aを用いたい場合には第1の航空機2aでは従来のとおり機体に搭載されたセンサにより第1のミサイル5aを追尾しその追尾情報を含む第1の通信波4aを艦船1へ送信し、第2の航空機2bでは実施の形態2のとおり機体に搭載されたセンサにより第2のミサイル5bを追尾し追尾情報を含む第3の通信波4cを艦船1へ送信する。艦船1は第4のビーム制御器22の制御によりディジタルビームフォーミング受信アンテナ20を用いて第1の通信波4a及び第3の通信波4cを同時に間断なく受信し、受信器10、追尾信号処理器12、及び武器管制器13までの機器を従来と同様に動作させ、迎撃ミサイル6a及び6cを発射・誘導することにより、飛来する第1のミサイル5a及び第2のミサイル5bを撃破する。また例えば同時に飛来するミサイル5c,ミサイル5dに対して航空機2c及び航空機2dが迎撃ミサイル6d及び迎撃ミサイル6eを用いて対処した方がミサイルの射程上有効な場合には、センサ7の第4の追尾ビーム3d及び第5の追尾ビーム3eから得られる第3のミサイル5b及び第4のミサイル5dの追尾情報を送信器11を経由して第4のビーム制御器22の制御によりディジタルビームフォーミング送信アンテナ19から第4の通信波4d及び第5の通信波4eとして第3の航空機2c及び第4の航空機2dへ同時に間断なく送信する。第3の航空機2c及び第4の航空機2dは搭載されている図5の武器管制装置で第4の迎撃ミサイル6d及び第5の迎撃ミサイル6eを発射・誘導し、第3のミサイル5c及び第4のミサイル5dを撃破する。
【0025】以上のようにこの発明の遠隔センサによる武器管制装置は従来の武器管制装置においてフェーズドアレイアンテナ8の代りにディジタルビームフォーミング受信アンテナ20及びディジタルビームフォーミング送信アンテナ21を備えていて複数の通信波の受信と複数の通信波の送信が同時にできるので、遠隔センサによる武器管制装置を搭載した多数の航空機と艦船とで多数のミサイルの迎撃を行う場合にも通信する情報量の低下や通信時間の遅延はおこらず、迎撃ミサイルの正確な誘導管制を可能にする。
【0026】
【発明の効果】第1の発明によれば、従来の武器管制装置においてフェーズドアレイアンテナ8の代りにフェーズドアレイ受信アンテナ15とフェーズドアレイ送信アンテナ16とを備えていて通信波の送信と受信にあたって従来のように一つのアンテナを時分割で使用しなくて済むので、遠隔センサによる武器管制装置を搭載した航空機と艦船とで複数のミサイルの迎撃を行う場合にも通信する情報量の低下や通信時間の遅延はおこらず、迎撃ミサイルの正確な誘導管制を可能にする。
【0027】さらに、第2のビーム制御器19はフェーズドアレイ受信アンテナ15とフェーズドアレイ送信アンテナ16とに別々のビーム制御を行っており、受信と送信とでアンテナビームを同時に別の方向へ照射することもできるので、航空機が2機で別々の方向にいる場合でも1機からの通信波を受信しながら、別の1機へ別の通信波を送信できる。
【0028】第2の発明によれば、従来の武器管制装置においてフェーズドアレイアンテナ8の代りにディジタルビームフォーミングアンテナ18を備えていて複数の通信波を同時に受信できるので、遠隔センサによる武器管制装置を搭載した複数の航空機と艦船とで複数のミサイルの迎撃を行う場合にも通信する情報量の低下や通信時間の遅延はおこらず、迎撃ミサイルの正確な誘導管制を可能にする。
【0029】さらに、ディジタルビームフォーミングアンテナ18は送信においても複数の航空機に対して同時に実施できるので、第1のミサイル5aの追尾情報を第1の航空機2aに対して送信することにより第1の航空機2aの武器管制装置で第1のミサイル5aを迎撃すると同時に、第2のミサイル5bの追尾情報を第2の航空機2bに対して送信することにより第2の航空機2bの武器管制装置で第2のミサイル5bを迎撃することもできる。
【0030】第3の発明によれば、従来の武器管制装置においてフェーズドアレイアンテナ8の代りにディジタルビームフォーミング受信アンテナ20及びディジタルビームフォーミング送信アンテナ21を備えていて複数の通信波の受信と複数の通信波の送信が同時にできるので、遠隔センサによる武器管制装置を搭載した多数の航空機と艦船とで多数のミサイルの迎撃を行う場合にも通信する情報量の低下や通信時間の遅延はおこらず、迎撃ミサイルの正確な誘導管制を可能にする。
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【出願日】 平成11年9月10日(1999.9.10)
【代理人】 【識別番号】100102439
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 金雄 (外2名)
【公開番号】 特開2001−82897(P2001−82897A)
【公開日】 平成13年3月30日(2001.3.30)
【出願番号】 特願平11−256977