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【発明の名称】 熱交換器ショットクリーニング装置
【発明者】 【氏名】石崎 昌典

【氏名】山本 正之

【要約】 【課題】信頼性の高くない回転式スクリューフィーダの設置を省略して信頼性が高く、システムの簡素化を図ったショットクリーニング装置を提供すること。

【解決手段】鋼球タンク11は系内の鋼球量を全量保有できる容量とし、必要な量を鋼球供給機16より排出し、鋼球循環系(鋼球輸送機9と鋼球を散布させる鋼球分散器4と鋼球供給ライン10とダストセパレータ7と鋼球排出シュート17からなる系)内へ導く。鋼球循環系内へ導かれた鋼球はシュート6を通り熱交換器5に散布されるが、バイパスシュート弁15の開閉により、散布する量を決定することが可能で、従来技術のように回転式スクリューフィーダを用いること無く鋼球散布量を決定することができる。また、鋼球排出シュート17は傾斜式なので鋼球の自重により鋼球輸送機9へ鋼球を供給することが可能となり、ここでも従来技術の回転式スクリューフィーダの省略が可能となる。これにより、従来技術ではGGH熱交換器上部に設置していた供給フィーダ1が不要になり、装置全体の高さが低くなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 熱交換器の伝熱管に鋼球を散布して、該伝熱管に付着したダストを除去する熱交換器ショットクリーニング装置において、鋼球を輸送する鋼球輸送機と、該鋼球輸送機から送られてくる鋼球を散布させる鋼球分散器と、前記鋼球輸送機と鋼球分散器の間の鋼球供給ラインと、鋼球分散器から散布した鋼球を熱交換器の伝熱管上に落下させた後、回収した鋼球をダストと分離するダストセパレータと、該ダストセパレータで分離した鋼球を鋼球輸送機に送る鋼球排出シュートと、鋼球供給ラインに設けた鋼球を熱交換器に散布せずに鋼球輸送機に戻すバイパスラインと、鋼球供給ラインに設けた前記バイパスラインへの鋼球バイパス量を調節する手段を設けたことを特徴とする熱交換器ショットクリーニング装置。
【請求項2】 バイパスラインには鋼球を貯蔵する鋼球タンクと鋼球輸送機への鋼球量を調整するための鋼球供給機を設けたことを特徴とする請求項1記載の熱交換器ショットクリーニング装置。
【請求項3】 鋼球排出シュートは、鋼球の自重により鋼球輸送機へ鋼球を導く傾斜型のシュートであることを特徴とする請求項1記載の熱交換器ショットクリーニング装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば石炭焚ボイラ排煙脱硫装置用ガスガスヒータ等の熱交換器伝熱管のダスト除去に適用するのに有効なショットクリーニング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】石炭焚ボイラ排煙脱硫装置用ガスガスヒータ等の熱交換器に付着したダスト除去装置としてショットクリーニング装置が実用化されている。この従来技術であるショットクリーニング装置の一例を図2に示す。
【0003】図2のショットクリーニング装置では鋼球は供給フィーダ1より鋼球分配機2に供給される。鋼球分配機2には回転するシュート6があり、このシュート6が鋼球トレイ3と連結した時、鋼球は鋼球トレイ3を通って熱交換器5上に設置されている鋼球分散器4へ送られる。鋼球は鋼球分散器4により水平配置の熱交換器5上に分散して落下し、上記熱交換器5の伝熱管表面に衝突し、その衝撃力により表面に付着したダストを除去する。熱交換器5を通過して落下する鋼球と該鋼球に同伴して落下するダストはダストセパレータ7で分離されてダストは回収される。ダストセパレータ7でダストと分離された鋼球は鋼球排出機8を経てモータ14の回転で鋼球を汲み上げる鋼球輸送機9に送られ、鋼球輸送機9から再び上記供給フィーダ1に送られて再使用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図2に示す従来のショットクリーニング装置は、供給フィーダ1、鋼球タンクフィーダ12及び鋼球排出機8からなる鋼球輸送機器により系内の鋼球を輸送していた。特に供給フィーダ1は鋼球散布の源であり、高い信頼性が必要であった。
【0005】これらの鋼球輸送機器には回転式スクリューフィーダが使用されており、これらは鋼球によるスクリューの摩耗、信頼性に問題があった。
【0006】例えば、鋼球散布量を増加させる場合、鋼球タンク11に別途貯えられている鋼球をスクリューフィーダ式の鋼球タンクフィーダ12を介して鋼球排出機8に供給し、鋼球循環系に追加供給して鋼球散布量を決定していた。また、鋼球散布量を減少させる場合は、供給フィーダ1のみを一時停止または減速運転させ、鋼球の一部を鋼球循環系からバイパスシュート13を介して鋼球タンク11に抜き出して貯え、鋼球循環系の鋼球循環量を減らすことで、鋼球散布量を決定していた。
【0007】しかし、供給フィーダ1及び鋼球タンクフィーダ12に使われている回転式スクリューフィーダは、鋼球がスクリューに噛み合うことがあり、そのためスクリューの摩耗が起こり、機器の信頼性に問題があった。また、鋼球排出機8についても同様に回転式スクリューフィーダが使用されており、同様な問題があった。更に、供給フィーダ1を熱交換器5の上部に設置しているため付属する鋼球輸送機9、バイパスシュート13及び熱交換器5の支持鉄骨が高くなり、機器のコストアップという問題があった。
【0008】本発明の課題は、信頼性の高くない回転式スクリューフィーダの設置を省略して信頼性が高く、システムの簡素化を図ったショットクリーニング装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記本発明の課題は、熱交換器の伝熱管に鋼球を散布して、該伝熱管に付着したダストを除去する熱交換器ショットクリーニング装置において、鋼球を輸送する鋼球輸送機と、該鋼球輸送機から送られてくる鋼球を散布させる鋼球分散器と、前記鋼球輸送機と鋼球分散器の間の鋼球供給ラインと、鋼球分散器から散布した鋼球を熱交換器の伝熱管上に落下させた後、回収した鋼球をダストと分離するダストセパレータと、該ダストセパレータで分離した鋼球を鋼球輸送機に送る鋼球排出シュートと、鋼球供給ラインに設けた鋼球を熱交換器に散布せずに鋼球輸送機に戻すバイパスラインと、鋼球供給ラインに設けた前記バイパスラインへの鋼球バイパス量を調節する手段を設けた熱交換器ショットクリーニング装置により解決される。
【0010】また、バイパスラインには鋼球を貯蔵する鋼球タンクと鋼球輸送機への鋼球量を調整するための鋼球供給機を設けることができ、さらに、鋼球排出シュートは、鋼球の自重により鋼球輸送機へ鋼球を導く傾斜型のシュートとすることが望ましい。
【0011】
【作用】図1に示す熱交換器ショットクリーニング装置で本発明の作用を説明する。ただし本発明は図1に示す装置に限定されるものではない。
【0012】鋼球輸送機9は一定速度のまま運用する。鋼球タンク11は系内の鋼球量を全量保有できる容量とし、必要な量を鋼球供給機16より排出し、鋼球循環系内へ導く。鋼球循環系内へ導かれた鋼球はシュート6を通り熱交換器に散布されるが、バイパスシュート弁15の開閉により、散布する量を決定することが可能で、従来技術のように回転式スクリューフィーダを用いること無く鋼球散布量を決定することができる。また、ダストセパレータ7と鋼球輸送機9との間には傾斜式の鋼球排出シュート17を設置し、鋼球の自重により鋼球輸送機へ供給することが可能となり、従来技術の回転式スクリューフィーダの省略が可能となる。これにより、従来技術ではGGH熱交換器上部に設置していた供給フィーダ1が不要になり、装置全体の高さが低くなる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1に本発明の実施の形態のショットクリーニング装置の一例を示す。図1の装置に記した符号で図2に示す符号と同一の符号は同じ機器を示す。
【0014】鋼球は鋼球分配機2から鋼球トレイ3を経由して熱交換器5に供給される。鋼球分配機2には回転するシュート6があり、このシュート6がガス通過面積に応じ数十カ所に分配された鋼球トレイ3と連結した時、鋼球は鋼球トレイ3を通って熱交換器5上に設置されている鋼球分散器4へ送られる。鋼球は鋼球分散器4により水平配置の熱交換器5上に分散して落下し、上記熱交換器5の伝熱管表面に衝突し、その衝撃力により表面に付着したダストを除去し、熱交換器5を通過した鋼球が落下し、鋼球に同伴して落下するダストもダストセパレータ7に集められる。ダストセパレータ7で鋼球と分離したダストは回収される。一方、鋼球はダストセパレータ7から傾斜式の鋼球排出シュート17を経て鋼球輸送機9に送られ、鋼球輸送機9と鋼球分配機2との間に設けられる鋼球供給ライン10を経由して鋼球分配機2に戻り、循環使用される。
【0015】図1の装置の特徴は、鋼球供給ライン10に鋼球輸送機9に鋼球を戻すバイパスシュート13を設けたことである。鋼球供給ライン10のバイパスシュート分岐部にはバイパスシュート弁15が設置されており、バイパスした鋼球は、鋼球輸送機9に鋼球を戻す前に鋼球タンク11へ導かれる。鋼球タンク11の下部には、鋼球供給機16が設置され、系内への鋼球循環量を調整できる。
【0016】石炭焚きボイラ排煙脱硫装置用ガスガスヒータ(熱交換器)5等のダスト除去装置として図1に示すショットクリーニング装置は、図2に示す従来の装置で用いられていた信頼性の高くない回転式スクリィーフィーダを省略し、バイパスシュート13の分岐部にシリンダ一式のバイパスシュート弁15を設置し、バイパスシュート弁15の開閉により鋼球散布量の調整が可能となっている。また、図2で説明した回転式スクリューフィーダの設置を省略し、スライドゲート式、又は震動式の鋼球供給機16を設置し、信頼性の高い装置になっている。又、鋼球の自重により排出される傾斜式の鋼球排出シュート17を設置しているため、詰まりがなく信頼性の高い装置となる。
【0017】上記構成により回転式スクリューフィーダを省略した結果、図1に示すショットクリーニング装置は鋼球輸送機9、バイパスシュート13、熱交換器5の支持鉄骨等が図2の装置に比べ約1.5〜3m低減可能となり、装置全体の簡素化・コンパクト化が可能となった。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、ショットクリーニング装置に一般に多く使われている回転式スクリューフィーダを省略でき、信頼性の高い装置を提供することが可能である。さらに装置全体を低くすることが可能となり、装置の簡素化・コンパクト化が可能となる。
【出願人】 【識別番号】000005441
【氏名又は名称】バブコック日立株式会社
【出願日】 平成11年9月9日(1999.9.9)
【代理人】 【識別番号】100096541
【弁理士】
【氏名又は名称】松永 孝義
【公開番号】 特開2001−82894(P2001−82894A)
【公開日】 平成13年3月30日(2001.3.30)
【出願番号】 特願平11−255294