| 【発明の名称】 |
熱交換機能を有する容器 |
| 【発明者】 |
【氏名】森 章
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| 【要約】 |
【課題】容器内の流体の邪魔板上半径方向編流を小さくすることにより接触管内反応ガスと熱交換媒体との高い熱交換効率を実現できる熱交換機能を有する容器を提供する。
【解決手段】垂直に設置された略円筒形容器内に二種類の邪魔板(baffle-1及びbaffle-2)を有し、各邪魔板は半径方向に沿って交互に環状隙間を有し、容器内の流体は該隙間を境にして半径方向内側と半径方向外側との相互に逆方向に流動する熱交換機能を有する容器。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 垂直に設置された略円筒形容器内に二種類の邪魔板(baffle-1及びbaffle-2)を有し、各邪魔板は半径方向に沿って交互に環状隙間を有し、容器内の流体は該隙間を境にして半径方向内側と半径方向外側との相互に逆方向に流動する熱交換機能を有する容器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、熱交換機能を有する容器に関するものである。更に詳しは、本発明は、容器内の流体の邪魔板上半径方向編流を小さくすることにより接触管内反応ガスと熱交換媒体との高い熱交換効率を実現できる熱交換機能を有する容器に関するものである。 【0002】 【従来の技術】垂直に設置された略円筒形容器内に二種類の邪魔板(baffle-1及びbaffle-2)を有する熱交換機能は公知である。しかしながら、従来のものは、二種類の邪魔板として一つは円板の中央に熱交換媒体が通過する穴の開いたいわゆるドーナツ形、他の一つは円板の外側と反応器の胴間に隙間のあるいわゆるディスク形であった。この二種類の邪魔板の間の半径方向流れの流速は邪魔板で漏洩がない限り半径に反比例する。したがって反応装置の胴径が大きくなると半径方向流れの中央部と胴側の流速が著しく異なりひいては熱交換効率に大きな差異をうむことになる。また中心部の流速が高速になり流れが不安定になる。これらのことが原因となり、従来のものは、十分に高い熱交換機能を実現するという観点からは不十分であった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】かかる状況において、本発明が解決しようとする課題は、容器内の流体の邪魔板上半径方向編流を小さくすることにより接触管内反応ガスと熱交換媒体との高い熱交換効率を実現できる熱交換機能を有する容器を提供する点に存する。 【0004】 【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、垂直に設置された略円筒形容器内に二種類の邪魔板(baffle-1及びbaffle-2)を有し、各邪魔板は半径方向に沿って交互に環状隙間を有し、容器内の流体は該隙間を境にして半径方向内側と半径方向外側との相互に逆方向に流動する熱交換機能を有する容器に係るものである。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明の容器は、容器内の流体の邪魔板上半径方向編流を小さくすることにより接触管内反応ガスと熱交換媒体との高い熱交換効率を実現できる熱交換機能を有する容器である。また、本発明の容器は、熱交換媒体の半径方向の流れによる多管式反応器の除熱もしくは吸熱処理のための反応装置であり、発熱もしくは吸熱化学反応を実施するための反応装置である。装置内には直立した接触管束が中に設けられている。接触管には触媒塊が充填され、それらの上方、下方は容器の帽に密に取り付けられ、この帽を経て反応ガスが接触管を貫流している。更に熱交換媒体は接触管の囲む容器の室を通過し、化学処理の種類に従って放出され又は使用された熱を吸収するか補充するようになっている。この熱交換媒体は容器を出た後冷却又は加熱装置を通って初めの温度にされ再び循環して容器に入る。接触管内反応ガスと熱交換媒体との熱交換効率を上げるため、半径方向の流れを引き起こすよう環状の二種類の邪魔板を交互に配置する。 【0006】従来技術ではこの二種類の邪魔板として一つは円板の中央に熱交換媒体が通過する穴の開いたいわゆるドーナツ形、他の一つは円板の外側と反応器の胴間に隙間のあるいわゆるディスク形であった。この二種類の邪魔板の間の半径方向流れの流速は邪魔板で漏洩がない限り半径に反比例する。したがって反応装置の胴径が大きくなると半径方向流れの中央部と胴側の流速が著しく異なりひいては熱交換効率に大きな差異をうむことになる。また中心部の流速が高速になり流れが不安定になる。本発明はこの半径方向編流を小さくするためのもので交互に配置する二種類の邪魔板と反応器の中央部を固定する固定柱に関するものである。 【0007】以下、図1及び図2を参照しながら説明する。一つの邪魔板(以後これをbaffle-1と称す)は中央部固定柱から胴内径までを覆い、熱交換媒体通過口として中間に環状の隙間を設けた形になっている。熱交換媒体はこの隙間を境にして半径方向内側と半径方向外側との流れの方向が逆方向になる。他の邪魔板(以後これをbaffle-2と称す)は熱交換媒体通過口として中央部固定柱及び胴との間に環状の隙間を設けた形になっている。 【0008】中央部固定柱の径、baffle-1の隙間の位置、baffle-2の中央部固定柱側及び胴側隙間の大きさ(これらを設計変数と称す)の決定は以下のとおりである。半径方向流としてbaffle-2の中央部固定柱側からbaffle-1の隙間位置間の半径方向編流及びbaffle-1の隙間からbaffle-2の胴側隙間位置間の編流を最小化する。baffle-2の中央部固定柱側隙間とbaffle-1の隙間位置間の差圧がbaffle-2の胴側隙間位置とbaffle-1の隙間位置までの差圧が等しくなるようにする。したがって、これら設計変数は各々独立に決定されるものではなく、これらの条件から従属的に決るものもある。たとえば、baffle-2の中央部固定柱隙間の大きさと最大許容編流比を与えると他の設計変数であるbaffle-2の胴側隙間の大きさ、baffle-1の隙間位置及び中央固定柱の径は従属的に決定される。したがって、中央部固定柱の径が0すなわち固定柱が結果的にない場合もあり得る。なお、図2の左端の縦軸は反応装置の中心軸を示し、そこから半径RCまでが中央部固定柱の半径、半径r1はbaffle-1の隙間の中央位置、半径RSは胴半径を示している。また、Δr0はbaffle-2の中央部固定柱側の隙間の大きさ、Δr2はbaffle-2の胴側隙間の大きさを示している。baffle-1の隙間の大きさは全体の循環流量、差圧から決定されるものである。 【0009】図3に半径方向流れの流速の具体的パターン例を示しておく。umax及びuminはそれぞれ流速の最大値及び最小値を示している。 【0010】図4は半径方向の流速の2乗値と差圧が比例し、baffle-2の中央部固定柱側及び胴側の軸方向流速の2乗値と差圧がそれぞれ比例し且つその比例常数が同じである場合の計算例を示している。 【0011】以上のとおり、本発明の最大の特徴は、二種類の邪魔板を半径方向に沿って交互に環状隙間を開けその隙間を境にして半径方向内側と半径方向外側との流れの方向を逆にすることにより偏流を小さくしようとするものである【0012】これまで説明してきた内容は、別の言い方にすれば、半径方向の流れ場を二つに分割したということになり且つ圧力バランスで二つの流れ場を仕切る必要はないということである。したがって、この考えは拡張して半径方向の流れ場をより多く分割することもできる。 【0013】図5は、半径方向の流れ場を三つに分割した場合を示しており以後この図を参照しながら説明する。上記同様二種類の邪魔板をbaffle-1及びbaffle-2と称することにする。baffle-1は胴との間に環状の隙間があり且つ中間にも環状の隙間があり熱交換媒体の通過口となっている。baffle-2は中央部固定柱との間に環状の隙間がありbaffle-1の中間の環状隙間位置と、胴内径の隙間位置との中間半径位置にも環状の隙間がある形をなしている。図5の左端縦軸は図2と同様装置の中心軸を示しRC、RSはそれぞれ中央部固定柱の半径、胴の半径を示す。r1はbaffle-1の中間環状隙間位置、r2はbaffle-2の中間環状隙間位置を示す。Δr0はbaffle-2と中央部固定柱との間の隙間の大きさ、Δr1はbaffle-1の中間隙間の大きさ、Δr2はbaffle-2の中間環状隙間の大きさ、Δr3はbaffle-1と胴内径間隙間の大きさを示す。この場合も中央部固定柱側からbaffle-1の中間の隙間位置間、baffle-1の中間の隙間位置からbaffle-2の中間隙間位置間、baffle-2の中間隙間位置から胴内径の隙間位置間の半径方向流れはそれぞれ逆になるようにする。そのためにはそれぞれの流れ場の差圧が等しいように取り、且つ偏流が最小になるように隙間の位置r1、r2、隙間の大きさΔr0、Δr1、Δr2、Δr3及び中央部固定柱の半径RCを決定する。 【0014】図6に半径方向流れの流速の具体的パターン例を示しておく。 【0015】以上、邪魔板により多くの隙間を設けることで半径方向の偏流を小さくすることができることを示した。しかしそれぞれの隙間位置では熱交換媒体が軸方向に通過するわけでこの分半径方向の流れが損なわれる。したがって、許される偏流の大きさのなかでできるだけ邪魔板の中間隙間を少なくすることは当然である。 【0016】 【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、容器内の流体の邪魔板上半径方向編流を小さくすることにより接触管内反応ガスと熱交換媒体との高い熱交換効率を実現できる熱交換機能を有する容器を提供することができた。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002093 【氏名又は名称】住友化学工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年1月12日(2000.1.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100093285 【弁理士】 【氏名又は名称】久保山 隆 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−194089(P2001−194089A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月17日(2001.7.17) |
| 【出願番号】 |
特願2000−3563(P2000−3563) |
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