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【発明の名称】 熱交換器用フィン
【発明者】 【氏名】友安 邦博

【要約】 【課題】伝熱フィンが上平板と下平板とに接する個所を頂点及び底点として伝熱フィン有効面積を増大させるとともに伝熱フィンの形状を複雑にして接続板の配列を密にすることで熱交換効率を向上させる。

【解決手段】底部21と頂部22とを連結する傾斜壁23を備えるとともに、頂部22から傾斜壁23の傾斜方向と直交する方向に傾斜する上傾斜部24、上傾斜部24の下部に連結される垂直部25、垂直部25の下部に連結され、傾斜壁23の延長方向に隣接する他の傾斜壁23の底部21に連結し上傾斜部24と平行な方向に傾斜する下傾斜部26からなる垂直壁27を備える。頂部22及び底部21は、上平板40及び下平板41にそれぞれその稜線が線接触するようになっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 流体流路を形成する平行な一対のプレートの間に介在される熱交換器用フィンであって、一方のプレートに線接触する底部と他方のプレートに線接触する頂部とを連結する複数の傾斜壁を備えることを特徴とする熱交換器用フィン。
【請求項2】 前記傾斜壁の頂部と、当該傾斜壁と隣接する傾斜壁の底部とを連結する垂直壁を備えることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器用フィン。
【請求項3】 前記傾斜壁の延長方向と直交する方向に隣接して、当該傾斜壁と交差する方向に傾斜する傾斜壁を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱交換器用フィン。
【請求項4】 前記垂直壁が、その頂部及び底部の少なくともいずれかにおいて前記傾斜壁の頂部又は底部に向かって該傾斜壁の傾斜方向と交差する方向に傾斜する上傾斜部又は下傾斜部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱交換器用フィン。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、熱交換器用の伝熱フィンに関し、特に流体流路を形成する平行な一対のプレートの間に介在される波形の伝熱フィンの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、平板を積層して、その間隔部分に形成される空間を流体の流路とした熱交換器の流路内に、凹凸を形成する波形の伝熱フィンが用いられている。例えば図3,4に示すように、従来の伝熱フィン1は、上平板2と下平板3との間に介在されており、所定間隔で千鳥状に切り起こされ相互に平行に配された複数の上板部4及び下板部5と、これらの間を連結しほぼ垂直に立ち上がる複数の直立壁6,8とが一体的に設けられてなっている。上板部4、直立壁6又は8、下板部5は、全体として波形を形成しており、直立壁6,8は、波長方向(図中で右下がり方向)に位相している。
【0003】この種の伝熱フィン1は、一枚の板に所定の幅間隔でスリット9を千鳥状に切り込み形成し、曲げ起こすことによってなり、波長方向と直交する多数の開口10を形成するものである。流体は、このようにして形成される伝熱フィン1に対し、波長方向か、またはその直交方向に流れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際には以下に説明する技術課題があった。すなわち、上述した従来の伝熱フィン1は、上平板2及び下平板3に接する上板部4及び下板部5の面積が広く伝熱フィン1の熱交換としては有効に働かず、また、伝熱フィン1の熱交換効率を向上させるには伝熱面積を増加させなければならず、このためには、上板部4と下板部5とを接続する接続板を複雑にして接続板の配列を密にすることが考えられるが、上板部4と下板部5とは直立壁6,8で接続されているので、形状が単純であって密にならないという課題があった。
【0005】この発明は、以上の課題を解決するものであって、伝熱フィンが上平板と下平板とに接する個所を頂点及び底点として伝熱フィン有効面積を増大させるとともに伝熱フィンの形状を複雑にして接続板の配列を密にすることで熱交換効率を向上させた伝熱フィンを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するために、この発明は、流体流路を形成する平行な一対のプレートの間に介在される熱交換器用フィンであって、一方のプレートに線接触する底部と他方のプレートに線接触する頂部とを連結する複数の傾斜壁を備えることを特徴とするものである(請求項1)。この発明においては、前記傾斜壁の頂部と、当該傾斜壁と隣接する傾斜壁の底部とを連結する垂直壁を備えたり(請求項2)、前記傾斜壁の延長方向と直交する方向に隣接して、当該傾斜壁と交差する方向に傾斜する傾斜壁を備え(請求項3)、前記垂直壁が、その頂部及び底部の少なくともいずれかにおいて前記傾斜壁の頂部又は底部に向かって該傾斜壁の傾斜方向と交差する方向に傾斜する上傾斜部又は下傾斜部を有することが好ましい(請求項4)。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。図1はこの発明に係る伝熱フィンの斜視図、図2は同伝熱フィンの側面図である。
【0008】図1,図2に示されているように、伝熱フィン20は、底部21と頂部22とを連結する傾斜壁23を備えるとともに、頂部22から傾斜壁23の傾斜方向(図2中で右下がり方向)と直交(交差)する方向に傾斜する上傾斜部24、上傾斜部24の下部に連結される垂直部25、垂直部25の下部に連結され、傾斜壁23の延長方向(図2中で左右方向)に隣接する他の傾斜壁23の底部21に連結し上傾斜部24と平行な方向に傾斜する下傾斜部26からなる垂直壁27を備える。これらの傾斜壁23及び垂直壁27は、その延長方向に沿って波形に連続する所定幅の第一の連結板29を構成している。
【0009】伝熱フィン20はまた、傾斜壁23の延長方向と直交する方向(図2中で紙面と直交する方向)に隣接して設けられ、底部28と頂部32とを連結する傾斜壁33を備えるとともに、頂部32から傾斜壁33の傾斜方向と直交する方向に傾斜する上傾斜部34,その下部に連結される垂直部35,その下部に連結される下傾斜部36からなる垂直壁37を備える。これらの傾斜壁33及び垂直壁37は、その延長方向に沿って波形に連続する所定幅の第二の連結板39を構成している。
【0010】第一及び第二の連結板29,39は、底部21,38ないしは底部28,31を共通にして連結され、第一の連結板29の幅部30だけ位相して配置されていて両連結板29,30が交互に繰り返し配列されている。また、傾斜壁23,33,上傾斜部24,34、垂直部25,35、下傾斜部26,36は、矩形状をしている。
【0011】そして、伝熱フィン20は、一対のプレート間に形成される空間を熱交換器の流体流路とする上平板40と下平板41との間に介在され、両連結板29,30の頂部22,32及び底部21,31は、上平板40及び下平板41にそれぞれその稜線が線接触するようになっている。
【0012】上記構成において、流体は、第一,第二の連結板29,30の波形状に対して直角方向(図2中で紙面と直交する方向)に流れるが、伝熱フィン20が上平板40及び下平板41に接する個所が面接触するものではなく線接触するものであるので、熱抵抗を低減するとともに、伝熱フィンの有効面積を増大させ、かつ、伝熱フィンの形状を複雑にすることができたので、熱交換効率を大幅に向上させることができる。
【0013】
【発明の効果】以上の構成によれば、伝熱フィンがプレート(上平板及び下平板)に接する個所が頂部と底部において線接触するものであるので、熱抵抗を低減するとともに、伝熱フィンの有効面積を増大させ、特に、請求項2以下の発明にあっては、伝熱フィンの形状をより複雑にして熱交換効率をさらに向上させることができる。
【出願人】 【識別番号】000220804
【氏名又は名称】東京濾器株式会社
【出願日】 平成12年1月13日(2000.1.13)
【代理人】 【識別番号】100071283
【弁理士】
【氏名又は名称】一色 健輔 (外2名)
【公開番号】 特開2001−194086(P2001−194086A)
【公開日】 平成13年7月17日(2001.7.17)
【出願番号】 特願2000−4747(P2000−4747)