| 【発明の名称】 |
熱交換器 |
| 【発明者】 |
【氏名】加藤 宗一
【氏名】秋山 勝司
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| 【要約】 |
【課題】チューブの耐食性を効率よく確保することができる熱交換器を提供すること。
【解決手段】チューブ2、フィン3、及びタンク4を組み立てて、これらを一体にろう付けしてなる熱交換器において、チューブ2は、プレート状の素材200を成形してなるとともに、素材200を屈曲してなるビード202を有し、更に、その外面には犠牲層210を設けたものであって、ビード202に応じて形成されるチューブ外面の凹部203には、ろう付けの際にフィン3及びタンク4から溶融するろう材Rを充填した構成の熱交換器である。また、チューブ2には置きろうを配置し、チューブ2外面の凹部203には、置きろうによるろう材を充填したりもする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 媒体を流通するチューブと、前記チューブの端部が接続されたタンクとを備え、前記チューブに伝わる熱によって前記媒体の熱交換を行う熱交換器であって、前記チューブ、及び前記タンクを組み立てて、これらを一体にろう付けしてなる熱交換器において、前記チューブは、プレート状の素材を成形してなるとともに、前記素材を屈曲してなるビードを有し、更に、その外面には犠牲層を設けたものであって、前記ビードに応じて形成される前記チューブ外面の凹部には、前記ろう付けの際に前記タンクから溶融するろう材を充填したことを特徴とする熱交換器。 【請求項2】 媒体を流通するチューブと、前記チューブに装着されたフィンとを備え、前記チューブ及び前記フィンに伝わる熱によって前記媒体の熱交換を行う熱交換器であって、前記チューブ、及び前記フィンを組み立てて、これらを一体にろう付けしてなる熱交換器において、前記チューブは、プレート状の素材を成形してなるとともに、前記素材を屈曲してなるビードを有し、更に、その外面には犠牲層を設けたものであって、前記ビードに応じて形成される前記チューブ外面の凹部には、前記ろう付けの際に前記フィンから溶融するろう材を充填したことを特徴とする熱交換器。 【請求項3】 媒体を流通するチューブを備え、前記チューブに伝わる熱によって前記媒体の熱交換を行う熱交換器であって、前記チューブをろう付けしてしてなる熱交換器において、前記チューブは、プレート状の素材を成形してなるとともに、前記素材を屈曲してなるビードを有し、更に、その外面には犠牲層を設けたものであって、前記ろう付けの際には前記チューブに置きろうを配置し、前記ビードに応じて形成される前記チューブ外面の凹部には、前記置きろうによるろう材を充填したことを特徴とする熱交換器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、媒体を流通するチューブを備え、チューブに伝わる熱によって媒体の熱交換を行う熱交換器に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、自動車に搭載されるコンデンサ、エバポレータ、ラジエータ、ヒータコア等の熱交換器は、媒体を流通するチューブと、チューブに装着されたフィンと、チューブの端部が接続されたタンクとを備え、チューブ及びフィンに伝わる熱によって媒体の熱交換がなされるように構成されている。 【0003】また、この種の熱交換器は、アルミニウム製又はアルミニウム合金製のチューブ、フィン、及びタンクを組み立てて、これらを炉中で加熱して一体にろう付けし、製造されている。ろう付けに必要なろう材及びフラックスは、加熱に先だって、各部材の要所に設けられる。 【0004】熱交換器のチューブとしては、プレート状の素材を成形してなるものが知られている。そして、このようなチューブには、素材を屈曲してなるビードが設けられており、ビードによれば、チューブの熱交換性及び耐圧性が向上される。 【0005】更に、このような熱交換器においては、チューブの外面に犠牲層を設けることにより、チューブの耐食性を向上することができる。 【0006】例えば、Al−Mn系合金からなるチューブの芯材に、Al−Zn系合金からなる犠牲層を設けることにより、チューブの芯材の電位は、犠牲層に対して貴となる。その結果、チューブの耐食性は、犠牲陽極効果によって向上される。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したようにプレート状の素材を成形してなるチューブの場合、ビードを設けると、その外面にはビードに応じて凹部が形成される。 【0008】このようなチューブ外面の凹部は、チューブとタンクとの接続を困難にするうえ、ゴミや水が付着し易いために、チューブの腐食を進行させる原因となる。 【0009】特に、特開平4−20791号に記載されているように、ビードにおける素材の対向面同士を寄せることによって、外面の凹部を解消するチューブもあるが、実際には、凹部を完全に解消するのは非常に困難であり、このようなチューブについても、僅かながら凹部が残る場合がほとんどである。 【0010】また、チューブ外面となる素材の面にろう材をクラッドする場合は、加熱によって溶融したろう材が凹部に溜まることにより、凹部をろう材で充填することができる。しかしながら、チューブ外面に犠牲層を設ける場合は、その素材の面にはろう材を満足にクラッドし得ないという問題もある。 【0011】そこで本発明は、このような問題を考慮し、チューブの耐食性を効率よく確保することができる熱交換器を提供することを目的としている。 【0012】 【課題を解決するための手段】本願第1請求項に記載した発明は、媒体を流通するチューブと、前記チューブの端部が接続されたタンクとを備え、前記チューブに伝わる熱によって前記媒体の熱交換を行う熱交換器であって、前記チューブ、及び前記タンクを組み立てて、これらを一体にろう付けしてなる熱交換器において、前記チューブは、プレート状の素材を成形してなるとともに、前記素材を屈曲してなるビードを有し、更に、その外面には犠牲層を設けたものであって、前記ビードに応じて形成される前記チューブ外面の凹部には、前記ろう付けの際に前記タンクから溶融するろう材を充填した構成の熱交換器であり、このような構成によると、チューブの耐食性が効率よく確保される。 【0013】すなわち、チューブ外面の凹部は、ゴミや水が付着し易いために、チューブの腐食を進行させる原因となるが、本発明では、チューブ外面に犠牲層を設けるとともに、そのような凹部にはタンクから溶融するろう材を充填したので、チューブの耐食性が確実に向上される。 【0014】ろう材は、タンクにクラッドして設けたり、タンクに置きろうを配置して設けたりする。 【0015】本願第2請求項に記載した発明は、媒体を流通するチューブと、前記チューブに装着されたフィンとを備え、前記チューブ及び前記フィンに伝わる熱によって前記媒体の熱交換を行う熱交換器であって、前記チューブ、及び前記フィンを組み立てて、これらを一体にろう付けしてなる熱交換器において、前記チューブは、プレート状の素材を成形してなるとともに、前記素材を屈曲してなるビードを有し、更に、その外面には犠牲層を設けたものであって、前記ビードに応じて形成される前記チューブ外面の凹部には、前記ろう付けの際に前記フィンから溶融するろう材を充填した構成の熱交換器であり、このような構成によると、チューブの耐食性が効率よく確保される。 【0016】すなわち、チューブ外面の凹部は、ゴミや水が付着し易いために、チューブの腐食を進行させる原因となるが、本発明では、チューブ外面に犠牲層を設けるとともに、そのような凹部にはフィンから溶融するろう材を充填したので、チューブの耐食性が確実に向上される。 【0017】ろう材は、フィンにクラッドして設けたり、フィンに置きろうを配置して設けたりする。 【0018】本願第3請求項に記載した発明は、媒体を流通するチューブを備え、前記チューブに伝わる熱によって前記媒体の熱交換を行う熱交換器であって、前記チューブをろう付けしてなる熱交換器において、前記チューブは、プレート状の素材を成形してなるとともに、前記素材を屈曲してなるビードを有し、更に、その外面には犠牲層を設けたものであって、前記ろう付けの際には前記チューブに置きろうを配置し、前記ビードに応じて形成される前記チューブ外面の凹部には、前記置きろうによるろう材を充填した構成の熱交換器であり、このような構成によると、チューブの耐食性が効率よく確保される。 【0019】すなわち、チューブ外面の凹部は、ゴミや水が付着し易いために、チューブの腐食を進行させる原因となるが、本発明では、チューブ外面に犠牲層を設けるとともに、そのような凹部にはチューブに配置した置きろうによるろう材を充填したので、チューブの耐食性が確実に向上される。 【0020】 【発明の実施の形態】以下に、本発明の具体例を図面に基づいて詳細に説明する。 【0021】図1乃至図2に示すように、本例の熱交換器1は、自動車に搭載される車内空調用冷凍サイクルのコンデンサであり、複数のチューブ2及び複数のフィン3を交互に積層し、チューブ2の両端部をそれぞれ一対のタンク4に接続して構成している。 【0022】本例のタンク4は、外部の配管を連結する入口継手401及び出口継手402を設けるとともに、チューブ2の端部を挿入して接続する孔部403を設け、更にその内部を所定の幅で区画した円筒状の部材である。 【0023】媒体は、入口継手401から内部に取り入れられて、チューブ2及びフィン3に伝わる熱によって熱交換をしつつチューブ2を通過し、出口継手402から排出される。 【0024】また、チューブ2及びフィン3からなる層の上下には、補強部材たるサイドプレート5を設けている。各サイドプレート5の両端部は、それぞれタンク4に支持している。 【0025】しかるに、チューブ2、フィン3、タンク4、及びサイドプレート5は、ジグを用いて組み立てて、これを炉中で加熱することにより、一体にろう付けされている。これらの各部材の要所には、予め、ろう材及びフラックスを設けている。 【0026】図3に示すように、本例のチューブ2は、アルミニウム合金製のプレート状の素材200をロール成形してなる偏平状のものであり、素材200の幅方向端部同士を結んでなる結合部201と、素材200を内方向に屈曲してなる複数のビード202とを有し、結合部201、並びに、ビード202の頂部と内部の対向部位とをろう付けしたものである。また、チューブ2の外面となる素材200の面には、犠牲層210を設けている。 【0027】ビード202は、チューブ2の熱交換性及び耐圧性を向上するものであり、また、犠牲層210は、チューブ2の耐食性を向上するものである。 【0028】尚、ビード202については、図4に示すように、対向する頂部同士をろう付けするように構成してもよい。 【0029】更に、ビード202に応じて形成されるチューブ2外面の凹部203には、ろう材Rを充填している。 【0030】このような凹部203に充填されるろう材Rは、図5乃至図6に示すように、ろう付けの際にフィン3及びタンク4から溶融し、凹部203に入り込んだものである。 【0031】すなわち、フィン3にはろう材をクラッド又は置きろうを配置しており、ろう付けによると、チューブ2は、フィン3の頂部がろう付けされるとともに、凹部203には、フィン3から溶融するろう材Rが充填される。 【0032】また、タンク4にはろう材をクラッド又は置きろうを配置しており、ろう付けによると、チューブ2は、その端部をタンク4の孔部403にろう付けされるとともに、凹部203には、タンク4から溶融するろう材Rが充填される。 【0033】ここで、置きろうについては、チューブ2とフィン3との間や、チューブ2とタンク4との間に配置してもよい。 【0034】このように、凹部203にろう材Rを充填することによれば、凹部203にゴミや水が進入するのを防止することができ、チューブ2の耐食性を向上することができる。また、このようなろう材Rによれば、チューブ2の補強をなすことができ、チューブ2の耐圧性及び強度を向上することもできる。 【0035】尚、本例では、チューブ2外面における凹部203全体にろう材Rを充填するように構成したが、或いは、このようなろう材Rの充填は、フィン3の頂部の周辺や、タンク4の孔部403の周辺等、部分的であってもよい。 【0036】また、チューブ2の外面に置きろうを配置し、凹部203には、この置きろうによるろう材を充填してもよい。すなわち、フィン3やタンク4から溶融するろう材以外にも、チューブ2に配置した置きろうによって凹部203を充填するように構成してもよい。 【0037】以上説明したように、本例の熱交換器によると、チューブは、プレート状の素材を成形してなるとともに、素材を屈曲してなるビードを有し、更に、その外面には犠牲層を設けたものであって、ビードに応じて形成されるチューブ外面の凹部には、ろう付けの際にフィン及びタンクから溶融するろう材を充填したので、チューブの耐食性を効率よく確保することができる。 【0038】すなわち、チューブ外面の凹部は、ゴミや水が付着し易いために、チューブの腐食を進行させる原因となるが、本発明では、チューブ外面に犠牲層を設けるとともに、そのような凹部にはタンク及びフィンから溶融するろう材を充填したので、チューブの耐食性を確実に向上することができる。 【0039】また、本例のチューブは、プレート状の素材を成形してなるとともに、素材を屈曲してなるビードを有し、更に、その外面には犠牲層を設けたものであって、ろう付けの際にはチューブに置きろうを配置し、ビードに応じて形成されるチューブ外面の凹部には、置きろうによるろう材を充填した構成の熱交換器であり、このような構成によると、チューブの耐食性が効率よく確保される。 【0040】すなわち、凹部にはチューブに配置した置きろうによるろう材を充填したので、チューブの耐食性を確実に向上することができる。 【0041】 【発明の効果】本願第1請求項に記載した発明は、媒体を流通するチューブと、前記チューブの端部が接続されたタンクとを備え、前記チューブに伝わる熱によって前記媒体の熱交換を行う熱交換器であって、前記チューブ、及び前記タンクを組み立てて、これらを一体にろう付けしてなる熱交換器において、前記チューブは、プレート状の素材を成形してなるとともに、前記素材を屈曲してなるビードを有し、更に、その外面には犠牲層を設けたものであって、前記ビードに応じて形成される前記チューブ外面の凹部には、前記ろう付けの際に前記タンクから溶融するろう材を充填した構成の熱交換器であり、このような構成によると、チューブの耐食性を効率よく確保することができる。 【0042】本願第2請求項に記載した発明は、媒体を流通するチューブと、前記チューブに装着されたフィンとを備え、前記チューブ及び前記フィンに伝わる熱によって前記媒体の熱交換を行う熱交換器であって、前記チューブ、及び前記フィンを組み立てて、これらを一体にろう付けしてなる熱交換器において、前記チューブは、プレート状の素材を成形してなるとともに、前記素材を屈曲してなるビードを有し、更に、その外面には犠牲層を設けたものであって、前記ビードに応じて形成される前記チューブ外面の凹部には、前記ろう付けの際に前記フィンから溶融するろう材を充填した構成の熱交換器であり、このような構成によると、チューブの耐食性を効率よく確保することができる。 【0043】本願第3請求項に記載した発明は、媒体を流通するチューブを備え、前記チューブに伝わる熱によって前記媒体の熱交換を行う熱交換器であって、前記チューブをろう付けしてなる熱交換器において、前記チューブは、プレート状の素材を成形してなるとともに、前記素材を屈曲してなるビードを有し、更に、その外面には犠牲層を設けたものであって、ろう付けの際には前記チューブに置きろうを配置し、前記ビードに応じて形成される前記チューブ外面の凹部には、前記置きろうによるろう材を充填した構成の熱交換器であり、このような構成によると、チューブの耐食性を効率よく確保することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】500309126 【氏名又は名称】株式会社ゼクセルヴァレオクライメートコントロール
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| 【出願日】 |
平成12年1月7日(2000.1.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082784 【弁理士】 【氏名又は名称】森 正澄
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| 【公開番号】 |
特開2001−194080(P2001−194080A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月17日(2001.7.17) |
| 【出願番号】 |
特願2000−1854(P2000−1854) |
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