| 【発明の名称】 |
複式熱交換器 |
| 【発明者】 |
【氏名】杉本 竜雄
【氏名】阪根 高明
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| 【要約】 |
【課題】複式熱交換器において、一体ろう付けする際のチューブ変形を抑制して、一体ろう付けを確実にする。
【解決手段】ラジエータ110の下方側にコンデンサ120を並列配置する複式熱交換器100において、偏平形状のラジエータ110の第1チューブ111内部に、短径方向に延びる支柱114を備える。これにより、隣接する第1チューブ111及び第1フィン112と、隣接する第2チューブ121及び第2フィン122とを確実にろう付けするために短径方向に圧縮力を加えても、第1チューブ111は短径方向に変形し難くなる。よって、ろう付けを容易にすることができ、また、変形により通水抵抗が大きくなることを防止できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1流体が流通し、前記第1流体と空気との間で熱交換する複数本の偏平形状の第1チューブ(111)と、前記第1流体の圧力よりも高い圧力の第2流体が流通し、前記第2流体と空気との間で熱交換する複数本の偏平形状の第2チューブ(121)とを備え、前記第1チューブ(111)及び前記第2チューブ(121)は、それぞれの短径方向に積層され、この短径方向に所定の圧縮力が加えられた状態で一体ろう付けされており、前記第1、第2チューブ(111)、(121)の内部には、前記第1、第2チューブ(111)、(121)の短径方向に延びる支柱(114)、(124)が備えられることを特徴とする複式熱交換器。 【請求項2】 前記第1チューブ(111)と前記第2チューブ(121)とは、前記圧縮力の方向に平行して配置されることを特徴とする請求項1に記載の複式熱交換器。 【請求項3】 前記第1チューブ(111)の短径の長さ(L1)は、前記第2チューブ(121)の短径の長さ(L)より大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の複式熱交換器。 【請求項4】 前記第1チューブ(111)と前記第2チューブ(121)とは、前記圧縮力の直交方向に平行して配置されることを特徴とする請求項3に記載の複式熱交換器。 【請求項5】 前記第1チューブ(111)の肉厚は、前記第2チューブ(121)の肉厚より薄いことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の複式熱交換器。 【請求項6】 前記第1チューブ(111)と交互に積層される第1フィン(112)と、前記第2チューブ(121)と交互に積層される第2フィン(122)とを備え、前記第1フィン(112)の肉厚は、前記第2フィン(122)の肉厚より薄いことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の複式熱交換器。 【請求項7】 前記第1、第2フィン(112)、(122)は、前記第1、第2流体の流通方向に波打つ波形状であり、前記第1フィン(112)の波形状の第1ピッチ(P1)は、前記第2フィン(122)の波形状の第2ピッチ(P2)より長いことを特徴とする請求項6に記載の複式熱交換器。 【請求項8】 前記支柱(114)、(124)は、1枚の板材を所定の形状に折り曲げて形成したことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の複式熱交換器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ラジエータやコンデンサ等の異種の熱交換器を一体化した複式熱交換器に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、フィンと偏平チューブを、その短径方向に交互に積層して偏平チューブの端部をタンクに挿入接続した熱交換器が、他の熱交換器とは別体で構成された単体の熱交換器として、特開平6−123571号公報に記載されている。この記載によれば、偏平チューブ内部を流通する流体の圧力により、偏平チューブが短径方向に変形するのを防止するため、偏平チューブ内部に短径方向に延びる支柱を形成して、偏平チューブの短径方向の強度を向上させたものが提案されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、積層された偏平チューブ及びフィンを一体ろう付けする際には、確実にろう付けするために、偏平チューブの短径方向に圧縮力を加えた状態で一体ろう付けを行う。そして、この圧縮力により、偏平チューブは短径方向に変形するが、従来技術の如く短径方向の強度を向上させた偏平チューブでは、圧縮力に対する短径方向の変形が小さくなっていた。 【0004】しかし、ラジエータ及びコンデンサの如く、偏平チューブの短径方向の強度が異なる異種の熱交換器を、車両の上下方向または左右方向に一体化した複式熱交換器においては、以下の問題が生じる。 【0005】すなわち、ラジエータチューブの強度がコンデンサチューブの強度より低く、ラジエータチューブ及びフィンのみを積層した場合に必要とする第1の圧縮力が、コンデンサチューブ及びフィンのみを積層した場合に必要とする第2の圧縮力に比べて小さい場合において、このようなラジエータ及びコンデンサを一体化した複式熱交換器では、第2の圧縮力を加えざるをえない。 【0006】よって、この第2の圧縮力によりラジエータチューブが短径方向に変形してしまい、ろう付けし難くなるという問題があった。 【0007】本発明は、上記点に鑑み、複式熱交換器において、一体ろう付けする際のチューブ変形を抑制して、一体ろう付けを確実にすることを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明では、第1流体が流通し、第1流体と空気との間で熱交換する複数本の偏平形状の第1チューブ(111)と、第1流体の圧力よりも高い圧力の第2流体が流通し、第2流体と空気との間で熱交換する複数本の偏平形状の第2チューブ(121)とを備え、第1チューブ(111)及び第2チューブ(121)は、それぞれの短径方向に積層され、この短径方向に所定の圧縮力が加えられた状態で一体ろう付けされており、第1、第2チューブ(111)、(121)の内部には、第1、第2チューブ(111)、(121)の短径方向に延びる支柱(114)、(124)が備えられることを特徴としている。 【0009】これにより、第1、第2チューブ(111)、(121)の内部には、短径方向に延びる支柱(114)、(124)が備えらるため、短径方向の強度が補強されるので、複数の第1チューブ(111)及び第2チューブ(121)同士を確実にろう付けするために、短径方向に前述の第2圧縮力を加えても、第1、第2チューブ(111)、(121)は短径方向に変形し難くなる。よって、ろう付けを容易にすることができる。 【0010】また、請求項2に記載の発明では、第1チューブ(111)と第2チューブ(121)とを、圧縮力の方向に平行して配置することを特徴としている。 【0011】また、請求項3に記載の発明のように、第1チューブ(111)の短径の長さ(L1)を前記第2チューブ(121)の短径の長さ(L)より大きくした場合には、第1チューブ(111)の短径方向の変形が生じやすいので、請求項1または2に記載の発明を用いて好適である。 【0012】また、請求項4に記載の発明のように、第1チューブ(111)と第2チューブ(121)とを、圧縮力の直交方向に平行して配置した場合にも第1チューブ(111)の短径方向の変形が生じやすいので、請求項3に記載の発明を用いて好適である。 【0013】また、請求項5に記載の発明のように、第1チューブ(111)の肉厚を第2通路(121)の肉厚より薄くした場合には、第1チューブ(111)の短径方向の変形が生じやすいので、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の発明を用いて好適である。 【0014】また、請求項6に記載の発明のように、第1チューブ(111)と交互に積層される第1フィン(112)と、第2チューブ(121)と交互に積層される第2フィン(122)とを備え、第1フィン(112)の肉厚を第2フィン(122)の肉厚より薄くした場合には、前述の圧縮力により第1フィン(112)の積層方向の変形が生じやすいので、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の発明を用いて好適である。 【0015】また、請求項7に記載の発明のように、第1、第2フィン(112)、(122)は第1、第2流体の流通方向に波打つ波形状であり、第1フィン(112)の波形状の第1ピッチ(P1)を第2フィン(122)の波形状の第2ピッチ(P2)より長くした場合には、第1フィン(112)の積層方向の変形が生じやすいので、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の発明を用いて好適である。 【0016】また、請求項8に記載の発明のように、支柱(114)、(124)は1枚の板材を所定の形状に折り曲げて形成してもよい。 【0017】本発明は、上記目的を達成するため、因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。 【0018】 【発明の実施の形態】(第1実施形態)本実施形態は、本発明に係る複式熱交換器を、ハイブリッドカーに適用したものであって、図1は本実施形態に係る複式熱交換器100を空気流れ上流側から見た斜視図である。 【0019】なお、ここで言うハイブリッドカーとは、エンジン(内燃機関)と電動モータ(以下、モータと略す。)とを切り換えて走行する車両、及びエンジンは主に発電に使用し、走行は主にモータにて行う車両等を言うものであり、これらのハイブリットカーや電気自動車はモータの制御を行うインバータ等の電子部品を冷却する必要がある。 【0020】この複式熱交換器100は、電子部品(熱源)用冷却水(第1流体)を冷却するラジエータ110と、図示しない冷凍サイクルの高圧側冷媒(第2流体)を凝縮するコンデンサ120とを一体化したものであり、ラジエータ110の下方側にコンデンサ120が並列配置されている。 【0021】そして、ラジエータ110は、電子部品用冷却水が流通する複数本の第1チューブ111、及び第1チューブ111間に配設されて電子部品用冷却水と空気との熱交換を促進する波形状の第1フィン112から構成されており、第1チューブ111及び第1フィン112は上下方向に交互に積層されている。 【0022】また、コンデンサ120は、冷媒が流通する複数本の第2チューブ121、及び第2チューブ121間に配設されて冷媒と空気との熱交換を促進する波形状の第2フィン122から構成されており、第2チューブ121及び第2フィン122は、第1チューブ111及び第1フィン112の積層方向と同じ方向に、並列して交互に積層されている。 【0023】なお、第1、第2チューブ111、121は積層方向を短径とする偏平形状であり、これらの形状等については、後に詳述する。 【0024】130、140は、上下方向に、ラジエータ110上端からコンデンサ120下端まで延びる円筒形状の第1、第2タンクであり、第1、第2チューブ111、121及び第1、第2フィン112、122の長手方向両端側にそれぞれ配設され、第1、第2チューブ111、121の両端がそれぞれ挿入接続されている。すなわち、第1、第2タンク130、140は、複数の第1、第2チューブ111、121に、冷却水及び冷媒を分配供給するものである。 【0025】そして、131、132は、第1タンク130内の空間を第1〜第3空間130a〜130cの3つの空間に仕切る第1、第2仕切り壁(セパレータ)であり、141、142は、第2タンク140内の空間を第4〜第6空間140a〜140cの3つの空間に仕切る第1、第2仕切り壁である。なお、第1、第3仕切り壁131、141は、ラジエータ110とコンデンサ120との境界面に位置している。 【0026】そして、第1、第4空間130a、140aはラジエータ110に連通し、第2、3、第5、6空間130b、c、140b、cはコンデンサ120に連通している。 【0027】150、151は、第1、第4空間130a、140aの側方にそれぞれ備えられて、冷却水を第1空間130aに流入させる配管と、第4空間140aから流出させる配管をそれぞれ連結する冷却水入口継手及び冷却水出口継手である。 【0028】160、161は、第2、第6空間130b、140cの側方にそれぞれ備えられて、冷媒を第2空間130bに流入させる配管と、第6空間140cから流出させる配管をそれぞれ連結する冷媒入口継手及び冷媒出口継手である。 【0029】170は、ラジエータ110の上部とコンデンサ120の下部に配置され、第1、第2チューブ111、121の長手方向と同じ長さに延びるプレートであり、ラジエータ110及びコンデンサ120を保護するものである。 【0030】なお、第1、第2チューブ111、121、第1、第2フィン112、122、第1、第2タンク130、140、及びプレート170は、アルミニウム製のベア材及びろう材をクラッドしたクラッド材からなり、一体ろう付けにより形成されている。 【0031】次に、以上の構成による作動を説明すると、電子部品からの高温(60℃〜80℃)の冷却水は、図1の矢印Bに示すように、冷却水入口継手150から第1空間130aに流入し、第1チューブを流通して、第4空間140aに流入し、冷却水出口継手151から電子部品に向かって流出する。 【0032】一方、冷凍サイクルの圧縮機(図示せず)から吐出される高温(外気温度30℃の場合、60℃〜80℃)の冷媒は、図1の矢印Cに示すように、冷媒入口継手160から第2空間130bに流入し、第2チューブ121を流通して第5空間140bに流入する。その後、第5空間140b内にて冷媒の方向が略180度Uターンして第2チューブ121に流入する。 【0033】そして、矢印Dに示すように、第2チューブ121を流通して第3空間130cに流入し、第3空間130c内にて冷媒の方向がUターンして第2チューブ121に流入する。その後、矢印Eに示すように、第2チューブ121を流通して第6空間140cに流入し、冷媒出口継手161から冷凍サイクルの気液分離器(図示せず)に向かって流出する。 【0034】次に、第1、第2チューブ111、121の形状等について詳述する。 【0035】図2(a)は図1のA−A断面図であり、第2チューブ121は、押出し加工により、支柱124を備える多穴形状に形成されている。この支柱124は、第2チューブ121を流通する冷媒の圧力により、第2チューブ121が短径方向に変形することを防止するものであり、短径方向の耐圧強度を高めている。 【0036】図3(a)は、第1チューブ111の拡大図であり、横断面(チューブの長手方向と直交する方向の断面)を示している。この第1チューブ111は、1枚の板状部材(板材)を折り曲げて横断面が偏平形状に形成されており、その長径方向略中央部には、板状部材の一部及び端部を第1チューブ111の内方側に向けて折り曲げて突出させた支柱114が形成されている。この支柱114は、短径方向と平行な面を互いに接触させた状態で、長径方向に重なって形成されている。 【0037】このように、第1チューブ111の横断面を偏平形状に形成し、第2チューブ121の如く多穴形状に形成しない理由は、第1チューブ111を流通する冷却水は冷媒ほど圧力が高くならないため、耐圧強度を高める必要がなく、第1チューブ111内の通水抵抗を小さくするものである。なお、第1チューブ111内に支柱114を形成した理由は後述する。 【0038】次に、第1、第2チューブ111、121、第1、第2フィン112、122、第1、第2タンク130、140、及びプレート170を一体ろう付けする手順を説明する。 【0039】初めに、第1チューブ111及び第1フィン112と、第2チューブ121及び第2フィン122とをそれぞれ交互に積層し、その上下両端にプレート170を配置し、チューブ111、121両端に第1、第2タンク130、140を配置して仮組付けする。 【0040】次に、図4(a)の矢印に示すワイヤW等により、上下2つのプレート170を巻締めて仮組付け状態を保持する。この巻締めの際には、隣接する第1チューブ111及び第1フィン112と、隣接する第2チューブ121及び第2フィン122とを確実にろう付けして、接合強度を上げるとともに、第1チューブ111及び第1フィン112の間と、第2チューブ121及び第2フィン122の間の熱伝導率を向上させるために、ワイヤWにより上下2つのプレート170を所定の力で巻締めて、第1、第2チューブ111、121の積層方向(チューブの短径方向)に所定の圧縮力を加えている。 【0041】次に、上記のように仮組付けされた仮組付け体は、ろう付け用加熱炉内に搬入され、このろう付け用加熱炉内にて仮組付け体をろう材融点まで加熱して一体ろう付けされる。 【0042】ところで、図2(c)に示すように、第1チューブ111内に支柱114を形成しない場合には、第1チューブ111の短径方向の強度は、第2チューブ121の短径方向の強度より低くなり、第1チューブ111のみを積層した場合に必要とする第1の圧縮力が、第2チューブ121のみを積層した場合に必要とする第2の圧縮力に比べて小さくなる。 【0043】従って、このような異なる強度の第1、第2チューブ111、121を積層する複式熱交換器100では、第2の圧縮力を加えざるをえなくなり、よって、この第2の圧縮力により、図4(b)に示す点線のようにラジエータ110が第1チューブ111短径方向に変形してしまい、ろう付けし難くなるという問題が生じる。 【0044】また、仮に、ろう付けできたとしても、第1チューブ111は短径方向のチューブ内側に塑性変形した状態でろう付けされることになるので、第1チューブ111内部を流通する冷却水の通水抵抗が大きくなるという問題が生じる。 【0045】そこで、本実施形態では第1チューブ111内部には、短径方向に延びる支柱114が備えらるため、短径方向の強度が補強されるので、隣接する第1チューブ111及び第1フィン112と、隣接する第2チューブ121及び第2フィン122とを確実にろう付けするために短径方向に圧縮力を加えても、第1チューブ111は短径方向に変形し難くなる。よって、ろう付けを容易にすることができ、また、変形により通水抵抗が大きくなることを防止できる。 【0046】なお、本実施形態のラジエータ用冷却水は電子部品を冷却するものであり、ラジエータ110に流入する冷却水の温度は一般的に60℃〜70℃である。一方、コンデンサ120に流入する冷媒の温度は、例えばフロンを冷媒とし、外気温度が30℃の場合には、一般的に60℃〜70℃である。よって、冷却水の流入温度と冷媒の流入温度とは類似するため、ラジエータ110によりコンデンサ120が加熱されてコンデンサ120の能力が低下することを防止する対策を特に必要としない。 【0047】(第2実施形態)第1実施形態では、第1チューブ111の肉厚及び短径寸法Lは、第2チューブ121の肉厚及び短径寸法Lと同じであるが、図2(b)に示すように、第1チューブ111の短径寸法L1が第2チューブ121の短径寸法Lより大きい場合、あるいは、第1チューブ111の肉厚が第2チューブ121の肉厚より薄い場合には、第1チューブ111の短径方向の変形が生じやすいので、このような場合に第1実施形態の支柱114を形成することは好適である。 【0048】(第3実施形態)第1実施形態では、第1チューブの横断面形状を図3(a)に示す形状に形成しているが、図3(b)に示すように、長径方向略中央部に、板状部材の両端部を第1チューブ111の内方側に向けて折り曲げて突出させた支柱114を形成してもよい。なお、この支柱114は、短径方向と平行な面を互いに接触させた状態でろう付けされており、第1チューブ111の短径方向の強度を高めるものである。 【0049】(第4実施形態)第4実施形態では、第1、第2フィン112、122の形状に特徴があり、この特徴を以下に説明する。 【0050】図5(a)は、図1の空気流れ上流側の正面図であり、図5(b)は図5(a)のF部拡大図である。そして、図5(b)に示すように、第1、第2フィン112、122は、第1、第2チューブ111、121の長手方向に波打つ波形状であり、第1フィン112の波のピッチP1は、第2フィン122の波のピッチP2よりも長く形成されている。 【0051】このような場合には、第1チューブ111の短径方向の変形が生じやすいので、第1実施形態の支柱114を第1チューブ111内部に形成することは好適である。 【0052】また、第1フィン112の肉厚が第2フィン122の肉厚より薄い場合にも、第1チューブ111の短径方向の変形が生じやすいので、このような場合に第1実施形態の支柱114を形成することは好適である。 【0053】(第5実施形態)第1実施形態では、ラジエータ110の下方側にコンデンサ120を並列配置しているが、一方、図6は本実施形態の複式熱交換器100を空気流れ上流側から見た斜視図であり、ラジエータ110の空気流れ上流側にコンデンサ120を対向して配置した複式熱交換器100である。 【0054】そして、第1チューブ111の短径寸法L1は第2チューブ121の短径寸法Lより大きくなっており、また、第1チューブ111の積層ピッチP3は第2チューブ121の積層ピッチP4と同じピッチ寸法になるように形成されている。 【0055】このようなラジエータ110とコンデンサ120の配置関係である複式熱交換器100においても、短径方向に異なる強度の第1、第2チューブ111、121を積層する複式熱交換器100では、前述の第2の圧縮力を加えざるをえなくなり、よって、この第2の圧縮力により、ラジエータ110が第1チューブ111短径方向に変形してしまい、ろう付けし難くなるという問題が生じるので、このような複式熱交換器100にも第1実施形態の支柱114を形成することは好適である。 【0056】また、プレート170の剛性により、第1チューブ111の変形は抑制されているが、ラジエータ110の下方側にコンデンサ120を並列配置する場合に比べて、ラジエータ110の空気流れ上流側にコンデンサ120を対向配置した場合の方が、このプレート170のチューブ変形の抑制効果が大きいのでより一層変形を抑制することができる。 【0057】また、第1、第2チューブ111、121の積層ピッチP3、P4は同じピッチ寸法に形成されているので、第1、第2チューブ111、121は上下方向に同じ高さに配置される。よって、同じ高さに配置されない場合に比べてラジエータ110及びコンデンサ120の通風抵抗を減少させることができる。 【0058】(他の実施形態)第1実施形態では、第2チューブ121は押出し加工により支柱114を備える多穴形状に形成されているが、多穴形状を廃止して、長径方向に波形状のインナフィン(図示せず)を第2チューブ121に挿入してもよい。このインナフィンは、伝熱面積を増大させて冷媒の冷却を促進するものであり、かつ、多穴形状における支柱114の役割を担うもので、第2チューブ121の短径方向の強度を高めるものである。 【0059】また、第1〜4実施形態では、第1、第2チューブ111、121を上下方向に積層して、ラジエータ110とコンデンサ120とを上下方向に並列に配置しているが、第1、第2チューブ111、121を上下方向に直交する方向に積層して、ラジエータ110とコンデンサ120とを上下方向に直交する方向に並列に配置してもよい。 【0060】また、第1〜5実施形態では、冷凍サイクルは、冷媒の臨界圧力を超えることのない圧力域で冷媒(例えばフロン)を循環させるものであるが、圧縮機の吐出側の冷媒圧力が冷媒(例えばCO2)の臨界圧力を超える冷凍サイクル(超臨界冷凍サイクル)に用いてもよい。 【0061】また、第1チューブ111の短径寸法L1が第2チューブ121の短径寸法Lより大きい場合、あるいは、第1チューブ111の肉厚を第2チューブ121の肉厚より薄くした場合に、第1フィン112のフィン高さを第2フィン122のフィン高さより低くした複式熱交換器100に本発明を適用してもよい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004260 【氏名又は名称】株式会社デンソー
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| 【出願日】 |
平成11年12月17日(1999.12.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100100022 【弁理士】 【氏名又は名称】伊藤 洋二 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−174190(P2001−174190A) |
| 【公開日】 |
平成13年6月29日(2001.6.29) |
| 【出願番号】 |
特願平11−359760 |
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