| 【発明の名称】 |
熱交換器 |
| 【発明者】 |
【氏名】杉本 竜雄
【氏名】武藤 聡美
【氏名】阪根 高明
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| 【要約】 |
【課題】チューブの幅方向端部から突出したフィンを有する熱交換器において、熱交換能力を向上させる。
【解決手段】突出部112e、122eにその一部を切断することなくフィン112、122の表面積を増大させた波状の凹凸部112f、122fを形成する。これにより、突出部112e、122eの先端側に至るフィンの熱伝導面積を縮小させることなく、両突出部112e、122eの表面積を増大させることができるので、通風抵抗を低減しつつ、特に、突出部112e、122eに十分な熱量を伝導させることができる。したがって、放熱面積の増大に見合った放熱能力の向上を達成することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 流体が流通するとともに、空気流れに対して交差する方向に延びる複数本のチューブ(111、121)と、前記チューブ(111、121)の外表面に設けられ、空気と流体との熱交換を促進するフィン(112、122)とを有し、前記フィン(112、122)には、前記チューブ(111、121)の幅方向端部から前記チューブ(111、121)の長手方向と交差する方向に突出した突出部(112e、122e)が設けられており、さらに、前記突出部(112e、122e)には、その一部を切断することなく前記フィン(112、122)の表面積を増大させた凹凸部(112f、122f)が形成されていることを特徴とする熱交換器。 【請求項2】 前記フィン(112、122)のうち前記突出部(112e、122e)以外の部位には、前記フィン(112、122)の一部を切り起こした鎧窓状のルーバ(112d、122d)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。 【請求項3】 前記凹凸部(112f、122f)は波状に形成されているとともに、その山部(112g、122g)の頂部を連ねた尾根方向(Dw)は、前記ルーバ(112d、122d)の切り込み方向(Dr)と略平行であることを特徴とする請求項2に記載の熱交換器。 【請求項4】 流体が流通するとともに、空気流れに対して交差する方向に延びる複数本のチューブ(111、121)と、前記チューブ(111、121)の外表面に設けられて空気と流体との熱交換を促進するとともに、一部を切り起こした鎧窓状のルーバ(112d、122d)が形成されたフィン(112、122)とを有し、前記フィン(112、122)には、前記チューブ(111、121)の幅方向端部から前記チューブ(111、121)の長手方向と交差する方向に突出した突出部(112e、122e)が設けられており、さらに、前記ルーバ(112d、122d)のうち前記突出部(112e、122e)に形成されたルーバ(112d、122d)と、前記突出部(112e、122e)以外の部位に形成されたルーバ(112d、122d)とが相違していることを特徴とする熱交換器。 【請求項5】 前記ルーバ(112d、122d)のうち前記突出部(112e、122e)に形成されたルーバ(112d、122d)の切り込み長さ(L)は、前記突出部(112e、122e)の突出方向先端側に向かうほど、短くなるように設定されていることを特徴とする請求項4に記載の熱交換器。 【請求項6】 前記ルーバ(112d、122d)のうち前記突出部(112e、122e)に形成されたルーバ(112d、122d)の切り込み長さ(L)は、前記突出部(112e、122e)の突出方向先端側に向かうほど、長くなるように設定されていることを特徴とする請求項4に記載の熱交換器。 【請求項7】 前記突出部(112e、122e)のうち前記チューブ(111、121)間を流れる空気の主流流れに対応する部位には、前記ルーバ(112d、122d)が形成されていない平面部(112h、122h)が設けられていることを特徴とする請求項4ないし6のいずれか1つに記載の熱交換器。 【請求項8】 前記ルーバ(112d、122d)のうち前記突出部(112e、122e)に形成されたルーバ(112d、122d)の切り起こし角度(θ)は、前記突出部(112e、122e)の突出方向先端側に向かうほど、小さくなるように設定されていることを特徴とする請求項4に記載の熱交換器。 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれ1つに記載の熱交換器を適用した第1の熱交換器(110)と、前記第1の熱交換器(110)と空気流れに対し直列に配設され、請求項1ないし8のいずれ1つに記載の熱交換器を適用した第2の熱交換器(120)とを備え、前記第1の熱交換器(110)の前記突出部(112e)は、前記第2の熱交換器(120)側に突出し、前記第2の熱交換器(120)の前記突出部(122e)は、前記第1の熱交換器(110)側に突出していることを特徴とする複式熱交換器。 【請求項10】 前記第1の熱交換器(110)の前記フィン(112)と前記第2の熱交換器(120)の前記フィン(122)とは、一体化されていることを特徴とする請求項9に記載の複式熱交換器。 【請求項11】 前記第1の熱交換器(110)の前記フィン(112)と前記第2の熱交換器(120)の前記フィン(122)との間には、熱が移動することを抑制する熱移動抑止手段(S)が設けられていることを特徴とする請求項10に記載の複式熱交換器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、熱交換器に関するもので、車両用のラジエータとコンデンサとが一体となった複式熱交換器に適用して有効である。 【0002】 【従来の技術】例えば特開平10−231724号公報に記載の発明では、冷却フィンにチューブの幅方向端部からチューブの長手方向と直交する方向に突出した突出部を設けて放熱面積を拡大させて熱交換器の放熱能力を高めている。なお、チューブの幅方向とは、チューブの長手方向と直交する方向を言うものである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、冷却フィン(以下、フィンと略す。)に形成されたルーバは、周知のごとく、フィンの一部を切り起こして鎧窓状としてフィン周りを流れる空気の流れを乱して温度境界層が成長することを抑制し、熱伝達率の向上を図るものであるが、空気の流れを乱すので、熱交換器を通過する空気の通風抵抗を増加させるおそれがある。 【0004】また、フィンの一部を切り起こしているので、突出部の先端側に至るフィンの熱伝導面積が小さくなり、チューブからフィンに十分な熱量を伝導させることができず、放熱面積の増大に見合った放熱能力の向上が達成できないおそれがある。 【0005】本発明は、上記点に鑑み、チューブの幅方向端部から突出したフィンを有する熱交換器において、熱交換能力を向上させることを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、流体が流通するとともに、空気流れに対して交差する方向に延びる複数本のチューブ(111、121)と、チューブ(111、121)の外表面に設けられ、空気と流体との熱交換を促進するフィン(112、122)とを有し、フィン(112、122)には、チューブ(111、121)の幅方向端部からチューブ(111、121)の長手方向と交差する方向に突出した突出部(112e、122e)が設けられており、さらに、突出部(112e、122e)には、その一部を切断することなくフィン(112、122)の表面積を増大させた凹凸部(112f、122f)が形成されていることを特徴とする。 【0007】これにより、突出部(112e、121e)の先端側に至るフィンの熱伝導面積を縮小させることなく、両突出部(112e、121e)の表面積を増大させることができるので、チューブ(111、121)からフィン(112、122)、特に、突出部(112e、121e)に十分な熱量を伝導させることができ、放熱面積の増大に見合った放熱能力の向上を達成することができる。 【0008】また、凹凸部(112f、122f)は、ルーバと異なり、フィンの一部を切り起こしたものではないので、ルーバほど大きく空気流れを乱すことがない。したがって、ルーバに比べて通風抵抗を小さくすることができるので、突出部(112e、121e)における熱伝達率は、ルーバが設けられた場合の熱伝達率に比べて小さくなるものの、突出部(112e、121e)の熱伝導面積を縮小させることなく突出部(112e、121e)の表面積を増大させたことに加えて、通風抵抗が低減して風量が増大するので、放熱能力を向上させることができる。 【0009】なお、請求項2に記載の発明のごとく、フィン(112、122)のうち突出部(112e、122e)以外の部位に、フィン(112、122)の一部を切り起こした鎧窓状のルーバ(112d、122d)を形成することが望ましい。 【0010】請求項3に記載の発明では、凹凸部(112f、122f)は波状に形成されているとともに、その山部(112g、122g)の頂部を連ねた尾根方向(Dw)は、ルーバ(112d、122d)の切り込み方向(Dr)と略平行であることを特徴とする。 【0011】これにより、ルーバ(112d、122d)を形成するローラ成形機と同様な成形機にて凹凸部(112f、122f)及びルーバ(112d、122d)を成形することができるので、特殊なローラ成形機を使用することなく、フィン(112、122)の生産性を向上させることができる。延いては、フィン(112、122)の製造原価低減を図ることができる。 【0012】請求項4に記載の発明では、流体が流通するとともに、空気流れに対して交差する方向に延びる複数本のチューブ(111、121)と、チューブ(111、121)の外表面に設けられて空気と流体との熱交換を促進するとともに、一部を切り起こした鎧窓状のルーバ(112d、122d)が形成されたフィン(112、122)とを有し、フィン(112、122)には、チューブ(111、121)の幅方向端部からチューブ(111、121)の長手方向と交差する方向に突出した突出部(112e、122e)が設けられており、さらに、ルーバ(112d、122d)のうち突出部(112e、122e)に形成されたルーバ(112d、122d)と、突出部(112e、122e)以外の部位に形成されたルーバ(112d、122d)とが相違していることを特徴とする。 【0013】これにより、突出部(112e、122e)における通風抵抗を低減することが可能となるので、放熱面積の増大に見合った放熱能力の向上を達成することが可能となる。 【0014】請求項5に記載の発明では、ルーバ(112d、122d)のうち突出部(112e、122e)に形成されたルーバ(112d、122d)の切り込み長さ(L)は、突出部(112e、122e)の突出方向先端側に向かうほど、短くなるように設定されていることを特徴とする。 【0015】これにより、突出部(112e、122e)に形成されたルーバ(112d、122d)による通風抵抗の増大を低減することができるので、放熱面積の増大に見合った放熱能力の向上を達成することができる。 【0016】請求項6に記載の発明では、ルーバ(112d、122d)のうち突出部(112e、122e)に形成されたルーバ(112d、122d)の切り込み長さ(L)は、突出部(112e、122e)の突出方向先端側に向かうほど、長くなるように設定されていることを特徴とする。 【0017】これにより、突出部(112e、122e)に形成されたルーバ(112d、122d)による通風抵抗の増大を低減することができるので、放熱面積の増大に見合った放熱能力の向上を達成することができる。 【0018】また、フィン効率の高い突出部(112e、121e)の根本側(チューブ(111、121)側)の切り込み長さ(L)を小さくして熱伝導面積を大きくしているので、フィン効率の高い突出部(112e、121e)の根本側に十分な熱量を伝導させることができる。したがって、放熱面積の増大に見合った放熱能力の向上を確実に達成することができる。 【0019】請求項7に記載の発明では、突出部(112e、122e)のうちチューブ(111、121)間を流れる空気の主流流れに対応する部位には、ルーバ(112d、122d)が形成されていない平面部(112h、122h)が設けられていることを特徴とする。 【0020】これにより、流速の大きい主流部分の通風抵抗を低減することができるので、効果的に通風抵抗を小さくすることができ、放熱面積の増大に見合った放熱能力の向上を達成することができる。 【0021】請求項8に記載の発明では、ルーバ(112d、122d)のうち突出部(112e、122e)に形成されたルーバ(112d、122d)の切り起こし角度(θ)は、突出部(112e、122e)の突出方向先端側に向かうほど、小さくなるように設定されていることを特徴とする。 【0022】これにより、突出部(112e、122e)に形成されたルーバ(112d、122d)による通風抵抗の増大を低減することができるので、放熱面積の増大に見合った放熱能力の向上を達成することができる。 【0023】なお、請求項9に記載の発明のごとく、請求項1ないし8のいずれ1つに記載の熱交換器を適用した第1の熱交換器(110)と、第1の熱交換器(110)と空気流れに対し直列に配設され、請求項1ないし8のいずれ1つに記載の熱交換器を適用した第2の熱交換器(120)とを備え、第1の熱交換器(110)の突出部(112e)を第2の熱交換器(120)側に突出させ、第2の熱交換器(120)の突出部(122e)を第1の熱交換器(110)側に突出させて複式熱交換器を構成してもよい。 【0024】また、請求項10に記載の発明のごとく、第1の熱交換器(110)のフィン(112)と第2の熱交換器(120)のフィン(122)とを一体化してもよい。 【0025】また、請求項11に記載の発明のごとく、第1の熱交換器(110)のフィン(112)と第2の熱交換器(120)のフィン(122)との間に、熱が移動することを抑制する熱移動抑止手段(S)を設けてもよい。 【0026】因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。 【0027】 【発明の実施の形態】(第1実施形態)本実施形態は、本発明に係る熱交換器を車両用冷凍サイクル(空調装置)のコンデンサ(放熱器、凝縮器)と水冷エンジン(液冷式内燃機関)の冷却水(冷却液)を冷却するラジエータとが一体となった複式熱交換器に適用したものである。そして、図1は本実施形態に係る複式熱交換器100を空気流れ上流側から見た斜視図であり、図3は、水冷エンジン側(空気流れ下流側)から見た斜視図である。なお、コンデンサとラジエータとは、コンデンサがラジエータより空気流れ上流側に位置するように空気流れに直列に並んでいる。 【0028】図1中、110は冷凍サイクル内を循環する冷媒と空気とを熱交換させて冷媒を冷却するコンデンサ(第1熱交換器)であり、このコンデンサ110は、冷媒(第1流体)が流通する複数本のコンデンサチューブ111、各コンデンサチューブ111間の外表面に配設されて冷媒と空気との熱交換を促進するコンデンサフィン(第1フィン)112、及びコンデンサチューブ111の長手方向両端側に配設されて各コンデンサチューブ111と連通するヘッダタンク113、114等から構成されている。 【0029】因みに、紙面右側のヘッダタンク113は、各コンデンサチューブ111に冷媒を分配供給するものであり、紙面左側のヘッダタンク114は、各コンデンサチューブ111にて熱交換を終えた冷媒を集合回収するものである。 【0030】なお、コンデンサチューブ111は、図3、4に示すように、内部に多数本の冷媒通路111aが形成された多穴構造であり、押し出し加工又は引き抜き加工にて扁平状に形成されている。また、コンデンサフィン112は、後述するラジエータフィン122と一体化されており、その詳細は後述する。 【0031】一方、図2中、120は水冷エンジンから流出する冷却水と空気とを熱交換して冷却水を冷却するラジエータであり、このラジエータ120は、冷却水(第2流体)が流通する複数本のラジエータチューブ121、各ラジエータチューブ121間に配設されて冷媒と空気との熱交換を促進するラジエータフィン(第2フィン)122、及びラジエータチューブ121の長手方向両端側に配設されて各ラジエータチューブ121と連通するヘッダタンク123、124等から構成されている。 【0032】また、130はコンデンサ110及びラジエータ120の端部に配設されて両者110、120の補強部材をなすサイドプレートであり、両チューブ111、121、両フィン112、122、両ヘッダタンク113、114、123、124及びサイドプレート130は、ろう付けにて一体接合されている。 【0033】次に、両フィン112、122について述べる。 【0034】両フィン112、122は、図3に示すように、ローラ成形法にて互いに一体に形成されているとともに、複数箇所の山部112a、122a及び谷部112b、122bと、隣り合う山部112a、122a及び谷部112b、122b間を繋ぐ平面部112c、122cとからなる波状のコルゲートフィンである。 【0035】そして、平面部112c、122cには、両フィン112、122を通過する空気の流れを乱して温度境界層が成長することを防止すべく、その一部を切り起こして鎧窓状としたルーバ112d、122dが形成されているとともに、図4に示すように、コンデンサフィン112とラジエータフィン122とを所定寸法W以上離隔させた状態で両フィン112、122を部分的に結合する結合部fが、複数箇所の山部112b、122bおきに設けられている。 【0036】なお、所定寸法Wは、少なくとも両フィン112、122の板厚より大きい寸法であって、コンデンサフィン112とラジエータフィン122とを所定寸法W以上離隔させることにより形成されたスリット(空間)Sは、ラジエータ120側からコンデンサ110側に熱が移動することを抑制する熱移動抑止手段として機能する。 【0037】ところで、コンデンサフィン112のラジエータチューブ121側には、コンデンサチューブ111の幅方向端部からラジエータチューブ121に向けて、コンデンサチューブ112の長手方向と直交(交差)する方向に突出する突出部112eが設けられており、一方、ラジエータフィン122のコンデンサチューブ111側には、ラジエータチューブ121の幅方向端部からコンデンサチューブ111に向けて、ラジエータチューブ122の長手方向と直交(交差)する方向に突出する突出部122eが設けられている。 【0038】そして、両突出部112e、122eには、図5に示すように、ローラ成形機にてその一部を切断することなく波状に塑性変形させることにより、両フィン112、122の表面積を増大させた凹凸部112f、122fが設けられており、これら凹凸部112f、122fの尾根方向Dwは、ルーバ112d、122dの切り込み方向Drと略平行となるように設定されている。 【0039】なお、凹凸部112f、122fの尾根方向Dwとは、波状の凹凸部112f、122fの山部112g、121g(図4(b)参照)の頂部を連ねた方向を言い、ルーバ112d、122dの切り込み方向Drは、両フィン112、122の山部112a、122aの頂部を連ねた尾根方向Dfと略直交する方向である。 【0040】次に、本実施形態の特徴を述べる。 【0041】本実施形態によれば、両突出部112e、122eには、その一部を切断することなく凹凸部112f、122fが設けられているので、突出部112e、122eの先端側に至るフィンの熱伝導面積を縮小させることなく、両突出部112e、122eの表面積を増大させることができる。 【0042】したがって、各チューブ111、121から各フィン112、122(特に、突出部112e、122e)に十分な熱量(図4の矢印)を伝導させることができるので、放熱面積の増大に見合った放熱能力の向上を達成することができる。 【0043】また、凹凸部112f、122fは、ルーバ112d、122dと異なり、フィンの一部を切り起こしたものではないので、ルーバ112d、122dほど大きく空気流れを乱すことがない。 【0044】したがって、ルーバ112d、122dに比べて通風抵抗を小さくすることができるので、両突出部112e、122eにおける熱伝達率は、突出部112e、122e以外の部位であってルーバ112d、122dが設けられた部位(平面部112c、122c)の熱伝達率に比べて小さくなるものの、両突出部112e、122eの熱伝導面積を縮小させることなく両突出部112e、122eの表面積を増大させたことに加えて、通風抵抗が低減して風量が増大するので、放熱能力を向上させることができる。 【0045】また、凹凸部112f、122fの尾根方向Dwが、ルーバ112d、122dの切り込み方向Drと略平行となるように設定されているので、尾根方向Dw及び切り込み方向Drが共にローラ成形機のフィン材送り方向と略直交することとなり、特殊なローラ成形機を使用することなく凹凸部112f、122f及びルーバ112d、122dを成形することができる。したがって、両フィン112、122の生産性を向上させることができるので、両フィン112、122(複式熱交換器100)の製造原価低減を図ることができる。 【0046】(第2実施形態)第1実施形態では、凹凸部112f、122fを波状としたが、本実施形態は、図6に示すように、凹凸部112f、122fを箱状の凹凸(ディンプル)形状としたものである。 【0047】(第3実施形態)上述の実施形態では、両突出部112e、122eには、その一部を切断することなく形成した凹凸部112f、122fを設けたが、本実施形態以降は、凹凸部112f、122fを廃止するとともに、ルーバ112d、122dのうち突出部112e、122eに形成されたルーバ(以下、このルーバを突出部ルーバ112d、122dと呼ぶ)の諸元と、突出部112e、122e以外の部位(平面部112c、122c)に形成されたルーバ(以下、このルーバを平面部ルーバ112d、122dと呼ぶ。)の諸元とを相違させたものである。 【0048】具体的には、図7に示すように、突出部ルーバ112d、122dの切り込み長さLを、突出部112e、122eの突出方向先端側に向かうほど、短くなるように設定したものである。 【0049】これにより、突出部ルーバ112d、122dによる通風抵抗の増大を低減することができるので、放熱面積の増大に見合った放熱能力の向上を達成することができる。 【0050】ところで、一般的に、ルーバの有無に依らずフィンの先端側(チューブから最も離れた部位)に向かうほど、フィンと空気との温度差が小さくなるので、フィンの先端側ほどフィン効率が低下していく。そこで、本実施形態では、元来、フィン効率が低い突出部112e、122eの突出方向先端における、突出部ルーバ112d、122dの切り込み長さLを小さくすることにより、積極的に通風抵抗の低減を図っている。 【0051】(第4実施形態)本実施形態は、図8に示すように、突出部ルーバ112d、122dの切り込み長さLを、突出部112e、122eの突出方向先端側に向かうほど、長くなるように設定したものである。 【0052】これにより、突出部ルーバ112d、122dによる通風抵抗の増大を低減することができるので、放熱能力を向上させることができる。 【0053】また、フィン効率の高い突出部112e、122eの根本側(チューブ111、121側)の切り込み長さLを小さくして熱伝導面積を大きくしているので、フィン効率の高い突出部112e、122eの根本側に十分な熱量を伝導させることができる。したがって、放熱面積の増大に見合った放熱能力の向上を確実に達成することができる。 【0054】(第5実施形態)本実施形態は、図9に示すように、突出部112e、122eのうちチューブ111、121間を流れる空気の主流流れに対応する部位、すなわち突出部112e、122eの略中央部であって空気流れと略平行な部位に、突出部ルーバ112d、122dが形成されていない平面部112h、122hを設けたものである。 【0055】これにより、流速の大きい主流部分の通風抵抗を低減することができるので、効果的に通風抵抗を小さくすることができ、放熱面積の増大に見合った放熱能力の向上を達成することができる。 【0056】なお、図9では、突出部ルーバ112d、122dの切り込み長さLが突出部112e、122eの突出方向先端側に向かうほど長くなるように平面部112h、122hを設けたが、突出部ルーバ112d、122dの切り込み長さLが突出部112e、122eの突出方向先端側に向かうほど短くなるように平面部112h、122hを設けてもよい。 【0057】(第6実施形態)本実施形態は、図10に示すように、突出部ルーバ112d、122dの切り起こし角度θを、突出部112e、122eの突出方向先端側に向かうほど、小さくなるように設定したものである。 【0058】なお、突出部ルーバ112d、122dの切り起こし角度θとは、切り起こされた突出部ルーバ112d、122dと平面部112c、122cとのなす角度を言うもので、切り起こし角度θ=0では、ルーバが切り起こされていない状態を意味する。 【0059】これにより、突出部ルーバ112d、122dによる通風抵抗の増大を低減することができるので、放熱面積の増大に見合った放熱能力の向上を達成することができる。 【0060】(その他の実施形態)上述の実施形態では、本発明に係る熱交換器をコンデンサとラジエータとが一体となった複式熱交換器に適用したものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、コンデンサやラジエータ等の単体の熱交換器に対しても適用することができる。 【0061】因みに、図11はラジエータに本発明の第1実施形態を適用した例であり、図11(b)から明らかなように、フィン122の突出部122eは、チューブ121の幅方向両端側に設けてもよい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004260 【氏名又は名称】株式会社デンソー
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| 【出願日】 |
平成11年12月14日(1999.12.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100100022 【弁理士】 【氏名又は名称】伊藤 洋二 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−174179(P2001−174179A) |
| 【公開日】 |
平成13年6月29日(2001.6.29) |
| 【出願番号】 |
特願平11−354819 |
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