| 【発明の名称】 |
平面型ヒートパイプ |
| 【発明者】 |
【氏名】池田 匡▲視▼
【氏名】山本 雅章
【氏名】植木 達彦
【氏名】佐々木 健
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| 【要約】 |
【課題】発熱密度の高い半導体素子等の各種電子部品を冷却する際に、作動液の蒸気圧が高くなっても、ヒートパイプのコンテナの上板部、および/または下板部に変形を生じることがなく、軽量で、且つ、熱抵抗の小さい平面型ヒートパイプを提供する。
【解決手段】(a)作動液が封入され、密閉された空洞部を有する上板部、側板部、および、下板部からなるコンテナ、(b)コンテナ内に配置され、被冷却素子から下板部に伝わった熱を上板部に伝熱するための伝熱金属部材、(c)コンテナ内に配置され、コンテナの内圧によって上板部、側板部または下板部に変形が生じるのを防止するための、作動液用の通路を備えている耐圧部材、および、(d)コンテナ内の、少なくとも伝熱部材の側壁に配置されたウイックを備えた平面型ヒートパイプ。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】下記部材を備えた平面型ヒートパイプ(a)作動液が封入され、密閉された空洞部を有する上板部、側板部、および、下板部からなるコンテナ、(b)前記コンテナ内に配置され、被冷却素子から前記下板部に伝わった熱を前記上板部に伝熱するための伝熱金属部材、(c)前記コンテナ内に配置され、前記コンテナの内圧によって前記上板部、側板部または下板部に変形が生じるのを防止するための、前記作動液用の通路を備えている耐圧部材、(d)前記コンテナ内の、少なくとも前記伝熱部材の側壁に配置されたウイック。 【請求項2】前記コンテナの下板部には、被冷却素子と接する凹凸部が設けられ、前記凹凸部の少なくとも1つに前記伝熱金属部材、および/または、前記耐圧部材が配置されている、請求項1に記載の平面型ヒートパイプ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子等の各種電子部品を冷却するための平面型ヒートパイプ、特に、作動液の蒸気圧によって変形することがなく、軽量で、且つ、熱抵抗の小さい平面型ヒートパイプに関する。 【0002】 【従来の技術】パソコン等の各種機器や電子設備等の電気・電子機器に搭載されている半導体素子等の電子部品は、その使用によってある程度の発熱が避けがたく、近年はその冷却が重要な技術課題となりつつある。冷却を要する電気・電子素子(以下、「被冷却素子」と称する)を冷却する方法として、例えば機器にファンを取り付け、機器筐体内の空気の温度を下げる方法や、被冷却素子に冷却体を取り付けることで、その被冷却素子を特に冷却する方法等が代表的に知られている。 【0003】被冷却素子に取り付ける冷却体として、単なる伝熱性の金属材ではなく、ヒートパイプ構造の冷却体、或いは、例えば銅材やアルミニウム材などの伝熱性に優れた板材にヒートパイプを取り付けた形態のものが提案、実用化されている。ヒートパイプは、密封された空洞部を備えており、その空洞部に収容された作動流体の相変態と移動により熱の輸送が行われる。熱の一部は、ヒートパイプを構成する容器(コンテナ)を直接伝わって運ばれるが、大部分の熱は、作動流体による相変態と移動によって移動される。 【0004】ヒートパイプの吸熱側において、ヒートパイプを構成する容器(コンテナ)の材質中を熱伝導して伝わってきた熱により、作動流体が蒸発し、その蒸気がヒートパイプの放熱側に移動する。放熱側では、作動流体の蒸気は冷却され再び液相状態い戻る。そして、液相に戻った作動流体は再び吸熱側に移動(還流)する。このような作動流体の相変態や移動によって、熱の移動がなされる。 【0005】ヒートパイプ内の作動流体としては通常、水や水溶液、アルコール、その他有機溶剤等が使用される。特殊な用途としては水銀を作動流体に用いる場合もある。前述したようにヒートパイプは内部の作動流体の相変態等の作用を利用するものであるから、密封された内部への作動流体以外のガス等の混入をなるべく避けるように製造されることになる。このような混入物は、通常、製造途中に混入する大気(空気)や作動流体中に溶在している炭酸ガス等である。 【0006】ヒートパイプの形状は、代表的な丸パイプ形状の他、平面型も広く用いられている。平面型のヒートパイプは、その形状から、半導体素子等の被冷却素子と広い面積で接触させやすい等の利点を有している。 【0007】更に、近年エレクトロニクス機器は、CPU等の高出力、高集積の部品を内蔵している。半導体素子等の各種電子部品は、集積度が極めて高くなり、高速で情報の演算、制御等の処理を行うので、多量の熱を発生する。高出力かつ高集積の部品である半導体素子等の熱を、平面型ヒートパイプによって、所定の位置に移動し冷却しようとすると、被冷却素子の発熱密度が高いので、被冷却素子と接触するヒートパイプの内壁面に、有効に作動液が還流しないで、いわゆるドライアウトという現象が生じて、冷却効率が低下するという問題点がある。 【0008】更に、被冷却素子の発熱密度が高いので、被冷却素子と接触するヒートパイプの内面において、作動液の蒸気圧が高くなり、ヒートパイプのコンテナの上板部、および/または下板部に変形を生じ、特に、被冷却素子と接触する下板部の変形は、被冷却素子との間の接触不良を生じて、冷却効率を著しく低下させるという問題点がある。上述した問題点を克服するためにヒートパイプのコンテナ内部に、作動液の蒸気圧に耐えることができる耐圧部材を設ける技術が提案されている。 【0009】 【発明が解決しょうとする課題】図7に従来の平面型ヒートパイプの一例を示す。上述した、作動液の蒸気圧が高くなってヒートパイプのコンテナの上板部、および/または下板部に変形を生じる問題を解決するために、図7に示すように、ヒートパイプの内部には、直方体形状の金属製の耐圧ブロック103が設けられている。従来のヒートパイプによると、直方体形状の金属製の耐圧ブロック103の上面および下面がヒートパイプのコンテナの上板101および下板102に金属接合されているので、作動液の蒸気圧が高くなっても、ヒートパイプのコンテナの上板部、および/または下板部に変形を生じることはない。 【0010】しかしながら、図7に示す従来のヒートパイプによると、作動液の流れが直方体形状の金属製の耐圧ブロック103の長軸方向に限定され、作動液の流れが不十分になるという新たな問題を生じている。更に、耐圧ブロックは重量が重く、ヒートパイプ全体の重量が重くなり、超小型化したパソコン等に搭載するのに適さないという問題点がある。 【0011】従って、この発明の目的は、発熱密度の高い半導体素子等の各種電子部品を冷却する際に、作動液の蒸気圧が高くなっても、ヒートパイプのコンテナの上板部、および/または下板部に変形を生じることがなく、軽量で、且つ、熱抵抗の小さい平面型ヒートパイプを提供することにある。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明者は、上述した従来の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、ヒートパイプのコンテナ内に、コンテナの内圧によってコンテナの上板部、側板部または下板部に変形が生じるのを防止するための、作動液用の通路を備えている耐圧部材を設けることによって、作動液の蒸気圧が高くなっても、ヒートパイプのコンテナの上板部、および/または下板部に変形を生じることがなく、軽量で、且つ、作動液の流れを制限することなく、熱抵抗の小さい平面型ヒートパイプを提供することができることを知見した。 【0013】この発明は、上記知見に基づいてなされたものであって、この発明の平面型ヒートパイプの第1の態様は、下記部材を備えた平面型ヒートパイプである。 (a)作動液が封入され、密閉された空洞部を有する上板部、側板部、および、下板部からなるコンテナ、(b)前記コンテナ内に配置され、被冷却素子から前記下板部に伝わった熱を前記上板部に伝熱するための伝熱金属部材、(c)前記コンテナ内に配置され、前記コンテナの内圧によって前記上板部、側板部または下板部に変形が生じるのを防止するための、前記作動液用の通路を備えている耐圧部材、(d)前記コンテナ内の、少なくとも前記伝熱部材の側壁に配置されたウイック。 【0014】この発明の平面型ヒートパイプの第2の態様は、前記コンテナの下板部には、被冷却素子と接する凹凸部が設けられ、前記凹凸部の少なくとも1つに前記伝熱金属部材、および/または、前記耐圧部材が配置されている平面型ヒートパイプである。 【0015】この発明の平面型ヒートパイプのその他の態様は、前記耐圧部材は、前記コンテナの前記上板部および/または下板部と接する少なくとも1個の平面部、および、少なくとも2個の側壁部からなっており、作動液の前記通路は、前記平面部および前記側壁部によって形成された空間からなっている平面型ヒートパイプである。 【0016】この発明の平面型ヒートパイプのその他の態様は、前記耐圧部材の各々は、1個の矩形の平面部、および、2個の側壁部からなるコの字型のプレス加工されたブロックからなっている平面型ヒートパイプである。 【0017】この発明の平面型ヒートパイプのその他の態様は、前記耐圧部材の各々は、上面部および底面部からなる平面部、および、側壁部からなっている平面型ヒートパイプである。 【0018】この発明の平面型ヒートパイプのその他の態様は、前記伝熱金属部材は、柱状の金属ブロックからなっている平面型ヒートパイプである。 【0019】 【発明の実施の形態】本発明の平面型ヒートパイプの態様について図面を参照しながら詳細に説明する。この発明の平面型ヒートパイプは、作動液が封入され、密閉された空洞部を有する上板部、側板部、および、下板部からなるコンテナと、コンテナ内に配置され、被冷却素子から下板部に伝わった熱を上板部に伝熱するための伝熱金属部材と、コンテナ内に配置され、コンテナの内圧によって上板部、側板部または下板部に変形が生じるのを防止するための、作動液用の通路を備えている耐圧部材と、コンテナ内の、少なくとも伝熱部材の側壁に配置されたウイックとを備えている。 【0020】更に、この発明の平面型ヒートパイプにおいて、コンテナの下板部には、被冷却素子と接する凹凸部が設けられ、凹凸部の少なくとも1つに伝熱金属部材、および/または、耐圧部材が配置されている。更に、上述した耐圧部材は、コンテナの上板部および/または下板部と接する少なくとも1個の平面部、および、少なくとも2個の側壁部からなっており、作動液の通路は、平面部および側壁部によって形成された空間からなっている。 【0021】更に、この発明の平面型ヒートパイプにおいて、耐圧部材の各々は、1個の矩形の平面部、および、2個の側壁部からなるコの字型のプレス加工されたブロックからなっている。更に、上述した耐圧部材の各々は、上面部および底面部からなる平面部、および、側壁部からなっていてもよい。更に、上述した伝熱金属部材は、柱状の金属ブロックからなっていてもよい。 【0022】図1は、この発明の平面型ヒートパイプの1つの態様を示す概略斜視図である。図1において、1はヒートパイプ、2はヒートパイプのコンテナの上板部、3はヒートパイプのコンテナの下板部、4はヒートパイプのコンテナの側板部、5は伝熱金属部材、6は耐圧部材をそれぞれ示す。なお、図1において図示していないけれども、この発明のヒートパイプは、ウイックを備えている。 【0023】ヒートパイプのコンテナの内部の概ね中央部には、(図示しない)被冷却部品の位置に対応する位置に伝熱金属部材5が設けられている。被冷却部品からコンテナの下板部に伝わった熱は、伝熱金属部材によって、コンテナの上板部に速やかに伝熱される。伝熱金属部材5の周辺には作動液の通路が十分に設けられており、作動液の自由な移動を可能にしている。 【0024】伝熱金属部材5の側方の所定の位置には、少なくとも1個の耐圧部材6が設けられている。図1における耐圧部材6の各々は、下板部3と接する矩形の平面部65と側壁部66からなるコの字型の一体的にプレス加工されたブロックからなっている。図1においては、上述した耐圧部材6が伝熱金属部材5の両側方にそれぞれ2個づつ配置されている。 【0025】矩形の平面部65が下板部に例えばろう付等によって金属接合され、側壁部66の上端部が上板部に金属接合され、作動液の蒸気圧に十分絶える強度を有している。更に、コの字型の一体的にプレス加工された耐圧部材は肉厚が薄く、軽量であり、ヒートパイプ全体の重量を軽くすることができる。更に、上述した2個の側壁部66に囲まれた空間は、作動液用の通路として使用され、作動液が右左方向前後方向に自在に移動することが可能である。 【0026】図2は、本発明の平面型ヒートパイプにおける伝熱金属部材とウイックとの接触状態を示す図である。図2において、ヒートパイプの下板部が基板8の上に配置された発熱体(被冷却素子)と熱抵抗が小さくなるように接合されている。発熱体に対応する、ヒートパイプの内部の位置には伝熱金属部材からなる柱状の伝熱ブロックが設置されている。ウイック11が、伝熱ブロック5の側面およびコンテナの上板部2の内面に沿って配置されている。 【0027】図3は、この発明の平面型ヒートパイプの別の態様を示す概略斜視図である。図3に示すように、ヒートパイプ1のコンテナの内部の概ね中央部には、(図示しない)被冷却素子の位置に対応する位置に伝熱金属部材5が設けられている。更に、伝熱金属部材5の周囲の所定の位置には、少なくとも1個の耐圧部材6が設けられている。図3における耐圧部材6の各々は、上板部2に接する矩形の上面部67、上面部の両端部に下板部3と接する矩形の底面部68、および、側壁部69を備えた一体的にプレス加工されたブロックからなっている。 【0028】図3においては、上述した耐圧部材6が伝熱金属部材5の前後方にそれぞれ1個づつ配置されている。矩形の上面部67が上板部2に、そして、底面部68が下板部3にろう付等によって金属接合され、両端部の側壁部69の上端部が上板部3に同様に金属接合され、作動液の蒸気圧に十分絶えるより強い強度を有している。 【0029】更に、上述した一体的にプレス加工された耐圧部材は肉厚が薄く、軽量であり、ヒートパイプ全体の重量を軽くすることができる。更に、上述した上面部67と側壁部69に囲まれた空間、および、底面部68と側壁部69によって囲まれた空間は、作動液用の通路として使用され、作動液が右左方向前後方向に自在に移動することが可能である。 【0030】図4は、この発明の平面型ヒートパイプの更に別の態様を示す概略斜視図である。図4においても、図1および図3において示したと同様に、ヒートパイプ1のコンテナの内部の概ね中央部には、(図示しない)被冷却素子の位置に対応する位置に伝熱金属部材5が設けられている。更に、伝熱金属部材5の周囲の所定の位置には、少なくとも1個の耐圧部材6が設けられている。 【0031】図3における耐圧部材6の各々は、下板部3と接する前後方向に延びている矩形の平面部65と側壁部66からなる縦長のコの字型の一体的にプレス加工されたブロックからなっている。図4においては、上述した耐圧部材6が伝熱金属部材5の両側方に、前後方向に長軸が位置するように、それぞれ1個づつ配置されている。 【0032】縦長の矩形の平面部65が下板部3にろう付等によって金属接合され、側壁部66の上端部が上板部2に金属接合され、作動液の蒸気圧に十分絶える強度を有している。更に、縦長のコの字型の一体的にプレス加工された耐圧部材は肉厚が薄く、軽量であり、ヒートパイプ全体の重量を軽くすることができる。更に、上述した2個の側壁部66に囲まれた空間は、作動液用の通路として使用され、作動液の前後方向への移動を容易にしている。 【0033】図3、図4の態様においても、図示していないけれども、図2に示すように、ヒートパイプのコンテナの内部にはウイックが配置されている。 【0034】本発明の平面型ヒートパイプのコンテナの材質は、銅またはアルミニウム等の熱伝導の良好な金属を使用することができる。伝熱金属部材、耐圧部材、ウイックはヒートパイプのコンテナと同一材質の部材を使用することができる。作動液は、ヒートパイプのコンテナの材質との適合性に応じて、水、代替フロン、フロリナートを使用する。 【0035】図5は、この発明の平面型ヒートパイプの概略断面図である。図5において、ヒートパイプのコンテナの下板部には、被冷却素子と接する凹凸部が設けられている。更に、凹凸部の大きさは、プリント基板上に配置された発熱体71、72、73のそれぞれの高さに対応して設定され、同時に異なる高さの発熱体を効率よく冷却することができる。更に、凹凸部の少なくとも1つに伝熱金属部材、および/または、耐圧部材が配置される。 【0036】その結果、発熱体の熱が、ヒートパイプのコンテナの下板部、伝熱金属部材を介して、コンテナの上板部に移動される。一方で、薄い肉圧の耐圧部材によって、コンテナの上板部および下板部が強固に接合されているので、発熱密度の高い冷却素子による作動液の蒸発圧が高くても、コンテナの変形を効果的に防止することができる。 【0037】この際、発熱密度の最も高い発熱体Aに対応する凸部には、伝熱金属部材51を挿入し、発熱密度が比較的小さい発熱体B、Cに対応する凸部には、それぞれ、耐圧部材52、53を取り付けてもよい。コンテナ内部には、伝熱金属部材の側壁、耐圧部材の側壁、および、コンテナの上板部の内壁に沿って網状ウイック61、62が配置される。 【0038】図6は、本発明の平面型ヒートパイプの実装方法の一例を示す図である。プリント基板8上に配置された発熱体7にコンテナの下板部が密着するように平面型ヒートパイプ1を配置し、コンテナの上板部上に放熱フィン10を設け、更に、放熱フィン10の上部に強制ファン9を設置している。プリント基板8上に配置された発熱体7の熱は、平面型ヒートパイプ1の下板部の材質中を伝わり、上述したようにコンテナ内に設置された伝熱金属部材を伝って、コンテナの上板部に伝熱される。このように伝わった熱は、放熱フィンを伝わり、更に、強制ファンによって大気中に放熱される。 【0039】図6には示していないが、上述したように、大きさの異なる複数個の発熱体を同じに冷却する場合には、図5に示したようにコンテナの下板部に、発熱体の高さに対応する凹凸部を設け、コンテナの上板部に放熱フィン、更にその上に強制ファンを設けてもよい。以下に、本発明の平面型ヒートパイプを実施例により、更に詳細に説明する。 【0040】 【実施例】実施例1以下に述べる方法によって、図1に示す本発明の平面型ヒートパイプを製作した。即ち、板厚0.5mmのOFC(無酸素高伝導銅)材によって縦100mm×横70mm×高さ6.0mmのコンテナを調製した。コンテナ内部の被冷却素子に対応する中央部には、縦20.0mm×横20.0mm×高さ5.0mmのOFC材の伝熱ブロックを設け、伝熱ブロックの側方に、厚さ0.5mmの矩形の平面部、2個の側壁部を備えたコの字型のプレス加工された耐圧部材を2個づつ配置した。コンテナと伝熱ブロックの上面および下面、および、コンテナと耐圧部材の平面部および側壁部の上面は、銀ロウを使用してそれぞれロウ付けした。 【0041】80μm♯120のOFCメッシュをウイックとして使用し、図2に示すように、ウイックを伝熱ブロックの側面およびコンテナの上面とに接触させて配置した。作動液として、純水を使用した。ヒートパイプには作動液封入口用のパイプを設け、コンテナを減圧し、封入口を封じた。 【0042】このように製作した平面型ヒートパイプを使用して、発熱密度120Wの被冷却素子の冷却を行ったところ、平面型ヒートパイプの熱抵抗は0.06K/Wであった。なお、ヒートパイプの作動中は、コンテナの上面部、下面部の何れにも変形は生じなかった。 【0043】実施例2以下に述べる方法によって、図3に示す本発明の平面型ヒートパイプを製作した。即ち、板厚0.5mmのOFC(無酸素高伝導銅)材によって縦100mm×横70mm×高さ6mmのコンテナを調製した。コンテナ内部の被冷却素子に対応する中央部には、縦20mm×横20mm×高さ5mmのOFC材の伝熱ブロックを設け、伝熱ブロックの側方に、厚さ0.5mmの矩形の上面部、矩形の底面部、側壁部を備えた図3に示す形状のプレス加工された耐圧部材を1個づつ配置した。コンテナと伝熱ブロックの上面および下面、および、コンテナと耐圧部材の上面部、底面部および側壁部の上面は、銀ロウを使用してそれぞれロウ付けした。 【0044】80μm♯120のOFCメッシュをウイックとして使用し、図2に示すように、ウイックを伝熱ブロックの側面およびコンテナの上面とに接触させて配置した。 【0045】このように製作した平面型ヒートパイプを使用して、発熱密度120Wの被冷却素子の冷却を行ったところ、平面型ヒートパイプの熱抵抗は0.06K/Wであった。なお、ヒートパイプの作動中は、コンテナの上面部、下面部の何れにも変形は生じなかった。 【0046】比較例比較のために、以下に述べる方法によって、図7に示す従来の平面型ヒートパイプを製作した。板厚0.5mmのOFC(無酸素高伝導銅)材によって縦100mm×横70mm×高さ6mmのコンテナを調製した。コンテナ内部の被冷却素子に対応する中央部には、縦20mm×横20mm×高さ5mmのOFC材の伝熱ブロックを設け、更に、その両側に、同一伝熱ブロックを1個づつ備えた。コンテナと伝熱ブロックの上面および下面は、銀ロウを使用してそれぞれロウ付けした。80μm♯120のOFCメッシュをウイックとして使用し、図2に示すように、ウイックを伝熱ブロックの側面およびコンテナの上面とに接触させて配置した。作動液として、純水を使用した。 【0047】このように製作した平面型ヒートパイプを使用して、発熱密度120Wの被冷却素子の冷却を行ったところ、平面型ヒートパイプの熱抵抗は0.08K/Wであった。 【0048】上述したところから明らかなように、本発明の平面型ヒートパイプを使用することによって、作動液の通路を確保することができ、従来の平面型ヒートパイプに比して、熱抵抗を0.02K/W低下させることができた。更に、上述したコの字型プレス加工された耐圧部材を使用することによって、平面型ヒートパイプの重量は30g軽くなった。 【0049】 【発明の効果】上述したように、この発明によると、発熱密度の高い半導体素子等の各種電子部品を冷却する際に、作動液の蒸気圧が高くなっても、ヒートパイプのコンテナの上板部、および/または下板部に変形を生じることがなく、軽量で、且つ、熱抵抗の小さい平面型ヒートパイプを提供することができ、産業上利用価値が高い。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005290 【氏名又は名称】古河電気工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年11月11日(1999.11.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100101764 【弁理士】 【氏名又は名称】川和 高穂
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| 【公開番号】 |
特開2001−141385(P2001−141385A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月25日(2001.5.25) |
| 【出願番号】 |
特願平11−320558 |
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