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【発明の名称】 冷却設備システム
【発明者】 【氏名】川越 康夫

【氏名】坂本 克也

【氏名】橋本 偉生

【氏名】大谷 健文

【要約】 【課題】乾式冷却器の冷却管に第2循環水に含まれる塩類が付着するのを防止することができる冷却設備システムを得る。

【解決手段】変圧器4に設けられた熱交換器5より循環される第1循環水の湿式冷却管31に第2循環水を散水させて第1循環水を冷却する湿式熱交換器3と、被冷却器と湿式熱交換器3との間に設けられ、変圧器4より湿式熱交換器3に循環される第1循環水の乾式冷却管21に、湿式熱交換器3を通して空気を当てて第1循環水を冷却する乾式熱交換器2と、第2循環水を循環させる第2循環水系統の補給水槽20に設けられ、第2循環水よりマグネシウムやカルシウム等の化学物質を除去する水処理装置25とを備えた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被冷却器より循環される第1循環水の湿式冷却管に第2循環水を散水させて前記第1循環水を冷却する湿式熱交換器と、前記被冷却器と前記湿式熱交換器との間に設けられ、前記被冷却器より前記湿式熱交換器に循環される前記第1循環水の乾式冷却管に、前記湿式熱交換器を介して空気を当てて前記第1循環水を冷却する乾式熱交換器と、前記第2循環水を循環させる第2循環水系統の所定箇所に設けられ、前記第2循環水より所定の化学物質を除去する水処理装置とを備えてなる冷却設備システム。
【請求項2】 請求項1記載の冷却設備システムにおいて、前記第1循環水は、密閉された配管内を循環される冷却設備システム。
【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の冷却設備システムにおいて、前記第2循環水系統は、前記湿式熱交換器において前記第1循環水の湿式冷却管に前記第2循環水を散水する散水装置と、前記散水装置により散水された前記第2循環水を集める散水槽と、前記散水槽と前記散水装置の間を接続する配管とを備える冷却設備システム。
【請求項4】 請求項3記載の冷却設備システムにおいて、前記第2循環水系統は、更に、前記散水槽に第2循環水を供給するための補給水槽を備える冷却設備システム。
【請求項5】 請求項3又は請求項4記載の冷却設備システムにおいて、前記水処理装置は、前記散水槽に設けられる冷却設備システム。
【請求項6】 請求項3又は請求項4記載の冷却設備システムにおいて、前記水処理装置は、前記散水槽と前記散水装置との間を接続する配管に設けられる冷却設備システム。
【請求項7】 請求項4記載の冷却設備システムにおいて、前記水処理装置は、前記補給水槽、又は前記補給水槽と前記散水槽とを接続する配管、又は前記補給水槽への給水配管のいずれかに設けられる冷却設備システム。
【請求項8】 被冷却器より循環される第1循環水の湿式冷却管に第2循環水を散水させて前記第1循環水を冷却する湿式熱交換器と、前記被冷却器と前記湿式熱交換器との間に設けられ、前記被冷却器より前記湿式熱交換器に循環される前記第1循環水の乾式冷却管に、前記湿式熱交換器を介して空気を当てて前記第1循環水を冷却する乾式熱交換器とを備えてなる冷却設備システムにおいて、前記第1循環水の湿式冷却管に、前記第2循環水に含まれる化学物質に基づくスケールが付着するのを防止するスケール付着防止剤を前記第2循環水中に注入したことを特徴とする冷却設備システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乾式熱交換器と湿式熱交換器とを備えた冷却設備システムに関し、特に、乾式熱交換器にスケールが付着するのを防止するようにした冷却設備システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】冷却設備システムには、従来より開放型冷却塔を備えたもの、あるいは密閉型冷却塔を備えたものが知られている。開放型冷却塔を備えたシステムは、被冷却器である例えば変圧器に備えられた熱交換器より循環された循環水を冷却塔内で大気中に散水して冷却し、この冷却された循環水を散水槽で集めて再び熱交換器に循環させるようにしている。
【0003】かかる開放型冷却塔を備えた冷却設備システムでは、循環水を冷却塔内で大気に晒して冷却させるため、大気中の塵等が循環水中に混入され易く、循環系配管内にスライムが発生したり、又循環水中に含まれる炭酸カルシウム等の塩類により配管内にスケールが付着する等の欠点がある。なお、このスケールの付着を防止するため水処理装置を備えたものが知られるが、開放型の冷却設備システムでは、循環水の循環量が多いため水処理装置の容量も大きなものが必要となる。また、開放型の場合、スケール付着防止のため配管内の硬度成分を除去すると、配管等の腐食が発生し易くなり、冷却対象に損傷を与える恐れもある。
【0004】また、該冷却設備システムでは、冷却塔内において循環水を散水するときに大量の蒸気が発生して、これが大気中で冷却されると白煙となる。通常、冷却塔はビル等の建設物の屋上に設けられることが多く、冷却塔より立ち上る白煙により火災発生と誤認される恐れがある。
【0005】一方、密閉型冷却塔を備えた冷却設備システムを図4に示す。この冷却設備システムは、冷却塔1と、冷却塔1内に設けられる乾式熱交換器2と、冷却塔1内における乾式熱交換器2の下方に設けられる湿式熱交換器3と、被冷却器である変圧器4に備えられた熱交換器5から乾式熱交換器2を介して湿式熱交換器3に第1循環水を循環させる第1循環水配管6(循環水入口配管6a及び出口配管6b)及びポンプ7とを備える。
【0006】また、この冷却設備システムは、乾式熱交換器2と湿式熱交換器3との間に設けられ、湿式熱交換器3に第2循環水を散水する散水装置8と、散水装置8により散水された水(第2循環水)を冷却塔1下部において集める散水槽9と、散水槽9と散水装置8との間で第2循環水を循環させる第2循環水配管10及びポンプ11とを備える。冷却塔1の下部側部には外気の取り入れ口1aが設けられ、冷却塔1の上端部には排出口1bが設けられ、排出口1bと乾式熱交換器2との間にファン12が設けられている。なお、熱交換器5には変圧器4が冷却水配管13により接続され、該配管13に循環ポンプ(又はガスブロア)14が設けられている。
【0007】以上の構成において、第1循環水はポンプ7により第1循環水配管6内を循環し、熱交換器5で熱を吸収して高温となり、乾式熱交換器2で予冷却された後、湿式熱交換器3により冷却され、再び熱交換器5に循環される。また、第2循環水はポンプ11により散水装置8に送られて、湿式熱交換器3における湿式冷却管31に散水される。散水された第2循環水は散水槽9により集められ、再び散水装置8に送られる。
【0008】また、ファン12の駆動により、外気が冷却塔1の取り入れ口1aより導入されて、湿式熱交換器3及び乾式熱交換器2を経て排出口1bより排出され、湿式熱交換器3及び乾式熱交換器2の冷却機能を向上させている。
【0009】このような、密閉型冷却塔を備えた冷却設備システムにおいては、湿式熱交換器3に散水されて発生される蒸気或いは水滴は、乾式熱交換器2により加熱されて相対湿度が低くなって大気に排出されるため、排出口より白煙が立ち上るのを防止でき、また密閉型とされているため第1循環水配管内にスケール,スライムが発生するのを防止することもできる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる従来の密閉型冷却塔を備えた冷却設備システムにおいては、湿式熱交換器3に散水された第2循環水の一部がファン12の駆動により排気口1b側に巻き上げられ、この一部が乾式熱交換器2の乾式冷却管21に付着する。第2循環水には、カルシウムやマグネシウム等の塩類が含まれているため、これら塩類により乾式冷却管21にスケールが付着し、乾式熱交換器2による熱交換率を低下させるという問題点がある。このスケールは乾式冷却管21のフィン内に強固に付着し、その除去には多大の労力を要する。なお、散水装置と乾式熱交換器との間にエリミネータ16を設けて散水装置から乾式熱交換器に水滴が飛散するのを規制するようにしたものが知られるが、エリミネータ16を用いても細かな水滴の付着を完全に防止することはできず、スケールの付着を防止することはできない。
【0011】そこで、本発明は、かかる従来の問題点を解決するために成されたものであり、乾式冷却器の冷却管に第2循環水に含まれる塩類が付着するのを防止することができる冷却設備システムを得ることを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決するため、本発明に係る冷却設備システムは、被冷却器(熱交換器5)より循環される第1循環水の湿式冷却管31に第2循環水を散水させて前記第1循環水を冷却する湿式熱交換器3と、前記被冷却器と前記湿式熱交換器3との間に設けられ、前記被冷却器より前記湿式熱交換器3に循環される前記第1循環水の乾式冷却管21に、前記湿式熱交換器3を通して空気を当てて前記第1循環水を冷却する乾式熱交換器2と、前記第2循環水を循環させる第2循環水系統の所定箇所に設けられ、前記第2循環水より所定の化学物質を除去する水処理装置(25,25A,25B,25C,25D)とを備えてなるものである。
【0013】このような構成によれば、第2循環水から乾式冷却管にスケールとして付着する化学物質を除去できるので、乾式冷却管にスケールが付着するのを防止することができる。また、湿式熱交換器から発生した飽和蒸気や細かな水滴は乾式熱交換器により加熱されて相対湿度が下げられて大気に排出されるので、白煙が立ち上ることもない。また、従来は、第2循環水はスケールの付着を防止するため、導電率制御により水質が濃縮倍率(一定量の水道水に含まれる不純物の量に比してどれだけ不純物の量が含まれているかを表す)を一定(例えば2倍)に維持するよう制御しているが、本発明では、水処理装置を設けて、スケールの発生要素であるカルシウムやマグネシウム等を除去するので、他の要因による導電率の上昇はスケール付着問題の対象とならず、この結果、濃縮倍率を大きくすることができ、水質を制御するための第2循環水への補給水量を削減することが可能となる。
【0014】また、本発明に係る冷却設備システムは請求項1の冷却設備システムにおいて、前記第1循環水は、密閉された配管内を循環されるようにしたものである。
【0015】このような構成によれば、第1循環水は大気に晒されないため、第1循環水を循環させる第1循環水系統にスライムやスケールが付着するのを防止することができる。また、第1循環水から硬度成分を除去する必要もなくなるので、従来の開放型冷却塔を備えた冷却設備システムと比較すると、配管等に腐食が発生して被冷却器に損傷を与えるという恐れもない。なお、本発明における第2循環水は被冷却器とは全く分離されているので、第2循環水より硬度成分を除去しても、配管等の腐食による被冷却器への影響はない。
【0016】更に、本発明に係る冷却設備システムは、請求項1または請求項2の冷却設備システムにおいて、前記第2循環水系統は、前記湿式熱交換器における前記第1循環水の湿式冷却管31に前記第2循環水を散水する散水装置8と、前記散水装置により散水された前記第2循環水を集める散水槽9と、前記散水槽9と前記散水装置8の間を接続する配管10とを備えるものである。
【0017】このような構成によれば、第2循環水は散水装置8により湿式熱交換器3における第1循環水の湿式冷却管31に散水された後、散水槽9により集められ、再び散水装置8に送られる。このような冷却設備システムにおいては、第2循環水は第1循環水より少量で良いので、従来の開放型冷却塔を備えた冷却設備システムにおいて、循環水の水処理装置を設備する場合に比較すると、その水処理装置は容量の小さなもので足り、従って、水処理装置の小型、低コスト化を図ることができる。
【0018】また、本発明に係る冷却設備システムは、請求項3記載の冷却設備システムにおいて、前記第2循環水系統は、更に、前記散水槽9に第2循環水を供給するための補給水槽20を備えるものである。
【0019】このような構成によれば、第2循環水の水量が少量になった場合に、それを自動的に補給するための構成を簡易なものとすることができる。
【0020】また、本発明に係る冷却設備システムは、請求項3又は請求項4記載の冷却設備システムにおいて、前記水処理装置25Cは、前記散水槽9に設けられるようにしたものである。
【0021】このような構成によれば、散水槽9におけるスケール、スライムの発生を防止でき、該散水槽9が清浄に保たれ、点検、メンテナンスの手間、費用が削減される。
【0022】更に、本発明に係る冷却設備システムは、請求項3又は請求項4記載の冷却設備システムにおいて、前記水処理装置25Dは、前記散水槽9と前記散水装置8との間を接続する配管10に設けられるようにしたものである。
【0023】このような構成によれば、散水系統の配管に水処理装置を設置するため、水処理装置のコンパクト化が可能となり、その低コスト化、及び工事費の低コスト化を図ることができる。
【0024】また、本発明に係る冷却設備システムは、請求項4記載の冷却設備システムにおいて、前記水処理装置25A,25B,25は、前記補給水槽20、又は前記補給水槽20と前記散水槽9とを接続する配管26、又は前記補給水槽20への給水配管23のいずれかに設けられるようにしたものである。
【0025】このような構成によれば、複数の冷却設備システムに対して、例えば一つの補給水槽を設備した場合には、各冷却設備システム毎に水処理装置を設置する必要がなく、一つの水処理装置の設置により乾式冷却管にスケールが付着するのを防止でき、設備費、メンテナンス、点検等の低コスト化を図ることができる。
【0026】更に、本発明に係る冷却設備システムは、被冷却器より循環される第1循環水の湿式冷却管に第2循環水を散水させて前記第1循環水を冷却する湿式熱交換器と、前記被冷却器と前記湿式熱交換器との間に設けられ、前記被冷却器より前記湿式熱交換器に循環される前記第1循環水の乾式冷却管に、前記湿式熱交換器を通して空気を当てて前記第1循環水を冷却する乾式熱交換器とを備えてなる冷却設備システムにおいて、前記第1循環水の乾式冷却管に、前記第2循環水に含まれる化学物質に基づくスケールが付着するのを防止するスケール付着防止剤を前記第2循環水中に注入したことを特徴とするものである。
【0027】このような、構成によっても、乾式冷却管にスケールが付着するのを防止することができる。また、湿式熱交換器から発生した蒸気は乾式熱交換器により加熱されて大気に排出されるので、白煙が立ち上ることもない。また、水処理装置の設備が不要となるので、請求項1乃至請求項7における冷却設備システムに比較してシステム全体を小型化、低コスト化することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
実施の形態1.図1は本発明の実施の形態1における冷却設備システムの全体構成を示すブロック図である。なお、図1において図4と同一符号は図4に示したものと同一または相当物を示している。この冷却設備システムは、ビル15の地下15aに設置される複数の変圧器4を冷却するものであり、各変圧器4に設けられた熱交換器5のそれぞれに密閉型の縦型冷却塔1Aが設けられている。これら冷却塔1Aはビル15の屋上に設置され、それらの間が第1循環水配管6により接続されている。尚、冷却塔は屋外のみでなく、屋内に設置される場合もある。
【0029】各冷却塔1Aには、その下部より上部にかけて散水槽9、湿式熱交換器3、散水装置8、エリミネータ16、乾式熱交換器2、及びファン12が順に設けられている。また、散水槽9と湿式熱交換器3との間の冷却塔側壁には、外気を取り入れるための取り入れ口1aが設けられ、ファン12上方の冷却塔天井部には取り入れ口から導入された外気をファン12により排出するための排出口1bが設けられている。上述した湿式熱交換器3と散水装置8とエリミネータ16と乾式熱交換器2とは、外気の取り入れ口1aから排出口1bにかけて形成される外気の流通路に設けられている。
【0030】乾式熱交換器2は、熱交換器5からの第1循環水配管(循環水入口配管6a)に接続された冷却管外周にフィンを取り付けてなる乾式冷却管21を外気の流通路の最も下流側であるファン12の直前に配置して構成される。湿式熱交換器3は、乾式熱交換器2より送られる第1循環水を通す湿式冷却管31を散水装置8の下方に配置し、散水装置8より散水された第2循環水により第1循環水を冷却するように構成されている。
【0031】エリミネータ16は散水装置8から飛散した第2循環水の水滴が乾式熱交換器2に付着するのを防止するために設けられている。散水装置8は散水槽9に第2循環水配管10により接続され、ポンプ11により送られた第2循環水を湿式熱交換器3に散水する。なお、第2循環水配管10の適所には排水用電動弁17を備えた排水管18が接続されている。散水槽9は冷却塔1Aの最下部に設けられ、散水装置8から散水された第2循環水を湿式熱交換器3の下方にて受けて集め、この集められた水は再び散水装置8に送られる。
【0032】各冷却塔1Aの散水槽9は、補給水管19により各冷却塔共通の補給水槽20に接続されている。補給水槽20は第2循環水を補給するため、受水槽28より補給水ポンプ22及び配管23により補給された水を一時的に蓄えておく水槽である。補給水管19の散水槽9側端部には、ボールフロート弁24が設けられ、散水槽9の水位が所定値を下回ったときに、補給水槽20より自動的に第2循環水が散水槽9に補給される。
【0033】受水槽28と補給水槽20とを接続する配管23の適所には、補給水から所定の化学物質を除去するための水処理装置25が設けられている。この水処理装置25は、例えばイオン交換樹脂を使用し、原水中の硬度成分であるカルシウム、マグネシウムをナトリウムと置き換え除去する軟水装置方式を用いたものが使用される。この軟水装置方式は、樹脂再生に食塩を使用するため排水処理上の問題がなく、イニシャルコストが安くつくという利点がある。
【0034】このように実施の形態1では水処理装置25を受水槽28から補給水槽20への配管23に設け、該配管23を流れる水中からカルシウムやマグネシウムを除去するようにしたため、複数の冷却塔1Aに対して一つの水処理装置25を設ければ良く、装置購入費、工事費が安くなり、またメンテナンス、点検費も安くなる。更に冷却設備システム全体の構成も部品点数が少なくなるため簡単となる。
【0035】なお、上述した実施の形態では受水槽28から補給水槽20への配管23に水処理装置25を設けるようにしたが、図1の点線25Aで示すように、補給水槽20に水処理装置を取り付け、補給水槽20内の水から所定の塩類を除去するようにしても良い。或いはまた、図1の点線25Bで示すように、補給水槽20から各冷却塔1Aの散水槽9へ接続される基配管(複数の補給水管19が共通に接続される配管)26に取り付けるようにしても同様の効果を得ることができる。
【0036】実施の形態2.図2は実施の形態2を示す冷却設備システムの全体ブロック図である。図2において、図1と同一符号は同一対象又は相当物を示している。実施の形態2では、水処理装置25Cを各冷却塔1Aの散水槽9に設け、散水槽9内の第2循環水から所定の塩類を除去するようにしたものである。このような構成によれば、散水槽9内でスケール、スライム等の発生を抑制でき、散水槽9が清浄に保たれ、点検、メンテナンスの手間、費用の削減を図ることができる。
【0037】実施の形態3.図3は実施の形態3を示す冷却設備システムの全体ブロック図である。図3において、図1と同一符号は同一対象又は相当物を示している。実施の形態2では、水処理装置25Dを各冷却塔1Aにおける散水槽9から散水装置8への配管10に設けるようにしたものである。このような構成によれば、水処理装置のコンパクト化が図れ、その低コスト化及び工事費の削減を図ることができる。
【0038】以上に説明した各実施の形態では、水処理装置25,25A〜25Dとして、軟水装置方式を用いたものを使用するようにしたが、この他、陽イオン、陰イオン交換樹脂を使用し、原水中の全塩類を除去して純粋な水を得る純水装置方式を用いることもできる。純水装置方式を用いた場合は、受水槽前に一台設置するようにし、補給水を純水とすることでノンブロー運転が可能となる。更に水処理装置として、コストの低い逆浸透膜方式を使用することもできる。
【0039】又、水処理装置として、交流矩形波の電界を発生させ、スケールの原因物質を結晶化しにくくする配管組込型の水処理装置方式を用いることもできる。この場合は、電気伝導度からスケールの原因物質の濃縮の度合いを検知して、ブローを行うようにすることにより、ブローの頻度を適切に定めることができて補給水量を減らすことができる。この水処理装置はランニングコストが安価となるという利点を有する。
【0040】更に、水処理装置として、異種金属使用による自然電場と永久磁石による磁場を利用し、原因物質の結晶化を促進し、結晶として析出したところを濾過する配管組込型の水処理装置方式を用いることもできる。この場合も、電気伝導度からスケールの原因物質の濃縮の度合いを検知して、ブローを行うようにすることにより、ブローの頻度を適切に定めることができて補給水量を減らすことができる。この水処理装置はランニングコストが安価となるという利点を有する。また、永久磁石による磁場を利用し、原因物質を結晶化しにくくする水槽没水型処理装置方式も用いることができる。
【0041】更に、本発明では、配管内のスケール予防のため、スケール防止剤として知られているホスホン酸系の薬剤を第2循環水内に注入することによっても、乾湿熱交換器にスケールが付着するのを防止することができる。この場合、ホスホン塩酸が水中のカルシウムイオンと結合し、鉄系金属表面の陰極部に沈殿型被膜を形成する。同時に、スライム防止剤や防食剤を注入するようにしても良い。この場合は、水処理装置を設ける場合に比較して、システムの構成をシンプルなものとすることができるという利点を有する。なお、実施の形態は、密閉型の縦型冷却塔を用いた冷却設備システムに本発明を適用した場合について説明したが、本発明は横型冷却塔を用いたシステムにも適用することができ、また、密閉型に限定されることもない。
【0042】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明によれば、湿式熱交換器より飛散した第2循環水が乾式熱交換器に付着して、その冷却管にスケールが付着するのを防止することができ、もって、熱交換率がスケールの付着により低下することがなく、またスケール除去のための作業も不要な冷却設備システムを得ることができるという効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【識別番号】000221018
【氏名又は名称】東芝エンジニアリング株式会社
【出願日】 平成11年9月27日(1999.9.27)
【代理人】 【識別番号】100097250
【弁理士】
【氏名又は名称】石戸 久子 (外3名)
【公開番号】 特開2001−91189(P2001−91189A)
【公開日】 平成13年4月6日(2001.4.6)
【出願番号】 特願平11−273087