| 【発明の名称】 |
熱交換器 |
| 【発明者】 |
【氏名】山口 博志
【氏名】渡部 栄基
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| 【要約】 |
【課題】圧力損失が少なくて熱交換性能に優れた熱交換器を提供する。
【解決手段】エンドプレート1に流路プレート6を一体化する。そして、エンドプレート1と流路プレート6とで、一方のタンク23bから開口部5を介して流出入される熱交換媒体が流動する流路を形成する。また、エンドプレート1の開口部4にブロック7を接合する。ブロック7の流路では、他方のタンク23aに流出入する熱交換媒体を流動させる他の流路を形成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 2枚のエンドプレートの間に扁平チューブと放熱フィンとを交互に積層し、扁平チューブの一端部に流入タンク及び流出タンクを形成し、前記エンドプレートに形成した開口部を介して流入タンクに流入させた熱交換媒体を、扁平チューブ内で流動させ、放熱フィンを介して外部を通過する空気と熱交換させた後、流出タンクからエンドプレートに形成した他の開口部を介して流出させる熱交換器において、前記エンドプレートに一体化されて、該エンドプレートとで、一方のタンクから開口部を介して流出入される熱交換媒体が流動する流路を形成する流路プレートと該流路プレートに取り付けられ、前記エンドプレートの他の開口部に接合されて、他方のタンクに流出入する熱交換媒体が流動する他の流路を有するブロックとを備えたことを特徴とする熱交換器。 【請求項2】 前記エンドプレートと前記流路プレートとによって形成される流路は、前記ブロックが接合される開口部を中心とする同心円上に形成されることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。 【請求項3】 前記ブロックは、前記流路プレートの一部と共に、前記エンドプレートの開口部に位置決されることにより、前記ブロックの流路を介して流入タンクに熱交換媒体を流入可能としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の熱交換器。 【請求項4】 前記ブロックは、エンドプレートの開口部に嵌合された部分が絞部を備えることを特徴とする請求項3に記載の熱交換器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、熱交換器、特に、車両用熱交換器に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、熱交換器では、図5に示すように、扁平チューブ100と放熱フィン101とを交互に積層し、両端部にエンドプレート102をそれぞれ配設した構成が一般的である。扁平チューブ100の一端部には、流入タンク103と流出タンク(図示せず)とが形成されている。エンドプレート102には流路プレート104が一体化され、両者によって流入路105と流出路106とが形成されている。そして、流入路105から流入タンク103に流入した熱交換媒体は、各扁平チューブ100に分流されて流動し、放熱フィン101を介して外部を通過する空気と熱交換された後、流出タンクから流出路106を介して流出されるようになっている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】前記従来の熱交換器では、流入路105及び流出路106を流路プレート104の絞り加工により得ている。しかし、流入路105と流出路106は隣接しており、しかも流路プレート104は軽量化等を目的として薄型となっている。このため、絞り深さ、すなわち流入路105及び流出路106の流路断面積を大きくとると、材料破れが発生するという問題がある。一方、流路断面積を小さく抑えると、圧力損失が大きくなる上、熱交換媒体の通過音が大きくなるという問題がある。 【0004】また、エンドプレート102、各タンク103、流路プレート104等の各部材は、それぞれ独立しているため、組付け時の位置決めを高い精度で行うことが困難である。その上、熱交換媒体は流入路105から流入タンク103に流入する場合、流動方向がほぼ直角に変更されるので、乱流となる。このため、流入タンク103から流出した熱交換媒体は、各扁平チューブ100に均等に分流されにくくなり、熱交換性能の悪化をもたらす。しかも、この調整は非常に困難である。 【0005】そこで、本発明は、圧力損失が少なくて熱交換性能に優れた熱交換器を提供することを課題とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解決するための手段として、2枚のエンドプレートの間に扁平チューブと放熱フィンとを交互に積層し、扁平チューブの一端部に流入タンク及び流出タンクを形成し、前記エンドプレートに形成した開口部を介して流入タンクに流入させた熱交換媒体を、扁平チューブ内で流動させ、放熱フィンを介して外部を通過する空気と熱交換させた後、流出タンクからエンドプレートに形成した他の開口部を介して流出させる熱交換器において、前記エンドプレートに一体化されて、該エンドプレートとで、一方のタンクから開口部を介して流出入される熱交換媒体が流動する流路を形成する流路プレートと該流路プレートに取り付けられ、前記エンドプレートの他の開口部に接合されて、他方のタンクに流出入する熱交換媒体が流動する他の流路を有するブロックとを備えたものである。 【0007】この構成によれば、各タンクへの一方の流路をブロックに設けているので、流路プレートへの絞り加工は、他方の流路を形成することのみを目的として行うことができる。したがって、絞り深さを大きくしても、流路となる部分以外の材料が引き込まれることになり、材料破れは発生しない。 【0008】前記エンドプレートと前記流路プレートとで形成される流路を、前記ブロックが接合される開口部を中心とする同心円上に形成すると、流路プレートの所望の位置に連通孔を穿設することができる点で好ましい。 【0009】前記ブロックを、前記流路プレートの一部と共に、前記エンドプレートの開口部に位置決めすることにより、前記ブロックの流路を介して流入タンクに熱交換媒体を流入可能とすると、エンドプレート及びタンクに対してブロック及び流路プレートを高精度に位置決めできる点でさらに好ましい。 【0010】前記ブロックを、エンドプレートの開口部に嵌合された部分が絞部を備えた構成とすると、このブロックを絞り率の異なる絞部を備えたものに交換するだけで、簡単に流入タンクでの熱交換媒体の流動状態を変更することができる点で好ましい。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。 【0012】図1は、本実施形態に係る熱交換器の一例であるエバポレータを示す。このエバポレータは、大略、2枚のエンドプレート1の間に、交互に積層した扁平チューブ2と放熱フィン3とを配設した構成である。 【0013】一方のエンドプレート1には、図2に示すように、一端側に流入用開口部4及び流出用開口部5(図3参照)が形成され、流路プレート6、接続ブロック7及びブロック・エキスパンションバルブ8(以下、ブロック・エキパンと略す。)が設けられている。 【0014】流路プレート6は、図2及び図3に示すように、金属製板材をプレス加工により形成したもので、第1開口部9及び第2開口部10が穿設されている。第1開口部9の内縁には筒状突起11が形成されている。筒状突起11は、後述する接続ブロック7に設けた絞部15を嵌合された状態で、エンドプレート1の流入用開口部4に嵌合される。第2開口部10は、前記第1開口部9を中心とする同一円周上に形成した円弧溝12に連通している。円弧溝12は、金属製板材を絞り加工することにより得られる。この場合、円弧溝12となる領域周辺の広い範囲から円弧溝12内に、いわゆる材料の引き込みが行われるので、絞り深さを大きくすることが可能となっている。したがって、円弧溝12とエンドプレート1の一部とで構成する排出流路の流路断面積を大きく取ることができ、この部分での圧力損失を抑えることが可能となる。 【0015】接続ブロック7は、図2に示すように、略直方体形状で、流入路13と流出路14とを形成されている。流入路13の出口には、絞部15が形成されている。絞部15での絞り率は、流路断面積がエバポレータのサイズに応じた適切な値となっている。これにより、絞部15から流入する冷媒が各扁平チューブ2内に均等に流動するように設定可能となる。なお、流出路14の入口は、流路プレート6の第2開口部10に接続されている。 【0016】ブロック・エキパン8は、図2に示すように、導出通路16と、連通孔17によって連通された第1導入通路18及び第2導入通路19とを備えている。導出通路16の入口は、前記接続ブロック7の出口に接続されている。また、第2導入通路19の出口は、前記接続ブロック7の流入路13の入口に接続されている。連通孔17はスプリング20に付勢されたボール21により開閉される。ボール21は、上部に設けたダイヤフラム22の働きにより作用する内圧、スプリング20による付勢力、及び、導出通路16の内圧のバランスにより連通孔17を開閉する。これにより、ブロック・エキパン8は、温度膨張弁の役割を果し、エバポレータでの冷媒の過熱度を一定値に維持する。 【0017】扁平チューブ2は、図4に示すように、上端に独立した2つのタンク部23a,23bを備え、内部には両タンク部23a,23bと連通する流路が形成されている。タンク部23a,23bを構成する対向面には開口24がそれぞれ穿設されている。そして、扁平チューブ2と放熱フィン3とを交互に積層すると、前記開口24を介して各タンク部23が連通し、流入タンク25(図2参照)と流出タンク(図示せず)とが形成される。 【0018】放熱フィン3は、従来同様、熱伝導性に優れたアルミニウム等の帯状薄板に切り起こしにより複数のルーバー(図示せず)を形成すると共に蛇行するように変形させたものである。 【0019】前記構成のエバポレータは、次のようにして組み立てる。 【0020】まず、扁平チューブ2と放熱フィン3とを交互に積層し、両端部にエンドプレート1を配設する。扁平チューブ2と放熱フィン3の積層数は、車種の違いによるエバポレータのサイズに応じたものとする。このとき、扁平チューブ2の各タンク部23が開口24を介して連通することにより、流入タンク25と流出タンク(図示せず)とが形成される。 【0021】続いて、エンドプレート1に、順次、流路プレート6、接続ブロック7及びブロック・エキパン8を取り付ける。流路プレート6は、その第1開口部9の筒状突起11をエンドプレート1の流入用開口部4に嵌合し、円弧溝12とエンドプレート1とで流出通路を形成できるように仮固定する。また、接続ブロック7は、その流入路13に設けた絞部15を、エンドプレート1の流入用開口部4に嵌合した流路プレート6の第1開口部9に嵌合させると共に、流出路14の入口を、流路プレート6の第2開口部10に連通させた状態で仮固定する。 【0022】その後、仮固定した各構成部品を炉内に搬入し、各接合部をろう付けする。そして、接続ブロック7にブロック・エキパン8をねじ止めすることにより、エバポレータが完成する。完成したエバポレータは、車両の熱交換サイクルに接続され、車内側空調ユニット内に配設される。 【0023】このように、流路プレート6、接続ブロック7及びブロック・エキパン8の取付では、絞部15を流路プレート6の筒状突起11と共にエンドプレート1の流入用開口部4に嵌合しているので、接続ブロック7及び流路プレート6を共に簡単かつ精度よくエンドプレート1に接続することができる。また、流路プレート6に形成される第2開口部10は、第1開口部9を中心とする同一円周上に形成された円弧溝12に連通すれば、形成する位置は自由に変更可能である。したがって、第2開口部10の形成位置を十分に検討しておけば、エバポレータの完成後、車両に設置する際、ブロック・エキパン8のダイヤフラム22を確実に上方側に向かわせることが可能となる。これにより、ダイヤフラム22が下方側に位置し、ダイヤフラム22内に、冷媒に含まれるコンプレッサから漏れ出たオイルが滞留し、動作制御が困難となることがない。 【0024】次に、前記構成の熱交換器の動作を説明する。 【0025】図示しないコンプレッサの駆動により流動させる冷媒は、エバポレータで、まず、ブロック・エキパン8の第1導入通路18に導かれ、ダイヤフラム22の働きにより所定量が第2導入通路19を介してエンドプレート1の第1開口部9から流入タンク25内に流入する。冷媒は、流入タンク25内に、第1開口部9に配設した絞部15を介して所定の噴射角度で直接流入させることが可能である。したがって、各扁平チューブ2の流路に均等に分流される。そして、扁平チューブ2の流路を流れる間、放熱フィン3を介して外部を通過する空気と熱交換された後、流出タンク(図示せず)を介して排出流路に流出する。排出流路は、前述のように、流路断面を大きく形成されている。したがって、この部分での圧力損失は抑制されており、又、発生する通過音も小さくなる。 【0026】なお、前記実施形態では、熱交換器としてエバポレータについて説明したが、他の熱交換器、例えば、車外側熱交換器であるコンデンサ等を前述の構成としてもよい。 【0027】また、前記実施形態では、エンドプレート1と流路プレート6の円弧溝12とで形成される空間を排出流路として利用したが、これを流入流路として利用することも可能である。 【0028】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明に係る熱交換器によれば、流路プレートによって1つの流路のみを形成できるように絞り加工を施したので、絞り深さを大きくとっても材料破れが起こらず、所望の流路断面を確保することが可能となる。したがって、圧力損失を低減して熱交換媒体の通過音の発生を抑制することが可能となる。 【0029】また、エンドプレートと流路プレートとで形成される流路を、ブロックが接合される開口部を中心とする同心円上に形成したので、流路プレートの所望の位置に連通孔を穿設して配管を接続することができる。したがって、熱交換器を傾けて設置する等、種々の設置状態に柔軟に対応することができる。 【0030】さらに、ブロックを流路プレートの一部と共にエンドプレートの開口部に位置決めしたので、これら各部材の位置決め精度を高めることができる。特に、流入タンクに対してブロックを高精度で位置決めできるので、個々のエバポレータにおいて、ブロックから流入タンク内に流入する熱交換媒体を所望の流動状態に維持することができる。 【0031】さらにまた、ブロックを、エンドプレートの開口部に嵌合された部分が絞部を備えた構成としたので、流入タンク内で熱交換媒体を所望の状態で流動させることができる。したがって、流入タンクから各扁平チューブへの分流を、均等に行えるように設定することができ、熱交換性能を高めることが可能となる。また、サイズの異なるエバポレータに対し、絞り率の異なるブロックへ変更するのみで、分流の均等化が達成できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000152826 【氏名又は名称】株式会社日本クライメイトシステムズ
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| 【出願日】 |
平成11年9月27日(1999.9.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062144 【弁理士】 【氏名又は名称】青山 葆 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−91186(P2001−91186A) |
| 【公開日】 |
平成13年4月6日(2001.4.6) |
| 【出願番号】 |
特願平11−272169 |
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