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【発明の名称】 熱交換器
【発明者】 【氏名】柴田 一司

【要約】 【課題】製造バラツキや加工バラツキが生じても、コストアップすることなく、第1ヘッダ2内におけるセパレータ6の接合不良を防止することのできるマルチフロー型のコンデンサのヘッダ構造を提供する。

【解決手段】マルチフロー型のコンデンサの第1ヘッダ2のタンクプレート20の所定の位置に、アルミニウム合金等の金属板の打ち抜き品であるセパレータ6の位置決め用凸部を嵌め込むための位置決め用孔を設けた。そして、第1ヘッダ2のヘッダプレート21の底側壁の外壁面に、プレス加工等により打出しリブを形成し、その底側壁の内壁面に、セパレータ6の外周部の一部を所定の寸法(例えば0.2mm〜2.0mm程度)分だけラップさせることが可能な嵌合溝を設けた。これにより、第1ヘッダ2内においてセパレータ6が所定の位置でろう付けにより接合できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】(a)内部を流体が流れるチューブを複数配列したコア部と、(b)このコア部の両端部にそれぞれ接続された2つのヘッダと、(c)これらの2つのヘッダのうち少なくとも一方のヘッダ内に挿入されて、前記一方のヘッダ内を複数のタンク部に分割する仕切りプレートと、(d)前記一方のヘッダ内に前記仕切りプレートをろう接により接合する接合手段とを備え、前記一方のヘッダの内壁面には、前記仕切りプレートの外周部の一部が嵌め込まれる凹状部が設けられていることを特徴とする熱交換器。
【請求項2】請求項1に記載の熱交換器において、前記一方のヘッダは、前記コア部の複数のチューブの一端部が差し込まれ、半円弧形状の断面を有する底部側プレート、およびこの底部側プレートの開口側を塞ぐように接合され、半円弧形状の断面を有する天井側プレートにより構成されていることを特徴とする熱交換器。
【請求項3】請求項2に記載の熱交換器において、前記凹状部は、前記仕切りプレートの外周部の一部を所定の寸法だけラップさせることが可能で、前記底部側プレートの内壁面の周方向に形成された略円弧形状の嵌合溝であることを特徴とする熱交換器。
【請求項4】請求項2または請求項3に記載の熱交換器において、前記凹状部は、前記仕切りプレートの外周部の一部を所定の寸法だけラップさせることが可能で、前記天井側プレートの内壁面の周方向に形成された略円弧形状の嵌合溝であることを特徴とする熱交換器。
【請求項5】請求項1に記載の熱交換器において、前記一方のヘッダは、前記コア部の複数のチューブの一端部が差し込まれ、略円筒形状の断面を有し、前記凹状部は、前記仕切りプレートの外周部の一部を所定の寸法だけラップさせることが可能で、前記一方のヘッダの前記チューブ側の内壁面の周方向に形成された半円弧形状の嵌合溝であることを特徴とする熱交換器。
【請求項6】請求項5に記載の熱交換器において、前記一方のヘッダの前記チューブ側に対して逆側には、前記仕切りプレートの外周部の残部が嵌め込まれる半円弧形状の切欠き部が設けられていることを特徴とする熱交換器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両用空調装置のコンデンサやヒータコア、エンジン冷却装置のラジエータ等の熱交換器に関するもので、特にヘッダの内部を複数のタンク部に分割する仕切りプレートを備えた熱交換器に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来より、熱交換器、例えばマルチフロー型のコンデンサ(冷媒凝縮器)は、図13に示したように、チューブ100とコルゲートフィン101とを交互に積層してなるコア部102と、このコア部102のチューブ100の積層方向の両外側にサイドプレート103と、コア部102の各チューブ100の両端部に2つのヘッダ104とを備え、これらを一体ろう付けすることにより製造されている。
【0003】そして、ヘッダ104は、チューブ100の通路方向に2分割されて、その内側を成すヘッダプレート105および外側を成すタンクプレート106等から構成されている。そして、ヘッダプレート105には、チューブ100の端部が差し込まれる差込み孔107が形成されている(例えば特開平4−340093号公報、特開平5−18690号公報等)。
【0004】そして、マルチフロー型のコンデンサでは、チューブ100とコルゲートフィン101とを交互に積層してなるコア部102全体として、冷媒を蛇行状に流して熱交換効率を高めるために、図14に示したように、仕切りプレート109をヘッダ104内に配置している。なお、仕切りプレート109には、ヘッダ104のタンクプレート106の所定の位置に設けられた位置決め用孔110に嵌め込まれる位置決め用凸部111が設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のマルチフロー型のコンデンサにおいては、仕切りプレート109がヘッダ104の内部でのろう付けとなるため、製造バラツキや加工バラツキにより、ヘッダ104の内壁面と仕切りプレート109の外周面との間に隙間が生じたり、ヘッダ104内で仕切りプレート109が斜めに倒れ込んだりして、仕切りプレート109の接合不良が生じ易い。
【0006】それによって、入口配管より流入した高温、高圧の冷媒ガスがコア部に向かわず、ヘッダ104内をスルーパスして著しく熱交換性能を低下させてしまうという問題が生じている。また、受液器(モジュレータ)を備えたサブクール型のコンデンサでは、モジュレータ内に貯えた液冷媒を加熱してしまい、ガス化させてしまうという問題も生じる。
【0007】そこで、上記の不具合を解消する目的で、ヘッダを構成するヘッダプレートとタンクプレートとの冷媒流路の途中に、金属線材を金属たわし状にした弾性体の仕切りプレートを配置した熱交換器が提案されている(特開平5−118786号公報)が、そのような形状の弾性体の仕切りプレートを製造することは非常に困難であり、コストアップとなるという問題が生じる。
【0008】
【発明の目的】本発明の目的は、製造バラツキや加工バラツキが生じても、コストアップすることなく、ヘッダの内部の所定の位置でろう接により確実に接合することができ、ヘッダ内における仕切りプレートの接合不良を防止することのできる熱交換器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明によれば、2つのヘッダのうち少なくとも一方のヘッダの内壁面に、一方のヘッダ内を複数のタンク部に分割する仕切りプレートの外周部の一部が嵌め込まれる凹状部を設けることにより、製造バラツキや加工バラツキが生じても、コストアップすることなく、ヘッダの内部の所定の位置でろう接により確実に仕切りプレートを接合することができる。それによって、ヘッダの内壁面と仕切りプレートの外周面との間に隙間が生じることはなく、且つ仕切りプレートがヘッダ内で倒れ込んだりする等の不具合を解消できるので、ヘッダ内における仕切りプレートの接合不良を防止することができる。
【0010】請求項2に記載の発明によれば、2つのヘッダのうち少なくとも一方のヘッダを、コア部の複数のチューブの一端部が差し込まれる半円弧形状の底部側プレート、およびこの底部側プレートの開口側を塞ぐように接合される半円弧形状の天井側プレートにより構成することによって、底部側プレートと天井側プレートとの間に仕切りプレートを挟み込むようにして組み付けることができる。
【0011】請求項3に記載の発明によれば、底部側プレートの内壁面の周方向に形成された略円弧形状の嵌合溝に、仕切りプレートの外周部の一部を所定の寸法だけラップさせるようにして組み付けることにより、安価で簡易な構造ながらも、ヘッダの内部の所定の位置でろう接により確実に接合することができる。
【0012】請求項4に記載の発明によれば、天井側プレートの内壁面の周方向に形成された略円弧形状の嵌合溝に、仕切りプレートの外周部の一部を所定の寸法だけラップさせるようにして組み付けることにより、安価で簡易な構造ながらも、ヘッダの内部の所定の位置でろう接により確実に接合することができる。
【0013】請求項5に記載の発明によれば、2つのヘッダのうち少なくとも一方のヘッダのチューブ側の内壁面の周方向に形成された半円弧形状の嵌合溝に、仕切りプレートの外周部の一部を所定の寸法だけラップさせるようにして組み付けることにより、安価で簡易な構造ながらも、ヘッダの内部の所定の位置でろう接により確実に接合することができる。
【0014】請求項6に記載の発明によれば、2つのヘッダのうち少なくとも一方のヘッダのチューブ側に対して逆側に、仕切りプレートの外周部の残部が嵌め込まれる半円弧形状の切欠き部を設けることにより、略円筒形状のヘッダ内に外部から仕切りプレートを簡単に挿入することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態の構成〕図1ないし図5は本発明の第1実施形態を示したもので、図1は車両用空調装置の冷凍サイクルに組み込まれるマルチフロー型のコンデンサを示した図で、図2ないし図4はマルチフロー型のコンデンサのヘッダ構造を示した図である。
【0016】本実施形態のマルチフロー型のコンデンサ(冷媒凝縮器)は、車両のエンジンルーム内の走行風を受け易い場所に設置され、炉中にて一体ろう付けにより製造されている。このコンデンサは、冷媒と空気との熱交換を行うコア部1と、このコア部1の幅方向の一端部に接続された略円筒形状の第1ヘッダ2と、コア部1の幅方向の他端部に接続された略円筒形状の第2ヘッダ3と、第1ヘッダ2内に冷媒を流入させるための入口配管(入口パイプ)8と、第1ヘッダ2から冷媒を流出させるための出口配管(出口パイプ)9とを備えている。ここで、第1ヘッダ2内には、第1ヘッダ2の内部空間を、2つの入口側タンク部4aと出口側タンク部4bとに分割するセパレータ6が挿入されて接合されている。
【0017】コア部1は、チューブ11とコルゲートフィン12とを交互に積層してなり、これらの積層方向の両外側にサイドプレート13を配している。チューブ11は、アルミニウム合金等の金属製で、内部に冷媒が流れる1つまたは多数の冷媒通路を有する偏平チューブで、内部を流れる冷媒と外部を通過する室外空気とを熱交換させて冷媒を凝縮液化させる流路管である。
【0018】コルゲートフィン12は、薄いアルミニウム合金等の金属板を波形形状に形成したもので、表面に冷媒と室外空気との熱交換効率(伝熱効率)を高めるためのルーバ(図示せず)が形成されている。サイドプレート13は、アルミニウム合金等の金属製で、チューブ11とコルゲートフィン12とのコア形状を保持すると共に、例えば車両のエンジンルームの取付部材(図示せず)にコンデンサを取り付けるためのブラケットとしても機能する。
【0019】第1ヘッダ2は、外側に位置する断面形状が半円弧形状のタンクプレート(本発明の天井側プレートに相当する)20と内側に位置する断面形状が半円弧形状のヘッダプレート(本発明の底部側プレートに相当する)21とを組み合わせて略円筒形状に形成されている。そして、第1ヘッダ2の板長さ方向の両端部分の開口部には、その開口部を塞ぐ2つのキャップ22が取り付けられている。
【0020】第2ヘッダ3は、内部に1つのタンク部5を有し、第1ヘッダ2と同様にして、外側に位置する断面形状が半円弧形状のタンクプレート30と内側に位置する断面形状が半円弧形状のヘッダプレート31とを組み合わせて略円筒形状に形成されている。そして、第2ヘッダ3の板長さ方向の両端部分の開口部には、その開口部を塞ぐ2つのキャップ32が取り付けられている。
【0021】ここで、第1ヘッダ2のタンクプレート20の天井壁には、セパレータ6を固定する位置決め用孔23が形成されている。また、第1、第2ヘッダ2、3のタンクプレート20、30の開口側の端縁には、かしめることによってヘッダプレート21、31の開口側の端縁の外側面を係止する複数個の爪状係止部24、34が部分的に形成されている。
【0022】第1、第2ヘッダ2、3のヘッダプレート21、31の底側壁には、チューブ11の端部が差し込まれる長円形状の抜き穴25がヘッダプレート21、31の板長さ方向に等ピッチで形成されている。第1ヘッダ2のヘッダプレート21の底側壁の外壁面には、プレス加工等により打ち出しリブ26が形成されている。そして、ヘッダプレート21の底側壁の内壁面には、セパレータ6の外周部の一部(図5において図示下方側部)6aを所定の寸法(例えば0.2mm〜2.0mm程度)分だけラップさせることが可能な嵌合溝(本発明の凹状部に相当する)27が内周方向に円弧状に形成されている。
【0023】セパレータ6は、非常に安価なアルミニウム合金等の金属板の打ち抜き品が使用され、図5に示したように、第1ヘッダ2のタンクプレート20の所定の位置に設けられた位置決め用孔23に嵌め込まれる位置決め用凸部41が設けられている。また、セパレータ6は、図2に示したように、その寸法をA以上B以下とすることで、ヘッダプレート21の嵌合溝27との間に(B−A)のラップ代(例えば0.2mm〜2.0mm程度)を有している。
【0024】〔第1実施形態の作用〕次に、本実施形態のコンデンサの作用を図1ないし図5に基づいて簡単に説明する。
【0025】車両用空調装置の運転が開始されると、例えばエンジン等の動力源により回転駆動される冷媒圧縮機(コンプレッサ)内で圧縮されてコンプレッサの吐出口から吐出された高温、高圧のガス冷媒は、入口配管8を通って第1ヘッダ2の入口側タンク部4a内に流入する。入口側タンク部4a内に流入したガス冷媒は、入口側タンク部4a内で複数のチューブ11(図示上側のチューブ群)に分配される。そして、複数のチューブ11に分配されたガス冷媒は、これらのチューブ1を通過する際にコルゲートフィン12を介して室外空気と熱交換して凝縮液化され、一部のガス冷媒を残してほとんど液冷媒となる。このような気液二相状態の冷媒は、複数のチューブ11より第2ヘッダ3のタンク部5内に流入する。
【0026】そして、タンク部5内に流入した気液二相状態の冷媒は、一旦集められた後に、タンク部5内で複数のチューブ11(図示下側のチューブ群)に分配される。そして、複数のチューブ11に分配された気液二相状態の冷媒は、これらのチューブ11を通過する際にコルゲートフィン12を介して室外空気と熱交換して凝縮液化されて液冷媒となる。そして、液冷媒は、複数のチューブ11より第1ヘッダ2の出口側タンク部4b内に流入する。そして、出口側タンク部4b内に流入した液冷媒は、出口配管9を通って膨張弁等の減圧装置へ流入する。
【0027】〔第1実施形態の効果〕以上のように、第1ヘッダ2内に挿入されるセパレータ6は、外周部の一部が第1ヘッダ2のヘッダプレート21の嵌合溝27内に嵌め込まれて位置決めされ、且つ位置決め用凸部41がタンクプレート20の位置決め用孔23に嵌め込まれて位置決めされている。これにより、仮に製造バラツキや加工バラツキが生じても、セパレータ6を第1ヘッダ2内で所定の位置に配置でき、且つ倒れ込むことなく第1ヘッダ2内に配置できるので、コストアップすることなく、第1ヘッダ2の内部の所定の位置でろう付けにより確実にセパレータ6を接合することができる。
【0028】それによって、第1ヘッダ2の内壁面とセパレータ6の外周面との間に隙間が生じることはなく、且つセパレータ6が第1ヘッダ2内で倒れ込んだりする等の不具合を解消できるので、第1ヘッダ2内におけるセパレータ6の接合不良を防止することができる。したがって、入口配管8を通って第1ヘッダ2の入口側タンク部4a内に流入した高温、高圧の冷媒ガスがコア部1の複数のチューブ11に向かわず、第1ヘッダ2内をスルーパスして出口側タンク部4bに漏出することを防止できるので、冷媒の放熱性能を低下させることはない。
【0029】〔第2実施形態〕図6は本発明の第2実施形態を示したもので、モジュレータを備えたサブクール型のコンデンサを示した図である。
【0030】本実施形態では、第2ヘッダ3のタンクプレート30の天井壁の外壁面には、ろう付けにより略円筒形状のモジュレータ10が接合されている。また、第1ヘッダ2内には、第1実施形態と同様に組み付けられて、内部空間を2つの入口側、出口側タンク部4a、4bに分割するセパレータ6が設けられている。そして、第2ヘッダ3内には、そのセパレータ6と同様に組み付けられて、内部空間を2つのタンク部5a、5bに分割するセパレータ7が設けられている。
【0031】ここで、モジュレータ10は、コア部1の高さ方向に延びる気液分離室50を有している。気液分離室50は、第2ヘッダ3のタンク部5aより内部に流入した冷媒を気液分離して液冷媒のみを第2ヘッダ3のタンク部5bへ送り出す気液分離手段である。なお、モジュレータ10の上下端部の開口部には、略円板形状のキャップ51がろう付けにより接合されている。
【0032】本実施形態では、第1ヘッダ2のヘッダプレート21の底側壁の内壁面に、セパレータ6の外周部の一部が嵌め込まれる嵌合溝(図示せず)を設け、且つ第2ヘッダ3のヘッダプレート31の底側壁の内壁面に、セパレータ7の外周部の一部が嵌め込まれる嵌合溝(図示せず)を設けることにより、第1実施形態と同様に、第1ヘッダ2内におけるセパレータ6の接合不良、および第2ヘッダ3内におけるセパレータ7の接合不良を防止することができる。
【0033】したがって、本実施形態のモジュレータ10を備えたサブクール型のコンデンサにおいては、複数のチューブ11より第2ヘッダ3のタンク部5aに流入した冷媒がタンク部5bにスルーパスすることを防止できるので、モジュレータ10内に貯えた液冷媒を加熱してガス化させてしまうという不具合を防止することができる。
【0034】〔第3実施形態〕図7は本発明の第3実施形態を示したもので、マルチフロー型のコンデンサのヘッダ構造を示した図である。
【0035】本実施形態では、第1ヘッダ2のタンクプレート20の天井部の外壁面に、プレス加工等により打ち出しリブ52が形成されている。そして、タンクプレート20の天井壁の内壁面には、セパレータ6の外周部の一部が0.2mm〜2.0mm程度ラップさせることが可能な嵌合溝(本発明の凹状部に相当する)53が形成されている。
【0036】〔第4実施形態〕図8は本発明の第4実施形態を示したもので、マルチフロー型のコンデンサのヘッダ構造を示した図である。
【0037】本実施形態では、ヘッダプレート21の底側壁の外壁面への出っ張りはなく、ヘッダプレート21の底側壁の内壁面に嵌合溝(本発明の凹状部に相当する)54を周方向に円弧状に設けることにより、第1実施形態と同様に、第1ヘッダ2内におけるセパレータ6の接合不良を防止できる効果を持たせることができる。
【0038】〔第5実施形態〕図9は本発明の第5実施形態を示したもので、マルチフロー型のコンデンサのヘッダ構造を示した図である。
【0039】本実施形態では、セパレータ6の外周部の一部の形状(先端形状)6cを先の尖った形状(鋭角)に形成し、また、第1ヘッダ2のヘッダプレート21の底側壁の内壁面に設ける嵌合溝を鋭角溝55とすることにより、ヘッダプレート21の底側壁の内壁面に設けられる嵌合溝の加工性を向上することができる。
【0040】〔第6実施形態〕図10は本発明の第6実施形態を示したもので、マルチフロー型のコンデンサのヘッダ構造を示した図である。
【0041】本実施形態では、第1ヘッダ2のヘッダプレート21の底側壁の内壁面に塑性加工(例えば転造押出し加工)によって略長円形状の突起部56を設けている。そして、その突起部56内には、セパレータ6の外周部の一部が嵌め込まれる嵌合溝(本発明の凹状部に相当する)57が周方向に円弧状に設けられている。
【0042】〔第7実施形態〕図11および図12は本発明の第7実施形態を示したもので、マルチフロー型のコンデンサのヘッダ構造を示した図である。
【0043】本実施形態の第1ヘッダ2は、略円筒形状の断面を有し、コア部1の複数のチューブ11の一端部が差し込まれている。そして、第1ヘッダ2のチューブ側の内壁面には、セパレータ6の外周部の一部(図示下側の半円弧状部分)6aが嵌め込まれる半円弧形状の嵌合溝61が周方向に円弧状に設けられている。
【0044】そして、第1ヘッダ2のチューブ側に対して逆側には、セパレータ6の外周部の残部(図示下側の半円弧状部分6aよりも外径の大きい図示上側の半円弧状部分)6bが嵌め込まれる半円弧形状の切欠き部62が設けられている。これにより、第1ヘッダ2へのセパレータ6の組み付け時には、切欠き部62からセパレータ6を第1ヘッダ2内に挿入した後にろう付けにより接合することができる。
【0045】〔他の実施形態〕本実施形態では、本発明を、車両用空調装置の冷凍サイクルに組み込まれるマルチフロー型のコンデンサ、あるいはモジュレータを備えたサブクール型のコンデンサの第1、第2ヘッダ2、3に適用した例を説明したが、エンジン冷却装置のラジエータのヘッダ、あるいは車両用暖房装置のヒータコアのヘッダに適用しても良い。
【0046】本実施形態では、本発明を冷媒の流れが1ターン型のコンデンサ(熱交換器)の第1、第2ヘッダ2、3に適用した例を説明したが、本発明を冷媒の流れが2ターン型の熱交換器のヘッダ、あるいは冷媒の流れが蛇行状となる熱交換器のヘッダに適用しても良い。
【出願人】 【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
【出願日】 平成11年9月27日(1999.9.27)
【代理人】 【識別番号】100080045
【弁理士】
【氏名又は名称】石黒 健二
【公開番号】 特開2001−91185(P2001−91185A)
【公開日】 平成13年4月6日(2001.4.6)
【出願番号】 特願平11−271633