| 【発明の名称】 |
熱交換器 |
| 【発明者】 |
【氏名】加藤 宗一
【氏名】秋山 勝司
【氏名】栗原 慎
【氏名】桜田 宗夫
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| 【要約】 |
【課題】チューブの耐食性に優れるとともに、Siの使用量が少ない熱交換器を提供すること。
【解決手段】媒体を流通するチューブ2と、チューブに装着されたフィン3とを備え、チューブ2及びフィン3に伝わる熱によって媒体の熱交換を行う熱交換器であって、チューブ2及びフィン3は、チューブ2を構成する部材21とフィン3を構成する部材31とを組み付けて、これらを加熱処理してなる熱交換器において、チューブ2を構成する部材21は、Al−Mn系合金からなる芯材にAl−Zn系合金からなる犠牲材を設け、且つ、その表面にはSiを含むろう材を部分的に設けたものであるとともに、フィン3を構成する部材31は、その表面にSiを含むろう材を部分的に設けたベア材である構成の熱交換器である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 媒体を流通するチューブと、前記チューブに装着されたフィンとを備え、前記チューブ及び前記フィンに伝わる熱によって前記媒体の熱交換を行う熱交換器であって、前記チューブ及び前記フィンは、前記チューブを構成する部材と前記フィンを構成する部材とを組み付けて、これらを加熱処理してなる熱交換器において、前記チューブを構成する部材は、Al−Mn系合金からなる芯材にAl−Zn系合金からなる犠牲材を設けたものであるとともに、前記フィンを構成する部材は、その表面にSiを含むろう材を部分的に設けたベア材であることを特徴とする熱交換器。 【請求項2】 媒体を流通するチューブと、前記チューブに装着されたフィンとを備え、前記チューブ及び前記フィンに伝わる熱によって前記媒体の熱交換を行う熱交換器であって、前記チューブ及び前記フィンは、前記チューブを構成する部材と前記フィンを構成する部材とを組み付けて、これらを加熱処理してなる熱交換器において、前記チューブを構成する部材は、Al−Mn系合金からなる芯材にAl−Zn系合金からなる犠牲材を設け、且つ、その表面にはSiを含むろう材を部分的に設けたものであることを特徴とする熱交換器。 【請求項3】 媒体を流通するチューブと、前記チューブに装着されたフィンとを備え、前記チューブ及び前記フィンに伝わる熱によって前記媒体の熱交換を行う熱交換器であって、前記チューブ及び前記フィンは、前記チューブを構成する部材と前記フィンを構成する部材とを組み付けて、これらを加熱処理してなる熱交換器において、前記チューブを構成する部材は、Al−Mn系合金からなる芯材にAl−Zn系合金からなる犠牲材を設け、且つ、その表面にはSiを含むろう材を部分的に設けたものであるとともに、前記フィンを構成する部材は、その表面にSiを含むろう材を部分的に設けたベア材であることを特徴とする熱交換器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、媒体を流通するチューブと、チューブに装着されたフィンとを備え、チューブ及びフィンに伝わる熱によって媒体の熱交換を行う熱交換器であって、チューブ及びフィンは、チューブを構成する部材とフィンを構成する部材とを組み付けて、これらを加熱処理してなる熱交換器に関する。 【0002】 【従来の技術】自動車のエンジンルームや車内に設けられるコンデンサ、エバポレータ、ラジエータ、ヒータコア等の熱交換器は、媒体を流通するチューブと、チューブに装着されたフィンとを備え、チューブ及びフィンに伝わる熱によって媒体の熱交換がなされるように構成されている。 【0003】また、この種の熱交換器において、チューブ及びフィンは、チューブを構成する部材とフィンを構成する部材とを組み付けて、これらを加熱処理して設けられている。 【0004】また、チューブを構成する部材及びフィンを構成する部材は、一般に、アルミニウム合金製であるとともに、両面又は片面全体にSiを含むろう材がクラッドされたブレージングシートが使用されている。 【0005】そして、このような熱交換器にあっては、例えば特願平9−266083号に記載された熱交換器のように、フィンの電位をチューブより卑にすることによって、チューブの防食がなされている。 【0006】また、チューブの表面にクロメート処理を施して、チューブの防食をなす場合もある。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】ところで近年、冬場の舗装道路においては、スパイクタイヤ禁止に伴い融雪材が多く使用されるようになり、自動車のエンジンルーム等に設ける熱交換器としては、融雪材による影響を考慮し、チューブの耐食性能の更なる向上が求められている。 【0008】そして、クロメートについても、熱交換器における使用を廃止する傾向にある。 【0009】また一方で、このようなアルミニウム合金からなる熱交換器については、リサイクル化の必要性も取り沙汰されており、アルミニウム合金については、Siの使用量の低減が求められている。 【0010】そこで本発明は、こうした現状に鑑み、チューブの耐食性に優れるとともに、Siの使用量が少ない熱交換器を提供することを目的としている。 【0011】 【課題を解決するための手段】本願第1請求項に記載した発明は、媒体を流通するチューブと、前記チューブに装着されたフィンとを備え、前記チューブ及び前記フィンに伝わる熱によって前記媒体の熱交換を行う熱交換器であって、前記チューブ及び前記フィンは、前記チューブを構成する部材と前記フィンを構成する部材とを組み付けて、これらを加熱処理してなる熱交換器において、前記チューブを構成する部材は、Al−Mn系合金からなる芯材にAl−Zn系合金からなる犠牲材を設けたものであるとともに、前記フィンを構成する部材は、その表面にSiを含むろう材を部分的に設けたベア材である構成の熱交換器である。 【0012】このように、本請求項の熱交換器によると、チューブを構成する部材は、Al−Mn系合金からなる芯材にAl−Zn系合金からなる犠牲材を設けたものであるとともに、フィンを構成する部材は、その表面にSiを含むろう材を部分的に設けたベア材であるので、チューブの耐食性が向上されるとともに、Siの使用量が低減される。 【0013】すなわち本発明では、チューブの芯材をAl−Mn系合金とするとともに、犠牲材をAl−Zn系合金とすることにより、芯材の電位は、犠牲材に対して貴となり、その結果、犠牲陽極効果により、チューブの耐食性が確実に向上される。 【0014】また、フィンを構成する部材について、従来では、両面又は片面全体にSiを含むろう材をクラッドしたブレージングシートが使用されていたが、本発明では、Siを含むろう材を部分的に設けたベア材であるので、Siの使用量が確実に低減される。 【0015】本願第2請求項に記載した発明は、媒体を流通するチューブと、前記チューブに装着されたフィンとを備え、前記チューブ及び前記フィンに伝わる熱によって前記媒体の熱交換を行う熱交換器であって、前記チューブ及び前記フィンは、前記チューブを構成する部材と前記フィンを構成する部材とを組み付けて、これらを加熱処理してなる熱交換器において、前記チューブを構成する部材は、Al−Mn系合金からなる芯材にAl−Zn系合金からなる犠牲材を設け、且つ、その表面にはSiを含むろう材を部分的に設けたものである構成の熱交換器である。 【0016】このように、本請求項の熱交換器によると、チューブを構成する部材は、Al−Mn系合金からなる芯材にAl−Zn系合金からなる犠牲材を設け、且つ、その表面にはSiを含むろう材を部分的に設けたものであるので、チューブの耐食性が向上されるとともに、Siの使用量が低減される。 【0017】すなわち本発明では、チューブの芯材をAl−Mn系合金とするとともに、犠牲材をAl−Zn系合金とすることにより、芯材の電位は、犠牲材に対して貴となり、その結果、犠牲陽極効果により、チューブの耐食性が確実に向上される。 【0018】また、チューブを構成する部材について、従来では、両面又は片面全体にSiを含むろう材をクラッドしたブレージングシートが使用されていたが、本発明では、Siを含むろう材を部分的に設けたベア材であるので、Siの使用量が確実に低減される。 【0019】本願第3請求項に記載した発明は、媒体を流通するチューブと、前記チューブに装着されたフィンとを備え、前記チューブ及び前記フィンに伝わる熱によって前記媒体の熱交換を行う熱交換器であって、前記チューブ及び前記フィンは、前記チューブを構成する部材と前記フィンを構成する部材とを組み付けて、これらを加熱処理してなる熱交換器において、前記チューブを構成する部材は、Al−Mn系合金からなる芯材にAl−Zn系合金からなる犠牲材を設け、且つ、その表面にはSiを含むろう材を部分的に設けたものであるとともに、前記フィンを構成する部材は、その表面にSiを含むろう材を部分的に設けたベア材である構成の熱交換器である。 【0020】このように、本請求項の熱交換器によると、チューブを構成する部材は、Al−Mn系合金からなる芯材にAl−Zn系合金からなる犠牲材を設け、且つ、その表面にはSiを含むろう材を部分的に設けたものであるとともに、フィンを構成する部材は、その表面にSiを含むろう材を部分的に設けたベア材であるので、チューブの耐食性が向上されるとともに、Siの使用量が低減される。 【0021】すなわち本発明では、チューブの芯材をAl−Mn系合金とするとともに、犠牲材をAl−Zn系合金とすることにより、芯材の電位は、犠牲材に対して貴となり、その結果、犠牲陽極効果により、チューブの耐食性が確実に向上される。 【0022】また、チューブ及びフィンを構成する部材について、従来では、両面又は片面全体にSiを含むろう材をクラッドしたブレージングシートが使用されていたが、本発明では、Siを含むろう材を部分的に設けたベア材であるので、Siの使用量が確実に低減される。 【0023】 【発明の実施の形態】以下に、本発明の具体例を図面に基づいて詳細に説明する。 【0024】図1に示すように、本例の熱交換器1は、フィン3,3を介して複数のチューブ2,2を積層するとともに、チューブ2,2の両端部にそれぞれヘッダタンク4,4を配置して構成されている。 【0025】すなわち媒体は、ヘッダタンク4,4に設けられた入口部5から内部に取り入れられて、チューブ2,2及びフィン3,3に伝わる熱によって熱交換をしつつチューブ2,2を流通した後、ヘッダタンク4,4に設けられた出口部6から排出される。 【0026】更に、チューブ2,2及びフィン3,3からなる層の上下には、補強部材たるサイドプレート7,7を配置している。サイドプレート7,7の端部は、ヘッダパイプ4,4に支持している。 【0027】また、本熱交換器1は、チューブ2,2、フィン3,3、ヘッダタンク4,4、入口部5、出口部6、サイドプレート7,7を構成する各部材を一体に組み付け、この組み付け体を炉中にて加熱処理することによって作成している。各部材の要所には、予め、ろう材及びフラックスを設けている。 【0028】図2に示すように、チューブ2を構成する部材21は、Al−Mn系合金からなる芯材にAl−Zn系合金からなる犠牲材を設けたプレートをロール成形してなり、且つ、その表面にはSiを含むろう材Rを部分的に設けたものである。 【0029】すなわち、当該チューブ部材21は、ロール成形にてプレートの幅方向の側部にそれぞれ接合部22,22を設けるとともに、これらの側部22,22の間に突部23,23を設け、更に、これを幅方向の中央で折り曲げ、接合部22,22同士を突き合わせて形成している。 【0030】ろう材Rは、接合部22,22の接面、並びに、突部23,23の頂部に塗布している。尚、ろう材Rの塗布は、ロール成形以前に、プレートの所定の部位に施している。 【0031】また、図3に示すように、フィン3を構成する部材31は、その表面にSiを含むろう材Rを部分的に設けたベア材である。 【0032】すなわち、当該フィン部材31は、ベア材を波状にロール成形してなり、ろう材Rは、波の頂部にのみ塗布している。 【0033】尚、図示は省略したが、フィン部材31には、ベア材を切り起こしてなる通風用のルーバーを適宜間隔で設けている。 【0034】そして、チューブ部材21及びフィン部材31は、加熱処理によって、図4乃至図5に示すように、溶融してフィレット面を形成するろう材Rによって接合され、チューブ2及びフィン31を構成する。 【0035】すなわち、チューブ2は、接合部22,22同士、並びに、突部23,23の頂部とその対向部位とが接合されることによって、媒体を流通する複数の流路が形成される。また、フィン3は、波の頂部をチューブ2の表面に接合される。 【0036】このような構成によれば、チューブ2の耐食性を満足に確保できるとともに、チューブ2及びフィン3を少量のろう材にてろう付けすることができ、Siの使用量を低減することができる。更に、Siの使用量を低減することによれば、熱交換器1を廃棄処分する際に、そのリサイクルは容易に行うことができる。 【0037】また特に、本例のチューブ部材21及びフィン部材31は、ろう材Rを部分的に設けたものであるので、両面又は片面全体にろう材をクラッドしたブレージングシートを使用する場合と比較すると、そのコストを低減することができる。 【0038】尚、本例の場合、ろう材Rとしては、Al−Si系合金を使用しているが、或いは、Si粉末を使用し、これを所定の部位に付着するように構成してもよい。 【0039】また、本例のチューブ部材21は、プレートをロール成形し、且つその内側にろう材Rを部分的に設けたものであるが、或いは、フィン部材31と接合する外側にもろう材を部分的に設けるようにしてもよい。このような構成によれば、チューブ2とフィン3とを一層確実にろう付けすることができる。 【0040】また、チューブ部材21は、プレートをロール成形して作成する他にも、例えば、押し出し部材からなる芯材に犠牲材を設けたものであってもよい。 【0041】更に、本例の熱交換器1は、複数のチューブ2,2を積層してなるパラレルフロータイプであるが、とりわけ、チューブ及びフィンをろう付けする構成については、蛇行状のチューブを備えた所謂サーペンタインタイプの熱交換器にも応用することができる。 【0042】以上説明したように、本例の熱交換器によると、媒体を流通するチューブと、チューブに装着されたフィンとを備え、チューブ及びフィンに伝わる熱によって媒体の熱交換を行う熱交換器であって、チューブ及びフィンは、チューブを構成する部材とフィンを構成する部材とを組み付けて、これらを加熱処理してなる熱交換器において、チューブを構成する部材は、Al−Mn系合金からなる芯材にAl−Zn系合金からなる犠牲材を設け、且つ、その表面にはSiを含むろう材を部分的に設けたものであるとともに、フィンを構成する部材は、その表面にSiを含むろう材を部分的に設けたベア材であるので、チューブの耐食性を向上することができるとともに、Siの使用量を低減することができる。 【0043】すなわち本発明では、チューブの芯材をAl−Mn系合金とするとともに、犠牲材をAl−Zn系合金とすることにより、芯材の電位は、犠牲材に対して貴となり、その結果、犠牲陽極効果により、チューブの耐食性を確実に向上することができる。 【0044】また、チューブ及びフィンを構成する部材について、従来では、両面又は片面全体にSiを含むろう材をクラッドしたブレージングシートが使用されていたが、本発明では、Siを含むろう材を部分的に設けたベア材であるので、Siの使用量を確実に低減することができる。 【0045】 【発明の効果】本願第1請求項に記載した発明によると、媒体を流通するチューブと、チューブに装着されたフィンとを備え、チューブ及び前記フィンに伝わる熱によって媒体の熱交換を行う熱交換器であって、チューブ及びフィンは、チューブを構成する部材とフィンを構成する部材とを組み付けて、これらを加熱処理してなる熱交換器において、チューブを構成する部材は、Al−Mn系合金からなる芯材にAl−Zn系合金からなる犠牲材を設けたものであるとともに、フィンを構成する部材は、その表面にSiを含むろう材を部分的に設けたベア材であるので、チューブの耐食性を向上することができるとともに、Siの使用量を低減することができる。 【0046】本願第2請求項に記載した発明によると、媒体を流通するチューブと、チューブに装着されたフィンとを備え、チューブ及びフィンに伝わる熱によって媒体の熱交換を行う熱交換器であって、チューブ及びフィンは、チューブを構成する部材とフィンを構成する部材とを組み付けて、これらを加熱処理してなる熱交換器において、チューブを構成する部材は、Al−Mn系合金からなる芯材にAl−Zn系合金からなる犠牲材を設け、且つ、その表面にはSiを含むろう材を部分的に設けたものであるので、チューブの耐食性を向上することができるとともに、Siの使用量を低減することができる。 【0047】本願第3請求項に記載した発明によると、媒体を流通するチューブと、チューブに装着されたフィンとを備え、チューブ及びフィンに伝わる熱によって媒体の熱交換を行う熱交換器であって、チューブ及びフィンは、チューブを構成する部材とフィンを構成する部材とを組み付けて、これらを加熱処理してなる熱交換器において、チューブを構成する部材は、Al−Mn系合金からなる芯材にAl−Zn系合金からなる犠牲材を設け、且つ、その表面にはSiを含むろう材を部分的に設けたものであるとともに、フィンを構成する部材は、その表面にSiを含むろう材を部分的に設けたベア材であるので、チューブの耐食性を向上することができるとともに、Siの使用量を低減することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】500309126 【氏名又は名称】株式会社ゼクセルヴァレオクライメートコントロール
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| 【出願日】 |
平成11年9月8日(1999.9.8) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−82893(P2001−82893A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月30日(2001.3.30) |
| 【出願番号】 |
特願平11−253990 |
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