| 【発明の名称】 |
熱交換器 |
| 【発明者】 |
【氏名】片田 好紀
|
| 【要約】 |
【課題】いわゆるタンクレスタイプの熱交換器において、サイドプレートと偏平中空部材との間に介在されるスペーサや、内部どうしを遮断すべき偏平中空部材間に介在されるスペーサの重量を低減して、熱交換器全体の軽量化および材料費の削減を図る。内部流体を完全に排出できるようにする。
【解決手段】異なる流体を内部に流通させる上下2つの熱交換器1A,1Bが形成されるように、隣り合う偏平中空部材2A,2Bの内部どうしを遮断し得る第4スペーサ6が設けられている熱交換器1において、第4スペーサ6を、互いに重なり合わない位置に垂直貫通孔610,620を有する上下プレート61,62を仕切プレート63を介して接合することにより形成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 左右方向にのびる複数の流体通路形成用偏平中空部材が上下方向に間隔をおいて並列状に配置され、上端の偏平中空部材の上方および下端の偏平中空部材の下方にそれぞれサイドプレートが間隔をおいて配置され、偏平中空部材はこれらの上下壁の左右端部に垂直貫通孔を有し、隣り合う偏平中空部材の対向壁における垂直貫通孔周縁部どうしの間に第1スペーサが介在されてこれらに接合され、上端の偏平中空部材の上壁における垂直貫通孔周縁部とこれらに対向する上サイドプレート部分との間および下端の偏平中空部材の下壁における垂直貫通孔周縁部とこれらに対向する下サイドプレート部分との間にそれぞれ第2スペーサが介在されてこれらに接合され、各第1スペーサが垂直貫通孔を有している熱交換器において、全ての第2スペーサのうち少なくとも1つが、互いに重なり合わない位置に垂直貫通孔を有する上下プレートどうしを直接または仕切プレートを介して接合することにより形成されていることを特徴とする、熱交換器。 【請求項2】 請求項1に記載の熱交換器において、熱交換器内に流体がUターン状に流れる部分が形成されるように1つまたは複数の第1スペーサに代えて隣り合う偏平中空部材の内部どうしを遮断し得る第3スペーサが設けられ、全ての第2スペーサおよび第3スペーサのうち少なくとも1つが、互いに重なり合わない位置に垂直貫通孔を有する上下プレートどうしを直接または仕切プレートを介して接合することにより形成されていることを特徴とする、熱交換器。 【請求項3】 請求項1または2に記載の熱交換器において、下端の偏平中空部材と接する左右2つの第2スペーサのうち少なくとも一方が、前記上下プレートまたはこれらと前記仕切プレートとを接合することによって形成されているとともに、上プレートに、これの垂直貫通孔に通じる流体排出口が形成されていることを特徴とする、熱交換器。 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1つに記載の熱交換器において、異なる流体を内部に流通させる上下2つの熱交換器が形成されるように同一レベルに位置する左右2つの第1スペーサに代えて隣り合う偏平中空部材の内部どうしを遮断し得る第4スペーサが設けられ、第1スペーサを除く全てのスペーサのうち少なくとも1つが、互いに重なり合わない位置に垂直貫通孔を有する上下プレートを直接または仕切プレートを介して接合することにより形成されていることを特徴とする、熱交換器。 【請求項5】 請求項4に記載の熱交換器において、上側熱交換器の下端に位置する偏平中空部材と接する左右2つの第4スペーサのうち少なくとも一方が、前記上下プレートまたはこれらと前記仕切プレートとを接合することによって形成されているとともに、上プレートに、これの垂直貫通孔に通じる流体排出口が形成されていることを特徴とする、熱交換器。 【請求項6】 請求項4または5に記載の熱交換器において、下側熱交換器の下端に位置する偏平中空部材と接する左右2つの第2スペーサのうち少なくとも一方が、前記上下プレートまたはこれらと前記仕切プレートとを接合することによって形成されているとともに、上プレートに、これの垂直貫通孔に通じる流体排出口が形成されていることを特徴とする、熱交換器。 【請求項7】 左右方向にのびる複数の流体通路形成用偏平中空部材が上下方向に間隔をおいて並列状に配置され、上端の偏平中空部材の上方および下端の偏平中空部材の下方にそれぞれサイドプレートが間隔をおいて配置され、隣り合う偏平中空部材の左右各端部どうしの間に第1スペーサが介在されてこれらに接合され、上端の偏平中空部材と上サイドプレートの左右各端部どうしの間および下端の偏平中空部材と下サイドプレートの左右各端部どうしの間にそれぞれ第2スペーサが介在されてこれらに接合されており、各第1スペーサが垂直貫通孔を有している熱交換器において、全ての第2スペーサのうち少なくとも1つが、1つまたは複数の垂直貫通孔を有しているとともに、第1スペーサの垂直貫通孔に通じる垂直貫通孔が、第1スペーサと接する偏平中空部材の壁端部に形成されていることを特徴とする、熱交換器。 【請求項8】 請求項7に記載の熱交換器において、熱交換器内に流体がUターン状に流れる部分が形成されるように1組または複数組の隣り合う偏平中空部材の対向壁の一方の端部のみに垂直貫通孔が形成され、同他方の端部どうしの間に第1スペーサに代えて第3スペーサが介在されており、全ての第2スペーサおよび第3スペーサのうち少なくとも1つが、1つまたは複数の垂直貫通孔を有していることを特徴とする、熱交換器。 【請求項9】 請求項7または8に記載の熱交換器において、異なる流体を内部に流通させる上下2つの熱交換器が形成されるように1組の隣り合う偏平中空部材の対向壁が左右端部に垂直貫通孔を有しないものとなされ、同対向壁の左右各端部どうしの間に第1スペーサに代えて第4スペーサが介在されており、第1スペーサを除く全てのスペーサのうち少なくとも1つが、1つまたは複数の垂直貫通孔を有していることを特徴とする、熱交換器。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、熱交換器に関し、より詳細には、オイルクーラ、アフタークーラ、ラジエータ等として使用されかつヘッダタンクを備えていないいわゆるタンクレスタイプの熱交換器に関する。 【0002】 【従来の技術】この種の熱交換器として、従来、左右方向にのびる複数の流体通路形成用偏平中空部材が上下方向に間隔をおいて並列状に配置され、上端の偏平中空部材の上方および下端の偏平中空部材の下方にそれぞれサイドプレートが間隔をおいて配置され、偏平中空部材はこれらの上下壁の左右端部に垂直貫通孔を有し、隣り合う偏平中空部材の対向壁における垂直貫通孔周縁部どうしの間に第1スペーサが介在されてこれらに接合され、上端の偏平中空部材の上壁における垂直貫通孔周縁部とこれらに対向する上サイドプレート部分との間および下端の偏平中空部材の下壁における垂直貫通孔周縁部とこれらに対向する下サイドプレート部分との間にそれぞれ第2スペーサが介在されてこれらに接合され、各第1スペーサが垂直貫通孔を有し、各第2スペーサがメクラ板状のものとなされているものがあった。 【0003】また、上記熱交換器において、熱交換器内に流体がUターン状に流れる部分が形成されるように1つまたは複数の第1スペーサに代えてメクラ板状の第3スペーサが設けられているものもあった。 【0004】さらに、上記熱交換器において、異なる流体を内部に流通させる上下2つの熱交換器が形成されるように同一レベルに位置する左右2つの第1スペーサに代えてメクラ板状の第4スペーサが設けられている複合型の熱交換器も、既に知られている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところが、上記熱交換器において用いられている第2スペーサ、第3スペーサおよび第4スペーサは、いずれも必要以上の耐圧強度を有するメクラ板状のものであって、それだけ重量が重くなっている上、材料費も余分にかかっている。 【0006】また、上記熱交換器の場合、内部流体を抜くための流体排出口を、熱交換器の下端(複合型の熱交換器の場合、上下各熱交換器の下端)に位置する偏平中空部材の上壁に接合された第1スペーサにしか設けることができないため、下端に位置する偏平中空部材内に流体が残ってしまうという問題があった。 【0007】本発明の目的は、上記のようないわゆるタンクレスタイプの熱交換器において、サイドプレートと偏平中空部材との間に介在されるスペーサや、内部どうしを遮断すべき偏平中空部材間に介在されるスペーサの重量を低減して、熱交換器全体の軽量化および材料費の削減を図ることにある。また、本発明のもう1つの目的は、タンクレスタイプの熱交換器において、内部流体を完全に排出できるようにすることにある。 【0008】 【課題を解決するための手段および発明の効果】請求項1に記載の熱交換器は、左右方向にのびる複数の流体通路形成用偏平中空部材が上下方向に間隔をおいて並列状に配置され、上端の偏平中空部材の上方および下端の偏平中空部材の下方にそれぞれサイドプレートが間隔をおいて配置され、偏平中空部材はこれらの上下壁の左右端部に垂直貫通孔を有し、隣り合う偏平中空部材の対向壁における垂直貫通孔周縁部どうしの間に第1スペーサが介在されてこれらに接合され、上端の偏平中空部材の上壁における垂直貫通孔周縁部とこれらに対向する上サイドプレート部分との間および下端の偏平中空部材の下壁における垂直貫通孔周縁部とこれらに対向する下サイドプレート部分との間にそれぞれ第2スペーサが介在されてこれらに接合され、各第1スペーサが垂直貫通孔を有している熱交換器において、全ての第2スペーサのうち少なくとも1つが、互いに重なり合わない位置に垂直貫通孔を有する上下プレートどうしを直接または仕切プレートを介して接合することにより形成されていることを特徴とするものである。 【0009】このように、全ての第2スペーサのうち少なくとも1つを、互いに重なり合わない位置に垂直貫通孔を有する上下プレートどうしを直接または仕切プレートを介して接合することにより形成すれば、第2スペーサを全てメクラ板状のものとしていた従来技術と比べて、軽量となる上、余分な材料費もかからない。 【0010】請求項2に記載の熱交換器は、請求項1に記載の熱交換器において、熱交換器内に流体がUターン状に流れる部分が形成されるように1つまたは複数の第1スペーサに代えて隣り合う偏平中空部材の内部どうしを遮断し得る第3スペーサが設けられ、全ての第2スペーサおよび第3スペーサのうち少なくとも1つが、互いに重なり合わない位置に垂直貫通孔を有する上下プレートどうしを直接または仕切プレートを介して接合することにより形成されていることを特徴とするものである。 【0011】このように、全ての第2スペーサおよび第3スペーサのうち少なくとも1つを、互いに重なり合わない位置に垂直貫通孔を有する上下プレートどうしを直接または仕切プレートを介して接合することにより形成すれば、これら第2および第3スペーサを全てメクラ板状のものとしていた従来技術と比べて、軽量となる上、余分な材料費もかからない。 【0012】請求項3に記載の熱交換器は、請求項1または2に記載の熱交換器において、下端の偏平中空部材と接する左右2つの第2スペーサのうち少なくとも一方が、前記上下プレートまたはこれらと前記仕切プレートとを接合することによって形成されているとともに、上プレートに、これの垂直貫通孔に通じる流体排出口が形成されていることを特徴とするものである。 【0013】このように、下端の偏平中空部材と接する左右2つの第2スペーサのうち少なくとも一方の一部を構成する上プレートに、これの垂直貫通孔に通じる流体排出口を形成すれば、熱交換器内の流体を排出する際に下端の偏平中空部材内に流体が残らず、完全に抜き出すことができる。 【0014】請求項4に記載の熱交換器は、請求項1〜3のいずれか1つに記載の熱交換器において、異なる流体を内部に流通させる上下2つの熱交換器が形成されるように同一レベルに位置する左右2つの第1スペーサに代えて隣り合う偏平中空部材の内部どうしを遮断し得る第4スペーサが設けられ、第1スペーサを除く全てのスペーサのうち少なくとも1つが、互いに重なり合わない位置に垂直貫通孔を有する上下プレートを直接または仕切プレートを介して接合することにより形成されていることを特徴とするものである。 【0015】このように、第1スペーサを除く全てのスペーサ、具体的には、全ての第2スペーサおよび第3スペーサ、または全ての第2スペーサ、第3スペーサおよび第4スペーサのうち少なくとも1つを、互いに重なり合わない位置に垂直貫通孔を有する上下プレートを直接または仕切プレートを介して接合することにより形成すれば、これら第2、第3および第4スペーサを全てメクラ板状のものとしていた従来技術と比べて、軽量となる上、余分な材料費もかからない。 【0016】請求項5に記載の熱交換器は、請求項4に記載の熱交換器において、上側熱交換器の下端に位置する偏平中空部材と接する左右2つの第4スペーサのうち少なくとも一方が、前記上下プレートまたはこれらと前記仕切プレートとを接合することによって形成されているとともに、上プレートに、これの垂直貫通孔に通じる流体排出口が形成されていることを特徴とするものである。 【0017】このように、上側熱交換器の下端に位置する偏平中空部材と接する左右2つの第4スペーサのうち少なくとも一方の一部を構成する上プレートに、これの垂直貫通孔に通じる流体排出口を形成すれば、上側熱交換器内の流体を排出する際に上記偏平中空部材内に流体が残らず、完全に抜き出すことができる。 【0018】請求項6に記載の複合熱交換器は、請求項4または5に記載の複合熱交換器において、下側熱交換器の下端に位置する偏平中空部材と接する左右2つの第2スペーサのうち少なくとも一方が、前記上下プレートまたはこれらと前記仕切プレートとを接合することによって形成されているとともに、上プレートに、これの垂直貫通孔に通じる流体排出口が形成されていることを特徴とするものである。 【0019】このように、下側熱交換器の下端に位置する偏平中空部材と接する左右2つの第2スペーサのうち少なくとも一方の一部を構成する上プレートに、これの垂直貫通孔に通じる流体排出口を形成すれば、下側熱交換器内の流体を排出する際に上記偏平中空部材内に流体が残らず、完全に抜き出すことができる。 【0020】請求項7に記載の熱交換器は、左右方向にのびる複数の流体通路形成用偏平中空部材が上下方向に間隔をおいて並列状に配置され、上端の偏平中空部材の上方および下端の偏平中空部材の下方にそれぞれサイドプレートが間隔をおいて配置され、隣り合う偏平中空部材の左右各端部どうしの間に第1スペーサが介在されてこれらに接合され、上端の偏平中空部材と上サイドプレートの左右各端部どうしの間および下端の偏平中空部材と下サイドプレートの左右各端部どうしの間にそれぞれ第2スペーサが介在されてこれらに接合されており、各第1スペーサが垂直貫通孔を有している熱交換器において、全ての第2スペーサのうち少なくとも1つが、1つまたは複数の垂直貫通孔を有しているとともに、第1スペーサの垂直貫通孔に通じる垂直貫通孔が、第1スペーサと接する偏平中空部材の壁端部に形成されていることを特徴とするものである。 【0021】このように、全ての第2スペーサのうち少なくとも1つを、1つまたは複数の垂直貫通孔を有するものとし、第1スペーサの垂直貫通孔に通じる垂直貫通孔を同スペーサと接する偏平中空部材の壁端部に形成すれば、第2スペーサを全てメクラ板状のものとしていた従来技術と比べて、軽量となる上、余分な材料費もかからない。 【0022】請求項8に記載の熱交換器は、請求項7に記載の熱交換器において、熱交換器内に流体がUターン状に流れる部分が形成されるように1組または複数組の隣り合う偏平中空部材の対向壁の一方の端部のみに垂直貫通孔が形成され、同他方の端部どうしの間に第1スペーサに代えて第3スペーサが介在されており、全ての第2スペーサおよび第3スペーサのうち少なくとも1つが、1つまたは複数の垂直貫通孔を有していることを特徴とするものである。 【0023】このように、熱交換器内に流体がUターン状に流れる部分が形成されるように1組または複数組の隣り合う偏平中空部材の対向壁の一方の端部のみに垂直貫通孔を形成し、同他方の端部どうしの間に第3スペーサを介在させ、全ての第2スペーサおよび第3スペーサのうち少なくとも1つを、1つまたは複数の垂直貫通孔を有するものとすれば、第2および第3スペーサを全てメクラ板状のものとしていた従来技術と比べて、軽量となる上、余分な材料費もかからない。 【0024】請求項9に記載の熱交換器は、請求項7または8に記載の熱交換器において、異なる流体を内部に流通させる上下2つの熱交換器が形成されるように1組の隣り合う偏平中空部材の対向壁が左右端部に垂直貫通孔を有しないものとなされ、同対向壁の左右各端部どうしの間に第1スペーサに代えて第4スペーサが介在されており、第1スペーサを除く全てのスペーサのうち少なくとも1つが、1つまたは複数の垂直貫通孔を有していることを特徴とするものである。 【0025】このように、異なる流体を内部に流通させる上下2つの熱交換器が形成されるように1組の隣り合う偏平中空部材の対向壁が左右端部に垂直貫通孔を有しないものとなし、同対向壁の左右各端部どうしの間に第4スペーサを介在させ、第1スペーサを除く全てのスペーサ、具体的には、全ての第2および第4スペーサ、または全ての第2、第3および第4スペーサのうち少なくとも1つを、1つまたは複数の垂直貫通孔を有するものとすれば、第2、第3および第4スペーサを全てメクラ板状のものとしていた従来技術と比べて、軽量となる上、余分な材料費もかからない。 【0026】 【発明の実施の形態】図1〜図4は、本発明の第1実施形態を示すものである。この実施形態は、本発明を、アフタークーラ並設オイルクーラとして用いられる複合型の熱交換器に適用したものである。 【0027】図1に示すように、本発明による熱交換器(1)は、左右方向にのびかつ上下方向に間隔をおいて並列状に配置された複数の流体通路形成用偏平中空部材(2A)(2B)と、上端の偏平中空部材(2A)の上方および下端の偏平中空部材(2B)の下方にそれぞれ間隔をおいて配置されたサイドプレート(3)とを備えている。偏平中空部材(2A)(2B)はこれらの上下壁の左右端部に垂直貫通孔(20)を有している。そして、上から3番目と4番目の偏平中空部材(2A)(2B)の対向壁を除いた全ての隣り合う偏平中空部材(2A)(2B)の対向壁における垂直貫通孔(20)周縁部どうしの間に、第1スペーサ(4)が介在されてこれらに接合されている。上端の偏平中空部材(2A)の上壁における左右の垂直貫通孔(20)周縁部とこれらに対向する上サイドプレート(3)部分との間、および下端の偏平中空部材(2B)の下壁における左右の垂直貫通孔(20)周縁部とこれらに対向する下サイドプレート(3)部分との間に、それぞれ第2スペーサ(5)が介在されてこれらに接合されている。上から3番目と4番目の偏平中空部材(2A)(2B)の対向壁における左右の垂直貫通孔(20)周縁部どうしの間に、両偏平中空部材(2A)(2B)の内部どうしを遮断し得る第4スペーサ(6)が介在されてこれらに接合されている。これにより、異なる流体を内部に流通させる上下2つの熱交換器(1A)(1B)が形成されている。この実施形態では、上側熱交換器(1A)がアフタークーラとして使用され、下側熱交換器(1B)がオイルクーラとして使用される。隣り合う偏平中空部材(2A)(2B)の長さ中間部どうしの間、上端の偏平中空部材(2A)と上サイドプレート(3)の長さ中間部どうしの間、および下端の偏平中空部材(2B)と下サイドプレート(3)の長さ中間部どうしの間に、それぞれアウターフィン(7)が介在されてこれらに接合されている。左上の第2スペーサ(5)に、上側熱交換器用流体(圧縮空気)導入管接続部材(8A)が接続され、右側の第4スペーサ(6)に、上側熱交換器用流体(圧縮空気)排出管接続部材(8A)が接続されている。また、左側の第4スペーサ(6)に、下側熱交換器用流体(オイル)導入管接続部材(8B)が接続され、右下の第2スペーサ(5)に、下側熱交換器用流体(オイル)排出管接続部材(8B)が接続されている。上サイドプレート(3)上面の左右端部および下サイドプレート(3)下面の左右端部に、それぞれ熱交換器(1)を他の物品に取り付ける取付部材(9)が取り付けられている。 【0028】アフタークーラとして使用される上側熱交換器(1A)の偏平中空部材(2A)は、図2および図3に示すように、左右端部に略方形の垂直貫通孔(20)を有する上下壁プレート(21)と、上下壁プレート(21)どうしの間に介在されてこれらに接合される中間プレート(22A)とからなる。上下壁プレート(21)は、通常、アルミニウム(アルミニウム合金を含む。以下同じ。)製芯材の両面にろう材をクラッドしてなるブレージングシートを、所定形状に打ち抜くことによって形成される。中間プレート(22A)は、上下壁プレート(21)の周縁部どうしの間に介在されてこれらに接合される枠状部(221)と、枠状部(221)の前後両側部における左右端部分を除く長さ中間部分どうしの間に設けられかつ左右方向にのびる横断面菱形の複数の中空部(223)が前後方向に並列状に設けられたインナーフィン部(222A)とよりなる。中間プレート(22A)は、通常、所要形状のアルミニウム押出形材に切断加工および曲げ加工を施すことによって形成される。 【0029】オイルクーラとして使用される下側熱交換器(1B)の偏平中空部材(2B)は、図4に示すように、左右端部に略方形の垂直貫通孔(20)を有する上下壁プレート(21)と、上下壁プレート(21)どうしの間に介在されてこれらに接合される中間プレート(22B)とからなる。中間プレート(22B)は、上下壁プレート(21)の周縁部どうしの間に介在されてこれらに接合される枠状部(221)と、枠状部(221)の前後両側部における左右端部分を除く長さ中間部分どうしの間に設けられかつ多数の切起し突起(224)を有するインナーフィン部(222B)とよりなる。この中間プレート(22B)も、通常、所要形状のアルミニウム押出形材に切断加工および曲げ加工を施すことによって形成される。 【0030】サイドプレート(3)は、図3に示すように、左右端部に円形の嵌入孔(30)を有しており、通常、ブレージングシートを所定形状に打ち抜くことによって形成される。 【0031】第1スペーサ(4)は、図2〜4に示すように、大きな垂直貫通孔(40)を有する略方形環状のものとなされている。第1スペーサ(4)は、通常、アルミニウム中空押出形材を所定長さに切断することによって形成される。 【0032】上側の左右2つの第2スペーサ(5)は、図3に示すように、第1スペーサ(4)の約半分の厚みを有しかつ第1スペーサ(4)とほぼ同じ横断面を有する下側の枠状第1プレート(51)と、第1プレート(51)とほぼ同じ厚みを有しかつ中央部に円形の嵌入孔(520)を有する上側の第2プレート(52)とを、第1プレート(51)の横断面とほぼ同じ形状の両面ブレージングシート(53)を介して互いに接合してなる。下側の左右2つの第2スペーサ(5)は、詳しい図示は省略したが、上側に配置した第1プレート(51)と、下側に配置した第2プレート(52)とを両面ブレージングシート(53)を介して互いに接合してなる。第1および第2プレート(51)(52)は、通常、アルミニウム中空押出形材を所定長さに切断することによって形成される。 【0033】第4スペーサ(6)は、図2に示すように、互いに重なり合わない位置に垂直貫通孔(610)(620)を有する上下プレート(61)(62)を仕切プレート(63)を介して接合することにより形成されている。右側の第4スペーサ(6)の上プレート(61)は、その前側部に略方形の垂直貫通孔(610)を有し、同下プレート(62)は、その後側部に略方形の垂直貫通孔(620)を有している。一方、左側の第4スペーサ(6)の上プレート(61)は、その後側部に略方形の垂直貫通孔(610)を有し、同下プレート(62)は、その前側部に略方形の垂直貫通孔(620)を有している。各第4スペーサ(6)の仕切プレート(63)は、上下プレート(61)(62)の周縁部どうしの間に介在されてこれらに接合される略方形の枠部(631)と、上下プレート(61)(62)の垂直貫通孔(610)(620)どうしを遮断するように枠部(631)の左右両側部の長さ中央どうしの間に設けられて上下プレート(61)(62)における前後方向中央部どうしの間に介在されてこれらに接合される仕切部(632)とよりなる。なお、仕切プレート(63)は、上下プレート(61)(62)の垂直貫通孔(610)(620)どうしを遮断できるものであればどんな形状のものでもよく、例えば、略方形のメクラ板状のものであってもよい。上下プレート(61)(62)は、通常、アルミニウム中空押出形材を所定長さに切断することによって形成される。仕切プレート(63)は、通常、ブレージングシートを所定形状に打ち抜くことによって形成される。本発明の熱交換器(1)は、これの第4スペーサ(6)を上記のような構成とすることにより、同スペーサをメクラ板状のものとしていた従来技術と比べて、重量の低減および材料費の削減が図れる。 【0034】第1スペーサ(4)、第2スペーサ(5)の第1および第2プレート(51)(52)ならびに第4スペーサ(6)の上下プレート(61)(62)におけるアウターフィン(7)と隣り合う側部には、先端がアウターフィン(7)と当接する前後1対の突起(45)(515)(525)(615)(625)がそれぞれ設けられている。これらの突起(45)(515)(525)(615)(625)がアウターフィン(7)と当接することにより、各スペーサ(4)(5)(6)とアウターフィン(7)との接触面積が非常に小さくなっており、熱交換器(1)の構成部品をろう付けする場合にろう材がアウターフィン(7)の方に多く引かれて各スペーサ(4)(5)(6)と偏平中空部材(2A)(2B)とのろう付けが不良とならないようになされている。 【0035】アウターフィン(7)は、図1〜4に示すように、左右方向に連続した波形の横断面を有するコルゲートフィンによって形成されている。 【0036】図1〜3に示すように、管接続部材(8A)(8B)は、角筒状の嵌入部(81)と、嵌入部(81)の一端に連なる円筒状の接続部(82)とよりなる。上側熱交換器用流体導入管接続部材(8A)は、これの嵌入部(81)が、左上第2スペーサ(5)の第1プレート(51)の前側部に形成された切欠部からなる流体導入口(511)に嵌め入れられて同スペーサ(5)にろう付けまたは溶接されている。上側熱交換器用流体排出管接続部材(8B)は、これの嵌入部(81)が、右側第4スペーサ(6)の上プレート(61)の前側部に形成された切欠部からなる流体排出口(611)に嵌め入れられて同スペーサ(6)にろう付けまたは溶接されている。このように、流体排出口(611)が、上側熱交換器(1A)の下端に位置する偏平中空部材(2A)と接する右側第4スペーサ(6)の上プレート(61)に形成されているので、アフタークーラとして使用される上側熱交換器(1A)内に水が溜まった場合でも、その水が、下端に位置する偏平中空部材(2A)内に残ることなく、流体排出口(611)を通じて完全に排出される。下側熱交換器用流体導入管接続部材(8B)は、これの嵌入部(81)が、左側第4スペーサ(6)の下プレート(62)の前側部に形成された切欠部からなる流体導入口(621)に嵌め入れられて同スペーサ(6)にろう付けまたは溶接されている。下側熱交換器用流体排出管接続部材(8B)は、これの嵌入部(81)が、右下第2スペーサ(5)の第1プレート(51)の前側部に形成された切欠部からなる流体排出口(512)に嵌め入れられて同スペーサ(6)にろう付けまたは溶接されている。 【0037】図1および図3に示すように、取付部材(9)は、小径円柱状の嵌入部(91)と、嵌入部(91)の一端に連なりかつ内周面に雌ねじを有する大径円筒状の取付部(92)とよりなる。各取付部材(9)は、これの嵌入部(91)が、サイドプレート(3)および第2スペーサ(5)の第2プレート(52)の嵌入孔(30)(520)に嵌め入れられてこれらにろう付けまたは溶接されている。このように取付部材(9)を第2スペーサ(5)の一部を構成する第2プレート(52)に取り付けるようにすれば、サイドプレート(3)の構造をシンプルな平板状のものとすることができ、上下方向のサイズが異なる熱交換器(1)を製造する際にも、サイドプレート(3)の製造金型を共用することが可能になる。また、取付部品を共通化でき、コスト面でも有利である。なお、第2プレート(52)は、十分な取付強度が得られるように、厚さ2〜5mm程度とするのが好ましい。取付部材(9)は、上記のようなボスタイプのものとする他、アングル等のブラケットタイプのものとしてもよい。 【0038】上記の熱交換器(1)は、通常、各構成部品を、非腐食性フラックスを用いたろう付け法等によって一括ろう付けすることにより製造される。なお、構成部品のうち、管接続部材(8A)(8B)および取付部材(9)については、後から溶接される場合もある。 【0039】図5および図6は、本発明の第2実施形態を示すものである。この実施形態も、本発明を、アフタークーラ並設オイルクーラとして用いられる複合型の熱交換器に適用したものであって、次の点を除いて第1実施形態と同じである。即ち、図5および図6に示す熱交換器(11)は、これの上から3番目と4番目の偏平中空部材(12A)(12B)の対向壁、即ち3番目の偏平中空部材(12A)の下壁プレート(121)および4番目の偏平中空部材(12A)の上壁プレート(121)が、左右端部に垂直貫通孔を有しないものとなされ、同対向壁の左右各端部どうしの間に介在された第4スペーサ(16)が、左右方向にのびる複数の並列状垂直貫通孔(160)を有している。これにより、第4スペーサ(16)の重量の低減および材料費の削減を図ることができるうえ、部品点数の増加も防止することができる。第4スペーサ(16)におけるアウターフィン(7)と隣り合う側部には、先端がアウターフィン(7)と当接する前後1対の突起(165)が設けられている。上側熱交換器用流体排出管接続部材(8A)の嵌入部(81)が、小径円筒状となされている。そして、同部材(8A)は、これの嵌入部(81)が、上側熱交換器(11A)の下端に位置する偏平中空部材(12A)の上壁右端部と接する第1スペーサ(4)の前側部に形成された円形の水平貫通孔からなる流体排出口(140)に嵌め入れられて、同スペーサ(4)にろう付けまたは溶接されている。また、詳しい図示は省略したが、下側熱交換器(11B)用流体導入管接続部材(8B)は、これの嵌入部が、下側熱交換器(11B)の上端に位置する偏平中空部材(12B)の下壁左端部と接する第1スペーサ(4)の前側部に形成された水平貫通孔からなる流体排出口に嵌め入れられて、同スペーサ(4)にろう付けまたは溶接されている。 【0040】なお、以上の説明において、前後、左右および上下の位置関係ならびに方向は、便宜上、図面に即して規定したものにすぎず、本発明の熱交換器は、これらの位置関係および方向によっては限定されない。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000186843 【氏名又は名称】昭和アルミニウム株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年9月13日(1999.9.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100060874 【弁理士】 【氏名又は名称】岸本 瑛之助 (外4名)
|
| 【公開番号】 |
特開2001−82891(P2001−82891A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月30日(2001.3.30) |
| 【出願番号】 |
特願平11−258731 |
|